JP2590227B2 - ジヨードメチル−p−トリルスルホンの製造方法 - Google Patents

ジヨードメチル−p−トリルスルホンの製造方法

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 工業用殺菌剤・殺かび剤として有用なジヨードメチル
−P−トリルスルホンの製造方法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
従来の一塩化沃素を用いたジヨードメチル−P−トリ
ルスルホンの製造方法としては、一塩化沃素をアルカリ
水溶液中に添加し、次亜沃素酸ナトリウムとした後に、
p−トルエンスルホニル酢酸ナトリウム水溶液を添加す
ることによりジヨードメチル−P−トリルスルホンを製
造する方法(西ドイツ特許2065961)が知られている。
上記のジヨードメチル−P−トリスルホンの製造方法
は、一塩化沃素を水酸化ナトリウム水溶液に溶解させ、
次亜沃素酸ナトリウムを形成することにより、これを沃
素化剤として沃素化を行う。
この場合に、次亜沃素酸ナトリウムが比較的不安定な
ために高濃度の水溶液を得ることが難しく、工業的規模
の生産を目的とした場合には、水量ばかり増加し好まし
くない。
また、一塩化沃素を水酸化ナトリウム水溶液中に添加
することにより、比較的効率よく次亜沃素酸ナトリウム
を製造することは可能であるが、実際には、一部、沃素
酸を生成する。そのために高収率でジヨードメチル−P
−トリルスルホンを得るためには、大過剰の一塩化沃素
を必要とする。また、沃素化剤として次亜沃素酸ナトリ
ウムを用いるために低温では反応が遅いため、比較的高
温で行うために、ヨードメチル−P−トリルスルホンの
副生が多く、高純度のジヨードメチル−P−トリルスル
ホンを得ることは難しい。
そこで、一塩化沃素を用いたジヨードメチル−P−ト
リルスルホンの製造において、一塩化沃素を効率よく用
いることができ、かつ高純度でジヨードメチル−P−ト
リルスルホンを容易に製造する方法を提供することを課
題とする。
〔課題を解決するための手段及び作用〕
本発明者らは、上記のかかる課題について鋭意検討し
た結果、一塩化沃素を塩化ナトリウム水溶液または塩化
カリウム水溶液に溶解させ、P−トルエンスルホニル酢
酸ナトリウム水溶液またはP−トルエンスルホニル酢酸
カリウム水溶液のPHを1.0〜6.0に調整した溶液に添加
し、反応させることにより、高純度、かつ高収率でジヨ
ードメチル−P−トリルスルホンが得られることを見出
し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明はP−トルエンスルホニル酢酸と一
塩化沃素とを用いて、ジヨードメチル−P−トリルスル
ホンを製造する方法において、P−トルエンスルホニル
酢酸ナトリウム水溶液またはP−トルエンスルホニル酢
酸カリウム水溶液のPHが1.0〜6.0で一塩化沃素・塩化ナ
トリウム水溶液または一塩化沃素・塩化カリウム水溶液
を添加し、反応させることを特徴とするジヨードメチル
−P−トリルスルホンの製造方法である。
以下、本発明を詳細に説明する。
一塩化沃素は、水中に存在すると分解し、沃素酸とな
る。そこで、一塩化沃素を水中で安定化させる塩の水溶
液中に溶解させる。この溶液を用いてP−トルエンスル
ホニル酢酸を沃素化し、ジヨードメチル−P−トリルス
ルホンを得る。
一塩化沃素を安定に溶解させる塩としては塩化ナトリ
ウムまたは塩化カリウムを用いる。この場合に、これら
の塩は一塩化沃素1モルに対して1.0〜1.5モル用いる。
これより多い塩を用いても塩を溶解させるために水量が
増加するため、効果的ではない。また、これより少ない
量では、一塩化沃素を完全に安定化させることができ
ず、塩に対して過剰となる一塩化沃素は分解してしま
い、P−トルエンスルホニル酢酸を沃素化する一塩化沃
素の絶対量が不足する。
この一塩化沃素・塩化ナトリウム水溶液または一塩化
沃素・塩化カリウム水溶液中の一塩化沃素の濃度は、30
〜50重量%が望ましい。これより高い濃度では溶解しに
くくなり、また、これより低い濃度では水量ばかりが増
加し実用的ではない。
一塩化沃素量は、P−トルエンスルホニル酢酸1モル
に対して2.0〜2.8モルであり、望ましくは2.0〜2.4モル
である。2.0モル未満では収率が低下し、2.8モルを越え
ると収率の向上がなく効果的でない。また、高価な沃素
を必要以上に大量に用いることは経済的ではない。
この一塩化沃素・塩化ナトリウム水溶液または一塩化
沃素・塩化カリウム水溶液をP−トルエンスルホニル酢
酸ナトリウム水溶液に添加し、反応させることにより沃
素化を行う。
P−トルエンスルホニル酢酸ナトリウム水溶液または
P−トルエンスルホニル酢酸カリウム水溶液の濃度は、
10.0〜30.0重量%が望ましい。該水溶液は、一塩化沃素
・塩化ナトリウム水溶液または一塩化沃素・塩化カリウ
ム水溶液を添加する前にPHを酸性に調整する。この場合
のPHは1.0〜6.0である。PHが6.0を越えると一塩化沃素
の分解が顕著になり、一塩化沃素が有効に使用できな
い。また、PH1.0未満ではP−トルエンスルホニル酢酸
が析出し、反応系が不均一となり反応が遅くなる。
こうしてPH調整を行ったP−トルエンスルホニル酢酸
ナトリウム水溶液またはP−トルエンスルホニル酢酸カ
リウム水溶液に一塩化沃素・塩化ナトリウムまたは一塩
化沃素・塩化カリウム水溶液を添加し、反応させて沃素
化を行う。
反応温度は、10〜40℃であり、望ましくは20〜35℃で
ある。これより低い温度では反応の進行が遅く、また高
い温度では副生物の生成比率が増大し結晶の純度が低下
するため望ましくない。
一塩化沃素添加時のPHは1.0〜6.0に調整する。好まし
くは、2.0〜4.0である。
一塩化沃素によりP−トルエンスルホニル酢酸を沃素
化する場合、塩化水素が副生しPHの低下がおこる。PHが
低下することにより先に述べたようにP−トルエンスル
ホニル酢酸が析出し、反応の進行が遅くなる。また、ア
ルカリ性では一塩化沃素の分解がおこるため望ましくな
い。PH調整に用いる塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウムまたは水酸化アンモニウム等が挙げられる。
反応時間は2〜5時間である。
以上のように沃素化を行った後に、脱色を目的として
PHをアルカリ性とする。もし、沃素色が濃い場合には、
還元剤として亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム等
を使用することも可能であるが、通常の場合には上記の
塩基によりPHを8.0〜14.0に調整するだけで充分に脱色
することができる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1 P−トルエンスルホニル酢酸85.6g(0.4モル)を5重
量%水酸化ナトリウム水溶液400gに溶解させ、この水溶
液を2N塩酸でPHを6.0に調整した。
一塩化沃素138.0g(0.85モル)を26重量%塩化ナトリ
ウム溶液182.1gに溶解させた溶液を30℃で1時間かけて
添加し、反応させた。添加している間にPHが低下した。
そこで、20重量%水酸化ナトリウム水溶液でPH2.0〜3.0
の間に調整した。添加後終了後も2時間、同温度で撹拌
した。この間もPH2.0〜3.0に調整を行った。
撹拌後に20重量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてPH
9.0とし、析出している結晶の脱色を行った。この結晶
を濾過し、水洗し、乾燥を行ったところジヨードメチル
−p−トリルスルホンの高純度の結晶が164.6g(収率9
7.5%)得られた。
なお、結晶中に含まれる不純物であるヨードメチル−
p−トリルスルホンの含有率は0.85重量%であった。
実施例2 一塩化沃素量を129.9g(0.8モル)にした以外は、実
施例1と同様に行った。その結果、ジヨードメチル−p
−トリルスルホンの結晶が157.3g(収率93.2%)得られ
た。
なお、結晶中に含まれる不純物であるヨードメチル−
p−トリルスルホンの含有率は1.02重量%であった。
実施例3 一塩化沃素・塩化ナトリウム水溶液を添加、反応時の
PHを3.0〜4.0に調整した以外は、実施例1と同様に行っ
た。その結果、ジヨードメチル−p−トリルスルホンの
結晶が158.8g(収率94.1%)得られた。
なお、結晶中に含まれる不純物であるヨードメチル−
p−トリルスルホンの含有率は0.92重量%であった。
比較例1 一塩化沃素・塩化ナトリウム水溶液を添加、反応時の
PHを12.0とした以外は、実施例1と同様に行った。その
結果、ジヨードメチル−p−トリルスルホンの結晶が11
7.7g(収率69.7%)得られた。
なお、結晶中に含まれる不純物であるヨードメチル−
p−トリルスルホンの含有率は6.82重量%であった。
比較例2 一塩化沃素量を116.9g(0.72モル)とした以外は、実
施例1と同様に行った。その結果、シヨードメチル−p
−トリルスルホンの結晶が137.1g(収率81.2%)得られ
た。
なお、結晶中に含まれる不純物であるヨードメチル−
p−トリルスルホンの含有率は1.15重量%であった。
〔発明の効果〕
本発明によれば、沃素化剤としては有用な一塩化沃素
を用いたジヨードメチル−p−トリルスルホンの製造に
おいて、一塩化沃素を効率よく用いることができ、かつ
容易に高収率、高純度の目的物を得ることができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】P−トルエンスルホニル酢酸と一塩化沃素
    とを用いて、ジヨードメチル−P−トリルスルホンを製
    造する方法において、P−トルエンスルホニル酢酸ナト
    リウム水溶液またはP−トルエンスルホニル酢酸カリウ
    ム水溶液のPHが1.0〜6.0で一塩化沃素・塩化ナトリウム
    水溶液または一塩化沃素・塩化カリウム水溶液を添加
    し、反応させることを特徴とするジヨードメチル−P−
    トリルスルホンの製造方法。
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