JP2537952Y2 - 魚釣用リール - Google Patents

魚釣用リール

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JP2537952Y2
JP2537952Y2 JP1992020466U JP2046692U JP2537952Y2 JP 2537952 Y2 JP2537952 Y2 JP 2537952Y2 JP 1992020466 U JP1992020466 U JP 1992020466U JP 2046692 U JP2046692 U JP 2046692U JP 2537952 Y2 JP2537952 Y2 JP 2537952Y2
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和雄 平野
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ダイワ精工株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、駆動軸の一方向の回
転を許容し、他方向の回転を阻止すると共に、両方向の
回転を許容する逆転防止装置を組み込んだ魚釣用リール
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、魚釣用リールの逆転防止装置とし
て、逆回転時の遊度を少なくしてフッキング時の失敗や
糸フケを防止するため、ころがり式一方向クラッチを設
けると共に、ローターの正・逆方向の回転を可能にする
ために爪車と係止爪からなる逆転防止機構を併用したも
のが実開昭64−38963号公報、実開平3−102
852号公報で知られている。前記前者の構成は、ころ
がり式一方向クラッチの外周に爪車を設け、かつ爪車に
係止爪を係脱させることでON/OFF制御可能とした
ので、魚の急激な引きや根掛かり時の竿のあおり等の爪
車と係止爪が衝突する逆転防止時には回転方向の衝撃力
に加えて軸の半径方向(ラジアル方向)側にも衝撃力は
分散されて作用して該分散力は一方向クラッチのころが
り部材及びころがり部材がクサビ作用される部分に集中
的に加わることになり、クサビ作用に悪影響を及ぼす危
険性があると共に、クサビ作用による逆転止めを、高精
度かつ確実に長時間維持できない欠点がある。又、前記
後者の構成は、ローターとON/OFF制御される逆転
防止体との間に一方向クラッチが設けられているので、
クサビ作用を確実に行なわせるには、ローターの同芯回
転精度が要求されるが、ローターにはベール、アームレ
バー等が装着され、かつ成形物であることも加わり、一
方向クラッチ連結部の回転精度を高精度に維持すること
が難しい面があり、ローター回転時に異音を発生した
り、逆転防止機能に支障をきたす欠点がある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、一方向クラッチの逆転防止時の軸の半径方向(
ジアル方向)に分散作用する衝撃が一方向クラッチに悪
影響を及ぼしたり、ローターの同芯回転精度が要求され
るが、精度の維持が難しく、異音を発生したり、逆転防
止機能に支障をきたすことである。
【0004】本考案の目的は前記欠点に鑑み、簡単な構
成で一方向クラッチのころがり部材の作動部に逆転防止
時の軸の半径方向(ラジアル方向)に分散作用する衝撃
力が加わらないようにして、一方向クラッチの高精度機
能が維持出来る魚釣用リールを提供することである。
【0005】
【問題を解決するための手段】本考案は、ハンドル回転
に連動回転する駆動軸の外周上にころがり式一方向クラ
ッチを回転可能に設け、該一方向クラッチのころがり部
材が収容される外枠体の該ころがり部材の前記駆動軸の
軸の長手方向に隣接した隣接部外側に係止部を形成し
該係止部を有する外枠体の隣接部を前記駆動軸の外周上
に回転可能に嵌合すると共に、前記リール本体に変位可
能に設けた係止部材を前記係止部に係脱自在に臨ませた
ことを要旨とするものである。
【0006】
【作用】図1から図3のようにツマミ26がON方向に
倒されて係止部5dの切欠部5eに係止部材6の係合部
6bが係合された係合状態で図示しない釣糸がスプール
15に巻回される方向にハンドル13が回転されると、
図3、図4で駆動軸2とローター3と鍔付きカラー10
ところがり式一方向クラッチ4の内輪18が時計方向に
正回転される。更に内輪18が時計方向に正回転される
と、ころがり式一方向クラッチ4の棒状ころがり部材1
9が外輪21の自由回転域αに位置されてローター3の
時計方向の回転が可能となる。この時外枠体5は係止部
5dの切欠部5eに係止部材6の係合部6bが係合され
ているので回転されない。次に獲物の引きでスプール1
5に巻回された図示しない釣糸が繰り出されると、ロー
ター3が図4の反時計方向に逆回転される。この逆回転
で駆動軸2と鍔付きカラー10ところがり式一方向クラ
ッチ4の内輪18が逆回転されると、ころがり式一方向
クラッチ4の棒状ころがり部材19が自由回転域α位置
から阻止面βに移動されて当接され、棒状ころがり部材
19のクサビ作用で外輪21に対して内輪18の逆回転
が阻止される。このことでローター3の逆回転が停止さ
れる。更にこの時、棒状ころがり部材19のクサビ作用
による逆転時の遊度が少ないことから極めて敏速にロー
ター3の逆回転が停止される。次にツマミ26がOFF
方向に倒されてカム部7のカム7aで係止部材6が2点
鎖線のようにバネ部材20に抗して反時計方向に回動さ
れていると、ローター3は正・逆方向に自由に回転され
る。ツマミ26がOFF状態からON状態に切換えられ
てローター3が逆転された時は、まずころがり式一方向
クラッチ4が作動されて外枠体5が逆転される。その後
係止部5dに係止部材6の爪先6aが係止される。この
時係止による衝撃は、外枠体5の係止部5dが鍔付きカ
ラー10の外周に嵌合された隣接部5aに形成されてい
るから、隣接部5aと鍔付きカラー10及び駆動軸2に
掛かる。
【0007】
【実施例】以下、図示の実施例によって本考案を説明す
ると、図1から図4は魚釣用リールの第1実施例で魚釣
用スピニングリールで述べれば、図1は魚釣用スピニン
グリールの要部断面側面図、図2はローターの逆転阻止
状態の要部拡大断面側面図、図3はころがり式一方向ク
ラッチの要部断面正面図、図4はリール本体の要部断面
正面図である。
【0008】図1、図2で魚釣用スピニングリールは、
リール本体1の前側筒部1aから突出した筒状駆動軸2
の外周に鍔付きカラー10が回り止め嵌合され、その前
側にローター3が回り止め嵌合されてナット11で固定
されている。ローター3は駆動軸2に設けられたピニオ
ン2aと噛合する駆動歯車12を介してハンドル13の
回転に連動して回転されるように支持されている。前記
駆動軸2内に嵌合されて突出されたスプール軸14の先
端部にスプール15が支持され、スプール15はハンド
ル13の回転に連動して前後に往復動される。リール本
体1の前側筒部1a内部には、軸受16が止め板17で
抜け止めされている。鍔付きカラー10の外周には図1
から図3のようにころがり式一方向クラッチ4の内輪1
8が回り止め嵌合され、内輪18の外周に棒状ころがり
部材19が回転可能に載せられている。更に鍔付きカラ
ー10の外周には外枠体5のリング状隣接部5aが回転
可能に嵌合され、外枠体5の大径部5bに凹部5cが形
成されて凹部5c内に前記ころがり式一方向クラッチ4
が収容されている。前記隣接部5aの外側には逆転防止
用爪部からなる係止部5dが形成されている。前記係止
部5dにはリール本体1に変位可能に設けた逆転止め用
係止部材6が係脱自在に臨まされてバネ部材20で係止
方向に付勢されている。
【0009】ころがり式一方向クラッチ4は、図1から
図3のように内輪18と複数個の棒状ころがり部材19
と外輪21と合成樹脂材の保持体22と発条23とで構
成されている。保持体22の複数個の貫通孔には複数個
の棒状ころがり部材19が挿入されて保持されると共
に、発条23で押圧付勢されている。更に外輪21の内
周面には棒状ころがり部材19の自由回転域αと棒状こ
ろがり部材19が当接されて回転が阻止される阻止面β
が構成されている。
【0010】外枠体5の係止部5dには切欠部5eが形
成され、係止部材6の爪先6aに切欠部5eに嵌まり係
合される段部からなる係合部6bが形成されて切欠部5
eと係合部6bとバネ部材20で係止部材6の爪先6a
を係止部5dから離脱することを阻止する阻止手段が構
成されている。更に係止部材6の他側には作動部6cが
形成されて作動部6cはカム部7に形成されたカム7a
で爪先6aが係止部5dに係合可能又は係合不能位置に
制御され、カム部7のバネ掛け部7bとリール本体1の
間にトーションバネ24が設けられている。カム部7は
操作杆25の先端に固定されてリール本体1の後方に突
出した操作杆25にはツマミ26が固定されている。図
4ではツマミ26がON方向に倒されて係止部5dの切
欠部5eに係止部材6の係合部6bが係合されている。
【0011】魚釣用スピニングリールの逆転防止動作
は、図1から図3のようにツマミ26がON方向に倒さ
れて係止部5dの切欠部5eに係止部材6の係合部6b
が係合された係合状態で図示しない釣糸がスプール15
に巻回される方向にハンドル13が回転されると、図
3、図4で駆動軸2とローター3と鍔付きカラー10と
ころがり式一方向クラッチ4の内輪18が時計方向に正
回転される。更に内輪18が時計方向に正回転される
と、ころがり式一方向クラッチ4の棒状ころがり部材1
9が外輪21の自由回転域αに位置されてローター3の
時計方向の回転が可能となる。この時外枠体5は係止部
5dの切欠部5eに係止部材6の係合部6bが係合され
ているので回転されない。
【0012】次に獲物の引きでスプール15に巻回され
た図示しない釣糸が繰り出されると、ローター3が図4
の反時計方向に逆回転される。この逆回転で駆動軸2と
鍔付きカラー10ところがり式一方向クラッチ4の内輪
18が逆回転されると、ころがり式一方向クラッチ4の
棒状ころがり部材19が自由回転域α位置から阻止面β
に移動されて当接され、棒状ころがり部材19のクサビ
作用で外輪21に対して内輪18の逆回転が阻止され
る。このことでローター3の逆回転が停止される。更に
この時、棒状ころがり部材19のクサビ作用による逆転
時の遊度が少ないことから極めて敏速にローター3の逆
回転が停止される。
【0013】次にツマミ26がOFF方向に倒されてカ
ム部7のカム7aで係止部材6が2点鎖線のようにバネ
部材20に抗して反時計方向に回動されていると、ロー
ター3は正・逆方向に自由に回転される。
【0014】ツマミ26がOFF状態からON状態に切
換えられてローター3が逆転された時は、まずころがり
式一方向クラッチ4が作動されて外枠体5が逆転され
る。その後係止部5dに係止部材6の爪先6aが係止さ
れる。この逆転時における係止部材6の爪先6aでの逆
転係止による軸の半径方向(ラジアル方向)に向け作用
する分散衝撃力は、外枠体5の係止部5dが鍔付きカラ
ー10の外周に嵌合されたころがり部材19の軸の長手
方向に隣接した隣接部5aに形成されているから、隣接
部5aと鍔付きカラー10及び駆動軸2に掛かり、ころ
がり部材19のクサビ領域部分に逆転止め時の分散衝撃
力が直接加わることがない。
【0015】魚釣用リールが前記のように構成される
と、簡単な構成で逆転時の遊度を少なく回転を阻止する
と共に、ローター3の逆転で外枠体5の係止部5dに係
止部材6の爪先6aが係止される時の軸の半径方向(
ジアル方向)に作用する衝撃は、外枠体5の係止部5d
が鍔付きカラー10の外周に嵌合された隣接部5aに形
成されているから、隣接部5aと鍔付きカラー10及び
駆動軸2に掛かり、ころがり式一方向クラッチ4のころ
がり部材19の径方向外側部に掛からず、ころがり部材
19がクサビ作用される部分に集中的に加わることがな
いので、クサビ作用に悪影響を及ぼさず、一方向クラッ
チ4の高精度機能が確実に長時間維持出来る。
【0016】前記説明の外枠体5の係止部5dに形成さ
れた切欠部5eと、係止部材6の爪先6aに形成された
係合部6bは省略してもよい。
【0017】図5は魚釣用リールの第1実施例の変形例
で、図5は魚釣用スピニングリールのローターの逆転阻
止状態の要部拡大断面側面図である。
【0018】図5の変形例は、ころがり式一方向クラッ
チ4の外輪が省略されて外枠体5の内側に前記図4の外
輪に形成されたと同じ棒状ころがり部材19の自由回転
域αと阻止面βが形成されている。他の構成は前記第1
実施例と同形である。
【0019】図6は魚釣用リールの第1実施例の他の変
形例で、図6は魚釣用スピニングリールのローターの逆
転阻止状態の要部拡大断面側面図である。
【0020】図6の他の変形例は、第1実施例の外枠体
5の隣接部5aの外径が大径部5bと略同径に形成され
てその外周に係止部5eが形成されている。他の構成は
前記第1実施例と同形である。
【0021】図7は魚釣用リールの第2実施例で、図7
は魚釣用スピニングリールの要部断面側面図、図8は魚
釣用スピニングリールの要部拡大断面側面図である。
【0022】図7、図8で魚釣用スピニングリールは、
リール本体1の前側筒部1aの中にリール本体1の内側
から凹部1bが穿設されて凹部1b内の筒状駆動軸2の
外周に鍔付きカラー10が回り止め嵌合されている。リ
ール本体1の筒部1a内の軸受16の前側の駆動軸2の
外周にはカラー27が嵌合されローター3が回り止め嵌
合されてナット11で固定されている。鍔付きカラー1
0の外周には第1実施例と同形のころがり式一方向クラ
ッチ4の内輪18が回り止め嵌合され、内輪18の外周
に棒状ころがり部材19が回転可能に載せられている。
更に鍔付きカラー10の外周には第1実施例と同形の外
枠体5のリング状隣接部5aが回転可能に嵌合され、外
枠体5の大径部5bに凹部5cが形成されて凹部5c内
に前記ころがり式一方向クラッチ4が収容されている。
前記隣接部5aの外側には逆転防止用爪部からなる係止
部5dが形成されている。前記係止部5dにはリール本
体1に変位可能に設けた逆転止め用係止部材6′の爪先
6aが係脱自在に臨まされてバネ部材20で係止方向に
付勢されている。
【0023】係止部材6の他側には作動部6cが形成さ
れて作動部6cはカム部7′に形成されたカム7aで爪
先6aが係止部5dに係合可能又は係合不能位置に制御
され、カム部7′の図示しないバネ掛け部とリール本体
1の間に図示しないトーションバネが設けられている。
カム部7′は操作杆25の先端に固定されてリール本体
1の後方に突出した操作杆25にはツマミ26が固定さ
れている。ツマミ26がON方向に倒されると、係止部
材6′は実線のように外枠体5の係止部5dに係止部材
6′の爪先6aが係合されている。ツマミ26がOFF
方向に倒されると、係止部材6′は2点鎖線のように外
枠体5の係止部5dから係止部材6′の爪先6aが離脱
されている。
【0024】第2実施例の魚釣用スピニングリールの逆
転防止動作は前記第1実施例と略同一である。
【0025】図9から図11は魚釣用リールの第3実施
例で、図9は魚釣用スピニングリールの要部断面側面
図、図10はローターの逆転阻止状態のリール本体の要
部拡大断面側面図、図11はローターの回転可能状態の
リール本体の要部拡大断面側面図である。
【0026】図9、図10の第3実施例では、第2実施
例と略同様に、リール本体1の前側筒部1aの中にリー
ル本体1の内側から凹部1bが穿設されて凹部1b内の
筒状駆動軸2の外周に鍔付きカラー10が回り止め嵌合
されている。リール本体1の筒部1a内の軸受16の前
側の駆動軸2の外周にはカラー27が嵌合されローター
3が回り止め嵌合されてナット11で固定されている。
鍔付きカラー10の外周には第1実施例と同形のころが
り式一方向クラッチ4の内輪18が回り止め嵌合され、
内輪18の外周に棒状ころがり部材19が回転可能に載
せられている。更に鍔付きカラー10の外周には第1実
施例と同形の外枠体5のリング状隣接部5aが回転可能
に嵌合され、外枠体5の大径部5bに凹部5cが形成さ
れて凹部5c内に前記ころがり式一方向クラッチ4が収
容されている。前記隣接部5aの外側には逆転防止用円
板8が固定されている。円板8には複数個の孔が穿設さ
れて係止部8aが構成されている。係止部8aに係止部
材6″のピン6dが係脱自在に臨まされている。
【0027】係止部材6″はピン6dと本体6eと本体
6eに穿設された縦方向の長孔6fで形成されている。
ピン6dはリール本体1の受け部1cの孔に嵌合されて
いる。係止部材6″より後方のリール本体1にはレバー
28が回動自在に設けられてツマミハンドル29で回動
され、ツマミハンドル29には図示しないクリック機構
が設けられている。レバー28にはピン30が固定され
てピン30は係止部材6″の縦方向の長孔6fに挿入さ
れている。
【0028】第3実施例の魚釣用スピニングリールの逆
転防止動作は、図10のように外枠体5の隣接部5aの
外側に固定された円板8の係止部8aに係止部材6″の
ピン6dが係止されていると、前記各実施例と同様に外
枠体5が回転されないのでローター3の逆転が停止され
る。図11のようにツマミハンドル29の回動でレバー
28が回動されると、外枠体5に固定された円板8の係
止部8aから係止部材6″のピン6dが離脱されてロー
ター3は正・逆方向に自由に回転される。
【0029】第3実施例の場合も、簡単な構成で逆転時
の遊度を少なく回転を阻止すると共に、ローター3の逆
転時の衝撃は円板8が固定された外枠体5の隣接部5a
と鍔付きカラー10及び駆動軸2に掛かり、ころがり式
一方向クラッチ4に掛からず、ころがり部材19がクサ
ビ作用される部分に集中的に加わることがないので、ク
サビ作用に悪影響を及ぼさず、一方向クラッチ4の高精
度機能が確実に長時間維持出来る。
【0030】図12、図13は魚釣用リールの第4実施
例で、図12は魚釣用両軸受型リールの要部断面平面
図、図13は駆動軸の逆転阻止状態のリールの要部拡大
断面平面図である。
【0031】図12、図13の第4実施例では、リール
本体1′の左右両側枠1d、1eと支柱1fとリール脚
31の固定板1gと指載せ杆1hが一体に、かつ左右両
側枠1d、1eが平行に保持されている。左右両側枠1
d、1eの外側には夫々リール本体1′の側部を構成す
るリール側板32、9が取り付けられている。両側枠1
d、1e間にはスプール15′が回転可能に支持され、
スプール15′に固定されたスプール軸14′は一方の
図示しない軸受と他方の軸受33、34で回転可能に支
持されている。スプール軸14′にはピニオン35が軸
方向に摺動自在に嵌合されてスプール軸14′の係合部
14aとピニオン35の係合部35aが係合・離脱可能
に構成されている。ピニオン35には駆動軸2′に回り
止め嵌合された駆動歯車36が噛合されている。
【0032】駆動軸2′は右側枠1eに設けられた軸受
37とリール側板9に取り付けられた軸受38で軸承さ
れ、軸受37側の駆動軸2′の一端は止め板39で抜け
止めされている。リール側板9の軸受38より内側に凹
部9aが形成されて凹部9a内の駆動軸2′の外周に前
記各実施例と同形の外枠体5が嵌合され、ころがり式一
方向クラッチ4の内輪18が回り止め嵌合されている。
外枠体5の係止部5dにはリール本体1′のリール側板
9に変位可能に設けた逆転止め用係止部材6の爪先6a
が係脱自在に臨まされて図示しないバネ部材で係止方向
に付勢されている。係止部材6はツマミハンドル29で
回動され、ツマミハンドル29には図示しないクリック
機構が設けられている。軸受38の外側のカラー40外
周にはフェルト41が取り付けられている。駆動軸2′
の他端にはハンドル13′がナット42で取り付けられ
ている。
【0033】魚釣用両軸受型リールの逆転防止動作は、
外枠体5の係止部5dに係止部材6の爪先6aが係合さ
れた状態で、図示しない釣糸がスプール15′に巻回さ
れる方向にハンドル13′が回転されると、駆動軸2′
と内輪18と駆動歯車36とピニオン35とスプール軸
14′とスプール15′が正回転される。この回転で内
輪18が正回転されると、第1実施例と同様にころがり
式一方向クラッチ4の棒状ころがり部材19が図4で外
輪21の自由回転域αに位置されてスプール15′の回
転が可能となる。
【0034】次に獲物の引きでスプール15′に巻回さ
れた図示しない釣糸が繰り出されると、スプール15′
が逆回転され、この回転で内輪18が図4で反時計方向
に逆回転される。内輪18が逆回転されると、ころがり
式一方向クラッチ4の棒状ころがり部材19が自由回転
域α位置から阻止面βに移動されて当接され、棒状ころ
がり部材19のクサビ作用で外輪21に対して内輪18
の逆回転が阻止される。このことでスプール15′の逆
回転が停止される。更にこの時、棒状ころがり部材19
のクサビ作用による逆転時の遊度が少ないことから極め
て敏速にスプール15′の逆回転が停止される。
【0035】ツマミハンドル29が回動されて外枠体5
の係止部5dから係止部材6の爪先6aが離脱される
と、内輪18と駆動軸2′と駆動歯車36とピニオン3
5とスプール軸14′とスプール15′が正・逆方向に
自由に回転される。スプール軸14′の係合部14aと
ピニオン35の係合部35aが離脱された場合も、スプ
ール15′は正・逆方向に自由に回転される。
【0036】次にツマミハンドル29が戻される方向に
回動されて外枠体5の係止部5dに係止部材6の爪先6
aが係合される状態に臨まされ、スプール15′に巻回
された図示しない釣糸が繰り出されると、スプール1
5′が逆回転され、この回転で内輪18が図4で反時計
方向に逆回転される。内輪18が逆回転されると、ころ
がり式一方向クラッチ4が作動されると共に、外枠体5
の係止部5dに係止部材6の爪先6aが係合されるが、
この時の衝撃は外枠体5の係止部5dが駆動軸2′の外
周に嵌合された隣接部5aに形成されているから、隣接
部5aと駆動軸2に掛かる。
【0037】前記各説明において、ころがり式一方向ク
ラッチ4の内輪18は省略してころがり部材19を直接
カラー10の外周に載せるようにしてもよい。前記説明
では、魚釣用リールを魚釣用スピニングリールと魚釣用
軸受型リールで述べたが、魚釣用片軸受型リール等他の
形式のリールに実施してもよい。
【0038】
【考案の効果】本考案は前述のように構成されたから、
簡単な構成で逆転時の遊度を少なく回転を阻止すると共
に、逆転防止時の外枠体の係止部に係止部材が係止され
る時の駆動軸に略直交する方向の軸の半径方向(ラジア
ル方向)に向けて作用する衝撃力は、外枠体の係止部が
ころがり部材の駆動軸の軸の長手方向に隣接した駆動軸
の外周上に回転可能に嵌合される隣接部に形成されてい
るので、ころがり式一方向クラッチのころがり部材に直
接加わらないで緩和されてころがり部材がクサビ作用さ
れる部分に集中的に加わることがないので、クサビ作用
に悪影響を及ぼさず、ころがり式一方向クラッチの高精
度機能が確実に長時間維持出来る等実用上優れた効果を
奏する魚釣用リールを提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例で、魚釣用スピニングリールの要部
断面側面図である。
【図2】同ころがり式一方向クラッチの要部断面正面図
である。
【図3】同ローターの逆転阻止状態の要部拡大断面側面
図である。
【図4】同リール本体の要部断面正面図である。
【図5】第1実施例の変形例で、魚釣用スピニングリー
ルのローターの逆転阻止状態の要部拡大断面側面図であ
る。
【図6】第1実施例の他の変形例で、魚釣用スピニング
リールのローターの逆転阻止状態の要部拡大断面側面図
である。
【図7】第2実施例で、魚釣用スピニングリールの要部
断面側面図である。
【図8】魚釣用スピニングリールの要部拡大断面側面図
である。
【図9】第3実施例で、魚釣用スピニングリールの要部
断面側面図である。
【図10】同ローターの逆転阻止状態のリール本体の要
部拡大断面側面図である。
【図11】同ローターの回転可能状態のリール本体の要
部拡大断面側面図である。
【図12】第4実施例で、魚釣用両軸受型リールの要部
断面平面図である。
【図13】同駆動軸の逆転阻止状態のリールの要部拡大
断面平面図である。
【符号の説明】
1、1′、9 リール本体 2、2′ 駆動軸 4 ころがり式一方向クラッチ 5 外枠体 5a 隣接部 5d 係止部 6、6′、6″ 係止部材 13 ハンドル 19 ころがり部材

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハンドル回転に連動回転する駆動軸の外
    周上にころがり式一方向クラッチを回転可能に設け、該
    一方向クラッチのころがり部材が収容される外枠体の該
    ころがり部材の前記駆動軸の軸の長手方向に隣接した隣
    接部外側に係止部を形成して該係止部を有する外枠体の
    隣接部を前記駆動軸の外周上に回転可能に嵌合すると共
    に、前記リール本体に変位可能に設けた係止部材を前記
    係止部に係脱自在に臨ませたことを特徴とする魚釣用リ
    ール。
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JP3102852U (ja) * 2004-01-16 2004-07-15 株式会社クレイツ 超音波美顔器

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