JP2599385B2 - タイムコード読取装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、特許請求の範囲第１項記載の上位概念に記
載のタイムコード読取装置に関する。

従来技術 磁気テープを使用する多くの場合に、磁気テープに記
録されている情報とテープ位置とが正確に対応するよう
にする必要がある。このためにテープ駆動装置または、
磁気テープとの間に生ずる摩擦抵抗により磁気テープと
共に駆動される装置にテープ長カウンタを接続するのは
公知である。この方法の欠点は、摩擦抵抗に依存してい
るためにテープが徐々にずれしたがつてバンド長カウン
タの計数状態とテープ位置との関係も徐々にずれてしま
うことにある。それ故に磁気テープの縦方向トラツク
に、一定の間隔ごとにパルスを記録しこれらのパルスを
テープ送りの際に計数するようにすることも公知であ
る。しかしながらこの場合でもテープ位置と、カウンタ
の計数状態との間の対応に徐々にずれが生じる。これら
の公知の双方の装置の共通点は、特定のテープ個所をサ
ーチするためにカウンタの計数状態と磁気テープ位置と
を対応させなければならないことにある。例えば磁気テ
ープの交替毎に、取出そうとする磁気テープを始めに巻
戻しカウンタを零にリセツトしなければならない。これ
は面倒であり時間がかかりまた所望のテープ個所のサー
チを困難にする。

それ故このような欠点を回避するためにビデオ信号を
磁気テープに記録するように、コード化された形式で磁
気テープの縦方向トラツクに各フレームに対して、磁気
テープ上のそれらの位置に関する、時間単位と分単位と
秒単位との正確な情報と、最後の１秒間の終り以後のフ
レーム数に関する正確な情報とを有するタイムコードが
開発された。このタイムコードは再生時に読出され正確
なテープ位置を表わす。縦方向トラツクでこのタイムコ
ードを使用する場合の問題点は、磁気テープを定格速度
でではなく大幅に緩慢に送つて特殊効果を得ようとした
り編集作業を行なおうとする場合に次のような欠点が生
ずることにある。すなわちこのような場合には、PAL方
式でコード化されたビデオ信号を記録する際に2000bit/
secのデータ処理能力（スループツト）で通常速度でテ
ープ送りをして記録したパルス列や、NTSC規格でコード
化されたビデオ信号を記録する際に2400bit/secのデー
タ処理能力で通常速度でテープ送りをして記録したパル
ス列を十分に確実に読出すことはできない。磁気テープ
上の斜め方向トラツクにビデオ情報を記録する、回転磁
気ヘツドを備えている磁気テープ装置においては、ベク
トル加算により決まる、磁気ヘツドと磁気テープとの間
の相対速度は、テープ送り速度が変化する時に僅かにし
か変化しない。このようなことが判明したので最近では
タイムコード情報を回転磁気ヘツドによりビデオ情報と
一緒に斜め方向トラツクに記録するようになつた。しか
しながらこのようにするとタイムコード情報を、テープ
送り速度が小さい場合には読取ることができるがテープ
送り速度が高い場合には読取りは困難になる。これら２
つの記録方法を組合わせてタイムコード情報を記録する
ことはコストが掛かりしかも一方から他方への過渡領域
において欠陥がある。

発明が解決しようとする問題点 それ故本発明の課題は、磁気テープに記録されている
タイムコード情報をすべての調整可能なテープ速度の場
合に確実に読取ることができるタイムコード読取装置を
提供することにある。

問題を解決するための手段 上記問題は、特許請求の範囲第１項記載の特徴項に記
載の構成により解決される。

発明の効果 本発明の利点は、フイールド復号論理回路により、い
ずれのビデオフイールドを実際に読出しているかについ
ての状態情報を、斜め方向トラツクに記録されている情
報から導出することができることにある。

別の利点は、入力レジスタと出力レジスタとから成る
計算装置により、フイールド復号論理回路により得られ
た情報を評価してタイムコード情報を計算し検査しそし
て、誤りを検出した場合には補正することができること
にある。更に別の利点は、別の計算装置を、入力レジス
タと出力レジスタとを備えている前記計算装置とタイム
コード読取装置とタイムコード出力レジスタと共働させ
て、例えばその都度の磁気テープ送り速度に依存して種
々に行われる数値演算と比較演算とにより縦方向トラツ
クにおけるタイムコード情報の欠落や誤読取りを補正す
ることができることにある。

縦方向トラツクに記録されているタイムコード情報
と、斜め方向トラツクに記録されているフイールド情報
とを読取つて組合わせて、ビデオ磁気テープ装置におけ
るすべての可能なテープ送り速度の場合に、公知の読取
装置に比してより正確なタイムコード情報を得ることが
本発明の装置において可能である。

実施例 次に本発明を図を用いて実施例に基づき詳しく説明す
る。

デイジタルコード化されたビデオ信号の記録に対する
特定の規格においては、縦方向トラツクに記録されてい
るタイムコード情報は、アナログビデオ信号を記録する
場合におけるタイムコード情報と同様に構成されており
したがつてテープ送り速度が低い場合に同様に読取りが
困難である。したがつてこれに対して次に他の規格化さ
れた情報も用いることにより、縦方向トラツクに記録さ
れているタイムコード情報のエラーを検出し場合に応じ
て修正する方法が提案される。前記の、デイジタルコー
ド化されたビデオ信号の記録に対する規格においては本
実施例では、タイムコード−縦方向トラツクと、同様に
磁気テープの縦方向に走行するコントロールトラツクと
に情報を記録しまた、斜め方向トラツクにビデオ情報と
共に記録されている同期情報を含むフイールド情報が記
録されている。このフイールド情報は、すべての磁気テ
ープ送り速度の場合に十分に確実に読取ることができ
る。読取り頻度は、テープ送り速度が増加すると低減す
るがテープ巻取り速度が高い場合でも十分であることが
判明した。

縦方向トラツクに記録されているタイムコード情報
と、斜め方向トラツクに記録されているフイールド情報
との間には、フイールド２と３とには偶数のタイムコー
ド値を、フイールド０と１とには奇数のタイムコード値
を割当てられるという、EBUドキュメントTech.30/97−
Ｅの12頁に記載の、決められた関係がある。この取決め
はPAL規格でテレビ信号を記録する場合にもNTSC規格で
行なう場合にも実施されている。

今までに公知の、縦方向トラツクに記録されている情
報のみを用いる読取り方法に比して大幅に確実であり、
それぞれの調整可能なテープ送り速度の場合に、斜め方
向トラツクに記録されているフイールド情報を評価する
ことにより、縦方向トラツクに記録されているタイムコ
ード情報と共働するインクリメンタル読取り方法が実施
されている。

本実施例に示す規格においては、デイジタルコード化
されたテレビジヨン信号を記録する、磁気テープ上の斜
め方向トラツクは２つのトラツク半部に分割されている
のでフイールド復号論理回路を設けて、フイールド番号
の第１の移行の時に新しい情報が、それに対応するレジ
スタに書込まれるようにする。同一のトラツクにおける
フイールド移行において起りうる、斜め方向トラツクの
情報からの種々のフイールド番号の多重交替が、フイー
ルド復号論理回路の出力側に影響を与えてはならない。
第１図にフイールド復号論理回路の一実施例が示されて
いる。

第１図においてレジスタ１の出力側は、モジユロ４
（mod.4）で動作するアツプダウンカウンタ２と接続さ
れている。テープ送り方向の入力のためにカウンタ２に
２つの方向入力側が設けられている。アツプダウンカウ
ンタ２の出力側はコンパレータ３の第１入力側と接続さ
れておりこのコンパレータ２は、構成が最も簡単な場合
にはANDゲートの並列接続体でありその第２の入力側は
本回路装置の入力側４である。

コンパレータ３の１つの出力側はレジスタ１の入力側
と接続されており第２の出力側はレジスタ１の転送入力
側と接続されている。レジスタ１の出力側は同時に本回
路装置の出力側５である。

第１図に示されている回路装置の動作を説明するに際
して、レジスタ１に列0,1,2,3からの特定のフイールド
値が記憶されていると仮定する。前方向磁気テープ送り
時に次の値は、増加方向での次の値である、すなわち例
えば値０が表示された後は値１となり１の後は２とな
る。又、逆方向磁気テープ送りの場合にはこれらの値は
逆に減少する。レジスタの計数状態の変化により磁気テ
ープ送り方向に相応して計数状態も相応して変化する。
この計数状態はコンパレータ３の第１入力側に供給され
またコンパレータ３の第２入力側には、磁気テープの斜
め方向トラツクから読取られたフイールド情報が供給さ
れる。アツプダウンカウンタ２の計数結果と、入力側４
からの読取られた情報とを比較して一致していた場合に
はその一致した値はコンパレータ３からレジスタ１に転
送される。

このようにして本回路装置の出力側５に、アツプダウ
ンカウンタの計数結果に入力側４からのデータとの比較
により検査された値が供給される。

誤つて記憶されたり読取られたりすることにより、ア
ツプダウンカウンタの出力側により前もつて与えられて
いる期待値と一致していない、斜め方向トラツクからの
フイールド情報が取出されると、コンパレータ３での比
較は一致を示さず、読取られた値はレジスタ１に転送さ
れない。計数を続行して次の値が再び期待値と一致する
とこの新しい値はレジスタ１に転送され本回路装置の出
力側５に供給される。

レジスタ１の初期値が色副搬送波の位相と一致するよ
うにセツトされると計数動作中は常に、対応するタイム
コードが引続き色副搬送波の実際の位相に相応している
かどうかを監視することができる。誤りを検出した場合
に計数状態はテープ送り方向に相応して補正される。こ
のようにして、重大な障害の際にも、正しい計数結果か
らの偏差が小さく収まるようにすることができる。

このような方法を実施する、第２図に示されている実
施例においては、フイールド復号論理回路を含むその都
度の実際のフイールド情報が常時書込まれている入力レ
ジスタ21と、処理されたタイムコード値を出力する出力
レジスタ22と、入力レジスタ21の内容を読出してタイム
コード値を導出してそのタイムコード値をタイムコード
出力レジスタ22に書込む計算装置23とが設けられてい
る。

回路構成ユニツト21ないし23は互いにデータ線により
接続されている。

第3a図においては初期値をセツトする場合のフローチ
ヤートが示されており第3b図においては動作中のフロー
チヤートが示されている。

本発明の別の１つの実施例においては、改良されたタ
イムコード読出し装置が、タイムコード情報を検査す
る、前述のインクリメンタル法を、磁気テープの縦方向
トラツクから読取られたタイムコード値と組合せてい
る。第４図に示されている、このような方法を実施する
回路装置は、 第１図に示されているフイールド復号論理回路を通過
したフイールド情報が常に書込まれる入力レジスタ41
と、 タイムコード読取り装置のタイムコード情報が常に書
込まれる入力レジスタ42と、 処理されたすなわち補間されたタイムコードが書込ま
れる出力レジスタ43と、 入力レジスタを読出して、補間によりタイムコードを
導出し、検出された値を出力レジスタ43に書込む計算装
置44と、 周期的に交番して、検出されたタイムコード値を記録
する２つの補助レジスタ45,46と、 画像カウンタ47と から成る。

フイールドレジスタ41とタイムコードレジスタ42と補
助レジスタ45及び46と画像カウンタ47とタイムコード出
力レジスタ43とはデータ線49を介して計算装置44と接続
されている。磁気テープの縦方向トラツクからタイムコ
ード値を読取るタイムコード読取装置48はデータをタイ
ムコードレジスタ42へ転送し、フイールド復号論理回路
50は、正しい値であると検出された値をフイールドレジ
スタ41へ転送する。

第４図に示されている回路を用いてタイムコードを検
出する方法においてはタイムコードは縦方向トラツクか
らタイムコード読取り装置により読取られタイムコード
入力レジスタ42に書込まれる。同時にフイールド復号装
置50により斜方向トラツクからのフイールド情報はフイ
ールドレジスタ41に書込まれる。計算装置44は入力レジ
スタ内のタイムコードを論理検査しまた同時に、前述の
ように動作する画像カウンタ47を操作する。磁気テープ
にタイムコードが、常に増加する順序で記録されている
と前提とするとタイムコード値は、出力レジスタ43に記
憶されているタイムコード値に対する差が正確に１フレ
ームに等しい場合にのみ入力レジスタ42から出力レジス
タ43に転送される。転送と同時に画像カウンタ47はリセ
ツトされる。

差が１フレームに等しくない場合には、レジスタ43に
最後に記憶されているタイムコード値と、画像カウンタ
47の計数状態を、磁気テープ送り方向に依存して加算ま
たは減算することとにより決められる新しいタイムコー
ド値が出力レジスタ43に書込まれる。同時に画像カウン
タ47がリセツトされる。

本回路装置は、例えば、異なる値が隣接している場合
に生ずる、磁気テープ上のタイムコードのステツプ変化
を確実に検出することはできないので２つの補助レジス
タ45と46とが設けられている。タイムコード入力レジス
タ42から読取るごとに補助レジスタ45のタイムコード値
は補助レジスタ46に転送され入力レジスタ42のタイムコ
ード値は補助レジスタ45に転送される。

テープ送り方向を考慮して、補助レジスタ45及び46と
レジスタ42に、連続する値が記憶されているという条件
が満たされている場合には不連続個所が検出され、読取
られたタイムコードは出力レジスタ43に転送される。同
時に画像カウンタ47はリセツトされる。

このようにして次の２つのことが達成される。

1. 磁気テープの縦方向トラツクからのタイムコード情
報の欠落または、タイムコード読取りの際の誤読取りは
除去される。

2. タイムコードのステツプ変化は、タイムコード読取
り装置48が３つの連続する値を読取りこれらの値が評価
されるとただちに検出される。

第４図に示されている回路装置を用いてタイムコード
を評価する場合のフローチヤートが第５図に示されてい
る。

出力レジスタ43への書込みの頻度に対する閾値を前も
つて与えることにより補間の使用を、磁気テープ送り速
度に依存して変化することが可能なように決めることが
できる。テープ送り速度が低い場合には閾値を１にし
て、フレーム内容を含むかまたは越える各テープ送りが
行われると出力レジスタに記憶されている値が変化する
ようにすることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の実施例を示すもので、第１図はフイールド
復号論理回路のブロツク図、第２図は誤つているかまた
は誤つて読取られたタイムコード情報の補正計算装置の
ブロツク図、第3a図および第3b図は第２図の装置の機能
を示すフローチヤート図、第４図は縦方向トラツクおよ
び斜方向トラツクにおいて情報を組合せる計算装置のブ
ロツク図、第５図は第４図の装置のフローチヤート図を
示す。 １……レジスタ、２……アツプダウンカウンタ、３……
コンパレータ、４……入力側、５……出力側、21……入
力レジスタ、22……タイムコード出力レジスタ、23……
計算装置、41……フイールドレジスタ、42……タイムコ
ードレジスタ、43……タイムコード出力レジスタ、44…
…計算装置、45,46……補助レジスタ、47……画像カウ
ンタ、48……タイムコード読取り装置、49……データ
線、50……フイールド復号論理回路。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】所定の画像シーケンスの中でのフィールド
   の序数についての情報と同時に磁気テープの斜め方向ト
   ラックに記録され、磁気テープ上の時間的な位置に関し
   ては磁気テープの縦方向トラック上に記録されているタ
   イムコード信号によって定められる、ビデオ信号を再生
   するビデオ磁気テープ装置のためのタイムコード読取り
   装置において、 縦方向トラックから取り出されるタイムコード信号に含
   まれているタイムコード情報を記憶するためのレジスタ
   装置（42）が設けられており、 斜め方向トラックから取り出されるビデオ信号内の所定
   の画像シーケンスのフィールド列における不連続性を検
   出するための装置が設けられており、 該装置は、斜め方向トラックから取り出されるフィール
   ドの序数を連続的に記憶するためのレジスタ（１）と、 レジスタ（１）のレジスタ内容が変化した場合に次のフ
   ィールドの値だけその計数結果をテープ走行方向に依存
   して増分／減分する、モジュロ−ｎで動作するアップダ
   ウンカウンタ（２）と、 前記アップダウンカウンタ（２）の計数結果を斜め方向
   トラックから取り出される序数と比較するための装置
   （３）とからなっており、この場合前記ｎはフィールド
   の序数の可能な値の数であり、前記比較装置（３）にお
   ける斜め方向トラックから取り出される序数のレジスタ
   （１）への転送は一致が見られた場合に行われるもので
   あり、 レジスタ（１）にファイルされた序数を記憶するための
   第２のレジスタ装置（41）が設けられており、 さらに第３のレジスタ装置（43）が設けられており、該
   第３のレジスタ装置（43）は該レジスタ装置（43）内に
   生じた値に対する差が１フレームになった場合に、第１
   のレジスタ装置（42）内に記憶された時間情報を送出す
   ることを特徴とする、タイムコード読取り装置。