JP2574121B2 - 制振材およびその積層体 - Google Patents

制振材およびその積層体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は金属等の異種材料との接着
性が良好な制振材に関し、さらに詳しくは耐水接着性が
良好で、かつ、高温領域での制振性能に優れた制振材に
関する。
【0002】
【発明の技術的背景】ポリエステルと変性ポリオレフィ
ンとからなる組成物については、特公昭59−2822
3号公報にポリエステルがマトリックス相、変性ポリオ
レフィンがドメイン相となる組成物が記載されており、
特公昭57−54058号公報には、変性ポリオレフィ
ンをポリエステルの1/10〜4倍量の割合で配合した
組成物が記載されている。さらに別には、特開昭57−
203546号公報に、変性されていてもよいポリオレ
フィンと非晶性であってもよいポリエステルとの樹脂組
成物を被覆した金属体が記載されている。
【0003】また、シランカップリング剤を配合した組
成物に関しては、特開昭60−253536号公報に、
シランカップリング剤で処理されたフィラーを配合して
いてもよい粘弾性物質を中間層とする制振用サンドイッ
チ鋼板が記載されており、特開昭55−31838号公
報にはポリオレフィンとシランカップリング剤、フィラ
ーおよびラジカル発生剤との溶融混合物を中間層とする
サンドイッチ鋼板が記載されている。
【0004】上述した従来の技術のうち、特公昭59−
28223号公報は、ポリエステルの衝撃特性改良を目
的としたものであって、マトリック相とドメイン相とが
本発明の制振材と異なるうえ、当然ながらポリエステル
は結晶性のものしか開示されてない。しかも、シランカ
ップリング剤の配合については記載がなく、かつ、制振
性能や金属等の異種材料と接着性についても全く記載お
よび示唆がない。特公昭57−54058号公報も、そ
の目的が衝撃特性の改良であり、よってポリエステルと
して開示されているものは全て結晶性である。しかも前
記公報と同じように、シランカップリング剤の配合、制
振性能および異種材料との接着性についても示唆すらな
い。特開昭57−203546号公報には、シランカッ
プリング剤の配合、制振性能について示唆がない。特開
昭60−253536号公報には、非晶性ポリエステ
ル、変性低結晶性ポリオレフィンについて記載がなく、
しかもシランカップリング剤はフィラー配合の際に分散
性を向上するため用いられているのであって、単独で使
用することについては示唆がない。特開昭55−318
38号公報もフィラーの存在が必須であるうえ、その構
成からも判るとおりシランカップリング剤は基材ポリオ
レフィンにグラフト変性するために用いられ、勿論非晶
性ポリエステルや変性低結晶性ポリオレフィンについて
も示唆がない。
【0005】そして以上述べてきた従来の組成物は、い
ずれも異種材料への接着性や制振性能とくに高温度領域
での制振性能とのバランスにおいて満足であるとは言い
難い。
【0006】
【発明の目的】本発明の目的は、制振性能とくに80〜
100℃といった高温領域での制振性能に優れた非晶性
ポリエステル組成物からなる制振材を提供することにあ
る。
【0007】
【発明の概要】本発明に係る制振材は、不飽和カルボン
酸類で変性された低結晶性ポリオレフィン(A)、非晶
性ポリエステル(B)およびシランカップリング剤
(C)とからなる樹脂組成物からなり、(A)が30〜
60重量%、(B)が40〜70重量%および(A)と
(B)との合計量100重量部あたり(C)が0.05
〜4重量部であり、かつ、(A)がマトリックス相で
(B)がドメイン相である非晶性ポリエステル組成物か
らなることを特徴としている。
【0008】本発明に係る制振材と金属とを積層して制
振材用複合積層体を形成することができる。
【0009】
【発明の具体的説明】本発明の非晶性ポリエステル組成
物からなる制振材の1成分である変性低結晶性ポリオレ
フィンのベースとなる低結晶性ポリオレフィンは、結晶
化度が20%以下のポリオレフィンであって、エチレ
ン、プロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、
4-メチル-1- ペンテン、1-オクテン、1-デセンなどのα
-オレフィンの単独重合体あるいは相互共重合体を例示
することができる。
【0010】この低結晶性ポリオレフィンを変性するた
めに用いる不飽和カルボン酸類としては、たとえば、ア
クリル酸、メタクリル酸、α-エチルアクリル酸、マレ
イン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸、テト
ラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、エン
ドシス- ビシクロ[2.2.1] ヘプト-5- エン-2,3- ジカル
ボン酸(ナジック酸TM)、メチル- エンドシス- ビシク
ロ[2.2.1] ヘプト-5-エン-2,3- ジカルボン酸(メチル
ナジック酸TM)、などの不飽和カルボン酸、該不飽和カ
ルボン酸の酸ハライド、アミド、イミド、酸無水物、エ
ステルなどの不飽和カルボン酸の誘導体が挙げられ、具
体的には、塩化マレニル、マレイミド、無水マレイン
酸、無水シトラコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイ
ン酸ジメチルなどが例示される。これらの中では、不飽
和ジカルボン酸またはその酸無水物が好適であり、とく
にマレイン酸、ナジック酸またはこれらの酸無水物が好
適である。
【0011】変性低結晶性ポリオレフィン(A)は、上
記の不飽和カルボン酸類を低結晶性ポリオレフィンにグ
ラフトすることによって得られ、通常低結晶性ポリオレ
フィン100重量部に対して0.3〜0.6重量部グラ
フトされたものを主成分として用いる。
【0012】前記非晶性のポリエステル(B)として
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-
ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチ
レングリコールなどの脂肪族グリコール、シクロヘキサ
ンジメタノールなどの脂環族グリコール、ビスフェノー
ル、1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4-
ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼンなどの芳香族ジヒ
ドロキシ化合物、あるいはこれらの2以上から選ばれた
ジヒドロキシ化合物単位と、テレフタル酸、イソフタル
酸、2,6-ナフタリンジカルボン酸などの芳香族ジカルボ
ン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、
ウンデカジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸、ヘキ
サヒドロテレフタル酸などの脂環族ジカルボン酸、ある
いはこれらの2種以上から選ばれたジカルボン酸単位と
から形成されるポリエステルの中で非晶性の樹脂であっ
て、熱可塑性を示す限り、少量のトリオールやトリカル
ボン酸の如き3価以上のポリヒドロキシ化合物やポリカ
ルボン酸などで変性されていてもよい。
【0013】これら非晶性のポリエステルとしては、具
体的にはジカルボン酸成分の15〜100モル%、好ま
しくは50〜100モル%がイソフタル酸で残部がテレ
フタル酸などの他のジカルボン酸成分からなるジカルボ
ン酸成分と、エチレングリコールなどのジヒドロキシ化
合物成分とからなる非晶性イソフタレート重合体、テレ
フタル酸からなるジカルボン酸成分と、ジヒドロキシ化
合物成分の15〜50モル%がシクロヘキサンジメタノ
ールで残部がエチレングリコールなどの他のジヒドロキ
シ化合物成分とからなる非晶性テレフタレート共重合体
などが挙げられる。
【0014】前記非晶性のイソフタレート重合体の中で
も、ジカルボン酸成分の残部がテレフタル酸およびジヒ
ドロキシ化合物の5〜90モル%、さらには10〜15
モル%が1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンあ
るいは1,4-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンおよ
び10〜95モル%、さらには75〜90モル%がエチ
レングリコールとからなるイソフタレート重合体が同一
ブレンド量に於ける80〜100℃での制振性が大きい
点で好ましい。
【0015】これらの非晶性ポリエステル(B)のガラ
ス転移温度(Tg)は種々の範囲に存在するが、通常は
約40〜100℃、好ましくは50〜60℃である。本
発明における非晶性とは、190℃の雰囲気下で3時間
以上放置した場合に結晶化による失透を生じない樹脂で
あり、かつDSCによる測定では明確な結晶化或いは結
晶融解ピークを持たない樹脂である。TgはDSCによ
り昇温速度10℃/分で昇温時の潜熱の転移点から求め
た値である。
【0016】本発明に用いる非晶性のポリエステル
(B)の分子量は組成物のフィルム成形性を阻害しない
ものであれば特に限定はされないが、通常o-クロロフェ
ノール25℃におけるI.V.が0.6dl/g以上、好
ましくは0.8〜0.9dl/gの範囲のものである。
【0017】以上述べてきたような非晶性のポリエステ
ル(B)として容易に入手し得る市販銘柄としては、イ
ーストマン・コダック社の製品であるKODARTMPE
TGあるいはPCTAなどがある。
【0018】本発明ではシランカップリング剤(C)を
配合することによって、シランカップリング剤を配合し
ないものに比べて、(A)および(B)の同一の配合割
合での振動損失係数ηが大きくなり、よって制振性能が
向上するという作用を示す。
【0019】また、シランカップリング剤(C)は、前
記変性低結晶性ポリオレフィン(A)と非晶性ポリエス
テル(B)とからなる組成物の接着性とくに金属等の異
種材料との高速積層時の初期接着性あるいは耐水接着性
を向上するために配合されるものである。
【0020】シランカップリング剤としては、公知の種
々のものを適用できるが、なかでもγ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシランあるいはβ-(3,4-エポキシ
シクロヘキシル)エチルトリメトキシシランが好まし
く、とりわけても前者が好ましい。しかし、これら以外
のシランカップリング剤を使用してもよく、かかるシラ
ンカップリング剤の具体例は大成社刊「架橋剤ハンドブ
ック」第558頁〜561頁に例示されている。
【0021】本発明に係る制振材は、前者(A)、
(B)および(C)成分のブレンド物であつて、各成分
の割合は(A)が30〜60重量%、好ましくは40〜
50重量%、(B)が40〜70重量%、好ましくは5
0〜60重量%、(C)が(A)と(B)の合計量10
0重量部あたり0.05〜4重量部、好ましくは1〜2
重量部である。さらに、制振材の組成物中においては、
低結晶性ポリオレフィン(A)がマトリック相で非晶性
ポリエステル(B)がドメイン相となっているべきであ
る。もし、マトリックス相とドメイン相を構成する樹脂
が上記と逆になっている場合には、ポリエステルの吸水
性に起因してか長期の耐水接着耐久性を期待できず、ま
た薄手のフィルム製膜性も問題を生じる。
【0022】また、変性ポリオレフィンとしては前記の
如く低結晶性ポリオレフィンの変性物を用いているが、
もし高結晶性ポリオレフィンを変性したものを使用する
と、非晶性ポリエステルとのブレンド系では、たとえシ
ランカップリング剤を併用したとしても充分な接着強度
を発揮できず、金属等の異種材料と接着積層しても低応
力で内部樹脂凝集破壊を起こし易く、また成形加工性に
劣ったものとなり易い。また、前記の配合割合において
(A)の割合が少なすぎるとマトリック相とドメイン相
の構成が逆転して接着性や加工性の劣った組成物となる
し、逆に多すぎると制振性能が低下する。(C)の割合
が少なすぎると耐水接着性の向上がなく、かつ制振性能
の向上も見られない。また、多すぎると硬くなりすぎて
制振性能が低下し、加工性も悪くなる方向に行く。
【0023】なお、上記のような相構造であることを確
認するには、電子顕微鏡で観察することにより可能であ
る。本発明の制振材を得るには、たとえば(A)、
(B)および(C)を同時に溶融ブレンドする方法、
(B)および(C)を溶融ブレンドしその後(A)を加
えてさらに溶融ブレンドする方法などがある。
【0024】本発明の制振材には、またその性質を著し
く損なわない範囲で他の樹脂を配合してもよい。このよ
うな樹脂としては、たとえばエチレン・(メタ)アクリ
ル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸塩共重合
体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体な
どが例示できる。もちろん、これら以外の公知の樹脂を
使用することについても当業者にとっては自明であろ
う。
【0025】本発明の制振材は、とくに高温用制振材と
して使用することが可能である。すなわち、本発明の制
振材は80℃以上、とくに80〜100℃の間での損失
係数ηが大きくて、オイルパンなどのエンジン周辺部の
制振材として用いると好適である。この場合、多くは金
属板との複合積層体の形態で使用される。
【0026】本発明の制振材を複合積層体として利用す
る場合について次に説明する。本発明で得られる制振材
用複合積層体は、少なくとも外側層を金属とし、少なく
とも中間層の1層を前記組成物からなる制振材とするも
のであり、金属層は外側層のみならず、中間層の1層を
形成しても差しつかえない。この複合積層体の構成とし
ては、次の構成のものを例示することができる。
【0027】(i)金属/組成物 (ii)金属/組成物/金属 (iii )金属/組成物/金属/組成物 (iv)金属/組成物/金属/組成物/金属 これらの構成の複合積層体のうちでは(ii)の三層構造
の複合積層体がとくに好適に使用される。該複合積層体
の構造は、板状体、円筒状体、角柱状体、その他の任意
の構造の形状体として利用することができる。
【0028】この複合積層体を構成する金属としては、
鉄、鋼、銅、アルミニウム、ステンレススチール、真ち
ゅうなどを例示することができる。該金属の厚さは任意
であるが、通常は0.1〜2mm、好ましくは0.2〜
0.4mmの範囲である。また、組成物層の厚さも任意で
あるが、通常は0.02〜3mm、好ましくは0.03〜
0.15mmの範囲である。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、制振性能とくに高温領
域での制振性能に優れた制振材を提供することができ
る。また、本発明によれば、非晶性ポリエステル組成物
が異種材料との接着性すなわち初期接着性や耐水接着性
に優れているので、高温領域での制振性能に優れた制振
材用複合積層体を提供することができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の内容を好適な実施例で説明す
るが、本発明は特にことわりのない限り何らこれらの例
に制限されるものではない。
【0031】
【実施例1〜4】マトリックス層となる不飽和カルボン
酸変性低結晶性ポリオレフィン(A−1)として、結晶
化度17%のエチレン含有率90モル%のエチレン・1-
ブテンランダム共重合体100重量部に、アセトン0.
015重量部と無水マレイン酸0.5重量部とからなる
混合液をヘンシェルミキサーを用いて滴下混合した後、
40mmφ押出機にて240℃で造粒することにより、結
晶化度15%、MFR 3g/10分、無水マレイン酸
グラフト量0.35重量%の無水マレイン酸グラフトエ
チレン・1-ブテンランダム共重合体を得た。
【0032】またドメイン層となる非晶性ポリエステル
(B−1)として、イソフタル酸/テレフタル酸/エチ
レングリコール/1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベ
ンゼン/トリヒドロキシメチルプロパンのそれぞれ90
/10/85/15/0.3モル組成の共重合を行い、
I.V.=0.85dl/gの非晶性ポリエステルを得
た。
【0033】以上の樹脂A−1とB−1を表1に示す重
量比で混合した。それぞれの混合時に、シランカップリ
ング剤(C−1)としてγ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシランをA−1とB−1の合計重量の1/10
0量だけ滴下混合した。
【0034】これを40mmφ押出機にて造粒後、Tダイ
フィルム成形を行い、70μのフィルムとした。このフ
ィルムをアルカリ洗剤脱脂処理を行った0.8mm厚みの
低炭素鋼板2枚の間にはさみ、190℃、10分間のプ
レス成形を行い制振鋼板を得た。
【0035】得られた制振鋼板につき、25mm幅のT型
剥離試験を、引張速度100mm/分で行った。また両外
層の鋼板の一部を切削し、20mm幅×10mm長さの面積
に対する芯材樹脂の剪断試験を引張速度10mm/分で行
った。また片持梁共振点振動減衰法による振動損失係数
ηを測定した。これらの結果を表1に示す。
【0036】
【実施例5】実施例1と同一手段にて樹脂A−1とB−
1を準備し、低密度ポリエチレンとメタクリル酸とブチ
ルアクリレートからなる変性ポリオレフィン(D−1)
をマトリックス層に追加し、A−1/B−1/D−1=
33/67/13重量比で混合した。この際実施例1と
同様にC−1を添加し、以下同手順にて、制振鋼板を
得、評価した結果を表1に示す。
【0037】
【実施例6】実施例5の樹脂D−2をナトリウムイオン
で処理し、アイオノマーとしたものを実施例5と同様に
樹脂D−1の代わりとして評価した結果を表1に示す。
【0038】
【実施例7】実施例2と同一手法にてシランカップリン
グ剤C−1の添加量を1/200量とした結果、T剥離
強度は20kg/25mm、剪断強度は120kg/cm2であ
った。
【0039】
【実施例8】実施例7と同一手法でC−1の添加量を1
/25量とした結果、T剥離強度は20kg/25mm、剪
断強度は180kg/cm2であり、70μフィルムの製膜
がやや困難であった。
【0040】
【比較例1】実施例1と同手段にて樹脂A−1とシラン
カップリング剤C−1を除去し、ドメイン層をイースト
マンコダック社KodarTMPET G 6763のみ
としたものの評価結果を表1に示す。
【0041】
【比較例2】比較例1のドメイン層を実施例1の樹脂B
−1としたものの評価結果を表1に示す。
【0042】
【比較例3〜6】実施例1と同手順にて、シランカップ
リング剤C−1を除去したもののフィルムを得、さらに
接着強度向上のため無水マレイン酸変性高密度ポリエチ
レンの15μフィルム2枚ではさんだ3層フィルムと
し、実施例1と同手順にて制振鋼板を得、評価した結果
を表1に示す。
【0043】
【比較例7】実施例2のマトリックス層において樹脂A
−1と結晶化度60%の無水マレイン酸変性高密度ポリ
エチレンを7:3重量比の混合物に変更したものの同一
手法による評価結果はT剥離強度で2kg/25mmと低く
不良であった。
【0044】
【比較例8】実施例1と同一手法で樹脂A−1とB−1
の比率を20:80重量比としたものは、Tダイを用い
た製膜に際して100μ以下の薄手フィルムを得るのが
困難であった。
【0045】これらの結果より自動車エンジン周辺用途
(オイルパン、シリンダーカバー他)に求められる制振
鋼板としての特性、即ち、T剥離強度10kg/25mm以
上、および芯材剪断強度100kg/cm2以上、および振
動損失係数ηが80〜100℃の範囲で高い値(少なく
とも一部でηが0.1以上)の3条件を同時に本発明で
達成することが判る。
【0046】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の制振材における樹脂組成物の
粒子構造を示す拡大図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 67/02 LPA C08L 67/02 LPA LPB LPB // B32B 15/08 103 7148−4F B32B 15/08 103Z 104 7148−4F 104

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不飽和カルボン酸類で変性された低結晶性
    ポリオレフィン(A)、非晶性ポリエステル(B)およ
    びシランカップリング剤(C)とからなる樹脂組成物か
    らなり、 (A)が30〜60重量%、(B)が40〜70重量%
    および(A)と(B)との合計量100重量部あたり
    (C)が0.05〜4重量部であり、かつ、 (A)がマトリックス相で(B)がドメイン相である非
    晶性ポリエステル組成物からなることを特徴とする制振
    材。
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