JP2561992Y2 - コネクタ - Google Patents

コネクタ

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JP2561992Y2
JP2561992Y2 JP1856592U JP1856592U JP2561992Y2 JP 2561992 Y2 JP2561992 Y2 JP 2561992Y2 JP 1856592 U JP1856592 U JP 1856592U JP 1856592 U JP1856592 U JP 1856592U JP 2561992 Y2 JP2561992 Y2 JP 2561992Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ICカードなどのよう
にカードの板面に所定間隔を隔てて外部端子が露出され
ているカードを使用対象とするコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】ICカードを使用対象とするコネクタ
は、移動体通信に関係する携帯用電話機や、その他の通
信機器、情報機器などに次第に多用される傾向にある。
この種のコネクタは、カード挿抜用空間の内部に突出す
る接点を備えた信号用接片を内蔵しており、上記空間に
挿入されてきたカードの外部端子に上記接点が弾接する
ようになっている。
【0003】他方、上記種類のコネクタの使用対象であ
るICカードのようなカードは、カード板面に設けられ
る外部端子の設置箇所や大きさなどが標準化されてい
る。図13にこの考案のコネクタの使用対象となるカー
ドCの一例であるICカードを示している。図示のよう
に、このカードCは、片側の板面cの所定箇所に外部端
子c1〜c8が前後方向Aに2列に並べられており、各
列には横方向Bに外部端子が4つずつ並べられている。
そして、カードCをコネクタの上記空間に挿入したとき
には、上記外部端子c1〜c8がコネクタ側の上記接点
に各別に弾接する。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】したがって、カードC
を挿入したり引き抜いたりするときには、上記接点がカ
ードの板面の先端から外部端子に至る広い範囲で擦れ合
ったり、あるいは、前後2列に並んでいる外部端子c1
〜c8が、非対応の上記接点と擦れ合うという事態が生
じる。そして、上記接点がカードの板面に広い範囲で擦
れ合うとその接点の摩耗が速まり、また、外部端子c1
〜c8が非対応の上記接点と擦れ合うと、誤信号の発生
する危惧が生じるという問題があった。
【0005】本考案は上記の問題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、カードに前後 2列に配列された
数の外部端子の個々に対して、コネクタ側の非対応の接
点が擦れ合わないようにすると共に、接点とカードの板
面との擦れ合う範囲を狭くできるようにすることによっ
て、誤信号の発生する危惧を解消すると同時に、コネク
タ側の上記接点やカード側の外部端子の摩耗を抑制する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の考案によるコ
ネクタは、所定の間隔を隔てて前後2列に配列された複
数の外部端子が板面に露出されてなるカードのセット部
を具備するベースと、上記セット部に前後2列に配列さ
れたばね性を具備する複数の接片と、上記セット部に突
出する形態で前後2列の上記外部端子の前後間隔と同一
の前後間隔を隔てて各列の上記接片に具備されてなる前
後2列の複数の接点と、上記カードを保持可能でかつ保
持した上記カードの上記外部端子と上記板面とを露出さ
せる開口を備えたカバー体と、上記カバー体と上記ベー
スとが重なり合ってそのカバー体に保持された上記カー
ドが前後2列の上記接点に当接される閉位置と、上記カ
バー体と上記ベースとが離反する開位置との間で、開閉
動自在に上記カバー体を上記ベースに連結すると共に、
後列の上記接点が上記カバー体に保持された上記カード
の前後2列の上記外部端子の相互間で上記板面に対応し
前列の上記接点が前列の上記外部端子の前側で上記板面
に対応する第1位置と、後列の上記接点が後列の上記外
部端子に対応しかつ前列の上記接点が前列の上記外部端
子に対応する第2位置との間で前後方向スライド自在
記カバー体を上記ベースに連結する連結機構と、上記
ベースの側面に設けられた係合突起と、上記カバー体
設けられ、上記第1位置に設定された上記カバー体の開
閉動に伴って上記係合突起が嵌脱される凹所と、上記カ
バー体に設けられ、上記閉位置に設定された上記カバー
体を上記第1位置から上記第2位置まで前方へスライド
させたときに上記係合突起に係合して上記カバー体が開
動することを阻止し、かつ、上記閉位置に設定された上
記カバー体を上記第2位置から上記第1位置まで後方へ
スライドさせたときに上記係合突起から離脱される係合
片部と、を有するものである。
【0007】請求項2の考案によるコネクタは、請求項
1のものにおいて、上記カバー体が上記第2位置で上記
開位置から閉動されたときに上記カバー体の上記係合片
部の下面が上記係合突起に当たって上記ベースと上記カ
バー体とが重なり状態になることを阻止するようになっ
ているものである。
【0008】請求項3の考案によるコネクタは、所定の
間隔を隔てて前後2列に配列された複数の外部端子が板
面に露出されてなるカードのセット部を具備するベース
と、上記セット部に前後2列に配列されたばね性を具備
する複数の接片と、上記セット部に突出する形態で前後
2列の上記外部端子の前後間隔と同一の前後間隔を隔て
て各列の上記接片に具備されてなる前後2列の複数の
点と、上記カードを保持可能でかつ保持した上記カード
の上記外部端子と上記板面とを露出させる開口を備えて
いると共に、上記ベースに対する重なり位置に対して取
付け取外し可能で、かつ、その重なり位置において、
列の上記接点が上記カバー体に保持された上記カードの
前後2列の上記外部端子の相互間で上記板面に接触し前
列の上記接点が前列の上記外部端子の前側で上記板面に
接触する第1位置と、後列の上記接点が後列の上記外部
端子に接触しかつ前列の上記接点が前列の上記外部端子
接触する第2位置との間で前後方向スライド自在なカ
バー体と、上記ベースに設けられた前後一対の係合片部
と、前後一対の上記係合片部のそれぞれに隣接してそれ
らの前側で上記ベースに設けられた前後一対の凹所と、
上記カバー体に設けられ、このカバー体が上記重なり位
置に対して取付け取外しされるのに伴って上記凹所に嵌
脱され、かつ、その重なり位置に取り付けられた上記カ
バー体を上記第1位置から上記第2位置まで前方へスラ
イドさせたときに上記係合片部に係合して上記カバー体
を上記重なり位置に保持すると共に、上記重なり位置に
保持された上記カバー体を上記第2位置から上記第1位
置まで後方へスライドさせたときに上記係合片部から離
脱される係合突起と、を有する、を有するものである。
【0009】
【作用】請求項1および請求項2の考案のコネクタにお
いて、カードを保持したカバー体がベースに重ね合わさ
れて閉位置とされ、かつその閉位置において、カバー体
が第1位置に設定されているときには、ベース側の前後
2列の両方の列の接点がカードの板面に当接する。そし
て、カードを保持したカバー体を閉位置で第1位置から
第2位置まで前方へスライドさせると、後列の接点が板
面と擦れて後列の外部端子に乗り移り、前列の接点が板
面と擦れて前列の外部端子に乗り移る。このため、接点
がカードの板面の先端から外部端子に至る広い範囲で擦
れ合うことがなくなって接点とカードの板面とが擦れ合
う範囲が狭くなる。また、後列の接点が前列の外部端子
に接触したり前列の接点が後列の外部端子に接触したり
するといった事態が起こり得ないので、誤信号の発生す
るおそれがない。
【0010】請求項3の考案のコネクタにおいて、カー
ドを保持したカバー体がベースに対する重なり位置に取
り付けられ、かつその重なり位置において、カバー体が
第1位置に設定されているときには、ベース側の前後2
列の両方の接点がカードの板面に当接する。そして、カ
ードを保持したカバー体を上記重なり位置で第1位置か
ら第2位置まで前方へスライドさせると、後列の接点が
板面と擦れて後列の外部端子に乗り移り、前列の接点が
板面と擦れて前列の外部端子に乗り移る。このため、接
点がカードの板面の先端から外部端子に至る広い範囲で
擦れ合うことがなくなって接点とカードの板面とが擦れ
合う範囲が狭くなる。また、後列の接点が前列の外部端
子に接触したり前列の接点が後列の外部端子に接触した
りするといった事態が起こり得ないので、誤信号の発生
するおそれがない。
【0011】請求項1の考案と請求項3の考案とは、請
求項1の考案においてはカバー体がベースに連結機構で
連結されているのに対し、請求項3の考案においては、
カバー体がベースに対する重なり位置に対して取付け取
外し可能になっている点で異なっている。したがって、
請求項3の考案においては、ベースを携帯用電話機など
の機器側に設置しておき、カバー体をカードを保持させ
たまま携帯することが可能である。
【0012】
【実施例】次に、本考案の実施例によるコネクタを説明
する。なお、図1〜図3、図5〜 図7においては、図の
下方が前方に対応し、上方が後方に相応している。
【0013】図1〜図3および図5に示すように、この
コネクタは、ベース10とカバー体20とを備えてお
り、カバー体20がベース10に連結機構30により連
結されている。この連結機構30は、ベース10の一端
部に突設された一対の突出軸31,31と、カバー体2
0に具備された一対のブラケット32,32と、そのブ
ラケット32,32に形成された長孔33,33とより
なり、ベース10の一端部に一対の上記ブラケット3
1,31を嵌合すると共に、長孔33,33に突出軸3
1,31を嵌合することによって構成されている。そし
て、この連結機構30の作用により、上記カバー体20
が、図2や図3に示すようなベース10に対して重なり
合う閉位置と、ベース10からカバー体20が離反した
開位置との間で開閉動自在になっている。また、上記連
結機構30の作用により、閉位置に設定されたカバー体
20が、図2に示されている第1位置と図3に示されて
いる第2位置との間で前後方向スライド自在になってい
る。なお、上記した閉位置、開位置、第1位置、第2位
置についてはさらに後述する。
【0014】ベース10の上面はカードCのセット部1
1となされている。また、図6や図7に示すように、ベ
ース10の前後方向Aの中央部にリブ12が設けられ、
かつ、このリブ12を境としてその前半部と後半部とに
振り分けてそれぞれ接片保持溝13…が横方向に所定間
隔を隔てて配列されている。そして、これらの接片保持
溝13…に、形状および大きさが同一のばね性を有する
接片40…を組み付けることによって、これらの接片4
0…が上記セット部11に所定ピッチで並列されてい
る。接片40は山形の接点41と可動片部42と切起し
状の係止爪43と端子部44と幅広部45とを具備し、
幅広部45が上記接片保持溝13に具備された係止溝1
3aに嵌め込まれ、かつ係止爪43がベース10に係合
されていると共に、接点41が上記セット部11に突出
され、可動片部42が上記リブ12に具備された凹所1
2aに臨まされている。したがって、前後方向Aにおい
ては、前後2列に接片40…,40…や接点41…,4
1…が並んでいる。
【0015】さらに、ベース10には、上記リブ12を
境としてその前半部と後半部とにそれぞれ振り分けて、
上記接片保持溝13…,14…に並列する状態で副接片
保持溝15(図5参照)が形成されており、これらの副
接片保持溝15に、上記接片40と形状および大きさが
同一のばね性を有する副接片50…を組み付けることに
よって、これらの副接片50…が上記セット部11に沿
って接片40…に対し所定ピッチで並列されている。副
接片50は接片40と形状および大きさが同一であるけ
れども、接片40の接点41に相当する山形部分が当接
部51となされ、接片40の可動片部42に相当する部
分が可動接点となされている。また、接片40の係止爪
43、端子部44、幅広部45に相当する部分はそれぞ
れ係止爪53、端子部54、幅広部55となされてい
る。そして、幅広部55が上記副接片保持溝15に具備
された係止溝15aに嵌め込まれ、かつ係止爪53がベ
ース10に係合されていると共に、当接部51が上記セ
ット部11に突出され(図4参照)、可動片部が上記リ
ブ12に具備された凹所12aに臨まされている。
【0016】図5に仮想線で示したように、ベース10
に対する接片40や副接片50の組付け前においては、
それらの接片40と副接片50とがキャリア100で連
結されていて、各主接片40と副接片50とはキャリア
100で連結されたまま同時にベース10に組み付けら
れる。そして、組み付け後にキャリア100が切断除去
される。
【0017】図5に示すように、副接片50,50の可
動接点に対応する位置において、上記リブ12に固定接
点60を形成する金属板が設けられている。
【0018】図4などに示すように、カバー体20は、
上板部22と左右の側板部23,23とを有すると共
に、側板部23,23にカードCのガイド溝24,24
が形成されている。したがって、ガイド溝24,24を
利用してカードCを挿入することによってカードCがカ
バー体20に保持され、しかもカードCの外部端子c1
〜c8とその板面cとが側板部23,23の間の開口2
5(図4参照)から下方に向けて露出する。
【0019】次に、ベース10の側面に係合突起16が
設けられているのに対し、カバー体20の側板部23に
係合片部26が設けられている。この係合片部26は、
図2のようにカバー体20が閉位置で第1位置に設定さ
れているときに上記突起16に対向し、この状態から同
図の矢符aのようにカバー体20を第1位置から第2位
まで前方へスライドさせると、図3のように、その係
合片部26が上記係合突起16に係合してカバー体20
が開動することを阻止するようになっている。また、上
記カバー体20が上記第2位置で上記開位置から閉動さ
れたときには、係合片部26の下面が係合突起16に当
たってベース10とカバー体20とが重なり状態になる
ことを阻止するようになっている。さらに、カバー体2
0の側板部23における係合片部26の隣接箇所に凹所
27が形成されており、カバー体20が図1の第1位置
で開閉動されると、その開閉動に伴ってその凹所27に
上記係合突起16が嵌脱されるようになっている。
【0020】図13で説明したカードCを使用対象とす
る上記コネクタにおいて、ベース10のセット部11に
配置された複数の接片40…,40…に具備されている
前後2列の接点41…,41…の相互間隔(ピッチ)
は、カードCの前後方向Aに前後2列に配列された外部
端子c1とc2,c3とc4,c5とc6,c7とc8
のそれぞれの相互間隔(ピッチ)と同一に設定されてい
る。また、ベース10の横方向Bに並んで列を形成して
いる各列の接片40…,40…の接点41…,41…の
相互間隔(ピッチ)は、カードCにおける横方向Bに配
列された外部端子c1とc3,c3とc5,c5とc
7,c2とc4,c4とc6,c6とc8のそれぞれの
相互間隔(ピッチ)と同一に設定されている。
【0021】そして、図2のようにカバー体20が第1
位置でベース10に重なり合って閉位置になっていると
きには、図6のように、カバー体20に保持されている
カードCの前列の外部端子c1,c3,c5,c7と後
列の外部端子c2,c4,c6,c8との相互間の板面
に後列の接点41…が当接し、前列の外部端子c1
c3,c5,c7の前側の板面cに前列の接点41…,
41…が当接し、各外部端子c1〜c8とそれらに対応
する接点41…とが離反して非接触の状態になる。これ
に対し、カバー体20が第2位置でベース10に重なり
合って閉位置になっているときには、図7のようにカバ
ー体20に保持されているカードCの前列の外部端子c
1,c3,c5,c7に前列の接点41…が各別に当接
し、後列の外部端子c2,c4,c6,c8に後列の接
点41…が各別に当接する。なお、図6および図7にお
いては、外部端子c1,c2のみを示し、他の外部端子
c3〜c8は表れていない。
【0022】次に作用を説明する。カードCは図1のよ
うに開位置に設定されたカバー体20のガイド溝24に
差し込まれて保持される。このようにしてカードCを保
持させたカバー体20を閉動させることにより図2のよ
うにベース10に重ね合わせて閉位置に設定すると、図
6について上述したように、カードCがベース10のセ
ット部11にセットされ、また、カードCの前列の外部
端子c1,c3,c5,c7と後列の外部端子c2,c
4,c6,c8との相互間の板面cに後列の接点41…
が当接し、前列の外部端子c1,c3,c5,c7の前
側の板面cに前列の接点41…,41…が当接し、各外
部端子c1〜c8とそれらに対応する接点41…とが離
反して非接触の状態になる。また、副接片50…の当接
部51…がカードCにおける板面cの外部端子c1〜c
8が形成されていない箇所に当たって押圧変位される。
したがって、副接片50…の可動接点が当接部51と共
に変位して固定接点60から離れる。ここで、可動接点
と固定接点60とは常閉式の切換スイッチを構成してい
るため、可動接点が固定接点60から離れることによっ
てスイッチが切り換わり、カードCがセット部11にセ
ットされていることが検出される。
【0023】この状態から、図2および図6の矢符aの
ようにカバー体20を第1位置から第2位置まで前方へ
スライドさせることにより、図3のようにカバー体20
を第2位置に設定すると、ベース10の係合突起16に
カバー体20の係合片部26が係合してカバー体20が
開動しないようにロックされる。このようにカバー体2
0を閉位置で第1位置から第2位置まで前方へスライド
させると、図7のように、ベース10側の後列の接点4
1がカバー体20に保持されているカードCの板面cか
ら後列の外部端子c2に乗り移ってそれらが電気的に導
通し、前列の接点41がカードCの板面cから前列の外
部端子c1に乗り移ってそれらが電気的に導通する(他
の外部端子c3〜c8についても同様である。)。この
ため、外部端子c1〜c8に対しては、それぞれに対応
する接点41だけが接触し、非対応の接点41が接触す
るという事態が起こらなくなって誤信号が発生するとい
う危惧が解消される。また、接点は狭い範囲でのみカー
ドCの板面cに擦れ合うだけであるので、接点41…の
摩耗も最少限度に抑制される。
【0024】カードCを取り出すときは次のようにす
る。まずカバー体20を図3の第2位置から矢符bのよ
に後方へスライドさせて図2の第1位置に設定する。
このようにすると、接点41…がカードCの外部端子c
1〜c8から板面cに乗り移り、しかも、係合突起16
と係合片部26とによるロックが解除されるので、その
後に、カバー体20を閉位置から開位置まで開動させて
カードCを取り出す。
【0025】ところで、カバー体20は開位置において
も連結機構30の作用によって第1位置と第2位置との
間で前後方向スライド自在である。そして、カバー体2
0が第1位置で開位置になっているときには、カードC
の前列の外部端子c1,c3,c5,c7と後列の外部
端子c2,c4,c6,c8との相互間の板面cに後列
の接点41…が非接触の状態で対応し、前列の外部端子
c1,c3,c5,c7の前側の板面cに前列の接点4
1…,41…が非接触の状態で対応する。また、カバー
体20が第2位置で開位置になっているときには、カー
ドCの後列の外部端子c2,c4,c6,c8に後列の
接点41…が非接触の状態で対応し、前列の外部端子c
1,c3,c5,c7に前列の接点41…,41…が非
接触の状態で対応する。このため、カバー体20が第2
位置に設定されたまま開位置から閉動されることもあ
る。このときには、カバー体20の係合片部26の下面
が係合突起16に当たってベース10とカバー体20と
が重なり状態になることを阻止する。したがって、カバ
ー体20が開位置から閉位置まで閉動されたときにカ
ー体20が第1位置を経由せずに第2位置に達するとい
う事態が防止される。このため、接点41…がカードC
側の外部端子c1〜c8に当接するときには、接点41
…が必ず外部端子c1〜c8を擦りながらその外部端子
c1〜c8に乗り上がるようになり、そのことによって
セルフクリーニング作用が発揮されて接触信頼性の低下
が防止されるという利点がある。
【0026】次に、他の本考案の実施例によるコネクタ
を図8〜図12を参照して説明する。なお、図8〜図1
0においては図の左方が後方に対応し、右方が前方に対
応し、また、図12においては図の下方が後方に対応
し、上方が前方に対応している。
【0027】図8〜図10に示すように、このコネクタ
は、ベース10とカバー体20とを別体として備えてい
る。そして、カバー体20がベース10に対する重なり
位置(図9参照)に対して取付け取外し可能である。ま
た、カバー体20は、ベース10に対する重なり位置に
おいて、図9に示した第1位置と図10に示した第2位
置との間でスライド自在である。そして、カバー体20
が第1位置に設定されているときには、図6で説明した
ようにカードCの前列の外部端子c1,c3,c5,c
7と後列の外部端子c2,c4,c6,c8との相互間
の板面cに後列の接点41…が当接し、前列の外部端子
c1,c3,c5,c7の前側の板面cに前列の接点4
1…,41…が当接し、各外部端子c1〜c8とそれら
に対応する接点41…とが離反して非接触の状態にな
。また、カバー体20が第2位置に設定されていると
きには、図12のように、ベース10側の後列の接点4
1がカバー体20に保持されているカードCの板面cか
ら後列の外部端子c2に乗り移ってそれらが電気的に導
通し、前列の接点41がカードCの板面cから前列の外
部端子c1に乗り移ってそれらが電気的に導通する(他
の外部端子c3〜c8についても同様である。)。
【0028】また、ベース10には前後一対の係合片部
17,17が設けられ、カバー体20には係合片部1
7,17に対応する前後一対の係合突起28,28が設
けられており、係合片部17,17には、係合突起2
8,28が嵌脱可能な係合溝17a,17aが形成され
ている。さらに、上記ベース10には、カバー体20が
重なり位置に対して取付け取外しされるのに伴って上記
係合突起28,28が嵌脱される凹所17b,17bが
設けられている。そして、上記重なり位置に取り付けら
れた上記カバー体20を図9の矢符aのように第1位置
から第2位置へ前方へスライドさせ、図10のようにカ
バー体20を第2位置に設定すると、係合突起28,2
8がベース10の係合片部17,17の係合溝17a,
17aに嵌まり込んで係合し、カバー体20がベース1
0に保持される。このときには、カバー体20が第1位
置から第2位置にスライドされるのに伴って接点41…
がカードCの板面cから外部端子c3〜c8に乗り移
り、図12に仮想線で示したように、カードCのそれぞ
れの外部端子c1,c2がそれらの対応する接点41,
41に弾接してそれらが電気的に導通する(他の外部端
子c3〜c8についても同様である。)。このため、外
部端子c1〜c8に対しては、それぞれに対応する接点
41だけが接触し、非対応の接点41が擦れ合うことが
なくなって接点41…の摩耗が最少限度に抑制される。
同時に、非対応の接点41と外部端子c1〜c8とが擦
れ合うことによる誤信号の発生も無くなる。
【0029】カードCを取り出すときは次のようにす
る。まずカバー体20を図10の第2位置から矢符bの
ように後方へスライドさせて図9の第1位置に設定す
る。このようにすると、係合突起28,28が係合片部
17,17の係合溝17aから抜き出されると共に、接
点41…がカードCの外部端子c1〜c8から板面cに
乗り移るので、その後に、カバー体20を上記重なり位
置から取り外してカードCを取り出す。
【0030】その他の構成や作用は、図1〜図7で説明
した構成と酷似するものであるので、同一または相応す
る部分には図1〜図7で用いた符号と同一の符号を付し
て詳細な説明を省略する。
【0031】
【考案の効果】請求項1および請求項2の考案のコネク
タによれば、携帯用電話機などの小型の移動体通信に関
係する機器などに有利に採用することができ、取扱いが
簡便で、しかもカードの着脱時に後信号を生じる危惧が
少ない上、接点の摩耗を最少限度に抑制することのでき
るコネクタを提供することが可能になる。
【0032】請求項3の考案のコネクタにおいても同様
にカードの着脱時に後信号を生じる危惧が少ない上、接
点の摩耗を最少限度に抑制することのできるコネクタを
提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例によるコネクタにおいて、カバ
ー体が開位置に設定されているときの概略側面図であ
る。
【図2】本考案の実施例によるコネクタにおいて、カバ
ー体が閉位置で第1位置に設定されている状態の概略側
面図である。
【図3】本考案の実施例によるコネクタにおいて、カバ
ー体が閉位置で第2位置に設定されている状態の概略側
面図である。
【図4】本考案の実施例によるコネクタにおいて、カバ
ー体を閉位置に設定したときの正面図である。
【図5】本考案の実施例によるコネクタにおいて、連結
機構などを示す一部破断平面図である。
【図6】本考案の実施例によるコネクタにおいて、図2
に対応する断面図である。
【図7】本考案の実施例によるコネクタにおいて、図3
に対応する断面図である。
【図8】本考案の他の実施例によるコネクタにおいて、
ベースとカバー体が個々に離れているときの概略側面図
である。
【図9】本考案の他の実施例によるコネクタにおいて、
カバー体がベースに対する重なり位置で第1位置に設定
された状態の概略側面図である。
【図10】本考案の他の実施例によるコネクタにおい
て、カバー体がベースに対する重なり位置で第2位置に
設定された状態の概略側面図である。
【図11】本考案の他の実施例によるコネクタにおい
て、図10の要部を示す縦断正面図である。
【図12】本考案の他の実施例によるコネクタにおい
て、図10に対応する断面図である。
【図13】カードの平面図である。
【符号の説明】
C カード c 板面 c1,c3,c5,c7 前列の外部端子 c2,c4,c6,c8 後列の外部端子 11 セット部 10 ベース 16 係合突起17 係合片部 17b 凹所 20 カバー体 25 開口 26 係合片部 27 凹所28 係合突起 30 連結機構 40 接片 41 接点

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の間隔を隔てて前後2列に配列され
    た複数の外部端子が板面に露出されてなるカードのセッ
    ト部を具備するベースと、 上記セット部に前後2列に配列されたばね性を具備する
    複数の接片と、 上記セット部に突出する形態で前後2列の上記外部端子
    前後間隔と同一の前後間隔を隔てて各列の上記接片に
    具備されてなる前後2列の複数の接点と、 上記カードを保持可能でかつ保持した上記カードの上記
    外部端子と上記板面とを露出させる開口を備えたカバー
    体と、上記カバー体と上記ベースとが重なり合ってそのカバー
    体に保持された上記カードが前後2列の上記接点に当接
    される 閉位置と、上記カバー体と上記ベースとが離反す
    開位置との間で、開閉動自在に上記カバー体を上記ベ
    ースに連結すると共に、後列の上記接点が上記カバー体
    に保持された上記カードの前後2列の上記外部端子の相
    互間で上記板面に対応し前列の上記接点が前列の上記外
    部端子の前側で上記板面に対応する第1位置と、後列の
    上記接点が後列の上記外部端子に対応しかつ前列の上記
    接点が前列の上記外部端子に対応する第2位置との間で
    前後方向スライド自在に上記カバー体を上記ベースに連
    結する連結機構と、上記ベースの側面 に設けられた係合突起と、上記カバー体 に設けられ、上記第1位置に設定された上
    記カバー体の開閉動に伴って上記係合突起が嵌脱される
    凹所と、上記カバー体 に設けられ、上記閉位置に設定された上記
    カバー体を上記第1位置から上記第2位置まで前方へス
    ライドさせたときに上記係合突起に係合して上記カバー
    体が開動することを阻止し、かつ、上記閉位置に設定さ
    れた上記カバー体を上記第2位置から上記第1位置まで
    後方へスライドさせたときに上記係合突起から離脱され
    る係合片部と、 を有することを特徴とするコネクタ。
  2. 【請求項2】 上記カバー体が上記第2位置で上記開位
    置から閉動されたときに上記カバー体の上記係合片部の
    下面が上記係合突起に当たって上記ベースと上記カバー
    体とが重なり状態になることを阻止するようになってい
    る請求項1に記載したコネクタ。
  3. 【請求項3】 所定の間隔を隔てて前後2列に配列され
    た複数の外部端子が板面に露出されてなるカードのセッ
    ト部を具備するベースと、 上記セット部に前後2列に配列されたばね性を具備する
    複数の接片と、 上記セット部に突出する形態で前後2列の上記外部端子
    前後間隔と同一の前後間隔を隔てて各列の上記接片に
    具備されてなる前後2列の複数の接点と、 上記カードを保持可能でかつ保持した上記カードの上記
    外部端子と上記板面とを露出させる開口を備えていると
    共に、上記ベースに対する重なり位置に対して取付け取
    外し可能で、かつ、その重なり位置において、後列の
    記接点が上記カバー体に保持された上記カードの前後2
    列の上記外部端子の相互間で上記板面に接触し前列の
    記接点が前列の上記外部端子の前側で上記板面に接触す
    第1位置と、後列の上記接点が後列の上記外部端子に
    接触しかつ前列の上記接点が前列の上記外部端子に接触
    する第2位置との間で前後方向スライド自在なカバー体
    と、上記ベースに設けられた前後一対の係合片部と、 前後一対の上記係合片部のそれぞれに隣接してそれらの
    前側で上記ベースに設けられた前後一対の凹所と、 上記カバー体に設けられ、このカバー体が上記重なり位
    置に対して取付け取外しされるのに伴って上記凹所に嵌
    脱され、かつ、その重なり位置に取り付けられた上記カ
    バー体を上記第1位置から上記第2位置まで前方へスラ
    イドさせたときに上記係合片部に係合して上記カバー体
    を上記重なり位置に保持すると共に、上記重なり位置に
    保持された上記カバー体を上記第2位置から上記第1位
    置まで後方へスライドさせたときに上記係合片部から離
    脱される係合突起と、 を有することを特徴とするコネクタ。
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