JP2522676B2 - ユニット型柔構造潜堤及びその接合部構造 - Google Patents

ユニット型柔構造潜堤及びその接合部構造

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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、沿岸近くで波の伝播や海底等の砂の移動
を制御する没水型の柔構造潜堤に係わり、特に、運搬、
設置等その構築、移動作業が容易なユニット型柔構造潜
堤及びその接合部構造に関するものである。
「従来の技術」 従来、沿岸近くの波や砂を制御する離岸堤あるいは潜
堤としては、ケーソンを用いて構築する方式や消波ブロ
ックを海中に積み上げる方式のもの等が一般的である。
ところが、これらの方式では、ケーソンや多量の消波ブ
ロックを現場へ輸送しなければならず、また、構築場所
の海底の基礎施工や移動、撤去等が面倒で、工期が長期
化しコスト高になるといった問題点がある。しかも、離
岸堤自体に無数の凹凸や隙間があり、離岸堤自体や周辺
の海域を有効スペースとして利用するには危険である、
といった問題点もある。
そこで、本出願人は前記問題点を解決しうる有効な手
段として、海底にアンカー等によって固定、保持された
シート状の可撓性素材からなる袋体と、該袋体の内部に
注入されてこの袋体を膨らます海水、空気等の流体とか
らなる柔構造潜堤を提案した(特願昭60−280790号
等)。この柔構造潜堤によれば、輸送、施工、移動ある
いは撤去等の作業が容易となると共に、仮に人体等が柔
構造潜堤に衝突しても安全であり、柔構造潜堤が設置さ
れた海域を有効に利用することができる。
「発明が解決しようとする問題点」 ところで、前記本出願人が提案した柔構造潜堤におい
ては、その袋体が比較的大きなもの(一例として、設置
された状態において底部の直径が20m程度)となるた
め、この袋体は、例えば市販のロール状ゴムシートがそ
の幅方向に接合されて製造されることとなる。この場
合、ゴムシートの接合部の液密性が長期間に亙って高い
信頼性を保持する必要がある。また、このような大規模
な袋体を簡易に製造する技術や、袋体を安全かつ確実に
運搬する技術についても検討する必要がある。
この発明は前記事情に鑑みてなされたもので、袋体の
液密性に対する信頼性を長期間に亙って保証しうると共
に、その製造作業や運搬作業等が簡易かつ安全、確実な
ものとなるユニット型柔構造潜堤及びその接合部構造を
如何にして実現するかを問題にしている。
「問題点を解決するための手段」 そこで、この発明のうち第1の発明は、外形板状の底
部構造体と、この底部構造体上面に取り付けられた可撓
性素材からなる袋体と、この袋体の内部に注入されてこ
れを膨らます流体とを備えた柔構造潜堤を、前記底部構
造体及び袋体の分割体が対になって備えられた柔構造潜
堤ユニットを複数個連設することで構成すると共に、各
袋体の分割体をその接合部において互いに液密に接合し
たようなユニット型柔構造潜堤を構成して、前記問題点
を解決している。
また、第2の発明は、前記第1の発明のユニット型柔
構造潜堤を構成するにあたって、前記袋体を、その相対
向する分割体の端縁外面においてこの端縁の延在する方
向に沿う回動軸を有するヒンジにより接合すると共に、
前記相対向する袋体分割体の端縁内面に、これら端縁間
を覆う可撓性液密膜を設けたようなユニット型柔構造潜
堤の接合部構造を構成している。
「実施例」 以下、この発明の実施例について図面を参照して説明
する。
第1図ないし第2図は、この発明のうち第1の発明の
一実施例であるユニット型柔構造潜堤を示す図である。
これら図において、符号1は砂質の海底地盤G上に設置
されたユニット型柔構造潜堤(以下、単に柔構造潜堤と
称する)であり、この柔構造潜堤1は、プレキャストコ
ンクリート板からなる外観矩形状の底部構造体2と、底
部構造体2上面にその端部が固定されることでこの底部
構造体2全体を覆うように取り付けられた袋体3とから
概略構成されている。この場合、前記底板構造体2は、
その長手方向が海岸の汀線(図示略)と略平行となるよ
うに前記海底地盤G上に設置されている。
前記袋体3は柔構造潜堤1の外殻を構成するもので、
例えばゴム、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム引き布
等のシート状の可撓性素材によって、偏平で上方に湾曲
した凸状形態に形成されている。そして、この袋体3と
底部構造体2とで挾まれる空間の内部には、この袋体3
を膨らます流体(例えば海水や空気、あるいは海水、空
気の両方)が弁6などを介して注入され、これにより、
柔構造潜堤1全体がいわば蒲鉾状の外形を有するように
構成されている。この場合、膨らまされた状態での袋体
3の天端の水面Wからの水深は、柔構造潜堤1が設置さ
れた海域での海底Gまでの水深の0.4倍以上であること
が好ましく、これにより、柔構造潜堤1が海底深く没す
ることで、外海から襲来する波を砕くことなく消波する
ことができ、柔構造潜堤1周辺の海域の静穏化や大船舶
の航行が可能となる。
前記袋体3は、その端部、すなわち袋体3と前記底部
構造体2との接合部が、第6図に示すように二重に折曲
されていると共に、前記底部構造体2端部に埋設された
アンカーボルト10及びこの先端部に螺着されたナット11
により、底部構造体2の端部に定着されている。また、
このナット11と袋体3との間には下面が凸に形成された
当板12が介在されていると共に、この当板12下方に相当
する底部構造体2上面には、その上面が前記当板12下面
に対応する凹部が形成された当板13が埋設されている。
従って、当板12の下面及び当板13の上面が曲面に形成さ
れているので、袋体3の底部構造体2取付部において、
この袋体3に過大な曲げ応力が発生するのが抑制され
る。なお、この実施例においては、前記当板12の凸部及
び当板13の凹部の両端はさらに滑らかに湾曲されてい
る。
前記底部構造体2は、第1図に示すように、複数個の
PC板(分割体)20に分割されて構成されている。このPC
板20は、第7図に示すように、その外形が略矩形状に形
成されたプレキャストコンクリート製の板体であり、矩
形板状の底板部21と、この底板部21上面側縁に沿って形
成された側壁部22と、この側壁部22内部を格子状に区画
する隔壁部23とから概略構成されている。そして、前記
柔構造潜堤1が海底地盤G上に設置された状態で、これ
ら底板部21、側壁部22及び隔壁部23により区画された室
内には、第2図に示すように水中コンクリートCが打設
されている。
前記隔壁部23には、これを貫通する貫通孔24、24、…
が所望個所に穿設されている。前記側壁部22長辺方向の
一端側下部には、これより外方に突出する横断面三角形
状の凸部25が、側壁部22長辺方向に延在されて形成され
ていると共に、その他端側には、前記凸部25に対応する
形状の凹部26が形成されている。同様に、側壁部22の凸
部25が形成された一端側上部には、この側壁部22長辺方
向に延在する溝27が形成されている。さらに、前記側壁
部22長辺方向の両側には、1対の貫通孔28、28が互いに
同位置に穿設されている。
そして、以上のような構成のPC板20、20、…が、その
長辺方向の端部を相対向させた状態で連設されることで
前記底部構造体2が構成される。また、この底部構造体
2上面に取り付けられた袋体3も、前記PC板20、20、…
に対応する大きさを有する袋体ユニット(分割体)30に
分割されて構成されている。そして、これらPC板20と袋
体ユニット30とがそれぞれ対になって柔構造潜堤ユニッ
ト1aが構成されると共に、前記袋体ユニット30、30、…
が互いに液密に接合されるようにこの柔構造潜堤ユニッ
ト1aが複数個連設されることで、第1図に示すような柔
構造潜堤1が構成される。
次に、第3図ないし第5図、及び第8図を参照して、
この発明のうち第2の発明の一実施例であるユニット型
柔構造潜堤の接合部構造、すなわち柔構造潜堤ユニット
1aの接合部の構造について説明を行う。
相対向する1対の柔構造潜堤ユニット1a、1aの袋体ユ
ニット30、30は、第3図ないし第4図に示すように、こ
れら袋体ユニット30、30の相対向する端縁30a、30a外面
において、これら端縁30a、30aの延在する方向に回動軸
を有する複数個のヒンジ40、40、…により接合されてい
る。
このヒンジ40は、前記袋体ユニット端縁30a、30aのそ
れぞれから相対向する袋体ユニット30に向って延出され
て、これら端縁30a、30aの中央部で互いに嵌合された連
結部材41、41と、これら連結部材41、41の嵌合部を貫い
て前記端縁30a、30aの延在する方向に延びている接合ピ
ン42とから概略構成されている。連結部材41は、前記袋
体ユニット30aに雄ねじ43及びナット44で固定された基
板45と、この基板45から前記端縁30aに直交する方向に
延出する複数(図示例では2個)の鈎状部材46、46とか
ら構成されている。これら鈎状部材46、46は、前記1対
の連結部材41、41が相対向されて配置された場合に、こ
れら鈎状部材46、…が互い違いとなるように、自身の幅
よりやや広い間隔を置いて前記基板45に取り付けられて
いる。
また、前記相対向する袋体ユニット30、30の端縁30
a、30a内面には、これら端縁30a、30a間を覆う液密膜5
0、50が取り付けられている。この液密膜50は、前記袋
体3と同様にゴムシート、塩化ビニールシート等の可撓
性素材がシート状に成形されて構成され、袋体ユニット
30内面に設けられたスペーサ51により袋体ユニット30内
面から所定の距離離間された状態で、ボルト52及びナッ
ト53によりこの袋体ユニット30に取り付けられている。
また、相対向する袋体ユニット30、30に取り付けられた
前記スペーサ51、51のうち、一方のスペーサ51(第4図
中右方に位置するスペーサ51)は、他方のスペーサ51よ
りも液密膜50の厚さ分以上高く形成され、これにより、
相対向する袋体ユニット30、30に取り付けられた液密膜
50、50が、互いに上下方向に重ね合わされた状態で配置
されることになる。従って、これら液密膜50、50の存在
により、袋体ユニット30、30の接合部の液密性が確保さ
れる。なお、符号47は前記雄ねじ43の取付プレート、符
号54は前記ナット53の取付プレートである。
一方、前記相対向する1対のPC板20、20は、第8図に
示すように、その側壁部22長辺方向の両端に形成された
凸部25及び凹部26が互いに嵌合されることでその位置決
めがなされ、かつ、側壁部22に穿設された貫通孔28、2
8、…にボルト60、60が挿通されてナット61、61が螺着
されることで互いに接合されている。そして、これら相
対向する1対のPC板側壁部22、22間は、一方のPC板20の
溝27内にシール材が充填されることで、これらの間の液
密性が保持されている。この実施例では、シール材とし
て水膨張ゴム62が使用され、後述する如くPC板20、20が
水中で接合される時に、一方のPC板側壁部22に形成され
た溝27内に紐状あるいは棒状の水膨張ゴム62が挿入され
ることでこの水膨張ゴムが急激に膨張し、これが側壁部
22、22間の間隙内に充分大きな膨張圧でもって充填され
ることで、海水と袋体3及び底部構造体2に挾まれた流
体とを液密的に遮断するシール材としての機能を果た
す。
次に、第9図ないし第12図を参照して、以上のような
構成の柔構造潜堤1を海底地盤G上に構築する工法につ
いて説明する。
(i)第9図に示すように、海岸近くに設置されたドッ
クD内においてPC板20を製作する。また、これと同時
に、可撓性素材からなるシートに切断、穴明け加工及び
接合等の各種作業を施すことで袋体ユニット30を製作
し、さらにこの端縁に前述の連結部材41及び液密膜50を
取り付けておく。次に、第10図に示すように、ドックD
内において製作されたPC板20上に袋体ユニット30を取り
付け、さらにPC板側壁部22に形成された溝27内に水膨張
ゴム62を取り付けた後、この水膨張ゴム62が海水によっ
て濡れないようにその表面に養生シート(図示略)を貼
付して、柔構造潜堤ユニット1aを完成させる。なお、こ
のPC板20製作作業や柔構造潜堤ユニット1a完成作業は陸
上の工場で行っても良く、ドックD内で行ったのは運搬
性を考慮してのことである。
(ii)ドックD内に海水を導入すると、第6図に示す如
く、PC板20内に側壁部22及び隔壁部23により多数の室が
形成されていることから、柔構造潜堤ユニット1aは海上
に浮かぶ。この状態で、第11図に示すように、曳航船S
により柔構造潜堤ユニット1aを曳航して、この柔構造潜
堤ユニット1aを柔構造潜堤1が設置される海域まで運搬
する。
(iii)柔構造潜堤ユニット1aが所定の海域まで運搬さ
れたら、第12図に示すように、PC板20の室内に海水を徐
々に導入することで柔構造潜堤ユニット1aを海中に沈設
する。
(iv)前記(i)〜(iii)までの工程を繰り返すこと
で、柔構造潜堤1全体を構築するのに必要な個数の柔構
造潜堤ユニット1a、1a、…が運搬され、海中に沈設され
た後に位置の微調整がされて、海底地盤G上に連設され
る。次に、柔構造潜堤ユニット1a、1aのPC板20、20が前
記ボルト60、60、及びナット61、61により互いに接合さ
れた後に、袋体ユニット30、30相互の位置調整、具体的
には袋体ユニット30、30に設けられた連結部材41、41の
嵌合が為され、さらにこれら連結部材41、41の嵌合部を
貫くように接合ピン42が挿入されることで、袋体ユニッ
ト30、30が互いに接合される。そして、前記液密膜50、
50相互の位置調整が為されて、柔構造潜堤ユニット1a、
1aの接合が完了する。このようにして全ての柔構造潜堤
ユニット1a、1a、…の接合が完了した後、柔構造潜堤ユ
ニット1aの位置の微調整が為され、さらに各PC板20、2
0、…の室内に水中コンクリートCが打設されること
で、柔構造潜堤ユニット1a、1a、…の海底地盤G上への
定着が図られる。また、水中コンクリートCを打設する
かわりに、アンカー等の定着手段により海底地盤Gへの
定着を図っても良く、更にはこれら両手段が併用されて
も良い。そして、弁6から海水、空気等の流体を袋体3
中に注入し、指定の流体の状況に調整することで、第1
図に示すような柔構造潜堤1の構築が完了する。なお、
この袋体3中に注入する海水に海底地盤Gの土砂を加え
ておけば、柔構造潜堤1全体の安定性が高まる。
従って、以上説明した柔構造潜堤1は複数個の柔構造
潜堤ユニット1a、1a、…に分割され、これら分割体たる
柔構造潜堤ユニット1a、1a、…が液密に連設されて構成
されているので、その製造作業が簡易なものとなると共
に、ユニット1a毎に柔構造潜堤1が設置される海域に運
搬すれば良いので、運搬作業が簡易かつ安全、確実なも
のとなる。さらに、設置作業中においても設置位置の微
調整が容易であると共に、設置後の移動、撤去作業にお
いてもユニット1a毎に作業を行えば良いので、これら各
作業が簡易かつ安全、確実なものとなる。
特に、柔構造潜堤ユニット1aの袋体ユニット30の幅を
市販のシート状素材の幅程度、あるいはそれ以下とすれ
ば、この袋体ユニット30を1枚のシートで構成すること
が可能となるので、袋体3全体の液密性に対する信頼性
が向上する。
また、袋体ユニット30、30は、これらの相対向する端
縁外面において、これら端縁の延在する方向に回動軸
(接合ピン42)を有するヒンジ40により接合され、か
つ、前記袋体ユニット30、30の相対向する端縁内面に
は、これら端縁間を覆う液密膜50、50が設けられている
ので、前記ヒンジ40による接合によりこの接合部におけ
る可撓性、接合強度及び耐久性が十分に確保されると共
に、液密膜50、50により接合部の液密性が十分に確保さ
れる。また、前記ヒンジ40は、各袋体ユニット30、30の
端縁に設けられた連結部材41、41と、これら連結部材4
1、41の嵌合部を貫いてなる接合ピン42とから構成され
ているので、これら連結部材41、41を予め袋体ユニット
30、30に取り付けておき、柔構造潜堤ユニット1a、1a接
合時に前記接合ピン42を連結部材41、41間に貫入すれば
袋体ユニット30、30を接合できるので、その作業性が大
変良い。従って、この袋体ユニット30、30の接合部の構
造は、本実施例たる柔構造潜堤ユニット1a、1a、…の接
合に用いられて好適な構造である。
なお、この発明のユニット型柔構造潜堤1及びその接
合部構造は、その細部が前記実施例に限定されず、種々
の変形例が可能である。一例として、前記底部構造体2
の分割体たるPC板20は、いわば田の字型の構造である
が、例えば、いわゆるボイドスラブの如く中空状のPC板
であっても良いことは勿論である。また、袋体3は、前
記実施例においては1枚の可撓性膜により構成されてい
たが、2枚の可撓性膜を液密に接合したような構成であ
っても良いことは勿論である。さらに、柔構造潜堤1全
体の外形も、前記実施例の如く蒲鉾状に限定されず、倒
椀状等他の形状であっても良いことも勿論である。
「発明の効果」 以上詳細に説明したように、この発明のうち第1の発
明によれば、外形板状の底部構造体と、この底部構造体
上面に取り付けられた可撓性素材からなる袋体と、この
袋体の内部に注入されてこれを膨らます流体とを備えた
柔構造潜堤を、前記底部構造体及び袋体の分割体が対に
なって備えられた柔構造潜堤ユニットを複数個連設する
ことで構成すると共に、各袋体の分割体をその接合部に
おいて互いに液密に接合しているので、その製造作業が
簡易なものとなると共に、ユニット毎に柔構造潜堤が設
置される海域に運搬すれば良いので、運搬作業が簡易か
つ安全、確実なものとなる。さらに、設置作業中におい
ても設置位置の微調整が容易であると共に、設置後の移
動、撤去作業においてもユニット毎に作業を行えば良い
ので、これら各作業が簡易かつ安全、確実なものとな
る。
また、第2の発明によれば、柔構造潜堤を構成する袋
体を、その相対向する分割体の端縁外面においてこの端
縁の延在する方向に沿う回動軸を有するヒンジにより接
合すると共に、前記相対向する袋体分割体の端縁内面
に、これら端縁間を覆う可撓性液密膜を設けたようなユ
ニット型柔構造潜堤の接合部構造を構成したので、前記
ヒンジによる接合によりこの接合部における可撓性、接
合強度及び耐久性が十分に確保されると共に、接合作業
の作業性が向上し、かつ前記液密膜により接合部の液密
性が十分に確保される。従って、この発明によれば、ユ
ニット型柔構造潜堤の接合に用いられて好適な接合部構
造を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第2図はこの発明のうち第1の発明の一実
施例であるユニット型柔構造潜堤を示す図であって、第
1図は全体を示す斜視図、第2図は第1図のII−II′線
に沿う矢視断面図、第3図ないし第5図はこの発明のう
ち第2の発明の一実施例であるユニット型柔構造潜堤の
接合部構造を示す図であって、第3図は第1図のIII円
内を拡大視して示した平面図、第4図は第3図のIV−I
V′線に沿う矢視断面図、第5図は第4図のV−V′線
に沿う矢視平面図、第6図は第2図のVI円内を拡大視し
て示した断面図、第7図はPC板のみを取り出して示した
斜視図、第8図はPC板の接合部を示す平面図、第9図な
いし第12図は前記ユニット型柔構造潜堤を構築する方法
を説明するための工程図である。 1……ユニット型柔構造潜堤、1a……柔構造潜堤ユニッ
ト、2……底部構造体、3……袋体、20……PC板(底部
構造体分割体)、30……袋体ユニット(袋体分割体)、
40……ヒンジ、50……液密膜。
フロントページの続き (72)発明者 一居 勢治 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (72)発明者 桂 豊 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (72)発明者 清水 勝公 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−141209(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外形板状の底部構造体と、この底部構造体
    上面に取り付けられた可撓性素材からなる袋体と、この
    袋体の内部に注入されてこれを膨らます流体とを備えた
    柔構造潜堤であって、この柔構造潜堤は、前記底部構造
    体及び袋体の分割体が対になって備えられた柔構造潜堤
    ユニットが複数個連設されて構成されていると共に、各
    袋体の分割体がその接合部において互いに液密に接合さ
    れていることを特徴とするユニット型柔構造潜堤。
  2. 【請求項2】複数個の分割体からなる外形板状の底部構
    造体と、この底部構造体上面に取り付けられた可撓性素
    材からなる袋体と、この袋体の内部に注入されてこれを
    膨らます流体とを備えると共に、前記袋体は、その分割
    体が複数個液密に接合されて構成されているユニット型
    柔構造潜堤の接合部の構造であって、前記袋体は、その
    相対向する分割体の端縁外面においてこの端縁の延在す
    る方向に沿う回動軸を有するヒンジにより接合されてい
    ると共に、前記相対向する袋体分割体の端縁内面には、
    これら端縁間を覆う可撓性液密膜が設けられていること
    を特徴とするユニット型柔構造潜堤の接合部構造。
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