JP2570886B2 - 炉内レベル計 - Google Patents

炉内レベル計

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JP2570886B2
JP2570886B2 JP2106481A JP10648190A JP2570886B2 JP 2570886 B2 JP2570886 B2 JP 2570886B2 JP 2106481 A JP2106481 A JP 2106481A JP 10648190 A JP10648190 A JP 10648190A JP 2570886 B2 JP2570886 B2 JP 2570886B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は転炉、高炉、溶融還元炉などにおける炉内
スラグレベル、溶鋼レベル、原料レベル等の原料のレベ
ルをマイクロ波を利用して計測する炉内レベル計並びに
炉内レベル計に用いるアンテナに関するものである。
[従来の技術] 第31図は従来の炉内レベル計を示す説明図である。図
において、1は溶融還元炉、2はマイクロ波レーダ、3
は送信アンテナ、4は受信アンテナ、5は導波管、6は
スラグ、7は溶鋼、8はランス、9はフードであり、炉
内に設置する送信及び受信アンテナ3及び4はホーンア
ンテナを用い、導波管5により溶融還元炉1の炉頂に設
置されたマイクロ波レーダ2に接続されている。
炉内のスラグ6のスラグ面までの距離はマイクロ波レ
ーダ2により導波管5及び送信アンテナ3を介して送信
された電磁波がスラグ6の表面より反射され、受信アン
テナ4及び導波管5を介して受信され、その後受信した
マイクロ波を信号処理して計測されていた。
かかるマイクロ波を信号処理するマイクロ波レーダと
して各種の方式のものがある。
例えばFM−CWマイクロ波レーダ方式として特開昭63−
21584号公報に示されるように、周波数が10GHz近傍のマ
イクロ連続波をFM変調し、アンテナからレベル面へ向け
送信し、この送信信号とレベル面からの反射波を混合し
て得られるビート周波数を計数し、レベル面までの距離
を計測する方法がある。この方法はマイクロ波がアンテ
ナからレベル面までの距離を往復する伝播所要時間と前
記ビート周波数が対応することにより距離が計測できる
ものである。
また、パルス変調マイクロ波レーダ方式として、通常
の航空機用レーダのように、周波数10〜20GHz程度のマ
イクロ波をパルス変調して送信し、レベル面からの反射
波を受信するまでの電波伝播所要時間がレベル面までの
距離に比例することにより距離を計測する方法がある。
[発明が解決しようとする課題] 上記のような従来のマイクロ波レーダを用いた炉内レ
ベル計では送信アンテナ3及び受信アンテナ4を溶融還
元炉1の炉頂部や炉内の特定位置に固定するため、炉内
のスラグ6のスラグ面の変動に対して以下のような問題
点が生じていた。
例えばこれらアンテナ3,4を炉頂部付近へ設置した場
合には炉内のスラグ6のスラグ面が低下し、アンテナ3,
4とスラグ面との距離が大きくなると、炉内のランス8
や炉口部や炉壁部分からの不要な反射信号の影響を受け
易くなり、スラグレベル位置を正確に計測できなくなる
ことがあった。
また、これらアンテナ3,4を炉内の奥側に設置した場
合には炉内のスラグ6のスラグ面が上昇し、スラグ面と
の距離が近くなると、これらアンテナ3,4に飛散したス
ラグ、地金、粉塵等が付着し、信号の減衰やアンテナ3,
4の閉塞等を発生し、スラグレベル位置を正確に計測で
きなくなることがあった。
この発明はかかる問題点を解決するためになされたも
ので、炉内のスラグのスラグ面が変動しても、そのスラ
グレベル位置を正確に連続的に計測でき、炉内がかなり
高温となる雰囲気においても使用できる炉内レベル計並
びに炉内レベル計に用いるアンテナを得ることを目的と
する。
[課題を解決するための手段] この発明に係る炉内レベル計は、炉内に挿入される送
信アンテナ及び受信アンテナを有し、送信アンテナに対
してマイクロ波信号を出力し、炉内のスラグ面で反射さ
れ、受信アンテナによって受信されたマイクロ波信号か
らこれらアンテナとスラグ面との距離を算出してレーダ
計測値信号として出力するマイクロ波レーダと、炉内に
挿入された前記送信及び受信アンテナを昇降させるアン
テナ昇降装置と、アンテナ位置を計測し、アンテナ位置
信号を出力するアンテナ位置計測装置と、マイクロ波レ
ーダのレーダ計測値信号とアンテナ位置計測装置のアン
テナ位置信号から炉内のスラグレベル位置の算出を行
い、その炉内のスラグレベル位置と所定の所定値或いは
上限設定値及び下限設定値を比較してアンテナ昇降量を
算出し、そのアンテナ昇降量をアンテナ昇降制御信号と
してアンテナ昇降装置に出力する信号処理部とを備える
よう構成したものである。
前記送信及び受信アンテナは内側全体が導波管として
機能し、先端に内側がホーンアンテナとして機能する拡
径部を有する金属製の内管と、内管を取り囲む金属製の
外管とからなる水冷ホーンアンテナであり、内管の拡径
部の先端と外管の先端を接合し、内管と外管との間の略
全体に仕切部材を介装して、これら両管の先端側で連通
する二つの冷却水路を形成し、これら冷却水路の基端側
に冷却水の給水口と排水口を設けたものである。
更に、前記内管の基端側にパージ用ガスを流入させる
ガスパージ口を設けるようにしてもよい。
更に、前記送信及び受信アンテナは内側全体が導波管
として機能し、先端にホーンアンテナとして機能する拡
径部を有する第1及び第2の金属製の内管と、第1及び
第2の内管を取り囲む金属製の外管とからなる水冷ホー
ンアンテナであり、第1及び第2の内管先端の拡径部と
外管の先端部が接合し、これら内管と外管との間の略全
体に仕切部材を介装し、これら両管の先端部で連通した
2つの冷却水路を形成し、これら冷却水路の基端側に冷
却水の給水口と排水口とを設けるようにしたものでもよ
い。
また、前記第1及び第2の内管の基端部にパージ用ガ
スを流入させるガスパージ口を設けるようにしてもよ
い。
更にまた、前記送信及び受信アンテナは水冷構造の一
次輻射器と、一次輻射器の開口面に対向した放物曲面を
有する水冷構造の反射器とからなる水冷パラボラアンテ
ナとしてもよい。その一次輻射器は二重管または三重管
構造の水冷構造による導波管とフィーダとにより構成さ
れている。
また、その反射器は一次輻射器の開口面に対向した放
物曲面を有する反射板と、反射板の背面に配置される背
板と、反射板と背板との間に介装される仕切部材とから
なり、反射板と背板との外周を接合し冷却水路を形成
し、背板に冷却水の給水口と排水口を設けるようにして
もよい。その一次輻射器の導波管及びフィーダの内面
と、反射器の放物曲面とをガスパージするようにしても
よい。
[作用] この発明においては、マイクロ波レーダによって計測
された炉内のスラグ面とアンテナとの距離のレーダ計測
値信号と、アンテナ位置計測装置によって計測されたア
ンテナ位置のアンテナ位置信号が信号処理回路に入力さ
れ、信号処理回路では、これら2つの信号から炉内のス
ラグレベル位置の算出を行い、そのスラグレベル位置と
所定の設定値を比較してアンテナ昇降量を算出し、その
アンテナ昇降量のアンテナ昇降制御信号をアンテナ昇降
装置に入力し、アンテナ昇降装置ではアンテナ昇降制御
信号によってアンテナを昇降させ、アンテナとスラグ面
との距離が常に予め設定された一定の距離に保たれるア
ンテナ昇降の制御が行われる。
また、信号処理回路は、炉内のスラグレベル位置と所
定の上限及び下限設定値を比較し、スラグレベル位置が
下限値と同じか小さい場合には一定のアンテナ上昇量の
アンテナ昇降制御信号を出力し、スラグレベル位置が下
限値より大きく、上限設定値と同じか大きい場合には一
定のアンテナ降下量のアンテナ昇降制御信号を出力して
アンテナ昇降装置に入力し、アンテナ昇降装置ではこれ
らのアンテナ昇降制御信号によってアンテナを一定値昇
降させ、アンテナとスラグ面との距離が予め設定された
一定の距離範囲内に保たれるアンテナ昇降の制御が行わ
れる。
更に、送信アンテナ及び受信アンテナは内側全体が導
波管として機能し、先端に内側がホーンアンテナとして
機能する拡径部を有する金属製の内管とその内管を取り
囲む金属製の外管との先端を接合し、内管と外管との間
の略全体に仕切部材を介装して、これら両管の先端側で
連通する二つの冷却水路を形成したから、冷却水路を流
れる冷却水によって、内管と外管とが炉内で受ける熱を
抜熱し、効率よく冷却され、炉内がかなり高温となる雰
囲気においても指向性を向上させ、S/N比を改善させて
使用することができる。
また、内管の基端側に設けられたガスパージ口よりパ
ージ用ガスを流入させることにより、そのガスは内管の
先端から放出され、内管の拡径部のアンテナとして機能
する先端内面をパージし、冷却水による冷却効果を落さ
ず、メンテナンスを容易にする。
更にまた、送信アンテナ及び受信アンテナは内側全体
が導波管として機能し、先端に内側がホーンアンテナと
して機能する拡径部を有する第1及び第2の金属製の内
管とそれらの内管を取り囲む金属製の外管との先端部を
接合し、内管と外管との間の略全体に仕切部材を介装し
て、これら両管の先端部で連通する二つの冷却水路を形
成したから、冷却水路を流れる冷却水によって内管と外
管とが炉内において受ける熱を抜熱し、アンテナを効率
的に冷却し、炉内がかなりの高温となる雰囲気において
も使用することができる。また、この水冷ホーンアンテ
ナは、内管基端側に設けられたガスパージ口よりパージ
用ガスを流入させることにより、ガスは内管拡径部のホ
ーンアンテナとして機能する先端内面をパージし、冷却
水による冷却効果を落とさず、アンテナのメンテナンス
を容易とする。
また、送信アンテナ及び受信アンテナで水冷パラボラ
アンテナとしたものは、一次輻射器は導波管及びフィー
ダを構成する二重管または三重管構造により冷却水路を
形成し、冷却水路を流れる冷却水によって導波管とフィ
ーダとが炉内で受ける熱が抜熱され、反射器は一次輻射
器の開口面に対向した放物曲面を有する反射板と反射板
の背面に配置された背板との外周を接合し、反射板と背
板との間に仕切部材を介装し冷却水路を形成し、冷却水
路を流れる冷却水によって炉内に対向した放物曲面が受
ける熱が抜熱され、アンテナを効率よく冷却し、高温雰
囲気の炉内においても使用することができる。
また、その一次輻射器の導波管及びフィーダの内面
と、反射器の放物曲面とをガスパージし、冷却水による
冷却効果を落とさず、アンテナのメンテナンスを容易と
する。
[実施例] 第1図はこの発明の一実施例を示すブロック図であ
る。図において、従来例と同一の構成は同一符号を付し
て重複した構成の説明を省略する。12はM系列信号処理
を利用した高感度のマイクロ波レーダ、13はラッパ管状
のホーンアンテナである送信アンテナ、14は送信アンテ
ナ13と同様の構造の受信アンテナ、15はマイクロ波レー
ダ12と送信アンテナ13及び受信アンテナ14を連結してい
る導波管、16はマイクロ波レーダ12と一体で炉内に挿入
された送信アンテナ13及び受信アンテナ14を炉体に対し
て昇降させるアンテナ昇降装置である。
アンテナ昇降装置16はマイクロ波レーダ12を吊り下げ
るケーブル17と、ケーブル17の巻取り、繰り出しを行う
ケーブル巻取装置18と、ケーブル巻取装置18を駆動する
モータ19とから構成されている。20はモータ19のモータ
駆動回路である。
21はアンテナ昇降装置16の昇降量から炉内におけるア
ンテナ位置を計測するアンテナ位置計測装置で、モータ
19の回転量を検出するエンコーダ22と、エンコーダ22の
検出信号からケーブル巻取装置18によって巻取られるケ
ーブル長を算出し、そのケーブル長からアンテナ位置を
演算するアンテナ位置演算手段23とから構成されてい
る。
24はマイクロ波レーダ12とアンテナ位置計測装置21の
信号を処理してアンテナ昇降量を求め、そのアンテナ昇
降量だけアンテナ昇降装置16によってアンテナ13,14を
昇降させる信号処理回路である。
信号処理回路24はマイクロ波レーダ12のレーダ計測値
信号とアンテナ位置計測装置21のアンテナ位置信号から
炉内のスラグ6のスラグレベル位置の算出を行うスラグ
レベル演算手段25と、スラグレベル演算手段25が算出し
たスラグレベル位置と所定の設定値或いは上限設定値及
び下限設定値を比較してアンテナ昇降量を演算するアン
テナ昇降量演算手段26とから構成されている。27はCRT
の表示手段である。
次に上記実施例の動作を第2図のフローチャート及び
第3図(a),(b)のグラフに基づいて説明する。
まず、マイクロ波レーダ12によって送信アンテナ13及
び受信アンテナ14(以下、「アンテナ」という)と炉内
のスラグ6のスラグ面との距離の計測を開始する(ステ
ップS1)。次に、スラグレベル演算手段25にマイクロ波
レーダ12が計測したアンテナとスラグ面との距離を示す
レーダ計測値信号とアンテナ位置計測装置21が計測した
炉内におけるアンテナ位置を示すアンテナ位置信号とが
入力される(ステップS2)。このアンテナ位置信号はモ
ータ19の回転量をエンコーダ22が検出し、アンテナ位置
演算手段23がその検出値から、ケーブル巻取装置18によ
って巻取られるケーブル長を算出し、そのケーブル長か
らアンテナ位置を演算して得られるものである。
信号処理回路24のスラグレベル演算手段25では、マイ
クロ波レーダ12のレーダ計測値信号とアンテナ位置計測
装置21のアンテナ位置信号とから炉内のスラグレベル位
置を算出する即ち、アンテナ位置からアンテナとスラグ
面との距離を引いてスラグレベル位置を算出し、そのス
ラグレベル位置を表示手段27で表示している(ステップ
S3)。
次に、信号処理回路24のアンテナ昇降量演算手段26で
は、マイクロ波レーダ12のレーダ計測値信号が示す距離
値と予め設定された設定値(アンテナからスラグ面まで
の距離が常に2.0mとなるように設定されている)とを比
較し、その差をアンテナ昇降量として求め、アンテナ昇
降量を示すアンテナ昇降信号をモータ駆動回路20に出力
する(ステップS4)。なお、信号処理回路24のスラグレ
ベル演算手段25とアンテナ昇降量演算手段26はマイクロ
波レーダ12の計測値を10秒間平均した値をレーダ計測値
信号として受け取る。
アンテナ昇降量演算手段26からアンテナ昇降信号が入
力されたモータ駆動回路20は、モータ19を回転させてケ
ーブル巻取装置18を駆動させ、ケーブル17の巻取りか、
繰り出しを行ってアンテナを上記アンテナ昇降量だけ昇
降させる(ステップS5)。かかるステップでアンテナ位
置がスラグ6のスラグ面と一定の距離に保たれるように
アンテナ昇降制御が行われる。そして、このような制御
が時間的経過と共に繰り返し行われ、第3図(a)のグ
ラフに示すようにアンテナ位置が、炉内のスラグ6のス
ラグ面が変動しても常に一定の間隔即ち設定値を保つこ
とになる。第3図(b)は、かかるアンテナ昇降制御に
おける時間的経過に対する設定値とアンテナとスラグ6
のスラグ面との距離であるレーダ計測値との関係を示し
ている。この実施例の制御はスラグ6のスラグ面の変動
が少ないときに用いられる。
更に、アンテナ昇降制御のもう一つの例を第4図のフ
ローチャート及び第5図(a),(b)のグラフに基づ
いて説明する。
まず、ステップS11のマイクロ波レーダ12によるアン
テナとスラグ6のスラグ面との距離の計測の開始から、
ステップS13のスラグ6のスラグレベル位置を算出し、
そのスラグレベル位置を表示手段27で表示するまでは第
2図のフローチャートに示す手順と同様である。
次に、信号処理回路24のアンテナ昇降量演算手段26で
はマイクロ波レーダ12のレーダ計測値信号と予め設定さ
れた下限設定値1(1.5m)とを比較して(ステップS1
4)、そのレーダ計測値信号が示す距離値が下限設定値
1と同じか下限設定値1より小さいときには予め設定さ
れたアンテナ上昇量(1.0m)のアンテナ昇降制御信号を
出力して、アンテナ昇降装置16によりアンテナを1.0m上
昇させ(ステップS15)、ステップS12に戻る。また、そ
のレーダ計測値信号が示す距離値が下限設定値より大き
いときには、上限設定値2(3.0m)と比較し(ステップ
S16)、そのレーダ計測値が上限設定値2と同じか上限
設定値2より大きいときには、予め設定されたアンテナ
降下量(1.0m)のアンテナ昇降制御信号を出力してアン
テナ昇降装置16によりアンテナを1.0m降下させる(ステ
ップS17)。また、そのレーダ計測値が上限設定値2よ
り小さいときにはステップS12に戻る。
かかるステップでアンテナ位置がスラグ6のスラグ面
と一定の範囲内の距離にあるようにアンテナ昇降制御が
行われる。そしてこのような制御が時間的経過と共に繰
り返し行われ、第5図(a)のグラフに示すようにアン
テナ位置がスラグ6のスラグ面が変動しても常に一定の
範囲内における間隔即ち、上限設定値と下限設定値との
間で維持されることになる。第5図(b)はかかるアン
テナ昇降制御における時間的経過に対する上限及び下限
設定値とアンテナとスラグ6のスラグ面との距離である
レーダ計測値との関係を示している。この実施例の制御
はスラグ6のスラグ面の変動が多いときに用いられる。
上述した実施例では炉内のスラグ6のスラグ面が変動
してもアンテナ位置がスラグ6のスラグ面と一定の距離
或いは一定の範囲内の距離にあるようにアンテナ昇降制
御が行われるから、従来のように炉内のスラグ6のスラ
グ面が下降して炉内に挿入したアンテナとスラグ面との
距離が大きくなり、炉内のランス8や炉壁からの不要な
反射信号の影響を受けるということを避けることができ
ると共に、炉内のスラグ6のスラグ面が上昇して炉内に
挿入したアンテナ13,14とスラグ面とが接近し、飛散し
たスラグや地金等がアンテナ13,14に対して付着するこ
とが防止できる。従って、マイクロ波レーダ12を使用し
た炉内レベル計において常に正常な炉内のスラグ6のレ
ベル計測を実施することが可能となる。
特に、溶融還元炉1内のスラグレベル計測において
は、スラグ面からのマイクロ波の反射が微弱なため、ア
ンテナ13,14へのスラグの付着や炉壁等からの不要な反
射信号の影響を受けやすく、本発明を適用することの効
果が大きい。
上述の実施例は溶融還元炉1のスラグレベルの計測に
適用した例について述べたが、転炉内のスラグレベル、
炉内の溶鋼レベル、高炉内の原料レベルの計測にも適用
できることは勿論である。
また、上述の実施例では炉内に挿入するアンテナとし
て冷却を行わないラップ管状のホーンアンテナを用いて
いるが、炉内レベル計を適用する炉内の環境条件によっ
ては、空冷のアンテナや、水冷のアンテナを使用するこ
とが望ましい場合がある。
そのような水冷アンテナとして、第6図乃至第20図に
示すものがある。
第6図は水冷アンテナの一実施例を示す構成図、第7
図は第6図のA−A線断面図である。41は銅で形成され
た長さが約1000mmで、口径25mmの内円管で、図において
左端である先端に長さが約200mmで、テーパ角度が±3
〜10゜の拡径部41aを有している。この内円管41は内側
全体が導波管として機能し、拡径部41aの先端内側がホ
ーンアンテナとして機能するもので、内円管41の口径は
使用されるマイクロ波の波長の0.66λ〜0.91λの範囲に
くるように設計される。42は内円管41を取り囲む鋼で形
成され、仕切部材として機能する長さが約800mmで、口
径が40mmの中円管、43は内円管41及び中円管を取り囲む
鋼で形成された長さが約800mmで、口径が60mmの外円管
である。内円管41の拡径部41aの先端と外円管43の先端
とは溶接により接合され、これら先端間で形成される間
隙は閉鎖されている。そして、内管41と外管43との間の
全体には、仕切部材として機能する中円管42によって内
円管41と外円管43の先端側で連通する二つの冷却水路44
a,44bが形成されている。45は外円管43側の冷却水路44a
の図において右端側である基端側に設けられた給水口、
46は内円管41側の冷却水路44bの図において右端側であ
る基端側に設けられた排水口、47は内円管41の基端側に
設けられ、内円管41内部と連通する口径が6mmのガスパ
ージ口で、その口径は使用されるマイクロ波の波長の1/
4以下となるように設計される。48は内円管41の基端に
設けられたフランジである。
かかる構成の水冷アンテナにあっては、内円管41と外
円管43との間に仕切部材として位置する中間管42によっ
て形成された二つの冷却水路44a,44bのうち、一方の外
円管43側の冷却水路44aの給水口45より冷却水を通水す
れば、冷却水はその冷却水路44aを通って内円管41と拡
径部41aに達した後、他方の内円管41側の冷却水路44bを
通って、排水口46から外部に排水される。従って、炉内
に位置する内円管41及びその拡径部41aと外円管43とが
炉内で受ける熱はこれら冷却水路44a,44bを流れる冷却
水によって冷却効率よく抜熱される。このため、内円管
41と外円管43は雰囲気温度1500℃の耐熱性がある。それ
故、内円管41のアンテナとして機能する拡径部41aを炉
内深く挿入して使用しても、指向性が高まってS/N比が
良好となり、使用されるマイクロ波の周波数が10GHzの
ときにアンテナゲイン20dBの性能を有し、精度よく計測
することができる。
また、内円管41の基端側に設けられたガスパージ口47
より、例えば、窒素、空気、アルゴン等のパージ用のガ
スを流入させると、そのガスは内円管41内に入り、内円
管41の先端から放出され、内円管41の拡径部41aへのア
ンテナとして機能する先端内面をパージし、冷却水によ
る冷却効果を落さず、メンテナンスを容易にする。この
実施例で外円管43側の冷却水路44aの基端側に給水口44
を設け、外円管43の外表面を新鮮な冷却水で冷却するよ
うにしているのは、外円管43の外表面が炉内に位置し、
内円管41の内表面はガスパージにより炉内の熱気が接触
しないため、熱気と接触する外円管43の外表面を効率よ
く冷却するためである。
第8図は水冷アンテナのもう一つの実施例を示す構成
図、第9図は第8図のA−A線断面図、第10図は、内円
管と外円管との間に介装される仕切部材を示す説明図で
ある。図において、第6図及び第7図に示す実施例と同
一の構成は該実施例と同一符号を用いて重複した構成の
説明を省略する。この実施例では、内円管41と外円管43
との間に仕切板52を介装して二つの冷却水路44a,44bを
形成したもので、前記実施例に比べて製作コストが安く
なるものである。この実施例の作用・効果は前記実施例
と同様であるので、この実施例の作用・効果の説明は省
略する。
また、これらの実施例の内円管41は銅で全体が形成さ
れているが、内円管41が導波管としての機能を有すれば
よく、内円管41の内面表面側を銅で形成し、それ以外は
強度を持たせるように鋼で形成してもよいことは勿論で
ある。
前述の第6図乃至第10図に示す実施例は、いずれも円
形である内円管41と外円管43とを使用して製作している
が、方形・多角形の内管及び外管であっても、この考案
を実施しえることは勿論であり、内管を方形とした場合
にはその口径寸法は長辺側の口径では、0.62λ〜0.95
λ、短辺側の口径では、0.28λ〜0.42λの範囲にくるよ
うに設計される。
第11図は水冷ホーンアンテナの更にもう一つの実施例
で先端側からみた側面図、第12図は第11図のA−A線断
面図、第13図は第11図のB−B線断面図、第14図は第12
図のC−C線断面の先端側を示す図、第15図は第12図の
C−C線断面の基端側を示す図である。
第11図において、51及び52は、銅で形成された内管で
あり、2本の内管51,52は平行に設置されている。図に
おいて左側の内管51,52の先端部には、それぞれ拡径部5
1aおよび52aを有し、それぞれの内管51,52の基端部に
は、フランジ51b及び52bが設けられている。
内管51及び52の内側全体は導波管として機能し、内管
先端部に設けられた拡径部51a及び52aはホーンアンテナ
として機能し、レーダ装置からのマイクロ波信号の伝播
及びアンテナからの放射とマイクロ波信号の受信及びレ
ーダ装置への信号伝播を行う。
内管51及び52の内径は使用されるマイクロ波信号の波
長により決まり、使用されるマイクロ波信号の波長λに
対して内径aが0.58λ〜0.76λの範囲になるように決め
られる。
また、ホーンアンテナの性能は拡径部内面の形状によ
り決まり、拡径部先端の径を大きくし、拡径部の全長を
大きくすることによりホーンアナテナのゲインを大きく
しアンテナの信号放射の指向性を向上させることが可能
となる。本実施例では、先端部の内径を3.7λとし拡径
部の全長を10.7λとし、約20dBのゲインを得た。
53は内管51及び52を取り囲む鋼で形成された仕切り管
であり、図において左側の先端部は半球形状で先端部に
開口53aが設けられ、仕切り管53の先端部を内管51,52の
拡径部51a及び52aが貫通している。
54は、内管51及び52と仕切り管53とを取り囲む鋼で形
成された外管であり、この外管54の先端と内管の拡径部
51a及び52aの先端とは溶接により接合され、これら先端
間で形成される間隙は閉鎖されている。そして、外管54
と内管51及び52との間全体には、仕切り管53によって仕
切り管先端の開口53aで連通する冷却水路53a及び55bが
形成されている。
56は外側の冷却水路55aの基端側に設けられた給水
口、57は内側の給水路55bの基端側に設けられた排水口
である。図中58及び59は内管51及び52の基端側に設けら
れたガスパージ口で、その口径は使用されるマイクロ波
信号の波長の1/4以下となるように設計される。
本実施例の水冷アンテナでは、内管51及び52と外管54
との間に仕切り管53により形成された2つの冷却水路55
a及び55bのうち、一方の外管側の冷却水路55aの基端部
に設けられた給水口56より冷却水を通水すれば、冷却水
は冷却水路55aを通って、先端部に達した後に仕切り管
先端の開口53aを通って内管側の冷却水路55bへ流れ込
み、冷却水路55bを通り基端側の排水口57から排水され
る。従って、水冷アンテナを炉内に挿入した場合に、内
管51及び52、拡径部51a及び52bと外管54とが炉内で受け
る熱は、これらの冷却水路を流れる冷却水によって抜熱
される。本実施例における水冷アンテナでは、炉内雰囲
気温度1500℃においても十分な冷却効果が得られ、アン
テナを炉内深くに挿入し計測を行うことが可能となっ
た。
また、内管51及び52の基端側に設けられたガスパージ
口58及び59から、例えば窒素、空気、アルゴン等のパー
ジ用ガスを流入させると、ガスは内管51,52内を流れ、
内管51,52の先端から放出され、ホーンアンテナとして
機能する内管先端の拡径部51a及び52aの内面をパージ
し、冷却水による冷却効果を落とさずにアンテナのメン
テナンスを容易にする。
本実施例では、外管側の冷却水路55aの基端側に給水
口56を設け、冷却水の通水を行っているが、これはガス
パージにより炉内の熱気との接触が少ない内管51,52に
比べ、炉内の熱気に接触する外管54の外表面を効率よく
冷却するためである。
第16図は水冷ホーンアンテナの更にもう一つ別の実施
例で先端側からみた側面図、第17図は第16図のA−A線
断面図、第18図は第16図のB−B線断面図、第19図は、
第17図のC−C線断面の先端側を示す図、第20図は第17
図のC−C線断面の基端側を示す図である。第16図中、
第1図に示した実施例と同様の働きをするものは同一符
号を用い説明を省略する。
図中70は、第11図に示した拡径部51a及び52aを一体化
し、一つのモールドとした物とした一体型拡径部であ
り、内管51及び内管52が接続され、拡径部内面70a及び7
0bは、それぞれホーンアンテナとして機能する。また、
仕切り管53の先端部は、直管形状とし、内管51及び52と
外管54との間に先端部で連通した冷却水路を形成してい
る。
本実施例は、第11図に示した実施例に対し、拡径部及
び仕切り管の形状の変更により、製作行程の簡略化及び
製作コストの低減が可能としたものである。本実施例に
よる水冷アンテナの作用効果は前記実施例と同様であ
る。
これらの実施例では、内管51及び52は内管を導波管と
して機能させるため銅で形成されているが、内管の内表
面のみを銅とし他の部分は強度をもたせるため鋼度で形
成することも可能である。
またこれらの実施例においては、内管、仕切り管及び
外管は円形断面の円管を用いるものとしたが、方形、多
角形断面の内管等を使用することも可能である。
第21図は水冷パラボラアンテナの一実施例の側面図、
第22図は同実施例の正面図、第23図は一次輻射器の構造
を示す断面図、第24図は反射器の構造を示す断面図、第
25図はスペーサを示す構成図である。
第22図において、71,72は送信用パラボラアンテナ及
び受信用パラボラアンテナ、73及び74はパラボラアンテ
ナの一次輻射器として機能する水冷の導波管及びフィー
ダであり、75および76は一次輻射器の開口面に対向した
放物曲面を持つパラボラアンテナの水冷の反射器であ
る。
本実施例の水冷パラボラアンテナの一次輻射器73,74
は、第23図に示すように導波管及びフィーダとして機能
する内管77と、内管と先端部が溶接により接合され内管
を包み込む形で配置された鋼で形成された外管78と、内
管77と外管78との間に介装された鋼で形成された仕切り
管79からなり、先端部で連通した冷却水路80a及び80bを
形成する三重管構造を有している。本実施例の一次輻射
器においては冷却水路80a及び80bに通水することによ
り、一次輻射器が炉内で受ける熱は抜熱され一次輻射器
は冷却される。
また、本実施例の水冷パラボラアンテナの反射器は、
第24図に示すように一次輻射器の開口に対向した放物曲
面を構成する反射板81と、反射板81と外周部分が接合さ
れ、反射板81の背面に配置された背板82と、反射板81と
背板82の間に介装された仕切り板83と、反射板81と仕切
り板83との間に介装される螺旋状のスペーサ84とからな
り、反射板81と背板82との間には、仕切り板83及びスペ
ーサ84とにより螺旋状の冷却水路85aと冷却水路85bが形
成されている。86は、仕切り板83の中央に接続され冷却
水路85aにつながる給水管であり、87は背板82に接続さ
れ背面側の冷却水路85bにつながる排水管である。本実
施例の反射器75,76では、給水管86に冷却水を通水する
と、冷却水は冷却水路85aを中央部から外周部に流れ、
外周部を回り込み冷却水路85bを流れ排水管87から排水
される。従って、冷却水路を流れる冷却水により反射板
81が炉内から受ける熱は、抜熱され反射器75,76は冷却
される。この時、冷却水路85aが螺旋状に構成されてい
ることにより、冷却水は反射板81からの抜熱を偏りなく
行い反射板81を均一に冷却することが可能となり、反射
板81での温度の偏りによる放物曲面の歪、波形によるア
ンテナの性能低下を防ぐことが可能となった。
本実施例の水冷パラボラアンテナでは、炉内雰囲気温
度が約1500℃の高温においても十分な冷却性能が得られ
転炉等に対して設置することが可能となった。
第26図は水冷パラボラアンテナのもう一つの実施例の
側面図、第27図は同実施例の正面図である。第26図にお
いて、第21図の実施例と同様の働きをするものは同一符
号を用い説明を省略する。第4図において、90及び91
は、それぞれ送信用パラボラアンテナと受信用パラボラ
アンテナの一次輻射器を支持する支持材である。
本実施例の水冷パラボラアンテナでは、送信アンテナ
の一次輻射器73と受信アンテナの一次輻射器74とを支持
材90及び91で支持することにより、一次輻射器の機械的
強度を増すと共に、一次輻射器73,74が炉内からの受け
る熱の偏りによる変形を防止し、一次輻射器と反射器と
の相対位置がずれてアンテナ性能が低下することを防ぐ
ことが可能となった。本実施例では支持材90,91として
は、耐熱性セラミックスを使用した。
本実施例の水冷パラボラアンテナでは、三重管構造の
導波管及びフィーダの一次輻射器を使用しているが、導
波管及びフィーダとして機能する内管と外管との間に仕
切板を介装して冷却水路を形成する二重管構造の導波管
及びフィーダを使用することも可能である。
また、本実施例においては、窒素、空気、アルゴン等
のパージ用ガスにより一次輻射器の導波管内とフィーダ
の内面及び反射器の放物曲面をパージし、冷却水による
冷却効果を落とさずにアンテナのメンテナンスを容易に
することが可能である。
ところで、この実施例の炉内レベル計はM系列信号処
理を利用したマイクロ波レーダ12を使用しているが、パ
ルス変調レーダ等の他のマイクロ波レーダを使用するこ
とも可能である。ただ、M系列信号処理を利用したマイ
クロ波レーダ12は反射率の低い対象物からの反射波でも
感度よく検知でき、スラグ面からのマイクロ波の反射が
微弱であってもアンテナへのスラグの付着や炉壁からの
不要な反射信号の影響を受けにくい利点がある。従っ
て、その利点を明らかにするため、M系列信号処理を利
用したマイクロ波レーダ12の詳細な構成と作用を以下に
説明する。
第28図はM系列信号処理を利用したマイクロ波レーダ
の一実施例を示すブロック図であり、101,102はクロッ
ク発生器、103,104は擬似ランダム信号発生器、105〜10
9はそれぞれ乗算器で例えばダブルバランスドミクサに
より構成される。110〜112はそれぞれローパスフィル
タ、113,114は分配器、115,116は2乗器、117は加算
器、118は時間計測器、119は搬送波発振器、120はハイ
ブリッド結合器、121は送信器、122は受信器、123は送
信アンテナ、124は受信アンテナ、125はターゲットであ
る。
第29図は第28図の動作を説明するための波形図であ
る。
第30図は7ビットのM系列信号発生器の構成図であ
り、130は7段構成のシフトレジスタ、131は排他的論理
和回路である。
第29図及び第30図を参照しながら第11図の動作を説明
する。擬似ランダム信号発生器103,104は例えばM系列
信号発生器が使用できる。第30図は7ビットのM系列信
号発生器の構成を示しており、例えばECL(エミッタ・
カップル・ロジック)素子による7段構成のシフトレジ
スタと排他的論理和回路131により構成される。M系列
信号は符号の“1"(正電圧の+Eが対応する)と“0"
(負電圧の−Eが対応する)の組み合せによる周期性循
環信号であり、本例の7ビットの場合27−1=127個(1
27チップともいう)の信号を発生すると1周期が完了
し、この周期を繰り返した循環信号を発生する。疑似ラ
ンダム信号発生器103,104は同一回路で構成されるた
め、両者の出力信号は全く同一パターンの信号となる。
但し供給されるクロック周波数がわずかに異なるためそ
の1周期もわずかに異っている。また擬似ランダム信号
としてはM系列信号以外にも、ゴールド系列信号、JPL
系列信号を使用することができる。クロック発生器101,
102は共に水晶発振子を内蔵し、十分周波数の安定した
クロック信号を発生するが、その発生周波数がわずかに
異っている。本実施例ではクロック発生器101の発生周
波数f1は100.004MHz、クロック発生器102の発生周波数f
2は99.996MHzとし、その周波数差はf1−f2=8KHzとして
いる。クロック発生器101及び102からそれぞれ出力され
るクロック信号f1及びf2は、それぞれ擬似ランダム信号
発生器103及び104に供給される。擬似ランダム信号発生
器103及び104は、駆動用クロック信号の周波数差により
それぞれの1周期がわずかに異なるが同一パターンのM
系列信号M1及びM2を出力する。いま2つのM系列信号M1
及びM2の周期を求めると、 M1の周期=127×1/100.004MHz≒1269.9492ns M2の周期=127×1/ 99.996MHz≒1270.0508ns となる。即ち2つのM系列信号M1及びM2は約1270ns(10
-9秒)の周期を有すが、両者の周期には約0.1nsの時間
差がある。それ故この2つのM系列信号M1及びM2を循環
して発生させ、ある時刻taで2つのM系列信号のパター
ンが一致したとすると、1周期の時間経過毎に0.1nsの
ずれが両信号間に生じ、100周期後には10nsのずれが両
信号間に生ずる。ここでM系列信号は1周期1270nsに12
7個の信号を発生するので、1信号の発生時間は10nsで
ある。従って2つのM系列信号M1及びM2間に10nsのずれ
が生ずるこということは、M系列信号が1個分ずれたこ
とに相当する。擬似ランダム信号発生器103の出力M1
乗算器105及び106に、また擬似ランダム信号発生器104
の出力M2は乗算器105及び107にそれぞれ供給される。
搬送波発生器119は例えば周波数約10GHzのマイクロ波
を発振し、その出力信号は分配器113により分配され、
乗算器106及びハイブリッド結合器120に供給される。乗
算器106は例えばダブルバランスドミクサにより構成さ
れ、分配器113より入力される周波数約10GHzの搬送波と
擬似ランダム信号発生器103より入力されるM系列信号M
1との乗算を行ない、搬送波を位相変調したスペクトル
拡散信号を出力し送信器121へ供給する。送信器121は入
力されたスペクトル拡散信号を電力増幅し、送信アンテ
ナ13を介して電磁波に変換しターゲット125に向けて放
射する。ここで周波数10GHzの電磁波の空中での波長は3
cmであり、例えば製鉄用炉内の粉塵の大きさ(直径)に
比べて十分に大きいので、粉塵等の影響を受けにくい。
また送信アンテナ13及び受信アンテナ14は例えばホーン
アンテナを用い、指向性を鋭く絞ることにより測定対象
物以外からの反射電力を可及的に小さくしている。また
アンテナゲインは例えばいずれも約20dB程度である。送
信アンテナ13からターゲット14に向けて放射された電磁
波は、例えばスラグ6であるターゲット125で反射され
受信アンテナ14を介して電気信号に変換され受信器122
へ入力される。受信器122へ入力信号が供給されるタイ
ミングは、当然送信アンテナ13から電磁波が放射された
タイミングから電磁波がターゲット125までの距離を往
復し受信アンテナ14に到達するまでの電磁波の伝播時間
だけ遅延している。受信器122は入力信号を増幅し乗算
器107へ供給する。
一方乗算器105に擬似ランダム信号発生器103及び104
からそれぞれ入力されたM系列信号M1及びM2は乗算さ
れ、その乗算値の時系列信号はローパスフィルタ110へ
供給される。第29図の(ア)はこのローパスフィルタ11
0への入力信号、即ち乗算器105の乗算値である時系列信
号を示した波形であり、乗算器105へ入力される2つの
擬似ランダム信号の位相が一致している場合は+Eの出
力電圧が継続するが、両信号の位相が一致していない場
合は+Eと−Eの出力電圧がランダムに発生する。ロー
パスフィルタ110〜112は周波数の帯域制限を行なうこと
により、一種の積分機能を有し両信号の相関演算値の積
分信号として、両信号の位相が一致している場合には、
第29図の(イ)に示されるようなパルス状信号を出力す
る。また両信号の位相が不一致の場合には出力は零とな
る。従ってローパスフィルタ110の出力には周期的にパ
ルス状信号が発生する。このパルス状信号は時刻の基準
信号として時間計測器118へ供給される。この基準信号
の周期TBは下記の(1)式により算出すると、本例の場
合は擬似ランダム信号を7ビットのM系列信号M1及びM2
としたので、1周期の波長Nは27−1=127であり、f1
=100.004MHz、f2=99.996MHzであるのでTB=15.875ms
となる。この基準信号とその周期TBは第29図の(エ)に
示される。
上記の(1)式は次のようにして与えられたものであ
る。
第1の擬似ランダム信号の繰り返し周波数をf1、第2
の擬似ラダム信号の繰り返し周波数をf2とし、各々の擬
似ランダム信号のパターンは同一とする。ここでf1>f2
とする。
送信される第1の擬似ランダム信号と第2の擬似ラン
ダム信号との相関をとって得られる基準信号が最大値と
なる周期をTBとすると、このTB間に含まれる第1の擬似
ランダム信号と第2の擬似ランダム信号の波数の差がち
ょうど1周期の波数Nになる。
即ち TB・f1=TB・f2+N 上式を整理するとTBは次の(1)式で与えられる。
TB=N/(f1−f2) …(1) 即ち2つのクロック周波数の差が小さいほど、基準信
号が最大値となる周期TBは大きくなる。
また乗算器107へは受信器122からの受信信号と疑似ラ
ンダム信号発生器104からのM系列信号M2が入力され、
両信号の乗算が行なわれる。この乗算器107の乗算結果
は、第1のM系列信号M1により送信用搬送波が位相変調
される受信信号の被変調位相と、第2のM系列信号M2
位相が一致している場合は位相の揃った搬送波信号とし
出力され、受信信号の被変調位相とM系列信号M2の位相
が異なるときには位相のランダムな搬送波として出力さ
れ分配器114へ供給される。分配器114は入力信号を2つ
に分配し、その分配出力R1及びR2をそれぞれ乗算器108
及び109へ供給する。分配器113より送信用搬送波の一部
が供給されたハイブリッド結合器120は、入力信号に対
して同相成分の(位相0度の)信号Iと直角成分の(位
相90度の)信号Qとを出力し、それぞれ乗算器108及び1
09へ供給する。乗算器108はハイブリッド結合器120より
入力する信号I(即ち搬送波発生器119の出力と同相の
信号)と分配器114より入力する前記信号R1との乗算を
行ない、同様に乗算器109は入力する信号Q(即ち搬送
波発振器119の出力と90度位相の異なる信号)と前記信
号R2との乗算を行ない、それぞれ受信信号中の位相0度
成分(I・R1)と位相90度成分(Q・R2)とを抽出し、
被検波信号として出力する。この被検波信号としての信
号I・R1とQ・R2はそれぞれローパスフィルタ111及び1
12へ供給される。ローパスフィルタ111及び112は周波数
の帯域制限を行なうことにより積分機能を有し、2信号
の相関演算値の積分を行なう。即ち乗算器107の出力よ
り分配器114を介して乗算器108に入力される前記信号R1
とハイブリッド結合器120より乗算器108に入力される前
記信号Iの位相が一致したとき、同様に乗算器109に入
力される前記信号R2と信号Qの位相が一致したとき、乗
算器108及び109の出力信号はそれぞれ一定極性のパルス
信号(電圧+Eのパルス信号)となり、この信号を積分
したローパスフィルタ111及び112の出力には大きな正電
圧が得られる。また前記信号R1と信号Iの位相の不一致
のとき、及び前記信号R2と信号Qの位相の不一致のと
き、乗算器108及び109の出力信号は、それぞれランダム
に変化する正負両極性のパルス信号(即ち電圧+Eと−
Eのパルス信号)となり、この信号を積分したローパス
フィルタ111及び112の出力は零となる。ローパスフィル
タ111及び112により上記の如く積分処理された位相0度
成分と位相90度成分の信号はそれぞれ2乗器115及び116
に供給される。2乗器115及び116はそれぞれ入力信号の
振巾を2乗演算し、その演算結果の出力信号を加算器11
7に供給する。加算器117は両入力信号を加算して第29図
の(ウ)に示されるようなパルス状検出力信号を入力
し、時間測定器118に供給する。いまこの検出信号の最
大値発生時刻をtbとする。このように受信信号とM系列
信号M2との相関処理により得られた信号から送信用搬送
波の位相0度成分と位相90度成分をそれぞれ検波し、こ
の被検波信号をそれぞれ積分処理後2乗演算し、この1
対の2乗値の和として対象物検出信号を得る方式は構成
が多少複雑であるが、高感度の対象物検出信号を得るこ
とができる。またM系列信号のような疑似ランダム信号
の相関出力を得るようにしているので雑音の影響を低減
し信号を強調するため、信号対雑音比(S/N)の高い計
測システムを実現することができる。勿論搬送波の検波
方式としては、クリスタルを用いた検波方式があり、感
度は低下するが、構成が単純化されるので、仕様及びコ
ストによりこの方式を採用することもできる。
時間測定器118はローパスフィルタ110から入力される
基準信号の最大値の発生時刻taと加算器117から入力さ
れる検出信号の最大値の発生時刻tbとの間の時間TDを測
定する。このため時間測定器118は2つの入力信号の最
大値発生時刻を検出する機能を有する。例えば入力電圧
値をクロック信号により逐次サンプルホールドして、現
在のクロック信号によるサンプル値とクロック信号の1
つ前のサンプル値とを電圧比度器により逐次比較して、
入力信号の時間に対する増加状態から減少状態に反転す
る時刻を検出することにより、入力信号の最大値発生時
刻を検出することができる。前記時間TDは第29図(エ)
に示される基準信号の最大値発生時刻taと(ウ)に示さ
れる検出信号の最大値発生時刻tbとの間の時間として示
される。この時間TDは下記の(2)式に示されるように
実際に電磁波が送信及び送信アンテナ13及び14とターゲ
ット125の間の距離を往復する伝播時間τのf1/(f1
f2)倍だけ時間的に拡大されて得られる。
上記の(2)式は次のようにして与えられたものであ
る。
第1の擬似ランダム信号で位相変調された搬送波が送
信され、対象物で反射し、再び受信されるまでの伝播時
間をτとし、この受信信号を第2の擬似ランダム信号で
復調し、コヒーレント検波して得られる対象物検出信号
のパルス状信号が発生する時刻を、基準信号のパルス状
信号発生時刻から計測した時間差をTDとすると、TD間に
発生する第2の擬似ランダム信号の波数は、TD間に発生
する第1の擬似ランダム信号の波数より、τ時間に発生
する第1の擬似ランダム信号の波数だけ少ないので、次
式が成立する。
TD・f2=TD・f1−τ・f1 上式を整理するとTDは次の(2)式で与えられる。
TD=τ・f1/(f1−f2) …(2) 即ち、伝播時間τは、f1/(f1−f2)倍だけ時間的に
拡大され、あるいは低速化されたTDとして計測される。
本例の場合f1=100,004MHz,f2=99.996MHzであるの
で、12,500倍に時間が拡大され(3)式が得られる。
TD=12,500τ …(3) また(3)式の時間TDは前記基準信号の周期TBごとに
得られる。
このように本実施例は計測時間がきわめて大きく拡大
されているので、対象物の距離を短距離から精度良く計
測することが可能である。従って炉内のスラグレベルや
溶鋼レベル等の短距離のレベル計測装置としても適して
いるといえる。
従って送信及び受信アンテナ13及び14からターゲット
125までの距離xメートルを(3)式により求めると
(4)式が得られる。
x=(f1−f2)/2f1・v・TD =1.2×104・TD …(4) ここで、vは伝播速度である。
本実施例においては送信アンテナと受信アンテナを分
離して2つのアンテナを設ける構成について説明した
が、これに限定されるものではなく、1つのアンテナを
送受信共用とし、方向性結合器又は送受切換器を付加し
て、送信と受信の信号を分離する方式をアンテナ系に採
用してもよい。
また本実施例においては、搬送波として10GHz程度の
マイクロ波の例を示したが、さらにミリ波等の電磁波は
勿論のこと、光、音波、超音波等の電磁波を搬送波とし
て使用することも可能である。
[発明の効果] この発明は以上説明したとおり、信号処理回路がマイ
クロ波レーダによって計測された炉内のスラグ面とアン
テナとの距離のレーザ計測値信号とアンテナ位置計測装
置によって計測されたアンテナ位置のアンテナ位置信号
とから炉内のスラグレベル位置の算出を行い、そのスラ
グレベル位置と所定の設定値或いは上限及び下限設定値
を比較してアンテナ昇降量を算出し、そのアンテナ昇降
量のアンテナ昇降制御信号をアンテナ昇降装置に入力
し、アンテナ昇降装置がアンテナ昇降制御信号によって
アンテナを昇降させ、炉内のスラグ面が変動してもアン
テナとスラグ面との距離が常に予め設定された一定の距
離或いは一定の距離範囲内に保たれるようにしたので、
炉内のスラグ面が下降した場合に、炉内に挿入したアン
テナとスラグ面との距離が大きくなり、炉内のランスや
炉壁からの不要な反射信号の影響を受けることを避ける
ことができ、炉内のスラグ面が上昇した場合に、炉内に
挿入したアンテナとスラグ面とが接近し、飛散したスラ
グや地金等がアンテナに対して付着することを防止でき
ることとなり、特にスラグレベル計測でスラグ面からの
マイクロ波の反射が微弱なためにアンテナへのスラグの
付着や炉壁等からの不要な反射信号の影響を受け易くて
も常に正常な炉内のスラグレベル位置のレベル計測を実
施することができるという効果がある。
また、この炉内レベル計に用いられる送信及び受信ア
ンテナは、内側全体が導波管として機能し、先端に内側
がホーンアンテナとして機能する拡径部を有する金属製
の内管と、内管を取り囲む金属製の外管の先端を接合
し、内管と外管との間の略全体に仕切部材を介装して、
これら両管の先端側で連通する二つの冷却水路を形成す
るか、先端にホーンアンテナとして機能する拡径部を有
する第1及び第2の金属製の内管と、第1及び第2の内
管を取り囲む金属製の外管とからなり、第1及び第2の
内管先端の拡径部と外管の先端部を接合し、これら内管
と外管との間の略全体に仕切部材を介装し、これら両管
の先端部で連通した二つの冷却水路を形成し、これら冷
却水路を流れる冷却水によって内管と外管とが炉内で受
ける熱を抜熱して冷却するようにしたので、アンテナと
して機能する内管の拡径部を炉内の計測対象物に近づけ
ることができ、指向性を向上させて、S/N比を良好に
し、精度よく計測ができるという効果を有する。更に、
内管の基端側にガスパージ口を設け、そのガスパージ口
よりパージ用ガスを流入させて内管の拡径部のアンテナ
として機能する先端内面をパージするようにしたので、
冷却水による冷却効果を落さずメンテナンスを容易にす
るという効果がある。
また、上記水冷ホーンアンテナでは、それぞれマイク
ロ波信号の送信及び受信を行う2つのアンテナを一つの
冷却構造として、一体化することによりアンテナの小型
化、外形の簡素化を行い、アンテナの炉内への設置、メ
ンテナンスを容易とすることが可能となるという効果も
有する。
更に、送信アンテナ及び受信アンテナで水冷パラボラ
アンテナとしたものは、一次輻射器は導波管及びフィー
ダを構成する二重管または三重管構造により冷却水路を
形成したので、冷却水路を流れる冷却水によって導波管
とフィーダとが炉内で受ける熱が抜熱され、反射器は一
次輻射器の開口面に対向した放物曲面を有する反射板と
反射板の背面に配置された背板との外周を接合し、反射
板と背板との間に仕切部材を介装し冷却水路を形成した
ので、冷却水路を流れる冷却水によって炉内に対向した
放物曲面が受ける熱が抜熱され、アンテナを効率よく冷
却し、高温雰囲気の炉内においても使用することができ
るという効果を有する。
また、その一次輻射器の導波管及びフィーダの内面
と、反射器の放物曲面とをガスパージするようにしたの
で、冷却水による冷却効果を落とさず、アンテナのメン
テナンスを容易とするという効果も有する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示すブロック図、第2図
は同実施例の一つのアンテナ昇降制御手順を示すフロー
チャート、第3図(a)はアンテナ位置とスラグ面との
関係を示すグラフ、第3図(b)は設定値とレーダ計測
値との関係を示すグラフ、第4図は同実施例のもう一つ
のアンテナ昇降制御手順を示すフローチャート、第5図
(a)はアンテナ位置とスラグ面との関係を示すグラ
フ、第5図(b)は設定値とレーダ計測値との関係を示
すグラフ、第6図は水冷アンテナの一実施例を示す構成
図、第7図は第6図のA−A線断面図、第8図は水冷ア
ンテナのもう一つの実施例を示す構成図、第9図は第8
図のA−A線断面図、第10図は内円管と外円管との間に
介装される仕切部材を示す説明図、第11図は水冷ホーン
アンテナの更にもう一つの実施例で先端側からみた側面
図、第12図は第11図のA−A線断面図、第13図は第11図
のB−B線断面図、第14図は第12図のC−C線断面の先
端側を示す図、第15図は第12図のC−C線断面の基端側
を示す図、第16図は水冷ホーンアンテナの更にもう一つ
別の実施例で先端側からみた側面図、第17図は第16図の
A−A線断面図、第18図は第16図のB−B線断面図、第
19図は第17図のC−C線断面の先端側を示す図、第20図
は第17図のC−C線断面の基端側を示す図、第21図はこ
の本発明による水冷パラボラアンテナの一実施例の側面
図、第22図は同実施例の正面図、第23図は一次輻射器の
構造を示す断面図、第24図は反射器の構造を示す断面
図、第25図はスペーサを示す構成図、第26図は水冷パラ
ボラアンテナのもう一つの実施例の側面図、第27図は同
実施例の正面図、第28図はマイクロ波レーダの一実施例
を示すブロック図、第29図は第28図の動作を説明するた
めの波形図、第30図は7ビットのM系列信号発生器の構
成図、第31図は従来の炉内レベル計を溶融還元炉に適用
した説明図である。 1……溶融還元炉、6……スラグ、12……マイクロ波レ
ーダ、13……送信アンテナ、14……受信アンテナ、15…
…導波管、16……アンテナ昇降装置、17……ケーブル、
18……ケーブル巻取装置、19……モータ、21……アンテ
ナ位置計測装置、24……信号処理回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−38313(JP,A) 実開 昭60−90627(JP,U) 実開 昭52−9342(JP,U)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炉内に挿入される送信アンテナ及び受信ア
    ンテナを有し、送信アンテナに対してマイクロ波信号を
    出力し、炉内のスラグ面で反射され、受信アンテナによ
    って受信されたマイクロ波信号からこれらアンテナとス
    ラグ面との距離を算出してレーダ計測値信号として出力
    するマイクロ波レーダと、 炉内に挿入された前記送信及び受信アンテナを昇降させ
    るアンテナ昇降装置と、 アンテナ位置を計測し、アンテナ位置信号を出力するア
    ンテナ位置計測装置と、 マイクロ波レーダのレーダ計測値信号とアンテナ位置計
    測装置のアンテナ位置信号から炉内のスラグレベル位置
    の算出を行い、その炉内のスラグレベル位置と所定の設
    定値或いは上限設定値及び下限設定値を比較してアンテ
    ナ昇降量を算出し、そのアンテナ昇降量をアンテナ昇降
    制御信号としてアンテナ昇降装置に出力する信号処理部
    とを備えたことを特徴とする炉内レベル計。
  2. 【請求項2】前記送信及び受信アンテナは内側全体が導
    波管として機能し、先端に内側がホーンアンテナとして
    機能する拡径部を有する金属製の内管と、内管を取り囲
    む金属製の外管とからなる水冷ホーンアンテナであり、
    内管の拡径部の先端と外管の先端を接合し、内管と外管
    との間の略全体に仕切部材を介装して、これら両管の先
    端側で連通する二つの冷却水路を形成し、これら冷却水
    路の基端側に冷却水の給水口と排水口を設けたことを特
    徴とする請求項1記載の炉内レベル計。
  3. 【請求項3】前記内管の基端側にパージ用ガスを流入さ
    せるガスパージ口を設けたことを特徴とする請求項2記
    載の炉内レベル計。
  4. 【請求項4】前記送信及び受信アンテナは内側全体が導
    波管として機能し、先端にホーンアンテナとして機能す
    る拡径部を有する第1及び第2の金属製の内管と、第1
    及び第2の内管を取り囲む金属製の外管とからなる水冷
    ホーンアンテナであり、第1及び第2の内管先端の拡径
    部と外管の先端部が接合し、これら内管と外管との間の
    略全体に仕切部材を介装し、これら両管の先端部で連通
    した二つの冷却水路を形成し、これら冷却水路の基端側
    に冷却水の給水口と排水口とを設けたことを特徴とする
    請求項1記載の炉内レベル計。
  5. 【請求項5】前記第1及び第2の内管の基端部にパージ
    用ガスを流入させるガスパージを有する設けたことを特
    徴とする請求項4記載の炉内レベル計。
  6. 【請求項6】前記送信及び受信アンテナは水冷構造の一
    次輻射器と、一次輻射器の開口面に対向した放物曲面を
    有する水冷構造の反射器とからなる水冷パラボラアンテ
    ナであることを特徴とする請求項1記載の炉内レベル
    計。
  7. 【請求項7】前記一次輻射器は二重管または三重管構造
    による水冷構造の導波管及びフィーダから構成されたこ
    とを特徴とする請求項6記載の炉内レベル計。
  8. 【請求項8】前記反射器は前記一次輻射器の開口面に対
    向した放物曲面を有する反射板と、反射板の背面に配置
    される背板と、反射板と背板との間に介装される仕切部
    材とからなり、反射板と背板との外周部を接合して冷却
    水路を形成し、背板に冷却水の給水口と排水口を設けた
    ことを特徴とする請求項6記載の炉内レベル計。
  9. 【請求項9】一次輻射器の導波管及びフィーダの内面
    と、反射器の放物曲面とをガスパージすることを特徴と
    した請求項6、7又は8記載の炉内レベル計。
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