JP2574884Y2 - スイッチ式自動車用オートチェンジのパーキング装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はスイッチ式自動車用オートチェンジのパーキ
ング装置の改良に関する。

（従来の技術） 従来の自動車用オートチェンジは、シフト・セレクト
レバーを手操作することにより、Ｐ（パーキング）,R
（リバース）,N（ニュートラル）,D（ドライブ）,S（セ
カンド）,L（ロー）の各レンジに切替えるものであっ
た。

しかしながら、近年では、スイッチ操作により、アク
チュエータで各レンジを切替えるようにしたものが実用
化されている。

また、停車時に自動的にＰレンジに切替えるようにし
たものも提案されている（実開昭60−168629号公報参
照）。

（考案が解決しようとする課題） ところで、停車時、特にイグニッションスイッチがオ
ンで車速が所定値以下のときに自動的にＰレンジに切替
わる場合、渋滞等に巻き込まれて車速が所定値以下とな
る毎にＰレンジに切替わったのでは、小刻みに自動車を
動かすたびに、スイッチ操作をしなければならないの
で、操作が煩わしいという問題があった。

本考案は上記問題を解決するためになされたもので、
ブレーキペダルを踏んでいる間はパーキングレンジに切
替わらないようにして、操作性の向上を図ることを目的
とするものである。

（課題を解決するための手段） このため本考案は、スイッチ操作によりアクチュエー
タで各レンジを切替える手段と、停車時に自動的にパー
キングレンジに切替える手段とを備えた自動車用オート
チェンジにおいて、ブレーキペダルが踏み込まれておら
ず、かつ、エンジン駆動状態で実質的な停車時にはパー
キングレンジに切替える一方、実質的な停車時でもブレ
ーキペダルを踏んでいる間は、パーキングレンジに切替
わるのを阻止する手段が設けられていることを特徴とす
るものである。

尚、本考案において、「実質的な停車時」には、車両
が渋滞等に巻き込まれて小刻み運転を行わざるを得ない
場合など、完全な停車状態ではないが、車速が極めて低
く（例えば5Km/h以下）実質的には停車したにほぼ等し
い状態を示す場合も含まれる。

（考案の作用・効果） 本考案は、停車時に自動的にパーキングレンジに切替
わるとき、切替え阻止手段により、実質的な停車時でも
ブレーキペダルを踏んでいる間はパーキングレンジに切
替わるのを阻止するようにしたものである。

したがって、車速が所定値以下や所定値以上となるの
が頻繁に繰り返される小刻み運転時でも、ブレーキペダ
ルを踏んでいる限りはパーキングレンジに切替わらない
ので、操作性が向上するようになる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を添付図面について詳細に説明
する。

第１図に示すように、自動車にはマイクロ・コントロ
ール・ユニット（制御回路）10が搭載され、該マイクロ
・コントロール・ユニット10には、車速検出センサー1
1,イグニッションスイッチ12,ブレーキ検出スイッチ13,
パーキングブレーキ検出スイッチ14,着座検出スイッチ1
5等の各検出信号が入力され、これら各検出信号は、適
宜に利用される（後述）。

該マイクロ・コントロール・ユニット10にはセレクト
スイッチ16の切替信号が入力される。

該セレクトスイッチ16には、第２図に示すように、パ
ーキング（Ｐ）スイッチ17と、リバース（Ｒ）スイッチ
18と、ニュートラル（Ｎ）スイッチ19と、ドライブ
（Ｄ）スイッチ20と、セカンド（Ｓ）スイッチ21と、ロ
ー（Ｌ）スイッチ22とが設けられている。

上記マイクロ・コントロール・ユニット10には各レン
ジの切替位置を点灯表示する表示器（デイスプレイ）23
が接続されている。

上記のような構成であれば、今、パーキング（Ｐ）ス
イッチ17をプッシュ操作すると、マイクロ・コントロー
ル・ユニット10のＰレンジ切替信号発生手段（不図示）
からドライバ25に切替信号が出力され、該ドライバ25に
よりモータ26が駆動されて、変速機がパーキングレンジ
に切替わり、表示器23の“P"が点灯する。

同様に、リバース（Ｒ）スイッチ18をプッシュ操作す
ると変速機がリバースレンジに切替わり、表示器27の
“R"が点灯する。

以下、ニュートラル（Ｎ）スイッチ19ではニュートラ
ルレンジに切替わって“N"が点灯し、ドライブ（Ｄ）ス
イッチ20ではドライブレンジに切替わって“D"が点灯
し、セカンド（Ｓ）スイッチ21ではセカンドレンジに切
替わって“S"が点灯し、ロー（Ｌ）スイッチ22ではロー
レンジに切替わって“L"が点灯する。

一方、イグニッションスイッチ12がオンで、車速検出
センサー11が車速が所定値（例えば5Km/h）以下である
ことを検出すると、エンジンがかかっている状態で停止
中である。

このとき、第３図に示すように、マイクロ・コントロ
ール・ユニット10のＰレンジ切替信号発生手段24からド
ライバ25に切替信号が出力され、該ドライバ25によりモ
ータ26が駆動されて、変速機がパーキングレンジに切替
わり、表示器23の“P"が点灯する。

しかしながら、車速が所定値以下や所定値以上となる
のが頻繁に繰り返される小刻み運転をしている時に、ブ
レーキペダルを踏んでいると、第３図に示すように、ブ
レーキ検出センサー13がオンして、Ｐレンジ切替阻止信
号発生手段27から切替阻止信号がＰレンジ切替信号発生
手段24に送られて、Ｐレンジ切替信号発生手段24からド
ライバー25に切替信号が出力されなくなる。

これによりモータ26が駆動されないので、変速機がパ
ーキングレンジに切替わらなくなる。

これを第４図を参照しながら説明すると、ステップS1
でブレーキ検出スイッチ13がオンか否かを判定し、NOで
あればステップS2で車速が所定値以下か否かを判定し、
YESであれば、ステップS3でパーキングレンジに切替え
る。

一方、ステップS1でYESである場合、つまり、ブレー
キペダルが踏まれている場合、及びステップS2でNOであ
る場合、つまり、車速が所定値以上の場合には、ステッ
プS3が行なわれない。

したがって、上記実施例によれば、エンジンがかかっ
た状態で停車中に、ブレーキペダルを踏んでいる間は、
パーキングレンジに切替わらないので、操作性が向上す
るのである。

なお、ブレーキペダルから足を離してアクセルペダル
を踏み込むまでの間にパーキングレンジに切替わらない
ように、ブレーキ検出スイッチ13のオフ後、Ｐレンジ切
替阻止信号発生手段27の駆動を数秒間保持するタイマー
を設けてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るスイッチ式自動車用オートチェン
ジのシステム構成図、第２図はスイッチ装置の正面図、
第３図は制御回路の構成図、第４図はパーキング装置の
作動順を示すフローチャートである。 10…マイクロ・コントロール・ユニット（制御回路）、
11…車速検出センサー、12…イグニッションスイッチ、
13…ブレーキ検出スイッチ、16…セレクトスイッチ、24
…Ｐレンジ切替信号発生手段、27…Ｐレンジ切替阻止信
号発生手段、26…モータ。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】スイッチ操作によりアクチュエータで各レ
   ンジを切替える手段と、停車時に自動的にパーキングレ
   ンジに切替える手段とを備えた自動車用オートチェンジ
   において、 ブレーキペダルが踏み込まれておらず、かつ、エンジン
   駆動状態で実質的な停車時にはパーキングレンジに切替
   える一方、実質的な停車時でもブレーキペダルを踏んで
   いる間は、パーキングレンジに切替わるのを阻止する手
   段が設けられていることを特徴とするスイッチ式自動車
   用オートチェンジのパーキング装置。