JPH0558540U - マスタシリンダ用カップシール - Google Patents

マスタシリンダ用カップシール

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Publication number
JPH0558540U
JPH0558540U JP001232U JP123292U JPH0558540U JP H0558540 U JPH0558540 U JP H0558540U JP 001232 U JP001232 U JP 001232U JP 123292 U JP123292 U JP 123292U JP H0558540 U JPH0558540 U JP H0558540U
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JP
Japan
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outer peripheral
lip portion
piston
peripheral lip
cup seal
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Pending
Application number
JP001232U
Other languages
English (en)
Inventor
孝義 篠原
了治 山崎
安雄 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nissin Kogyo Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Kogyo Co Ltd filed Critical Nissin Kogyo Co Ltd
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  • Transmission Of Braking Force In Braking Systems (AREA)
  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カップシールの、シリンダ孔内周面に前端を
密接させる外周リップ部のシール性及び作動油補給性を
確保しつゝ、リリーフポートや、シリンダ孔内周面とピ
ストン前端縁との間への食い込み損傷を防止する。 【構成】 カップシール5の外周リップ部5oを、自由
状態でその後部外周面と、シリンダ孔1a内周面との間
に隙間29が生じるように形成すると共に、外周リップ
部5oの後端外周に弾性補強環5Bを埋没することによ
り、外周リップ部5oの外周硬度を前部よりも後部の方
を高く設定した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、自動車の油圧ブレーキ、クラッチ等の作動に用いられるマスタシリ ンダ用カップシールに関し、特にピストン前面に当接する環状のベース部と、こ のベース部の内周端から前方へ延出してピストン前面の取付軸部に密合する内周 リップ部と、同ベース部の外周端から前方へ延出してシリンダ本体のシリンダ孔 内周面に前端を密接させる外周リップ部とからなるものの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
かゝるカップシールは、例えば実開昭56−135347号公報に開示されて いるように、既に知られている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
かゝるカップシールは、ピストン前進時、外周リップ部がシリンダ孔の内周面 に圧接してカップシール前面側の油圧室からの圧力の漏洩を防ぐ高いシール性と 、ピストン後退時、外周リップ部が半径方向内方へ撓んでカップシール背面側の 補給油室から前記油圧室へ作動油を補給させる補給性とが要求される。これらの 要求を満足させるべく、カップシール全体を柔軟性の高いゴムで成形すると、前 記油圧室の昇圧時に、外周リップ部の後端部がシリンダ孔内周面に開口するリリ ーフポートに食い込んだり、シリンダ孔内周面とピストン外周縁との間に食い込 んだりして損傷し、その寿命を低下させることになり、またその寿命向上のため に硬度の高いゴムでカップシールを成形すれば、所期の要求を満足させることが できなくなる。
【0004】 そこで前記公報には、カップシールの外周リップの後端部外周に環状の逃げを 形成して、上述のような食い込み現象を防止しようとしたものが開示されている が、逃げの形成により外周リップ部の後端部の肉厚が減少し、これにより強度低 下を招く惧れがある。
【0005】 本考案は、かゝる事情に鑑みてなされたもので、シール性及び補給性を満足さ せつゝ、耐久性の高い前記カップシールを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案は、外周リップ部を、その自由状態ではそ の後部とシリンダ孔内周面との間に隙間が生じるように形成すると共に、外周リ ップ部の外周硬度を前部よりも後部の方を高く設定したことを特徴とする。
【0007】
【実施例】
以下、図面により本考案を自動車のブレーキ用タンデム形マスタシリンダに適 用した実施例について説明する。
【0008】 先ず、図1において、シリンダ本体1には前端を閉じたシリンダ孔1aが形成 されており、このシリンダ孔1aに前部ピストン2f及び後部ピストン2rが摺 動自在に嵌合される。その前部ピストン2fは、シリンダ孔1a前端壁との間と 前部油圧室3fを画成し、また前,後部両ピストン2f,2rは、その間に後部 油圧室3rを画成し、これら油圧室3f,3rの出力ポート4f,4rに自動車 の2系統のブレーキ油圧回路がそれぞれ接続される。
【0009】 前,後部ピストン2f,2rは、前面が前,後部油圧室3f,3rにそれぞれ 臨む本考案によるカップシール5,5が前端に装着され、また前部ピストン2f は、上記カップシール5とリップの向きを逆にした2次カップシール6が後端に 装着される。
【0010】 前,後ピストン2f,2rは、それぞれ中間部を小径にしてシリンダ孔1a内 周面との間に補給油室7f,7rを画成し、これら補給油室7f,7rをカップ シール5,5の背面に連通させる油孔8f,8rがピストン2f,2rの前端部 に穿設される。
【0011】 シリンダ本体1の上側部には、前部油圧室3fに隣接して円筒状の補助油溜1 0が一体に突設され、その上端部に合成樹脂製の主油溜11が嵌着される。主油 溜11には、公知のフロート式油面センサ12が設置されていて、主油溜11内 の油面が規定レベル以下に低下すると、図示しない警報器に作動信号を送るよう になっている。
【0012】 補助油溜10は、シリンダ本体1と一体の隔壁13により前,後部油溜室14 f,14rに仕切られており、各ピストン2f,2rが所定の後退限に位置する とき、前部油溜室14fがリリーフポート15f及びサプライポート16fを介 して前部油圧室3f及び補給油室7fに連通し、また後部油溜室14rから後方 へ延びる油路17がリリーフポート15r及びサプライポート16rを介して後 部油圧室3r及び補給油室7rに連通する。
【0013】 後部ピストン2rは、シリンダ孔1aの後部に嵌着された軸受18の前端に当 接することにより後退限を規制される。また該ピストン2rは軸受18にシール 部材19を介して摺動自在に支承されるピストンロッド20を備えており、この ピストンロッド20に図示しないブレーキペダルにより操作されるブースタの出 力杆21が連接される。
【0014】 前部油圧室3fには、前部ピストン2fを後退方向に付勢する前部戻しばね2 2fが収容され、前部ピストン2fの後退限を決定するピストン間隔規制装置2 3が両ピストン2f,2r間に設けられる。
【0015】 ピストン間隔規制装置23は、後部ピストン2rの前端にボルト24により固 定された固定座板25と、上記ボルト24上を限られたストロークで摺動し得る 可動座板26と、両座板25,26間に縮設された後部戻しばね22rとから構 成され、その戻しばね22rのセット荷重は前部戻しばね22fのそれより大き く設定されている。
【0016】 而して、後部戻しばね22rは通常、両座板25,26の間隔を最大限に広げ 、前部戻しばね22fとの協同により両ピストン2f,2rをそれぞれ所定の後 退限に保持する。
【0017】 図2及び図3において、前部ピストン2fのカップシール5は、前部ピストン 2fの油孔8fが開口する前面にスペーサ27を介して当接する環状のベース部 5bと、このベース部5bの内周端から前方へ延出する円筒状の内周リップ部5 iと、ベース部5bの外周端から前方へ向って漸次拡径するように延出する円錐 筒状の外周リップ部5oとから構成され、内周リップ部5iは前部ピストン2f の前面中心部から突出する取付軸部28外周に密合し、外周リップ部5oは前端 の大径部をシリンダ孔1aの内周面に密接させる。
【0018】 上記外周リップ部5oは、自由状態でその後部外周面がシリンダ孔1a内周面 との間に隙間29を生じさせるように形成されており、その後部外周面及び背面 にかけて弾性補強環5Bが埋設して接合される。このようにして、カップシール 5はシール本体5Aと弾性補強環5Bの二層構造につくられ、その際、シール本 体5Aには従来のカップシールと同様の硬度Hs60〜70が与えられ、補強環 5Bには硬度Hs80〜85が与えられる。したがって、外周リップ部5oの外 周面の硬度は、後部が前部よりも高く設定されたことになる。 補強環5Bの外 周面には、通油用の複数の切欠30,30…が周方向等間隔に設けられる。
【0019】 内周リップ部5iの前端部外周には環状のリテーナ31が嵌合され、このリテ ーナ31は前部戻しばね22fにより保持される。
【0020】 後部ピストン2rのカップシール5は、前部ピストン2fのカップシール5と 同様の構成であるので、その詳細な説明は省略する。
【0021】 次にこの実施例の作用について説明する。
【0022】 ブースタの出力杆21の前,後動操作により前,後部ピストン2f,2rを進 退させれば、それに応じて前,後部油圧室3f,3rの圧力が変化するもので、 その作用は前,後部両油圧室3f,3rにおいて同様に生じるので、前部油圧室 3f側の作用についてのみ以下に説明する。
【0023】 図2に示すように、前部ピストン2fが後退位置を占めているとき、そのカッ プシール5はリリーフポート15fの後方に位置しているので、前部油圧室3f はこのリリーフポート15fを介して前部油溜室14fと連通していて、大気圧 状態となっている。このときカップシール5の外周リップ部5oでは前端縁がシ リンダ孔1a内周面に密接しているが、後方へ行くにつれてシリンダ孔1a内周 面との間の隙間29を大きくしている。
【0024】 ところが前部ピストン2fの前進により、カップシール5の外周リップ部5o の前端縁がリリーフポート15fの開口位置を過ぎると、前部油圧室3fとリリ ーフポート15fとの連通が断たれるため、前部ピストン2fの前進量に応じて 前部油圧室3fの圧力が上昇していく。そして該油圧室3fの昇圧によれば、外 周リップ部5oは半径方向外方へ膨脹していくことになるが、外周リップ部5o の外周は、補強環5Bの存在により硬度が前部よりも後部の方が高く設定されて いるから、外周リップ部5oの膨脹量は前部より後部の方が少ない。このため図 4に示すように、外周リップ部5oの後端部がリリーフポート15fの開口位置 に差しかゝるときは、前部油圧室3fの圧力が未だ比較的低いこともあって、外 周リップ部5oの後部はシリンダ1a内周面に軽く接すか、若しくは該内周面と の間に僅少の隙間を尚も確保することになり、リリーフポート15f内への外周 リップ部5oの食い込みを防止することができる。
【0025】 図5に示すように、前部ピストン2fの前進が更に進み、前部油圧室3fに発 生する大なる圧力により外周リップ部5o全体がシリンダ孔1a内周面に圧接す る状態となっても、補給環5Bの存在によりベース部5bの外周側背面も高硬度 であるため、シリンダ孔1a内周面とスペーサ27及び前部ピストン2f前端縁 との各間に食い込むことがない。
【0026】 かくして外周リップ部5oの寿命の改善が図られる。
【0027】 而して、前部油圧室3fに発生した圧力は出力ポート4fを経て対応するブレ ーキに伝達してそれを作動させる。
【0028】 前部ピストン2fの後退時には、前部油圧室3fの減圧により外周リップ部5 oの後部は当初の状態に収縮すると共に、従来通り柔軟性の高い前端は半径方向 内方へ撓んでシリンダ孔1a内周面との間に隙間を生じさせる。その結果、前部 補給油室7fの作動油が油孔8fを通ってスペーサ27を押しのけ、上記隙間か ら前部油圧室3f側へ流入し、補給が行われる。
【0029】 このとき過剰補給が行われると、前部ピストン2fが後退限に戻ったとき、即 ち外周リップ部5oがリリーフポート15fの後方位置へ来たとき、その過剰分 はリリーフポート15fから前部油溜室14fへ流出している。
【0030】
【考案の効果】
以上のように本考案によれば、外周リップ部を、その自由状態ではその後部と シリンダ孔内周面との間に隙間が生じるように形成すると共に、外周リップ部の 外周硬度を前部よりも後部の方を高く設定したので、外周リップ部の前部には高 い柔軟性を与えてシール性及び補強性を確保することができ、また外周リップ部 の後部には剛性を与えてリリーフポートや、シリンダ孔内周面とピストン前端縁 との間への食い込みを防ぎ、その耐久性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のカップシールを備えたタンデム型マス
タシリンダの縦断側面図
【図2】図1の2部拡大図
【図3】図2の3−3線断面図
【図4】作用説明図
【図5】作用説明図
【符号の説明】
1 シリンダ本体 1a シリンダ孔 2f,2r ピストン 3f,3r 油圧室 5 カップシール 5A シール本体 5B 補強環 5b ベース部 5i 内周リップ部 5o 外周リップ部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストン(2f,2r)前面に当接する
    環状のベース部(5b)と、このベース部(5b)の内
    周端から前方へ延出してピストン(2f,2r)前面の
    取付軸部(28)に密合する内周リップ部(5i)と、
    同ベース部(5b)の外周端から前方へ延出してシリン
    ダ本体(1)のシリンダ孔(1a)内周面に前端を密接
    させる外周リップ部(5o)とからなる、マスタシリン
    ダ用カップシールにおいて、 外周リップ部(5o)を、その自由状態ではその後部と
    シリンダ孔(1a)内周面との間に隙間(29)が生じ
    るように形成すると共に、外周リップ部(5o)の外周
    硬度を前部よりも後部の方を高く設定したことを特徴と
    する、マスタシリンダ用カップシール。
JP001232U 1992-01-17 1992-01-17 マスタシリンダ用カップシール Pending JPH0558540U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005090837A1 (ja) * 2004-03-23 2005-09-29 Bosch Corporation カップシ-ルおよびこれを用いたマスタシリンダ
JP2011136602A (ja) * 2009-12-25 2011-07-14 Hitachi Automotive Systems Ltd マスタシリンダ

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0213808U (ja) * 1988-07-12 1990-01-29

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