JP2597218B2 - 塗装ツキ板及びその製造方法 - Google Patents

塗装ツキ板及びその製造方法

Info

Publication number
JP2597218B2
JP2597218B2 JP2160284A JP16028490A JP2597218B2 JP 2597218 B2 JP2597218 B2 JP 2597218B2 JP 2160284 A JP2160284 A JP 2160284A JP 16028490 A JP16028490 A JP 16028490A JP 2597218 B2 JP2597218 B2 JP 2597218B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin paint
paint
colored resin
wood
wood board
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2160284A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0449034A (ja
Inventor
富泰 本多
Original Assignee
株式会社ノダ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ノダ filed Critical 株式会社ノダ
Priority to JP2160284A priority Critical patent/JP2597218B2/ja
Publication of JPH0449034A publication Critical patent/JPH0449034A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2597218B2 publication Critical patent/JP2597218B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は紫外線硬化型の樹脂塗料による塗装が施され
て成る塗装ツキ板及びその製造方法に関する。
<従来技術> 家具・建具用の表面素材等に用いられる塗装ツキ板は
従来公知であり、例えば、特公平2−15384号公報に
は、表面が平滑に研磨された天然木製の極薄状単板材の
裏面に、裏打材が貼着されると共に、該単板材の表面に
は、導管からエアを予め放散させその後の気泡の発生を
防止するための第1コート層が紫外線照射により硬化形
成され、かつ第1コート層上には少なくとも第2コート
層が紫外線照射により硬化形成されたものが示されてい
る。この従来技術による塗装ツキ板における第1コート
層及び第2コート層はいずれも紫外線硬化性樹脂を主体
とする塗料による塗膜層であり、第1コート層を紫外線
照射により硬化形成した後、第2コート層を同じく紫外
線照射により硬化形成するものである。
<発明が解決しようとする課題> ところで紫外線硬化性樹脂はラジカル反応による硬化
をなすため一般に無溶剤で用いられ、従って高粘度であ
ると共に表面張力が大きく、単板材内部への浸透が行わ
れにくいものである。このため、上記従来技術において
第1コート層を硬化形成する際、導管溝や割れ等による
単板材表面の凹所に空気を閉じ込めやすくなる。また塗
装工程で樹脂中に巻き込んだ空気等が外部に放散されに
くく、空気が残存してしまう。そこで上記従来技術で
は、第1コート層の硬化形成の過程においてこれら単板
材表面凹所の空気を予め放散させてその後の気泡の発生
を防止するものとし、このために第1コート層の塗料は
上記作用を阻害しないように僅かな量に設定される。こ
のコート量については具体的に明記されていないが、一
般に10g/m2以下のコート量であると認められる。このよ
うな極めて少ないコート量の第1コート層では単板材表
面凹所を埋めることは不可能であり、このために第2コ
ート層を厚く形成しないと平滑面が得られないという欠
点があった。
また上記従来技術における第1及び第2の各コート層
は各別に硬化形成が行われるため、各コート層がそれら
の界面において混じり合うことなく形成される。従って
該界面においてこれらコート層の層間剥離が発生しやす
いという欠点があった。
<課題を解決するための手段> 本発明は上記従来技術の欠点を解消するために鋭意工
夫の末に創案されたものであって、裏打材が貼着された
ツキ板表面に、導管溝や割れ等による表面凹部を埋める
第1の紫外線硬化型樹脂層と、第2の紫外線硬化型樹脂
層とが、同時に硬化形成されて成ることを特徴とする塗
装ツキ板である。
また本発明による塗装ツキ板の製造方法は、裏打材が
貼着されたツキ板表面に、溶剤希釈された紫外線硬化型
の着色樹脂塗料をツキ板表面における導管溝や割れ等に
よる表面凹部を埋めるように塗布含浸した後、加熱して
着色樹脂塗料中の溶剤及びツキ板材内の空気を放散さ
せ、次いで必要に応じて紫外線照射を施して着色樹脂塗
料をゲル状まで半硬化させるか或は紫外線照射を施さず
に着色樹脂塗料が未硬化の状態において、更にツキ板表
面に紫外線硬化型の樹脂塗料を塗布した後、紫外線照射
を施してこれら着色樹脂塗料及び樹脂塗料を同時に硬化
させることを特徴とする。
ツキ板は杉、松、栂、檜、アガチス、栗等の樹材の原
木或はフリッチをロータリーレース、ハーフロータリー
レース、スライサー等の切削装置により切削して得られ
る。
ツキ板の裏面に接着剤を介して可撓性のシート状物が
裏打材として貼着される。裏打材としての可撓性シート
状物は、例えば和紙、不織布、合成繊維紙、化学繊維紙
等が好適に用いられる。接着剤としてはユリア樹脂、ウ
レタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、イソシアネ
ート、酢酸ビニル樹脂或はそれらの変性樹脂等の合成樹
脂接着剤が好適に用いられる。裏打材の貼着は、例え
ば、幅広の可撓性シート状物に接着剤を塗布した後にツ
キ板を敷き並べるか、或は連続シート状物に接着剤を塗
布した後にツキ板を連続して並べて長尺状とし、コール
ドプレス、ホットプレス、ロールプレス等の圧縮装置に
よって圧締接着する。接着剤はシート状物に塗布する代
わりにツキ板の裏面に塗布しても良く、また場合によっ
てはこれら両方の接着面に塗布しても良い。
可撓性シート状物によって裏打ちされたツキ板は次い
で所定寸法に裁断されて、ツキ板シートが得られる。場
合によっては、このツキ板シートを切断装置に投じてツ
キ板の繊維方向木口端に夫々フィンガーパターンを形成
し、該フィンガーパターン同士を嵌合することによって
フィンガージョイントすると共に、該フィンガージョイ
ント部を接着テープ或は接着剤を用いて接着して、複数
枚のツキ板シートを連接して連続ツキ板シートとしても
良い。
かくして得られたツキ板シート若しくは連続ツキ板シ
ートのツキ板表面に次の要領で塗装を施す。即ち、ツキ
板シートをロールコーター、フローコーター、スプレー
等の塗装装置に投じて、有機溶剤によって希釈され且つ
任意着色が施された紫外線硬化型の着色樹脂塗料をツキ
板表面に塗布する。この着色樹脂塗料としてはアクリル
系、アクリルウレタン系、ポリエステル系、エポキシ
系、ウレタン系等が用いられる。この着色樹脂塗料を有
機溶剤によって希釈して用いることによって、塗料粘度
が低減され、ツキ板の導管溝や割れ等の表面凹部への浸
透充填が十分に行われる。また着色剤を塗料中に十分に
分散混合することができる。
着色樹脂塗料を塗布した後、乾燥装置に投入して着色
樹脂塗料を乾燥する。ここでの乾燥は該塗料中の有機溶
剤及びツキ板材内の空気を放散するために行われるもの
である。即ち、上記したように着色樹脂塗料を有機溶剤
で希釈してその粘度を低下させて塗布することによりツ
キ板材内の空気との置換がなされるが、更に乾燥の際の
熱によって残存する空気が膨張して低粘度の樹脂塗料中
に浮上し、その放散が促進される。かくして残存空気の
ないツキ板が得られる。
着色樹脂塗料を塗布されたツキ板は、必要に応じて紫
外線照射装置に投入され、着色樹脂塗料をゲル状にまで
半硬化させるか、或は紫外線照射を与えることなく着色
樹脂塗料を未硬化の状態として、更にロールコーター、
フローコーター、スプレー等の塗装装置に投入して第2
の塗料を塗布する。この第2の塗料は紫外線硬化型の樹
脂塗料であって、先の着色樹脂塗料と同様のアクリル
系、アクリルウレタン系、ポリエステル系、エポキシ
系、ウレタン系等のものが用いられる。この第2の塗料
は着色樹脂塗料が半硬化若しくは未硬化の状態で塗布さ
れるものであるから、着色樹脂塗料と同系の樹脂塗料を
用いることが密着性を向上させるためにも好ましい。
樹脂塗料を塗布されたツキ板は次いで紫外線照射装置
に投入して紫外線照射を行う。この紫外線照射によっ
て、ツキ板表面に塗布された着色樹脂塗料及び樹脂塗料
を同時にラジカル反応硬化させる。
以上のようにして、裏打材が貼着されたツキ板表面
に、導管溝や割れ等による表面凹部を埋める紫外線硬化
型着色樹脂層と、更にその表面に紫外線硬化型樹脂層と
が、同時に紫外線照射によって硬化形成されて成る塗装
ツキ板が得られる。塗装ツキ板は、必要に応じてその表
面をサンディングした後、更に紫外線硬化型樹脂塗料を
1層或は複数層塗布形成しても良い。
<作用> ツキ板表面に、溶剤希釈により低粘度とされた紫外線
硬化型着色樹脂塗料が塗布されることにより、ツキ板の
導管溝や割れ等の表面凹部に該着色樹脂塗料が浸透し、
ツキ板材内の空気との置換がなされる。該着色樹脂塗料
を乾燥する際の熱によって、ツキ板材内に残存する空気
が膨張し、着色樹脂塗料中を浮上して、空気放散が促進
される。かくして残存空気のないツキ板が得られる。着
色樹脂塗料の溶剤を乾燥により放散した後、該塗料が半
硬化或は未硬化の状態で、その表面に紫外線硬化型樹脂
塗料が塗布され、これら着色樹脂塗料及び樹脂塗料が同
時に紫外線照射を受けてラジカル反応硬化する。
<実施例> ツキ板を、その繊維方向における木口端に形成された
フィンガー部同士の嵌合によってフィンガージョイント
しつつ、可撓性シート状物である裏打材上に接着剤層を
介して接着して、連続ツキ板シートを得た。この連続ツ
キ板シートを、塗布ロールとしてスポンジロール及びゴ
ムロールを有する2連ロールコーターに投入し、アクリ
ル系紫外線硬化型塗料を同量のシンナーで希釈して得た
着色樹脂塗料を、ツキ板表面に塗布した。着色樹脂塗料
はRIGOSHA社製Zahn cup No.3で16〜19秒の粘度に調整さ
れ、ツキ板の表面凹部で埋めるように塗布含浸された。
着色樹脂塗料を塗布した後、乾燥装置に投入して温度30
〜100℃に乾燥し、着色樹脂塗料中の溶剤及びツキ板材
内の空気を放散させた。更に、塗布ロールとして2本の
ゴムロールを有する2連ロールコーターに投入し、未硬
化の着色樹脂塗料上に、クリヤータイプのアクリル系紫
外線硬化型塗料から成る樹脂塗料を塗布した。この樹脂
塗料は、RIGOSAH社製Zahn Cup No.5で20〜29秒の粘度に
調整し、その塗布量は9〜30g/m2とした。次いで紫外線
照射装置に投入して、未硬化の着色樹脂塗料及び樹脂塗
料を同時にラジカル反応硬化させて、連続塗装ツキ板を
製造した。
<発明の効果> ツキ板内に残存空気がないので、塗装後のツキ板材の
膨張収縮を伴う基板割れ、反り、ねじれ等を発生させる
ことがない。ツキ板表面に塗布された着色樹脂塗料及び
樹脂塗料は同時に紫外線照射を受けて硬化するので、こ
れら樹脂塗料膜の界面が形成されず、一体的にツキ板表
面に固着されるので、層間剥離を発生させることがな
い。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】裏打材が貼着されたツキ板表面に、導管溝
    や割れ等による表面凹部を埋める第1の紫外線硬化型樹
    脂層と、第2の紫外線硬化型樹脂層とが、同時に硬化形
    成されて成ることを特徴とする塗装ツキ板。
  2. 【請求項2】上記第1の紫外線硬化型樹脂層が任意に着
    色された着色樹脂塗料より成ることを特徴とする、請求
    項1の塗装ツキ板。
  3. 【請求項3】裏打材が貼着されたツキ板表面に、溶剤希
    釈された紫外線硬化型の着色樹脂塗料をツキ板表面にお
    ける導管溝や割れ等による表面凹部を埋めるように塗布
    含浸した後、加熱して着色樹脂塗料中の溶剤及びツキ板
    材内の空気を放散させ、次いで必要に応じて紫外線照射
    を施して着色樹脂塗料をゲル状まで半硬化させるか或は
    紫外線照射を施さずに着色樹脂塗料が未硬化の状態にお
    いて、更にツキ板表面に紫外線硬化型の樹脂塗料を塗布
    した後、紫外線照射を施してこれら着色樹脂塗料及び樹
    脂塗料を同時に硬化させることを特徴とする、塗装ツキ
    板の製造方法。
JP2160284A 1990-06-18 1990-06-18 塗装ツキ板及びその製造方法 Expired - Fee Related JP2597218B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2160284A JP2597218B2 (ja) 1990-06-18 1990-06-18 塗装ツキ板及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2160284A JP2597218B2 (ja) 1990-06-18 1990-06-18 塗装ツキ板及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0449034A JPH0449034A (ja) 1992-02-18
JP2597218B2 true JP2597218B2 (ja) 1997-04-02

Family

ID=15711662

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2160284A Expired - Fee Related JP2597218B2 (ja) 1990-06-18 1990-06-18 塗装ツキ板及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2597218B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4569807B2 (ja) * 2004-04-26 2010-10-27 Dic株式会社 ハードコートフィルムの作成方法
JP4505306B2 (ja) * 2004-10-22 2010-07-21 大倉工業株式会社 美観に優れた溝付き化粧板およびその製造方法
JP6654380B2 (ja) 2015-08-31 2020-02-26 ニチハ株式会社 建材の製造方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6087049A (ja) * 1983-10-19 1985-05-16 株式会社友愛社 家具・建具用表面素材及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0449034A (ja) 1992-02-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6983853B2 (ja) ベニヤ要素の製造方法
JP6567555B2 (ja) 単板エレメントの製造方法及び単板エレメント
EP3393806A1 (en) A method to produce a building panel and a semi-finished product
JP6692399B2 (ja) 裏打ちシート及び加飾紙で構成される積層体を製造する方法
AU2010241049A1 (en) Process and apparatus for manufacturing decorative papers and/or panels for flooring or surfacing of furniture, walls, etc.
JPH0411385B2 (ja)
US5965207A (en) Method of applying a polyurethane coating on engineered particleboards
JP2597218B2 (ja) 塗装ツキ板及びその製造方法
JPH02175101A (ja) 化粧材の製法
KR20050013471A (ko) 열경화수지 코팅화장판 제조방법 및 그 제조방법에 의한화장판
HU219792B (hu) Eljárás dekoratív fedőréteggel ellátott lap előállítására
JP2681598B2 (ja) 化粧板およびその製造方法
US2086187A (en) Surfacing lumber
JPH0780810A (ja) 軽量ボード及びその製造方法
JP2935001B2 (ja) 化粧板およびその製造方法
JP2001105406A (ja) 化粧合板及びその製造方法
JPH0752321A (ja) 化粧板及びその製造方法
JPH01291934A (ja) 化粧合板の製造方法
JP5643566B2 (ja) 床材及びその製造方法
KR20050013473A (ko) 열경화수지 마루용 마루판 제조방법 및 그 제조방법에의한 마루판
JPH0335082B2 (ja)
JPS597035A (ja) 樹脂強化繊維板の製造方法
JPH1110065A (ja) 表面保護材付塗装板の製造方法
JPH11100795A (ja) 樹脂含浸紙基材と樹脂含浸紙基材の製造方法と樹脂含浸紙基材を用いた建築用板材
JPS60159049A (ja) 木材塗装法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees