JP2573916B2 - 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの製造方法 - Google Patents

3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの製造方法

Info

Publication number
JP2573916B2
JP2573916B2 JP7192751A JP19275195A JP2573916B2 JP 2573916 B2 JP2573916 B2 JP 2573916B2 JP 7192751 A JP7192751 A JP 7192751A JP 19275195 A JP19275195 A JP 19275195A JP 2573916 B2 JP2573916 B2 JP 2573916B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dibutylamino
melting point
methyl
anilinofluoran
methyldiphenylamine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP7192751A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08170028A (ja
Inventor
裕昭 原田
泰久 岩崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamamoto Chemicals Inc
Original Assignee
Yamamoto Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamamoto Chemicals Inc filed Critical Yamamoto Chemicals Inc
Priority to JP7192751A priority Critical patent/JP2573916B2/ja
Publication of JPH08170028A publication Critical patent/JPH08170028A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2573916B2 publication Critical patent/JP2573916B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3−ジブチルアミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの製造方法に
関し、詳しくは、無色又は淡色のロイコ色素で代表され
る電子供与性の染料、即ち、発色剤と、フェノール類で
代表される電子受容性物質、即ち、顕色剤とを物理的な
力又は熱によって接触させるときに起こる呈色反応を利
用して画像を得る感圧記録法や感熱記録法において、発
色剤として好適に用いられるロイコ色素である3−ジブ
チルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの製
造方法に関する。更に、詳しくは、本発明は、Cu−K
α線によるX線回折法において回折角(2θ)6.9゜、
11.0゜、18.5°及び18.9゜にピークを有するX線
回折図によつて特徴付けられ、179〜186℃の範囲
に融点を有する高融点3−ジブチルアミノ−6−メチル
−7−アニリノフルオランの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、3−ジブチルアミノ−6−メチル
−7−アニリノフルオランは、感圧記録法や感熱記録法
において、発色剤として広く用いられているロイコ色素
の一種である。このような3−ジブチルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオランには、従来、Cu−Kα
線によるX線回折法において回折角(2θ)6.9゜、1
1.0゜、18.5°及び18.9゜にピークを有するX線回
折図によつて特徴付けられ、且つ、179〜186℃の
範囲に融点を有する高融点化合物と、146〜155℃
の範囲に融点を有する低融点化合物と、更に、融点85
〜95℃の無定形化合物の三種類があることが知られて
いる。これらのなかでも、高融点化合物は、上記感圧記
録法及び感熱記録法に用いられる発色剤として、発色濃
度、地肌発色等の性質にすぐれている。
【0003】ところで、従来、高融点3−ジブチルアミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの製造方法と
しては、例えば、特開昭60−202155号公報によ
れば、2−(4−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシベン
ゾイル)安息香酸と4−メトキシ−2−メチルジフェニ
ルアミンとの反応によって、低融点3−ジブチルアミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオランを得、これをク
ロルベンゼン類と共に70℃以上の温度で30分間以上
加熱することによって製造する方法と、2−(4−ジブ
チルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸と4
−メトキシ−2−メチルジフェニルアミンとの反応によ
って、中間生成物であるフタリド化合物とし、これをク
ロルベンゼン類の存在下に閉環させた後、上記と同様の
温度及び時間条件で処理して製造する方法とが記載され
ている。
【0004】上記公報によれば、2−(4−ジブチルア
ミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸と4−メト
キシ−2−メチルジフェニルアミンとを単に通常の方法
に従って反応させるときは、低融点化合物が得られると
されている。従って、上記公報によれば、高融点化合物
を得るためには、先ず、低融点化合物を製造し、この
後、これを前述したように、クロルベンゼン類で処理し
て、高融点化合物に変換させる必要があるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに、低融点化合物を一旦、製造し、これをクロルベン
ゼン類で処理して、高融点化合物を製造する方法によれ
ば、工程数が多く、製造費用が嵩み、そのうえ、工程数
の増加に伴って、高融点化合物の収率が低下し、製造費
用を一層高めることとなる。
【0006】本発明は、従来の高融点3−ジブチルアミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの製造におけ
る上記した問題を解決するためになされたものであっ
て、上記のように、低融点化合物を高融点化合物に変換
するための特別な処理工程の必要なしに、低廉に高融点
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ランを製造する方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、Cu−Kα線
によるX線回折法において回折角(2θ)6.9゜、11.
0゜、18.5°及び18.9゜にピークを有するX線回折
図によつて特徴付けられ、179〜186℃の範囲に融
点を有する高融点3−ジブチルアミノ−6−メチル−7
−アニリノフルオランの製造方法において、2−(4−
ジブチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸
と4−メトキシ−2−メチルジフェニルアミンとを硫酸
の存在下に縮合させ、中和した後、ハロゲン化芳香族炭
化水素溶剤の存在下に、2−(4−ジブチルアミノ−2
−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸と4−メトキシ−2
−メチルジフェニルアミンのうちの少ない方の量に対し
て、0.5〜15倍モル量のアルカリを用いて閉環するこ
とを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の方法においては、先ず、
硫酸の存在下に、2−(4−ジブチルアミノ−2−ヒド
ロキシベンゾイル)安息香酸と4−メトキシ−2−メチ
ルジフェニルアミンとを縮合させて、フタリド化合物を
得る。ここに、4−メトキシ−2−メチルジフェニルア
ミンは、2−(4−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシベ
ンゾイル)安息香酸1モルに対して、通常、0.8〜1.2
モルの範囲で用いられる。また、硫酸は、2−(4−ジ
ブチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸1
重量部に対して、通常、1.5〜8重量部の範囲で用いら
れる。反応温度は、0〜50℃の範囲が好適であり、反
応時間は、通常、5〜50時間の範囲である。
【0009】この縮合反応の終了後、得られた反応混合
物を水に加え、析出した沈殿としてのフタリド化合物を
濾取して、水洗する。次いで、このフタリド化合物をア
ルカリ水溶液にて中和した後、更に、アルカリとハロゲ
ン化芳香族炭化水素溶剤とを加えて、50℃以上の温度
に加熱して、閉環反応させれば、高融点3−ジブチルア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを直ちに得
ることができる。
【0010】上記閉環反応に用いるアルカリとしては、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム等が好適であり、通常、3〜50重量%、
好ましくは、20〜40重量%の範囲の水溶液として用
いられる。
【0011】閉環反応において、上記アルカリは、原料
である2−(4−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシベン
ゾイル)安息香酸と4−メトキシ−2−メチルジフェニ
ルアミンのうちの少ない方の0.5〜15倍モル量が用い
られる。特に、好ましくは、2〜10倍モル量の範囲で
ある。閉環反応の温度は、通常50℃以上であればよい
が、一般に、反応温度が高いほど、反応が効率よく進行
するので、例えば、還流温度で閉環反応を行なうことが
好ましい。
【0012】上記フタリド化合物の閉環反応は、有機溶
剤の不存在下においても行なうことができるが、本発明
によれば、上記閉環反応は、ハロゲン化芳香族炭化水素
溶剤を併用することによって、効率よく行なうことがで
きる。このようなハロゲン化芳香族炭化水素溶剤は、沸
点60℃以上であって、水不溶性乃至水難溶性であれば
よく、例えば、クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、ト
リクロルベンゼン、ブロムナフタレン等を挙げることが
できる。これらは、単独で、又は二種以上の混合物とし
て用いることができる。
【0013】閉環反応終了後、得られた反応混合物から
分離によってアルカリ層を除き、湯洗を行なった後、濃
縮することによって、無色乃至微着色した高融点3−ジ
ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを
得ることができる。必要に応じて、これを再結晶すれ
ば、純度を高めることができる。
【0014】
【発明の効果】以上のように、本発明の方法によれば、
2−(4−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイ
ル)安息香酸と4−メトキシ−2−メチルジフェニルア
ミンとを原料として用いて、低融点化合物から高融点化
合物への特別の処理の必要なしに、直ちに、高融点3−
ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
を得ることができる。
【0015】
【実施例】以下に実施例及び参考例を挙げて本発明を説
明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定される
ものではない。
【0016】参考例1 (有機溶剤の不存在下にフタリド化合物の閉環反応を行
なう例)2−(4−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシベ
ンゾイル)安息香酸36.9gと4−メトキシ−2−メチ
ルジフェニルアミン21.3gを濃硫酸100ml中に30
℃で溶解させ、この温度にて20時間攪拌した。反応終
了後、反応混合物を氷水1リットル中に排出し、沈殿し
た固形物をよくほぐしてから、濾過し、十分に水洗し
た。
【0017】次いで、得られた固形物を水500ml中に
分散させ、水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和した
後、更に、水酸化ナトリウム15gを加えてアルカリ性
とし、攪拌下に加熱した。この過程において、上記固形
物は、小さい粒子となつて、水中に分散した。この後、
固形物を濾取し、水洗し、乾燥した。
【0018】この固形物をトルエンから再結晶して、3
−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン40.5g(収率76.1%)を白色固体として得た。融
点は181.5〜183.5℃であった。また、第1図に、
Cu−Kα線によるX線回折図を示すように、回折角
(2θ)6.9゜、11.0゜、18.5°及び18.9゜に特
徴的なピークを有する。この高融点化合物のトルエン溶
液は無色であるが、シリカゲルによって速やかに黒赤色
を呈した。
【0019】参考例2 (トルエンの存在下にフタリド化合物の閉環反応を行な
う例)2−(4−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシベン
ゾイル)安息香酸36.9gと4−メトキシ−2−メチル
ジフェニルアミン21.3gを濃硫酸100ml中に30℃
で溶解させ、この温度にて20時間攪拌した。反応終了
後、反応混合物を氷水1リットル中に排出し、沈殿した
固形物をよくほぐしてから、濾過し、十分に水洗した。
【0020】次いで、得られた固形物を水500ml中に
分散させ、水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和した
後、更に、水酸化ナトリウム15gとトルエン200ml
を加えてアルカリ性とし、攪拌下に2時間還流させた。
この後、水酸化ナトリウム水溶液層を分離除去し、湯洗
した後、トルエンを濃縮除去した。得られた濃縮液にメ
タノール150mlを加え、よく分散させた後、濾過し、
メタノールで洗浄し、乾燥して、3−ジブチルアミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン42.7g(収率8
0.0%)を白色固体として得た。融点は181.2〜18
4.8℃であった。また、そのCu−Kα線によるX線回
折図は、参考例1の場合と同じであった。
【0021】実施例1〜4 参考例2において、トルエンに代えて、表1に示す溶剤
を用いた以外は、参考例2と同様に反応を行なった。得
られた化合物は、融点及びCu−Kα線によるX線回折
分析の結果、高融点3−ジブチルアミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオランであることが確認された。
【0022】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】は、高融点3−ジブチルアミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオランのCu−Kα線によるX線回折
図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Cu−Kα線によるX線回折法において回
    折角(2θ)6.9゜、11.0゜、18.5°及び18.9゜
    にピークを有するX線回折図によつて特徴付けられ、1
    79〜186℃の範囲に融点を有する高融点3−ジブチ
    ルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの製造
    方法において、2−(4−ジブチルアミノ−2−ヒドロ
    キシベンゾイル)安息香酸と4−メトキシ−2−メチル
    ジフェニルアミンとを硫酸の存在下に縮合させ、中和し
    た後、ハロゲン化芳香族炭化水素溶剤の存在下に、2−
    (4−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安
    息香酸と4−メトキシ−2−メチルジフェニルアミンの
    うちの少ない方の量に対して、0.5〜15倍モル量のア
    ルカリを用いて閉環することを特徴とする方法。
JP7192751A 1995-07-28 1995-07-28 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの製造方法 Expired - Lifetime JP2573916B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7192751A JP2573916B2 (ja) 1995-07-28 1995-07-28 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7192751A JP2573916B2 (ja) 1995-07-28 1995-07-28 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1337994A Division JPH0662864B2 (ja) 1989-12-25 1989-12-25 3―ジブチルアミノ―6ーメチル―7―アニリノフルオランの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08170028A JPH08170028A (ja) 1996-07-02
JP2573916B2 true JP2573916B2 (ja) 1997-01-22

Family

ID=16296452

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7192751A Expired - Lifetime JP2573916B2 (ja) 1995-07-28 1995-07-28 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2573916B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08170028A (ja) 1996-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0662864B2 (ja) 3―ジブチルアミノ―6ーメチル―7―アニリノフルオランの製造方法
JP2573916B2 (ja) 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの製造方法
US3873573A (en) Phthalide compounds
JPS6034585B2 (ja) キナクリドンおよびその誘導体の製造方法
JPS6133866B2 (ja)
JP2930774B2 (ja) キノフタロンの製造方法
JPS60202155A (ja) 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの結晶変態
JPS5865754A (ja) フルオラン化合物及びそれを用いる発色性感熱又は感圧記録シ−ト
JP3060653B2 (ja) フルオラン化合物の製造方法
EP0278614B1 (en) A process for producing fluorene compounds
JP2676401B2 (ja) フルオラン化合物の製造方法
JP2947606B2 (ja) フルオラン化合物の結晶の単離法
JP2861741B2 (ja) フタリド化合物、その製造法および該化合物を用いる記録材料
JP3058104B2 (ja) フタリド化合物の製造法
RU2066323C1 (ru) Способ получения флуоранов
JP2997724B2 (ja) フタリド化合物の製造方法
JPH03195777A (ja) 3―ジブチルアミノ―6―メチル―7―アニリノフルオランを結晶変態させる方法
SU266771A1 (ru) Способ получени триизоиндол бензолмакроцикла
JPH03251585A (ja) フルオラン化合物の製造方法
JPS6140364A (ja) フルオラン化合物及びその製造法
JPH01168681A (ja) 3,3−ビス〔2,2−ビス(p−ジメチルアミノフエニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラブロムフタリドの結晶変態及びこれを用いた発色性記録材料
JPS6270350A (ja) ベンゾフエノン誘導体の製造法
JPH05117537A (ja) フルオラン化合物付加体および発色剤
JPS6169871A (ja) フルオラン化合物の製造法
JPH05194526A (ja) 2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオランの製造方法