JP3593959B2 - コネクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コネクタに関し、特に半嵌合検知機能を備えたコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
半嵌合検知機能を備えたコネクタとして、例えば特開平8−264230号公報に開示されたものがある。このものは、図14に示すように、コネクタハウジング1,2を嵌合させる途中では、一方のコネクタハウジング1の上面に設けたロックアーム3が他方のコネクタハウジング2に設けられたロック受部4に乗り上がって弾性変位し、両コネクタハウジング1,2を正規嵌合させると同時に、ロックアーム3が復帰変位してロック受部4に係止して両コネクタハウジング1,2を離間不能にロックする。両コネクタハウジング1,2を正規嵌合した後、ロックアーム3の周囲に設けられたスライダ5をロックアーム3の伸び方向に沿って相手側コネクタハウジング2の側へスライド変位させることで、ロックアーム3のロック解除方向への変位が規制され、両コネクタハウジング1,2が2重にロックされた状態となる。また、両コネクタハウジング1,2が半嵌合状態のままで嵌合操作を終えてしまった場合には、スライダ5をロックアーム3の変位を規制する位置まで移動することができないため、作業者は両コネクタハウジング1,2が半嵌合状態であることを認知することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のコネクタにおいては、組み付けの際に、両コネクタハウジング1,2を嵌合する操作と、スライダ5を変位させて半嵌合状態を検知する操作との2段階の操作が必要であり、作業が煩雑となっていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、嵌合操作及び半嵌合検知操作を簡単にすることの可能なコネクタを提供するところにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための請求項1の発明に係るコネクタは、互いに嵌合可能な第1コネクタハウジング及び第2コネクタハウジングと、前記第1コネクタハウジングに設けられ、両コネクタハウジングの嵌合途中には前記第2コネクタハウジングとの干渉によりロック解除姿勢へ弾性変位し、正規嵌合時にはロック姿勢へ復帰変位して前記第2コネクタハウジング側に係止して両コネクタハウジングを離間不能に保持するロックアームと、前記第1コネクタハウジングに取り付けられ、前記ロックアームの前記ロック解除姿勢側への変位を規制する変位規制位置と、この変位規制位置よりも前記第2コネクタハウジング側に位置して前記ロックアームの前記ロック解除姿勢への変位を許容する変位許容位置との間を両コネクタハウジングの嵌合方向に沿って移動可能なスライダと、前記スライダに保持され、前記両コネクタハウジングの嵌合方向に沿って伸縮可能であり、かつ、両コネクタハウジングの嵌合途中において一端側が前記第2コネクタハウジングに設けられた押圧部によって圧縮方向に押圧されることで前記スライダを前記変位規制位置側へ弾性的に付勢可能なバネ部材とを備え、前記ロックアームには、前記両コネクタハウジングの嵌合途中において前記スライダの有する変位規制部に係止して前記バネ部材の付勢によるこのスライダの前記変位規制位置側への変位を規制し、正規嵌合時には前記ロック姿勢への復元変位とともに前記変位規制部に対する係止を解除して前記スライダの前記変位規制位置への変位を許容するスライド規制部が設けられ、前記バネ部材の弾性復元力は、前記両コネクタハウジングが嵌合途中においてこのバネ部材を圧縮変形させた状態で放置されたときに両コネクタハウジングを離間させ得る力よりも小さく、かつ、正規嵌合時には前記スライダを前記変位規制位置側へ変位させるのに十分な程度に設定されているところに特徴を有する。
【0005】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記ロックアームには、このロックアームを前記ロック姿勢から前記ロック解除姿勢へと変位操作するための操作部が設けられている一方、前記スライダには前記変位規制位置において前記操作部の外面を覆い、前記変位許容位置において前記操作部を露出させる覆い部が設けられているところに特徴を有する。
【0006】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記スライド規制部は、前記ロックアームの先端位置に設けられているところに特徴を有する。
【0008】
【発明の作用および効果】
請求項1の発明によれば、両コネクタハウジングを正規嵌合するとともに、スライダがバネ部材の付勢によってロックアームのロック解除姿勢側への変位を規制する位置に移動し、両コネクタハウジングは2重にロックされた状態となる。また、このときのスライダの動作を見ることで両コネクタハウジングが正規に嵌合されたどうかを認知することができる。これらの作業は、両コネクタハウジングを嵌合させるという一つの操作のみで行われるため、作業が簡単である。
また、従来のコネクタには一方のコネクタハウジングに設けたバネ部材が嵌合過程で圧縮されてゆき、嵌合操作を途中で終えてしまった場合には両コネクタハウジングがバネ部材の弾性復元力によって離間されることで半嵌合状態を検知するようにしたものがあるが、本発明では、バネ部材の弾性復元力を両コネクタハウジングを離間し得る力よりも小さくしたため、コネクタの嵌合力を従来のものよりも低減することができる。
【0009】
請求項2の発明によれば、正規嵌合状態においてはロックアームの操作部が覆い部によって覆われた状態となっているため、離脱作業の際に作業者が手順を誤ってスライダを変位許容位置に移動させるより先にロックアームを変位操作しようとしてしまうことを防止できる。
【0010】
請求項3の発明によれば、スライダの変位規制・規制解除のために必要なスライド規制部の変位量が、他の部位に設けた場合よりも大きくとれるため、コネクタの大型化を防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に本発明の一実施形態について図1から図13を参照しつつ説明する。
本実施形態のコネクタ10は、互いに嵌合・離脱の可能な雌側コネクタハウジング20(本発明の「第1コネクタハウジング」に相当)と雄側コネクタハウジング11(本発明の「第2コネクタハウジング」に相当、図中には一部分のみを示す)とを備えている。なお、本実施形態における方向の説明では、各コネクタハウジング11,20について相手側のコネクタハウジング11,20と対向する側を前面とし、図1に示す位置により上下を示す。
【0013】
雌側コネクタハウジング20は、合成樹脂材からなり、図2及び図3に示すように、雌側端子金具(図示しない)が収容される大小複数のキャビティ21、22を備えている。雌側コネクタハウジング20には側方からリテーナ23(図1参照、詳細には図示しない)を差し込んで装着可能とされており、このリテーナ23によって各キャビティ21,22内の雌側端子金具が抜止係止されるようになっている。雌側コネクタハウジング20の上面には、左右方向の中央にロックアーム24が一体に形成されている。ロックアーム24は左右一対の脚部25を備えており、各脚部25は雌側コネクタハウジング20の前端から上方に立設され、そこから直角に折れ曲がり後方へ伸びて後部で一体となっている。各脚部25の上面にはそれぞれロック突起26が形成されており、このロック突起26は後述する雄側コネクタハウジング11のロック受部15と係合可能とされている。
【0014】
ロックアーム24は、両コネクタハウジング11,20が離脱した状態及び正規嵌合した状態では、全体が雌側コネクタハウジング20の上面とほぼ平行となったロック姿勢(図2参照)を保つが、両コネクタハウジング11,20の嵌合途中には、ロック突起26が雄側コネクタハウジング11側に乗り上がることで後端側が下がるように傾斜したロック解除姿勢(図12参照)へ弾性変位するようになっている。
【0015】
また、各ロック突起26の前面側には、テーパ状の案内面26Aが形成されており、両コネクタハウジング11,20を嵌合させる時には、この案内面26Aが雄側コネクタハウジング11の端縁に摺接することでロックアーム24がロック解除姿勢側へ弾性変位させられるようになっている。また、ロックアーム24の後端部には操作突部27(本発明の「操作部」に相当)が上方へ突設されており、両コネクタハウジング11,20の離脱時にはこれを下方に押圧操作することでロックアーム24をロック解除姿勢へ弾性変位させることができる。さらに、ロックアーム24の後端部において操作突部27の下方にはスライド規制部28が突設されており、このスライド規制部28はロックアーム24がロック解除姿勢にあるときに後述のスライダ40に係止してそのスライダ40の後方への変位を規制可能とされている。
【0016】
また、雌側コネクタハウジング20の上面には、ロックアーム24の左右両側に所定長さ離間した位置に一対のガイド壁31が突設されている。この一対のガイド壁31は、前後に細長く、全体として互いに内側(相手側のガイド壁31と対向する側)が開放する断面コの字形状をなしている。ガイド壁31の内側には、後述のスライダ40のスライド縁部42を嵌め入れて、スライダ40を前後方向にスライド変位可能に保持することができるようになっている。ガイド壁31の内側面と天井面とには、それぞれ前後方向に沿って側方溝部32、上方溝部33が凹設されており、両溝部32,33内には中央よりも後端寄りの位置にストッパ32A,33Aが突設されている。また、ガイド壁31の内側底面には前端寄りの位置に、後面側に緩やかな傾斜を持ち前面側に急な傾斜を持つスライダ係止部34が突設されている。
【0017】
スライダ40は、合成樹脂材によって一体に形成されており、図4から図6に示すように、両コネクタハウジング11,20の嵌合方向に細長い左右一対のバネ収容部41を備えている。各バネ収容部41は、筒状をなしており、内部にはコイルバネ50(本発明の「バネ部材」に相当)が弾性収縮可能な状態で収容されている。各バネ収容部41は互いにその内側(相手側のバネ収容部41と対向する側)の面の前方部分が開放されており、ここから装着されたコイルバネ50の前端部50Aが露出している(図7、図8を併せて参照)。このコイルバネ50の前端部50Aには、後述するように、両コネクタハウジング11,20を嵌合させるときに雄側コネクタハウジング11の押圧部17が当接して圧縮方向に押圧されるようになっている。
なお、コイルバネ50は、両コネクタハウジング11,20が嵌合される過程で圧縮変形させられるが、後に詳述するように、このときのコイルバネ50の復帰変形力は両コネクタハウジング11,20が嵌合途中で放置された場合に、両コネクタハウジング11,20を離間させ得る力よりも小さくされており、なおかつ、正規嵌合時にはスライダ40を変位規制位置側へ変位させるのに十分な程度に設定されている。
【0018】
また、各バネ収容部41の幅方向外側の面には前後に細長いスライド縁部42が突設されている。スライダ40は、各スライド縁部42を左右のガイド壁31の内側に嵌め込むことで雌側コネクタハウジング11の上面を両コネクタハウジング11,20の嵌合方向に沿ってスライド変位可能とされている。各スライド縁部42には、ガイド壁31の側方溝部32、上方溝部33内に嵌め込み可能な突起43,44が外側面と上面とに設けられており、各突起43,44が各溝部32,33の後端寄りに設けられたストッパ32A,33Aに係止することでスライダ40の後端位置(変位規制位置、図8参照)が規定される。また、各スライド縁部42には、上下に弾性変位可能な係止片46が前方へ突設されており、その先端には係止突起46Aが下向きに突設されている。この係止突起46Aはガイド壁31の前端寄りに設けられたスライダ係止部34に弾性的に係止させることができ、そうすることでスライダ40が前端位置(変位許容位置、図7、図9参照)に保持されるようになっている。
【0019】
また、各バネ収容部41は後部側において角柱状の変位規制部47によって互いに連結されている。さらに、両バネ収容部41の後端上部には、コの字形のスライド操作部48(本発明の「覆い部」に相当)がブリッジ状に架設されている。このスライド操作部48は、両コネクタハウジング11,20を正規嵌合した状態において(図13参照)、雄側コネクタハウジング11よりも上方に延出し、これを前方へ押圧操作することでスライダ40を変位規制位置側から変位許容位置側へと変位可能とされている。スライダ40が変位規制位置にあるときには(図8、図13参照)、変位規制部47がロックアーム24のスライド規制部28の下方に入り込み、ロックアーム24のロック解除姿勢側への変位を規制する。このときスライド操作部48はロックアーム24の操作突部27の上面を覆うため、操作突部27が誤って押圧操作されることが防止される。また、スライダ40が変位許容位置にあるときは(図1、図9、図11参照)、ロックアーム24のスライド規制部28が変位規制部47よりも後方に位置して、ロックアーム24はロック解除姿勢への変位が可能な状態となり、操作突部27もスライド操作部48から後方に露出し押圧操作可能な状態となる。
【0020】
一方、雄側コネクタハウジング11は、合成樹脂材によって形成されており、図1及び図10に示すように、その前面には角筒状のフード部12が突設され、ここに雌側コネクタハウジング20を嵌入可能とされている。雄側コネクタハウジング11はタブ部13,14を備えた複数の雄側端子金具(全体は図示しない)を収容しており、各タブ部13,14はフード部12内に突出して、嵌合時にはそれぞれ雌側コネクタハウジング20のキャビティ21,22内に差し込まれて雌側端子金具と接続されるようになっている。また、フード部12の上面には一部分が切除されてその縁部にロック受部15が形成されており、ここにロックアーム24のロック突起26が入り込むことで両者が係合し、両コネクタハウジング11,20が離間不能に保持される。また、フード部12内には、上部、左右方向の中央付近に3つの突出部分が並設されており、そのうち左右の一対のものは押圧部17とされている。各押圧部17は、両コネクタハウジング11,20を嵌合したときにロックアーム24の脚部25とガイド壁31との間に入り込んでコイルバネ50のの前端部50Aに当接して圧縮方向に押圧するようになっている。
【0021】
本実施形態の構成は以上であり、次にその作用を説明する。
嵌合操作を開始する前には、雌側コネクタハウジング20には、スライダ40が係止片46の係止突起46Aをスライダ係止部34に係止させることで変位許容位置に保持されている。両コネクタハウジング11,20を嵌合するには、スライダ40を変位許容位置に保持させたまま、両コネクタハウジング11,20を接近させる。嵌合が開始されると、ロック突起26の案内面26Aがフード部12の開口縁に突き当たる(図11参照)。そして、案内面26Aの傾斜に沿ってロック突起26がフード部12の壁面に乗り上がり、ロックアーム24がロック解除姿勢に弾性変位する。同時に、ロックアーム24のスライド規制部28がスライダ40の変位規制部47に対して後方から係止する。なお、このとき、雄側コネクタハウジング11の押圧部17は、コイルバネ50の前端部50Aにはまだ当接していない。
【0022】
この状態から嵌合がさらに進むと、雄側コネクタハウジング11の押圧部17がコイルバネ50の前端部50Aに当接し(図12に示す状態)、コイルバネ50を圧縮方向に押圧する。このとき、押圧部17からコイルバネ50に付与される押圧力はスライダ40で受け止められるが、上記のようにスライダ40はスライド規制部28と変位規制部47との係合によって後退変位を規制されているので、コイルバネ50が弾性的に収縮し、弾性復元力が蓄勢される。
【0023】
そして、両コネクタハウジング11,20が正規嵌合状態に至ると、ロック突起26がロック受部15と係合するとともに、ロックアーム24がロック姿勢へと復帰変位する。すると、スライド規制部28が変位規制部47から解離するとともに、コイルバネ50の弾性復元力によってスライダ40の係止片46が上方へ撓み変形して係止突起46Aがスライド係止部34を乗り越え、スライダ40が後方へ移動する。そして、スライド縁部42の各突起43,44がストッパ32A,33Aに当接し、スライダ40が変位規制位置に至る(図13参照)。
【0024】
この正規嵌合状態においては、スライダ40の変位規制部47がロックアーム24のスライド規制部28の下側に位置してロックアーム24のロック解除姿勢側への変位が規制されるため、両コネクタハウジング11,20は2重にロックされた状態となる。
【0025】
上記の嵌合過程において、両コネクタハウジング11,20が半嵌合状態のままで嵌合操作を終えてしまった場合には、作業者は雄側コネクタハウジング11の上面に延出するスライド操作部48が変位許容位置のまま不動であるのを見て正規に嵌合されていないことを認知することができる。なお、両コネクタハウジング11,20が押圧部17によってコイルバネ50を圧縮変形させている段階(図13より後の段階)で放置された場合には、両コネクタハウジング11,20にはコイルバネ50の弾性復元力が作用するが、両コネクタハウジング11,20を離間させるまでには至らない。
【0026】
さて、従来のコネクタには一方のコネクタハウジングに設けたバネ部材が嵌合過程で圧縮されてゆき、嵌合操作を途中で終えてしまった場合には両コネクタハウジングがバネ部材の弾性復元力によって離間されることで半嵌合状態を検知するようにしたものがある。そのようなコネクタでは、バネ部材の弾性復元力をコネクタハウジング間の摩擦力や雌雄端子金具間の摩擦力等に対抗して両コネクタハウジングを離間させるのに十分な程大きく設定する必要があるため、コネクタの嵌合力が大きくなる傾向がある。しかし、本実施形態のコネクタ10では、コイルバネ50の弾性復元力が両コネクタハウジング11,20を離間し得る力よりも小さく設定されているため、コネクタの嵌合力を低減することができる。
【0027】
両コネクタハウジング11,20を正規嵌合状態から離脱する際には、まずスライド操作部48を前方へ押圧操作してスライダ40を変形規制位置より変形許容位置へと移動させる。そして、スライダ40を変形許容位置に保持しつつ、ロックアーム24の操作突部27を下方へ押圧してロックアーム24をロック解除姿勢とした後、両コネクタハウジング11,20を離間させる。
上記の離脱操作において、コイルバネ50の弾性復元力は前述のように従来のものよりも小さく設定されているため、作業が容易である。また、正規嵌合状態においてはロックアーム24の操作突部27の上面をスライダ40のスライド操作部48が覆うため、スライド40を動かさなければスライド操作部48に触れられないようになっている。そのため、離脱する際に作業者が手順を誤ってスライダ40を移動させるより先に操作突部27を押圧操作しようとする事態を防止できる。
【0028】
以上のように、本実施形態においては、両コネクタハウジング11,20を正規嵌合するとともに、スライダ40がコイルバネ50の付勢によって変位許容位置から変位規制位置へと移動し、両コネクタハウジング11,20が2重ロックされる。また、このときのスライダ40の動作を見ることで正規に嵌合されたかどうかを認知することができる。これらの作業は、両コネクタハウジング11,20を嵌合させる操作のみで行われるため、作業が簡単である。
また、正規嵌合状態においてはロックアーム24の操作突部27がスライダ40のスライド操作部48によって覆われた状態となっているため、離脱作業の際に作業者が手順を誤ることを防止できる。
【0029】
さらに、スライド規制部28はロックアーム24の先端位置に設けられており、スライダ40の変位規制・規制解除のために必要なスライド規制部28の変位量が、他の位置に設けた場合よりも大きくとれるため、コネクタ10の大型化を防止することができる。
また、コイルバネ50の弾性復元力を両コネクタハウジング11,20を離間し得る力よりも小さくしたため、コネクタの嵌合力を低減することができ、嵌合作業を容易にすることができる。
【0030】
本発明の技術的範囲は、上記した実施形態によって限定されるものではなく、例えば、次に記載するようなものも本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、スライダ40とコイルバネ50とを設けた雌側コネクタハウジング20を第1コネクタハウジングとし、雄側コネクタハウジング11を第2コネクタハウジングとしたが、本発明によれば、雄側コネクタハウジングを第1コネクタハウジングとし、雌側コネクタハウジングを第2コネクタハウジングとしても良い。
【0031】
(2)上記実施形態では、ロックアーム24の操作突部27の外面をスライダ40のスライド操作部48で覆うことで誤操作を防止しているが、本発明によれば、覆い部は必ずしもスライダのスライド操作を行うための部位でなくても良く、また、必ずしもスライダに覆い部を設ける必要はない。
(3)上記実施形態では、コイルバネ50の弾性復帰力をコネクタハウジング11,20を離間し得る力よりも小さく設定することで作業性の向上を図ったが、本発明によれば、バネ部材の弾性復帰力を大きく設定し、半嵌合状態の場合には両コネクタハウジングを離間させることで半嵌合状態を作業者が検知するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態における両コネクタハウジングの嵌合前の状態を示す側断面図
【図2】雌側コネクタハウジングの側断面図
【図3】雌側コネクタハウジングの正面図
【図4】スライダの平面図
【図5】スライダの正面図
【図6】スライダの側面図
【図7】雌側コネクタハウジングにスライダを組み付けた状態を示す正面図
【図8】スライダが変位規制位置にあるときの雌側コネクタハウジングを示す平面図
【図9】スライダが変位許容位置にあるときの雌側コネクタハウジングを示す平面図
【図10】雄側コネクタハウジングを示す正面図
【図11】嵌合途中においてロック突起が雄側コネクタハウジングに接触したときの状態を示す側断面図
【図12】嵌合途中において押圧部がコイルバネに接触したときの状態を示す側断面図
【図13】正規嵌合状態を示す側断面図
【図14】従来のコネクタを示す側断面図
【符号の説明】
10…コネクタ
11…雄側コネクタハウジング(第2コネクタハウジング)
17…押圧部
20…雌側コネクタハウジング(第1コネクタハウジング)
24…ロックアーム
27…操作突部(操作部)
28…スライド規制部
40…スライダ
48…スライド操作部(覆い部)
50…コイルバネ(バネ部材)
Claims (3)
- 互いに嵌合可能な第1コネクタハウジング及び第2コネクタハウジングと、
前記第1コネクタハウジングに設けられ、両コネクタハウジングの嵌合途中には前記第2コネクタハウジングとの干渉によりロック解除姿勢へ弾性変位し、正規嵌合時にはロック姿勢へ復帰変位して前記第2コネクタハウジング側に係止して両コネクタハウジングを離間不能に保持するロックアームと、
前記第1コネクタハウジングに取り付けられ、前記ロックアームの前記ロック解除姿勢側への変位を規制する変位規制位置と、この変位規制位置よりも前記第2コネクタハウジング側に位置して前記ロックアームの前記ロック解除姿勢への変位を許容する変位許容位置との間を両コネクタハウジングの嵌合方向に沿って移動可能なスライダと、
前記スライダに保持され、前記両コネクタハウジングの嵌合方向に沿って伸縮可能であり、かつ、両コネクタハウジングの嵌合途中において一端側が前記第2コネクタハウジングに設けられた押圧部によって圧縮方向に押圧されることで前記スライダを前記変位規制位置側へ弾性的に付勢可能なバネ部材とを備え、
前記ロックアームには、前記両コネクタハウジングの嵌合途中において前記スライダの有する変位規制部に係止して前記バネ部材の付勢によるこのスライダの前記変位規制位置側への変位を規制し、正規嵌合時には前記ロック姿勢への復元変位とともに前記変位規制部に対する係止を解除して前記スライダの前記変位規制位置への変位を許容するスライド規制部が設けられ、
前記バネ部材の弾性復元力は、前記両コネクタハウジングが嵌合途中においてこのバネ部材を圧縮変形させた状態で放置されたときに両コネクタハウジングを離間させ得る力よりも小さく、かつ、正規嵌合時には前記スライダを前記変位規制位置側へ変位させるのに十分な程度に設定されていることを特徴とするコネクタ。 - 前記ロックアームには、このロックアームを前記ロック姿勢から前記ロック解除姿勢へと変位操作するための操作部が設けられている一方、前記スライダには前記変位規制位置において前記操作部の外面を覆い、前記変位許容位置において前記操作部を露出させる覆い部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
- 前記スライド規制部は、前記ロックアームの先端位置に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコネクタ。
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