JP2574989B2

JP2574989B2 - シールド工法におけるセグメント位置調整方法及びその装置

Info

Publication number: JP2574989B2
Application number: JP5197375A
Authority: JP
Inventors: 努中尾
Original assignee: Kajima Corp
Current assignee: Kajima Corp
Priority date: 1993-08-09
Filing date: 1993-08-09
Publication date: 1997-01-22
Anticipated expiration: 2012-01-22
Also published as: JPH0748992A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、シールド工法における
セグメント位置調整方法及びその装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のセグメント位置の調整は、通常、
必要に応じてスキンプレートとセグメントとの間に木片
を挟んだり、鉄板をスキンプレートに溶接することによ
り、セグメントピースを所定位置に位置決めする方法が
採られていた。又は、全くスペーサを用いないでセグメ
ントを置き、ボルト締結とシールドジャッキで押すこと
で代用する方法が採られていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の木片や鉄板等の
固定式スペーサを用いると、テールクリアランス（スキ
ンプレート内周とセグメント外周との間の距離で、通常
３〜６ｃｍが必要）が小さくなり、推進時にセグメント
に異常な荷重が作用し、セグメントの破損やシールド機
の姿勢制御困難等を招く。また、木片等は、セグメント
と共に引きずられて都合の悪い位置に移動したり、テー
ルシールの破損の原因となることがある。

【０００４】本発明は、セグメントの正確な位置調整が
容易であると共に、セグメント、テールシールの破損や
シールド機の姿勢制御困難等の従来のトラブルを防止す
るシールド工法におけるセグメント位置調整方法及びそ
の装置を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明による方法は、シ
ールド工法におけるセグメントの組立てに際し、スキン
プレート側からテールクリアランスに可動式スペーサを
突出し、該可動式スペーサにより前記セグメントを支持
して位置を調整することを特徴としている。

【０００６】また本発明による装置は、スキンプレート
側からテールクリアランスに突出させる可動式スペーサ
と、該スペーサの突出手段とを設けている。

【０００７】また本発明の装置は、可動式スペーサにス
トローク計を組込んでいる。

【０００８】上記可動式スペーサ及び突出手段は、スキ
ンプレートに埋設され半径方向内方に突出するジャツキ
及び油圧ポンプで構成するのが好ましい。また、スキン
プレート内面に平行なくさびピース及びジャッキとで構
成することができる。

【０００９】また、可動式スペーサは、セグメントの１
ピースを常に３点支持する位置あるいは、既設セグメン
ト側についてはボルト締結で固定すると考え、フリーに
なる切羽側１〜２点に設けるのが好ましい。

【００１０】

【作用】本発明においては、セグメントの組立て時に可
動スペーサをテールクリアランスに突出し、セグメント
を所定の位置に保持し、精度よく組立を行う。推進時
は、可動式スペーサを引込め、推進の障害にならないよ
うにする。

【００１１】

【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。

【００１２】図１において、スキンプレート１０に形成
された段付き孔１１には、可動式スペーサであるジャッ
キ１が設けられている。そのジャッキ１のシリンダ２
は、段付き孔１１に埋設され、フランジ部３で係止され
るようになっている。そして、ピストンロッド４（図
２）は、シリンダ２の内部にすなわちスキンプレート１
０の中に収められている。なお、このジャッキ１には、
図示しないストローク計が組込まれている。

【００１３】他方、シシリンダ２は、油圧ホース５で突
出手段である図示しない油圧ポンプに接続されている。

【００１４】図２には、ジャッキ１の突出したピストン
ロッド４により、新設セグメントＳ１を支持した状態が
示されている。

【００１５】また、ジャッキ１Ａのフランジ付きピスト
ンロッド４Ａで、端面Ｅで当接されている組立済セグメ
ントＳ及び新設セグメントＳ１を支持している状態が示
されている。

【００１６】図３は可動式スペーサの別の実施例を示
し、可動式スペーサ及び突出手段を、スキンプレート１
０Ａに平行でテールクリアランスＣに挿入されるくさび
ピース６及びくさびピース６に連結されスキンプレート
１０Ａに固設されたジャッキ７で構成した例である。

【００１７】次に図４ないし図１０を参照して可動式ジ
ャッキによるセグメントの組立て態様を説明する。

【００１８】シールド機Ｍがシールドジャッキ１２で組
立済セグメントＳに反力を取り、伸長して掘進が完了す
ると（図４）、シールドジャッキ１２を収縮する（図
５）。

【００１９】そこで、ジャッキ１を所定量（新設セグメ
ントＳ１を位置決めして支持できる高さ）だけ突出し
（図６）、新設セグメントピースｓ１をセットして新設
セグメントＳ１を組立る（図７）。

【００２０】次いで、シールドジャッキ１２を若干伸長
し、新設セグメントＳ１の端面に当接させる（図８）。

【００２１】そこで、ジャッキ１を収縮してスキンプレ
ート１０の中に引込めたのち（図９）、シールドジャッ
キ１２を伸長して掘進を開始する（図１０）。

【００２２】なお、横向き、下向きのジャッキ１は、セ
グメントピースｓ１を所定位置にセットしたのち、突出
させるようにしている。

【００２３】また、ジャッキ１には、ストローク計が組
込まれているので、位置決めを効果的に行うことができ
る。すなわち、スキンプレート１０の変形やシールド機
のローリング、ピッチング等の影響を受け、テールクリ
アランスＣは様々に変化するが、この変化に対しジャッ
キ１のストローク量を調整して追従することができる。
なお、ストローク計は高価なので、一部のジャッキをス
トローク計なしにしてもよい。

【００２４】図１１には、ジャッキ１の円形のセグメン
トＳ１に対する配置例が示されている。すなわち、１つ
のセグメントピースｓ１を、切羽側のジャッキ（白３角
印で示す）１ａと、坑口側の２個のジャッキ（黒３角印
で示す）１ｂとで常に３点で支持している。

【００２５】図１２には、３連の複合円形のセグメント
Ｓ２に対するジャッキ１ａ、１ｂの配置が示されてい
る。この例の場合、最後に中柱１３が挿入できるよう
に、大型のスペーサジャッキ１４を利用して縦長に組
み、中柱１３を挿入したのちにジャッキ１４を縮め、自
重でセグメントＳ２を正規の形状に形成するようにして
いる。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、セ
グメントの位置調整を容易に正確に行うことができる。

【００２７】また、掘進時はテールクリアランスを確保
し、セグメント、テールシールの破損やシールド機の姿
勢制御困難等の従来のトラブルを防止することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】可動式スペーサの一実施例を示す側断面図。

【図２】セグメントの支持態様を示す側断面図。

【図３】可動式スペーサの別の実施例を示す側面図。

【図４】セグメントの組立て態様の掘進完了時の状態を
示す側断面図。

【図５】シールドジャッキ収縮時の状態を示す側断面
図。

【図６】ジャッキの突出時の状態を示す側断面図。

【図７】セグメント組立て時の状態を示す側断面図。

【図８】シールドジャッキを伸長しセグメントの端面に
当接させた状態を示す側断面図。

【図９】ジャッキを引込めた状態を示す側断面図。

【図１０】シールド掘進開始時の状態を示す側断面図。

【図１１】円形セグメントに対するジャッキの配置を示
す正面断面図。

【図１２】３連の複合円形のセグメントに対するジャッ
キの配置を示す正面断面図。

【符号の説明】

Ｃ・・・テールクリアランスＳ・・・組立済セグメントＳ１・・・新設セグメントＳ２・・・３連の複合円形のセグメントｓ１・・・セグメントピース１、１Ａ、１ａ、１ｂ・・・ジャッキ２・・・シリンダ３・・・フランジ部４、４・・・ピストンロッド５・・・油圧ホース６・・・くさびピース７・・・スペーサジャッキ１０、１０Ａ・・・スキンプレート１１・・・段付孔１２・・・シールドジャッキ

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】シールド工法におけるセグメントの組立
てに際し、スキンプレート側からテールクリアランスに
可動式スペーサを突出し、該可動式スペーサにより前記
セグメントを支持して位置を調整することを特徴とする
シールド工法におけるセグメント位置調整方法。
【請求項２】スキンプレート側からテールクリアラン
スに突出させる可動式スペーサと、該スペーサの突出手
段とを設けたことを特徴とするシールド工法におけるセ
グメント位置調整装置。
【請求項３】可動式スペーサにストローク計を組込ん
だことを特徴とする請求項２記載のシールド工法におけ
るセグメント位置調整装置。