JP2546919B2 - 9ーアシルアミノテトラヒドロアクリジン誘導体 - Google Patents

9ーアシルアミノテトラヒドロアクリジン誘導体

Info

Publication number
JP2546919B2
JP2546919B2 JP2300862A JP30086290A JP2546919B2 JP 2546919 B2 JP2546919 B2 JP 2546919B2 JP 2300862 A JP2300862 A JP 2300862A JP 30086290 A JP30086290 A JP 30086290A JP 2546919 B2 JP2546919 B2 JP 2546919B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
alkyl group
group
compound
acylaminotetrahydroacridine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2300862A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03218361A (ja
Inventor
邦博 二宮
健一 斎藤
守 管野
昭広 戸部
泰洋 盛中
智子 別所
晴子 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2300862A priority Critical patent/JP2546919B2/ja
Publication of JPH03218361A publication Critical patent/JPH03218361A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2546919B2 publication Critical patent/JP2546919B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、機能低下したコリン作動性神経を賦活す
る、新規で有用な9−アシルアミノテトラヒドロアクリ
ジン誘導体、その光学対掌体または薬学上許容されうる
その酸付加塩に関する。
(従来の技術および発明が解決しようとする問題点) アルツハイマー病(Alzheimer's disease)のよう
な、コリン作動性神経機能の低下によって特徴づけられ
る種々の記憶障害の治療法として、アセチルコリンエス
テラーゼ阻害剤を用いて脳内のアセチルコリン含量を高
めようという試みがある。たとえば、フィゾスチグミン
を用いた検討がニューロロジー(Neurology),,397
(1978)に報告されている。さらに特開昭61−148154
号、特開昭63−141980号、特開昭63−225358号、特開昭
63−238063号、特開昭63−239271号、特開昭63−284175
号、特開昭63−297367号、特開昭64−73号、特開平1−
132566号、EP−A−268871号、国際公開88/02256号の各
公報には、特定の9−アミノテトラヒドロアクリジン誘
導体がアセチルコリンエステラーゼ阻害作用を有し、ア
ルツハイマー病の治療に有効であると報告されている。
また、サマーズ(Summers)はザ ニューイングラン
ド ジャーナル オブ メディシン(The New England
Journal of Medicine),315,1241(1986)で9−アミ
ノ−1、2、3、4テトラヒドロアクリジン(タクリ
ン)がレシチンとの併用でヒトのアルツハイマー病に有
効であると報告している。しかしながら、充分な改善が
達成されなかったり、副作用の発現が問題となってお
り、新しい治療法の出現が望まれている。
一方、公知の9−アシルアミノテトラヒドロアクリジ
ンの例としては、ジャーナル オブ ケミカル ソサイ
エティ(Journal of Chemical Society),634(1947)
に9−アセチルアミノテトラヒドロアクリジンが記載さ
れており、ケミケ リスティ(Chem.listy),51,1907
(1957)に9−クロロアセチルアミノテトラヒドロアク
リジン及び9−ジエチルアミノアセチルアミノ−テトラ
ヒドロアクリジンが記載されており、後者が局所麻酔作
用を有することが記されている。また、ジャーナル オ
ブ メディシナル ケミストリー(Journal of Medicin
al Chemistry),18,1056(1975)には、9−アミノテ
トラヒドロアクリジン誘導体のアセチルコリンエステラ
ーゼ阻害活性の構造活性相関が記載されており、9−ア
セチルアミノテトラヒドロアクリジン及び9−ベンゾイ
ルアミノテトラヒドロアクリジンは、9−アミノテトラ
ヒドロアクリジンに比べ、活性が1/1000になることが記
されている。また前記の特許公報(特開昭63−166881
号、特開昭63−203664号、特開昭63−238063号、特開昭
63−239271号、特開昭63−284175号、特開昭64−73号及
び特開平1−132566号の各公報)の中には、その特許請
求の範囲に9−アシルアミノテトラヒドロアクリジン誘
導体を包含するものが有るが、そのいずれにも9−アシ
ルアミノ基を有する化合物の具体的な合成例及び薬理活
性は記載されていない。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、アルツハイマー病の含む老年性痴呆の
治療薬を提供することを目的として種々の検討を重ねた
結果、特定の9−アシルアミノテトラヒドロアクリジン
誘導体、その光学対掌体または薬学的に許容され得るそ
の酸付加塩が、従来のアセチルコリンエステラーゼ阻害
作用を有する化合物とは異なったメカニズムで、アルツ
ハイマー病等の記憶障害を改善する薬剤となり得ること
を見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の要旨は、下記一般式(I) [式中、R1はアルキル基または(II)式 {(II)式中、R2は、水素原子またはアセチル基を表わ
し、R3はアルキル基、シクロアルキル基または (R4およびR5はそれぞれ独立して水素原子またはアルキ
ル基を表わす。
また、(II)式の において、R2とR3は互いに連結して または (R6は水素原子またはアルキル基を表わす。)を形成し
てもよい。}を表わす。
(R7およびR8は、それぞれ独立して水素原子またはアル
キル基を表わす。)、 (R9およびR10は、それぞれ独立して水素原子またはア
ルキル基を表わす。) (R11は水素原子またはアルキル基を表わす。)を表わ
し、 {R12およびR13は、互いに独立してアルキル基を表わす
か、互いに連結して (nは、2〜6の整数を表わす。)または (mは、2または3の整数を表わす。)を形成してもよ
い。}、 (R14は水素原子またはアルキル基を表わす。) (R15は水素原子またはアルキル基を表わす。)または を表わす。但し、 を表わすとき を表わさず、R7は水素原子を表わさない。]で表わされ
る9−アシルアミノテトラヒドロアクリジン誘導体、そ
の光学対掌体または薬学上許容されうるその酸付加塩に
存する。
以下本発明を説明するに、本発明の9−アシルアミノ
テトラヒドロアクリジン誘導体は、前記一般式(I)で
表わされる。(I)式において、R1はC2〜C6のアルキル
基、好ましくはエチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基
等のC2〜C4のアルキル基を表わすか、または(II)式で
表される基を表わす。
(II)式において、R3で表わされるアルキル基として
は、C1〜C6のアルキル基、好ましくはメチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等のC1
〜C4のアルキル基が挙げられ、シクロアルキル基として
は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基のC3〜C6のシクロアルキル基が
挙げられる。
R4〜R6で表わされるアルキル基としては、C1〜C6のア
ルキル基、好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等のC1〜C4のアル
キル基が挙げられる。
また(I)式において、R7〜R14で表わされるアルキ
ル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−
ブチル基、tert−ブチル基等のC1〜C4のアルキル基が挙
げられる。
また(I)式において、R15で表されるアラルキル基
としては、ベンジル基、フェネチル基等のC1〜C4のアル
キル基で置換されたフェニル基が挙げられる。
本発明の(I)式で表わされる化合物の中で、好まし
い置換基の例としては以下のものが挙げられる。
(1) R1がn−プロピル基、イソプロピル基または
(II)式で表わされ、(II)式中の においてR2は水素原子を表わすか、R2とR3が互いに結合
して で表わされる置換基。
である置換基。
である置換基。
前記(I)式で表わされる化合物の塩類としては、生
理的に許容される塩類が好ましく、例えば塩酸塩、臭化
水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸
塩、及びシュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、乳酸
塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、安息香酸塩、
メタンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩等の有機
酸塩が挙げられる。(I)式の化合物及びその塩は水和
物又は溶媒和物の形で存在することもあるので、これら
の水和物及び溶媒和物も本発明の化合物に含まれる。
次に本発明化合物の製造法について説明する。
本発明化合物は、例えば以下のいずれかの方法により
製造することができる。
(1) R1が(II)式で表わされ、かつR2とR3が互いに
連結して で表わされる基を表わす場合を除き、時願昭63−283351
号、時願昭63−305799号または特開平1−137645号に記
載されている方法と同様な方法により製造することがで
きる。
(2) R1が(II)式で表わされ、かつR2とR3が互いに
連結して で表わされる基を表わす場合、下記反応式により、(I
V)式で表わされる本発明化合物を製造することができ
る。
(上記式中、 R5及びR6は、前記で定義したとおりである。) すなわち(III)式の化合物を、溶媒の存在下または
無溶媒で、1から10当量の尿素とともに加熱することに
より、(IV)式の化合物が得られる。
原料の(III)式の化合物は、上記(1)項の方法で
得ることができる。
反応溶媒としては、ジメチルスルホキシド、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロ
リドンのような、不活性極性溶媒が好ましい。
反応温度は120〜190℃、好ましくは140〜170℃の範囲
である。
上記(1)、(2)の方法の原料である下記(V)式
の化合物は、例えば (a) テトラヘドロン レターズ(Tetrahedron Lett
ers,1277(1963) (b) コレクション オブ チェコスロバック ケミ
カル コミュニケーションズ(Collect.Czech.Chem.Com
mun.)、42、2802(1977) (c) アクタ ケミカ スカンジナビカ(Acta Chemi
ca Scandinavica),B,33,313(1979)等に記載の方法、
またはこれに準ずる方法によって容易に合成できる。
また、特開昭61−148154号、特開昭63−141980号、特
開昭63−166881号、特開昭63−203664号、特開昭63−22
5358号、特開昭63−238063号、特開昭63−239271号、特
開昭63−297367号、特開昭64−73号、特開平1−132566
号及びEP−A−268871号の各公報に記載されている方法
に準じて合成することも出来る。
以下の表−1に、上記文献に記載の方法に準じて合成
した(V)式で示される本発明化合物の原料化合物の具
体例を示す。
本発明化合物を治療剤として用いる場合、単独または
薬学的に可能な単体と複合して投与する。その組成は、
化合物の溶解度、化学的性質、投与経路、投与計画等に
よって決定される。例えば、顆粒剤、細粒剤、散剤、錠
剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤、シロップ剤、乳剤、
懸濁剤または液剤等の剤形にして、経口投与しても良い
し、注射剤として静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与し
てもよい。
また、注射用の粉末にして用事調整して使用しても良
い。経口、経腸、非経口若しくは局所投与に適した医薬
用の有機または無機の、固体または液体の担体若しくは
希釈剤を本発明化合物と共に用いることができる。固形
製剤を製造する際に用いられる賦形剤としては、例えば
乳糖、ショ糖、デンプン、タルク、セルロース、デキス
トリン、カオリン、炭酸カルシウム等が用いられる。経
口投与のための液体製剤、即ち、乳剤、シロップ剤、懸
濁剤、液剤等は、一般的に用いられる不活性な希釈剤、
例えば水又は植物油等を含む。この製剤は不活性な希釈
剤以外に補助剤、例えば湿潤剤、懸濁補助剤、甘味剤、
芳香剤、着色剤又は保存剤等を含むことができる。液体
製剤にしてゼラチンのような吸収されうる物質のカプセ
ル中に含ませても良い。非経口投与の製剤、即ち注射剤
等の製造に用いられる溶剤又は懸濁化剤としては、たと
えば水、プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ベンジルアルコール、オレイン酸エチル、レシチン
等が挙げられる。製剤の調整方法は常法によればよい。
臨床投与量は、経口投与により用いる場合には、成人
に対し本発明の化合物として、一般には、1日量1〜10
00mgであり、好ましくは1〜100mgであるが、年齢、病
状、症状、同時投与の有無により適宜増減することが更
に好ましい。前記1日量の本発明化合物は、1日に1
回、または適当間隔において1日に2若しくは3回に分
けて投与しても良いし、間欠投与しても良い。
また、注射剤として用いる場合には、成人に対し本発
明の化合物として、1日量0.1〜100mgであり好ましくは
0.1〜50mgである。
このようにして得られた一般式(I)にて表わされる
本発明の化合物は、アセチルコリンエステラーゼ阻害作
用が公知の9−アミノテトラヒドロアクリジンの1/100
以下と弱いものの、コリン作動性神経のプレシナプティ
ック側を活性化して、神経伝達を高めることができる。
具体的には、AF64A(エチルコリン アジリジニウム
イオン:ethylcholine aziridinium ion)[ジャーナル
オブ ファーマコロジー アンド イクスペリメンタ
ル セラポイティクス(J.Pharmacol.Exp.Ther.).22
2,140(1982):ニューロファーマコロジー(Neurophar
macol.),26,361(1982)]を脳室内に投与されたラッ
トの、海馬シナプトゾームの高親和性コリン取り込み能
を改善する(試験例1)。この作用は、9−アミノテト
ラヒドロアクリジンでは見られない。
また、本発明の化合物は、9−アミノテトラヒドロア
クリジンに比べ非常に毒性が弱く、副作用が少ないの
で、アルツハイマー病等の記憶障害に対し有用な治療薬
となり得る。
(発明の効果) 本発明の一般式(I)で表わされる化合物は、薬理学
的に活性な価値有る化合物である。特にこれらの化合物
は、障害されたコリン作動性神経を直接活性化する作用
を有するので、老年性痴呆、アルツハイマー病等の記憶
障害の治療に使用しうる医薬品として、有用である。
老年性痴呆、特にアルツハイマー病では、脳内コリン
作動性神経の機能が低下しており、この低下と記憶障害
の程度とは、良い相関性がある。
一方AF64Aは、フィッシャー(Fisher)[(J.Pharmac
ol.Exp.Ther.),222,140(1982)]およびレベンター
(Leventer)[〔Neuropharmacol.),26,361(198
7)]が報告したように、コリン作動性神経を選択的に
かつ長期的に障害させ、AF64Aを投与したラットでは記
憶学習障害が認められ[ブレインリサーチ(Brain Re
s.),321,91(1984)]、アルツハイマー病の良いモデ
ルである。従ってAF64Aの投与により低下した脳内コリ
ン作動性神経の機能を直接活性化させることのできる本
発明の化合物は、アルツハイマー病を含む老年性痴呆の
治療に有用と考えられる。
(実施例) 以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する
が、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の実施例
に限定されるものではない。
実施例1 N−(3−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−チエノ
[2,3−b]キノリン−4−イル)ブタナミドの合成 4−アミノ−3−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−
チエノ[2,3−b]キノリン4.37gにピリジン8ml及び無
水−n−酪酸12.7gを加え、13時間加熱還流する。反応
液を減圧乾固し、メタノール170mlとエタノール40mlに
溶かし、濃アンモニア水70mlを加え、65℃で1.5時間反
応させる。
溶媒を減圧濃縮し、クロロホルム100ml、水100ml及び
濃アンモニア水5mlを加えて攪拌し、クロロホルム層を
無水硫酸ナトリウムで乾燥する。
クロロホルム溶液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(クロロホルム−メタノール)で精製し、
クロロホルム−ジエチルエーテルから再結晶して、目的
化合物5.11gを得た。融点200〜202℃。
実施例2〜18 以下の表−2に示す化合物を、実施例1と同様にして
合成した。
実施例19 N−(2,3−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−フロ
[2,3−b]キノリン−4−イル)イソブタナミドの合
成 実施例13において、無水−n−酪酸の代わりに無水−
i−酪酸を用いた他は同様にして標題の化合物を得た。
融点245〜246℃ 実施例20 2−(2−オキソピロリジン−1−イル)−N−(3−
メチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−チエノ[2,3−b]キ
ノリン−4−イル)アセトアミドの合成 水素化ナトリウム(60%含量)1.26gをN−メチルピ
ロリドン15mlに懸濁し、室温で4−アミノ−3−メチル
−5,6,7,8−テトラヒドロ−チエノ[2,3−b]キノリン
3.28gを加える。50℃に加温し40分間攪拌して2−オキ
ソ−1−ピロリジン酢酸メチルエステル4.72gを、50℃
で30分間で滴下する。50℃で20分間攪拌後、15℃まで冷
却し、塩化アンモニウム13.5gの水溶液130mlに注ぐ。
クロロホルム100mlで抽出し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥後減圧乾固し、酢酸エチルを加えて、砕き、取す
る。この粗結晶をクロロホルム−酢酸エチルから再結晶
して、目的化合物4.31gを得た。
融点244〜246℃。
実施例21〜37 以下の表−3に示す化合物を、実施例20と同様にして
合成した。ただし、実施例No.26の原料化合物として
は、9−アミノ−2−メチレン−1,2,3,4−テトラヒド
ロアクリジン(表−1のNo.13の化合物)が、反応条件
により2重結合が移動したものを用いた。
参考例1 2−クロロ−N−(3−メチル−5,6,7,8テトラヒドロ
−チエノ[2,3−b]キノリン−4−イル)アセトアミ
ドの合成 4−アミノ−3−メチル−5,6,7,8テトラヒドロ−チ
エノ[2,3−b]キノリン12.7gに、クロロアセチルクロ
リド40mlを加え、40分間加熱還流する。油浴をはずし、
1,2−ジクロロエタン50mlを加え、25℃まで冷却し、析
出する結晶を過し、1,2−ジクロロエタンで洗浄す
る。結晶をクロロホルム250ml、水55ml及びエタノール6
0mlの混液に懸濁し、濃アンモニア水4.3mlを加える。40
℃まで加温して、結晶を殆ど溶かす。
クロロホルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、約10
0mlまで濃縮する。これにn−ヘプタン40mlを加えて冷
却し、結晶を過して、目的化合物8.2gを得た。融点23
3〜236℃。
参考例2 2−クロロ−N−(2,3−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−フロ[2,3−b]キノリン−4−イル)アセトア
ミドの合成 4−アミノ−2,3−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ
−フロ[2,3−b]キノリン12.0gを原料として用いた他
は、参考例1と同様にして目的化合物14.5g得た。融点2
19−222℃ 実施例38 2−シクロプロピルアミノ−N−(3−メチル−5,6,7,
8テトラヒドロ−チエノ[2,3−b]キノリン−4−イ
ル)アセトアミドの合成 参考例1で合成した化合物2.1gをt−ブタノール12ml
及びジメチルホルムアミド25mlに加え、シクロプロピル
アミン9mlを加えて100℃で30分反応させる。
反応液を減圧濃縮乾固し、クロロホルム100ml、水30m
l及び濃アンモニア水5mlを加え攪拌する。クロロホルム
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、シリカゲルカラルク
ロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)で精製
し、酢酸エチルから再結晶して、目的化合物1.52gを得
た。
融点141〜144℃。
実施例39〜47 以下の表−4に示す化合物を実施例38と同様にして合
成した。
実施例48 2−(イミダゾリン−1−イル)−N−(2,3−ジメチ
ル−5,6,7,8テトラヒドロ−フロ[2,3−b]キノリン−
4−イル)アセトアミドの合成 参考例2で合成した化合物1.5gをi−プロパノール10
mlに加え、イミダゾール2.1gを加えて2時間加熱還流す
る。反応液を減圧濃縮した後水15ml及び濃アンモニア5m
lを加える。析出した結晶を取し、メタノール−水か
ら再結晶して、目的化合物1.2gを得た。融点243〜247
℃。
実施例49 2−((S)−5−メチル−2,4−イミダゾリジンジオ
ン−1−イル)−N−(3−メチル−5,6,7,8テトラヒ
ドロ−チエノ[2,3−b]キノリン−4−イル)アセト
アミドの合成 実施例39の化合物2.5gをN−メチルピロリドン8mに溶
かし、尿素8gを加えて160℃で40分間反応させる。反応
液を80℃まで冷却し、水90mlを加えて更に25℃まで冷却
し、析出した結晶を過する。この結晶をメタノール−
水から再結晶して、目的化合物0.84gを得た。融点273〜
277℃。
実施例50〜53 以下の表−5に示す化合物を実施例49と同様にして合
成した。
実施例54 2−アセチルメチルアミノ−N−(2,3−ジメチル−5,
6,7,8テトラヒドロ−フロ[2,3−b]キノリン−4−イ
ル)アセトアミドの合成 実施例43の化合物1.3gをクロロホルム10mlに溶かし、
無水酢酸5mlを加え25℃で30分間反応させる。反後液を
減圧濃縮乾固したのちクロロホルム50ml、水30ml、濃ア
ンモニウム水5mlを加え攪拌する。クロロホルム層を無
水硫酸ナトリウムで乾燥し、クロロホルム−ジエチルエ
ーテルから再結晶して、目的化合物1.4gを得た。融点20
6〜209℃。
上記実施例と同様の方法により、下記表−6及び表−
7の化合物を合成することができる。
試験例1 AF64A処理ラット脳のNa+依存性高親和性コリン取り込
み(HACU)に対する作用 (方法) AF64AはFischerらの方法(J.Pharm.Exper.Ther.,222,
140(1982))に従ってAF64から調整した。AF64A(1.5n
mol/1.5μl/side)をラット両側脳室に注入する。一週
間後に断頭し海馬のみを取り出す。0.32Mシュークロー
スでホモジェナイズし、1000gで10分間遠心し、その上
清をさらに20000gで20分間遠心し、粗シナプス分画を得
る。粗シナプス分画と本発明の化合物を37℃で30分間イ
ンキュベーションし、[3H]コリン(1μM)を加え、
さらに37℃で10分間インキュベーションする。コントロ
ールとしては、粗シナプス分画を37℃で10分間インキュ
ベーションしたものを用いた。反応はWhatman GF/Bフィ
ルター上に吸引濾過することにより停止した。フィルタ
ー上の放射活性を液体シンチレーションカウンターで測
定し、これをHACU量とした。タンパク量は、ブラッドフ
ォード(Bradford)の方法[アナリティカル バイオケ
ミストリー(Anal.Biochem.),72,248(1976)]に従
って定量した。試験結果を表−8に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸部 昭広 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三菱化成株式会社総合研究所内 (72)発明者 盛中 泰洋 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三菱化成株式会社総合研究所内 (72)発明者 別所 智子 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三菱化成株式会社総合研究所内 (72)発明者 原田 晴子 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三菱化成株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−225358(JP,A) 特開 平1−250353(JP,A) 特開 平3−66670(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I a) 〔式中、R1はC2〜C6アルキル基または(II)式 {(II)式中、R2は水素原子又はアセチル基を表わし、
    R3はC1〜C6アルキル基または (R4及びR5はそれぞれ独立して水素原子またはC1〜C6
    ルキル基を表わす。)を表わす。 また、(II)式の において、R2とR3は互いに連結して (R6は水素原子またはC1〜C6アルキル基を表わす。)を
    形成してもよい}を表わす。R9およびR10はそれぞれ独
    立してC1〜C4アルキル基を表わす。 (R15はフェニル基で置換されたC1〜C4アルキル基を表
    わす。)または を表わす。〕で表わされる9−アシルアミノテトラヒド
    ロアクリジン誘導体、その光学対掌体または薬学上許容
    されうるその酸付加塩。
  2. 【請求項2】R1がC2〜C6アルキル基、−CH2−NHR3(R3
    は前記定義に同じ)、 (R6は前記定義に同じ)を表わす請求項1記載の9−ア
    シルアミノテトラヒドロアクリジン誘導体、その光学対
    掌体または薬学上許容されうるその酸付加塩。
  3. 【請求項3】 で表わされる請求項1に記載の9−アシルアミノテトラ
    ヒドロアクリジン誘導体、その光学対掌体または薬学上
    許容されうるその酸付加塩。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれか1項に記載の
    9−アシルアミノテトラヒドロアクリジン誘導体、その
    光学対掌体または薬学上許容されうるその酸付加塩を有
    効成分として含む記憶障害改善剤。
JP2300862A 1989-11-08 1990-11-06 9ーアシルアミノテトラヒドロアクリジン誘導体 Expired - Lifetime JP2546919B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2300862A JP2546919B2 (ja) 1989-11-08 1990-11-06 9ーアシルアミノテトラヒドロアクリジン誘導体

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29091589 1989-11-08
JP1-290915 1989-11-08
JP2300862A JP2546919B2 (ja) 1989-11-08 1990-11-06 9ーアシルアミノテトラヒドロアクリジン誘導体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03218361A JPH03218361A (ja) 1991-09-25
JP2546919B2 true JP2546919B2 (ja) 1996-10-23

Family

ID=26558302

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2300862A Expired - Lifetime JP2546919B2 (ja) 1989-11-08 1990-11-06 9ーアシルアミノテトラヒドロアクリジン誘導体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2546919B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0892100A (ja) * 1994-09-21 1996-04-09 Mitsubishi Chem Corp 神経系障害の治療および予防薬
EP1415651A4 (en) * 2001-08-06 2005-11-09 Mitsubishi Pharma Corp PROPHYLACTIC / THERAPEUTIC COMPOSITIONS FOR CHOLINERGIC NEUROPATHY
JP4598674B2 (ja) * 2003-01-08 2010-12-15 田辺三菱製薬株式会社 統合失調症治療剤
US20110269790A1 (en) * 2009-01-05 2011-11-03 Shireesha Boyapati Novel thienopyridines as pharmacologically active agents
CN103145704A (zh) * 2011-12-07 2013-06-12 江苏先声药业有限公司 1,4-二氢-1,8-奈啶衍生物及其药物组合物和用途

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63225358A (ja) * 1986-10-31 1988-09-20 Sumitomo Pharmaceut Co Ltd シクロペンタ〔b〕キノリン誘導体
JPH01250353A (ja) * 1987-12-03 1989-10-05 Mitsubishi Kasei Corp 9−アシルアミノ−テトラヒドロアクリジン誘導体及び該誘導体を有効成分とする記憶障害改善剤
US4999430A (en) * 1989-07-31 1991-03-12 Warner-Lambert Company Derivatives of 1,2,3,4-tetrahydro-9-acrisinamine

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03218361A (ja) 1991-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11501925A (ja) 置換N−アリールメチルおよびヘテロシクリルメチル−1H−ピラゾロ〔3,4−b〕キノリン−4−アミン並びにそれらを含有する組成物
EP1870405A1 (en) Carbonylated (Aza)cyclohexanes as dopamine D3 receptor ligands
TW200306830A (en) N-[phenyl (piperidin-2-yl) methyl] benzamide derivatives, their preparation and their application in therapy
FR2696178A1 (fr) Amides basiques quaternaires, procédé pour leur préparation et compositions pharmaceutiques en contenant.
US3299072A (en) Thebaine derivatives
EP0319429B1 (en) 9-Acylamino-tetrahydroacridine derivatives and memory enhancing agent containing said derivative as active ingredient
TW201632516A (zh) 細胞壞死抑制劑與相關方法
KR100192833B1 (ko) 4-이실아미노피리딘 유도체 및 그의 제조방법
CA1114379A (en) Piperidino-phthalazines
WO2010065743A2 (en) Bicyclic compounds and methods of making and using same
US4243666A (en) 4-Amino-2-piperidino-quinazolines
JP2546919B2 (ja) 9ーアシルアミノテトラヒドロアクリジン誘導体
JPH05506249A (ja) ビスーベンゾシクロヘプタピペリジリデン、ピペリジンおよびピペラジン化合物、組成物および使用法
PT88959B (pt) Processo para a preparacao de derivados de 4 (1h)-piridinona
EP0508334B1 (en) Novel aminophenol derivatives and pharmaceutical compositions thereof
AU698673B2 (en) Heterocyclic chemistry
JP2002220391A (ja) インドール誘導体およびその医薬用途
TW204347B (ja)
KR101027977B1 (ko) 퀴놀린 유도체
JP2720517B2 (ja) 9―アシルアミノーテトラヒドロアクリジン誘導体および該誘導体を有効成分とする記憶障害改善剤
TWI224097B (en) Phenyl-and pyridyl-tetrahydropyridines, process for their preparation and pharmaceutical compositions containing them
EP0506903A1 (en) 4-acetoxy-piperidine derivatives, process for their preparation and use as a muscarinic m3-receptor antagonist
JP2720549B2 (ja) 9―アミノアセチルアミノテトラヒドロアクリジン誘導体
JP3033181B2 (ja) 9―ジアシルアミノテトラヒドロアクリジン誘導体
JP2002542247A (ja) モルフィノイド化合物

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070808

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080808

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090808

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100808

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100808

Year of fee payment: 14

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100808

Year of fee payment: 14

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100808

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110808

Year of fee payment: 15

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110808

Year of fee payment: 15