JP3641359B2 - ガードル、ブラジャー等のボディに密着する下着 - Google Patents

ガードル、ブラジャー等のボディに密着する下着 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はヒップやバストの形状を美的に補正保持する機能を備えながら、体の屈伸運動の際に窮屈な感じを与えぬ伸長率に余力をもったガードル、ブラジャー等のボディに密着する下着に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の丸編み機構による編み組織からなる下着は、公知の一般女子標準体型サイズを基本として編みあげられている。ところで、女子の体型を構成するトップバスト(乳頭位胸囲)、アンダーバスト(下部胸囲)、ウエスト(胴囲)、ヒップ(腰囲)の寸法は、最小のウエスト寸法に対して最大のヒップまたはバストの寸法では最低20cmの差があり、このため、基本編み糸と所定のヤーン伸長率を有するエラスチックヤーンを使用し人体に対して殆ど同一径で編立てられた丸編みの成形品では、どの部分の寸法を基本にして編みあげるかによって、体型に対してのフィット感が異なってくる。例えば、編み上げる径の基本寸法を人体の最小囲(ウエスト)にあわせると、最大囲(ヒップ)ではウエスト寸法に対してさらに140〜150パーセントの伸長率があってはじめてフィットすることになる。これは、ウエスト部において150パーセント程度の伸長率をもつように編みあげられた製品(いいかえると着用時にウエスト部において150パーセント程度伸長する製品)においては、ヒップ部の伸長率が200パーセント以上必要となることになる。そして従来のエラスチックヤーンを使用した製品では200%以上に伸長した状態では着用者に非常い強い圧力を与えることになり、長時間の着用は困難となる。
【0003】
具体的には図5Aに示すような比較的ヤーン伸長率の高い弾性糸(エラスチックヤーン)を使用し、ガードルを編み上げてゆく場合、体型維持を重視して細い胴部を基本の直径として丸編みをしてゆくと、腰部も同じ直径で編み上げられられるため、着用時には胴部ではフィット性が良いが、胴部よりもかなり寸法の大きい腰部では伸長率が最大限となり窮屈すぎ、着用感が良くないという問題点がある。また逆に太い腰部を基本にして丸編みをしてゆくと、今度は腰よりも細い胴部が緩くなりすぎ、フィット感が悪くなる等の問題点がある。さらには、人体の屈折や座位を取った場合には、人体の極部的な膨張に対応できず、着用者に圧迫感を与えることになる。こうした問題を解決するために、編み作業のなかで、目減しをして径の寸法を変化させる手法も可能だが、非常にコストの高いものとなり、採用されていないのが現状である。さらに伸び率の異なる部位毎に異なるヤーン伸長率を有するエラスチックヤーンを切替え挿入の上編み上げることは、さらに現状の技術では極めて困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、従来の図5中Aで示すような伸長性をもった弾性糸(エラスチックヤーン)の代わりに、図5中のBで示すようなAよりも一定の伸長力でより拡張率の高い(ヤーン伸長率の高い)高伸度の弾性糸(エラスチックヤーン)を使用し、下着を丸編みあるいは平編みしながら製造して行く工程の中で人体のシルエットを構成し、さらに体型維持に必要なフィット感を得るために複数の部位を異なる伸び率からなる編み組織で編み分けるとともに所定のヤーン伸長率をもったエラスチックヤーンの弾性により、フィット感を持ちながら体を屈伸させたりした時に、窮屈な感じをあたえることのない下着を構成することにより、上記従来の問題点を解決することを目的とする。
【0005】
即ち本発明に係わる下着は基本的には所定のヤーン伸長率を有するエラスチックヤーンを使用して丸編みまたは平編み構成したものにおいて、人体のシルエットを構成するポントであるバスト、ウエスト、ヒップ等を補正すること前提として、その製品を構成する最大周囲および最小周囲の周囲差が補正能力の限界とならぬよう、ほど良い伸び率でほどよい圧力を得る編み組織とする。ここで、編み組織としては各部位に合った異なる伸び率を持った複数の編み組織に編み分けるとともに、さらに、上記の編み組織に使用するエラスチックヤーンは、最低130パーセント以上かつ最高200パーセント以内で、人体の最大周囲、最小周囲にほど良い圧力を与えることができる弾性力(エラスティック)を持つ糸を選択し使用する。具体的には、前記エラスチックヤーンは、90〜250デニールのポリウレタン糸の中から選定し、前記ポリウレタン糸は高伸長であることを主体とし、かつ、150〜200パーセントの伸長範囲を最も伸長力の安定した領域となるように、さらに少なくとも前記領域を着用領域として編み上げる。このことは、人体の屈折や座位を取った場合の人体の極部的な膨張に対応するために、上記編み組織に対して伸長率に余力を持たせておくことになる。なお、前記複数の編み組織のうち、最も伸び率の高い編み組織(伸び易い編み組織)は、タテ、ヨコ方向にも伸び易い組織であり、また最も伸び率の低い編み組織(のび難い編み組織)はタテ、ヨコ方向とものびずらい編み組織として構成されており、その中間の伸び率をもった編み組織は、使用部位に応じてタテ方向あるいはヨコ方向にのびずらい編み組織とすることが望ましい。
【0006】
こうして構成された下着は、所定のヤーン伸長率を持ったエラスチックヤーンを使用し、体型を補整する機能を必要とする部位は伸び率の低い編み組織で編み上げ、また、体の変位量が大きい部位には最も伸び率の高い編み組織で編み上げ、それ以外は中間の伸び率をもった編み組織で編み上げてあるため、それぞれの部位に適した伸び率をもった編み組織となり、人体シルエットをより美しく見せることができるガードル、ブラジャー等とすることができる。また編み組織に使用するエラスチックヤーンとして最低130パーセント以上かつ最高200パーセント以内で、人体の最大周囲、最小周囲にほど良い圧力を与えることができる弾性力(エラスティック)を持つ糸を使用しているためほどよい圧力を得る補整力を持ちながら、体の屈伸運動にも十分追従でき、体型保持の機能をも十分に備えることができる。さらに立体的シルエットを求める所定部位をモールド成型することにより、より一層の体型保持機能を強化しシルエットを高めることができる。なお、モールド加工を行う際にはヒップおよびバスト下部に設計されたヒップおよびバストを支える機能を持つ伸び率の小さいパワーのある編み組織がモールド型の領域に設計されているとともに当然この組織に掛かるようにモールド加工することが重要であり、そうすることでモールドによる体型補正効果を一層高めることができる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このため本発明が講じた技術解決手段は、所定のヤーン伸長率を有するエラスチックヤーンを使用して丸編み又は平編みによって編み上げて構成したガードルにおいて、前記ガードルは部位毎に異なる伸び率の複数の編み組織を組み合わせて構成してなり、ガードル前面の腹部中央部は、略菱型に伸び率の最も低い第1編み組織aで編み上げられ、この第1編み組織aから胴回り周囲にかけて前記第1編み組織aよりも伸び率の高い第2編み組織bとして編み上げられ、前記第2編み組織b内において脇から背面の中央部にかけては前記第2編み組織bよりも伸び率の高い第3編み組織cで編み上げられ、さらに第3編み組織c内において臀部は前記第3編み組織cよりも伸び率の高い第4編み組織dで編み上げられており、前記胴回り下方の左右脚部は前記第3編み組織cと同じ編み組織で編み上げられ、さらにこの脚部から胴回り部へと繋がる部分は、脚部の全周囲にわたって第4編み組織dよりもさらに伸び率の高い第5編み組織eで編み上げられており、また背面において前記第5編み組織eと前記第2編み組織bとの間のヒップ下方の部分は前記最も伸び率の低い第1編み組織aで編み上げられ、股部の両脚の繋ぎ部分は前記第4編み組織dで編み上げられていることを特徴とするガードルであり、
【0013】
所定のヤーン伸長率を有するエラスチックヤーンを使用して丸編み又は平編みによって編み上げて構成したブラジャーにおいて、前記ブラジャーは異なる伸び率の複数の編み組織を組み合わせて構成してなり、ブラジャーBの前面においては、ブラジャーBの左右カップの略下半分と前記下半分から肩バンドにかけて、さらに、左右カップの間からカップ上縁をへて肩バンドにかけての部位が伸び率の最も低い第1編み組織aとして編み上げられ、ブラジャーBの胴回り全周は第1編み組織aよりも伸び率の高い第2編み組織bとして編み上げられ、さらにブラジャーBのカップの上方側の下半分は第2編み組織bよりも伸び率の高い第3編み組織cとして編み上げられ、カップの上方側の残りの上半分は第3編み組織cよりも伸び率の高い第4編み組織dで編み上げられており、ブラジャーBの背面においては、***をしっかりと保持する機能を有するサポート部分は、前記最も伸び率の低い第1編み組織aとして編み上げられ、さらにカップの下縁部と前記胴回り部との繋ぎ部分およびサポート部分との繋ぎ部分は適宜の幅W1で第4編み組織dよりもさらに伸び率の高い第5編み組織eとして編み上げられており、さらに肩バンドに接続するブラジャーB背面上側部分は、前記第3編み組織cと同じ編み組織で編み上げられ、肩バンドはトップ位置で、第1編み組織aと第3編み組織cとが接続されて構成されていることを特徴とするブラジャーであり、
【0014】
所定のヤーン伸長率を有するエラスチックヤーンを使用して丸編み又は平編みによって編み上げて構成したブラジャーにおいて、前記ブラジャーは異なる伸び率の複数の編み組織を組み合わせて構成してなり、ブラジャーBの前面においては、ブラジャーBの左右カップの略下半分と前記下半分から肩バンドにかけての部位が伸び率の最も低い第1編み組織aとして編み上げられ、ブラジャーBのカップ下方の胴回り全周は第1編み組織よりも伸び率の高い第2編み組織bとして編み上げられ、ブラジャーBのカップの上方側の下半分と左右カップの間からカップ上縁にかけては第2編み組織bよりも伸び率の高い第3編み組織cとして編み上げられ、さらにカップの上方側の残りの上半分は第3編み組織cよりも伸び率の高い第4編み組織dとして編み上げられており、さらに、カップの下縁部と前記胴回り部との繋ぎ部分は適宜の幅W1をもって伸び率の最も高い第5編み組織eとして編み上げられており、ブラジャーBの背面においては左右肩バンドに接続するブラジャーB背面上縁部分は前記第1編み組織aとして編み上げられ、該第1編み組織aと胴回りの第2編み組織bとの繋ぎ部分は前記第5編み組織eで編み上げられていることを特徴とするブラジャーであり、
【0015】
所定のヤーン伸長率を有するエラスチックヤーンを使用して丸編み又は平編みによって編み上げて構成したブラジャーにおいて、前記ブラジャーは異なる伸び率の複数の編み組織を組み合わせて構成してなり、ブラジャーBの前面においては、ブラジャーBの左右カップの略下半分から脇にかけての部位が伸び率の最も低い第1編み組織aとして編み上げられており、ブラジャーBのカップ下方の胴回り全周は第1編み組織aよりも伸び率の高い第2編み組織bとして編み上げられており、ブラジャーBのカップの上方側の下半分と肩バンドにかけてと左右カップの間からカップ上縁にかけては第2編み組織bよりも伸び率の高い第3編み組織cとして編み上げられ、さらにカップの上方側の残りの上半分は第3編み組織cよりも伸び率の高い第4編み組織dとして編み上げられており、さらに、カップの下縁部と前記胴回り部との繋ぎ部分が適宜の幅W1だけ第4編み組織dよりも高い第5編み組織eとして編み上げられており、ブラジャーBの背面においては、肩バンドに接続するブラジャーB背面上側部分は、前記第3編み組織cで編み上げられ、前記背面部の第2編み組織bと第3編み組織cとは連続して編み上げられていることを特徴とするブラジャーであり、
【0016】
所定のヤーン伸長率を有するエラスチックヤーンを使用して丸編み又は平編みによって編み上げて構成したブラジャーにおいて、前記ブラジャーは異なる伸び率の複数の編み組織を組み合わせて構成してなり、ブラジャーBの前面においては、ブラジャーBの左右カップの略下半分と前記下半分から肩バンドにかけての部位が伸び率の最も低い第1編み組織aとして編み上げられており、ブラジャーBのカップ下方の胴回りは第1編み組織aよりも伸び率の高い第2編み組織bとして編み上げられており、ブラジャーBのカップの上方側の下半分と左右カップの間からカップ上縁にかけては第2編み組織bよりも伸び率の高い第3編み組織cとして編み上げられ、カップの上方側の残りの上半分は第3編み組織cよりも伸び率の高い第4編み組織dとして編み上げられており、さらに、カップの下縁部と前記胴回り部との繋ぎ部分は適宜の幅W1で第4編み組織dよりも伸び率がさらに高い第5編み組織eとして編み上げられており、さらにブラジャーBの背面において胴回りから肩バンドにかけては前記第2編み組織bと同じ編み組織で編み上げられていることを特徴とするブラジャーであり、
【0017】
前記いずれか一つのガードルと前記いずれか1つのブラジャーとを組み合わせて構成したことを特徴とするボディスーツであり、前記いずれか1つのガードルにストッキングを接続してなることを特徴とするタイツである。
【0018】
【実施の形態】
以下本発明の好ましい実施の形態を例にとって説明する。図1はガードルの前面図、図2は同ガードルの背面図、図3は丸編み状態で縫着前の前部斜視図、図4は同丸編み状態の背面斜視図、図5は従来のエラスチックヤーンと本発明で使用するエラスチックヤーンとの比較図である。なお、図中同じ斜線部は同じ伸び率の編み組織を示す。図1において、ガードルGは従来のガードルと同様の形態を成しているが、このガードルは図示の如く三つの異なる編み組織によって構成されており、図5中、Bで示すエラスチックヤーンを使用して丸編みで編み上げられている。エラスチックヤーンは、ポリウレタン糸の90〜250デニール範囲の糸(商品名ロイカ、HS)を使用し、最大伸長力が200%以内となる範囲となるように編み上げる。この時のポリウレタン糸は高伸長であることを主体とし、かつ、150〜200パーセントの伸長範囲を最も伸長力の安定した領域となるように、さらに少なくとも前記領域を着用領域として編み上げてあることが望ましい。
【0019】
ガードルを丸編みして行くときは図1、図2に示すようにガードルの部位によって以下に述べるような伸び率の異なる編み組織として編み上げて行く。図1に示す如くガードル前面の菱形をした腹部中央部1と、図2に示す背面臀部下部と背面中央の凹部に沿った部分2を最も伸び率の低い編み組織a(伸びにくい編み組織)で編み上げ、腹部中央部1から両側胴回り周囲にかけての部分3を最も伸び率の高い編み組織c(伸びやすい編み組織)で編み上げ、さらに股部4は前記最も伸び率の低い編み組織aと前記最も伸び率の高い編み組織cの中間の伸び率をもった編み組織bで編み上げ、図3、図4に示す如く丸編みを完成する。その後図3、4中、端部6を端部5に縫着してガードルを構成する。なお、上記編み組織の伸び率は次の関係となっている。
最も伸び率の低い編み組織a<中間の伸び率の編み組織b<最も伸び率の高い編み組織cまた、前記複数の編み組織のうち、最も伸び率の高い編み組織c(伸び易い編み組織)は、タテ、ヨコ方向にも伸び易い組織であり、また最も伸び率の低い編み組織a(のび難い編み組織)はタテ、ヨコ方向とものびずらい編み組織として構成されており、その中間の伸び率をもった編み組織は、使用部位に応じてタテ方向あるいはヨコ方向にのびずらい編み組織とすることが望ましい。
【0020】
その後必要に応じて、体の凸部(具体的にはヒップ部)はその形状に合わせたモールド加工を行うとともに、さらに必要に応じて股部4の内側には綿等からなる裏布を重ねあわせることもできる。また、モールド加工を行う際にはモールド部分は、必ずヒップを支える機能を持つ伸び率の小さいパワーのある編み組織に掛かるようにモールド加工することが重要であり、そうすることでモールドによる体型補正効果を一層高めることができる。さらに上記のように編み上げてあるガードルは、編み組織(編地)がもっとも過酷な伸び状態となっても伸長率(最大伸長率)が250〜350パーセント以内に収めることができるように丸編みされており、これによって体屈伸時の窮屈感を解消できる。また、上記以外の付属のエッジのテープ等には最も伸びやすい編み組織に相当する伸び率をもったものを使用することが重要である。以上のように構成されたガードルは、ピップアップ機能を有しながら体の屈伸運動に追従する必要のあるヒップ部および腹部側面を伸び率が最も高い編み組織cで編み上げ、ガードル前面の腹部中央部には最も伸長力が低い編み組織aを使用して構成したため体型維持とヒップアップ機能を十分に果たしながら、体の伸縮時にはその伸縮に十分に追随でき、着用時の窮屈感が無く、さらに体への密着性が良いガードルとすることができる。
【0021】
ところで、上記編み組織は上述の三つに限定することなく、ガードルの部分を4〜6程度に分け、夫々の部分で編み組織を変えることもできる。この場合、人体部分を支える、押さえる、引き上げる等の補正力に応じた編み組織を採用することで、フィット感に優れたガードルとすることができる。特に、人体のシルエットを変えるために押さえては成らない部分の補正力を弱めたり、人体の屈折や、人体の皮膚表面の移動の激しい部分には伸びやすい編み組織を使用することで、ガードルのフィット感を極めて良することができる。さらに、上記のような編み組織で構成されたガードルの所要部分には、モールド成形を加えることにより、押さえた人体脂質の移動を促し目的とするシルエットを得ることができる。なお、モールド加工を行う際にはモールド部分は、必ずヒップ側の最も伸び率の低い編み組織a、即ちパワーのある編み組織に掛かるようにモールド加工することが重要であり、そうすることでモールドによる体型補正効果を一層高めることができる。
【0022】
一般的に使用されている仕上げ用ストレッチテープ、ストレッチレース等を利用し、ガードルの所定箇所に縫製、熱溶着等により取り付けることで体型補正機能をより効果的に実現することがでもできる。さらに目減らしの技術を活用して丸編み時に人体のヒップの基本体型に近づけたガードルを得ることもできる。さらに上記ガードルには、必要に応じて装飾性を持たせるため柄をデザイン化して織り込んでもよく、また後加工によりプリント、またはミシン、モールド加工により装飾を付加することもできる。さらに編み方は、丸編みに限らず、平編みで編み上げておき、必要箇所を縫着することによりガードルを構成することも可能である。また、編み組織は、必要に応じて例えばガードル等の股部をパイル編みとすることもできる。上記のような編み組織の区分け等は下着デザイン時に目的に合わせて設計する。
【0023】
つづいて、本発明に係る種々の実施形態の説明をするが、以下の各実施形態においても、編み組織の性質、エラスチックヤーンの性質、さらにはモールド加工の形態等の基本形態は先の実施形態と同様であることは当然である。本発明に係る第2実施形態としての丸編みによって構成するガードルを説明すると、図6(イ)はガードルの前面斜視図、図6(ロ)は同ガードルの背面斜視図、図6(ハ)は同ガードルの下面図であり、このガードルは五つの異なる編み組織で構成されている。
【0024】
このガードルの前面の腹部中央部は、菱型に伸び率の最も低い第1編み組織aで編み上げられ、この編み組織aから胴回り周囲にかけては前記第1編み組織aよりも伸び率の高い第2編み組織bとして編み上げられ、前記第2編み組織b内において脇から背面の中央部にかけては前記第2編み組織2よりも伸び率の高い第3編み組織cで編み上げられ、さらに第3編み組織c内において臀部は前記第3編み組織cよりも伸び率の高い第4編み組織dとして編み上げられている。また前記胴回り下方の左右脚部は前記第3編み組織cと同じ編み組織で編み上げられ、さらにこの脚部から胴回り部へと繋がる部分は、脚部の全周囲にわたって第4編み組織dよりもさらに伸び率の高い第5編み組織eで編み上げられており、また背面において前記第5編み組織eと前記第2編み組織bとの間のヒップ下方の部分は前記最も伸び率の低い第1編み組織aで編み上げられ、股部の両脚の繋ぎ部分は前記第4編み組織dと同じ編み組織で編み上げられている。
第1編み組織a<第2編み組織b<第3編み組織c<第4編み組織d<第5編み組織eなお、前記最も伸び率の低い編み組織(伸び難い編み組織)aはタテ、ヨコ方向とものびずらい編み組織として構成されており、また最も伸び率の高い編み組織(のび易い編み組織)eは、タテ、ヨコ方向にも伸び易い組織であり、その中間の伸び率をもった編み組織は、使用部位に応じてタテ方向あるいはヨコ方向にのびずらい編み組織とすることが望ましい。
【0025】
上記構成のガードルは丸編みにより所定の部分の伸び率を変えながらガードルを編み上げるが、丸編みによってガードルを構成する例を図7、図8を参照して説明する。図7は左右を分離した状態で丸編みした正面図である。図に示すように左右別々に丸編みをし、その後、丸編みしたものの中心側をカットして接続することにより一つのガードルを構成することができる。また、左右を分離せず、ガードルを図8に示すように一体として丸編みすることも当然のことながらできる。図9に従来のガードルと上記ガードルを使用した状態の形態図を示す。この図からも明らかなように、本発明に係わるガードルは、従来例に比較して着用者のヒップアップを図ることができる。なお、モールド加工を行う際にはモールド部分は、必ずヒップを支える機能を持つ伸び率の小さいパワーのある編み組織に掛かるようにモールド加工することが重要であり、そうすることでモールドによる体型補正効果を一層高めることができる。
【0026】
本発明に係る第3実施形態〜第6実施形態の編み組織によって構成するガードルを図10〜図13を参照して説明すると、それぞれの実施形態はいずれもショートタイプとして構成されている。しかし、その基本的構成は第1、第2実施例と類似しており、所定のヤーン伸長率を有するエラスチックヤーンを使用してガードル前面の腹部中央部においては菱型をした伸び率の最も低い第1編み組織aとして編み上げられており、この第1編み組織aから胴回り周囲にかけて前記第1編み組織aよりも伸び率の高い第2編み組織bとして編み上げられ、股部は前記第2編み組織bよりも伸び率の高い第3編み組織cとして編み上げられ、さらに必要に応じて、臀部等に前記第3編み組織cよりも伸び率の高い第4編み組織dとして編み上げられ構成されている。なお第3実施形態〜第6実施形態はいずれもガードルを構成する部位によって使用する編み組織が各図の如く少しずつ変更してあり、これによって効果的なシェイプアップ機能およびヒップアップ機能を図ることができるものである。
【0027】
上記のように構成されたガードルGでは、ピップアップ機能、体型維持機能をに合わせて先の実施形態と同様に編み組織が変えられており、編み上がったガードルは体型維持とヒップアップ機能を十分に果たすことができる。また所定のエラスチックヤーンを使用して部位によって伸縮率が変えてあり、着用者のヒップアップ機能を十分に確保しながら、体の伸縮時にはその伸縮に十分に追随でき、着用時の窮屈感が無く、さらに体への密着性が良いガードルとすることができる。
【0028】
次に本発明の好ましい第7実施の形態のブラジャーを説明する。図14はブラジャーの前側斜視図、図15はブラジャーの背面図である。なお、図中同じ斜線部で区分けされた部分は前記ガードルと同様に異なる伸び率の編み組織を示す。図14、図15においてブラジャーは従来のブラジャーと同様の形態を成しているが、このブラジャーはガードルと同様に図5中、Bで示すエラスチックヤーンを使用して丸編みで編み上げられている。エラスチックヤーンは、ポリウレタン糸の90〜250デニール範囲の糸(商品名ロイカ、HS)を使用し、最大伸長率が200%以内となる範囲となるように編み上げる。具体的には、前記エラスチックヤーンは、90〜250デニールのポリウレタン糸の中から選定し、前記ポリウレタン糸は高伸長であることを主体とし、かつ、150〜200パーセントの伸長範囲を最も伸長力の安定した領域となるように、さらに少なくとも前記領域を着用領域として編み上げる。
【0029】
ブラジャーを丸編みして行くときは図14、図15に示すようにブラジャーの部位によって以下に述べるような伸び率の異なる編み組織として編み上げて行く。図に示す如くブラジャーの前面においては、ブラジャーの左右カップの略下半分とこの下半分から肩バンドにかけては伸び率の最も低い編み組織aで編み上げ、ブラジャーの胴回りは伸び率の最も高い編み組織cで編み上げ、ブラジャーの左右カップの略上半分は、前記編み組織a、cの中間力の伸び率をもった編み組織bで編み上げ、さらにブラジャーの背面においては、***をしっかりと保持する機能を有するサポート部分の大部分と肩バンドにかけては前記編み組織aで編み上げ、所定箇所を縫着してブラジャーを構成する。なお、前記最も伸び率の高い編み組織(伸び易い編み組織)は、タテ、ヨコ方向にも伸び易い組織であり、また最も伸び率の低い編み組織(のび難い編み組織)はタテ、ヨコ方向とものびずらい編み組織として構成されており、その中間の伸び率をもった編み組織は、使用部位に応じてタテ方向あるいはヨコ方向にのびずらい編み組織とすることが望ましい。また、上記のように編み上げてあるブラジャーでは、もっとも過酷な伸び状態となっても伸長率が250〜350パーセント以内に収めることができ、これによって体屈伸時の窮屈感を解消できる。その後必要に応じて、カップ部はその形状に合わせたモールド加工を行う。なお、モールド加工を行う際にはモールド部分は、必ずバストを支える機能を持つ伸び率の小さいパワーのある編み組織に掛かるようにモールド加工することが重要であり、そうすることでモールドによる体型補正効果を一層高めることができる。
【0030】
上記編み組織は上述の三つに限定することなく、ブラジャーの部分を4〜6程度の部分に分け、夫々の部分で編み組織を変えることもできる。この場合、人体部分を支える、押さえる、引き上げる等の補正力に応じた編み組織を採用することで、フィット感に優れたブラジャーとすることができる。特に、人体のシルエットを変えるために押さえては成らない部分の補正力を弱めたり、人体の屈折や、人体の皮膚表面の移動の激しい部分には伸びやすい編み組織を使用することで、押さえた人体脂質の移動を促し目的とするシルエットを得ることができ、またブラジャーのフィット感を極めて良することができる。さらに、上記のような編み組織で構成されたブラジャーのカップ部分はモールド成形を加えたり、また、従来のブラジャーと同様に別品のカップやボーン等を取り付けたり、身頃部をカットしフック&アイを取り付けオープン式としてもよいことは当然である。一般的に使用されている仕上げ用ストレッチテープ、ストレッチレース等を利用し、ブラジャーの所定箇所に縫製、熱溶着等により取り付けることもでき、さらに目減らしの技術を活用して丸編み時に人体のバストの基本体型に近づけたブラジャーとすることもできる。
【0031】
上記のように構成されたブラジャーは必要に応じて装飾性を持たせるために柄をデザイン化して織り込んでもよく、また後加工によりプリント、またはミシン、モールド加工により装飾を付加することもできる。さらに編み方は、丸編みに限らず、平編みで編み上げておき、必要箇所を縫着することによりガードルを構成することも可能である。上記のような編み組織の区分け等はブラジャーデザイン時に目的に合わせて設計する。さらに付属のエッジのテープ等にも第1編み組織aに相当する伸長力をもったものを使用することもできる。つづいて本発明に係る第8〜13実施形態としての丸編みによって成形したブラジャーの構成を説明する。
【0032】
図16は第8実施形態のブラジャーBであり、このブラジャーBは従来のブラジャーと同様の形態を成しているが、ブラジャーBの部位によって次のような5段階の伸縮性の異なる編み組織としている。なお、図中編み組織の伸び率(伸縮力)は以下のようになっている。
第1編み組織a<第2編み組織b<第3編み組織c<第4編み組織d<第5編み組織e前記最も伸び率の低い編み組織(伸び難い編み組織)aはタテ、ヨコ方向とものびずらい編み組織として構成されており、また最も伸び率の高い編み組織(のび易い編み組織)eは、タテ、ヨコ方向にも伸び易い組織であり、その中間の伸び率をもった編み組織は、使用部位に応じてタテ方向あるいはヨコ方向にのびずらい編み組織とすることが望ましい。
【0033】
以下、図16、図17を参照してブラジャーの構成を詳述すると、図16に示すブラジャーBの前面においては、ブラジャーBの左右カップの略下半分と前記下半分から肩バンドにかけて、さらに、左右カップの間からカップ上縁をへて肩バンドにかけての部位が最も伸び率が低い第1編み組織aとして編み上げられており、ブラジャーBのカップ下方の胴回りは第1編み組織aよりも伸び率の高い第2編み組織bとして編み上げられており、さらに、カップの下縁部と前記胴回り部との繋ぎ部分の適宜の幅W1の部位が伸び率の最も高い第5編み組織eとして編み上げられている。また、ブラジャーBのカップの上方側の下半分は第2編み組織bよりも伸び率の高い第3編み組織cとして編み上げられ、さらにカップの上方側の残りの上半分は第3編み組織cよりも伸び率の高い第4編み組織dとして編み上げられている。
【0034】
一方、図17に示すブラジャーBの背面においては、***をしっかりと保持する機能を有するサポート部分の大部分(略中央部分)は、前記第1編み組織aとして編み上げられ、さらに肩バンドに接続するブラジャーB背面上側部分は、第3編み組織cとして編み上げられ、さらに、胴回り部分には前記ブラジャーの前側胴部に連続した第2編み組織bとして編み上げられている。また、肩バンドはトップ位置で、第1編み組織aと第3編み組織cとが接続されて構成されている。上記構成のブラジャーは次のようにして編みあげられる。図18(イ)は左右を分離した状態で丸編みした正面図、図18(ロ)は同(イ)の側面図である。所定のヤーン伸長率をもったエラスチックヤーンを使用して図に示すように左右別々に丸編みをし、その後、両者を接続する側をカットし、カット部で夫々を接続することにより一つのブラジャーを構成する。また、左右を分離せず、ブラジャーを一体として丸編みすることも当然のことながらできる。さらに上記のブラジャーには必要に応じてカップ部にモールド加工や別部品のカップ、さらにはボーン等を取り付けることもできる。なお、モールド加工を行う際にはモールド部分は、必ずバストを支える機能を持つ伸び率の小さいパワーのある編み組織に掛かるようにモールド加工することが重要であり、そうすることでモールドによる体型補正効果を一層高めることができる。
【0035】
以上のように構成されたブラジャーにおいては、バストアップ機能を有するカップ下半部は前記最も強い力で伸縮する第1編み組織aとして構成され、さらに前記第1編み組織aと胴回りの第2編み組織bとの間は最も弱い力で伸縮する第5編み組織eとして構成され、さらにカップの上半分は体の変形に応じて伸縮する第2、第3編み組織b、cとして構成されているため、図19に示す如く従来品に比較して着用者のバストアップ機能を十分に確保しながら、体の伸縮時にはその伸縮に十分に追随でき、着用時の窮屈感が無く、さらに体への密着性が良いブラジャーを得ることができる。
【0036】
つづいて本発明の第9〜第13実施形態としてのブラジャーについて図20〜図24を参照して説明する。それぞれの基本的構成は上述の実施形態と類似しており、図20に示すブラジャーは左右カップの略下半分から肩バンドにかけて最も伸び率の低い第1編み組織aで、カップ下半分と左右カップの間からカップ上縁にかけては第3の伸び率を持った第3編み組織bで編み上げられ、さらにカップの上方側の残りの上半分は第4の伸び率を持った第4編み組織dで編み上げられている。
【0037】
一方、ブラジャーBの背面の胴部周囲は、図20(ロ)に示すように第2編み組織bで編み上げられ、さらに左右肩バンドに接続するブラジャーB背面上縁部分と肩バンドは同じ第1編み組織aとして編み上げられ、さらに、前記第1編み組織aと第2編み組織bとの繋ぎ部分は適宜の幅W1をもった最も伸び率の高い第5編み組織eで編み上げられている。この形態は、ブラジャーBの左右カップの略下半分から肩バンドにかけて、さらに肩バンドからブラジャーB背面上縁部分にかけての部位が最も伸び率の低い第1編み組織aとして編み上げられいるため、***の形態維持の点で優れている。
【0038】
以下同様に第10〜第13実施形態も図21〜図24に示す如く、各部位に於いて編み組織が変えてあり、これらは部位に応じて編み組織を変えることで、体型の維持等ですこしずつ効果が変わってくる。たとえば、図23はショートレングスのブラジャーであり、図24に示すブラジャーはロングタイプ胴回り部分を折り返すことでショートタイプにかえることができものである。
【0039】
本発明に係る第14実施形態は、丸編みによって構成したタイツである。図25において、タイツのヒップ部は上記のガードルとほぼ同じ構成となっており、脚部から爪先にかけては、全体として第2編み組織bで構成してあり、足裏部は第1編み組織aで編み上げられている。また、膝の裏面は、伸縮性が必要であるため、第4編み組織dまたは第5編み組織eで編みあげられている。基本的には、上述したガードルを使用している点に特徴がある。
【0040】
本発明に係る第15実施形態は、丸編みによって構成したボディスーツである。図26において、本ボディスーツでは、胸部及びヒップ部は上述したブラジャーおよびガードルの構成を採用しており、それらを繋ぐ胴部は全体として第2生地で構成してあり、腹部のみ第1編み組織aで編み上げられている。こうすることにより、腹部のシェイプ機能を向上することができる。
【0041】
なお上記実施形態はあくまで本発明の理解を促進するための例であり、本発明はその精神及び必須特徴事項から逸脱することなく他の方法、構成で実施することができることは言うまでもない。特に上記実施例の基本に対して、レングスの拡張並びに切り詰めによる商品アイテム(たとえばブラジャーの場合にはボディスリップからチューブブラまで、ガードルの場合にはトランクスタイプからハイウエスト並びにフルロングタイプまで)や他のアイテムを連接した切り替えスリップ、ペチ付きガードル等に展開できることは当然である。さらに上述の編み組織は、必ずしも5段階にかぎることはなく、適当な伸縮力を持った編み組織を組み合わせることにより、一層フィット性のよい下着を構成することができる。また、丸編みによって下着を構成するだけでなく、例えば図13に示す如く平編みによって、上記異なる編み組織を編み分け、所要箇所を縫着することでガードルやブラジャー等の下着を構成することもできることは当然である。また、編み組織は、必要に応じて例えばガードル等の股部をパイル編みとすることもできる。
【0042】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、発明によれば所定の伸長性を持ったエラスチックヤーンを使用した編み組織において、この編み組織の中に、より伸びづらい部分、より伸び易い分、人体の縦方向に伸びやすい部分等を編み分けることで次にような優れた効果を奏することができる。
(1)下着において、人体部分を支える、押さえる、引き上げる等の補正力の必要な部分に応じて編み組織(タテ、ヨコの伸び率)を変えることで、フィット感に優れた下着とすることができる。特に、人体のシルエットを変えるために押さえては成らない部分の補正力を弱めたり、人体の屈折や、人体の皮膚表面の移動の激しい部分には伸びやすい編み組織を使用することで、下着のフィット感が極めて良くなる。
(2)さらに、上記のような編み組織で構成された下着の所要部分には、モールド成形を加えることにより、押さえた人体脂質の移動を促し、目的とするシルエットとすることができる。特に、モールド加工を行う際にはモールド部分は、必ずヒップやバストを支える機能を持つ伸び率の小さいパワーのある編み組織に掛かるようにモールド加工することで、モールドによる体型補正効果を一層高めることができる。
(3)一般的に使用されている仕上げ用ストレッチテープ、ストレッチレース等を利用し、下着の所定箇所に縫製、熱溶着等により取り付けることで体型補正機能をより効果的に実現することができ、さらに本発明が求めるヤーン伸長率をもった同質のエラスティックヤーンを使用することにより一層の効果が得られる。
(4)現状の編機では目減らしを自動化することは経済的ではないが、目減らしの技術を採用することで、編み工程の中で人体の基本体型に近づけた下着を編み上げることでよりフィット性のより下着とすることができる。
(5)基本となる編み組織に別布や芯体を当てることにより、補正能力を高めることができる。
(6)さらに、上記のように構成された下着に必要に応じて装飾性を持たせるために柄をデザイン化して織り込んでもよく、また後加工によりプリント、またはミシン、モールド加工により装飾を付加することもできる。
(7)編み組織に所定のヤーン伸長率を持ったエラスチックヤーンを使用し、さらに所定の伸長領域にて着用領域をデザインしたため、着用感が優れた上に体を屈伸させたりした時の胴囲等の拡大に窮屈な感じをあたえることのない下着を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係わるガードルの前面図である。
【図2】 同ガードルの背面図である。
【図3】 同ガードルの丸編み状態の前側斜視図である。
【図4】 同ガードルの丸編み状態の後側斜視図である。
【図5】 従来のエラスチックヤーンと本発明で使用するエラスチックヤーンとの比較図である。
【図6】 (イ)、(ロ)、(ハ)は本発明の第2実施形態に係わるガードルの前面斜視図、背面斜視図、および下面図である。
【図7】 上記第2実施形態に係わるガードルを丸編みで構成する場合の説明図である。
【図8】 上記第2実施形態に係わるガードルを他の丸編みで構成する場合の説明図である。
【図9】 上記第2実施形態に係わるガードルと従来のガードルとの使用状態の説明図である。
【図10】 本発明の第3実施形態に係わるガードルの前側斜視図、背面斜視図、および下面図である。
【図11】 本発明の第4実施形態に係わるガードルの前側斜視図およびガードルの片側半分の正面図である。
【図12】 本発明の第5実施形態に係わるガードルの前側斜視図および丸編み状態の斜視図である。
【図13】 本発明の第6実施形態に係わるガードルの前側斜視図および平編み状態の展開図である。
【図14】 本発明の第7実施形態に係わるブラジャーの前面斜視図である。
【図15】 同ブラジャーの背面図である。
【図16】 第8実施形態に係わるブラジャーの前面斜視図である。
【図17】 同ブラジャーの背面図である。
【図18】 第8実施形態に係わるブラジャーを丸編みで構成する場合の説明図である。
【図19】 上記ブラジャーと従来のブラジャーとの使用状態の説明図である。
【図20】 第9実施形態に係わるブラジャーの前面斜視図および背面図である。
【図21】 第10実施形態に係わるブラジャーの前面斜視図および背面図である。
【図22】 第11実施形態に係わるブラジャーの前面斜視図および背面図である。
【図23】 第12実施形態に係わるブラジャーの前面斜視図である。
【図24】 第13実施形態に係わるブラジャーの前面斜視図である。
【図25】 第14実施形態に係わるタイツの前側斜視図である。
【図26】 第15実施形態に係わるボディスーツの前側斜視図である。
【符号の説明】
a、b、c、d、e 異なる伸び率を持った編み組織。

Claims (14)

  1. 所定のヤーン伸長率を有するエラスチックヤーンを使用して丸編み又は平編みによって編み上げて構成したガードルにおいて、前記ガードルは部位毎に異なる伸び率の複数の編み組織を組み合わせて構成してなり、ガードル前面の腹部中央部は、略菱型に伸び率の最も低い第1編み組織aで編み上げられ、この第1編み組織aから胴回り周囲にかけて前記第1編み組織aよりも伸び率の高い第2編み組織bとして編み上げられ、前記第2編み組織b内において脇から背面の中央部にかけては前記第2編み組織bよりも伸び率の高い第3編み組織cで編み上げられ、さらに第3編み組織c内において臀部は前記第3編み組織cよりも伸び率の高い第4編み組織dで編み上げられており、前記胴回り下方の左右脚部は前記第3編み組織cと同じ編み組織で編み上げられ、さらにこの脚部から胴回り部へと繋がる部分は、脚部の全周囲にわたって第4編み組織dよりもさらに伸び率の高い第5編み組織eで編み上げられており、また背面において前記第5編み組織eと前記第2編み組織bとの間のヒップ下方の部分は前記最も伸び率の低い第1編み組織aで編み上げられ、股部の両脚の繋ぎ部分は前記第4編み組織dで編み上げられていることを特徴とするガードル。
  2. 前記ガードルは、最も過酷な伸び状態において250〜350パーセントの範囲の伸長率を持つ丸編み仕上げの編地から構成されたガードルである請求項1に記載のガードル。
  3. 前記ガードルにおいて臀部をモールド加工したことを特徴とする請求項1又は2に記載のガードル。
  4. 所定のヤーン伸長率を有するエラスチックヤーンを使用して丸編み又は平編みによって編み上げて構成したブラジャーにおいて、前記ブラジャーは異なる伸び率の複数の編み組織を組み合わせて構成してなり、ブラジャーBの前面においては、ブラジャーBの左右カップの略下半分と前記下半分から肩バンドにかけて、さらに、左右カップの間からカップ上縁をへて肩バンドにかけての部位が伸び率の最も低い第1編み組織aとして編み上げられ、ブラジャーBの胴回り全周は第1編み組織aよりも伸び率の高い第2編み組織bとして編み上げられ、さらにブラジャーBのカップの上方側の下半分は第2編み組織bよりも伸び率の高い第3編み組織cとして編み上げられ、カップの上方側の残りの上半分は第3編み組織cよりも伸び率の高い第4編み組織dで編み上げられており、ブラジャーBの背面においては、***をしっかりと保持する機能を有するサポート部分は、前記最も伸び率の低い第1編み組織aとして編み上げられ、さらにカップの下縁部と前記胴回り部との繋ぎ部分およびサポート部分との繋ぎ部分は適宜の幅W1で第4編み組織dよりもさらに伸び率の高い第5編み組織eとして編み上げられており、さらに肩バンドに接続するブラジャーB背面上側部分は、前記第3編み組織cと同じ編み組織で編み上げられ、肩バンドはトップ位置で、第1編み組織aと第3編み組織cとが接続されて構成されていることを特徴とするブラジャー。
  5. 所定のヤーン伸長率を有するエラスチックヤーンを使用して丸編み又は平編みによって編み上げて構成したブラジャーにおいて、前記ブラジャーは異なる伸び率の複数の編み組織を組み合わせて構成してなり、ブラジャーBの前面においては、ブラジャーBの左右カップの略下半分と前記下半分から肩バンドにかけての部位が伸び率の最も低い第1編み組織aとして編み上げられ、ブラジャーBのカップ下方の胴回り全周は第1編み組織よりも伸び率の高い第2編み組織bとして編み上げられ、ブラジャーBのカップの上方側の下半分と左右カップの間からカップ上縁にかけては第2編み組織bよりも伸び率の高い第3編み組織cとして編み上げられ、さらにカップの上方側の残りの上半分は第3編み組織cよりも伸び率の高い第4編み組織dとして編み上げられており、さらに、カップの下縁部と前記胴回り部との繋ぎ部分は適宜の幅W1をもって伸び率の最も高い第5編み組織eとして編み上げられており、ブラジャーBの背面においては左右肩バンドに接続するブラジャーB背面上縁部分は前記第1編み組織aとして編み上げられ、該第1編み組織aと胴回りの第2編み組織bとの繋ぎ部分は前記第5編み組織eで編み上げられていることを特徴とするブラジャー。
  6. 所定のヤーン伸長率を有するエラスチックヤーンを使用して丸編み又は平編みによって編み上げて構成したブラジャーにおいて、前記ブラジャーは異なる伸び率の複数の編み組織を組み合わせて構成してなり、ブラジャーBの前面においては、ブラジャーBの左右カップの略下半分から脇にかけての部位が伸び率の最も低い第1編み組織aとして編み上げられており、ブラジャーBのカップ下方の胴回り全周は第1編み組織aよりも伸び率の高い第2編み組織bとして編み上げられており、ブラジャーBのカップの上方側の下半分と肩バンドにかけてと左右カップの間からカップ上縁にかけては第2編み組織bよりも伸び率の高い第3編み組織cとして編み上げられ、さらにカップの上方側の残りの上半分は第3編み組織cよりも伸び率の高い第4編み組織dとして編み上げられており、さらに、カップの下縁部と前記胴回り部との繋ぎ部分が適宜の幅W1だけ第4編み組織dよりも高い第5編み組織eとして編み上げられており、ブラジャーBの背面においては、肩バンドに接続するブラジャーB背面上側部分は、前記第3編み組織cで編み上げられ、前記背面部の第2編み組織bと第3編み組織cとは連続して編み上げられていることを特徴とするブラジャー。
  7. 所定のヤーン伸長率を有するエラスチックヤーンを使用して丸編み又は平編みによって編み上げて構成したブラジャーにおいて、前記ブラジャーは異なる伸び率の複数の編み組織を組み合わせて構成してなり、ブラジャーBの前面においては、ブラジャーBの左右カップの略下半分と前記下半分から肩バンドにかけての部位が伸び率の最も低い第1編み組織aとして編み上げられており、ブラジャーBのカップ下方の胴回りは第1編み組織aよりも伸び率の高い第2編み組織bとして編み上げられており、ブラジャーBのカップの上方側の下半分と左右カップの間からカップ上縁にかけては第2編み組織bよりも伸び率の高い第3編み組織cとして編み上げられ、カップの上方側の残りの上半分は第3編み組織cよりも伸び率の高い第4編み組織dとして編み上げられており、さらに、カップの下縁部と前記胴回り部との繋ぎ部分は適宜の幅W1で第4編み組織dよりも伸び率がさらに高い第5編み組織eとして編み上げられており、さらにブラジャーBの背面において胴回りから肩バンドにかけては前記第2編み組織bと同じ編み組織で編み上げられていることを特徴とするブラジャー。
  8. 前記ブラジャーは、最も過酷な伸び状態において250〜350パーセントの範囲の伸長率を持つ丸編み仕上げの編地から構成されたブラジャーである請求項4〜7のいずれかに記載のブラジャー。
  9. 請求項4〜請求項8に記載のいずれか一つのブラジャーをショートタイプのブラジャーとして構成したことを特徴とするブラジャー。
  10. 請求項4〜請求項8に記載のいずれか一つのブラジャーをロングタイプに構成し、ブラジャーの胴回り部を折り返して短くして構成したことを特徴とするブラジャー。
  11. 前記ブラジャーにおいてカップ部をモールド加工したことを特徴とする請求項4〜10のいずれかに記載のブラジャー。
  12. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のガードルと請求項4〜請求項8及び請求項10〜請求項11のいずれかに記載のブラジャーとを組み合わせて構成したことを特徴とするボディスーツ。
  13. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のガードルにストッキングを接続してなることを特徴とするタイツ。
  14. 前記ストッキングの膝裏部をそのタイツ内において伸び率の最も高い編み組織にて構成したことを特徴とする請求項13に記載のタイツ。
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