JP2551966Y2 - 動力操向装置 - Google Patents

動力操向装置

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JP2551966Y2
JP2551966Y2 JP478192U JP478192U JP2551966Y2 JP 2551966 Y2 JP2551966 Y2 JP 2551966Y2 JP 478192 U JP478192 U JP 478192U JP 478192 U JP478192 U JP 478192U JP 2551966 Y2 JP2551966 Y2 JP 2551966Y2
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annular groove
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良樹 高井
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株式会社ユニシアジェックス
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、自動車等における例
えばラックアンドピニオン式の動力操向装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の動力操向装置には例えば
図7に示すものがある。この動力操向装置では、ステア
リングシャフトの回動に応動するピニオンと噛合するラ
ックが形成された操向リンク軸20はギヤハウジング2
1及びシリンダ22からなる外筒部材内に挿通され、外
筒部材の両端開口部には、前記操向リンク軸20の両端
部を囲繞するダストブーツ23が一体的に取り付けられ
ている。シリンダ22のダストブーツ23側の端部22
a内には、操向リンク軸20を軸方向に移動可能に挿通
させた軸受ブッシュ24及びエンドキャップ25が嵌入
されている。前記シリンダ端部22aの内面には環状溝
部26が形成される一方、エンドキャップ25の外面に
は環状溝部27が形成されており、これらの環状溝部2
6、27間にはエンドキャップ25の回転でワイヤ28
を引き込み挿入し、このワイヤ28でシリンダ端部22
aに対してエンドキャップ25が軸方向に係止されてい
る。また、シリンダ22のギヤハウジング21側の端部
22b内には、操向リンク軸20を軸方向に移動可能に
挿通させた軸受ブッシュ29が嵌入固定されている。操
向リンク軸20とシリンダ22との間は軸受ブッシュ2
4側でダストシール30A及びオイルシール30Bによ
り密封され、かつ軸受ブッシュ29側でダストシール3
1A及びオイルシール31Bにより密封されている。そ
して、前記操向リンク軸20にピストン32が固定さ
れ、このピストン32によりシリンダ22内には2つの
液室33、34が区画形成されており、これによって、
操舵助勢力発生用のパワーシリンダが構成されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の動力操向装置におけるエンドキャップ25の固定構
造では、シリンダ端部22aの内面とエンドキャップ2
5との間には間隙が少なからず存在しており、しかも、
シリンダ端部22aの内面とエンドキャップ25の外面
に形成した環状溝部26、27はワイヤ28の径より大
径に形成されているため該環状溝部26、27の側面と
ワイヤ28の側面との間が開いている。このため、シリ
ンダ22内にピストン32と軸受ブッシュ24との間に
形成された一方の液室33に作動液が供給されてその圧
力でピストン移動方向とは反対の方向(図7の右方向)
に移動する軸受ブッシュ24に押され、次いで、前記ピ
ストン移動方向(図7の左方向)に移動した操向リンク
軸20の図示しないタイロッドエンドに押されてエンド
キャップ25が軸方向にがたつき、騒音の発生原因とな
るおそれがあった。
【0004】ところで、従来、上記のような不都合がな
いエンドキャップ固定構造を持った動力操向装置には例
えば実開昭57−91668号公報や実開昭58−17
9276号公報に記載されたものがある。前者の動力操
向装置では、図8に示すように、外周にフランジ35a
が形成されたナット35をシリンダ端部22aに螺挿さ
せてエンドキャップ25を軸受ブッシュ24に押し付
け、前記フランジ35aをその加締めで形成された突起
部36を介して前記シリンダ端部22aに形成された切
欠き部37に係合させて前記エンドキャップ25の押付
け状態を保持しており、また後者の動力操向装置では、
図9に示すように、エンドキャップ39の小径部39a
をシリンダ端部22aに嵌入させる一方、シリンダ端部
22aの外径部に止着リング42を介し止着された袋ナ
ット43を前記エンドキャップ39の大径部39bに螺
合させ、その締付けで前記大径部39bの小径部39a
との外径連設部40(段部)をシリンダ端部22aの端
面に押し付けている。従って、両者いずれも、エンドキ
ャップをがたつかないように固定できる反面、構成が複
雑でかつ高価になるという欠点がある。
【0005】この考案は前記課題を解決するためになし
たもので、使用時にエンドキャップがシリンダ内で軸方
向にがたつかない構成が簡単な動力操向装置を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この考案は、ステアリングシャフトの回動に応動
する操向リンク軸が挿通したシリンダの端部内面に2本
の環状溝部を形成する一方、前記シリンダの端部に嵌入
されて前記操向リンク軸が挿通したエンドキャップの外
面に2本の環状溝部を形成し、それぞれ対応するエンド
キャップ側の環状溝部とシリンダ側の環状溝部との間に
前記エンドキャップの回転で、基端が一体連結されて環
状溝部の間隔より大きい間隔の外側膨出部分が形成され
たほぼU状のワイヤを引き込み挿入し、該ワイヤの前記
外側膨出部分をそれぞれ各環状溝部の外側面に当接させ
て、前記シリンダ端部に対して前記エンドキャップを軸
方向に係止したものである。
【0007】
【作用】エンドキャップ組付けは、エンドキャップ側の
環状溝部とシリンダ側の環状溝部との間にエンドキャッ
プの回転で2本のワイヤを同時に引き込むことで行う。
【0008】前記ワイヤには環状溝部の間隔より大きい
間隔の外側膨出部分が形成され、これらの外側膨出部分
がそれぞれ各環状溝部の外側面に当接しており、エンド
キャップにピストン移動方向と反対方向の力が働いた時
は一方のワイヤの外側膨出部分によりエンドキャップの
移動が阻止され、またエンドキャップに操向リンク軸の
タイロッドエンドが当たった時は他方の係止リングの外
側膨出部分によりエンドキャップの移動が阻止されるこ
とで、エンドキャップはがたつかない。
【0009】
【実施例】以下、この考案の実施例を図1〜図6により
説明する。
【0010】図1、図2は動力操向装置におけるエンド
キャップ組付け構造を示す部分断面図、斜視図、図3は
図1のエンドキャップ組付け構造の分解状態を示す斜視
図、図4、図5は図1のエンドキャップ組付け構造に使
用したワイヤの異なる例を示す正面図、図6は図1のエ
ンドキャップ組付け構造における係止リングの作用説明
図である。
【0011】シリンダ1は筒体に形成されており、この
シリンダ1の図示しないダストブーツ側の端部1aの内
面には断面半円である2本の環状溝2、3が間隔L1
おいて形成され、該端部1aには、前記環状溝部2、3
内に跨がる四角いワイヤ挿入用窓孔部4が穿設されてい
る。
【0012】エンドキャップ5は前記シリンダ1の端部
1aに嵌入可能な筒軸に形成されており、該エンドキャ
ップ5の外面には断面半円である2本の環状溝6、7が
間隔L1 をおいて形成され、これらの環状溝6、7内の
対応位置には、ワイヤ8の先端部を引掛けるワイヤ係合
孔9、9が形成されると共に、ダストブーツ側の端部5
aの内周部には切欠き状の治具係止部10が中央孔11
に臨ませて形成されている。
【0013】このエンドキャップ5は軸受ブッシュを兼
ねるもので、該エンドキャップ5の内面には軸受メタル
12が装着され、外面にはOリング13が装着され、ま
た他端部5bにはオイルシール14が装着されている。
【0014】前記ワイヤ8は前記環状溝部2、3及び
6、7の間隔L1 と同じ長さの連結片8aを介し基端が
一体連結されて前記間隔L1 より大きい間隔L2 の外側
膨出部分8bが形成され、先端に引掛部8cが形成され
たほぼU状のもので、予めその形状に形成しておいても
良いし、或いは図4に示すように連結片8aを介し基端
が一体連結されて先端側に行くほど互いに離間する2本
の直線片8d、8dの先端に鉤状の引掛部8c、8cを
形成しておき、これらの引掛部8c、8cを前記環状溝
6、7内に設けたワイヤ係合孔9、9に嵌入させた時
(使用時)、前記直線片8dの湾曲で外側膨出部分8b
が形成されるようにしても良い。また、外側膨出部分8
bが円弧状に形成されたワイヤ8であったが、図5に示
すように連結片15aを介し基端が一体連結されて外側
膨出部分15bが円弧状に形成され、先端に引掛部15
cが形成されたワイヤ15等であっても良い。
【0015】このように構成された動力操向装置の組立
てをまず説明する。
【0016】シリンダ端部1aに軸受ブッシュ兼用のエ
ンドキャップ5を嵌入する。その際、シリンダ端部1a
のワイヤ挿入用窓孔部4からエンドキャップ5のワイヤ
係合孔4が見えるように配置する。
【0017】次いで、ワイヤ挿入用窓孔部4を通してエ
ンドキャップ5のワイヤ係合孔4にワイヤ8の引掛部8
cを引掛ける。そして、図示しない治具をエンドキャッ
プ5の治具係止部10に引掛けてエンドキャップ5を図
3の矢印方向に回転させると、その回転につれてワイヤ
8はそれぞれ対応するエンドキャップ5側の環状溝部
6、7とシリンダ1側の環状溝部2、3との間に引き込
まれる。そして、ワイヤ8の連結片8aがワイヤ挿入用
窓孔部4内に収まった時、エンドキャップ組付け作業が
完了する。
【0018】しかして、2本のワイヤ8の連結片8aは
ワイヤ挿入用窓孔部4内に収まって該ワイヤ挿入用窓孔
部4のシリンダ周方向での対向壁部4aに係止可能とな
り、しかも後述するように該ワイヤ8の外側膨出部分8
bは各環状溝2、3及び6、7の外側面に当接してい
る。このため、前記2本のワイヤ8はワイヤ挿入用窓孔
部4の前記対向壁部4aをストッパーとしてエンドキャ
ップ5の回止めとなる。
【0019】また、シリンダ1内とエンドキャップ5の
中央孔11内に挿通させた操向リンク軸16は前記中央
孔11内に装着した軸受メタル12により支持され、シ
リンダ1とエンドキャップ5との間はOリング13によ
り、エンドキャップ5と操向リンク軸16との間はオイ
ルシール14によりそれぞれ密封される。
【0020】ところで、図6に示すように、シリンダ1
側の環状溝2の外側面2aとエンドキャップ5側の環状
溝6の外側面6aは一方のワイヤ8の外側膨出部分8b
に当接し、またシリンダ1側の環状溝3の外側面3aと
エンドキャップ5側の環状溝7の外側面7aは他方のワ
イヤ8の外側膨出部分8bに当接している。このため、
操向リンク軸16に装着されてシリンダ1内に嵌入され
た図示しないピストンとエンドキャップ5との間に形成
された一方の液室17に作動液が供給されて、エンドキ
ャップ5にピストン移動方向とは反対の方向(図1の右
方向)の力が付勢された時は、エンドキャップ5側の環
状溝6の外側面6aが一方のワイヤ8の外側膨出部分8
bにより弾発支持されてシリンダ1側の環状溝2の外側
面2aからずれない。また、エンドキャップ5に図示し
ない操向リンク軸エンドが当って、エンドキャップ5に
ピストン移動方向(図1の左方向)の力が付勢された時
は、エンドキャップ5側の環状溝7の外側面7aが他方
のワイヤ8の外側膨出部分8bにより弾発支持されてシ
リンダ1側の環状溝3の外側面3aからずれない。従っ
て、エンドキャップ5はシリンダ端部1aに対し軸方向
に係止されてがたつかない。
【0021】
【考案の効果】以上の通りこの考案は、シリンダの端部
にエンドキャップを嵌入して回転させ、シリンダの端部
内面に形成された環状溝とエンドキャップの外面に形成
された環状溝との間に2本のワイヤを引き込み挿入し、
これらのワイヤを介しシリンダに対してエンドキャップ
を軸方向に係止する従来と同様の簡単な構成であり、エ
ンドキャップ組付け作業を容易に行える。また、前記2
本のワイヤの基端を一体連結して該ワイヤのそれぞれの
外側膨出部分を各環状溝の外側面に当接させているか
ら、エンドキャップの軸方向がたつきを防止でき、この
ため軸方向がたつきによる騒音を防止できると共に、操
向リンク軸の停止精度が出し易くなる。更に、構成が簡
単であるばかりでなく、前記2本のワイヤも容易かつ安
価に製作でき、しかも、1本ではなく2本のワイヤで荷
重を受けるためにワイヤ径の細径化が図れるから、作業
性の向上及び製作コストの低減が図れる。。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例である動力操向装置におけ
るシリンダ端部付近の組付け状態を示す部分断面図であ
る。
【図2】図1の斜視図である。
【図3】図2を組付け前の分解状態で示す斜視図であ
る。
【図4】図3におけるワイヤのエンドキャップに対する
寸法関係を示す正面図である。
【図5】他の形状を有するワイヤと、このワイヤのエン
ドキャップに対する寸法関係を示す正面図である。
【図6】作用を説明するための図1の要部拡大図であ
る。
【図7】従来例を示す断面図である。
【図8】他の従来例を示す断面図である。
【図9】更に他の従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダ 1a シリンダ端部 2、3、6、7 環状溝 2a、3a、6a、7a 外側面 4 ワイヤ挿入用窓孔部 5 エンドキャップ 8 ワイヤ 8a 連結片 8b 外側膨出部分 L1 、L2 間隔 15 ワイヤ 15a 連結片 15b 外側膨出部分 16 操向リンク軸

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングシャフトの回動に応動する
    操向リンク軸が挿通したシリンダの端部内面に2本の環
    状溝部を形成する一方、前記シリンダの端部に嵌入され
    て前記操向リンク軸が挿通したエンドキャップの外面に
    2本の環状溝部を形成し、それぞれ対応するエンドキャ
    ップ側の環状溝部とシリンダ側の環状溝部との間に前記
    エンドキャップの回転で、基端が一体連結されて環状溝
    部の間隔より大きい間隔の外側膨出部分が形成されたほ
    ぼU状のワイヤを引き込み挿入し、該ワイヤの前記外側
    膨出部分をそれぞれ各環状溝部の外側面に当接させて、
    前記シリンダ端部に対して前記エンドキャップを軸方向
    に係止したことを特徴とする動力操向装置。
JP478192U 1992-01-13 1992-01-13 動力操向装置 Expired - Lifetime JP2551966Y2 (ja)

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