JP2527465B2 - 膜製造装置 - Google Patents

膜製造装置

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JP2527465B2 JP63167159A JP16715988A JP2527465B2 JP 2527465 B2 JP2527465 B2 JP 2527465B2 JP 63167159 A JP63167159 A JP 63167159A JP 16715988 A JP16715988 A JP 16715988A JP 2527465 B2 JP2527465 B2 JP 2527465B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、相変換法による膜製造装置に関するもので
ある。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
膜を形成するポリマー溶液を中空糸状、管状あるいは
平板状に整形して非溶媒中で凝固させる相変換法による
製膜法において、凝固液として用いる非溶媒の種類、組
成は膜構造、膜性能に大きく影響する重要な因子であ
る。例えば、水を非溶媒として使用する場合と、ポリマ
ー溶液を構成する溶剤又は溶剤組成の一部を加えた水溶
液を非溶媒として使用する場合とを比べると、膜構造及
び膜性能が異なり、水に溶剤等を加えることにより凝固
液の凝固価を調整し、以て相変換時の溶剤、非溶剤の移
動、ゲルの成長を制御することによって、より性能のよ
い膜を得ることができる場合がある。
しかしながら、凝固液の量は、ポリマー溶液量に比
し、桁違いに大きいため、水以外の比溶媒を使用するこ
とはたとえ水溶液であっても、経費負担と廃液処理負荷
が大きい。このため、工業生産における凝固液として用
いられる非溶媒は実質的に水に限定されている。
本発明は、凝固槽内非溶媒に溶媒及び/又は添加剤を
加え、而も上記の如く経費、廃液処理両負担を実質的に
増大させることなしに相当する効果を生ぜしめ、相変換
法により優れた膜性能を有する膜を得る膜製造装置を提
供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、ポリマー溶液が非溶媒中で凝固する際
に非溶媒の性質が膜構造の決定に及ぼす効果が最も大き
いのは、両者が接触する期間のうち、最初の短期間であ
ることに着目して、凝固槽の全非溶媒を均一な組成にす
る必要がないことに想到した。即ち、凝固槽をポリマー
溶液が非溶媒に最初に接触する第一の凝固部と初期表面
硬化したポリマー溶液が通過する第二の凝固部とから構
成する。第一の凝固部は少なくとも最初の凝固液を水の
代わりに溶剤水溶液等にして、その凝固価を望ましい値
に調整すれば、使用溶剤量を減らして溶剤含有による実
効を得ることができる。この様に凝固槽を複数の凝固部
に分割することの利点は、上述の単純な比例計算以上の
ものがある。即ち、大多数の製膜用ポリマー溶液に対し
て、水は凝固価の最も小さい(即ち凝固力の最も強い)
非溶剤であり、相変換に必要な凝固液としては少量で済
む。これに対し、有機非溶剤や溶剤水溶液の凝固価は水
よりも大きく、一般に相変換を完了するのにより長時間
を要する。従って、凝固槽を分割しない場合は凝固液と
して水を用いる場合よりも一層大量を必要とするが、凝
固槽を分割して、前段にのみ凝固価のより大きい凝固液
を用い、後段の凝固液の凝固価を小さくすることによ
り、この問題を回避乃至軽減することができる。一方、
凝固槽内のポリマー溶液からは溶剤、添加剤又は溶剤及
び芯液が製膜速度、即ち、ポリマー溶液が凝固槽内に吐
出される速度に応じた一定速度で非溶媒中に溶出してく
る。この溶剤、添加剤等の量は、凝固液量に比し僅かで
あるが、製膜を長時間連続して行うと、非溶媒からなる
凝固液中の濃度が上昇し続けるため、これによる凝固液
の凝固価の経時変化は長時間に亘ってみれば無視できな
くなる。この変動を防ぐため、通常は連続して凝固液の
一部排出と水の補給とを行い、凝固液中の溶剤濃度を低
く保っている。しかるに、凝固液量を、例えば通常の10
-3〜10-4と極度に少量にすることができれば、整形され
たポリマー溶液から凝固液中に移行した溶剤、添加剤等
の濃度は短時間で上昇するため、同様の操作によって凝
固液中の溶剤濃度を十分広範囲に調整、維持できること
に想到した。更に、凝固液の凝固価を調整するために加
える溶剤、添加剤としては、製膜用ポリマー溶液に使用
するものと同じ溶剤、添加剤で良好な結果を得ることが
できる。これらの知見を併せ考慮することにより、本発
明に到った。
即ち、本発明は高分子溶液を整形するノズル部及び非
溶媒からなる凝固液を充填する凝固槽を有し、凝固槽内
の凝固部に整形した高分子溶液の流れに沿う様にある距
離を隔てて囲いが設けられ、囲いの内外の非溶媒からな
る凝固液の凝固価がそれぞれ異なっている相変換法によ
る膜製造装置に於いて、凝固部の囲いの上部又は下部の
いずれか一方に凝固液の抜き取り部が設けられているこ
とを特徴とする膜製造装置に関するものである。
本発明の膜製造装置に於いては、凝固部の凝固槽内に
於いてポリマー溶液が最初に非溶媒と接触する部分を整
形したポリマー溶液の流れに沿って或る距離囲うことに
よって、この囲いの内側では、非溶媒中の溶剤濃度はポ
リマー溶液からの溶出による増加作用と、囲いの開放部
からの逃散による減少作用とが拮抗して或る平衡濃度に
到達し、その濃度は囲いの寸法、形態、或いは囲いの一
部から非溶媒の一部を抜き出す速度等を変えることによ
って容易に変えることができる。特に、この囲いは整形
されたポリマー溶液の移動方向に沿った細長い形状にす
ることにより、囲いの内容積及び下流側に設けた開放部
面積を共に十分小さくすることができ、囲い内の溶剤濃
度を短時間に平衡濃度に到達させることができる。従っ
て、凝固液はこの囲いによって分割され、囲いの内外に
それぞれ凝固価の異なる非溶媒からなる凝固液が存在す
ることになる。整形されたポリマー溶液は、先ず凝固価
が水よりも高い値に設定された囲い内の第一の凝固液内
を通ることにより、相変換をある程度進行させた後、囲
いの外の実質的には水に近い低凝固価の凝固液を通るこ
とによって相変換を完了する。
以下、実施態様を図によって説明する。
図4は従来の乾湿式紡糸で中空糸膜を製膜する装置
を、図1は乾湿式紡糸でポリマー溶液が凝固液と最初に
接触する部分を囲い1で囲った本発明の装置を示す。図
4では、ポリマー溶液から凝固液である非溶媒中に移行
する溶剤は非溶媒中へ自由に拡散するため、ノズルから
中空糸状に押出されたポリマー溶液が接触する非溶媒中
の溶剤濃度は希薄である。これに対し、図1では囲い1
内の非溶媒中に移行した溶剤は囲い1の開口部2を通っ
ての逃散に限定されるため囲い1内の凝固液(以下第一
の凝固液とよぶ)中の溶剤濃度は高くなる。定常状態に
おける溶剤濃度は囲い1内でポリマー溶液から非溶媒へ
移行する溶剤量と囲いの開口部から外部へ拡散する溶剤
量の関係で定まり、これは囲いの長さと開口部面積によ
って変えることができる。
単純化したモデル計算では囲い内における中空糸状ポ
リマー溶液内の溶剤拡散係数をD1、中空糸表面積をS1
非溶媒中の溶剤拡散係数をD2、囲いの開口部面積をS2
して、溶剤濃度は、ポリマー溶液中濃度の に達する。
また、図2はポリマー溶液が非溶媒と最初に接触する
部分を囲った、湿式紡糸による中空糸膜の製膜装置を示
すが、囲い1の上部、即ち紡糸ノズル3の隣接部に凝固
液抜き取り部4を設け、管4′を通して囲い内の非溶媒
を一定流量fで外部へ抜き出す場合は、ポリマー溶液か
らの溶剤移行速度をqとして定常状態の溶剤濃度はq/f
となり、抜き出し速度fを変えることによって囲い1内
の第一の凝固液中の溶剤等の濃度をコントロールするこ
とが出来る。この場合凝固液を抜き取る際、抜き取り液
により、囲い1内の液流が乱れるのを防ぐため、乱れの
防止部5を設けるとよい。
本発明の図1及び図2に示した様な囲いを設けた膜製
造装置によれば、この様に凝固槽内の非溶媒に溶剤を全
く加えることなしに、ポリマー溶液から移行してくる溶
剤を巧みに利用することによって多量の溶剤を使うこと
による経費増、廃水処理負荷増なしに、ポリマー溶液
が、非溶媒を最初に接触する部分の非溶媒(第一の凝固
液)中の溶剤濃度を高くコントロールすることが出来、
得られる膜構造、膜性能を制御することができる。
この様に本発明の膜製造装置においては、少なくとも
2種のそれぞれ凝固価の異なる非溶媒からなる凝固液が
分割して配置された凝固部が設けられ、最初に2番目の
凝固液よりも凝固価の大きい非溶媒からなる第一の凝固
液中を通過させるとよい。ここで、凝固価とはポリマー
溶液に濁りを生じさせるに必要な非溶媒の量であり、値
が高い程、凝固力は弱い。
又、凝固に際しては、図1に示す様に整形高分子溶液
が凝固液に接触する前に、凝固液の蒸発気体部を通過さ
せても(乾湿式紡糸)、図2の様に整形後直ちに凝固液
に接触させても(湿式紡糸)よい。
図3に示す装置は乾湿式紡糸でポリマー溶液が凝固液
と最初に接触する部分を囲い1で囲った本発明の装置の
好ましい変形を示す。囲い1により凝固液が高凝固価の
第一の凝固液と低凝固価で実質上水からなる第二の凝固
液に分割されていることは図1、図2と同じであるが、
整形高分子溶液を通過させる凝固部の囲い1の上部には
抜き取り部4が、下部には液補充部6が設けられてい
る。更に液抜き取りによる液流の乱れ防止部5、液補充
による液流の乱れ防止部7が設けられている。この様に
囲い1の両端に凝固液の出入口を設けることにより、ポ
リマー溶液と芯液から移行してくる溶剤、添加剤、非溶
剤以外の液体を液補充部6又は液抜き取り部4から注入
し、液抜き取り部4又は液補充部6から抜き取ることに
よって囲い1内部の凝固液組成を制御することも可能で
ある。
〔実施例〕
以下に実施例により本発明を説明するが、本発明はこ
れらの実施例に限定されるものではない。
比較例1 ポリエーテルサルホン20wt%、ジメチルスルホキシド
60wt%、テトラエチレンオキシド20wt%からなるポリマ
ー溶液を内径0.35mm、外径1.00mmの環状ノズルから空気
中を経て、水中に押し出して乾湿式紡糸で中空糸膜を形
成した。このノズルの中心に設けた直径0.17mmのオリフ
ィスから、中空部に押し出す芯液はジメチルスルホキシ
ド60wt%、テトラエチレンオキシド20wt%の水溶液を用
いた。得られた膜は外表面に分離機能を有し、純水透過
速度60/m2・hr・atm、ミオグロビン排除率86%であっ
た。
実施例1 中空糸状に押出されたポリマー溶液が水中に入る部分
を内径20mm、長さ300mmの筒で囲って、その他は比較例
と同じ条件で紡糸して得た膜は純水透過速度120m3/m2
hr・atm、ミオグロビン透過率76%であった。
【図面の簡単な説明】
図1、図2、図3はそれぞれ本発明の製膜装置の一例を
示す略示図、図4は従来の製膜装置の略示図である。 1……囲い、2……囲いの開口部 3……ノズル、4……凝固液抜き取り部 5,7……液流の乱れの防止部 6……凝固液補充部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高分子溶液を整形するノズル部及び非溶媒
    からなる凝固液を充填する凝固槽を有し、凝固槽内の凝
    固部に整形した高分子溶液の流れに沿う様にある距離を
    隔てて囲いが設けられ、囲いの内外の非溶媒からなる凝
    固液の凝固価がそれぞれ異なっている相変換法による膜
    製造装置に於いて、凝固部の囲いの上部又は下部のいず
    れか一方に凝固液の抜き取り部が設けられていることを
    特徴とする膜製造装置。
  2. 【請求項2】凝固液の抜き取り部に液流の乱れの防止部
    が設けられていることを特徴とする請求項1記載の膜製
    造装置。
  3. 【請求項3】凝固液の抜き取り部に対応して液流の乱れ
    の防止部を有する凝固液補充部が設けられている請求項
    2記載の膜製造装置。
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