JP2540876B2 - ディ−ゼルエンジン回転速度制御装置 - Google Patents

ディ−ゼルエンジン回転速度制御装置

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JP2540876B2
JP2540876B2 JP62216241A JP21624187A JP2540876B2 JP 2540876 B2 JP2540876 B2 JP 2540876B2 JP 62216241 A JP62216241 A JP 62216241A JP 21624187 A JP21624187 A JP 21624187A JP 2540876 B2 JP2540876 B2 JP 2540876B2
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idle
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engine
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明はディーゼルエンジンの回転速度制御装置に関
し、特にアイドル時以外において燃料噴射量補正値の学
習制御を行うディーゼルエンジンの回転速度制御装置に
関する。
[従来の技術] 従来、ディーゼルエンジンアイドル時の回転速度制御
装置として、各種センサの検出値から決定したアイドル
目標回転速度と燃料噴射量との基準的関係から基本燃料
噴射量を求め、実回転速度と上記アイドル目標回転速度
との差に基づいて繰り返し求められる補正量の累積値で
上記基本燃料噴射量を繰り返し補正して燃料噴射量指令
値を繰り返し求め、この繰り返し求められる燃料噴射量
指令値に基づいて燃料の噴射を繰り返し制御してディー
ゼルエンジンを所定目標回転速度に調整する装置が知ら
れている(特開昭57−70925号,同57−181940号)。
上記アイドル時の回転速度制御装置にて求められある
補正量の累積値は、ディーゼルエンジンの燃料噴射ポン
プの特性を含んでいるため、アイドル時以外の燃料噴射
量制御にても、その補正量の累積値が加味されて、燃料
噴射量(指令値)が設定されている。逆に、排ガス再循
環(以下EGRともいう。)制御においては適正なEGR率を
定めるために、この燃料噴射量指令値から逆に補正量の
累積値分を除いている。
ところで、アイドル時以外において、自動変速機を搭
載した自動車が減速時等でシフトをドライブレンジから
ニュートラルレンジに切り替えた場合には、燃料噴射量
を急激に低下させるため、エンジン回転速度のアンダー
シュートが生じ、場合によってアイドル目標回転速度を
下回り、エンジンストールを起こす可能性があった。こ
の他の原因によっても、減速時等にエンジン回転速度が
アイドル目標回転速度を下回り、エンジンストールを起
こす可能性があった。
そのために、実際の回転速度がアイドル時の目標回転
速度を下回った場合には、アイドル時に求められた上記
補正量の累積値を算出し更新していた。このことによ
り、実回転速度が下回った分だけ、補正量累積値が増大
し燃料噴射量が増量されるため、アンダーシュートが防
止できるというものであった。
[発明が解決しようとする問題点] しかし、アイドル時以外での上記累積値の算出条件は
実回転速度が目標回転速度より低い状態であることか
ら、第16図(a)のタイミングチャートに示すごとく、
当初、アイドル時に求められた補正量累積値により適切
な補正がなされたガバナパターンに基づいて制御され
て、実回転速度Neが目標回転速度NIDLに、ほぼ一致し
ていても、現実にはわずかにハンチングし、目標回転速
度NIDLの上下に常に変動している。このため、単に実
回転速度Neが目標回転速度NIDLより低いという条件
(期間tGに該当)で補正量の累積値を算出すると、常に
回転速度を上昇させる方向に燃料噴射量が補正されるた
めに、正常な回転速度であるにもかかわらず、第16図
(b)に示すごとく、所望の回転速度(この場合はNID
L)よりも上昇してしまう。
このように上記累積値は各種の制御に関連しているた
め、クリープ走行では次第に加速されていったり、一度
減速状態になって累積値が上昇してしまうと、運転者の
アクセル操作量以上の出力がなされてしまったりした。
また上記EGR制御ではEGR率が多めに設定されて、スモー
クの発生等の問題が生じた。
発明の構成 そこで、本発明は、上記問題点を解決することを目的
とし、次のような構成を採用した。
[問題点を解決するための手段] 即ち、本発明の要旨とするところは、第1図に例示す
るごとく、 ディーゼルエンジンM1のアイドル時に、エンジンM1の
アイドル目標回転速度と燃料噴射量との基準的関係から
基本燃料噴射量を求め、実回転速度と上記目標回転速度
との差に基づいて繰り返し求められる補正量の累積値で
上記基本燃料噴射量を繰り返し補正して燃料噴射量指令
値を繰り返し求め、この繰り返し求められる燃料噴射量
指令値に基づいて燃料の噴射を繰り返し制御してディー
ゼルエンジンM1を所定目標回転速度に調整するアイドル
回転速度制御手段M2と、 ディーゼルエンジンM1のアイドル時以外にアクセル操
作量とエンジンM1の回転速度と燃料噴射量との基準的関
係から燃料噴射量を求め、この燃料噴射量に上記補正量
の累積値を付加した燃料噴射量指令値に基づいて燃料の
噴射を制御する噴射制御手段M3と、 を備えたディーゼルエンジン回転速度制御装置におい
て、 更に、 アイドル時以外で、エンジンM1の回転速度が上記アイ
ドル目標回転速度から所定値を減じた下限回転速度より
低くなったことを判定する判定手段M4と、 上記判定手段M4にてエンジンM1の回転速度が上記下限
回転速度より低くなったと判定された場合、実回転速度
と、上記アイドル目標回転速度または上記下限回転速度
と、の差に基づいて繰り返し求められる補正量の累積値
を、上記アイドル回転速度制御手段M2にて求められる補
正量の累積値に付加してその累積値を更新する累積値更
新手段M5と、 を備えたことを特徴とするディーゼルエンジン回転速度
制御装置にある。
[作用] アイドル回転速度制御手段M2は、ディーゼルエンジン
M1のアイドル時に、アイドルにて必要とされるエンジン
の目標回転速度と燃料噴射量との基準的関係から基本燃
料噴射量を求める。次に、燃料ポンプの交差・特性によ
り生ずる実際のエンジン回転速度である実回転速度と上
記目標回転速度との差に基づいて、上記燃料噴射量を正
確に実現するため、あるいは負荷に対応した燃料噴射量
を実現するため、上記基本燃料噴射量の補正値を繰り返
し求め、これを累積する。この補正量の累積値で上記基
本燃料噴射量を繰り返し補正して燃料噴射量指令値を繰
り返し求める。この繰り返し求められる燃料噴射量指令
値にて燃料の噴射を繰り返し制御してディーゼルエンジ
ンM1を所定目標回転速度に調整している。
また、噴射制御手段M3は、ディーゼルエンジンM1のア
イドル時以外にい、例えば自動車用であればその走行時
に、アクセル操作量とエンジンM1の回転速度と燃料噴射
量との基準的関係から燃料噴射量を求め、この燃料噴射
量に上記補正量の累積値を付加した燃料噴射量指令値に
基づいて燃料の噴射を制御することにより、所望の出力
を実現している。
これに対し、判定手段M4は、アイドル時以外で、エン
ジンM1の回転速度が上記アイドル目標回転速度から所定
値を減じた下限回転速度より低くなったか否かを判定す
る。
累積値更新手段M5は、判定手段M4にてエンジンM1の回
転速度が上記下限速度より低くなったと判定された場
合、実回転速度と、上記アイドル目標回転速度または上
記下限回転速度と、の差に基づいて繰り返し求められる
補正量の累積値を、上記アイドル回転速度制御手段M2で
求められる補正量の累積値に付加してその値を更新す
る。
上記判定手段M4にて用いられる所定値は、例えば、正
常時におけるディーゼルエンジンM1の回転速度の最大変
動幅、または平均変動幅を表したものを用いる。
このことにより、アイドル時以外でもエンジン回転速
度の最低値を目標回転速度近傍に維持できる。
ここで、補正量の累積値とは、回転速度差に対応した
燃料噴射量でもよく、また、回転速度差そのものでもよ
い。即ち、燃料噴射量に反映されるものならば、どの様
なパラメータを利用してもよい。
次に、本発明の実施例を説明する。本発明はこれらに
限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲の種
々の態様のものが含まれる。
[実施例] 第2図は本発明の一実施例であるディーゼルエンジン
回転速度制御装置のシステム構成図である。
ディーゼルエンジン用分配型燃料噴射ポンプ1は、デ
ィーゼルエンジン2のクランク軸にベルト等を介して連
結されたドライブプーリ3の回転により駆動され、ディ
ーゼルエンジン2の燃料噴射ノズル4に燃料を圧送す
る。ドライブプーリ3には突起5が突設され、燃料噴射
ポンプ1のポンプハウジング6に設けられた基準カム角
センサ7を用いてディーゼルエンジン2の所定のクラン
ク角度(本実施例の場合TDC(上死点))を検出できる
ようにされている。またドライブプーリ3に接続された
燃料噴射ポンプ1のドライブシャフト8には、燃料フィ
ードポンプであるベーン式ポンプ9及び外周面に複数の
突起を有するパルサ10が取り付けられ、その先端部分
で、図示しないカップリングを介してカムプレート11に
接続されている。
カムプレート11はプランジャ12と一体的に接合され、
ドライブシャフト8の回転に応じて回転される。またカ
ムプレート11はタイマ装置13によって位置決めされるロ
ーラリング14に接続されており、ローラリング14に取り
付けられたカムローラ15によって図中左右方向に往復動
される。従ってカムプレート11及びプランジャ12はドラ
イブシャフト8の回転によって回転及び往復動されるこ
ととなる。
次にプランジャ12はポンプハウジング6内の燃料室16
と連通されたポンプシリンダ17内に嵌挿され、その往復
動により燃料を加圧し、デリバリバルブ18を介してディ
ーゼルエンジン2の各気筒に燃料を圧送する。即ちプラ
ンジャ12の先端部には気筒数と対応する燃料通路12aが
形成され、図中左方向に移動する際、燃料室16内の燃料
を加圧室17a内に吸入し、図中右方向に移動する際、加
圧室17a内の燃料を加圧して分配ポート12bから燃料を圧
送するよう構成されているのである。
一方ポンプシリンダ17からハウジング6に渡って、該
シリンダ17の加圧室17aと連通して、スピルポート17bが
形成され、電磁スピル弁20を介して燃料室16と連通され
る。電磁スピル弁20はニードル弁20aの開閉により動作
され、プランジャ12の図中右方向への移動時、即ち燃料
加圧圧送時に加圧室17aと燃料室16とを制御されたタイ
ミングで連通し、加圧室17a内の燃料を溢流してディー
ゼルエンジンへの燃料供給を停止する。又、プランジャ
12の燃料通路12aにはシリンダ17の燃料導入通路17cが連
通し、燃料遮断弁21により吸入行程で開放し、その他の
行程では遮断される。
次にタイマ装置13は、タイマハウジング13aと、タイ
マハウジング13a内に嵌挿されローラリング14と接続さ
れたタイマピストン13bと、タイマピストン13bを図中右
方向に押圧付勢するスプリング13cと、から構成され、
燃料室16内の高圧燃料が導入される高圧室13dの燃料圧
によりタイマピストン13bを位置決めすることによっ
て、ローラリング14の位置を決定し、燃料噴射時期を調
節する。また高圧室13dの燃料圧は、高圧室13dと低圧室
13eとの連通通路22に設けられ、デューティ比の制御さ
れたパルス駆動信号により開閉制御される油圧制御弁23
によって調圧される。
上記タイマ装置13及び油圧制御弁23により位置決めさ
れるローラリング14には、上記パルサ10と対向する位置
で、パルサ10の外周面に形成された突起が横切る度に検
出信号を発生する回転速度センサを兼ねる実カム角セン
サ(以下回転速度センサともいう)25が設けられ、燃料
噴射ポンプの回転速度、即ちディーゼルエンジン2のエ
ンジン回転速度と、燃料噴射ポンプの燃料噴射周期とを
各々検出できるよう構成されている。即ちこのパルサ10
の外周面には、外周面を4等分する4箇所を切歯とする
56個の突起が形成されているため、実カム角センサ25か
らの検出信号を波形整形することによって、燃料噴射周
期と同期した基準信号及び回転速度を表す基準カム角信
号が得られる。またこの実カム角センサ25はローラリン
グ14に固定され、その回動と共に移動することから、基
準信号及び実カム角信号からカムローラ15のリフト時、
即ち燃料の噴射開始時期及びその開始時期から燃料噴射
周期を検出できる。又既述した基準カム角センサ7から
の検出信号を波形整形することによってディーゼルエン
ジン2のTDC信号が得られる。
ディーゼルエンジン2は、シリンダ33、ピストン34に
より主燃焼室35を形成し、該主燃焼室35にはグロープラ
グ36aを備えた副燃焼室36が連設されて、既述した噴射
ノズル4は、該副燃焼室36に燃料を噴射する。また、デ
ィーゼルエンジン2の吸気管37にはターボチャージャ38
のコンプレッサ39が配設され、一方、排気管40にはター
ビン41が設けられている。また、排気管40には、過給圧
を調節するウエイストゲートバルブ42も配設されてい
る。
更に排ガス再循環路45が、ターボチャージャ38のコン
プレッサ39の下流側の吸気系と、ターボチャージャ38の
タービン41の上流側の排気系と、を連通している。上記
排ガス再循環路45の途中にはEGR率を制御するための排
ガス再循環制御弁46が設けられている。この排ガス再循
環制御弁46の開度はダイヤフラム室46aの負圧の制御に
よってなされる。このダイヤフラム室46aには、負圧調
整弁47が負圧源からの負圧を調整して供給している。こ
の負圧の調整は、デューティ信号により制御されてい
る。
検出系としては、既述した燃料噴射ポンプ1の回転速
度センサ(実カム角センサ)25、アクセル操作量を検出
するポテンショメータよりなるアクセルセンサ51、ディ
ーゼルエンジン2の吸気管37に設けられ、吸入空気温度
を検出する吸気温センサ52、吸気管37に連通する吸気ポ
ート37aに配設され、過給圧力を検出する過給圧センサ5
3、シリンダブロック33aに設けられ、冷却水温を検出す
る水温センサ54、自動変速機のシフトがニュートラルで
あることを示すニュートラルスイッチ57、車軸に設けら
れた回転磁石のNS極をリードスイッチのオン・オフ信号
に替えて車両の速度を検出する車速センサ58を備えてい
る。
上記各センサの検出信号は電子制御装置(以下単にEC
Uとよぶ)60に入力される。一方、ECU60は既述した燃料
遮断弁21、電磁スピル弁20及び油圧制御弁23を駆動して
燃料噴射ポンプ1の側からディーゼルエンジン2の制御
を行い、負圧調整弁47を駆動してEGR率の制御を行い、
更にグロープラグ36aの制御をしている。
次に上記ECU60の構成を第3図に基づいて説明する。
ECU60は、上述した各センサによって検出された各信
号を制御プログラムに従って入力および演算するととも
に、上記各弁20,21,23,47、及びグロープラグ36aを制御
するための処理を行うセントラルプロセッシングユニッ
ト(以下単にCPUとよぶ)60a、上記制御プログラムおよ
び初期データが予め記憶されているリードオンリメモリ
(以下単にROMとよぶ)60b、ECU60に入力される各種デ
ータや演算制御に必要なデータが一時的に記憶されるラ
ンダムアクセスメモリ(以下単にRAMとよぶ)60c、およ
びディーゼルエンジン1のキースイッチが運転者によっ
てオフされても以後の該ディーゼルエンジン1の制御に
必要な各種データを記憶保持可能なようにバッテリによ
りバックアップされたバックアップランダムアクセスメ
モリ(以下単にバックアップRAMとよぶ)60d等を中心に
論理演算回路として構成され、コモンバス60eを介して
入力ポート60fおよび出力ポート60gに接続されて外部各
機器との入出力を行う。
また、ECU60には、上述したアクセルセンサ51,水温セ
ンサ54,吸気温センサ52,過給圧センサ53,ニュートラル
スイッチ57からの出力信号のバッファ60h,60i,60j,60k,
60pが設けられており、更に上記一部のセンサ51,52,53,
54の出力信号をCPU60aに選択的に出力するマルチプレク
サ60q、アナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変
換器60r、及び回転速度センサ(実カム角センサ)25,基
準カム角センサ7,車速センサ58の出力信号の波形を整形
する波形整形回路60sも設けられている。これら各セン
サからの信号は入力ポート60fを介してCPU60aに入力さ
れる。
さらに、ECU60は、既述した電磁スピル弁20、燃料遮
断弁21、油圧制御弁23、負圧調整弁47、グロープラグ36
aの駆動回路60t、60u、60v、60w、60xを備え、CPU60aは
出力ポート60gを介して上記駆動回路60t、60u、60v、60
w、60xに制御信号を出力する。
次に、上記ECU60により実行される処理を第4図以下
に示すフローチャートに基づいて説明する。
先ず第4図のフローチャートはディーゼルエンジン2
の回転速度を算出する割り込みルーチンを示し、噴射ポ
ンプ1に取り付けられた回転速度センサ(実カム角セン
サ)25からのパルス信号により、割り込み要求信号を発
生させ、第5図のグラフに示すパルス間の時間を配列変
数T(i)に格納し(ステップ100)、エンジン1回転
分のデータ数だけ、メモリにサイクリック的に蓄積して
いく(ステップ110)。これにより、最も最近の回転デ
ータからの1回転分のデータΣT(i)を蓄積し、1回
転以上過去のデータは忘却していく。
また第6図のフローチャートは車速を算出する割り込
みルーチンを示し、車速センサ58の検出信号により、割
り込み要求信号を発生させ、パルス間の時間を変数TSP
Dに格納し(ステップ120)、該変数TSPDより車速SPD
=K1/TSPD(K1:定数)を算出する(ステップ130)。
次に、第7図及び第8図のフローチャートは燃料噴射
量算出メインルーチンを示す。
先ずステップ210で第4図の回転数割り込みルーチン
で蓄積されたエンジン2の1回転分のパルス間時間デー
タΣT(i)より回転速度Ne=K2/ΣT(i)(K2:定
数)を算出し、この値をエンジン回転速度とする。ステ
ップ220ではアクセルセンサ51からの出力値よりアクセ
ル開度ACCを算出する。
ステップ300では、運転状態に応じた目標アイドル回
転速度(NIDL)を算出する。第9図のフローチャート
にその目標アイドル回転速度算出ロジックを示す。先ず
ステップ310ではエンジン冷却水温THWを算出し、ステッ
プ320では前記冷却水温THWに応じた水温補正係数F
(w)を算出する。この関数F(w)は第10図のグラフ
に示すような特性を持つ。
次にステップ330ではトルコン車の場合、ニュートラ
ルスイッチ57によってニュートラル(N)レンジか、ド
ライブ(D)レンジかを判定する。Dレンジの場合はス
テップ340へ、Nレンジの場合はステップ345へ跳び、各
々のレンジの目標アイドル回転速度ND(Dレンジ)、
NN(Nレンジ)にステップ320で求めた水温補正係数F
(w)を掛ける。ND,NNは完全暖機状態での目標回転速
度であり、冷却水温が低い場合は、目標回転速度をF
(w)の値倍だけ上昇させ、暖機アイドルアップを図
る。こうして求めたトルコン各レンジでの冷却水温THW
に応じた目標アイドル回転速度をNFとする。このNFを
ステップ370でNIDLとする。
第7図の噴射量算出ルーチンに戻り、ステップ400で
冷却水温THW,ニュートラルレンジなどの負荷変動に伴う
見込みガバナパターン比例補正量(比例分)NPを算出
する。第11図のフローチャートに見込みガバナパターン
比例補正量(比例分)NPの算出ロジックを示す。ま
ず、ステップ410で冷却水温THWに応じた補正量NPWを算
出する。NPWは第12図のグラフに示すような特性を持
つ。
次にステップ420ではニュートラルスイッチ57の出力
内容を判定し、Dレンジの場合ステップ440へ、Nレン
ジの場合ステップ470へ跳ぶ。ステップ440では、トルコ
ンのDレンジへの変化に伴う負荷変動を見込んだガバナ
パターン補正量定数KN PD(Dレンジ)と上記冷却水温
補正量Npwとを加えて新たなNpwとする。そして、ステッ
プ470にて、新たなNpwを見込みガバナパターン比例補正
量Npとする。
第7図に戻りステップ500以下、ステップ550までの判
定により、アイドル安定状態を判定する。即ち、ステッ
プ500の判定により、始動後の状態(Ne>400rpm)であ
るか否かを判定し、始動後の場合(Ne>400rpm)肯定判
定され、ステップ510にて上記ステップ220で求めたアク
セル開度ACCからアイドル状態であるかどうかを判定す
る。即ち、アクセル開度ACC=0か否かが判定される。
アイドルならばステップ520の判定で車速SPDが零か否
かを判定し、零の場合はステップ530へ移る。ステップ5
30では500,510,520の条件がすべて成立してからの経過
時間を、例えば5msec(あるいは、5〜50msec)単位の
カウンタCTIMEでカウントする。そしてステップ550の
判定で1.5秒以上経過したと判定した場合、アイドル安
定状態であるとしてステップ560以下の処理へ移る。こ
こでステップ500,510,520の条件のどれか一つでも成立
しなかった場合は、ステップ540へ移りCTIMEはクリア
される。そしてステップ550の判定で1.5秒以上経過して
いない場合も含めて、ステップ555にて実回転速度Neが
下限回転速度(NIDL−ΔNe)未満か否かが判定され
る。NIDL−ΔNe未満であれば、回転速度のアンダーシ
ュートを防止するため、補正量演算のためにステップ56
0以下が実行される。NIDL−ΔNe未満でなければ、後述
するステップ790の処理まで跳ぶ。所定値ΔNeは、正常
時におけるディーゼルエンジン2の回転速度の最大変動
幅、または平均変動幅を予め実験的に測定しておいたも
のを用いる。あるいはECU60にてアイドル安定状態の場
合に絶えず最大変動幅、または平均変動幅を測定して用
いてもよい。
アイドル安定状態、あるいはアンダーシュートの可能
性がある状態として実行されるステップ560では、(こ
こでステップ300の目標アイドル回転速度NIDLを算出し
てもよい。)ステップ300で求めた目標アイドル回転速
度NIDLと、ステップ210で求めた現在の実際の回転速度
Neとの差ΔNIDLを算出する。
次に、第8図のステップ600ではその差をもとに、ガ
バナパターン積分補正量(積分分)NIを算出する。第1
3図のフローチャートはその算出ロジックを示す。
先ず、ステップ610では補正積分量ΔNIをΔNIDLか
ら第14図(a)または(b)のグラフに示すような特性
で計算式又はマップ補間によって求める。
ステップ620では、610で求めた補正積分量ΔNIを加
算積分してΣΔNIとする。ステップ630の判定では、ス
テップ620での積分値ΣΔNIの上限,下限値(ここでは
上下限とも絶対値でKN IMAXとした。)から外れていな
いか否かを判定し、外れていた場合ステップ640で上限
(+KN IMAX)、下限値(−KN IMAX)のガードをかけ
る。こうして求めたガバナパターン積分補正量ΣΔNI
をステップ650でNIとする。
第8図の噴射量算出ルーチンへ戻り、ステップ710に
て、上記ステップ470で求めたガバナパターン比例補正
量NPとステップ650で求めた積分補正量NIとの和を総
補正量NPIとして設定する。
次にステップ790にて上記ステップ710で求めた総補正
量NPIを実際の回転速度Neから下式のごとく減じて、燃
料噴射量算出用回転速度値Ne0を求める。
Ne0=Ne−NPI ステップ800にて、この燃料噴射量算出用回転速度値N
e0とアクセル開度ACCとをもとに、最終噴射量QFINを
マップ検索又は計算式によって求める。即ち、燃料噴射
量算出用回転速度値Ne0が実際の回転速度Ne aより低い
ものとすると、第15図の回転速度と燃料噴射量との関係
を表すガバナパターン(ただしアクセル開度によりパタ
ーンが図の右上に変移する)に示すごとく、実際に求め
られる最終噴射量QFINは回転速度Ne aに対応する噴射
量QaよりΔQPI分大きいQ0とされる。
次にステップ830にては、最終噴射量QFINに相当する
噴射量指令信号VSを、噴射量コントロールアクチュエ
ータ駆動回路に出力する。
燃料噴射量制御は上述のごとくに実施され、最終的に
QFINの値に基づいて噴射量制御がなされる。
本実施例は上述のごとく構成されていることにより、
アイドル安定状態と、更にアイドル以外の条件でも補正
量の累積値NIが算出されるが、その条件がNe<NIDL−
ΔNeとなっている。
従って、アイドル時以外で、回転速度のアンダーシュ
ートが生じても、補正量の累積値NI増大により燃料噴
射量が増大し、エンジンストールが防止されると共に、
アイドル目標回転速度NIDLよりも所定値ΔNe分低い値
で、補正量の累積値NI演算を開始させているため、ク
リープ走行時や減速時に、燃料噴射量が過大にならな
い。このため、エンジンの回転速度が第16図(a)のご
とくNIDL近傍に収束させることができるので、次第に
車速が上昇する現象を防止できる。又、通常走行時もア
クセル操作量に対する応答性が一定に保たれるととも
に、EGR制御が適正に制御される。
上記実施例において、電子制御装置60が、アイドル回
転速度制御手段M2、噴射制御手段M3、判定手段M4及び累
積値更新手段M5に該当し、第7図及び第8図の燃料噴射
量算出メインルーチンの内、ステップ210,220,300,400,
500,510,520,530,540,550,560,600,790,800,830の処理
がアイドル回転速度制御手段M2としての処理に該当し、
ステップ790,800,830の処理が噴射制御手段M3としての
処理に該当し、ステップ555が判定手段M4としての処理
に該当し、ステップ560,600の処理が累積値更新手段M5
としての処理に該当する。
上記実施例では、補正量の累積値として回転速度で表
されるガバナパターン積分補正量NIを用いたが、その
替わりに、速度差に対応する燃料補正量を求め、それを
累積して累積値を求めて用いてもよい。
発明の効果 本発明は上述のごとく、アイドル時以外で、エンジン
M1の回転速度が上記アイドル目標回転速度から所定値を
減じた下限回転速度より低くなったと判定された場合、
補正量の累積値を更新している。
従って、アイドル時以外でのアンダーシュートによる
エンジンストールが防止されると共に、クリープ走行時
や減速走行時に、燃料噴射量が過大にならず、次第に速
度が上昇するのを防止できる。又、通常走行時もアクセ
ル操作量に対する応答性が一定に保たれ、EGR制御が適
正に制御される。このため、副次的に、エンジンの回転
速度が不必要に上昇せず燃費が向上し、ブレーキの効き
が良好となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本的構成例示図、第2図は本考案実
施例のシステム構成図、第3図はその電子制御装置のブ
ロック図、第4図,第6図,第7図,第8図,第9図,
第11図,第13図は上記電子制御装置にて実施される処理
の内の燃料噴射量算出メインルーチンのフローチャー
ト、第5図は回転速度センサの信号波形図、第10図は冷
却水温の関数を示すグラフ、第12図は冷却水温に対する
見込みガバナパターン補正量の関係を示すグラフ、第14
図(a),(b)は目標回転速度と実回転速度の差と補
正積分量の関係を示すグラフ、第15図はガバナパターン
を示すグラフ、第16図(a),(b)は従来例のエンジ
ン回転速度を示すタイミングチャートである。 1……燃料噴射ポンプ、2……ディーゼルエンジン 20……電磁スピル弁 25……回転速度センサ(実カム角センサ) 38……ターボチャージャ、47……負圧調整弁 54……水温センサ 57……ニュートラルスイッチ 58……車速センサ、60……電子制御装置

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディーゼルエンジンのアイドル時に、エン
    ジンのアイドル目標回転速度と燃料噴射量との基準的関
    係から基本燃料噴射量を求め、実回転速度と上記目標回
    転速度との差に基づいて繰り返し求められる補正量の累
    積値で上記基本燃料噴射量を繰り返し補正して燃料噴射
    量指令値を繰り返し求め、この繰り返し求められる燃料
    噴射量指令値に基づいて燃料の噴射を繰り返し制御して
    ディーゼルエンジンを所定目標回転速度に調整するアイ
    ドル回転速度制御手段と、 ディーゼルエンジンのアイドル時以外にアクセル操作量
    とエンジンの回転速度と燃料噴射量との基準的関係から
    燃料噴射量を求め、この燃料噴射量に上記補正量の累積
    値を付加した燃料噴射量指令値に基づいて燃料の噴射を
    制御する噴射制御手段と、 を備えたディーゼルエンジン回転速度制御装置におい
    て、 更に、 アイドル時以外で、エンジンの回転速度が上記アイドル
    目標回転速度から所定値を減じた下限回転速度より低く
    なったことを判定する判定手段と、 上記判定手段にてエンジンの回転速度が上記下限回転速
    度より低くなったと判定された場合、実回転速度と、上
    記アイドル目標回転速度または上記下限回転速度と、の
    差に基づいて繰り返し求められる補正量の累積値を、上
    記アイドル回転速度制御手段にて求められる補正量の累
    積値に付加してその累積値を更新する累積値更新手段
    と、 を備えたことを特徴とするディーゼルエンジン回転速度
    制御装置。
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