JP2570481Y2 - 自己温度制御型グロープラグ - Google Patents

自己温度制御型グロープラグ

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JP2570481Y2
JP2570481Y2 JP1991048304U JP4830491U JP2570481Y2 JP 2570481 Y2 JP2570481 Y2 JP 2570481Y2 JP 1991048304 U JP1991048304 U JP 1991048304U JP 4830491 U JP4830491 U JP 4830491U JP 2570481 Y2 JP2570481 Y2 JP 2570481Y2
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    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23QIGNITION; EXTINGUISHING-DEVICES
    • F23Q7/00Incandescent ignition; Igniters using electrically-produced heat, e.g. lighters for cigarettes; Electrically-heated glowing plugs
    • F23Q7/001Glowing plugs for internal-combustion engines

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はディ−ゼルエンジンの始
動性を向上させるための予熱栓としてのグロ−プラグに
関し、特に速熱性および自己温度飽和性を有し長時間に
わたるアフターグローを達成し得る自己温度制御型グロ
ープラグの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンの始動性を向上させ
るために用いられるグロープラグとしては従来から種々
の構造によるものが知られており、本出願人も、たとえ
ば二種類の材料からなる抵抗体を巧みに組合わせて用い
ることで、速熱型としての機能と発熱線の過加熱を防ぎ
安定した発熱特性を得ることができる温度飽和機能とを
備えてなる自己温度制御型グロープラグを、特開昭57−
182026号公報などにより先に提案している。すなわち、
この種のグロープラグは、発熱体となる第1の抵抗体と
これに直列接続されかつ第1の抵抗体よりも正の抵抗温
度係数の大きな材料で形成された第2の抵抗体とを、金
属製シース内で耐熱絶縁粉末中に埋設してなる構造をも
ち、しかも第1の抵抗体からの熱伝達に時間遅れを生じ
させるための間隙を両抵抗体間に設けることで、第1の
抵抗体に対し通電直後に必要とされる大電力を供給し迅
速に発熱させて速熱性を確保するとともに、所定時間経
過後に第2の抵抗体側での温度上昇による抵抗値の増大
化により第1の抵抗体への供給電力を減少せしめ、この
第1の抵抗体での過加熱による溶断等を防止しようとす
る自己温度飽和機能を働かせるものであった。そして、
このような構造では、グロープラグへの通電回路上に供
給電力を制御する温度制御手段等を設けることが不要と
なるために、予熱装置全体のコストを低く押えることが
可能であった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、このような
従来のグロープラグにおいては、速熱型としての機能と
自己温度飽和機能とはある程度確保し得るも、エンジン
始動後におけるアフターグロー時において発熱温度を低
下させる発熱特性をもたせることは困難で、数10秒程度
のアフターグローは行なえるも、近年要求が大きい長時
間(10分以上)にわたるアフターグローを満足させること
ができないという問題を生じていた。そして、上述した
速熱型としての機能を発揮させるとともに、長時間にわ
たるアフターグローを発熱温度を低下させながら行なう
ためには、グロープラグへの通電回路上に、発熱時に用
いるリレーとアフターグロー時に用いるリレーとを別々
に組込むとともにアフターグロー側の回路には電圧降下
用抵抗等をも組込むことが必要とされるもので、その結
果回路構成部品が多くなり、装置全体がコスト高となる
ものであった。そして、このようなアフターグローの長
時間化を、回路上への素子の追加なくグロープラグ単独
で図るためには、発熱体への通電電力を自己制御して発
熱特性を大幅に改善しヒータ部分での過加熱を防止する
とともに発熱線の耐久性確保のために飽和温度を適切な
温度状態以下に低下させてその温度を維持し得る自己温
度制御機能を有すること等が必要とされ、これらの点を
考慮し速熱性および自己温度飽和性等を有しかつ耐熱強
度等の信頼性の面でも優れてなるヒータ部を有するグロ
ープラグの出現が要望されている。
【0004】また、上述した二種類の発熱線を組合わせ
たシースヒータを用いてなるグロープラグにおいて、速
熱型としての機能を発揮させるために、発熱部となる先
端側発熱線を埋設したシース先端部分を小径に形成し、
制御部を構成する後端側発熱線を埋設してなる部分との
比較において熱容量を小さくしたものも、たとえば特開
昭54-60630号公報、特開昭57-87535号公報などにより従
来から提案されている。そして、これらの従来構造で
は、通電初期において先端側発熱線に大電力を供給し、
所要の発熱温度を得て速熱特性を得るうえではある程度
機能を発揮し得るものであるが、一定時間経過後におい
て発熱温度を低下させ、発熱線等の耐久性を確保しつつ
長時間にわたるアフターグローを行なう際の充分なオー
バーシュート機能つまり一旦必要とする温度までの発熱
させるとともにその発熱温度を時間の経過と共に充分に
温度を低下させて飽和させるという特性を得ることはで
きないもので、これらの点を充分に考慮して前述した要
請を満足し得る何らかの対策を講じることが求められて
いる。
【0005】このため、本出願人は、特開平3−991
22号公報によって、先端部を小径としたシース内で発
熱体となる第1の抵抗体と制御体となる第2の抵抗体と
を、シース先端部におけるシース径よりも大きい間隙内
において、抵抗値の小さい接続手段を介して接続するよ
うに構成した自己温度制御型グロープラグを先に提案し
ている。 しかし、このような構造によるグロープラグに
おいて、第1、第2の抵抗体を前記間隙内で接続部によ
り接続するにあたって、単純な接続構造では製造上から
の問題がある。これを詳述すると、第1、第2の抵抗体
は、それぞれの螺旋部の最終螺旋部端から軸線方向に向
って延設した直線状端部同士を平行して重ね合わせ、レ
ーザ溶接等で接続することで、抵抗値の小さい接続部を
介して接続することが一般的である。そして、これら両
抵抗体は、上述した接続状態でシース内に組み込まれ、
かつ耐熱絶縁粉末を充填した後、シースの外周側からス
ェージング加工を施すことで、その内部に組み込んだ抵
抗体を埋設している耐熱絶縁粉末を型締めし、内部の高
密度化を図り、熱伝達特性等を所要の状態とし発熱特性
を向上させ、またその信頼性を確保した状態で形成され
る。しかし、このスェージング加工時においてシース先
端を絞り、第1の抵抗体埋設部分の小径化を行なった際
に両抵抗体間の間隙内での接続部部分がシース内で動
き、シースに接触してショート等の問題を招くおそれが
ある。 すなわち、二種類の螺旋状抵抗体を所定間隙内で
直列接続してシース内に組込む際の接続部としては、た
とえば特公平1−20687号公報、特公平1−390
15号公報等に示すように、抵抗体の外径部分でそれぞ
れの螺旋部端から軸線方向に延設した直線状端部同士を
重ね合わせて溶接接続する等が最も簡単である。しか
し、上述した両抵抗体の螺旋形状の製造時のばらつきや
これらをシース内に組込む際の曲がり等に起因し、シー
スとのショートが発生し易い。しかも、このような構造
では、スェージング加工時にシースを介して耐熱絶縁粉
末に作用する加圧力によって抵抗体の接続部部分の挙動
を完全に押さえ込むことは不可能で、接続部がシース内
壁部に接触してショート状態となる不良品の発生を完全
に防止することは困難である。また、このようなシース
ヒータにおいて、各構成部品 は細かくしかも小さいこと
から、適切な製造、組立てを行なううえで充分な注意を
要するもので、これらの製造上での問題に配慮し上述し
たショート等を生じることのない何らかの対策を講じる
ことが必要とされている。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような要請に応える
ために本考案に係る自己温度制御型グロープラグは、発
熱体となる第1の螺旋状抵抗体と、その一端に直列接続
した正の抵抗温度係数の大きい第2の螺旋状抵抗体と、
これら第1、第2の抵抗体を耐熱絶縁粉末中に埋設した
状態で被覆するシースを備え、このシースにおける第1
の抵抗体埋設部分のシース径を、第2の抵抗体埋設部分
のシース径よりも小さく設定するとともに、第1の抵抗
体と第2の抵抗体との間に少なくとも第1の抵抗体埋設
部分におけるシース径よりも大きい間隙を設けこの間隙
内で両抵抗体を接続するにあたって、両抵抗体のそれぞ
れから第1の抵抗体の外径よりも内側に位置する状態で
延設した接続端による抵抗値の小さい接続部を介して接
続するようにしている。
【0007】
【作用】本考案によれば、第1および第2の抵抗体を接
続する接続部を、小径な第1の抵抗体の外径よりも内側
に位置するようにして延設されている接続端によって形
成しているため、シースにスェージング加工を施したと
きに、ショート等の問題を生じることなく、高い信頼性
をもって所要の状態でシースヒータを形成することがで
きる。したがって、自己温度制御型グロープラグのシー
スヒータにおいて、発熱体となる第1の抵抗体を埋設し
ているシース先端部分での熱容量を、制御側である第2
の抵抗体を埋設しているシース後端部分に比べて充分に
小さくし、これにより速熱型としての機能を発揮させ得
るとともに、上述した発熱体埋設部であるシース先端部
分から所定の間隙をおいて接続されているシース後端部
分に埋設される制御側の第2の抵杭体による電力制御機
能を必要かつ適切に働かせ、ピーク温度から充分に低い
温度での飽和特性を得るという長時間にわたるアフター
グローを行なえるオーバーシュート特性を得ることがで
きる。
【0008】
【実施例】図1ないし図3は本考案に係る自己温度制御
型グロープラグの一実施例を示すものであり、これらの
図において、まず、図3等により全体を符号1で示すグ
ロープラグの概略構成を簡単に説明すると、図中符号2
はステンレススチール等の耐熱金属材料からなるシー
ス、3はこのシース2を先端部において保持する筒状ハ
ウジングで、このハウジング3の後端部には絶縁ブッシ
ュ4を介して電極棒5が同心状に取付けられ、この電極
棒5先端はシース1内に挿入されている。そして、シー
ス2先端側内部空間には、たとえば鉄クロムあるいはニ
ッケルクロム合金などのように正の抵抗温度係数の小さ
な導電材料で形成され発熱体となる第1の螺旋状抵抗体
10(以下第1の抵抗体という)が軸線方向に沿って配
設され、その一端は前記シース2の先端側に電気的に接
続されている。また、前記シース2の後端側内部空間に
は、この第1の抵抗体10と連続してシース2後端側の
電極棒5との間に、たとえば鉄系材料またはニッケル等
の正の抵抗温度係数の大きな導電材料で形成された第2
の螺旋状抵抗体11(以下第2の抵抗体という)とが配
設され、これによりこれら第1の抵抗体10、第2の抵
抗体11は、シース2と電極棒5間で直列して接続され
ている。なお、これら第1および第2抵抗体10,11
は、シース2内に充填されたマグネシア(MgO)等の
耐熱絶縁粉末6により埋設されている。ここで、上述し
た第2の抵抗体11は、それ自身が発熱源として作用す
るばかりでなく、前記第1の抵抗体10に対し通電開始
直後において、その抵抗値が小さいことから大電力を供
給し得るとともに、通電時間の経過と共に抵抗値が増大
して供給電力を減少させ、グロープラグ自身の飽和温度
を一定温度以下におさえ、過加熱を防止する温度制御手
段としても作用する。これは、この第2の抵抗体11の
正の抵抗温度係数が大きく、その抵抗値が通電による発
熱と共に順次増大することから明らかであろう。そし
て、このような第2の抵抗体11による電流制御を適切
なものとするために、第1の抵抗体10と第2の抵抗体
11とは、それぞれの螺旋部が所定の間隙GAPをおい
て対向するようにして接続されている。すなわち、これ
ら両抵抗体10,11の螺旋部間に一定の間隙を設け、
この間隙内で両抵抗体10,11を小さい抵抗値となる
接続部12によって接続することで、従来問題とされて
いた第1の抵抗体10からの第2の抵抗体11に対する
熱影響に時間的間隔を保ち、これにより第2の抵抗体1
1による電流制御を時間的に遅らせて第1の抵抗体10
への大電力の供給時間を延ばし、この第1の抵抗体10
を急速に赤熱させて温度立上り特性を大幅に向上させ得
るものである。
【0009】本考案によれば、上述した構成による自己
温度制御型グロープラグ1において、図1および図3か
ら明らかなように、シース2における発熱体となる第1
の抵抗体10を埋設した先端部分でのシース径DRを、
第2の抵抗体11が埋設されるシース後端部分でのシー
ス径DBよりも小さく設定するとともに、第1の抵抗体
10と第2の抵抗体11との間に、少なくとも第1の抵
抗体10が埋設されるシース先端部分におけるシース径
DRよりも大きい間隙GAP(GAP>DR)を設けて
いる。そして、この間隙内において両抵抗体10,11
を、それぞれの抵抗体の螺旋部端から折曲げられ前記第
1の抵抗体10の小径な外径よりも内側に位置するよう
にして軸線方向に延設されている接続端(直線状端部1
0a,11a)により抵抗値が実質的にゼロとなるよう
に形成される抵抗値の小さい接続部12を介して接続す
るようにしたところに特徴を有している。なお、上述し
た実施例では、前述した間隙に対応するシース2部分
を、ラッパ状に形成された径変化部により構成し、これ
により小径な先端部分と大径な後端部分とを連結してい
る場合を示す。ここで、上述したシース径DR,DBと
は、DB≧1.3DRとすることが望ましく、特に{D
B/DR=1.7}程度が最適であることが、図4の
(a),(b)から明らかなように実験により確認され
ている。たとえばシース2の後端部分でのシース径DB
を5φとしたとき、シース先端部分でのシース径DRは
3φ程度が望ましい。なお、上述した図4の(a)は上
述した間隙GAPを8mmとした場合のDB/DR=
1.0、1.3、1.7とした場合の特性を示し、1.
3以上であるときにオーバーシュート特性が得られ、
1.7のときにピーク温度やシース径の製造上での理由
から最適であることが確認されている。勿論、これ以上
の比率であると速熱性はより一層よくなるが、シース先
端が細くなり過ぎ、製造面から問題を生じる。つまり、
必要とするシース2の肉厚、螺旋状抵抗体10の線径な
どを考慮すると、先端側のシース径DRは、比率2.0
程度が製造限界と考えられる。なお、図4の(b)は上
述した第1および第2の抵抗体10,11間に間隙を設
けない場合の特性を示しており、比率が1.7程度であ
るときには多少のオーバーシュート特性を得られること
が確認できるが、その特性は実用上でまだまだ不充分
で、本考案のような間隙GAPの必要性が理解されよ
う。これは、シース径DRを単純に異ならせて熱容量を
小さくしただけでは、両抵抗体10,11間での熱伝達
が大きいことから、所要の電力制御が適切に行なえない
ためである。
【0010】そして、以上の構成によれば、発熱体とな
る第1の抵抗体10を埋設しているシース2先端の小径
部分での熱容量を、制御側である第2の抵抗体11を埋
設しているシース2後端の大径部分に比べて充分に小さ
くし、これにより迅速な赤熱化を得て 800℃到達が 5秒
以内という速熱型としての機能を発揮させ得るととも
に、上述したシース2先端部分の第1の抵抗体10から
所定の間隙をおいて接続されているシース2後端部分に
埋設される制御側の第2の抵抗体11による電力制御機
能を必要かつ適切に働かせ、エンジン始動後における発
熱温度が、1050℃程度をピーク温度としてこれから200
℃程度も充分に低い850℃程度で飽和温度となるという
図5に示したようなオーバーシュート特性を得ることが
可能となり、これにより長時間にわたるアフターグロー
を行なえるものである。
【0011】ここで、上述したシースヒータにおいて、
所定の間隙GAP内で第1および第2の抵抗体10,1
1を接続部12により接続するにあたって、上述したよ
うに各抵抗体10,11の埋設部分でのシース2のシー
ス径が異なっていることから、該接続部12における
続構造に注意要することは前述した通りである。すな
わち、これら第1および第2の抵抗体10,11は、そ
れぞれの螺旋部における最終螺旋部端から軸線方向に向
って延設した直線状端部10a,11a同士を平行して
重ね合わせ、レーザ溶接等で接続することで、小さい抵
抗値(実質的にゼロに近い値)となる接続部12を介し
て接続される。そして、これら両抵抗体10,11は、
上述した接続状態でシース2内に組み込まれ、かつ耐熱
絶縁粉末6が充填された後、シース2の外周側からスェ
ージング加工を施すことで、その内部に組み込んだ抵抗
体10,11を埋設している耐熱絶縁粉末6を型締めし
ている。しかし、このスェージング加工時にシース2先
端を絞り、前述したような第1の抵抗体埋設部分の小径
化を行なった際に、上述した両抵抗体10,11間の間
隙内での接続部12部分がシース2内で動き、シース2
等に接触してショート等の問題を生じるおそれがある。
特に、上述したような二種類の抵抗体10,11を所定
間隙内で直列接続してシース2内に組込む際の接続部1
2としては、たとえば特公平1−20687号公報、特
公平1−39015号公報等に示すように、抵抗体1
0,11の外径部分でそれぞれの螺旋部端から軸線方向
に延設した直線状端部同士を重ね合わせて溶接接続する
等が最も簡単に考えられるが、このような構造では、上
述したスェージング加工時にシース2を介して耐熱絶縁
粉末6に作用する加圧力によって、内設されている抵抗
体10,11の接続部12部分での挙動を完全に押さえ
込むことは不可能で、該接続部12がシース2内壁部に
接触してショート状態となっている不良品の発生を完全
に防止することは困難である。
【0012】このため、本考案によれば、上述した抵抗
体10,11を間隙内で接続する接続部12を、抵抗体
10,11の外径(小径な第1の抵抗体10側の外径)
よりも内側部分に位置させるように構成することで、上
述したようなスェージング時におけるショート等の問題
を一掃し得るようにしたものである。ここで、本実施例
では、図1および図2の(a),(b)からも明らかなよう
に、各抵抗体10,11の螺旋部から延設される接続端
としての直線状端部10a,11aを、両抵抗体10,
11の略軸線上に沿って延設されるように折曲げ形成
し、これらをレーザ溶接等で接続することで、両抵抗体
10,11を、小さい抵抗値(実質的にゼロに近い値)と
なる接続部12を構成した場合を示している。そして、
このような構成によって、第1および第2の抵抗体1
0,11を接続する接続部12が、小径な第1の抵抗体
10の外径よりも内側に位置するようにして延設されて
いる接続端によって形成されていることから、シース2
にスェージング加工を施したときに、ショート等の問題
を生じることなく、常に高い信頼性をもって所要の状態
でシースヒータを形成でき、品質上での問題はなくな
り、しかも製造時の作業性の面でも優れている等の利点
を奏する。
【0013】また、本考案によれば、上述したような発
熱特性をグロープラグ1単独で自己制御により得ること
ができるため、従来のようなアフターグロー時用のリレ
ーや電圧降下用抵抗等といった余分な回路部品等は不要
で、予熱装置全体のコスト低減化が図れるものである。
ここで、上述したグロープラグ1への通電制御回路構成
を図6の(a) を用いて簡単に説明すると、四本のグロー
プラグ1(GP)のヒータ部分が並列接続して設けられ、
たとえば12Vのバッテリ電源20からの定格電圧が、リ
レー21を介して印加され、各ヒータ部分がそれぞれ発
熱することで、ディーゼルエンジンの燃焼室または副燃
焼室を予熱し、エンジンの始動性を補助するようになっ
ている。なお、上述したグロープラグ1はボディアース
となっており、また図中符号22はエンジンキースイッ
チ、23はタイマ機能を有するコントローラ、24はエ
ンジン冷却水温度センサ、25は始動タイミング表示器
であるが、その動作等は周知の通りで、その具体的な説
明は省略する。そして、本考案によるグロープラグ1に
よれば、その自己温度制御機能により上述した回路構成
でよいが、従来型の場合には、図6の(b) で示すよう
に、アフターグロー時の制御用としての別回路を設け、
その制御用リレー26および電圧降下用抵抗27を付設
することが必要であるもので、その回路構成上での相違
は容易に理解されよう。
【0014】なお、本考案は上述した実施例構造に限定
されず、グロープラグ1各部の形状、構造等を、適宜変
形、変更することは自由であり、種々の変形例が考えら
れよう。たとえば上述した実施例では、各抵抗体10,
11の螺旋部端から軸線上に沿って延設した直線状端部
10a,11aを軸線上で重ね合わせて溶接した場合を
示しているが、本考案はこれに限定されず、たとえば斜
めに掛け渡された接続部12であってもよく、要は両抵
抗体10,11を、小径側の抵抗体の外径よりも内側部
分に位置して延設されかつ抵抗値が充分に小さくなるよ
うにされた接続部12で接続するようにすればよい。ま
た、このような接続部12としては、必ずしも両方側か
らの接続端同士の接続に限らず、一方側から延設されて
いる接続端を、他方側の螺旋部端部分の接続端に接続す
るようにしてもよいことは言うまでもない。
【0015】
【考案の効果】以上説明したように本考案に係る自己温
度制御型グロープラグによれば、発熱体となる第1の螺
旋状抵抗体とその一端に直列接続した正の抵抗温度係数
の大きい第2の螺旋状抵抗体とを、第1の抵抗体埋設部
分のシース径を小径としたシース内で両抵抗体間に第1
の抵抗体埋設部分のシース径よりも大きい間隙を設けた
状態で耐熱絶縁粉末中に埋設した状態で組込むにあたっ
て、この間隙内において両抵杭体を、それぞれから第1
の抵抗体の外径よりも内側に位置する状態で延設した接
続端による抵抗値の小さい接続部を介して接続している
ので、簡単な構成にもかかわらず、以下に述べる種々優
れた効果を奏する。 すなわち、本考案によれば、第1お
よび第2の抵抗体を接続する接続部を、小径な第1の抵
抗体の外径よりも内側に位置するようにして延接されて
いる接続端によって形成しているため、シースにスェー
ジング加工を施したときに、ショート等の問題を生じる
ことなく、高い信頼性をもって所要の状態でシースヒー
タを形成することができ、予熱装置全体の製造時の作業
性を簡素化するとともにその製造コストの低減化を図る
ことができる。 そして、本考案によれば、このような利
点をもつシーズヒータを用いることによって、発熱体と
なる第1の抵抗体を埋設しているシース先端部分での熱
容量を充分に小さくし、通電初期において迅速な発熱を
得て速熱型としての機能を発揮させ得るとともに、シー
ス先端側の第1の抵抗体から所定の間隙をおいて接続さ
れているシース後端側の制御側としての第2の抵抗体に
よる電力制御機能を必要かつ適切に働かせ、発熱温度を
時間の経過に伴なってピーク温度から充分に低い飽和温
度とし得るというオーバーシュート特性を得ることがで
き、長時間にわたるアフターグローが可能で、しかもこ
のような発熱特性をグロープラグ自身で得ることができ
るため余分な回路部品等が不要となる等の利点を有する
自己温度制御型グロープラグを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る自己温度制御型グロープラグの一
実施例を示し、シースヒータの要部のみを拡大して示す
要部拡大断面図である。
【図2】本考案を特徴づける螺旋状抵抗体の接続部構造
を説明するための概略斜視図およびその側面図である。
【図3】本考案を適用する自己温度制御型グロープラグ
の全体の概略断面図である。
【図4】ヒータ先端部での発熱温度と時間との関係を示
す間隙を有する場合と間隙なしの場合の特性図である。
【図5】発熱特性を説明するための特性図である。
【図6】グロープラグへの通電回路構成を示す本考案の
よる場合と従来例との回路図である。
【符号の説明】
1 自己温度制御型グロープラグ 2 シース 3 ハウジング 5 電極棒 6 耐熱絶縁粉末 10 第1の螺旋状抵抗体 10a 直線状端部(接続端) 11 第2の螺旋状抵抗体 11a 直線状端部(接続端) 12 接続部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱体となる第1の螺旋状抵抗体と、そ
    の一端に直列接続されかつ第1の螺旋状抵抗体よりも正
    の抵抗温度係数の大きな材料により形成される第2の螺
    旋状抵抗体と、これら第1および第2の螺旋状抵抗体を
    耐熱絶縁粉末中に埋設した状態で被覆するシースとを
    え、このシースにおける第1の螺旋状抵抗体埋設部分の
    シース径を、第2の螺旋状抵抗体埋設部分のシース径よ
    りも小さく設定するとともに、前記第1の螺旋状抵抗体
    と第2の螺旋状抵抗体との間に、少なくとも第1の螺旋
    状抵抗体埋設部分におけるシース径よりも大きい間隙を
    設けている自己温度制御型グロープラグにおいて、 前記両螺旋状抵抗体を、前記間隙内においてそれぞれの
    抵抗体から前記第1の螺旋状抵抗体の外径よりも内側に
    位置する状態で延設した接続端を介して接続したことを
    特徴とする自己温度制御型グロープラグ。
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