JPH0646340U - 圧力センサー - Google Patents

圧力センサー

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JPH0646340U
JPH0646340U JP8246692U JP8246692U JPH0646340U JP H0646340 U JPH0646340 U JP H0646340U JP 8246692 U JP8246692 U JP 8246692U JP 8246692 U JP8246692 U JP 8246692U JP H0646340 U JPH0646340 U JP H0646340U
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重光 小川
藤登 田中
宗典 土屋
大司 上原
健二 長沢
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水滴等の侵入を確実に防止することができ、
小型化可能で外観を良好に保つことができる圧力センサ
ーの提供。 【構成】 静電容量式の圧力センサー10の圧力変換素子
20内に形成された空洞部である基準圧力室40に基準の圧
力となる大気を導くために設けられた通路(導通孔70お
よび低圧ポート73)の入口部分である開放口71に、板状
部80を有する栓72を装着するとともに、板状部80より内
側に所定の大きさの空間85を設けて水滴等が基準圧力室
40内に侵入することを防止した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、圧力センサーに係り、静電容量式の圧力変換素子の内部に形成され た空洞部に基準の圧力となる大気を導く通路における水滴等の侵入防止構造に関 する。
【0002】
【背景技術】
従来より、各種流体の圧力を検出する圧力センサーには、様々な種類のものが あり、測定流体の圧力を大気圧との差圧によりゲージ圧として検出するもの、測 定流体間の差圧を検出して比較測定を行うもの、片側を真空として測定流体の絶 対圧力を検出するもの等がある。また、圧力の検出方式としては、静電容量式、 歪み式等がある。 図3には、このうち大気圧を基準としてゲージ圧を検出する静電容量式の圧力 センサーの従来例が示されている(特開昭60-56233号公報参照)。 圧力センサー90は、蓋91を有する有底円筒状のケーシング92を備え、このケー シング92内には適宜な支持部材93およびOリング94を介して圧力変換素子95が支 持されている。この圧力変換素子95は静電容量式であり、厚肉の基板96と、この 基板96に所定間隔を置いて対向される薄肉のダイヤフラム97とを備えている。こ れらの基板96とダイヤフラム97との対向する面には、それぞれ対向電極98A,98B が設けられ、これらは図示されない導通路により蓋91の内部に設けられた回路用 のプリント基板99と導通している。圧力センサー90は、これらの対向電極98A,98 B 間に発生する静電容量の変化により測定流体の圧力を検出できるようになって いる。
【0003】 圧力変換素子95のダイヤフラム97とケーシング92との間には、圧力室100 が形 成され、この圧力室100 に連通するようにケーシング92には測定流体導入路101 が設けられている。基板96とダイヤフラム97との間には、基準圧力室102 が形成 され、この基準圧力室102 は基板96の貫通孔103 により基板96の背面の空間104 と連通している。この空間104 は蓋91に設けられた大気導入路106 により外部と 連通している。空間104 の周囲には、基板96と蓋91との間にOリング105 が介装 されている。
【0004】 このような静電容量式の圧力センサー90においては、測定流体導入路101 から 圧力室100 内に導入された測定流体は、その圧力P1により受圧部であるダイヤフ ラム97を基準圧力室102 側に押し、一方、大気導入路106 および貫通孔103 によ り空間104 を介して基準圧力室102 内に導入された大気は、その圧力P2によりダ イヤフラム97を圧力室100 側に押し、ダイヤフラム97はこれらの差圧により湾曲 して基板96とダイヤフラム97との間隔を変化させる。 この際、対向電極98A,98B の各電極間距離も変化して静電容量が変化するため 、この静電容量の変化を捉えることにより測定流体の圧力を検出する。
【0005】 このような静電容量式の圧力センサー90では、大気導入路106 を細長く、かつ 貫通孔103 と中心位置をずらして配置することで、大気導入路106 からの基準圧 力室102 内への湿気の侵入を防止している。
【0006】 また、計器一般に関し、計器内への湿気、雨水、露水等の侵入を防止する方法 としては、本願出願人により図4に示すリブを利用した方法が提案されている( 実公昭61-35922号公報参照)。 同図において、計器110 は、外側表面をケーシング111 で覆われている。この 計器110 の外側表面には、ケーシング111 内に異常高圧が発生した場合のケーシ ング111 の破裂防止用のブローアウトディスク112 または通気孔が設けられ、ブ ローアウトディスク112 等の周囲には、ケーシング111 から外側に突出するよう にケーシング111 と一体的に形成された適当な高さの環状リブ113 が設けられて いる。この環状リブ113 の先端はナイフエッジ状になっており、水切り効果を有 するようになっている。 従って、このような計器110 を屋外に設置した場合には、夕立などで計器110 が濡れても環状リブ113 の外周を流れた水分は、先端ナイフエッジ構成によって 水滴の形で付着することなく、直ちに滴下する。このため、昼夜の温度差あるい は使用や保管における周囲温度変化に基づいてケーシング111 の内圧が変化して 起こるいわゆる呼吸現象により、外部の大気がブローアウトディスク112 の嵌着 隙間等からケーシング111 内に吸い込まれても、水分が一緒にケーシング111 内 に吸い込まれることはないようになっている。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、前者の従来の静電容量式の圧力センサー90では、基準圧力室102 内 への湿気の侵入は防止できるが、細長い大気導入路106 を形成しなければならな いため、圧力センサーを小型化できないという問題がある。 また、この静電容量式の圧力センサー90では、大気導入路106 と貫通孔103 と を連絡する空間104 までは湿気が侵入することになり、この空間104 は基板96の 背面に設けられているので、この背面部分に対向電極98A,98B と導通する回路等 を設けることができないという問題がある。そして、これによっても圧力センサ ーを小型化できないという問題が生じる。 さらに、後者の計器110 の防水構造では、ブローアウトディスク112 は本来破 裂防止用のものであり、水滴の侵入防止を目的としていないため、これ自体では 充分な防水効果を有するものではなく、環状リブ113 で水切りされずにこのブロ ーアウトディスク112 の嵌着隙間等を越えて水滴が入り込んでしまうと、他に水 滴の侵入を防止するものがないので、水滴侵入防止の確実性が充分ではなく、特 に水滴侵入防止の必要性が高い静電容量式の圧力センサーの大気導入用の通路へ の使用にはあまり適さないという問題がある。また、環状リブ113 がケーシング 111 から外側に突出するように設けられているため、取扱い上邪魔になるうえ、 外観上も好ましくないという問題があった。
【0008】 本考案の目的は、水滴等の侵入を確実に防止することができ、小型化可能で外 観を良好に保つことができる圧力センサーを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】 本考案は、大気を圧力変換素子の空洞部に導く通路の入口部分に、板状部を有 する栓を装着してその開口の一部を塞ぎ、さらに当該板状部より内側に所定の大 きさの空間を設けて前記目的を達成しようとするものである。 具体的には、本考案は、外側表面をケーシングで覆われ、当該ケーシングの内 部に流体の圧力を検出する静電容量式の圧力変換素子を備え、当該圧力変換素子 の内部に形成された空洞部と前記ケーシングの外部とを連通する通路により前記 空洞部に基準の圧力となる大気を導き、一方前記圧力変換素子の外部に被測定流 体を導き、当該被測定流体と前記大気との差圧によりこの被測定流体の圧力を検 出する圧力センサーであって、前記通路の入口部分に、その開口の一部を塞ぐよ うに形成された板状部を有する栓を装着するとともに、当該板状部より内側に所 定の大きさの空間を設け、当該空間よりも前記圧力変換素子側であって少なくと も前記空間に隣接した部分の前記通路の断面積を前記空間の断面積より小さく形 成したことを特徴とする。 ここで、前記空間は前記空洞部および前記通路の合計容積の1/10以上の容 積を有することが望ましい。
【0010】
【作用】
このような本考案においては、大気を圧力変換素子の内部に形成された空洞部 に導く通路の入口部分に、所定の大きさの空間を設けたので、前述した呼吸現象 により外部の大気がケーシングの内部に吸い込まれても、通路の開口付近に付着 した水滴はこの空間内にとどまり、これよりさらに内部に侵入することはなくな る。 また、通路の入口部分に設けられる栓の板状部を、ケーシングの外側表面から 突出せずにケーシング内に略収まるように設けることで、圧力センサーの取扱い が容易なものとなり、かつ外観も良好なものとなり、これらにより前記目的が達 成される。
【0011】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。 図1には、本実施例に係る静電容量式の圧力センサー10が示されている。 圧力センサー10は、測定流体の圧力を検出するディスク状の圧力変換素子20と 、これを覆うケーシングである金属ケース30と、この金属ケース30に溶接された 継手31と、金属ケース30の蓋32とを有している。
【0012】 圧力変換素子20は、互いに平行に所定間隔を置いて接着結合されたセラミック 製の厚肉の基板21およびセラミック製の薄肉のダイヤフラム22を備え、これらの 相対する面には対向電極23A,23B が設けられており、この対向電極23A,23B が設 けられた基板21とダイヤフラム22との間の空間は、基準圧力室40となっている。 基板21の背面には、IC素子24および対向電極23A,23B の各電極端子を含む回 路25が設けられており、対向電極23A,23B とこの回路25とは外部取り出し電極穴 26A,26B,26C,26D を通して導通されている。 このうち外部取り出し電極穴26A は、その中央部分が空洞のスルーホールとさ れ、このスルーホールは、後述する導通孔70を通って圧力センサー10内に入って くる測定の基準となる大気(圧力P2)を基準圧力室40に導く低圧ポート73となっ ている。
【0013】 ダイヤフラム22と金属ケース30との間の空間は測定流体が導入される圧力室41 となっており、ダイヤフラム22は、この圧力室41と基準圧力室40とに挟まれるよ うに構成されている。そして、ダイヤフラム22の圧力室41側の表面は、測定流体 の圧力P1を受ける受圧面27となっている。
【0014】 継手31は、金属ケース30を挟んで圧力室41の反対側に位置するように金属ケー ス30の外側表面にプロジェクション溶接等により設けられている。 継手31の内部には、測定流体導入路50が形成されており、圧力測定対象である 測定流体をこの測定流体導入路50から導入するようになっている。 金属ケース30の測定流体導入路50に対向する位置には、打出し部51が設けられ ており、この打出し部51と金属ケース30との隙間には、スリット状の開口である 測定流体導入口52が形成されている。
【0015】 圧力変換素子20の周囲には、その厚みを持ったディスクの側面に当たる部分お よび圧力変換素子20の一端面であるダイヤフラム22の受圧面27の周縁部および他 端面である基板21の背面の周縁部を覆うように一体成形されたシール部材である ゴム製のパッキン60が設けられている。 パッキン60は、金属製の略リング状の取付け板61を挟んで金属ケース30の端部 33をかしめることにより、その一部分であるダイヤフラム22の受圧面27の周縁部 に接触する部分および基板21の背面の周縁部に接触する部分が締め付けられ、圧 力室41と外気部分とをシールするように構成されている。
【0016】 蓋32は、ボルト35で取付け板61の内縁突出部に締め付けられることにより金属 ケース30に固定されるようになっている。 蓋32には、導通孔70が設けられており、この導通孔70の入口部分は大気開放さ れる開放口71となっている。開放口71は、段付き円孔状に形成され、その外側段 部77の内径は内側段部78の内径よりも大きくなっている。また、導通孔70と内側 段部78との接続部分における導通孔70の断面積は、内側段部78の底面の面積より も小さくなっている。この開放口71には、ゴム、プラスチック等により形成され た栓72が設けられている。 一方、導通孔70の開放口71と反対側(圧力変換素子20側)の端部は、基板21を 貫通して基準圧力室40に通じる低圧ポート73と接続されている。この接続部分は 、蓋32の内側に突出した突出部分34でパッキン60の一部分を押さえつけることに よりシールされている。
【0017】 図2には、栓72の詳細構造が示されており、図2(A)は左側面図、図2(B )は正面図、図2(C)は右側面図である。 栓72は、その中心部である軸79の一端に略円板状の板状部80を有しており、他 端に二枚の円板81, 82を有している。板状部80の周囲には、四つの切欠き83が設 けられており、一方、外側の円板82の外側面には、コマ84が放射状に四つ設けら れ、この四つのコマ84の外側端部は、一つの円周上に位置するように形成されて いる。 板状部80の外径Dは、外側段部77の内径と略一致もしくはやや大きくなってお り、一方、四つのコマ84の外側端部が位置する円周の外径Eは、内側段部78の内 径と略一致もしくはやや大きくなっている。これにより栓72は開放口71に確実に 嵌合されるようになっている。 また、二枚の円板81, 82の外径Fは、内側段部78の内径よりも小さくなってお り、これらの間に大気が流通する隙間が形成されるようになっている。
【0018】 栓72が開放口71に嵌合された状態では、板状部80は、蓋32の外側表面から突出 せず、蓋32の内部に収まる状態となるように構成されている。 この嵌合状態では、外側段部77に板状部80により塞がれた空間85が形成され、 圧力センサー10の外部の大気は、切欠き83により形成される四つの分岐路からこ の空間85内へ導かれるようになっている。空間85の容積は、基準圧力室40と導通 孔70と低圧ポート73との容積の合計値の1/3以上となっている。 また、栓72が嵌合されるとコマ84は内側段部78の底面に接触し、この際に四つ のコマ84の各隙間には四つの分岐路86が形成されるようになっている。
【0019】 このような本実施例においては、以下のように測定流体の圧力を検出する。 測定流体を測定流体導入路50から測定流体導入口52を通して圧力室41に導き、 ダイヤフラム22の受圧面27に作用させる。 一方、大気を開放口71から空間85を介し、導通孔70および低圧ポート73を通し て基準圧力室40に導き、基準圧力室40を大気圧とする。 通常の測定状態では圧力室41が高圧側となり、基準圧力室40が低圧側となり、 受圧部であるダイヤフラム22がこの差圧により基板21側に撓むように変形して対 向電極23A,23B 間の距離が狭まり、これにより静電容量が変化する。また、高圧 側、低圧側は反対になってもよい。 圧力センサー10は、この静電容量の変化を捉え、予めキャリブレーション等を 行っておくことにより測定流体の圧力P1を検出する。
【0020】 この際、前述した温度変化による圧力センサー10の呼吸現象が起こり、開放口 71付近に付着した水滴が基準圧力室40の方へ吸い込まれた場合、この水滴は、空 間85内にとどまり、導通孔70より内部へは侵入しない。 つまり、基準圧力室40と導通孔70と低圧ポート73とにより形成される空間内の 大気は、使用状況や保管状況等の変化により周囲温度が仮に100 ℃(例えば70℃ から−30℃まで)降下すると、いわゆるボイル・シャルルの法則により体積が約 1/3縮まる。従って、この縮まった約1/3の体積分に相当する大気が外部( 開放口71付近)から圧力センサー10内に吸い込まれ、同時に開放口71付近に水滴 があるとこれも圧力センサー10内に吸い込まれてしまう。この大気とともに吸い 込まれた水分は、空間85が基準圧力室40と導通孔70と低圧ポート73との容積の合 計値の1/3以上の容積を有しているので、この空間85内にとどまることになる 。
【0021】 このような本実施例によれば、次のような効果がある。 すなわち、圧力センサー10の導通孔70の入口部分には、空間85が形成されてい るので、前述したような温度変化による呼吸現象で開放口71付近に付着した水滴 が圧力センサー10の内部に吸い込まれても、水滴は空間85内にとどまり、導通孔 70より内部には到達せず、基準圧力室40内への水滴の侵入を防止することができ る。 また、圧力センサー10の外部と空間85との間には、切欠き83により四つの狭い 分岐路が形成され、さらに空間85と導通孔70との間には、二枚の円板81, 82によ りラビリンス状の隙間が形成されるとともに各コマ84の間が四つの狭い分岐路86 となっているため、大気の流通を確保しながら水滴の侵入をより確実に防止する ことができる。 これらにより、基準圧力室40内への水滴の侵入による静電容量の変化を防止で きるので正確な計測値を得ることができるうえ、対向電極23A,23B の腐食を防止 することもできる。 さらに、このような切欠き83による分岐路、二枚の円板81, 82によるラビリン ス状の隙間、コマ84の間の分岐路86という構造により、水滴の侵入の防止の他、 塵や埃の侵入も防止することができる。
【0022】 また、空間85は、基準圧力室40と導通孔70と低圧ポート73との容積の合計値の 1/3以上の容積を有しているので、前述したような周囲温度の100 ℃程度の大 幅な降下があった場合にも、呼吸現象で吸い込まれた水滴を空間85内に確実にと どめることができ、導通孔70より内部への水滴の侵入を確実に防止することがで きる。 さらに、板状部80は、その外径Dが外側段部77の内径と略一致もしくはやや大 きくなっており、四つのコマ84は、その外側端部の外径Eが内側段部78の内径と 略一致もしくはやや大きくなっていて、かつ内側段部78の底面に接触するように なっているので、これにより栓72の開放口71への嵌合を抜けてしまうことのない 確実なものとすることができるうえ、嵌合の際に栓72を確実に位置決めすること ができる。
【0023】 また、栓72の板状部80は、蓋32の外側表面から突出せずに蓋32の内部に収まる ようになっているので、外観を損なうという不都合、あるいは取扱い上邪魔にな るという不都合を解消することができる。 さらに、空間85は導通孔70の入口部分に設けられ、前述した従来の圧力センサ ー90の空間104 のように基板21の背面部分に接することはないので、回路25を基 板21の背面に設けることができ、圧力センサー10を小型化することができる。 そして、切欠き83、分岐路86等により狭い隙間が形成されているので、その内 側に位置する導通孔70は細長く形成する必要はないため、これによっても圧力セ ンサー10を小型化することができる。
【0024】 また、圧力センサー10が測定流体による衝撃圧力を受けた場合には、その衝撃 圧力は、先ず打出し部51により直接に受けられ、その後、測定流体導入口52を通 ってダイヤフラム22の受圧面27に伝わる。このため、衝撃圧力が直接にダイヤフ ラム22の受圧面27に作用することがなくなるので、受圧面27を保護することがで きる。 さらに、圧力センサー10がこのような衝撃圧力を受けた場合には、打出し部51 は測定流体の圧力P1の変化に応じて測定流体導入路50の圧力伝播方向に撓むよう に変形し、測定流体導入口52の開口の大きさを変化させるので、ダイヤフラム22 の受圧面27をさらに確実に保護することができる。この場合に打出し部51は、衝 撃圧力の圧力変化速度が大きい程、大きく変形し、測定流体導入口52の開口をよ り狭くするため、圧力の変化に応じた受圧面27の保護を行うことができる。 そして、測定流体は、打出し部51を迂回するようにしてスリット状の測定流体 導入口52を通って圧力室41内に導入されるため、測定流体に固形の異物が混入し ている場合でも、この固形の異物はスリットに引っ掛かって圧力室41内に入り込 むことはなく、ダイヤフラム22まで到達しないので、受圧面27を確実に保護する ことができる。
【0025】 また、圧力変換素子20を覆うように一体成形されたパッキン60が設けられてい るため、圧力室41と外気部分とのシールを確実に行うことができる。 そして、蓋32の突出部分34でパッキン60を押さえつけているので、蓋32に形成 された導通孔70と基板21に形成された低圧ポート73との接続部分のシールを確実 に行うことができる。
【0026】 なお、本考案は前記実施例に限定されるものではなく、本考案の目的を達成で きる他の構成も含み、例えば以下に示すような変形等も本考案に含まれるもので ある。 すなわち、前記実施例では、空間85は、基準圧力室40と導通孔70と低圧ポート 73との容積の合計値の1/3以上の容積を有するものとなっているが、これに限 定されるものではなく、圧力センサー10の使用環境に応じた容積とすればよく、 例えば100 ℃降下といった大幅な温度降下が考えられないような状況では、前記 合計値の1/3以下の容積としてもよい。しかし、通常の圧力センサー10の使用 環境を考慮すると、急激な温度変化はせいぜい20℃〜30℃であるから、1/10 以上の容積とすれば十分である。
【0027】 また、前記実施例では、板状部80は、略円板状のものとなっているが、板状で あってその内側に空間85を形成することができるものであれば任意であり、例え ば、四角形等の多角形形状であってもよく、このようにした場合には、開放口71 を円孔状のままとすれば、切欠きを設けることなく大気の流通路を確保すること ができる。 さらに、空間85の形状も任意であり、例えば板状部80を前述したような多角形 形状とした場合には、これに従った多角形の孔状等としてもよく、要するに所定 の容積を確保することができるものであればよい。 そして、前記実施例では、空間85は開放口71の外側段部77に形成されているが 、内側段部78を含めて形成されていてもよく、また開放口71は二段構成になって いるが、二段構成である必要はなく、これに伴い空間85も任意の形状に形成して よい。 さらに、板状部80は、蓋32の外側表面から突出しないようになっているが、あ る程度突出していてもよく、要するにその内側に空間85を形成することができる ように設けられていればよい。
【0028】 また、前記実施例では、栓72は、四つの切欠き83、四つのコマ84、二つの円板 81, 82を有しているが、これらの各個数、各形状は任意であり、要するに大気の 流通を妨げることなく、水滴、塵、埃等の侵入を防止できるような隙間を形成す るように設けられていればよい。 そして、軸79も必ずしも必要なものではなく、例えば、単に板状部80に相当す る部分のみを有する栓とし、少なくとも一つの切欠き、孔等をその任意の位置に 設けるようにしてもよい。 さらに、前記実施例では、導通孔70と開放口71の内側段部78とは、内側段部78 の底面の中央付近で連通されているが、これらは内側段部78の底面の他の部分、 例えば、図1中上方部分で連通されていてもよい。 また、栓72の材質は、ゴムやプラスチック等となっているが、開放口71に嵌合 できれば、金属、セラミックス等、他の材質であってもよい。
【0029】 また、本考案の圧力センサー10の圧力室41に導かれる圧力測定対象である測定 流体は、液体であってもよく、気体であってもよい。 さらに、本考案の圧力センサー10の栓72および開放口71以外の部分の構造は、 前記実施例の構造に限定されるものではなく、本考案の水滴等の侵入防止構造を 実現できるものであれば任意である。
【0030】
【考案の効果】
以上に述べたように本考案によれば、大気を圧力変換素子の内部に形成された 空洞部に導く通路の入口部分に、所定の大きさの空間を設けたので、水滴等の侵 入を確実に防止することができるうえ、圧力センサーを小型化でき、外観を良好 に保つことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す断面図。
【図2】前記実施例の要部を示す拡大図。
【図3】従来例を示す断面図。
【図4】他の従来例を示す構成図。
【符号の説明】
10 圧力センサー 20 圧力変換素子 30 ケーシングである金属ケース 40 空洞部である基準圧力室 41 圧力室 70 通路である導通孔 71 入口部分である開放口 72 栓 73 通路である低圧ポート 80 板状部 85 空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 上原 大司 長野県上田市材木町1−9−4 (72)考案者 長沢 健二 長野県上田市大字上田160−5

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外側表面をケーシングで覆われ、当該ケ
    ーシングの内部に流体の圧力を検出する静電容量式の圧
    力変換素子を備え、当該圧力変換素子の内部に形成され
    た空洞部と前記ケーシングの外部とを連通する通路によ
    り前記空洞部に基準の圧力となる大気を導き、一方前記
    圧力変換素子の外部に被測定流体を導き、当該被測定流
    体と前記大気との差圧によりこの被測定流体の圧力を検
    出する圧力センサーであって、 前記通路の入口部分に、その開口の一部を塞ぐように形
    成された板状部を有する栓を装着するとともに、当該板
    状部より内側に所定の大きさの空間を設け、当該空間よ
    りも前記圧力変換素子側であって少なくとも前記空間に
    隣接した部分の前記通路の断面積を前記空間の断面積よ
    り小さく形成したことを特徴とする圧力センサー。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した圧力センサーにおい
    て、前記空間は前記空洞部および前記通路の合計容積の
    1/10以上の容積を有することを特徴とする圧力セン
    サー。
JP1992082466U 1992-11-30 1992-11-30 圧力センサー Expired - Lifetime JP2578416Y2 (ja)

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