JP2572529Y2 - 渦電流式減速装置 - Google Patents

渦電流式減速装置

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JP2572529Y2
JP2572529Y2 JP1992081533U JP8153392U JP2572529Y2 JP 2572529 Y2 JP2572529 Y2 JP 2572529Y2 JP 1992081533 U JP1992081533 U JP 1992081533U JP 8153392 U JP8153392 U JP 8153392U JP 2572529 Y2 JP2572529 Y2 JP 2572529Y2
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braking
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徹 桑原
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は大型車両などの摩擦ブレ
ーキを補助する渦電流式減速装置、特にブロツク(直方
体)状の磁石(ここでは永久磁石をいう)からの磁束
を、強磁性板で丸みをもつ磁束に変換して制動ドラムへ
伝達し、渦電流が制動ドラムに流れやすくした渦電流式
減速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特願平1-218498号公報などに開示される
渦電流式減速装置は、磁石支持筒の外周面に多数の磁石
を周方向等間隔かつ外端の極性が周方向交互に異なるよ
うに結合し、制動ドラムの内部へ突出する固定筒に、磁
石支持筒を軸方向移動可能に支持してなり、制動時、ア
クチユエータにより磁石支持筒を制動ドラムの内部へ突
出すると、固定筒の外周壁に配設した強磁性板を経て、
磁石支持筒の磁石が制動ドラムの内周面に対向接近し、
回転する制動ドラムが磁石からの磁界を横切る時、制動
ドラムは渦電流に基づく制動トルクを受ける。非制動
時、磁石支持筒を制動ドラムの内部から引き出すと、磁
石は制動ドラムに磁界を及ぼさなくなり、制動ドラムは
制動トルクを受けない。
【0003】ところで、磁石からの磁束が磁石と同形の
強磁性板を経て制動ドラムの内周面へ達する時、磁束は
強磁性板の中心部よりも周縁部に集束する性質を有する
ので、図7に示すように、強磁性板15がブロツク(直
方体)状のものであると、磁束も強磁性板15の外形と
同じ断面長方形に束ねられたものになる。断面長方形に
束ねられた磁界が制動ドラムへ到達すると、制動ドラム
の内部に流れる渦電流も長方形の流路zを描くことにな
り、角隅部aのところで渦電流の流れが悪くなり、結果
的に制動ドラムに発生する制動トルクが減殺される。
【0004】そこで、鎖線で示す強磁性板15Aのよう
に、磁石の端面よりも狭い円形または長円形とすれば、
強磁性板15Aは磁石の全面を覆えなくなり、磁束洩れ
が生じる。また、鎖線で示す強磁性板15Bのように、
磁石を覆う円形または長円形とすれば、制動ドラムにお
ける渦電流の流れは改善されるが、強磁性板相互の周方
向間隙tが縮小され、磁束の短絡損失が生じる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】本考案の目的は上述の
問題に鑑み、磁石からの磁束を無駄なく通過させ、かつ
丸みをもつた磁束として制動ドラムへ伝達し、制動ドラ
ムの内部に流れる渦電流の抵抗を低減し、制動能力を高
める、渦電流式減速装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案の構成は制動ドラムの内部に断面長方形の内
空部を有する非磁性体からなる固定筒を配設し、固定筒
の制動ドラムと対向する外周壁に周方向等間隔に多数の
強磁性板を結合し、固定筒の内部に支持した磁性体から
なる可動の磁石支持筒に、各強磁性板に対向するブロツ
ク状の磁石を結合し、磁石が強磁性板に全面的に重なる
位置と重ならない位置とに磁石支持筒を駆動して制動と
非制動の切換えを行う渦電流式減速装置において、前記
強磁性板は磁石と対向する内面を磁石と同形の長方形に
し、制動ドラムの内周面と対向する外面の少なくとも前
端の2角隅部を切除し、外面の前端側周縁に丸みを付け
たものである。
【0007】
【作用】各強磁性板の磁石と対向する内面は、磁石の外
形と一致する長方形をなすので、磁石からの磁界を洩れ
なく誘引する。
【0008】一方、強磁性板の制動ドラムの内周面に対
向する外面の前端縁は角のない丸みをもつから、強磁性
板を経て制動ドラムへ到達する磁束の前半部は丸みをも
つものになり、制動ドラムの内部を流れる渦電流の抵抗
が減じ、渦電流の強さが大になり、それだけ制動力が増
大する。
【0009】
【実施例】図1は本考案に係る渦電流式減速装置の側面
断面図、図2は同渦電流式減速装置の正面断面図であ
る。渦電流式減速装置は例えば車両用変速機の後端部に
配設されるもので、変速機の出力回転軸1に結合される
制動ドラム7と、断面長方形の内空部を有する固定筒1
0と、固定筒10の内空部にあつて制動ドラム7の内部
へ突出可能の磁石支持筒14とからなる。変速機の出力
回転軸1の端部に取付フランジ2がスプライン嵌合さ
れ、かつ外れないようにナツト1aにより締結される。
取付フランジ2は周知の駐車ブレーキの制動ドラム3
と、減速装置の制動ドラム7のボス部5とを重ね合さ
れ、複数のボルト4とナツトにより結合される。ボス部
5から放射状に延びる多数のスポーク6の外端部に、導
体である制動ドラム7の端縁部が結合される。制動ドラ
ム7は外周面に多数の冷却フイン8を備えられる。
【0010】固定筒10の外端壁に、複数(好ましくは
3個)のアクチユエータAが周方向等間隔に支持され
る。アクチユエータAはシリンダ16に嵌合したピスト
ン17から延びるロツド18の端部を、磁石支持筒14
に結合される。固定筒10は好ましくは磁性体からなる
断面C字形をなす環状の枠部分10aと、非磁性体から
なる断面逆L字形の枠部分10bとを多数のボルトによ
り結合して構成される。制動ドラム7の内部へ突出する
枠部分10bは、外周壁に周方向等間隔に設けた多数の
開口9に、各磁石14aに対応する強磁性板(ポールピ
ース)15を結合される。
【0011】磁性体からなる磁石支持筒14は、固定筒
10の断面長方形の内空部、具体的には固定筒10の内
周壁に摺動可能かつ回動不能に外嵌される。磁石支持筒
14の外周面は、各強磁性板15と対向しかつ極性が周
方向に1つずつ(2つずつでもよい)交互に異なるよ
う、多数の磁石14aを結合される。
【0012】図3〜5に示すように、本考案によれば、
各強磁性板15の内面15bは磁石と同形の長方形をな
し、制動ドラム7と対向する外面15aはループ状、つ
まり角のない丸みをもつ周縁21,22で囲まれる。具
体的には、ブロツク(直方体)状をなす強磁性板15の
外面15aの角隅部20を、切除面22aで示すように
除去し、外面15aの周縁21,22に丸みを設ける。
【0013】次に、本考案による渦電流式減速装置の作
動について説明する。制動時、図示してない流体源の加
圧流体がアクチユエータAの左端室へ供給されると、ピ
ストン17とロツド18により、磁石支持筒14が図1
に示すように制動ドラム7の内部へ突出される。磁石1
4aが強磁性板15を経て制動ドラム7の内周面へ磁界
を及ぼす。この時、磁石14aと強磁性板15を挟ん
で、制動ドラム7と磁石支持筒14の間に磁気回路yが
生じる。回転する制動ドラム7が磁石14aからの磁界
ないし磁束を横切る時、制動ドラム7は渦電流に基づく
制動トルクを発生する。
【0014】強磁性板15の磁石14aと対向する内面
15aは、磁石14aの外形と一致する長方形をなすの
で、磁石14aからの磁束を洩れなく誘引する。一方、
強磁性板15の制動ドラム7の内周面と対向する外面1
5bは、角のない丸みをもつループで囲まれるから、強
磁性板15を経て制動ドラム7へ到達する磁束は丸みを
もつもの(包絡断面がループ状のもの)になり、制動ド
ラム7の内部を流れる渦電流の抵抗が減じ、渦電流の強
さが大になり、それだけ制動力が増大する。
【0015】非制動時、アクチユエータAの流体圧回路
が切り換わり、磁石支持筒14は制動ドラム7から引退
し、磁石14aは制動ドラム7の内周面へ磁界を及ぼさ
なくなる。
【0016】図6に示す実施例では、磁石支持輪14の
回転方向xに関して、強磁性板15の前端の角隅部を切
除して外面15aの前端縁だけに丸みをもつ周縁21を
形成し、後端縁は切除しないで角隅のままとする。
【0017】制動ドラム7の回転に対して、磁石14a
から強磁性板15を経て制動ドラム7へ到達する磁束
は、制動ドラム7の回転方向xと反対方向へ流れる(湾
曲する)ので、強磁性板15の後端縁では磁束に丸みを
もたせないで、磁束が湾曲しても効果的に制動ドラム7
へ到達するようにし、制動能力を高める。
【0018】なお、上述の実施例では、磁石支持筒が制
動ドラムに対し突出・引退し、制動状態と非制動状態を
切り換える形式の渦電流式減速装置について述べたが、
本考案はこれに限定されるものではなく、磁石支持筒が
正逆回動し、非制動状態と制動状態を切り換える形式の
渦電流式減速装置(特願平1-218498号公報参照)にも適
用できる。
【0019】
【考案の効果】本考案は上述のように、強磁性板の磁石
と対向する内面は磁石と同形の長方形とし、制動ドラム
の内周面と対向する外面は少なくとも前端の2角隅部を
切除して、外面の前端側周縁に丸みを付けたものであ
り、制動時、強磁性板の内面は磁石と全面的に重なり、
磁石からの磁束を洩れなく誘引する。一方、強磁性板の
外面の前端縁は丸みをもつから、強磁性板を経て制動ド
ラムへ到達する磁束が丸みをもつものになり、制動ドラ
ムの内部を流れる渦電流の抵抗が減じ、渦電流の強さが
大になり、それだけ制動力が増大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る渦電流式減速装置の側面断面図で
ある。
【図2】同渦電流式減速装置の正面断面図である。
【図3】同渦電流式減速装置の強磁性板の斜視図であ
る。
【図4】同強磁性板についての図5の線V−Vによる正
面断面図である。
【図5】同強磁性板の平面図である。
【図6】同強磁性板の変更実施例を示す正面断面図であ
る。
【図7】強磁性板の望ましい形状を説明するために、強
磁性板を配列方向に展開して示す平面図である。
【符号の説明】
1:回転軸 7:制動ドラム 10:固定筒 14:磁
石支持筒 14a:磁石 15:強磁性板 15a:外面 15b:内面 20:
角隅部 21,22:周縁 21a,22a:切除面

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】制動ドラムの内部に断面長方形の内空部を
    有する非磁性体からなる固定筒を配設し、固定筒の制動
    ドラムと対向する外周壁に周方向等間隔に多数の強磁性
    板を結合し、固定筒の内部に支持した磁性体からなる可
    動の磁石支持筒に、各強磁性板に対向するブロツク状の
    磁石を結合し、磁石が強磁性板に全面的に重なる位置と
    重ならない位置とに磁石支持筒を駆動して制動と非制動
    の切換えを行う渦電流式減速装置において、前記強磁性
    板は磁石と対向する内面を磁石と同形の長方形にし、制
    動ドラムの内周面と対向する外面の少なくとも前端の2
    角隅部を切除し、外面の前端側周縁に丸みを付けたこと
    を特徴とする渦電流式減速装置。
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