JP2575083B2 - イワシ入り皿うどん麺の製造方法 - Google Patents

イワシ入り皿うどん麺の製造方法

Info

Publication number
JP2575083B2
JP2575083B2 JP5179771A JP17977193A JP2575083B2 JP 2575083 B2 JP2575083 B2 JP 2575083B2 JP 5179771 A JP5179771 A JP 5179771A JP 17977193 A JP17977193 A JP 17977193A JP 2575083 B2 JP2575083 B2 JP 2575083B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flour
sardine
noodles
udon
noodle strings
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP5179771A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH078195A (ja
Inventor
静男 荒木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NITSUSEE NAGASAKI KOJO KK
Original Assignee
NITSUSEE NAGASAKI KOJO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NITSUSEE NAGASAKI KOJO KK filed Critical NITSUSEE NAGASAKI KOJO KK
Priority to JP5179771A priority Critical patent/JP2575083B2/ja
Publication of JPH078195A publication Critical patent/JPH078195A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2575083B2 publication Critical patent/JP2575083B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Noodles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、長崎地方で良く食さ
れている『皿うどん』の料理の材料に使用される皿うど
ん麺の製造方法に係り、特に、イワシの栄養価と食感を
持たせながら、イワシ特有の臭みを取り除いたイワシ入
り皿うどん麺の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】長崎地方で良く食されている『皿うど
ん』は、皿に盛られた麺の上に具を麺が見えなくなるま
でいっぱいにかけた料理で、ちゃんぽと同様に長崎地
方を代表する大衆料理として知られている。皿うどんの
具は、店によって多少異なるが、一般にちゃんぽんと同
様で、例えば、いか、しいたけ、かまぼこ、キャベツ、
かき、たけのこ、魚の身、えび、豚肉、きくらげ、もや
し等をせん切りにし、ラードで強火で手早くいためてい
き、調味料で味付けをし、最後にスープを加え、これに
水ときの澱粉を加えて、とろ味がつくまで煮込んで造ら
れる。皿うどんは麺の良否で味がきまり、専用の皿うど
ん麺が使用される。従来の皿うどん麺は、小麦粉のタン
パク質を主原料として、かんすい等の添加物を使って製
造されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、イワシは良
質の動物性タンパク質を豊富に有し、その栄養価が高い
ことが良く知られており、このため、イワシを例えばソ
ーメンやうどん麺に利用した商品開発が試みられたが、
調理過程や喫食時にイワシの臭みが強く、商品価値とし
て劣っていた。
【0004】この発明は、上記のような課題に鑑み、そ
の課題を解決すべく創案されたものであって、その目的
とするところは、小麦粉のタンパク質とイワシの動物性
タンパク質をうまく混合することによって、他に類をみ
ない独特な栄養価と食感をもち、しかもイワシ特有の臭
みを解消した食べやすいイワシ入り皿うどん麺の製造方
法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、小麦粉に、小麦粉1に対して
最大2%程度までのかん粉を水で溶かしたかんすいを加
えて攪拌したものに、小麦粉1に対して5%〜30%程
度のイワシのスリ身を加え、さらに残りのかんすいを加
えて攪拌混合してイワシ入り皿うどん麺の生地を造り、
これを麺線に切り出し、切り出した麺線を蒸した後に通
風してほぐし、その後、中温の食油に10秒〜1分入れ
て油揚げする方法よりなるものである。
【0006】また、請求項2の発明は、小麦粉に、小麦
粉1に対して0.5%〜4%程度の活性グルテンと、小
麦粉1に対して0.5%〜5%程度の全卵粉末及び水
を加えて攪拌したものに、小麦粉1に対して5%〜30
%程度のイワシのスリ身を加え、さらに残りの水を加え
て攪拌混合してイワシ入り皿うどん麺の生地を造り、こ
れを麺線に切り出し、切り出した麺線を蒸した後に通風
してほぐし、その後、中温の食油に10秒〜1分入れて
油揚げする方法よりなるものである。
【0007】
【作用】以上のような構成を有するこの発明は、次のよ
うに作用する。すなわち、請求項1の発明によれば、
麦粉に、小麦粉1に対して最大2%程度までのかん粉を
水で溶かしたかんすいを加えて攪拌したものに、小麦粉
1に対して5%〜30%程度のイワシのスリ身を加え、
さらに残りのかんすいを加えて攪拌混合してイワシ入り
皿うどん麺の生地を造り、これを麺線に切り出し、切り
出した麺線を蒸した後に通風してほぐし、その後、中温
の食油に10秒〜1分入れて油揚げすることによって、
イワシ特有の臭みを消すように作用し、また、請求項2
の発明によれば、イワシ特有の臭みを消すと共に、かん
すいに代えて活性グルテン、全卵粉末を使用することに
より、さらに中華麺の風味の臭いも消すように作用す
る。
【0008】
【実施例】以下、実施例に基づいてこの発明をより具体
的に説明する。ミキサーに、小麦粉と、かん粉を水に溶
かしたかんすい(ボーメ4°:かんすいの度数)の約80
%を夫々入れ、約2〜3分間攪拌を行い、グルテン形成
を少し行った後、イワシのスリ身を小間切れに分散して
入れ、残りのかんすい約20%を加えてミキシングする。
【0009】かん粉の使用量としては小麦粉1に対して
2%程度までである。かん粉を水に溶かしたかんすい
は、小麦粉を引き締めてつなぐ収斂作用があり、又黄色
に発色して中華麺風の色付け作用があり、更に中華麺の
風味を出す作用がある。かんすいの度数のボーメ4°
は、塩ボーメ計で測ったときに4°の値を意味する。か
んすいの度数のボーメは7°程度までである。
【0010】イワシのスリ身の使用量としては小麦粉1
に対して5%〜30%程度である。イワシのスリ身は冷
凍ものを使用する場合があり、冷凍の場合には解凍して
使用する。なお、小麦粉、かんすい、イワシのスリ身の
割合は、後記の「処方例−2」〜「処方例−4」であ
る。
【0011】また、「処方例−5」のようにかんすいを
使用しない場合には、ミキサーに、小麦粉、活性グルテ
ン、全卵粉末(卵を粉末にしたもの)及び水約80%を入
れ、約2〜3分間攪拌を行い、グルテン形成を少し行っ
た後、イワシのスリ身を小間切れに分散して入れ、残り
の水約20%を加えてミキシングする。イワシのスリ身の
使用量としては小麦粉1に対して5%〜30%程度であ
る。
【0012】活性グルテンと全卵粉末はかんすいの役目
を果たすが、かんすいのように中華麺の風味はない。活
性グルテンの使用量としては小麦粉1に対して 0.5%〜
4%程度である。全卵粉末の使用量としては小麦粉1に
対して 0.5%〜5%程度である。全卵の卵白は麺のつな
ぎの役目を果たし、卵黄は麺の色付けの役目を果たす。
なお、小麦粉、活性グルテン、全卵粉末、イワシのスリ
身の割合は、後記の「処方例−5」である。
【0013】前記の方法でイワシ入り皿うどん麺の生地
を造り、これを常温の製麺方法に従って麺帯を形成し、
例えば切歯番手#30〜#35によって麺線に切り出す。切
り出した麺線を生蒸気又は生蒸気と乾燥蒸気の組み合わ
せにより、1〜5分間蒸気をあて、充分蒸しあげ、風を
あててほぐしておく。
【0014】そして、蒸しあげて風をあててほぐしたイ
ワシ入り皿うどん麺を、さらに中温の食油の中に10秒〜
1分入れて油揚げを行って、製造は完了する。食油の中
に入れて油揚げを行うことにより、イワシ特有の臭みを
消すことができる。
【0015】〔処方例〕処方例における数値は、重量比
である。 処方例−1(従来の皿うどん麺) 小麦粉───────────100 かんすい(ボーメ4°)─── 34 処方例−2 小麦粉───────────100 イワシスリ身──────── 5 かんすい(ボーメ4°)─── 34 処方例−3 小麦粉───────────100 イワシスリ身──────── 15 かんすい(ボーメ4°)─── 34 処方例−4 小麦粉───────────100 イワシスリ身──────── 30 かんすい(ボーメ4°)─── 32 処方例−5 小麦粉───────────100 イワシスリ身──────── 15 活性グルテン──────── 1.15 全卵粉末────────── 1.15 水 ────────── 34
【0016】〔分析結果〕前記処方例1〜5の成分は、
長崎県工業技術センターの分析によると次のような成分
構成からなっている。 (4)分析結果 前記(1),(2),(3)の結果から、スリ身の添加
により増加する成分は、タンパク質、カルシウム、リノ
ール酸及び各種アミノ酸などである。いずれもイワシの
スリ身に由来するものである。
【0017】〔官能検査結果〕イワシ入り皿うどん麺を
使用した皿うどんの試食による麺の臭い、味についてア
ンケート調査の実施により、次のような結果を得た。 (1)実施方法 イワシ入り皿うどん麺のサンプルについては前記の処方
例3に基づいて製麺を行い、処方例3のイワシ入り皿う
どん麺を使用して通常の調理方法により調理してできあ
がった皿うどんの試食を行った後、アンケート用紙に記
入してもらい、アンケートの回収並びに集計を行った。 (2)集計結果 (イ) 試食者が食品製造に従事する従業員の場合(34
名) (a)麺の臭いについて、 魚の臭いがする─────── 4名(11.8%) 魚の臭いがしない──────30名 (88.2%) (b)麺の味について、 美味しい──────────12名(35.3%) 普通────────────21名(61.8%) 美味しくない──────── 1名( 2.9%) (ロ) 試食者が学校給食会の栄養士の場合(9名) (a)麺の臭いについて、 魚の臭いはわからない──── 6名(66.7%) 魚の臭いは気にならない─── 3名 (33.3%) 魚の臭いが気になる───── 0名( 0%) 魚の臭いがひどく気になる── 0名 ( 0%) (b)麺の味について、 美味しい────────── 5名(55.6%) 普通──────────── 4名(44.4%) 美味しくない──────── 0名( 0%)
【0018】なお、この発明は上記実施例に限定される
ものではなく、この発明の精神を逸脱しない範囲で種々
の改変をなし得ることは勿論である。
【0019】
【発明の効果】官能検査結果より明らかなように、イワ
シ入り皿うどん麺の臭いについては、試食者が食品製造
に従事する従業員の場合(34名)では88.2%の人がイ
ワシの臭いがしないと回答があり、また、試食者が学校
給食会の栄養士の場合(9名)では、サンプル数が少な
いにもかかわらず、専門家として、魚の臭いはわからな
い、魚の臭いは気にならないを含めて、全員が魚の臭い
について良好な結果であった。
【0020】また、イワシ入り皿うどん麺の味について
は、長崎地方では通常皿うどんを食べ慣れていることも
あるが、従来の皿うどん麺と比べて、おいしい若しくは
変わらないと回答したものが、試食者が食品製造に従事
する従業員の場合(34名)では97.1%、試食者が学校
給食会の栄養士の場合(9名)では全員が良好な結果で
あった。
【0021】このように、請求項1,2の発明に係るイ
ワシ入り皿うどん麺の製造方法によれば、小麦粉のタン
パク質とイワシの動物性タンパク質をうまく混合するこ
とによって、他に類をみない独特な栄養価と食感をも
ち、しかもイワシ特有の臭みを解消した食べやすいイワ
シ入り皿うどん麺を得ることができる。更に、請求項2
の発明にあっては、かんすいに代えて活性グルテン、全
卵粉末を使用することにより、さらに中華麺の風味の臭
いも消すことができる等、極めて新規的有益なる効果を
奏するものである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小麦粉に、小麦粉1に対して最大2%程
    度までのかん粉を水で溶かしたかんすいを加えて攪拌し
    たものに、小麦粉1に対して5%〜30%程度のイワシ
    のスリ身を加え、さらに残りのかんすいを加えて攪拌混
    合してイワシ入り皿うどん麺の生地を造り、これを麺線
    に切り出し、切り出した麺線を蒸した後に通風してほぐ
    し、その後、中温の食油に10秒〜1分入れて油揚げす
    ることを特徴とするイワシ入り皿うどん麺の製造方法。
  2. 【請求項2】 小麦粉に、小麦粉1に対して0.5%〜
    4%程度の活性グルテンと、小麦粉1に対して0.5%
    〜5%程度の全卵粉末及び水を加えて攪拌したもの
    に、小麦粉1に対して5%〜30%程度のイワシのスリ
    身を加え、さらに残りの水を加えて攪拌混合してイワシ
    入り皿うどん麺の生地を造り、これを麺線に切り出し、
    切り出した麺線を蒸した後に通風してほぐし、その後、
    中温の食油に10秒〜1分入れて油揚げすることを特徴
    とするイワシ入り皿うどん麺の製造方法。
JP5179771A 1993-06-24 1993-06-24 イワシ入り皿うどん麺の製造方法 Expired - Fee Related JP2575083B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5179771A JP2575083B2 (ja) 1993-06-24 1993-06-24 イワシ入り皿うどん麺の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5179771A JP2575083B2 (ja) 1993-06-24 1993-06-24 イワシ入り皿うどん麺の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH078195A JPH078195A (ja) 1995-01-13
JP2575083B2 true JP2575083B2 (ja) 1997-01-22

Family

ID=16071602

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5179771A Expired - Fee Related JP2575083B2 (ja) 1993-06-24 1993-06-24 イワシ入り皿うどん麺の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2575083B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09154512A (ja) * 1995-12-07 1997-06-17 Ajinomoto Co Inc 新規な麺類の製造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59113859A (ja) * 1982-12-17 1984-06-30 Menpo Kanomataya:Kk 生いわし入りうどんの製造法
JPS61280247A (ja) * 1985-06-03 1986-12-10 Toyo Suisan Kk 魚肉練製品の製造方法
JP3010384B2 (ja) * 1991-01-22 2000-02-21 マ・マーマカロニ株式会社 無かんすい中華風麺の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH078195A (ja) 1995-01-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Arularasan et al. Recieps for the Mesogastropod-Strombus canarium
RU2301600C1 (ru) Способ производства консервов "зразы рубленые с капустой и соусом луковым с горчицей"
KR101966309B1 (ko) 김 및 해산물을 포함하는 김해산물국
JP2575083B2 (ja) イワシ入り皿うどん麺の製造方法
KR20050115051A (ko) 신규한 치킨 가공방법 및 상기 방법으로 제조된 치킨
JPH07231766A (ja) 黄金色加工バターえび及びその製法
Tawali et al. Premix flour for preparation of empek-empek based on surimi technology
JP3499219B2 (ja) 乾燥ビール酵母食品
KR100458801B1 (ko) 조개고추장볶음 및 그 제조방법
RU2134046C1 (ru) Фарш мясной
KR102568723B1 (ko) 상해식 양념완탕 및 이의 제조방법
JPS60248156A (ja) ソ−セ−ジ及びペ−スト状食品
KR101569105B1 (ko) 치즈죽
JPH0414936B2 (ja)
JPH0884572A (ja) 豚カツ料理
JP3084245U (ja) イカ利用カレー食品
JPH07107942A (ja) ハンバーグ
JPS60110264A (ja) 魚類加工食品
JP2021078363A (ja) 挽肉の肉質改良剤及び挽肉加工食品の製造方法
CN116268317A (zh) 含有高纯度鱼肉的鱼丸配方
RU22853U1 (ru) Пищевое изделие, содержащее оболочку из сырого теста, в которой заключена начинка (варианты)
CN111657444A (zh) 一种口水鸡的加工制作方法
JP2003061622A (ja) イカ利用食品およびその製造方法
KR20110119584A (ko) 콘콜레파스 조리용 소스 조성물 및 이를 이용한 콘콜레파스 식품 제조방법
UA127030U (uk) Спосіб виробництва вареників "чорноморські"

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees