JP2586091B2 - 揺動回転アーク溶接法 - Google Patents

揺動回転アーク溶接法

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JP2586091B2 JP7190888A JP7190888A JP2586091B2 JP 2586091 B2 JP2586091 B2 JP 2586091B2 JP 7190888 A JP7190888 A JP 7190888A JP 7190888 A JP7190888 A JP 7190888A JP 2586091 B2 JP2586091 B2 JP 2586091B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、回転アーク溶接に揺動を採用した揺動回
転アーク溶接法、特に開先幅の変動に対して適正な溶け
込み幅が得られるように揺動幅を可変制御するととも
に、開先幅の変動に対して溶着量を補償し、ビード高さ
を一定にするための溶接速度の可変制御に関するもので
ある。
[従来の技術] 溶接ワイヤを回転軸芯まわりに高速回転することによ
り、アークを回転させる高速回転アーク溶接法によれ
ば、アークの物理的効果が周辺に分散され、溶込の周辺
分散、扁平ビード(わん曲ビード)の形成あるいは回転
遠心力によるワイヤ溶融速度の向上などの利点が得ら
れ、特に厚板の狭開先溶接に用いられて大きな効果を発
揮する。
また、この種の高速回転アーク溶接法は、開先幅が変
化するとアーク電圧Eや溶接電流Iが変化するという性
質を有している。
以下、この電圧Eや溶接電流Iの変化特性について説
明する。
第9図は高速回転アーク溶接を行なうときの回転アー
クトーチ3先端と開先2の側面図であり、図において溶
接方向は紙面と垂直で紙面裏面から表面に向う方向であ
って、laはアーク長、Cf,R,Lは回転しているときのワイ
ヤ5の位置を示し、Cfは溶接方向前方のワイヤ5の位
置、Rは溶接方向に向って時計方向に90度右側、Lは溶
接方向に向って反時計方向に左側のワイヤ5の位置を示
す。また、cwはワイヤ5の回転方向を示す。
第10図は第9図の示した溶接部を回転軸芯O方向から
見た図であり、Crは溶接方向Zに対して後方のワイヤ5
の位置、φは溶接方向Zに対するワイヤ5の回転角、θ
はワイヤ5の位置が開先の中心線WCと一致したときの回
転角を示す。
第9図、第10図に示すようにワイヤ5が、ワイヤ送給
速度を一定のもとで回転軸芯Oを中心にして回転する
と、回転時のワイヤ5の位置によりワイヤ5と開先壁間
の距離δが異なり、アーク長laが変化する。アーク長la
が変化すると負荷特性が変化して溶接電流Iや電極1と
開先間の電圧E(以下、アーク電圧という。)も変化す
る。
この溶接電流I、アーク電圧Eの変化はワイヤ5の位
置に対応して正弦波を基準とした変化を示す。何故なら
ば、ワイヤ5が回転するとワイヤ5の位置に応じて距離
δは正弦波を基準として変化するからである。
なお、この関係は消耗電極のみならず、非消耗電極で
も成立する。また、この関係は溶接対象の開先形状がV
字開先でもナローギャップ開先でも成立する。
第11図(a),(b)は回転するワイヤ5、即ちアー
クの位置に対応して変化するアーク電圧Eおよび溶接電
流Iの波形を示す。図において(a)はアーク電圧Eの
波形、(b)は溶接電流Iの波形であり、それぞれの波
形は上下逆転した形状となる。
なお、第11図(b)に示した溶接電流Iの波形は定電
圧特性の溶接電源のみで得ることができ、アーク電圧E
の波形は定電圧特性、定電流特性のいずれの溶接電源に
おいても得られる。
第11図(a),(b)に於て、実線で示した波形は第
9図、第10図に示すように開先の中心線WCと回転軸芯O
とが△Xずれている場合、破線で示した波形はずれてい
ない場合、即ちワイヤ5の位置Cfと位置Crを結んだ線が
開先の中心線WCと一致した場合を示す。
第11図(a),(b)の破線に示すように、開先の中
心線WCと回転軸芯Oがずれていないときは、ワイヤ5の
位置Cfを中心として波形は左右対象であるが、回転軸芯
Oが開先の中心線WCからずれているとワイヤの位置Cf
中心とした波形は非対象となる。
なお、この波形の非対象を検出し、修正することによ
りX軸方向のずれ量△xを修正することができる。すな
わち波形をCf点を中心として溶接方向に対して左右に分
割し、分割した波形を各々Cf点から一定角度φoの間だ
け取出し、この角度φo間で作る波形の面積(積分値)S
L,SRを求めて、この面積SLとSRが等しくなるように溶接
トーチをX軸方向に修正することにより回転軸芯Oを開
先の中心線WCと一致させることができる。この種のアー
ク自信をセンサとする開先倣いを、アークセンサ方式の
開先倣いという。
[発明が解決しようとする課題] 幅広のビードを作る溶接法として溶接トーチを開先幅
方向に揺動(ウィービング)させながら溶接を行なう揺
動溶接法が知られている。この種の揺動溶接法は上記の
ような回転アーク溶接法には未だ導入されおらず、その
導入が希求されていた。(以下、回転アーク溶接法にお
いて溶接トーチをウィービングさせる溶接法を揺動回転
アーク溶接法と称する。) この揺動回転アーク溶接法の実現にあたって、自動溶
接の無人化をはかるには、溶接進行に伴ない時々刻々と
変化する開先幅の変動に応じた揺動幅の自動制御が不可
欠である。これは、開先幅が変動すれば、必要とされる
溶け込み幅も変化するためである。
従って、本発明の主要な目的は、開先幅の変動に対し
て揺動幅を制御することにより、適正な溶け込みが得ら
れる揺動回転アーク溶接法を提供することである。
またこれに加えて、制御された揺動幅に応じて溶接速
度を制御することにより溶着量を補償し、ビード高さを
一定に保つのも本発明の課題の一部である。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明における揺動回転
アーク溶接法は、溶接ワイヤを所定の回転半径で軸芯ま
わりに高速回転させて、アークを回転させるとともに、
溶接トーチを開先内で開先幅方向に往復揺動させ、且つ
アーク電圧または溶接電流を検出し、アークセンサ方式
の開先倣いを行ないつつ、予め設定されたアーク電圧ま
たは溶接電流を保持するように、被溶接母材に対する高
さ方向の溶接トーチ位置を制御しながらアーク溶接を行
なうに際し、 予測しうる開先幅の開先幅方向の大きさの変移の平均
値±gを予め設定し、この平均値±gの絶対値|g|と等
しくなるように機械的に制御可能な揺動の単位置を設定
し、 開先幅の設計値である基準開先幅に対して、予め定め
られた溶け込みを得る揺動幅の初期値を前記揺動単位量
の整数倍として与え、 開先幅の大きさの変化に対するアーク電圧または溶接
電流の変化特性により、開先幅変移に対応する値を検出
し、この検出値をその大きさに応じて0,+g,−gの何れ
かに判別し、その判別結果に基き開先幅の変化に対して
溶け込みが予め定められた一定値に保持されるように前
記整数を増減して揺動幅を制御するものである。
また、その際、制御された揺動幅に応じて溶接速度を
制御することにより溶着量を補償し、ビード高さを一定
に保つ目的で、制御された揺動幅をWw、その1サイクル
前の揺動幅をWwo、ワイヤ送給速度をVfo、所望のビード
高さをh、溶接速度の初期値をVo、制御すべき溶接速度
をVとするとき、下式、 V=Vfo/{(Vfo/Vo)+(Ww−Wwo)h} に基き溶接速度を制御するものである。
[作用] この発明に従えば、経験的に予測される開先幅の変移
の平均値±gを予め設定し、アーク電圧または溶接電流
の変化特性による開先幅変移の検出は、その値を0,+g,
−gの非連続な値の何れかであるとみなす近似的な検出
を行なう。
更に、平均値±gの絶対値|g|と等しくなるように機
械的に制御可能な揺動の単位量を設定し、揺動幅の初期
値は、この揺動単位量の整数倍として与えられる。制御
すべき揺動幅は、開先幅変移の検出値0,+g,−gに応じ
て前記整数を増減することにより与えられる。
そして、上記揺動幅制御に加えて、揺動幅の変化に伴
なう溶接量の変化が、ワイヤ送給量を考慮して溶接速度
を制御することにより補償される。
[実施例] 以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施例に
ついて説明する。
なお、以下の説明においては溶接電源として定電流電
源を用い、アーク電圧を検出する方式について説明する
が、定電圧電源を用いた場合にはアーク電圧の代りに溶
接電流を検出して行なえばよく、これは溶接電源の外部
特性に応じて選択され得るものである。
第1図は本発明の揺動回転アーク溶接法の基本原理を
示す説明図で、溶接ワイヤ先端及び回転軸芯の軌跡を示
すものである。
図において、WR,WLは各々回転軸芯Oから見た揺動折
り返し点であって、WRは揺動右端、WLは揺動左端を示
す。WWは揺動幅、すなわち揺動右端WR〜揺動左端WL間の
開先幅方向の距離であり、その中心は開先中心線WCであ
る。
なお、以下の説明でワイヤ回転位置を示す際、そのと
きの回転軸芯Oの揺動位置WR,WL,WCを特定する必要があ
る場合は、回転位置記号に揺動位置記号を括弧付き添字
で示す。(例えば、R(WR)は回転軸芯Oが揺動右端WRに
あるときの回転ワイヤ位置Rを示す。) また、e1・・・5は回転による溶接ワイヤ5の先端の軌跡
であり、e1〜e5を揺動1サクイルとする。1は揺動によ
る回転軸芯Oが描く軌跡を表わしたものである。
アークを発生させて溶接が開発されると、溶接ワイヤ
5は回転軸芯Oを中心としてcw方向へ回転しながら、開
先2の幅方向に回転軸芯Oを中心として揺動速度VW、揺
動幅WWで往復揺動しつつ、溶接速度Vで溶接方向Zへ進
行する。これによって、回転軸芯Oの軌跡1が得られ
る。
この場合、形成される溶け込み幅は揺動幅WWの大きさ
により決り、必要な溶け込み幅を得る揺動幅WWは開先幅
Gに応じて定まる。
例えば、開先幅Gの設計値GO(以下、基準開先幅GO
いう)に対して必要な溶け込み幅を得る揺動幅WWを基準
揺動幅データベース値WOとする。この基準揺動幅データ
デース値WOは基準開先幅GOの大きさに応じて経験的に求
めることができる。いま、開先幅Gが基準開先幅GOに対
してΔGだけ変化して G=GO+ΔGになったとすると、制御すべき揺動幅W
Wは、 WW=WO+ΔG (1) で与えられる。
従って、基準揺動幅WOに開先幅変移ΔGを単純に加え
れば制御すべき揺動幅WWが求められる。
しかしながら、実際に制御を行なう上では、開先幅変
移ΔGの大きさを正確に検出するのは困難であり、また
揺動幅WWは僅か数mm程度であるから、開先幅の変化に追
従して連続的に揺動幅WWを調整するのは機械的に困難で
ある。
そこで本発明では、開先幅変移ΔGの検出に際して
は、経験的に予測しうる開先幅変移ΔGの大きさの平均
値±gを予め設定する。この場合、実際の開先幅変移Δ
Gは、上記従来技術で説明したアーク電圧の変化特性に
より、開先幅変移ΔGの大きさに対応する値として検出
し、この検出される値を或る設定帯域と比較し、その比
較結果によりΔG=0,ΔG=+g,ΔG=−gの三種類の
うち何れかを選択する。つまり、開先幅変移ΔGは0,+
b,−gのうち何れかであるとみなすものとする。
また、機械的に制御可能な揺動単位量Wunitを予測開
先幅変移±gの絶対値|g|と等しく(Wunit=|g|)とな
るように設定し、基準揺動幅データベース値WOとして、
この揺動単位量Wunitの整数倍として表現される基準揺
動幅演算用変換値W1を採り、制御すべき揺動幅WWは上記
開先幅変位ΔGの判別値に応じて上記整数を増減して与
えるものとする。
ここで、揺動単位量Wunitとは、揺動を与えるモータ
の精度等により定まる揺動幅方向の制御可能な単位置で
あり、予めその値が与えられれば、揺動速度VW[mm/se
c]とアークの回転数(ワイヤの回転数)N[HZ]とに
より、 Wunit=VW・(1/N)・m (2) の関係式で示すことができる。
なお、mは揺動単位量Wunitに収るアークの回転数で
あり、予め与えられた揺動単位量Wunitの値により求ま
る。すなわち、揺動速度VWで距離Wunit移動する間のア
ークの回転数であり、 m=Wunit/{VW・(1/N)} (3) と表わせる。但し、mは適宜に処理、例えば四捨五入し
て整数を採るものとする。
また、半サイクルの基準揺動幅演算用変換値W1/2を揺
動単位量Wunitのn倍、すなわち基準揺動幅演算用変換
値W1を揺動単位量Wunitの2n倍として表わすと、 W1=2n・Wunit (4) と書ける。
nは、経験的に求められる基準揺動幅データベース値
WOより n=(WO/2)/Wunit =WO/2・Wunit (5) として求めることができる。但し、nは適宜に処理、例
えば四捨五入して整数を採るものとする。また、Wunit
=|g|であるから、開先幅変移ΔGがΔG=±gと見な
されるときの揺動幅WWは、 WW=2(n±1)・Wunit (6) と表わせる。
(4),(6)式に各々上記(2)式を代入すると、 W=2VW・(1/N)・m・n (7) WW=2VW・(1/N)・m・(n±1) (8) を得る。
(8)式が制御すべき揺動幅WWを与える制御式であ
り、その初期値は(7)式で表わされる。(8)式の右
辺第4項の±1が正負の何れを採るかは、判別された開
先幅変移ΔGにより決る。すなわち、ΔG=+gとみな
されるときは+1、 ΔG=−gとみなされるときは−1を採る。また、ΔG
=0とみなされるとき(7)式を保持する。
従って、基準開先幅GO、経験的に求められる基準揺動
幅データベース値WO、予測開先幅変移±g、揺動単位量
Wunit、揺動速度VW、アークの回転数Nが与えられれ
ば、開先幅変移ΔGの大きさを判別し、その判別結果に
基き(8)式に従い、揺動幅WWを制御できる。
なお、上記説明では基準揺動幅として、経験的に求め
られる基準揺動幅データベース値WO、及び(7)式によ
り与えられる基準揺動幅演算用変換値W1の二種類の値を
用いているが、本発明の方法によるデータが蓄積されれ
ば、経験的に求められる値も(7)式により与えられる
基準揺動幅演算用変換値W1のみを用いればよい。
ところで、開先幅Gが変動すれば必要とされる溶着量
も変化するが、本発明においては溶接速度の制御により
溶着量を補償し、ビード高さを一定に保つ。
以下、第2図を参照して溶接速度制御について説明す
る。この第2図は上記第1図に示した開先2の側面断面
図である。図において、1aは母材表面、2bは開先底面を
示す。
まず、上記揺動1サイクルにおいて、揺動幅WWは揺動
両端のワイヤ位置L(WL),R(WR)における開先幅Gに対し
て次のような関係にある。
G=WW+2ΔW (9) この(9)式において、ΔWは揺動端部での回転軸芯
Oと開先壁面との距離であり、基本的には設定すべきア
ーク長とワイヤ回転径によって定められる定数で、アー
ク電圧と溶接電流の設定値が一定であれば開発幅Gが変
動しても一定である。これは、実験的にも確認されてい
る。
一方、この揺動1サイクルにおけるワイヤ送給速度を
Vf、溶接速度をVとし、形成された溶着量金属の断面積
をAとすると、これらの間には、 Vf=A・V (10) の関係がある。
また、ビード表面と上記揺動両端のワイヤ位置の垂直
方向の距離をΔh、ビード高さをh、開先角度をθとす
ると、 A={(WW+2ΔW)−2Δh・tanθ−h・tanθ}h
(11) となる。この開先2の深さ(或は母材1の板厚)と開先
角度θ1が一定であれば、開先幅Gの変動下においても
常に一定のビード高さを与える溶着量金属の断面積A
が、上記揺動幅制御から求まる揺動幅WWの値に基いて算
出できることを示している。
従って、予め、開先角度θ、所望のビード高さh、ワ
イヤ送給速度Vf及び上記の定数ΔWを設定しておけば、
上記揺動幅制御から求まる揺動幅WWの値に応じて適正な
溶接速度Vを求めることができる。
次に、溶接速度Vを求める具体的な演算について説明
する。
一般に、溶接速度V、溶接電流I、ワイヤ送給速度Vf
などの溶接条件は、その開先形状に応じて予じめ初期値
として設定され、以後開先幅の変動状態をみながら上記
溶接条件の変更が行なわれて行く。この一般的な方法に
従って、ワイヤ送給速度Vf,溶接速度Vの初期値を各々
Vfo,Voとし、この条件で溶接を開始して、1サイクルの
揺動を行なうと、その時得られる溶着金属の断面積A
Oは、 AO=Vfo/VO (12) となる。次に、揺動幅WWになる前の揺動1サイクルの揺
動幅をWWOとする。このとき例えば、WWはWWOより大(WW
>WWO)とする。
このような場合に一定のビード高さhを確保するため
には、溶着断面積をΔA=A−AOだけ加させてやらなけ
ればならない。すなわち、前述のAを表わす(11)式に
おいては、WWを除く他の全てのパラメータは定数である
から、 ΔA=A−AO=(WW-WWO)h (13) 故に、一定のビード高さhを確保するための溶接速度
Vは(11)式と、(12)式から次式で与えられる。
V=Vfo/A =Vfo/(AO+ΔA) =Vfo/{(Vfo/Vo)+(WW−WWO)h} (14) この(14)式を用いれば、開先幅の変動する開先にお
いて、所望するビード高さhを与えれば、溶接前に定め
た初期溶接速度VOとワイヤ送給速度Vfoと、揺動幅WW
前サイクルの揺動幅WWOとの差、すなわち、WW−WWOから
揺動幅WWにおける適正溶接速度Vが計算で求められる。
この方法は開先角度θ1が一定であれば、もしくは大幅
に変化しなければその設定値に関係なく、適用できるの
で、第2図の開先形状に限らず、非対称開先にも適用で
きる。
第3図はこの発明の好ましい実施例に係る揺動回転ア
ーク溶接法の制御糸を示すブロック図である。
図において、被溶接部材1には開先2が形成されてお
り、回転アークトーチ(溶接トーチ)3は、モータ4に
より溶接ワイヤ5を矢印CW方向に回転させながら揺動ア
ーム6により開先幅方向にウィービング(揺動)されつ
つ溶接台車7による送りで開先2に沿って紙面表面垂直
方向へ溶接を進め、その後方に溶接ビード(図示せず)
を形成させる。
また、揺動アーム6による揺動は正逆駆動可能な揺動
用モータ8の回転運動を直線運動に換える伝達機構9を
介して行なわれる。
なお、回転アークトーチ3の揺動方法としては、 (イ)ピッチPを一定にする。
(ロ)揺動速度VWを一定にする。
の何れかであるが、ここでは揺動用モータ8の負荷を一
定にするため、(ロ)を採ることにする。
また、回転アークトーチ3は開先幅方向(X軸方向)と
高さ方向(Y軸方向)との両移動機構10X,10Yで支持さ
れている。X軸移動機構10Xは、トーチ3をX軸方向へ
位置修正する、すなわち開先倣い制御を行なうためのも
のであり、Y軸移動機構10Yは常にアーク長が一定とな
るようにY軸方向にトーチ3を位置修正する、すなわ
ち、定アーク長制御を行なうためのものである。
これら両移動機構10X,10Yは各々X軸モータ11X,Y軸モ
ータ11Yで駆動される。
トーチ3への溶接電流・電圧の供給は溶接電源12から
行なわれ、この溶接電源12は溶接用途によって定電流電
源または定電圧電源のいずれかが使用されるが、ここで
は定電流電源とする。この溶接電源12には、アーク電圧
検出器13が並列に接続されている。この検出器13Eは、
後述する制御の必要に応じて設けられているものであ
る。
また、ワイヤ送給モータ14の制御は送給モータ制御装
置15により行なわれ、揺動アーム6による揺動幅の制御
は揺動制御装置16により行なわれ、溶接台車7による溶
接速度の制御は溶接速度制御装置17により行なわれる。
更に、X軸モータ10X,Y軸モータ10Yの制御はX軸制御装
置18X,Y軸制御装置18Yにより行なわれる。
送給モータ制御装置15、揺動制御装置16、溶接速度制
御装置17への制御指令はマイクロコンピュータ等の主処
理装置19から与えられるが、この主処理装置19は、各定
数及び設定値を設定入力するための入力装置20が付属し
ており、更に、開先幅検出装置21からの開先幅変移ΔG
検出信号と、モータ4に付属するワイヤ回転数検出器22
からのワイヤ回転数検出信号を受け取るようになってい
る。
次に、上記実施例の揺動幅制御の動作について、第4
図のフローチャートを参照して説明する。なお、このフ
ローチャートにおける演算は、主処理装置19内の揺動幅
演算部192で行なわるものである。
先ず基準開先幅GOに応じて経験的に求まる基準揺動幅
データベース値WO,アークの回転数N,揺動速度VW,及び
予測開先幅±gに応じて定められる揺動単位量Wunit
値が入力装置20から主処理装置19に入力され、メモリー
191に格納される(ステップSA)。
次に、(3)(5)式が計算され、mおよびnの整数
値が求められ、これらm,nがメモリー191に格納され(ス
テップSB)、 (7)式で与えられる基準値揺動幅演算用変換値W1
計算される(ステップSC)。
以上の演算の後、溶接が開始される(ステップSD)。
ここで溶接開始時のアーク回転径位置は第1図における
e1とする。
Nsサイクルの揺動が終了したら(ステップSE)、 主処理装置17は、開先幅変移検出装置21の検出信号に
基づいて、(7)式のnを保持するか、あるいは(8)
式において、右辺第4項はn+1とn−1の何れを採る
かを保持するかを判断し(ステップSF)、 その判断結果により揺動幅WWを演算する(ステップS
G)。
これに基づいて揺動1サイクルの溶接が行なわれる
(ステップSH)。
ここで、溶接終了か否かの判断が行なわれ(ステップ
1)、 その判断結果により溶接を終えるか、或るいは上記
(ステップSF)→(ステップS1)の動作が溶接終了に至
まで繰り返し行なわれる。
このような制御によって溶接中の開先幅Gの変動に対
する揺動幅WWの制御が行なわれ、開先幅Gの変動に依ら
ず適正な溶け込み幅が得られる。
なお、上記説明の(ステップSA)においては、基準開
先幅GOに応じて経験的に求まる基準揺動幅データベース
値WOを入力するものとしたが、(7)式で表わされる基
準揺動幅演算用変換値W1のデータが予め得られている場
合は(ステップSA)においてVW,N,m,nを入力し(ステッ
プSB)〜(ステップSC)は省略してもよい。
また、ステップSEにおけるNsサイクルは、アークスタ
ート後に、溶接プール(溶融池)が安定した状態になっ
てから制御を行うための待ち時間に相当するものであ
り、例えば15サイクルを採用することが考えられるが、
溶接条件によって適宜変更することができる。
次に、上記実施例の溶接速度制御の動作について、第
5図のフローチャートを参照して説明する。なお、この
フローチャートにおける演算は、主処理装置19内の溶接
速度演算部194で行なわれるものである。
先ず所望する溶接ビード高さh,溶接速度の初期値VO
ワイヤ送給速度の設定値Vfoが入力装置20から主処理装
置19に入力され、メモリー193に格納される(ステップS
a)。
次に、AO=Vfo/VOの計算が行なわれ、同様にメモリ
ー193に格納される(ステップSb)。
また、上記第4図の揺動幅制御フローチャートのステ
ップSCで与えられる基準揺動幅演算用変換値W1がメモリ
ー193に格納される(ステップSc)。この基準揺動幅演
算用変換値W1をWWOとする。
以上の後、溶接が開始される(ステップSd)。
ここで溶接開始時のアーク回転径位置は第1図におけ
るe1とする。
Nsサイクルの揺動が終了したら(ステップSe)、 上記第4図の揺動幅制御のフローチャートステップSG
で与えられる揺動幅WWがメモリー193に格納される(ス
テップsf)。
この揺動幅WWをWW1とする。
以上の溶接作業中の溶接速度は、VOである。
次に、主処理装置19では、(WW1−WWO)hの計算が行
なわれ(ステップSg)、 更に前記溶接速度Vに関する(12)式に基いて溶接速
度Vの計算が行なわれる(ステップSh)。
以上のようにして溶接速度Vが求められ、これに基づ
いて半揺動サイクルの溶接が行なわれる(ステップS
j)。
ここで、溶接終了か否かの判断が行なわれ(ステップ
Sk)、その判断結果により溶接を終えるか、或いは上記
(ステップSf)→(ステップSj)の動作を溶接終了に至
るまで繰り返し行なわれる。また、ステップSeにおける
Nsサイクルは、アークスタート後に、溶接プール(溶融
池)が安定した状態になってから制御を行うための待ち
時間に相当するものであり、例えば15サイクルを採用す
ることが与えられるが、溶接条件によって適宜変更する
ことができる。
以上のように、この実施例によれば、揺動幅WWの変化
に対して溶接速度Vを可変制御するとによりビード高さ
が一定に保たれる。
なお、上記揺動幅制御及び溶接速度制御を行なう際の
主処理装置19による揺動の反転指令は、ワイヤ回転数検
出器22で検出されるワイヤ回転数に基づいて行なわれ
る。上記(7)式より、回転軸芯Oが基準揺動幅演算用
変換値W1移動する間のアークの回転数は、2(m・n)
で与えられる。また、上記(8)式より、回転軸芯Oが
揺動幅WW移動する間のアークの回転数は、2(m・n±
1)で与えられる。従って、制御すべき揺動幅が定まれ
ばアークの回転数すなわちワイヤ回転数を検出すること
により反転指令を与えるタイミングを決定できる。
次に、アーク電圧の変化特性による開先幅変移ΔGの
検出方向の一例について説明する。
第1図に示すように、ワイヤ5が左右の開先壁2L,2R
に最接近する位置は、ワイヤ回転位置L(WL),R(WR)であ
る。
ここで、ワイヤ回転位置L(WL)〜開先壁2L間の距離δL
とワイヤ回転位置R(WR)〜開先壁2R間の距離δRとは等し
い(δL=δR)から、上記従来技術で説明したアーク特
性により、回転位L(WL)におけるアーク電圧の検出値E
L(WL)と回転位置R(WR)におけるアーク電圧の検出値 ER(WR)とは等しく(EL(WL)=ER(WL))なる。この検出値
EL(WL),ER(WR)は、開先幅Gが変化すると上記変化特性
により、 EL(WL)=ER(WR)の関係を保持しつつ、その値の大きさは
変化する。
従って、このEL(WL),ER(WR)の値を検出すれば基準開
先幅GOに対する正負を検出可能であるが、ここでは母材
内での電圧降下を考慮して、更に揺動中心WC上の検出値
をも検出する。この揺動中心WCは開先2の中央であるか
ら、ワイヤ回転位置L(WL)〜揺動中心WC間の開先幅方向
の距離δCLとワイヤ回転位置R(WR)〜揺動中心WC間の開
先幅方向の距離δCRとは等しい(δCL=δCR)から、揺
動中心WC上のワイヤ回転位置Cf(WC)におけるアーク電圧
の検出値Ecf(wc)と、前記検出値EL(WL)及びER(WR)との
間には下記の関係が成り立つ。
{(ER(WR)+EL(WL))/2}−Ecf(wc)=C (14) ここで、Cは開先幅Gの大きさによって定まる定数で
ある。
この(14)式を簡易化のため下記のように記す。
(Es−Ecf) (14a) (但し、Es=(ER(WR)+EL(WL))/2,EcfはEcf(wc)を示
す。) この(14a)式の値が実際の開先幅Gの大きさに対応
する値を示す。
また、基準開先幅GOにおける(14a)式の値をEOとする
と、このEOが基準開先幅GOの大きさに対応する値を示
す。
上記(14a)式とこのEOとの差、 (Es−Ecf)−EO=ΔE (15) が、開先幅変移ΔGの大きさに対応する値を示す。この
ΔEを上限E1と下限E2を持つ設定不感帯域と比較し、E2
≦ΔE≦E1のときはΔG=0,ΔE>E1のときはΔG=+
g, ΔE<E2のときはΔG=−gとみなす。
次に、第6図を参照しながら、上記の開先幅変移ΔG
を求める更に具体的な検出方法について説明する。この
第6図は第3図の開先幅変移検出装置21の回路ブロック
の一例を示すものである。
上述のER(WR),EL(WL),Ecf(WC)を瞬時に検出するの
は、ノイズ等の影響もあり困難なため、ここでは各々積
分角φOの範囲で電圧波形を積分して積分値として検出
する。更に、この積分は、回転軸芯Oが各々WR,WL,WC上
にあるときの前後でα回(アークのα回転分)行なうも
のとする。この場合、アークがα回回転する間の、揺動
による回転軸芯Oの開先幅方向の移動距離は(VW/N)α
で表わされるから、上記の検出を行なう区間は、各々、 WR±(VW・α/2N) WL±(VW・α/2N) WC±(VW・α/2N) となる。
第6図において、アーク電圧検出器13Eでアーク電圧
Eを検出し、この検出アーク電圧Eと予め設定器211に
設定してあるアーク電圧Eの平均値である基準電圧EO
の差E−EOを作動増幅器212で演算する。この演算した
値E−EOが切換え器213で分割されて出力される。切換
え器213による分割のタイミングは制御器214からの指令
信号で行なう。
制御器214は揺動位置設定器215に設定された回転軸芯
Oの揺動位置WL,WC,WRと、 処理回数設定器216に設定された処理回数αとから、
検出区間WL±(VW・α/2N),WR±(VW・α/2N),WC±
(VW・α/2N)を求め、これらの値をワイヤ揺動位置検
出器217により検出される実際のワイヤ軸芯の揺動位置
と比較する。そして、ワイヤ軸芯の揺動位置が検出区間
WL±(VW・α/2N)にある間、ワイヤ回転位置検出器218
で検出したワイヤの回転角φと、予め定めた5°から18
0°の範囲の一定の角度φOを設定した積分角設定器219
の出力φOとを比較演算し、ワイヤの回転軸芯がWL±(V
W・α/2N)にあるときのワイヤ回転位置Lを中心とした
φOの区間をL区間とし、この区間の波形が切換え器213
のL側から出力される。同様に、ワイヤ軸芯の揺動位置
が検出区間WC±(VW・α/2N)にある間のワイヤ回転位
置Cfを中心としたφOの区間をCf区間として、この区間
の波形が切換え器213のCf側から出力され、ワイヤ軸芯
の揺動位置が検出区間WR±(VW・α/2N)にある間のワ
イヤ回転位置Rを中心としたφOの区間をR区間とし
て、この区間の波形が切換え器213のR側から出力され
る。切換え器213のL側,Cf側,R側からの出力は、各々
積分器220,221,222で積分される。積分器220,221,222は
制御器214を介して出力されるα回(設定器216に設定さ
れた処理回数)分のアークの回転に対して波形積分を行
ない、その出力SL,SR,Scfを各々記憶器223、224、225に
出力する。記憶器223、224、225は積分器220,221,222か
ら入力した信号SL,SR,Scfをα回枚に記憶保持を繰返し
ながらSL,SRを加算器226に、Scfを差動増幅器227の一端
に出力する。加算器226の出力SL+SRは演算器228で1/2
に乗算され、SLとSRの平均値(SL+SR)/2=SSが出力さ
れる。演算器228の出力SSは差動増幅器227の他端に入力
し、差動増幅器227では、SSとScfとの差(SS−Scf)が
求められる。この差、(SS−Scf)は差動増幅器229の一
端に出力する。また、記憶器230には(SS−Scf)の初期
値、すなわち基準開先幅で適正な溶け込みを得るため基
準揺動幅が与えられているときの(SS−Scf)に相当す
る値SOが記憶保持され、この値が差動増幅器229の他端
に与えられ、差動増幅器229では、(SS−Scf)−SO=Δ
Sが求められる。このΔSの値が、開先幅変移ΔGに対
応する値である。更にΔSは判別器231に与えられる。
一方、不感帯設定器232に設定されている上限S1と下
限S2を持つ帯域は判別器231でΔSと比較され、判別器2
31は、 S2≦ΔS≦S1のときは0,ΔS>S1のときは+g,ΔS<S2
のときは−gを出力する。
なお、上記の説明で積分角設定器219に設定された角
度φOを5°から180°の範囲としたのは、角度φOが5
°以下となるとノイズの影響を受易く検出が困難になる
ためである。また、不感帯設定器232に設定される帯域
は、予測開先幅変移±gの大きさに応じて適宜に設定さ
れる。
次に、X軸方向のトーチ移動の制御、すなわち開先倣
い制御について説明する。開先倣い制御には、上記第6
図に示した開先幅変移検出装置21の回路ブロックで得ら
れる信号SL,SRを用いることができる。この開先左右縁
部で検出されたSL,SRは、アークの狙い位置が適正であ
れば、等しく(SL=SR)なる。従って、SLとSRとの差SL
−SRを求め、この差SL−SRが零となるようにトーチ3を
X軸方向へ位置修正すれば開先倣い制御が行なえる。
第7図には、かかるX軸方向の駆動制御を行なうX軸
制御装置18Xの回路ブロックの一例が示されている。
上記第6図の記憶器223,225からα回枚に記憶保持を
繰返しながら出力される信号SL,SRは、第7図の差動増
幅器181Xの両入力端に各々入力される。この差動増幅器
181Xからは、SLとSRとの差SL−SRが出力され、この差出
力はX軸モータ駆動制御器182Xに入力される。X軸モー
タ駆動制御器182Xは、該差出力が零になるように、X軸
モータ11Xを介してトーチ3をX軸方向へ移動させる。
このようにして、トーチ3のX軸方向の位置を修正する
ことにより開先倣い制御が行なわれる。
次に、Y軸制御装置18Yによる定アーク長制御につい
て説明する。
第8図には、かかる制御を行なうY軸制御装置18Yの
回路ブロックの一例が示されている。
第7図において、アーク電圧検出器13からの検出アー
ク電圧Eは差動増幅器181Yの一端に入力される。一方、
この差動増幅器181Yの他端には、予め設定器182Yによっ
て適宜の値に設定された基準値が入力される。増幅器18
1Yはかかる基準値と、上述した検出値との差を出力し、
この差出力はY軸モータ駆動制御器183Yに入力される。
Y軸モータ駆動制御器183Yは、該差出力が零になるよう
に、すなわちアーク電圧Eが基準値になるように、Y軸
モータ11Yを介してトーチ3をY軸方向へ移動させる。
これによって、アーク電圧Eが一定に保たれ、アーク長
が一定に保たれる。
従って、トーチ3がX軸方向へ移動すると、トーチ3
は開先壁に沿ってY軸方向へ移動することになる。この
制御法によれば、開先形状がどのように変化しても、ト
ーチ3の先端は母材表面1aあるいは開先底面2bから一定
の距離を保ったまま常に開先幅内で反転揺動をくり返す
ことになる。
[発明の効果] 以上のように、この発明によれば、開先幅の変化に基
いて揺動幅を可変制御することとしたので、開先幅が変
化しても適正な溶け込みが得られる。
更に、この揺動幅の変化に基いて溶接速度を可変制御
し溶着量を補償するようにしたので、開先幅が変化して
も一定のビード高さを保てるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の揺動回転アーク溶接法の原理を説明
するための溶接部上面図、第2図はその側面 断面図、
第3図はこの発明の揺動回転アーク溶接法に係る制御系
を示すブロック図、第4図は揺動幅制御の動作を示すフ
ローチャート、第5図は溶接速度制御の動作を示すフロ
ーチャート、第6図は開先幅検出装置の構成の一例を示
すブロック図、第7図は開先倣いを行なう回路ブロック
の一例を示すブロック図、第8図は定アーク長制御を行
なう回路ブロックの一例を示ブロック図、第9図は従来
の回転アーク溶接法の溶接部上面図、第10図はその側面
図、第11図及び第12図は回転するワイヤの位置に対応し
て変化するアーク電圧Eおよび溶接電流Iの波形を示す
グラフである。 図において、1は被溶接部材、2は開先、3は回転アー
クトーチ、19は主処理装置、20は入力装置、21は開先幅
検出装置、22はワイヤ回転数検出器、192は揺動幅演算
部、194は溶接速度演算部である。 なお、各図中同一符号は同一または相当部を示す。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶接ワイヤを所定の回転半径で軸芯まわり
    に高速回転させてアークを回転させるとともに、溶接ト
    ーチを開先内で開先幅方向に往復揺動させ、且つアーク
    電圧または溶接電流を検出し、アークセンサ方式の開先
    倣いを行ないつつ、予め設定されたアーク電圧または溶
    接電流を保持するように、被溶接母材に対する高さ方向
    の溶接トーチ位置を制御しながらアーク溶接を行なうに
    際し、 予測しうる開先幅の開先幅方向の大きさの変移の平均値
    ±gを予め設定し、この平均値±gの絶対値|g|と等し
    くなるように機械的に制御可能な揺動の単位量を設定
    し、 開先幅の設計値である基準開先幅に対して、予め定めら
    れた溶け込みを得る揺動幅の初期値を前記揺動単位量の
    整数倍として与え、 開先幅の大きさの変化に対するアーク電圧または溶接電
    流の変化特性により、開先幅変移に対応する値を検出
    し、この検出値をその大きさに応じて0,+g,−gの何れ
    かに判別し、その判別結果に基き開先幅の変化に対して
    溶け込みが予め定められた一定値に保持されるように前
    記整数を増減して揺動幅を制御することを特徴とする揺
    動回転アーク溶接法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の揺動回転アーク溶接法によ
    り前記揺動幅を制御するに際し、 この制御された揺動幅をWw、その1サイクル前の揺動幅
    をWwo、ワイヤ送給速度をVfo、所望のビード高さをh、
    溶接速度の初期値をVo、制御すべき溶接速度をVとする
    とき、下式、 V=Vfo/{(Vfo/Vo)+(Ww−Wwo)h} に基き溶接速度を制御することを特徴とする揺動回転ア
    ーク溶接法。
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