JP2537415B2 - フレキシブルマウンドの基礎構造 - Google Patents

フレキシブルマウンドの基礎構造

Info

Publication number
JP2537415B2
JP2537415B2 JP1298541A JP29854189A JP2537415B2 JP 2537415 B2 JP2537415 B2 JP 2537415B2 JP 1298541 A JP1298541 A JP 1298541A JP 29854189 A JP29854189 A JP 29854189A JP 2537415 B2 JP2537415 B2 JP 2537415B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bag body
seabed
foundation
mound
flexible
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1298541A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03158514A (ja
Inventor
哲郎 堀
修一郎 源波
保夫 梶岡
正博 田中
巧 大山
正 小野
博喜 大内田
久雄 阿部
哲志 清川
高明 宇多
篤 小俣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KENSETSUSHO DOBOKU KENKYU SHOCHO
Shimizu Construction Co Ltd
Original Assignee
KENSETSUSHO DOBOKU KENKYU SHOCHO
Shimizu Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KENSETSUSHO DOBOKU KENKYU SHOCHO, Shimizu Construction Co Ltd filed Critical KENSETSUSHO DOBOKU KENKYU SHOCHO
Priority to JP1298541A priority Critical patent/JP2537415B2/ja
Publication of JPH03158514A publication Critical patent/JPH03158514A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2537415B2 publication Critical patent/JP2537415B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Revetment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、沿岸近くでの波の伝播や海底等の砂の移
動を制御する水没型の潜堤の基礎構造に係わり、特に、
可撓性素材からなる袋体を用いたフレキシブルマウンド
(柔構造潜堤)の基礎構造に関する。
「従来の技術」 従来、沿岸近くの波や砂を制御する潜堤としては、ケ
ーソンを用いて構築する方式や消波ブロックを海中に積
み上げる方式のもの等が一般的である。
ところで、上記の潜堤では、ケーソンや多量の消波ブ
ロックを現場へ輸送しなければならず、構築現場の海底
の地ならしやマウンドなどの基礎施工が必要であり、工
期が長期化したコスト高になるといった問題点がある。
また、設置後、構造物を移動、撤去する必要が生じた場
合、作業に非常に多くの期間とコストを要する。
さらに言えば、ケーソンや消波ブロックで構築され
る、いわゆる剛構造の潜堤は、この天端上で波を砕波さ
せると共にこの砕波による乱れを幅広い天端上で継続さ
せることで、波のエネルギー損失を図って消波させるも
のである。従って、このような潜堤によって十分な消波
効果を得るためには、潜堤の天端を水面近くまで高くす
ると共に、潜堤が非常に大規模なものになると共に、船
舶等の航行の妨げになる、という問題点がある。
そこで、本出願人は前記問題点を解決しうる有効な手
段として、フレキシブルマウンド(柔構造潜堤)を提案
した(特願昭62−239872号等)。
ここで、このフレキシブルマウンドを第25図を参照し
て説明する。
フレキシブルマウンド40は、海底地盤G上に設置され
たシート状の可撓性素材からなり、海水等の流体を注入
されることによって膨らむ袋体41と、この袋体41の底縁
部に沿って配設され、内部に土砂等の充填材が充填され
たアンカーチューブ42とを備えると共に、このアンカー
チューブ42を前記海底地盤G中に理設さるようにしたも
のである。
袋体41は、例えばゴムシート、塩化ビニールシート等
のシート状の可撓性のある素材によって作られたもの
で、偏平で上面に湾曲した凸状形態の上部シート43と海
底地盤Gに接する下部シート44とが、これらの端縁部で
一体に接合された構造となっている。この袋体41の上部
シート43の下部には、この袋体41内部に海水Bおよび砂
Hを注入、充填するための充填弁45と、内部に注入され
た余分な海水Hを外部に排出する排出弁46とがそれぞれ
設けられている。また、袋体の底縁部、すなわち、上部
シート43と下部シート44との接合部周縁には、これに沿
って中空状のアンカーチューブ42が取り付けられてい
る。
アンカーチューブ42は、前記袋体41と同様の可撓性素
材から形成されており、内部に海底地盤Bの土砂と同一
の砂H′(充填材)が充填された状態で、袋体41の底縁
部外方の海底地盤中に埋設されることによって、フレキ
シブルマウンド40の基礎となる。このアンカーチューブ
42には、その内部に前記砂H′を注入、充填するための
注入弁47および余分な海水等の流体を排出する排出弁
(図示略)がそれぞれ設けられている。
つぎに、前記フレキシブルマウンドの施工方法につい
て第26図および第27図を参照して説明する。
まず始めに、陸上で製作されて作業船によって予定海
域に運ばれたフレキシブルマウンド40を海底に沈めて、
海底地盤G上に接地させる。
つぎに、第26図に示すように、フレキシブルマウンド
40の袋体41に海水Bおよび砂Hを充填弁45から所定量に
達するまで注入する。また、余分な海水Bは排出弁46か
ら排出する。
そして、アンカーチューブ42周囲の海底地盤Gを第27
図に示すように掘削しつつこの掘削土砂H′を注入弁47
からアンカーチューブ42内に注入する。さらに、内部に
土砂H′が充填されたアンカーチューブ42を海底地盤G
中に埋設することによって、フレキシブルマウンド40を
海底地盤G上へ定着させる。
「発明が解決しようとする課題」 しかし、従来のフレキシブルマウンドの基礎構造にお
いては、アンカーチューブ周囲の海底地盤を掘削しつ
つ、この掘削土砂をこのアンカーチューブ内に注入し、
このアンカーチューブを該海底地盤中に埋設するものな
ので、フレキシブルマウンドの設置場所となる海底地盤
の土質は砂質性のものに限られるという問題があった。
この発明は前記事情に鑑みてなされたもので、海底地
盤の土質に左右されることを少なくして、フレキシブル
マウンドを海底地盤上に定着させることが可能なフレキ
シブルマウンドの基礎構造を提供しようとするものであ
る。
「課題を解決するための手段」 可撓性素材からなり、内部に流体を注入することによ
って膨らむ袋体と、該袋体の底部に配設され、かつ前記
袋体を海底地盤上に定着させるための基礎とを備えてな
るフレキシブルマウンドの基礎構造において、請求項
(1)記載の発明では、前記基礎を、海底地盤に打ち立
てた囲いと、該囲い内に水中打設したコンクリートとか
ら構成し、また請求項(2)記載の発明では、前記基礎
を、海底地盤上に石材を積み重ねて形成さたマウンド
と、該マウント上に積層したプレキャストコンクリート
製のベースとから構成し、また請求項(3)記載の発明
では、前記基礎を、海底地盤に打ち立てた囲いと、該囲
い内に打設した硬化性充填材と、前記囲い上に配設した
プレキャストコンクリート製のベースから構成し、さら
に請求項(4)記載の発明では、前記基礎を、海底地盤
に架設した鋼製の架構と、該架構上に配設したプレキャ
ストコンクリート製のベースとから構成するようにし
た。そして、これら請求項(1)ないし(4)記載の発
明では、前記基礎の重さによって、前記袋体を海底地盤
上に定着させることができる基礎構造にした。また、請
求項(5)記載の発明では、前記基礎を、袋体の外周端
部に配置した複数のプレキャストコンクリート製のブロ
ックと、該ブロックを固定するため前記海底地盤上に打
ち込んだ杭とから構成することによって、前記袋体を海
底地盤上に定着させることができる基礎構造にした。
「作用」 請求項(1)ないし(4)記載の発明においては、海
底地盤上に設置された基礎が、その重さによってフレキ
シブルマウンドを海底地盤上に定着させることができ
る。
請求項(5)記載の発明においては、基礎を、該海底
地盤に杭を打ち込み固定することによって、フレキシブ
ルマウンドを海底地盤上に定着させることができる。
「実施例」 以下、本発明の一実施例について図面を参照して説明
する。
第1図ないし第3図は請求項(1)記載の発明の実施
例を示すもので、図中符号1は本発明に係わる基礎を示
すものである。
この基礎1は、プレパクトコンクリートや水中コンク
リートによって方形状に成型された本体2と、この本体
2を固定する鋼矢板からなる囲い3とからなるものであ
る。
この基礎1の施工方法は、まず多数の鋼矢板を海底地
盤Gに打ち立てて方形状の囲い3を形成する。つぎに、
この囲い3の内側にプレパクトコンクリートあるいは水
中コンクルートを海底地盤G表面の凹凸を覆うようにし
て注入・充填して固化させることによって、袋体4を設
置するための本体2を作る。そして、この本体2の上面
に複数のボルト等の部材からなる連結用部材5、5、…
を該上面の縁に沿って、かつ該縁の近傍にアンカーリン
グによって設けて袋体4を取り付けられるようにする。
このようにして、本体2と囲い3とからなる基礎1が形
成される。
つぎに、前記基礎1の上面に固定される袋体4の構成
について説明する。
袋体4は、例えばゴムシート、塩化ビニールシート等
のシート状の可撓性のある素材によって、偏平で上面に
湾曲した凸状形態の上部シート6と基礎1の上面に接す
る下部シート7とが、これらの端縁部で一体に接合され
た構造となっている。
この袋体4の上部シート6の下部には、この袋体2内
部に海水Bおよび砂Hを注入、充填するための充填弁8
と、内部に注入された余分な海水Hを外部に排出する排
出弁9とがそれぞれ設けられている。
また、袋体4の下部シート7には、上部シート6と接
合された周縁部に沿って、基礎1に固定されるための取
り付け片10が設けられている。取り付け片10には、基礎
1の連結用部材5、5、…と連結されるための複数の連
結用穴11、11、…が設けられている。
このように構成される袋体4を前記基礎1へ取り付け
る施工法について、第4図ないし第7図を参照して説明
する。
まず始めに、第4図に示すように、上部シート6およ
び下部シート7を接合して一体化された袋体4を陸上O
にて製作する。
つぎに、陸上Oにて製作された袋体4を洋上に引き出
し、袋体4を2台の作業船D、Dによって設定予定海域
まで曳航する。第5図に示すように2台の作業船D、D
間に架設された係留索F、Fによりこの袋体4を支持す
る。この場合、袋体4内に適宜海水B(または海水およ
び砂)をバラストとして注入し、かつ袋体4内部の空隙
に空気Aを充填して袋体4の形を整えつつ、この袋体4
の比重が海水の比重より若干大きくなるようにその注入
量を調整し、作業船D、Dによる曳航を容易にするのが
好ましい。
設置予定海域に到着したら、袋体4内部に充填弁8か
ら海水を注入し、かつ排出弁9から空気Aを抜きながら
比重を大きくして袋体4を海底に沈める。前記作業船
D、Dにより、第6図に示すように、係留索F、Fをゆ
っくり伸ばすことで袋体4を海底地盤G上に設けられた
基礎1の上に着底させて、袋体4の取り付け10の連結用
穴11、11、…と基礎1の連結用部材5、5、…とを連結
する。
そして、第7図に示すように、ポンプPを備えた作業
船を前記フレキシブルマウンドが設置される海域にまで
搬入すると共に、前記ポンプPにより充填弁8から袋体
4内部に砂Hと海水Bとの混合物を注入しつつ、余分な
海水Bを排出弁9から外部に排出することで、袋体4内
部に所定量の海水Bおよび砂Hを注入、充填し、これに
より袋体4を所定形状にまで膨らます。この砂Hは、フ
レキシブルマウンドの設置海域の海底地盤Gの土砂で
も、他の場所から運搬してきた土砂でも良いことは勿論
である。
このようにして、このフレキシブルマウンドの基礎構
造は、海底地盤表面の凹凸を覆うようにしてプレキャス
トコンクリートあるいは水中コンクリートを固化させて
なるものなので、またこの基礎の重さによってフレキシ
ブルマウンドをを海底地盤上に定着させる重力式の基礎
構造となるものなので、海底地盤の凹凸や土質等に左右
されずにフレキシブルマウンドを海底地盤上に定着させ
ることができる。また、本発明は、フレキシブルマウン
ドの設置海域の水深に合わせて基礎の高さを決めること
ができるので、つぬに、消波効果の高い位置にフレキシ
ブルマウンドの袋体を配置することができる 第8図および第9図は、請求項(2)記載の発明の実
施例を示すものである。ここでの基礎12は、捨石マウン
ド(マウンド)13プレキャストコンクリート製ベース
(PCベース)14とからなるものである。
この基礎12の施工方法について説明する。まずはじめ
に、フレキシブルマウンドの設置予定海域の海底地盤G
表面の凹凸を覆うようにして、海底地盤G上に石材を積
み重ねて四角錐状の台(捨石マウンド13)を作る。つぎ
に、この捨石マウンド13上面に、PCベース14を積層す
る。ここで、このPCベース14はプレキャストコンクリー
トによって方形板状に成型されたもので、PCベース14の
底面は捨石マウンド13の上面に密着し、またPCベース14
の上面は袋体4を取り付けるための複数の連結用部材1
5、15、…が該上面の縁に沿って、かつ該縁の近傍に設
けられている。
また、第10図および第11図に図示した請求項(3)記
載の発明の実施例では、基礎16は鋼製スカート(囲い)
17に囲まれたモルタルグラウト(硬化性充填材)18と前
記PCベース14からなるものである。
この基礎16の施工方法について説明する。まずはじめ
に、前記PCベース14の側面の鋼製スカート17を取り付
け、この鋼製スカート17の先端を海底地盤Gに打ち込み
固定する。つぎにPCベース14と海底地盤Gとの間の空隙
にモルタルグラウト18を充填してこの空隙を埋めること
によって、海底地盤G上に基礎16が設けられる。
さらに、第12図および第13図に図示した請求項(4)
記載の発明の実施例では、基礎19はH鋼によって架設さ
れた架構20の上に前記PCベース14を配設したものであ
る。
この基礎の施工方法について説明する。まずはじめ
に、H鋼からなる基礎杭を海底地盤に打ち込む。つぎ
に、これらの杭間にH鋼からなる梁を架け渡して架構20
を作る。そして、この架構20の上に前記PCベース14を配
設することによって、海底地盤G上に基礎19が設けられ
る。
このように、本発明の基礎構造では、フレキシブルマ
ウンドの海底地盤上への定着が海底地盤表面の凹凸状態
や土質状態に左右されることが少なく、フレキシブルマ
ウンドの設置予定海域の水深に合わせて基礎の高さを調
節することが可能なものなので、もっとも消波効果の高
い場所にフレキシブルマウンドを配置することができ
る。
次に、請求項(5)記載の発明の実施例について第14
図ないし第16図を参照して説明する。
基礎21は方形状の2本のプレキャストコンクリート製
ブロック22、22(PCブロック)と該PCブロック22、22を
海底地盤G上に固定するための杭23,23、…とからなる
ものである。
この基礎21の施工方法について説明する。
まずはじめに、基礎21を設置する海底地盤G表面を平
坦にして、その平坦化された地盤上に2本のPCブロック
22、22を所定の間隔を置いて、かつ平行になるようにし
て海底地盤G上に置く。ここで、このPCブロック22、22
には、上面から下面に閉口した複数の杭打ち用孔24、2
4、…が設けられ、またこのPCブロック22、22の上面に
は、その長手方向に沿った一方の縁近傍に袋体25を取り
付けるための複数の連結用部材26、26、…が設けられて
いる。
つぎに杭打ち用孔24、24、…に杭23、23、…を貫通さ
せて、これらの杭24、24、…を海底地盤Gに打ち込むこ
とによってPCブロック22、22を固定することによって、
海底地盤Gに基礎21が設けられる。
この基礎21に袋体25を取り付ける方法について説明す
る。
まずはじめに、袋体25を陸上にて製作する。連結用部
材26、26、…に取り付けられる袋体24は請求項(1)記
載のフレキシブルマウンドの基礎構造に取り付けられる
袋体2と概略同じものであるが、ここで用いられる袋体
25の取り付け片27、27は、袋体25の長手方向に沿って、
かつ上部シート28と下部シート29との接合した縁に沿っ
て設けられた短冊状のもので、複数の連結穴30、30、…
が設けられている。
つぎに、袋体25を2台の作業船D、Dによって設置予
定海域まで曳航し、係留索F、Fをゆっくり伸ばすこと
で袋体25を海底地盤G上に設けられてPCブロック22、22
の上に着底させる。
そして、袋体25の取り付け片27、27の連結穴30、30、
…をPCブロック22、22の連結用部材26、26、…に連結し
て、袋体25をPCブロック22、22の上面に固定する。
さらに、第20図に示すように、ポンプPを備えた作業
船Eを前記フレキシブルマウンドが設置される海域にま
で搬入すると共に、前記ポンプPにより充填弁31から袋
体25内部に砂Hと海水Bとの混合物を注入しつつ、余分
な海水Hを排出弁32から外部に排出することで、袋体25
内部に所定量の海水Bおよび砂Hを注入、充填し、これ
により袋体25を所定形状にまで膨らます。
以上説明した施工方法により、本発明の基礎構造は、
海底地盤に杭を打ち込みすることによってフレキシブル
マウンドを海底地盤上に定着させることができる。
また、本発明の基礎構造によって、フレキシブルマウ
ンドを海底地盤上に定着させる場合、第21図および第22
図に示すように、海底地盤G上に前記PCブロック22、22
の上面のみが露出されるようにして前記PCブロック22、
22を海底地盤G中に埋設し、袋体25の下部における洗掘
の発生を防ぐことができる。
さらに、プレキャストコンクリートからなるブロック
のかわりに、鋼製ケーソンからなるブロックを用いても
良い。
第23図および第24図に示した本発明のフレキシブルマ
ウンドの基礎構造では、基礎33は方形状の2本の鋼製ケ
ーソンからなるブロック34、34とこれたのブロック34、
34を海底地盤G上に固定するための杭35、35、…とから
なるものである。
このブロック34、34の上面には、上面から下面に開口
して、水密構造の複数の杭打ち用孔36、36、…、袋体24
を取り付けるための複数の連結用部材37、37、…、捨石
やコンクリートなどの充填材を充填するための複数の開
口部38、38、…が設けられている。
前記基礎33の杭打ち用孔36、36、…に杭35、35、…を
貫通し、これらの杭35、35、…を海底地盤G上に打ち込
み固定することによって海底地盤G上に基礎33が設置さ
れる。
このように、本発明のフレキシブルマウンドの基礎構
造は、基礎の本体を海底地盤に杭を打ち込み固定するも
のなので、この基礎構造を有するフレキシブルマウンド
の海底地盤への定着が、この海底地盤の土質状態に左右
されることが少なくなる。
なお、この発明の基礎構造は、前記実施例に限定され
ず、例えば、ドーナッツ状に成型されたプレキャストコ
ンクリートあるいは鋼製ケーソンからなるブロックを用
いることによって、袋体下部における洗堀の発生を防ぐ
ことも可能となる。また、2本のブロックの間に架設を
設けることも可能である。
「発明の効果」 以上説明したように、可撓性素材からなり、内部に流
体を注入することによって膨らむ袋体と、該袋体の底部
に配設され、かつ前記袋体を海底地盤上に定着させるた
めの基礎とを備えてなるフレキシブルマウンドの基礎構
造を、請求項(1)記載の発明では、前記基礎を、海底
地盤に打ち立てた囲いと、該囲い内に水中打設したコン
クリートから構成し、また請求項(2)記載の発明で
は、前記基礎を、海底地盤上に石材を積み重ねて形成し
たマウンドと、該マウント上に積層したプレキャストコ
ンクリート製のベースとから構成し、また請求項(3)
記載の発明では、前記基礎を、海底地盤に打ち立てた囲
いと、該囲い内に打設した硬化性充填材と、前記囲い上
に配設したプレキャストコンクリート製のベースとから
構成し、さらに請求項(4)記載の発明では、前記基礎
を、海底地盤に架設した鋼製の架構と、該架構上に配設
したプレキャストコンクリート製のベースとから構成す
るようにした。そして、これら請求項(1)ないし
(4)記載の発明では、前記基礎の重さによって、前記
袋体を海底地盤上に定着させることができる基礎構造に
した。このようにして、基礎の海底地盤に直接接触する
部分を、水中打設したコンクリートや、石材からなるマ
ウンド、硬化性充填材、鋼製の架構で構成することによ
って、海底地盤の表面に凹凸である場合にも、これに左
右されることなくフレキシブルマウンドの定着が可能と
なる。また、基礎の重さによって袋体を海底地盤上に定
着させることによって、フレキシブルマウンドの設置場
所となる海底地盤の土質状態に左右されることが少なく
フレキシブルマウンドの定着が可能となる。したがっ
て、フレキシブルマウンドがもつ消波作用を効果的に利
用することができるものとなる効果を奏する。
また、請求項(5)記載の発明では、前記基礎を、袋
体の外周端部に配置した複数のプレキャストコンクリー
ト製のブロックと、該ブロックを固定するため前記海底
地盤上に打ち込んだ杭とから構成することによって、前
記袋等を海底地盤上に定着させることができる基礎構造
にした。このようにして、袋体を、その外周端部におい
て複数のブロックで固定することによって、海底地盤の
表面の凹凸である場合にも、これに左右されることなく
フレキシブルマウンドの定着が可能となる。また、袋体
をブロックを介して杭で海底地盤に定着させることによ
って、フレキシブルマウンドの設置場所となる海底地盤
の土質状態に左右されることが少なくフレキシブルマウ
ンドの定着が可能となる。したがって、フレキシブルマ
ウンドがもつ消波作用を効果的に利用することができる
ものとなる効果を奏する。さらには、このような複数の
ブロックで袋体を定着させる構造とすることによって、
これを一つのみブロックで定着させる場合に比較して、
各ブロックを軽量なものとすることができ、その運搬・
施工を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は請求項(1)記載の発明を説明す
るための図で、第1図は斜視図、第2図は上面図、第3
図は第2図のIII−III線に沿う断面図、第4図ないし第
7図は、請求項(1)記載の発明の施工方法を説明する
ための図、第8図および第9図は請求項(2)記載の発
明の例を示す図で、第8図は上面図、第9図は第8図の
IX−IX線に沿う断面図、第10図および第11図は請求項
(3)記載の発明の例を示す図で、第10図は上面図、第
11図は第10図のXI−XI線に沿う断面図、第12図および第
13図は請求項(4)記載の発明の例を示す図で、第12図
は上面図、第13図は第12図のXIII−XIII線に沿う断面
図、第14図ないし第16図は請求項(5)記載の発明を説
明するための図で、第14図は斜視図、第15図は上面図、
第16は第15図のXVI−XVI線に沿う断面図、第17図ないし
第20図は、請求項(5)記載の発明の施工方法を説明す
るための図、第21図および第22図は請求項(5)記載の
発明の変形例を示す図で、第21図は上面図、第22図は第
21図のXXII−XXII線に沿う断面図、第23図および第24図
は請求項(5)記載の発明の第2の変形例を示す図で、
第23図は上面図、第24図はXIV−XIV線に沿う断面図、第
25図は従来のフレキシブルマウンドの基礎構造を説明す
るための側面断面図、第26図ないし第27図は従来のフレ
キシブルマウンドの施工方法を説明するための図であ
る。 G……海底地盤、 1、12、16、19、21、33……基礎、 2……本体、 4……囲い、 13……捨石マウンド、 14……プレキャストコンクリート製ベース、 17……鋼製スカート(囲い) 18……モルタルグラウト(硬化性充填材) 20……架構、 22……プレキャストコンクリート製ブロック、 23、35……杭、 34……ブロック。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梶岡 保夫 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (72)発明者 田中 正博 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (72)発明者 大山 巧 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (72)発明者 小野 正 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (72)発明者 大内田 博喜 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (72)発明者 阿部 久雄 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (72)発明者 清川 哲志 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (72)発明者 宇多 高明 茨城県つくば市大字旭1番地 建設省土 木研究所内 (72)発明者 小俣 篤 茨城県つくば市大字旭1番地 建設省土 木研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−276112(JP,A) 特開 昭64−83707(JP,A) 特公 平7−30535(JP,B2) 特公 平6−63211(JP,B2)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可撓性素材からなり、内部に流体を注入す
    ることによって膨らむ袋体と、該袋体の底部に配設さ
    れ、かつ前記袋体を海底地盤上に定着させるための基礎
    とを備えてなるフレキシブルマウンドの基礎構造におい
    て、前記基礎が、前記海底地盤に打ち立てられた囲い
    と、該囲い内に水中打設されたコンクリートとから構成
    され、該基礎の重さによって、前記袋体を海底地盤上に
    定着させることを特徴とするフレキシブルマウンドの基
    礎構造。
  2. 【請求項2】可撓性素材からなり、内部に流体を注入す
    ることによって膨らむ袋体と、該袋体の底部に配設さ
    れ、かつ前記袋体を海底地盤上に定着させるための基礎
    とを備えてなるフレキシブルマウンドの基礎構造におい
    て、前記基礎が、前記海底地盤上に石材が積み重ねられ
    ることによって形成されたマウンドと、該マウント上に
    積層されたプレキャストコンクリート製のベースとから
    構成され、該基礎の重さによって、前記袋体を海底地盤
    上に定着させることを特徴とするフレキシブルマウンド
    の基礎構造。
  3. 【請求項3】可撓性素材からなり、内部に流体を注入す
    ることによって膨らむ袋体と、該袋体の底部に配設さ
    れ、かつ前記袋体を海底地盤上に定着させるための基礎
    とを備えてなるフレキシブルマウンドの基礎構造におい
    て、前記基礎が、前記海底地盤に打ち立てられた囲い
    と、該囲い内に打設された硬化性充填材と、前記囲い上
    に配設されたプレキャストコンクリート製のベースとか
    ら構成され、該基礎の重さによって、前記袋体を海底地
    盤上に定着させることを特徴とするフレキシブルマウン
    ドの基礎構造。
  4. 【請求項4】可撓性素材からなり、内部に流体を注入す
    ることによって膨らむ袋体と、該袋体の底部に配設さ
    れ、かつ前記袋体を海底地盤上に定着させるための基礎
    とを備えてなるフレキシブルマウンドの基礎構造におい
    て、前記基礎が、前記海底地盤に架設された鋼製の架構
    と、該架構上に配設されたプレキャストコンクリート製
    のベースとから構成され、該基礎の重さによって、前記
    袋体を海底地盤上に定着させることを特徴とするフレキ
    シブルマウンドの基礎構造。
  5. 【請求項5】可撓性素材からなり、内部に流体を注入す
    ることによって膨らむ袋体と、該袋体の底部に配設さ
    れ、かつ前記袋体を海底地盤上に定着させるための基礎
    とを備えてなるフレキシブルマウンドの基礎構造におい
    て、前記基礎が、前記袋体の外周端部に配置された複数
    のプレキャストコンクリート製のブロックと、該ブロッ
    クを固定するため前記海底地盤上に打ち込まれた杭とか
    ら構成されていることを特徴とするフレキシブルマウン
    ドの基礎構造。
JP1298541A 1989-11-16 1989-11-16 フレキシブルマウンドの基礎構造 Expired - Lifetime JP2537415B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1298541A JP2537415B2 (ja) 1989-11-16 1989-11-16 フレキシブルマウンドの基礎構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1298541A JP2537415B2 (ja) 1989-11-16 1989-11-16 フレキシブルマウンドの基礎構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03158514A JPH03158514A (ja) 1991-07-08
JP2537415B2 true JP2537415B2 (ja) 1996-09-25

Family

ID=17861065

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1298541A Expired - Lifetime JP2537415B2 (ja) 1989-11-16 1989-11-16 フレキシブルマウンドの基礎構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2537415B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113529648B (zh) * 2021-07-17 2022-09-20 新疆凯悦鑫工程建设有限责任公司 一种市政泄洪用积水引流装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2522676B2 (ja) * 1987-09-24 1996-08-07 清水建設株式会社 ユニット型柔構造潜堤及びその接合部構造
JPH0663211B2 (ja) * 1989-07-18 1994-08-22 清水建設株式会社 フレキシブルマウンド

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03158514A (ja) 1991-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20150071711A1 (en) Partially floating marine platform for offshore wind-power, bridges and marine buildings, and construction method
EP0075487A2 (en) Marine structure
AU2012313196B2 (en) Partially floating marine platform for offshore wind-power, bridges and marine buildings, and construction method
JP2005139680A (ja) 矢板式護岸構造物およびその工法
JPH06146305A (ja) 水中基礎およびその据付方法
JP2537415B2 (ja) フレキシブルマウンドの基礎構造
KR20140092217A (ko) 작업선을 이용한 교각의 수중설치공법.
JP3999628B2 (ja) ケーソン堤の構築方法
JP2601395B2 (ja) 擬岩を用いた構造物の構築方法
JP2000265450A (ja) 通水可能な函体からなる人工地盤とその施工方法
JP2003020611A (ja) 浮体基礎構造
JPH0819657B2 (ja) フレキシブルマウンドの基礎構造の施工方法
JPS62237983A (ja) 廃棄物の漏失防止壁体
JPH0254022A (ja) ライトケーソン埋立工法
JPH06116957A (ja) 防波堤などにおける水中基礎の構築方法
JPH06257163A (ja) 浅水深基礎工事用渇水台船
JP3065555B2 (ja) 排土式人工地盤、その構築工法及びそれに用いる構築用ユニット
JPH06264424A (ja) 柱状または柱列状水域構造物およびその施工方法
JPH0663211B2 (ja) フレキシブルマウンド
JP2652026B2 (ja) 岸壁構築法
JPH09256356A (ja) 地下壁体およびその構築方法
JPH04297619A (ja) 水中基礎の構築方法
JP2920795B2 (ja) 海洋構造物のモルタル基礎築造方法
JPS58160420A (ja) キング・ポストを用いた堤体
JPH07247527A (ja) 消波桟橋

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100708

Year of fee payment: 14