JP2552079Y2 - マスタシリンダ - Google Patents

マスタシリンダ

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JP2552079Y2
JP2552079Y2 JP1992001375U JP137592U JP2552079Y2 JP 2552079 Y2 JP2552079 Y2 JP 2552079Y2 JP 1992001375 U JP1992001375 U JP 1992001375U JP 137592 U JP137592 U JP 137592U JP 2552079 Y2 JP2552079 Y2 JP 2552079Y2
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piston
peripheral lip
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outer peripheral
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孝義 篠原
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Nissin Kogyo Co Ltd
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  • Transmission Of Braking Force In Braking Systems (AREA)
  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車の油圧ブレー
キ、クラッチ等を作動させるマスタシリンダに関し、特
に、環状のベース部と、このベース部の内周端から前方
へ延出する筒状の内周リップ部と、同ベース部の外周端
から内周リップ部と同方向へ延出する外周リップ部とか
らカップシールを構成し、このカップシールのベース部
をピストン前面に当接させ、内周リップ部を同ピストン
の前面中心部から突出した取付軸部に密合する一方、外
周リップ部の前端をシリンダ本体のシリンダ孔内周面に
密接させたものの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】かゝるマスタシリンダは、例えば実開昭
56−135347号公報に開示されているように、既
に知られている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】かゝるマスタシリンダ
におけるカップシールは、ピストン前進時、外周リップ
部がシリンダ孔の内周面に圧接してカップシール前面側
の油圧室からの圧力の漏洩を防ぐ高いシール性と、ピス
トン後退時、外周リップ部が半径方向内方へ撓んでカッ
プシール背面側の補給油室から前記油圧室へ作動油を補
給させる補給性とが要求される。これらの要求を満足さ
せるべく、カップシール全体を柔軟性の高いゴムで成形
すると、前記油圧室の昇圧時に、外周リップ部の後端部
がシリンダ孔内周面に開口するリリーフポートに食い込
んだり、シリンダ孔内周面とピストン外周縁との間に食
い込んだりして損傷し、その寿命を低下させることにな
り、またその寿命向上のために硬度の高いゴムでカップ
シールを成形すれば、所期の要求を満足させることがで
きなくなる。
【0004】そこで前記公報には、カップシールの外周
リップ部の後端部外周に環状の逃げを形成して、上述の
ような食い込み現象を防止しようとしたものが開示され
ているが、逃げの形成により外周リップ部の後端部の肉
厚が減少し、これにより強度低下を招く惧れがある。
【0005】本考案は、かゝる事情に鑑みてなされたも
ので、カップシールのシール性及び補給性を満足させつ
ゝ、耐久性をも満足させ得るようにした、前記マスタシ
リンダを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案は、カップシールのベース部背面に対向する
ピストン前面を、ピストン中心に向うに従い後退する円
錐面に形成したことを特徴とする。
【0007】
【実施例】以下、図面により本考案を自動車のブレーキ
用タンデム形マスタシリンダに適用した実施例について
説明する。
【0008】先ず、図1において、シリンダ本体1には
前端を閉じたシリンダ孔1aが形成されており、このシ
リンダ孔1aに前部ピストン2f及び後部ピストン2r
が摺動自在に嵌合される。その前部ピストン2fは、シ
リンダ孔1a前端壁との間に前部油圧室3fを画成し、
また前,後部両ピストン2f,2rは、その間に後部油
圧室3rを画成し、これら油圧室3f,3rの出力ポー
ト4f,4rに自動車の2系統のブレーキ油圧回路がそ
れぞれ接続される。
【0009】前,後部ピストン2f,2rは、前面が
前,後部油圧室3f,3rにそれぞれ臨むカップシール
5,5が前端に装着され、また前部ピストン2fは、上
記カップシール5とリップの向きを逆にした2次カップ
シール6が後端に装着される。
【0010】前,後ピストン2f,2rは、それぞれ中
間部を小径にしてシリンダ孔1a内周面との間に補給油
室7f,7rを画成し、これら補給油室7f,7rをカ
ップシール5,5の背面に連通させる油孔8f,8rが
ピストン2f,2rの前端部に穿設される。
【0011】シリンダ本体1の上側部には、前部油圧室
3fに隣接して円筒状の補助油溜10が一体に突設さ
れ、その上端部に合成樹脂製の主油溜11が嵌着され
る。主油溜11には、公知のフロート式油面センサ12
が設置されていて、主油溜11内の油面が規定レベル以
下に低下すると、図示しない警報器に作動信号を送るよ
うになっている。
【0012】補助油溜10は、シリンダ本体1と一体の
隔壁13により前,後部油溜室14f,14rに仕切ら
れており、各ピストン2f,2rが所定の後退限に位置
するとき、前部油溜室14fがリリーフポート15f及
びサプライポート16fを介して前部油圧室3f及び補
給油室7fに連通し、また後部油溜室14rから後方へ
延びる油路17がリリーフポート15r及びサプライポ
ート16rを介して後部油圧室3r及び補給油室7rに
連通する。
【0013】後部ピストン2rは、シリンダ孔1aの後
部に嵌着された軸受18の前端に当接することにより後
退限を規制される。また該ピストン2rは軸受18にシ
ール部材19を介して摺動自在に支承されるピストンロ
ッド20を備えており、このピストンロッド20に図示
しないブレーキペダルにより操作されるブースタの出力
杆21が連接される。
【0014】前部油圧室3fには、前部ピストン2fを
後退方向に付勢する前部戻しばね22fが収容され、前
部ピストン2fの後退限を決定するピストン間隔規制装
置23が両ピストン2f,2r間に設けられる。
【0015】ピストン間隔規制装置23は、後部ピスト
ン2rの前端にボルト24により固定された固定座板2
5と、上記ボルト24上を限られたストロークで摺動し
得る可動座板26と、両座板25,26間に縮設された
後部戻しばね22rとから構成され、その戻しばね22
rのセット荷重は前部戻しばね22fのそれより大きく
設定されている。
【0016】而して、後部戻しばね22rは通常、両座
板25,26の間隔を最大限に広げ、前部戻しばね22
fとの協同により両ピストン2f,2rをそれぞれ所定
の後退限に保持する。
【0017】図2において、前部ピストン2fのカップ
シール5は、前部ピストン2fの油孔8fが開口する前
面にスペーサ27を介して当接する環状のベース部5b
と、このベース部5bの内周端から前方へ延出する円筒
状の内周リップ部5iと、ベース部5bの外周端から前
方へ向って漸次拡径するように延出する円錐筒状の外周
リップ部5oとから構成され、内周リップ部5iは前部
ピストン2fの前面中心部から突出する取付軸部28外
周に密合し、外周リップ部5oは前端の大径部をシリン
ダ孔1aの内周面に密接させる。
【0018】上記外周リップ部5oは、自由状態でその
後部外周面がシリンダ孔1a内周面との間に隙間29を
生じさせるように形成されている。また外周リップ部5
oの後部外周面には、通油用の複数の切欠30,30…
が周方向等間隔に設けられる。
【0019】内周リップ部5iの前端部外周には環状の
リテーナ31が嵌合され、このリテーナ31は前部戻し
ばね22fにより保持される。
【0020】一方、ベース部5b背面に対向する前部ピ
ストン2f前面は、該ピストン2f中心に向うに従い後
退する円錐面9に形成され、これによりベース部5b背
面と該円錐面9との間には、該ピストン2f中心に向っ
て漸増する断面楔状の隙間32が形成される。
【0021】後部ピストン2rの前面形状、及びそのカ
ップシール5の構造は前部ピストン2f側と同様である
から、それらの説明は省略する。
【0022】次にこの実施例の作用について説明する。
【0023】ブースタの出力杆21の前,後動操作によ
り前,後部ピストン2f,2rを進退させれば、それに
応じて前,後部油圧室3f,3rの圧力が変化するもの
で、その作用は前,後部両油圧室3f,3rにおいて同
様に生じるので、前部油圧室3f側の作用についてのみ
以下に説明する。
【0024】図2に示すように、前部ピストン2fが後
退位置を占めているとき、そのカップシール5はリリー
フポート15fの後方に位置しているので、前部油圧室
3fはこのリリーフポート15fを介して前部油溜室1
4fと連通していて、大気圧状態となっている。このと
きカップシール5の外周リップ部5oでは前端縁がシリ
ンダ孔1a内周面に密接しているが、後方へ行くにつれ
てシリンダ孔1a内周面との間の隙間29を大きくして
いる。
【0025】いま、前部ピストン2fの前進により、カ
ップシール5の外周リップ部5oの前端縁がリリーフポ
ート15fの開口位置を過ぎると、前部油圧室3fとリ
リーフポート15fとの連通が断たれるため、前部ピス
トン2fの前進量に応じて前部油圧室3fの圧力が上昇
していく。そして該油圧室3fの昇圧によれば、カップ
シール5のベース部5bは、前部ピストン2fの前面即
ち円錐面9に押つけられ、その反力としてベース部5b
は該円錐面9からピストン2f中心に向う収縮力を受け
る。このため、前部油圧室3fの圧力によりカップシー
ル5の外周リップ部5oが拡張力を受けても、図3に示
すように、外周リップ部5oの後部がリリーフポート1
5fの開口位置に差しかゝるときは、前部油圧室3fの
圧力が未だ比較的低いこともあって、外周リップ部5o
の後部は、シリンダ1a内周面との間に僅小の隙間を尚
も確保するか、若しくは該内周面に軽く接するに留ま
り、したがってリリーフポート15fへの食い込みが防
止される。
【0026】また図4に示すように、前部ピストン2f
の前進が更に進み、前部油圧室3fの圧力が充分に増大
しても、ベース部5bが前部ピストン2fの円錐面9か
ら受ける反力、即ち収縮力も増大するので、前部油圧室
3fの圧力による外周リップ部5o後部の過度の拡張が
抑えられ、したがって外周リップ部5o後部がシリンダ
孔1a内周面とスペーサ27及び前部ピストン2f前端
縁との間に食い込むことはない。
【0027】かくして外周リップ部5oの寿命の改善が
図られる。
【0028】而して、前部油圧室3fに発生した圧力は
出力ポート4fを経て対応するブレーキに伝達してそれ
を作動させる。
【0029】前部ピストン2fの後退時には、前部油圧
室3fの減圧により外周リップ部5oの後部は当初の状
態に収縮すると共に、従来通り柔軟性の高い前端は半径
方向内方へ撓んでシリンダ孔1a内周面との間に隙間を
生じさせる。その結果、前部補給油室7fの作動油が油
孔8fを通ってスペーサ27を押しのけ、上記隙間から
前部油圧室3f側へ流入し、補給が行われる。
【0030】このとき過剰補給が行われると、前部ピス
トン2fが後退限に戻ったとき、即ち外周リップ部5o
がリリーフポート15fの後方位置へ来たとき、その過
剰分はリリーフポート15fから前部油溜室14fへ流
出している。
【0031】
【考案の効果】以上のように本考案によれば、カップシ
ールのベース部に対向するピストン前面を該ピストン中
心に向って後退する円錐状に形成して、ベース部が油圧
室の圧力により前記前部ピストン前面に押しつけられた
とき、その反力としてベース部に収縮力が作用するよう
にしたので、このベース部の外周端に連なる外周リップ
部には柔軟性を与えてシール性及び補給性を確保しつ
ゝ、油圧室の昇圧時には該外周リップ部の後部がリリー
フポートやシリンダ内周面とピストン前端縁との間に食
い込むことを防止することができ、その耐久性の向上に
寄与し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示すタンデム型マスタシリ
ンダの縦断側面図
【図2】図1の2部拡大図
【図3】カップシールの前進直後の作用説明図
【図4】カップシールの更なる前進位置での作用説明図
【符号の説明】
1 シリンダ本体 1a シリンダ孔 2f,2r ピストン 3f,3r 油圧室 5 カップシール 5b ベース部 5i 内周リップ部 5o 外周リップ部 9 円錐面 28 取付軸部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状のベース部(5b)と、このベース
    部(5b)の内周端から前方へ延出する筒状の内周リッ
    プ部(5i)と、同ベース部(5b)の外周端から内周
    リップ部(5i)と同方向へ延出する外周リップ部(5
    o)とからカップシール(5)を構成し、このカップシ
    ール(5)のベース部(5b)をピストン(2f,2
    r)前面に当接させ、内周リップ部(5i)を同ピスト
    ン(2f,2r)の前面中心部から突出した取付軸部
    (28)に密合する一方、外周リップ部(5o)の前端
    をシリンダ本体(1)のシリンダ孔(1a)内周面に密
    接させたマスタシリンダにおいて、 カップシール(5)のベース部(5b)背面に対向する
    ピストン(2f,2r)前面を、ピストン(2f,2
    r)中心に向うに従い後退する円錐面(9)に形成した
    ことを特徴とする、マスタシリンダ。
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