JP2525736B2 - 電気オ―ブンの電気消費体の制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、各種の調理機能を制御するため手動操作可
能な機能選択スイッチにより、２進コード式に、または
手動操作可能な機能指令インプット機構により直接に調
節可能な機能制御装置を使用して電気オーブンの電気消
費体を制御するための装置に関する。

〔従来の技術〕

この種の装置は各種機能の進行を全自動でまたは一部
を自動で制御するレンジに使用されている。この種の装
置の最も簡単な形態は煮こみ料理、グリル料理またはオ
ーブン料理をタイマにより時間設定するもので、この場
合加熱出力の調節は温度調節つまみや出力調節つまみの
ような切換つまみにより行われ、それはこのような自動
タイマ手動を持たないレンジの場合と同様である。この
ことは、自動タイマ装置は、開始時間、停止時間または
作動時間を入力するための機構の他に、レンジの選択し
た機能を純手動操作からタイマ動作に操作に切換える機
構を設けなければならないことを意味する。

更にこの種のレンジのタイマ装置には機能選択スイッ
チを設け、タイマ装置を種々の機能の進行に合わせられ
るようにしている。しかし機能選択スイッチはそれが押
釦、スライドスイッチまたは回転スイッチとして構成さ
れているかどうかに関係なく意図的に或いは誤って操作
させられることがあり得る。その結果、投入された自動
タイマ装置は自動的に新しい運転条件について時限動作
することになる。この新しい運転条件がその前に自動タ
イマ装置に与えられていた運転条件と著しく異なるとき
は、大きな障害が発生し危険状態が生じるおそれがあ
る。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明の目的は、このような状態のもとでもできるだ
け高い安全性を保証し、危険の発生を大幅に回避でき、
しかも付加的な経費はできるだけ僅かにした電気オーブ
ンの電気消費体の制御装置を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上述の目的を達成するため、本発明によれば、機能制
御装置に評価回路を設け、この評価回路に機能選択スイ
ッチにより形成される２進信号を導き、少なくとも１つ
の２進信号値が変化する際に、機能制御装置に設けられ
たインプット機構によりインプットされる機能指令に対
するリセットを生じさせる。

本発明においては、機能選択スイッチの変位に関連し
て機能制御装置には、機能制御装置に設けられたインプ
ット機構により本来の目的ではなくインプットされた機
能指令に対するリセット判断基準として作用する信号が
導かれる。本発明による装置は、機能選択スイッチから
所定の機能を実施するため機能制御装置に与えられた機
能指令を、機能の変更を信号化しかつ機能制御装置に設
けられたインプット機構により最初インプットされた機
能指令のリセットを生じさせるのに利用することになる
ので、付加的経費を低く抑えることができる。この機能
指令は一般に時間制御指令であり、これはレンジの対応
部分を所定の時間にわたり作動させるものである。

機能選択スイッチにより、たとえば自動オーブンやセ
ルフクリーニングのような特別の機能を実施させること
も可能である。構造技術上では機能選択スイッチとして
回転スイッチを使用すると好適である。この回転スイッ
チの各設定位置にはそれぞれ各種の機能が対応してお
り、その際安全上の理由から回転スイッチには零位置を
設けるとよい。

更に本発明の実施態様として、機能制御装置内の評価
回路が機能選択スイッチにより導かれる２進コード値の
変化の際に視覚上または聴覚上の警告信号を発生させる
ようにすると有利である。この信号は、機能制御装置の
個々のまたは全部の表示素子を点滅させることにより簡
単に視覚化することができる。従って機能選択スイッチ
の位置が変えられると、この位置の変化が全自動または
時限動作の運転の準備機関中に生じたものであることに
喚操作員の注意を喚起させる。自動運転は中断される
が、それに代わる時限動作でない可能な運転方式はその
まま阻止状態に維持される。新たな機能の運転開始は、
プログラム制御又は時間制御に対する新しいインプット
が直接機能制御装置のインプット機構を介して行われる
か、或いは機能選択スイッチが予めその零位置にリセッ
トされるとき、またはリセットが所望どおり喚起させら
れた機能制御装置のインプット機構を介して行われると
きに行われる。

更に本発明の別の実施態様によれば、回転スイッチの
設定位置に対する変位が所定の２進値に値の変化を生
じ、評価回路にはこの２進値のみが導かれるようにされ
る。これにより評価回路の簡単化が達成される。

更に本発明の別の実施態様によれば、例えば「自動オ
ーブン」、「セルフクリーニング」のような特別なプロ
グラム機能に特徴のある２進値を対応させる。この特別
な機能を有するレンジは一般に高価格のクラスに属す
る。従って低価格のレンジにはこの種の機能を有しない
ので上述のような手段は省略してもよい。

〔実施例〕

以下図面について本発明の実施例を詳細に説明する。

第１図は操作側からみた機能制御装置１とこれに付属
する機能選択スイッチ２を示す。ディスプレイ３を介し
て機能制御装置１により調節される時間的経過が特に時
計の時刻と共にディジタル表示される。回転つまみ４を
介して作動時間値が設定可能であり、この作動時間値は
押釦5,6,7,8の一つを同時に操作することによりインプ
ットされる。この場合押釦５は短時間のインプット用で
あり、その操作の際機能選択スイッチ２が任意の位置を
とることができる。回転つまみ４を介しての作動時間値
のインプットは分刻みで行われる。押釦５に属する数字
シンボル１はディスプレイ３において時間値の左側で点
灯するようになっている。作動時間値は時間と分で表示
される。押釦５を離すと短時間の作動時間が経過し始
め、通常の時刻を再びディスプレイに表示する。インプ
ットされた短時間の作動時間が終了するとブザーにより
信号が発せられる。

オーブン機能は「平面グリル」、「熱風循環グリ
ル」、「上・下加熱」および「熱風」の４つの運転モー
ドを持ち、タイマを使用することも、またタイマを使用
しないことも可能である。第３図にはこれらの機能別の
シンボルマークが示されている。タイマを使用するとき
には押釦８が押し下げられ、対応する数字シンボル４が
ディスプレイ３上に常時点灯する。押釦6,7の数字のシ
ンボル2,3は秒サイクルで点滅する。押釦６又は７を同
時に押すことにより回転つまみ４を介して作動の接続時
間または作動の終了時間をインプットすることができ
る。インプットされた設定時間値は直ちに始動する。

自動オーブンまたはセルフクリーニングを行わせる場
合には同様に押釦８の操作が必要である。この場合自動
オーブンは最小１時間であるのに対し、セルフクリーニ
ングは予め３時間に規定されている。しかしながら作動
時間の終了はそれ以上に任意に延ばすことができる。種
々の運転モードを実施するには機能選択スイッチ２を所
定の位置に置く必要がある。この機能選択スイッチ２は
第２図に示すように接点S1,S2,S3を介して機能制御装置
１の評価回路９に作用する。更に機能選択スイッチ２を
介して対応する加熱領域が設定される。温度値および出
力値の設定は別のインプット用スイッチにより公知の仕
方で行われる。

第３図から明らかなように種々の運転モードが切換接
点S1,S2,S3の位置により２進値として表わされ、この２
進値が機能制御装置１に導かれる。この図面から明らか
なように接点S1は運転モード「自動オーブン」又は「セ
ルフクリーニング」を実施すべきかどうかの明白な規準
を与えるものである。レンジの種類によってこのような
運転モードが含まれていないときには、接点S1とこれに
関係する接続部分は省略することができる。接点S3は専
ら機能選択スイッチが零位置にあるか或いは種々の運転
モード位置の一つにあるかを信号化するのに用いられ
る。

第１図の機能選択スイッチ２の図から明らかなよう
に、運転モード「平面グリル」、「熱風循環グリル」、
「熱風」および「上・下加熱」は機能選択スイッチの隣
りあった位置をとっている。従ってこれらの運転モード
間の意図的な切換又は誤った切換は、適当な対策を施さ
ないときにはタイマによる自動運転の際これらの運転モ
ードに障害を与えたり危険を生じるおそれがある。その
危険状態は、ある運転モードに対して設定された接続時
間が別の運転モードに切換った場合でもそのまま維持さ
れることにより発生する。これを避けるために接点S2が
機能選択スイッチ２によりその操作カムを介して第３図
の図表にもとづき操作される。少なくとも隣接機能間の
切換時には機能制御装置に生じる電位変化が信号表示さ
れる。これによりタイマ制御は停止し、同時にディスプ
レイ３の表示盤は点滅し始め、機能制御装置に新たなイ
ンプットを行うか又は純手動操作に切換えるため運転を
停止させるべく操作員の注意を喚起する。

オーブンの制御回路は第４図に示すように３つの加熱
抵抗R1,R2,R3を有し、このうち抵抗R1,R2はオーブン加
熱の下ヒータに、また抵抗R3はグリル加熱又は上ヒータ
に属している。モータMUは換気ファンの駆動用である。
もう一つのモータMLは構成部材の冷却ファン駆動用であ
る。選択スイッチ２のカムにより実施すべき運転モード
に応じて種々の設定位置に操作される接点S4〜S15を介
して、加熱抵抗R1,R2,R3,換気用モータMU並びに点灯お
よび表示部材が適宜起動される。一点鎖線で囲まれた切
換接点ユニットTVは運転モード「セルフクリーニング」
の場合のオーブンの扉の安全ロック用である。すなわち
この運転モードの場合には運転を中断することは許され
ず扉はあけてはならないからである。運転モード「自動
オーブン」、「セルフクリーニング」並びにその他の運
転モードに対するタイマの設定は機能制御装置１により
行われ、この機能制御装置はそれにより操作されるリレ
ーRlの切換接点Srを介して第４図に示す回路装置の出力
電流を制御する。

第５図は機能制御装置１の原理的構成を示す。装置の
中央ユニットはマイクロプロセッサμＰであり、その入
力端K1,K2,K3,K4は押釦5,6,7,8（第１図）の切換接点T
5,T6,T7,T8並びに機能選択スイッチ２の接点S1,S2,S3を
介して出力端R0〜R3に多重接続されている。出力端R8を
介してマイクロプロセッサμＰはリレーRlを制御し、リ
レーRlの接点Srはオーブンの加熱および場合によっては
換気用モータを制御する。このリレー接点Srの時限動作
により、クッキングプレートにおける出力調節と同様
に、設定された全調理時間にわたり加熱出力を制御する
ことができる。時間、選択された機能の種類等を表示す
るためディスプレイ３が出力端R0〜R6および00〜07を介
して公知の仕方で制御される。切換接点S1,S2,S3により
マイクロプロセッサμＰは運転モード「自動オーブ
ン」、「セルフクリーニング」に設定することができ、
その結果これらの運転モードは自動的に進行する。その
他の運転モードは所定の時間枠内でこれらの運転モード
が行われなければならない場合に限りマイクロプロセッ
サによる制御を必要とする。この場合には回転つまみ４
（第１図）により接点T4を操作すると同時に接続時間又
は終了時間をインプットするかどうかに応じて押釦６の
接点T6又は押釦７の接点T7が操作されなければならな
い。設定された時間の経過中機能選択スイッチ２の位置
が変えられると、第３図の図表にもとづき接点S2の切換
が行われる。この切換はタイマ制御を中止するための判
断基準として用いられる。タイマ制御は新たな運転条件
に対し改めて設定しなければならない。

電流供給に必要な装置は本発明にとって重要でなく、
また従来から知られている方法で構成できるので説明を
省略する。図示の実施例では例えば電圧はUO＝0V、UC＝
24V、UV＝8.5Vであり、3.5Vの交流電圧がディスプレイ
３の螢光セグメントの陽極加熱のため必要である。クロ
ックパルスＴは公知の仕方で使用交流電圧から作られ
る。

第６図は微分回路を後置接続したフリップフロップFF
を使用する評価回路９（第２図）の詳細図である。接点
S2の位置が切換えられると、その切換方向に応じてフリ
ップフロップFFはセット又はリセットされる。この場合
相応する出力端に微分回路を介して評価可能なリセット
パルスが生じる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による電気オーブンの操作盤の部分図、
第２図は第１図における機能選択スイッチと機能制御装
置との関係を示す概略回路構成図、第３図は機能選択ス
イッチによる機能制御装置の制御方式を示す図表、第４
図はオーブン全体の回路接続図、第５図は機能制御装置
の回路接続図、第６図は評価回路の結線図である。 １……機能制御装置、２……機能選択スイッチ、３……
ディスプレイ、４……時間調節回転つまみ、５〜８……
押釦、９……評価回路。

Claims (6)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】各種の調理機能を制御するため手動操作可
   能な機能選択スイッチにより２進コード式にまたは手動
   操作可能な機能指令インプット機構により直接に調節可
   能な機能制御装置を使用して電気オーブンの電気消費体
   を制御するための装置において、機能制御装置（１）に
   評価回路（９）を設け、この評価回路に機能選択スイッ
   チ（２）により形成される２進信号を導き、少なくとも
   １つの２進信号値が変化する際に、機能制御装置（２）
   に設けられたインプット機構（6,7,8）によりインプッ
   トされた機能指令に対するリセットを生じさせるように
   したことを特徴とする電気オーブンの電気消費体の制御
   装置。
2. 【請求項２】機能選択スイッチ（２）として回転スイッ
   チが設けられることを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載の装置。
3. 【請求項３】機能制御装置（１）内の評価回路（９）
   が、機能選択スイッチ（２）により導かれた２進コード
   値が変化する際に視覚上または聴覚上の警告信号を発生
   させることを特徴とする特許請求の範囲第２項記載の装
   置。
4. 【請求項４】機能制御装置（１）のリセットが、機能選
   択スイッチ（２）の設定位置の変化の際に機能制御装置
   をインプット可能状態に置くことを特徴とする特許請求
   の範囲第１項ないし第３項のいずれか１項に記載の装
   置。
5. 【請求項５】機能選択スイッチ（２）の設定位置に対す
   る変位が所定の２進値（S2）に値の変化を生じ、評価回
   路にはこの２進値のみを導くようにしたことを特徴とす
   る特許請求の範囲第２項ないし第４項のいずれか１項に
   記載の装置。
6. 【請求項６】「自動オーブン」、「セルフクリーニン
   グ」等の特殊なプログラム機能に特徴のある２進値（S
   1）を対応させたことを特徴とする特許請求の範囲第１
   項ないし第５項のいずれか１項に記載の装置。