JP2574336B2 - 積層体 - Google Patents

積層体

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JP2574336B2
JP2574336B2 JP62273381A JP27338187A JP2574336B2 JP 2574336 B2 JP2574336 B2 JP 2574336B2 JP 62273381 A JP62273381 A JP 62273381A JP 27338187 A JP27338187 A JP 27338187A JP 2574336 B2 JP2574336 B2 JP 2574336B2
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保彦 大多和
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勝男 岡本
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、グラフト変性ポリオレフィン系エラストマ
ーからなる層と、ポリアミド、ポリウレタン、又はポリ
エステルからなる層とを積層して成る積層体に関するも
のであり、より詳細には、ペルオキシド架橋型オレフィ
ン系共重合体ゴムと、オレフィン系プラスチックの混合
物を、不飽和カルボン酸乃至はその誘導体、不飽和エポ
キシ単量体及び不飽和ヒドロキシ単量体からなる群から
選ばれた少なくとも1種の単量体とともに、有機ペルオ
キシドの存在下で動的に熱処理することによって部分的
に架橋されたグラフト変性ポリオレフィン系エラストマ
ーからなる層と、ポリアミド、ポリウレタン又はポリエ
ステルからなる層を積層させてなる積層体に関する。
(従来技術及びその問題点) 自動車の床、壁、天井などの内装材としては、表面が
エンボス加工され、そこにしぼ付けされた皮革模様を有
するポリ塩化ビニルシートが従来から使用されている。
然しながらこのポリ塩化ビニルシートは、ポリ塩化ビ
ニル自体に可塑剤が配合されているため、表面がベタつ
いたり、可塑剤の蒸発によりシートが硬くなったり或い
は車内が曇る等の問題がある。
またポリ塩化ビニルの単独シートを用いる代わりに、
これに発泡体層及び必要に応じて樹脂骨材層を順次裏打
ちした積層体も従来から使用されている。
この積層体は、次の様な各工程を経て製造されてい
る。
(1)軟質ポリ塩化ビニルをカレンダー成形してシート
を作製する。
(2)このシート表面に、ポリオールとポリイソシアネ
ートとの混合物を塗布し、ウレタン処理することによっ
て艶消処理を行なう。
この艶消処理は、後記工程(7)の熱成形時にシート
表面が光沢を帯びてくるのを予め防止することにある。
(3)エンボス加工して、しぼ付けされた皮革模様を表
面に形成させる。
(4)表面がエンボス加工されたシートの裏面を火炎処
理して溶融させ、別途供給されるポリウレタン発泡体シ
ートとロールにより圧着させる。
(5)ポリ塩化ビニルシートとポリウレタン発泡体シー
トとの積層シートのポリウレタン発泡体シート側に、接
着剤層を更に設ける。
(6)真空成形、圧空成形などの熱成形法により、所定
形状の樹脂骨材を成形する。
(7)ポリ塩化ビニル−ポリウレタン発泡体−接着剤積
層シートを予備加熱した後、これを樹脂骨材成形品に載
置し、両者を熱成形して一体化する。
かように内装材として使用する従来の積層体は、その
製造工程が極めて煩雑であるという問題がある。
また、かかる積層体も、それ自体可塑剤を含有してい
る軟質ポリ塩化ビニルシートを使用しているため、前述
したのと同様に、表面のベタツキ、車内の曇り等の問題
を有している。
また他の材料としては、(1)耐候性・耐熱性に優れ
たエチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴムを主成分と
する加硫ゴムと接着剤とナイロン繊維の複合材(2)同
加硫ゴムと耐摩耗性に優れた接着剤の複合材(3)異型
押出成型用軟質ポリ塩化ビニルが用いられている。
(1),(2)は耐候性・耐熱性に優れたエチレン・プ
ロピレン・ジエン共重合ゴムの加硫物を基材としている
ため耐候性、耐熱性、寸法安定性に優れている。しかし
製造工程がエチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴムと
充填剤の混練工程、押出成形工程、表面バフがけ工程、
接着剤塗布工程、乾燥工程、繊維植毛工程からなり非常
に複雑である。一方、(3)は軟質ポリ塩化ビニルを異
型押出成形して製造するため、製造工程は簡略化されて
いる。しかし、耐熱性や寸法安定性が悪く、(1),
(2)に比較して実用性能は劣る。
(問題点を解決するための手段) (a)エチレン・プロピレン非共役ジエンゴム95乃至10
重量部、 (b)オレフィン系プラスチック5乃至90重量部 ((a)成分と(b)成分の合計量は100重量部) (c)不飽和カルボン酸乃至はその誘導体、不飽和エポ
キシ単量体及び不飽和ヒドロキシ単量体からなる群から
選ばれた少なくとも1種の単量体、 前記(a),(b)成分の合計量100重量部に対して、
0.01乃至10重量部、 を含有するブレンド物が、(a),(b)及び(c)成
分の合計量当り0.1乃至1重量%の有機ペルオキシドの
存在下で動的に熱処理されて部分的に架橋されているグ
ラフト変性ポリオレフィン系エラストマー(A)からな
る層と、ポリアミド、ポリウレタン、又はポリエステル
(B)からなる層とが積層されていることを特徴とする
積層体。
本発明によれば、さらに、前記ブレンド物には、
(a)成分と(b)成分の合計量100重量部に対して、
さらに (d)ペルオキシド非架橋型ゴム状物質0乃至100重量
部、及び/又は (e)鉱物油系軟化剤0乃至200重量部、 を含有する態様の積層体が提供される。
(作用) 本発明の積層体において、層(A)を構成する熱可塑
性エラストマーは、グラフト変性ポリオレフィン系エラ
ストマーであって、部分架橋されたエチレン・プロピレ
ン非共役ジエンゴムをオレフィン系プラスチック、好ま
しくは、例えばポリプロピレンのように、ペルオキシド
と混合し、加熱下で混練することにより熱分解して分子
量を減じ、樹脂の流動性が増加するオレフィン系プラス
チック(ペルオキシド分解型オレフィン系プラスチッ
ク)から成るため、優れた流動性と、耐熱性、耐熱老化
性、ゴム弾性を有するものである。
また、層(B)を構成する樹脂であるポリアミド、ポ
リウレタン、及びポリエステルは、いずれも、すぐれた
耐油性と耐傷付性を有するものであって、これにより積
層体の片面には所定の耐油性と耐傷付性が保持される。
さらに、層(B)をポリウレタン発泡体で構成する場
合には、積層体に更に柔軟性と軽量性が付与される。
本発明の積層体が、グラフト変性ポリオレフィン系エ
ラストマーと、ポリアミド、ポリウレタン又はポリエス
テルの長所を十分に発揮するのは、該エラストマーがポ
リウレタンと物理的及び化学的に結合し易い不飽和カル
ボン酸や不飽和エポキシ単量体または不飽和ヒドロキシ
単量体によって均一に編成されているからである。
即ち本発明の積層体においては、熱可塑性エラストマ
ーとして未変性のものを使用した場合、或いは該エラス
トマーにポリアミド、ポリウレタン又はポリエステルと
相溶するセグメントを有する第三成分を添加した場合に
比して、層(A)と層(B)との積層界面が強固に接着
しているため、上述した利点が達成されるのである。
かように、本発明によれば、上記各成分の作用によ
り、耐油性、機械的強度、耐熱老化性の優れた積層体が
提供される。
(好適態様の説明) 熱可塑性エラストマー層(A) 本発明の積層体において、該層(A)に用いる熱可塑
性エラストマーはグラフト変性ポリオレフィン系エラス
トマーであり、 (a)エチレン・プロピレン非共役ジエンゴム95乃至10
重量部、好ましくは95乃至60重量部、 (b)オレフィン系プラスチック5乃至90重量部好まし
くは5乃至40重量部、 ((a)成分と(b)成分の合計量は100重量部) (c)不飽和カルボン酸乃至はその誘導体、不飽和エポ
キシ単量体、及び不飽和ヒドロキシ単量体からなる群か
ら選ばれた少なくとも1種の単量体、 前記(a),(b)成分の合計量100重量部に対し
て、0.01乃至10重量部、好ましくは0.1乃至5重量部、 を含有するブレンド物を、(a),(b)及び(c)成
分の合計量当り0.1乃至1重量%の有機ペルオキシドの
存在下において動的に熱処理を行ない、部分的に架橋せ
しめることにより得られる。
また熱処理を行なうべきブレンド物には、上記(a)
乃至(c)成分以外に、成分(a)及び(b)の合計量
100重量部当り、(d)ペルオキシド非架橋型ゴム状物
質0乃至100重量部、好ましくは5乃至100重量部、特に
好ましくは5乃至50重量部、及び/又は、(e)鉱物油
系軟化剤0乃至200重量部、好ましくは3乃至100重量
部、特に好ましくは3乃至80重量部を更に配合すること
が、特に得られる熱可塑性エラストマーの成形加工性を
向上させるという見地から望ましい。
成分(a)を前記の範囲で配合することにより、ゴム
弾性等のゴム的特性にすぐれるとともに、成形性のすぐ
れた組成物となる。
成分(b),(d)及び、(e)を前記の範囲で配合
することにより、ゴム弾性等のゴム的特性にすぐれると
ともに、流動性ならびに成形性のすぐれた組成物とな
る。
成分(c)を前記の範囲で配合することにより、成形
性ならびに樹脂や金属に対する熱接着性がすぐれたもの
になる。
(a)エチレン・プロピレン非共役ジエンゴム 本発明で使用する、ペルオキシド架橋型共重合ゴムで
あるエチレン・プロピレン非共役ジエンゴムは、無定形
の弾性共重合体であって、有機ペルオキシドと混合し、
加熱下に混練することにより架橋して流動性が低下し、
或いは流動しなくなる。
なお、非共役ジエンとは、ジシクロペンタジエン、1,
4−ヘキサジエン、ジシクロオクタジエン、メチレンノ
ルボルネン、エチリデンノルボルネン等を指称する。
本発明において好ましく使用されるエチレン・プロピ
レン非共役ジエンゴムとしては、 エチレン単位とプロピレン単位のモル比(エチレン/
プロピレン)が50/50乃至90/10であるもの、特に55/45
乃至85/15であるものが好適に使用され、特にエチレン
・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重
合体ゴム及びエチレン・プロピレン−5−エチリデン−
2−ノルボルネン・ジシクロペンタジエン四元共重合体
が、耐熱性、引張性及び反撥弾性が優れた熱可塑性エラ
ストマーが得られる点で好ましい。
またこの共重合体ゴムのムーニー粘度ML1+4(100℃)
は10乃至250、特に40乃至150が好ましく、使用され、ム
ーニー粘度が、この範囲にあることにより、引張特性及
び流動性が優れたエラストマー組成物になる。
更に共重合体ゴムのヨウ素価(不飽和度)は25以下で
あることが好ましく、この範囲で流動性とゴム的特質の
バランスのとれた熱可塑性エラストマーが得られる。
(b)オレフィン系プラスチック 本発明におけるオレフィン系プラスチックは高圧法又
は低圧法の何れかによる1種又はそれ以上のモノオレフ
ィンの重合から得られる結晶性の高分子量固体生成物か
らなる。かかる樹脂の例としては、たとえばアイソタク
チック及びシンジオタクチックのモノオレフィンのホモ
又は共重合体樹脂があげられるが、これらの代表的なも
のは商業的に入手できる。
適当な原料オレフィンの材料としては、例えばエチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキ
セン、2−メチル−1−プロペン、3−メチル−1−ペ
ンテン、4−メチル−1−ペンテン、5−メチル−1−
ヘキセン、1−オクテン、1−デセン及びこれらの2種
以上の混合系を挙げることができる。重合様式はランダ
ム型でもブロック型でも、樹脂状物が得られるものであ
れば採用できる。
中でも好ましいオレフィン系プラスチックはペルオキ
シド分解型のオレフィン系プラスチック及びポリエチレ
ンである。
ペルオキシド分解型オレフィン系プラスチックとは、
ペルオキシドと混合し、加熱下で混練することにより熱
分解して分子量を減じ、樹脂の流動性が増加するオレフ
ィン系プラスチックをいい、例えば、アイソタクチック
ポリプロピレンやプロピレンと他の少量のα−オレフィ
ンとの共重合体、例えばプロピレン−エチレン共重合
体、プロピレン−1−ブテンン共重合体、プロピレン−
1−ヘキセン共重合体、プロピレン−4−メチル−1−
ペンテン共重合体等を挙げることができる。混合される
オレフィン系プラスチックのメルトインデックス(ASTM
−D−1238−65T、230℃)は0.1ないし50、とくに5な
いし20の範囲のものが好ましい。本発明において、オレ
フィンン系プラスチックは、組成物の流動性の向上、お
よび耐熱性を向上さす役割を持つ。
(c)不飽和カルボン酸乃至はその誘導体、不飽和エポ
キシ単量体もしくは不飽和ヒドロキシ単量体 本発明において(c)成分の1つとして用いる不飽和
カルボン酸乃至はその誘導体としては、具体的にはアク
リル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸、イタ
コン酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタル酸のような
α,β不飽和カルボン酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−
2−エン−5,6−ジカルボン酸等の不飽和カルボン酸、
無水マレイン酸ン、無水イタコン酸、無水シトラコン
酸、テトラヒドロ無水フタル酸のようなα,β不飽和カ
ルボン酸の無水物、ヒシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エ
ン−5,6−ジカルボン酸無水物等の不飽和カルボン酸の
無水物、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、マレ
イン酸ジメチル、マレイン酸モノメチル、フマール酸ジ
エチル、イタコン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、
テトラヒドロ無水フタル酸ジメチル、ビシクロ[2,2,
1]ヘプト−2−エン−5,6ジカルボン酸ジメチル等の不
飽和カルボン酸のエステル等を例示することができる。
これらの中でもマレイン酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプト
−2−エン−5,6−ジカルボン酸またはこれらの無水物
が好適である。
また、本発明において(c)成分の他の1つである不
飽和エポキシ単量体としては、例えば、グリシジルアク
リレート、グリシジルメタクリレート、p−スチリルカ
ルボン酸グリシジルなどの不飽和モノカルボン酸のグリ
シジルエステル;マレイン酸、イタコン酸、シトラコン
酸、ブテントリカルボン酸、エンド−シス−ビシクロ
[2,2,1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸、エン
ド−シス−ビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン−2−
メチル−2,3−ジカルボン酸などの不飽和ポリカルボン
酸のモノグリシジルエステルあるいはポリグリシジルエ
ステル;アルリルグリシジルエーテル、2−メチルアル
リルグリシジルエーテル、o−アルリルフェノールのグ
リシジルエーテル、m−アルリルフェノールのグリシジ
ルエーテル、p−アルリルフェノールのグリシジルエー
テル、イソプロペニルフェノールのグリシジルエーテ
ル、o−ビニルフェノールのグリシジルエーテル、m−
ビニルフェノールのグリシジルエーテル、p−ビニルフ
ェノールのグリシジルエーテルなどの不飽和グリシジル
エーテル;2−(o−ビニルフェニル)エチレンオキシ
ド、2−(p−ビニルフェニル)エチレンオキシド、2
−(o−ビニルフェニル)プロピレンオキシド、2−
(p−ビニルフェニル)プロピレンオキシド、2−(o
−アルリルフェニル)エチレンオキシド、2−(p−ア
ルリルフェニル)エチレンオキシド、2−(o−アルリ
ルフェニル)プロピレンオキシド、2−(p−アルリル
フェニル)プロピレンオキシド、p−グリシジルスチレ
ン、3,4−エポキシ−1−ブテン、3,4−エポキシ−3−
メチル−1−ブテン、3,4−エポキシ−1−ペンテン、
3,4−エポキシ−3−メチル−1−ペンテン、5,6−エポ
キシ−1−ヘキセン、ビニルシクロヘキセンモノオキシ
ド、アルリル−2,3−エポキシシクロペンチルエーテル
などが好適である。
さらに、本発明の(c)成分の他の1つである不飽和
ヒドロキシ単量体とは、エチレン性不飽和結合及びヒド
ロキシル基を各1個以上有する単量体、例えばヒドロキ
シエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート、ポリエチレングリコールモノメタ
クリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレ
ートなどがあげられ、特に、ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート及びヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ートが好ましい。
これらの(c)成分は、後述する動的な熱処理に際し
て、グラフト変性剤として作用し、ポリアミド、ポリウ
レタン又はポリエステルからなる層とグラフト変性ポリ
オレフィン系エラストマー層との積層界面の接着力を強
化する働きを有する。
(d)ペルオキシド非架橋型ゴム状物質 この(d)成分のペルオキシド非架橋型ゴム状物質と
は、例えばポリイソブチレン、ブチルゴム(IIR)、プ
ロピレン70モル%以上のプロピレン−エチレン共重合体
ゴム、アタクチックポリプロピレン等の如く、ペルオキ
シドと混合し、加熱下に混練しても架橋せず、流動性が
低下しない炭化水素系のゴム状物質をいう。これらの内
では、ポリイソブチレン及びブチルゴム(IIR)が性能
および取扱上最も好ましい。
かかる成分は、エラストマー組成物の流動性を改良す
るものであり、特にムーニー粘度が60以下のものが好適
である。
(e)鉱物油系軟化剤 (e)成分の鉱物油系軟化剤は、通常ゴムをロール加
工する際、ゴム分子間作用力を弱め、加工を容易にする
とともに、充填剤として配合するカーボンブラック、ホ
ワイトカーボン等の分散を助け或いは加硫ゴムの硬さを
低下せしめて柔軟性、弾性を増す目的で使用されている
高沸点の石油留分であり、パラフィン系、ナフテン系、
芳香族系等に区別されているものである。
グラフト変性ポリオレフィン系エラストマーの製造 本発明の積層体において、層(A)を構成するエラス
トマーは、前述した(a)乃至(c)の各成分及び必要
により、(d)及び/又は(e)の各成分を前述した量
比に従ってブレンドし、有機ペルオキシドの存在下で動
的に熱処理し、部分的に架橋せしめることによって製造
される。
また製造される熱可塑性エラストマーの流動性(成形
性)、ゴム的性質及びポリアミド、ポリウレタン又はポ
リエステル層との接着性を損わない範囲内において、繊
維状フィラー、ポリオレフィンプラスチック、又は充填
剤、例えば、ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維、高
−、中−、低密度ポリエチレン、アイソタクチックポリ
プロピレン、プロピレン−αオレフィン共重合体、炭酸
カルシウム、ケイ酸カルシウム、クレー、カオリン、タ
ルク、シリカ、ケイソウ土、雲母粉、アスベスト、アル
ミナ、硫酸バリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウ
ム、塩基性炭酸マグネシウム、二硫化モリブデン、グラ
ファイト、ガラス繊維、ガラス球、シラスバルーン、カ
ーボン繊維等あるいは着色剤、例えば、カーボンブラッ
ク、酸化チタン、亜鉛華、べんがら、群青、紺青、アゾ
顔料、ニトロソ顔料、レーキ顔料、フタロシアニン顔料
等を配合することができる。
本発明ではまたフェノール系、サルファイト系、フェ
ニルアルカン系、フォスファイト系あるいはアミン系安
定剤の如き公知の耐熱安定剤、老化防止剤、耐候安定
剤、帯電防止剤、金属セッケン、ワックス等の滑剤等を
オレフィン系プラスチックあるいはオレフィン系共重合
体ゴムで使用する程度配合することができる。
本発明においては、上述した各成分のブレンド物を有
機ペルオキシドの存在下に動的に熱処理して部分的に架
橋して、変性ポリオレフィン系エラストマーを製造す
る。
動的に熱処理するとは、融解状態で混練することをい
う。
本発明において変性ポリオレフィン系エラストマーを
製造する際に用いる有機ペルオキシドとしては、例えば
ジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシ
ド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチル
ペルオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(tert−ブチル
ペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert
−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トルメチルシクロヘキ
サン、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルペルオキ
シ)バレレート、ベンゾイルペルオキシド、p−クロロ
ベンゾイルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペ
ルオキシド、tert−ブチルペルオキシベンゾエート、te
rt−ブチルペルベンゾエート、tert−ブチルペルオキシ
イソプロピルカーボネート、ジアセチルペルオキシド、
ラウロイルペルオキシド、tert−ブチルクミルペルオキ
シド等を挙げることができる。
これらの内では、臭気性、スコーチ安定性の点で2,5
−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキ
サン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオイ
シ)ヘキシン−3、1,3−ビス(tert−ブチルペルオキ
シイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert−ブチル
ペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、及
びn−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルペルオキシ)
バレレートが好ましく、なかでも1,3−ビス(tert−ブ
チルペルオキシイソプロピル)ベンゼンが最も好まし
い。
この有機ペルオキシドの配合量は、(a),(b)及
び(c)成分の合計量当り0.1乃至1重量%の範囲にあ
る様に選ばれる。配合量を上記範囲にすることにより、
得られるエラストマーの耐熱性、引張特性、弾性回復及
び反撥弾性等のゴム的性質及び強度が十分なものとなり
成形性もすぐれたものとなる。
又、熱可塑性エラストマー組成物における(c)成分
の含有量は、赤外吸光度分析法、又は化学分析法により
測定される。
混練装置としては、開放型のミキシングロールや非開
放型のバンバリーミキサー、押出機、ニーダー、連続ミ
キサー等、従来より公知のものを使用しうる。これらの
うちでは、非開放型の装置を用いるのが好ましく、窒素
や炭酸ガス等の不活性ガス雰囲気下で混練することが好
ましい。混練は、使用する有機ペルオキシドの半減期が
1分未満となる温度、通常150乃至280℃、好ましくは17
0ないし240℃で、1ないし20分、好ましくは1ないし10
分間混練を行なえばよい。また加えられる剪断力は剪断
速度で通常10〜104sec-1、好ましくは102〜103sec-1
するのがよい。
本発明においては、前記有機ペルオキシドによる部分
架橋処理に際し、硫黄、p−キノンジオキシム、p,p′
−ジベンゾイルキノンジオキシム、N−メチル−N,4−
ジニトロソアニリン、ニトロベンゼン、ジフェニルグア
ニジン、トリメチロールプロパン−N,N′−m−フェニ
レンジマレイミドの如きペルオキシ架橋助剤あるいは、
ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート、エチレン
グリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジ
メタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレ
ート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ア
リルメタクリレートの如き多官能性メタクリレートモノ
マー、ビニルブチラートまたはビニルステアレートの如
き多官能性ビニルモノマーを配合することができる。こ
のような化合物により、均一かつ緩和な架橋反応が期待
できる。とくに本発明においてはジビニルベンゼンを用
いると、取扱いやすさ、前記被処理物を主成分たるオレ
フィン系ゴムおよびオレフィン系プラスチックへの相溶
性が良好であり、かつ有機ペルオキシド可溶化作用を有
し、ペルオキシドの分散助剤として働くため、熱処理に
よる架橋効果が均質で、流動性と物性のバランスのとれ
た組成物が得られるため最も好ましい。本発明において
は、このような架橋助剤もしくは多官能性ビニルモノマ
ーの配合量は、被処理物全体に対し0.1ないし2重量
%、とくに0.3ないし1重量%の範囲が好ましく、この
範囲で配合することにより、流動性にすぐれ、かつ、組
成物を加工成形する際の熱履歴により物性の変化をもた
らさない組成物がえられる。
また、有機ペルオキシドの分解を促進するために、ト
リエチルアミン、トリブチルアミン、2,4,6−トリス
(ジメチルアミノ)フェノール等の三級アミンや、アル
ミニウム、コバルト、バナジウム、銅、カルシウム、ジ
ルコニウム、マンガン、マグネシウム、鉛、水銀等のナ
フテン酸塩等の分解促進剤を使用することもできる。
上述したような、有機ペルオキシド存在下での動的な
熱処理によって、部分的な架橋が行なわれるとともに
(c)成分によってグラフト変性されたポリオレフィン
系エラストマーが得られる。
なお、本発明において、グラフト変性ポリオレフィン
系エラストマーが部分的に架橋されたとは、下記の方法
で測定したゲル含量が20%以上、好ましくは20乃至99.5
%、特に好ましくは45乃至98%の範囲内にある場合をい
う。
ゲル含量の測定 熱可塑性エラストマーの試料を100mg秤取し、これを
0.5mm×0.5mm×0.5mmの細片に裁断したものを、密閉容
器中にて30mlのシクロヘキサンに、23℃で48時間浸漬し
たのち、試料を瀘紙上に取出し、室温で72時間以上、恒
量となるまで乾燥する。
この乾燥残渣の重量からポリマー成分以外のすべての
シクロヘキサン不溶性成分(繊維状フィラー、充填剤、
顔料等)の重量、及びシクロヘキサン浸漬前の試料中の
オレフィン系プラスチック成分の重量を減じたものを、
「補正された最終重量(Y)」とする。
一方、試料中のエチレン・プロピレン非共役ジエンゴ
ムの重量、[すなわち、試料の重量からエチレン・プ
ロピレン非共役ジエンゴム以外のシクロヘキサン可溶性
成分(例えば、鋼油や可塑剤)及びオレフィン系プラ
スチック成分、及びポリマー成分以外のシクロヘキサ
ン不溶性成分(繊維状フィラー、充填剤、顔料等)の重
量を減じたもの]を、「補正された初期重量(X)」と
する。
ここにゲル含量は、次の式で求められる。
積層体の製造 本発明の積層体は、上記のようにして製造されたグラ
フト変性ポリオレフィン系エラストマー(A)からなる
層と、下記ポリアミド、ポリウレタン又はポリエステル
(B)からなる層と積層させることによって製造するこ
とができる。
ポリアミド層(B) 本発明におけるポリアミドとしては、ヘキサメチレン
ジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジア
ミン、2,2,4−または2,4,4−トリメチルヘキサメチレン
ジアミン、1,3−または1,4−ビス(アミノメチル)シク
ロヘキサン、ビス(p−アミノシクロヘキシルメタ
ン)、m−またはp−キシリレンジアミン等の脂肪族、
脂環族、芳香族等のジアミンとアジピン酸、スベリン
酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフ
タル酸、イソフタル酸等の脂肪族、脂環族、芳香族等の
ジカルボン酸との重縮合によって得られるポリアミド、
ε−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸等のア
ミノカルボン酸の縮合によって得られるポリアミド、ε
−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム等のラクタムか
ら得られるポリアミドあるいはこれらの成分からなる共
重合ポリアミド、これらポリアミドの混合物等が例示さ
れる。具体的にはナイロン6、ナイロン66、ナイロン61
0、ナイロン9、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6/6
6、ナイロン66/610、ナイロン6/11等が挙げられる。
ポリウレタン層(B) 本発明における、ポリウレタンとしては、それ自体公
知のものは全て使用し得る。例えば、原料ポリオール成
分の点から分類されるポリエステル系のものやポリエー
テル系のもの、及び硬さの点から分類される軟質、半硬
質または硬質のもの等、何れのものをも使用し得る。
特に本発明の積層体を、自動車等の車両の内装材とし
て用いる場合には、層(B)をポリウレタンシートの形
で形成することが好適である。この場合、積層の容易さ
の点から熱可塑性のポリウレタンを用いることが望まし
い。
また上記層(B)として、ポリウレタン発泡体を用い
ることもできる。発泡体を用いる場合には、柔軟性、耐
熱性及び吸音性等の見地から、ほぼ連続の気泡構造を有
している軟質発泡体であって且つ発泡倍率が約10乃至10
0倍程度の範囲にあるものを用いることができる。
ポリエステル層(B) 本発明におけるポリエステルとしては、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエ
チレンイソフタレート等の熱可塑性ポリエステルが使用
される。
積層体の構造 本発明の積層体は、上述した熱可塑性エラストマー層
(A)とポリアミド、ポリウレタン又はポリエステル層
(B)とを積層することによって得られる。
積層の方法は、最終製品の形状、大きさ、要求物性等
によって異なるが、例えば以下の様にして製造すること
ができる。
(1)あらかじめ成形された(A)層、(B)層を少な
くとも一方の層が溶融する以上の温度でカレンダーロー
ル成形機、圧縮成形機等を用いて熱融着する。
(2)あらかじめ成形された(B)を押出成形、カレン
ダー成形をしている(A)に熱融着する。
(3)多層押出成形機で(A)と(B)を同時に押出成
形し熱融着する。
また、(B)として、ポリウレタン発泡体を用いる場
合は、グラフト変性ポリオレフィン系エラストマーを押
出成形、或いはカレンダー成形してシートを形成し、こ
れとポリウレタン発泡体シートとを圧着ロールを用いて
積層することにより、層間接着性に優れた積層体を得る
ことができる。
かくして製造された本発明の積層体は、その用途等に
よっても異なるが、一般に熱可塑性エラストマー層
(A)の厚みは0.1乃至50mm、ポリアミド、ポリウレタ
ン又はポリエステル層(B)の厚みは5μm乃至10μm
の範囲にあることが好ましい。
(発明の効果) 本発明の積層体は、熱可塑性エラストマー層(A)と
ポリアミド、ポリウレタン又はポリエステル層(B)と
の層間接着性が著しく優れるとともに、軟質ポリ塩化ビ
ニル等に比して軽量であり、可塑性等の滲出による表面
のベタつきもなく、耐熱性、寸法安定性の点でも優れて
いる。従って、自動車内装材、シール材以外にも家具、
建材、家電用ハウジング、カバン、スポーツ用品、事務
用品などとして有効に使用することができる。
本発明において、熱可塑性エラストマー組成物中の
(a)成分と(b)成分の含有比は、D・S・C法及び
/又は赤外吸光度分析法により測定でき、又、組成物中
の(d)及び(e)成分の含有量は、溶剤抽出法(ソッ
クスレー抽出法(溶剤:アセトン))及び/又は赤外吸
光度分析法により測定することができる。
(実施例) 実施例1 エチレン含有量70モル%、沃素価12、ムーニー年度ML
1+4(100℃)120のエチレン・プロピレン・5−エチリ
デン−2−ノルボルネン共重合体ゴム(以下EPDM(1)
と略す)80重量部、MFR(ASTM D1238−65T、230℃)1
3、密度0.91g/cm3のポリプロピレン(以下PPと略す)20
重量部をバンバリーミキサーで窒素雰囲気中、180℃で
5分間混練した後、ロールを通しシート状にし、これを
シートカッターで角ペレットにした。次にこの角ペレッ
トと1,3−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピ
ル)ベンゼン(以下ペルオキシド(a)と略す)0.3重
量部、ジビニルベンゼン(以下DVBと略す)0.5重量部、
無水マレイン酸(以下MAHと略す)0.5重量部をヘンシェ
ルミキサーで撹拌混合した。次いでこの混合物をL/D=3
0、スクリュー径50mmの一軸押出機で窒素雰囲気中、220
℃で押出し、グラフト変性ポリオレフィン系エラストマ
ー(A)を製造した。そして、前述した方法で変性ポリ
オレフィン系エラストマー(A)中の共重合体ゴムのゲ
ル含量を測定し、第1表に測定値を示した。
次にこの変性ポリオレフィン系エラストマー(A)を
190℃で圧縮成形し、物性測定用のシートを作成し、以
下の物性を測定した。その結果を第1表に示した。
強度:TBkgf/cm2 JISK6301に準拠し、220mm/minの引張り
速度で破断点の引張強さを測定した。
柔軟性:ねじり剛性kgf/cm2 ASTMD1043に準拠 成形性:MER g/10分ASTMD1238に準拠230℃2.16kg 次に変性ポリオレフィン系エラストマー(A)を東芝
機械(株)製90mm径のTダイ押出成形機を用いて、スク
リューがフルフライト、L/D=22、押出温度220℃、Tダ
イがコートハンガーダイ、引取速度2.5m/分でシート状
に押出し、押出された溶融状態にあるシート状の変性ポ
リオレフィン系エラストマーを、ポリアミドシート(東
レ(株)製、ナイロン6 商品名アラミンCM1021 0.5mm
厚)と積層させた状態で一対のロール間を通し、その際
変性ポリオレフィン系エラストマーはロール温度60℃の
ロール側に又、ポリアミドは室温のロール側に接触させ
るようにし、変性ポリオレフィン系エラストマー層の厚
み1.0mm、ポリアミド層の厚み0.5mmの積層体を製造し
た。次に得られた積層体について層間接着強度を以下の
方法で測定した。結果を第1表に示した。
試験片;巾25mm、長さ100mm 試験方法;180度剥離 引張速度;25mm/min 接着強度;剥離荷重の試験片の巾で除した値で示した
(kg/cm) 尚、基材が破壊した場合は材破と記した。
比較例1 無水マレイン酸の配合量を0とすること以外は実施例
1と同様に行った。
実施例2 ペルオキシド(a)の配合量を0.6重量部、無水マレ
イン酸の配合量を2.0重量部とする以外は実施例1と同
様に行った。
実施例3 変性ポリオレフィン系エラストマー(A)を製造する
際に、EPDM(1)、PPに加えて、ブチルゴム(エッソ製
IIR−065、不飽和度0.8モル%、以下IIRと略す)とパラ
フィン系オイルを第1表の如く配合する以外は実施例1
と同様に行った。
実施例4 無水マレイン酸0.5重量部をグリシジルメタクリレー
ト0.5重量部とすること以外は実施例3と同様に行っ
た。
実施例5 EPDM、PP、IIR、オイル、無水マレイン酸を第1表の
如くとする以外は実施例3と同様に行った。
実施例6及び7 EPDM、PP、IIR、オイル及び無水マレイン酸又はグリ
シジルメタクリレートの配合量を第1表の通りとし、ペ
ルオキシドの配合量を実施例6では1.0重量部、実施例
7では1.5重量部とする以外には、実施例3と同様に行
なった。結果を第1表に併せ示す。
実施例8 EPDM(1)を75重量部、PPを25重量部とする以外は、
実施例1と同様の方法でグラフト変性ポリオレフィン系
エラストマー(A)を製造した。
このエラストマーのゲル含量を第2表に示した。
次にこのエラストマーから実施例1と同様の方法でシ
ートを作成して物性を測定し、これを第2表に示した。
次に変性ポリオレフィン系エラストマーを東芝機械
(株)製90mm径のTダイ押出成形機を用いて、実施例1
と同一条件で押出し、押出された溶融状態にあるシート
状の変性ポリオレフィン系エラストマーを、ポリウレタ
ンシート(日本ポリウレタン;熱可塑性ポリウレタンP2
6SRNAT,0.5mm厚)と積層させた状態で一対のロール間を
通し、その際変性ポリオレフィン系エラストマーはロー
ル温度60℃のロール側に又、ポリウレタンは室温のロー
ル側に接触させるようにし、変性ポリオレフィン系エラ
ストマー層(A)の厚み1.0mm、ポリウレタン層(B)
の厚み0.5mmの積層体を製造した。次に得られた積層体
について層間接着強度を実施例1と同じ方法で測定し
た。結果を第2表に示した。
比較例2 無水マレイン酸の配合量を0とすること以外は実施例
8と同様に行った。
実施例9 ペルオキシドの配合量を0.6重量部、無水マレイン酸
の配合量を2.0重量部とする以外は実施例8と同様に行
った。
実施例10 実施例3に記載された方法で、変性ポリオレフィン系
エラストマーを製造し、実施例8と同様の方法で積層体
を製造した。
実施例11 無水マレイン酸0.5重量部の代わりにグリシジルメタ
クリレート0.5重量部を配合すること以外は実施例10と
同様に行った。
実施例12 無水マレイン酸0.5重量部をヒドロキシプロピルメタ
クリレート0.5重量部とすること以外は実施例10と同様
に行った。
実施例13 ポリウレタンシートに代えて、発泡倍率40倍、厚さ4m
mのポリウレタン発泡体を用いる以外は実施例12と同様
に実施した。
実施例14 EPDM、PP、IIR、オイル、無水マレイン酸を第2表の
如く変えた以外は実施例10と同様に行った。
実施例15 ペルオキシドの配合量を0.9重量部、無水マレイン酸
の配合量を3.5重量部とする以外は実施例8と同様に行
った。
実施例16 無水マレイン酸をヒドロキシプロピルメタクリレート
に変える以外は、実施例3と同様に行った。
結果を第1表に示した。
実施例17 ペルオキシド(a)の配合量を1重量部に、無水マレ
イン酸をグリシジルメタクリレート3重量部に、ポリア
ミドシートをポリエステルシート(東レ(株)ルミラー
厚み0.3mm)に変える以外は、実施例3と同様に行っ
た。結果を第1表に示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−55413(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)エチレン・プロピレン非共役ジエン
    ゴム95乃至10重量部、 (b)オレフィン系プラスチック5乃至90重量部、 ((a)成分と(b)成分の合計量は100重量部) (c)不飽和カルボン酸乃至はその誘導体、不飽和エポ
    キシ単量体及び不飽和ヒドロキシ単量体からなる群から
    選ばれた少なくとも1種の単量体、前記(a),(b)
    成分の合計量100重量部に対して、0.01乃至10重量部、 を含有するブレンド物が、(a),(b)及び(c)成
    分の合計量当り0.1乃至1重量%の有機ペルオキシドの
    存在下で動的に熱処理されて部分的に架橋されているグ
    ラフト変性ポリオレフィン系エラストマー(A)からな
    る層と、ポリアミド、ポリウレタン、又はポリエステル
    (B)からなる層とが積層されていることを特徴とする
    積層体。
  2. 【請求項2】前記ブレンド物に(a)成分と(b)成分
    の合計量100重量部に対して、さらに、 (d)ペルオキシド非架橋型ゴム状物質0乃至100重量
    部、及び/又は (e)鉱物油系軟化剤0乃至200重量部、 を含有することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の積層体。
  3. 【請求項3】前記(a)エチレン・プロピレン非共役ジ
    エンゴムが95乃至60重量部であり、前記(b)オレフィ
    ン系プラスチックが5乃至40重量部((a)成分と
    (b)成分の合計量は100重量部)であることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項または第2項記載の積層体。
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