JP2550911Y2 - マスタシリンダ用ピストン - Google Patents

マスタシリンダ用ピストン

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JP2550911Y2
JP2550911Y2 JP1992042424U JP4242492U JP2550911Y2 JP 2550911 Y2 JP2550911 Y2 JP 2550911Y2 JP 1992042424 U JP1992042424 U JP 1992042424U JP 4242492 U JP4242492 U JP 4242492U JP 2550911 Y2 JP2550911 Y2 JP 2550911Y2
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Inventor
輝雄 山家
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株式会社ナブコ
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  • Transmission Of Braking Force In Braking Systems (AREA)
  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えばクラッチ用のマ
スタシリンダに使用され、合成樹脂材料から作成される
ピストンに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のマスタシリンダ用ピストンに
は、実開昭59−176229号公報に示されたものが
ある。これは、合成樹脂材料を金型により成型して作成
され、外周には断面凹形の環状溝が設けられて、その溝
に外周側リップ部がシリンダ孔内壁に弾接し、該シリン
ダ孔内に圧力室を画成するシ−ルリングが装着されたも
のである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】この従来のマスタシリ
ンダ用ピストンでは、マスタシリンダ作動時において、
シ−ルリングの前後にリップ部先端側が低圧となる差圧
が生じた場合、リップ部がシリンダ孔内壁から離れ溝側
壁面に当接する変形が生じるが、リップ部先端が全周に
わたって側壁面に密着すると、差圧解消後もそのまま吸
付いて元の形に戻らず、シ−ル不良が生じるという問題
がある。
【0004】また、上記吸付現象を防止するにしても、
パ−ティングラインにリップ部が接触するようでは、リ
ップ部損傷によるシ−ル不良の虞が残る。
【0005】本考案は、この問題を解決するためになさ
れたもので、シ−ルリングの溝側壁面に対する吸付きに
よるシ−ル不良を防止するとともに、溝側面側への変形
時のリップ部の損傷を防止することができるマスタシリ
ンダ用ピストンを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案のマスタシリンダ用ピストンは、合成樹脂材
料を金型により成型して作成され、外周には断面凹形の
環状溝が設けられて、その溝に外周側リップ部がシリン
ダ孔内壁に弾接するシ−ルリングを装着されるマスタシ
リンダ用ピストンにおいて、前記溝内に、前記リップ部
がこれと対向する溝の側壁面に接近するような前記シ−
ルリングの変形に対し、前記リップ部先端と前記側壁面
との間に隙間を確保して前記リップ部が当接可能な突部
を設けたものである。
【0007】また、前記金型はピストン軸心を通る面を
型割り面として径方向に分割されるものであって、前記
突部が前記溝の底壁面から前記型割り面に対して直交す
る方向に延びる一文字状に形成されている。
【0008】
【作用】上述した本考案のマスタシリンダ用ピストンで
は、マスタシリンダ作動時に、シ−ルリングの前後にリ
ップ先端側が低圧となる差圧が生じて、リップ部が環状
溝の側壁面側に変形しても、突部によりリップ部が側壁
面に密着することを阻止され、側壁面とリップ部先端と
の間には作動液が流入出するための通路が形成される。
【0009】また、シ−ルリングは、突部表面には金型
によるパ−ティングラインのバリが生じず、その突部が
シ−ルリングのリップ部を側壁面から所定に隙間をおい
て離れた状態とするので、側壁面にパ−ティングライン
のバリが生じていても、リップ部がそのバリに接触する
ことを避けられる。
【0010】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面を参照して説
明する。
【0011】図1は、実開昭59−176229に示さ
れるマスタシリンダと同様にシリンダ孔内に摺動自在に
収納されるピストン10と、シリンダ孔内に圧力室を画
成するシ−ルリング20との組立体を示すものである。
【0012】図1において、ピストン10は、合成樹脂
材料を金型により成型して作成されており、図示しない
マスタシリンダのシリンダ孔の内周面に摺動可能に嵌合
する大径部11を有し、この一方先端には、この端面か
ら縮径して軸方向に突出する小径部12が一体成型さ
れ、他方先端には、この端面に開口して図示しないプッ
シュロッドが当接する凹部13が形成されている。ま
た、この小径部12の端面からは、大径部11側に向か
うピストン10と図示しないバルブ装置とを連結するた
めロッドが挿入される孔12Aが設けられている。尚、
ピストン10は、このピストン10の軸心を通る面を型
割り面50として上記金型を径方向に分割することによ
り成型される。
【0013】大径部11の外周の中央部には、シ−ルリ
ング20が装着される断面が凹形の環状溝15が形成さ
れ、また、この環状溝15を境にして小径部12側と凹
部13側との大径部11外周には、ピストン10の成型
時におけるひけを防止するための環状凹所14、16が
それぞれ形成されている。環状溝15と凹部13側の環
状凹所16とは、互いに略同巾、同深さで大径部11の
外周に開口しており、また、小径部12側の環状凹所1
4は、環状溝15に対して略同巾、深さを浅くして大径
部11の外周に開口している。
【0014】環状溝15の小径部12側にある側壁面1
5aには、図2に示す如く、この底壁面15cからピス
トン10の型割り面50に対して直交する方向に延びる
一文字状の突部17が形成されている。
【0015】環状凹所16には、図3に示す如く、この
底壁面16cから周方向に所定の間隔を隔てて径外方に
突出する複数のリブ状突起18が形成され、このリブ状
突起18は、環状凹所16の両側壁面16aと16bと
の間を連絡するように延びており、また、環状凹所14
には、環状凹所16と同様にして、この底壁面14aか
ら径外方に突出して、環状凹所14の両側壁面14aと
14bとの間を連絡するように延びる複数のリブ状突起
18が形成されている。19はフリクションリングであ
って、大径部11と同外径を有し、環状凹所14内に嵌
め込まれて、リブ状突起18により支持されている。
【0016】シ−ルリング20は、例えば、合成ゴム等
の弾性材で形成され、円形厚肉のベ−ス部21とこのベ
−ス部21の外周から軸方向に突出して上記シリンダ孔
の内周面に弾接する環状のアウタリップ部22を有し、
ベ−ス部21内周側には、アウタリップ部22と同軸方
向に延びアウタリップ部22よりも多少長い環状のイン
ナリップ部23が設けられている。
【0017】このような構成において、シ−ルリング2
0は、このインナリップ部23の内径を図示しない装着
治具により大径部11の外径と同径に変形させて、この
状態で、シ−ルリング20のアウタリップ部22が突出
する反対側から上記装着治具とともに小径部12外周に
通して、上記装着治具から大径部11外周に嵌合され
る。そして、大径部11外周に嵌合されたシ−ルリング
20を大径部11の凹部13側に移動させて行き、シ−
ルリング20が環状溝15内に装着される際には、イン
ナリップ部23の先端23aを突部17に当接させて、
側壁面15aにインナリップ部23が接することを突部
17で規制しながらシ−ルリング20を環状溝15内に
装着する。
【0018】こうして装着されたシ−ルリング20は、
アウタリップ部22が突出する反対側のベ−ス部21の
端面21aが環状溝15の側壁面15bに、インナリッ
プ部23の端面23aが突部17にそれぞれ当接してい
るとともに、アウタリップ部22が突部17に対して所
定の隙間を隔てて位置している。そして、ピストン10
とシ−ルリング20等からなる組立体が、図示しないマ
スタシリンダのシリンダ孔内に挿入され、従来技術の如
く取り付けられる。
【0019】このように、本実施例によれば、ピストン
10の型割り面50に対して直交する方向に延びる一文
字状の突部17を、環状溝15に装着されるシ−ルリン
グ20のアウタリップ部22に対向するように環状溝1
5の側壁面15aに設けてあるので、マスタシリンダ作
動時に、シ−ルリング20の小径部12側と環状凹所1
6側の間で小径部12側が低圧となる差圧が生じて、ア
ウタリップ部22に環状溝15の側壁面15aに向かう
変形が生じたとしても、アウタリップ部22先端が突部
17に当接して、側壁面15aに対して所定の隙間を隔
てる位置にアウタリップ部22を突部17で制限して、
該シ−ルリング20のアウタリップ部22と側壁面15
aとの間にマスタシリンダの作動液を流入出させる通路
を形成するようにしているので、アウタリップ部22
が、全周にわたって環状溝15の側壁面15aに吸着す
ることがなくなる。
【0020】また、シ−ルリング20は、上記の如く、
アウタリップ部22に側壁面15a側への変形が生じる
と、突部17により側壁面に対して所定の隙間を隔てる
位置に規制されて、ピストン10の成型により、金型の
型割り面50となる側壁面15aから環状溝15内側に
向かって発生するパ−ティングラインのバリに接触する
ことが防止されるので、アウタリップ部22が損傷する
こともなくなる。
【0021】更に、シ−ルリング20は、突部17によ
り上記パ−ティングラインのバリにインナリップ部23
が接触することなく環状溝15に装着することができる
ので、インナリップ部23が損傷することもなくなる。
【0022】
【考案の効果】以上詳述したように、本考案のマスタシ
リンダ用ピストンによれば、シ−ルリングは、ピストン
の型割り面に対して直交する方向に延びる一文字状の突
部を環状溝の側壁面に設けられた環状溝に装着されてい
るので、マスタシリンダ作動時にシ−ルリングの前後に
リップ先端側が低圧となる差圧が生じて、リップ部が環
状溝の側壁面側に変形したとしても、リップ部が側壁面
に対して所定の隙間を隔てる位置に突部で制限されるの
で、この全周が側壁面に密着することをがなく、差圧解
消後には元の形に戻ることが可能になり、シ−ル不良を
防止することができる。
【0023】また、シ−ルリングは、突部によりピスト
ンの成型によるパ−ティングラインのバリにリップ部を
接触させることなく環状溝に装着することができるとと
もに、マスタシリンダ作動時には、リップ部が突部に当
接することより上記パ−ティングラインのバリに接触す
ることをなくすことができるので、リップ部損傷による
シ−ル不良を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例としてのマスタシリンダ用ピ
ストンを示す断面図である。
【図2】図1におけるA−A断面図である。
【図3】図1におけるB−B断面図である。
【符号の説明】
10 ピストン 15 環状溝 15a 側壁面 15b 底壁面 17 突部 20 シ−ルリング 22 アウタリップ部 50 型割り面

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂材料を金型により成型して作成
    され、外周には断面凹形の環状溝が設けられて、その溝
    に外周側リップ部がシリンダ孔内壁に弾接するシ−ルリ
    ングを装着されるマスタシリンダ用ピストンにおいて、
    前記溝内に、前記リップ部がこれと対向する溝の側壁面
    に接近するような前記シ−ルリングの変形に対し、前記
    リップ部先端と前記側壁面との間に隙間を確保して前記
    リップ部が当接可能な突部を設けたマスタシリンダ用ピ
    ストン。
  2. 【請求項2】 前記金型はピストン軸心を通る面を型割
    り面として径方向に分割されるものであって、前記突部
    が前記溝の底壁面から前記型割り面に対して直交する方
    向に延びる一文字状に形成されている請求項1記載のマ
    スタシリンダ用ピストン。
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