JP2521894B2 - プリント基板の加工方法および加工装置 - Google Patents

プリント基板の加工方法および加工装置

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JP2521894B2
JP2521894B2 JP4147506A JP14750692A JP2521894B2 JP 2521894 B2 JP2521894 B2 JP 2521894B2 JP 4147506 A JP4147506 A JP 4147506A JP 14750692 A JP14750692 A JP 14750692A JP 2521894 B2 JP2521894 B2 JP 2521894B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント基板に穴明け
などの加工を施す方法およびそのための装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント基板に加工を施す際は、
加工装置のベース上の所定の位置にプリント基板を供給
すると、チャック手段によりこのプリント基板を把持し
て、XYテーブル機構でチャック手段を移動させプリン
ト基板を加工位置に搬送しベース上の加工位置にプリン
ト基板を載置した状態で、ドリル等の加工手段によりプ
リント基板に穴明け等の加工を施している。
【0003】チャック手段としては、通常は把持爪を有
するメカ式のチャックが用いられており、この把持爪に
よりプリント基板の縁部を挟んだ状態で、ベース上を滑
らせるようにしてプリント基板を移動させている。そし
て、ベース上に直接載置し固定した状態でプリント基板
に加工を施している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、複数の配線板を
接着剤を介して積層した多層プリント基板が多く用いら
れているが、積層時に配線板の端面から余分な接着剤が
はみ出して、そのままの状態で固化すると、プリント基
板の周縁から上下に広がるように「耳」と呼ばれるばり
状の部分が生じる。
【0005】上記従来の構成によると、プリント基板を
把持爪により挟持しているが、端面に生じている耳が邪
魔になって基板の上面および下面を把持爪が確実に把持
できず、チャックの信頼性に欠けるものである。
【0006】また、従来のように加工装置のベース上を
滑らせるようにプリント基板を搬送すると、搬送時に基
板の上下両面に形成されている銅箔が傷ついて不良製品
となったり、逆に端面に生じている耳により加工装置の
ベース面を傷つけたりする恐れがある。
【0007】さらに、このような耳は基板の周囲に均等
に生じるわけではなく、接着剤のはみ出し量が多い部分
とはみ出し量が少ない部分とが混在し、耳の大きさに偏
りが生じる。従って、ベース上の加工位置に載置した際
に、図10に示すように耳W´の基板W下面よりも下方
に延出した部分がベース70面に当接して保持される
が、基板下面がベース面に密着せず傾きながら僅かに浮
いた状態となり、ベース面に対し基板を平行に保持する
ことはできない。この状態でプリント基板Wに鎖線で示
すように穴明けなどの加工を施すと、正確な位置に加工
が行なえず楕円形の穴が明くなど加工精度が極めて悪く
なる。
【0008】また、厚さの異なるプリント基板を用いる
場合、ベース上の適正な位置に保持するためには、その
厚さに応じて把持爪を適切な高さに位置させなければな
らない。従って、従来は予めプリント基板の厚さを入力
し、そのデータに基づいて設定された高さまで把持爪が
移動する構成となっており、種類の異なるプリント基板
の加工を行なう度に、使用者がキーボードなどの入力装
置から基板の厚さを入力する必要があり、作業が煩雑で
あるとともに、完全自動化は不可能である。
【0009】そこで本発明の目的は、周縁部に耳が生じ
た多層プリント基板も確実に把持でき、基板および加工
装置のいずれも損傷させる恐れがなく、精度よく加工が
できるプリント基板の加工方法およびそのための加工装
置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るプリント基板の加工方法は、ベースの
上方に位置するチャック手段により未加工のプリント基
の上面中間部を吸着し、上記プリント基板を上記ベー
スより上方に浮かせた状態で保持し、その状態で上記プ
リント基板に加工を施すことを特徴とするものである。
【0011】詳しくは、基板保持手段によりベース上に
所定の間隔をおいて浮かせた状態で未加工のプリント基
板を保持し、基板保持手段上のプリント基板をチャック
手段により吸着保持し、この状態でチャック手段の下降
を規制するストッパを固定し、チャック手段を移動して
プリント基板をベース上の加工位置に搬送し、加工位置
において、固定されたストッパにより規制される位置ま
でチャック手段を下降させることによって、プリント基
板をベースよりも上記間隔だけ上方に位置させ、その後
でプリント基板に加工を施す。
【0012】また、本発明に係るプリント基板の加工装
置は、ベース上に所定の間隔をあけてプリント基板を保
持可能な基板保持手段と、ベース上で上下方向および水
平方向に移動可能で基板保持手段上のプリント基板を吸
着保持可能なチャック手段と、チャック手段によりプリ
ント基板が吸着される際に固定されてそれ以降のチャッ
ク手段の下降範囲を規制するストッパと、チャック手段
が搭載してありチャック手段に吸着保持されたプリント
基板を基板保持手段上から加工位置へ搬送する搬送手段
と、加工位置においてチャック手段によってベースより
も上記間隔だけ上方に保持されたプリント基板に加工を
施す加工手段とを有するものである。
【0013】さらにこの加工装置は、チャック手段を上
下動させるエアシリンダと、ストッパを固定させるブレ
ーキシリンダとを含んでおり、ストッパは、チャック手
段の当接部と係合するものであって、チャック手段が基
板保持手段上で下降する際に当接部に連動して下降した
後、チャック手段が基板保持手段上のプリント基板に当
接して下降を停止した状態でブレーキシリンダによって
固定されることにより、それ以降のチャック手段の下降
を規制するものである。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の一実施例
について説明する。図1に本発明の構成を採用したプリ
ント基板加工装置の全体図を示している。
【0015】この加工装置は、図4に示すプリント基板
Wを加工対象とするものであり、その基本構成は以下の
通りである。この加工装置は、プリント基板Wに穴明け
などの加工を施す加工装置本体Aと、加工装置本体Aの
側方(図1左側)に設けられており未加工のプリント基
板Wを積層状態で保持する収納装置Bと、この収納装置
Bからプリント基板Wを1枚ずつ加工装置本体Aへ供給
する供給装置Cと、加工装置本体Aによって穴明けなど
の加工が施されたプリント基板Wを排出するために加工
装置本体Aの側方(図1右側)に設けられている排出装
置Dと、排出装置Dから加工済のプリント基板Wが供給
される基板受けEとから構成されている。供給装置Cと
排出装置Dおよび収納装置Bと基板受けEとはそれぞれ
実質的に同一の構成である。
【0016】具体的には、収納装置Bの載置台B1 に多
数の未加工のプリント基板Wが載置され、その最上位の
プリント基板Wが所定の高さに位置するように、図示し
ない昇降手段により載置台B1 の高さが調整されてい
る。この載置台B1 の上方に、レールC1 にガイドされ
て水平方向(図1左右方向)に移動自在であるとともに
上下にも移動可能な供給装置Cが設けられている。この
供給装置Cは吸着手段C2 を有しており、供給装置Cを
移動させて載置台B1 の最上位のプリント基板Wに吸着
手段C1 が当接するように位置させた状態で真空吸着す
ることにより、1枚のプリント基板Wを保持可能なもの
である。供給装置Cはプリント基板Wを加工装置本体A
内部へ供給し、所定の位置にて吸着を停止しプリント基
板Wを解放するものである。本実施例では、加工装置本
体AはX線を用いた画像認識を行なうため保護カバーA
1 に覆われたものであり、左右側面に図示しないシャッ
タをそれぞれ有しており、加工装置本体Aの図面左端に
配設されたシャッタが開かれることによって、供給装置
Cによるプリント基板Wの供給を可能にしている。保護
カバーA1 には、画像処理のためのディスプレイA2 ,
操作パネルA3 ,窓A4 を有する開閉扉A5 などが設け
られている。なお、加工装置本体A内部の詳細な構成に
ついては後述する。
【0017】排出装置Dは、ガイドレールD1 に沿って
移動可能であるとともにプリント基板Wを保持可能な吸
着手段D2 を有しており、加工装置本体Aの右端に配設
されたシャッタ(図示せず。)が開かれた状態で、加工
済のプリント基板Wを加工装置本体A内部から基板受け
Eの上方へ搬送し、そこで吸着を停止してプリント基板
Wを解放するものである。そしてプリント基板Wは、基
板受けEの載置台E1上に積層される。載置台E1 は、
図示しない昇降手段によりその高さが適宜に定められ、
加工済のプリント基板Wが順次適切な位置に積層可能に
なっている。なお、収納装置B、供給装置C、排出装置
D、基板受けEは、従来より公知の構成であり本発明に
おいて特徴とするものではないため、これ以上の詳細な
説明は省略する。
【0018】つぎに本発明の特徴である加工装置本体A
の詳細な構成について、図2〜7を参照して説明する。
本実施例の加工装置本体Aの保護カバーA1 を外した状
態の平面図を図2に、その背面図を図3に示している。
加工装置本体Aは、図示しない支持部材により支持され
ている平板状のベース1と、搬送手段としてのXYテー
ブル機構2と、このXYテーブル機構2により移動可能
なチャック手段3と、このチャック手段3の下降を規制
するストッパ26と、加工手段としての穴明け手段4
と、プリント基板Wの供給位置に配設されている基板保
持手段5とを有している。
【0019】まず、XYテーブル機構2について説明す
る。ベース1の側方(図2上方)に設けられたスクリュ
ーカバー6内には、X軸リードスクリュー7が配設され
ている。このX軸リードスクリュー7の一端は支持柱8
により回転自在に支持されており、他端はカップリング
9を介してX軸モータ10の回転軸と連結されている。
このX軸リードスクリュー7にはX軸ナット11(図3
参照)が螺合しており、X軸ナット11はXテーブル1
2の下面に固着されている。
【0020】Xテーブル12の上面にはスクリューカバ
ー13が固着されており、このスクリューカバー13内
にはY軸リードスクリュー14が配設されている。Y軸
リードスクリュー14の一端は支持柱15により回転自
在に支持されており、他端はカップリング16を介して
Y軸モータ17の回転軸と連結されている。このY軸リ
ードスクリュー14にはY軸ナット18が螺合してお
り、Y軸ナット18は、ベース1に対して実質的に直交
するように設けられているYテーブル19に固着されて
いる。
【0021】XYテーブル機構2は上記の構成であるた
め、X軸モータ10の作動によりX軸リードスクリュー
14が回転し、これに螺合するX軸ナット11およびX
テーブル12はX軸方向に移動する。そして、Y軸モー
タ17の作動によりY軸リードスクリュー14が回転
し、これに螺合するY軸ナット18およびYテーブル1
9はY軸方向に移動する。このように、X軸モータ10
およびY軸モータ17を適宜作動させることによって、
Yテーブル19はXY方向に移動自在である。
【0022】Yテーブル19には、チャック手段3が配
設されている。このチャック手段3およびストッパ26
などの構成について図2〜7を参照して次に説明する。
Yテーブル19のY軸ナット11と反対側の面(図2右
側面)には、取付部材20によってエアシリンダ21が
取付けられており、このエアシリンダ21の駆動軸にチ
ャック手段3の本体をなすチャックアーム22が固定さ
れている。また、Yテーブル19には上下方向に延伸す
るガイドレール23が敷設してあり、チャックアーム2
2に固着されているプレート24には、ガイドレール2
3に摺動自在に嵌合されるスライダ25が設けられてい
る。チャックアーム22には、後述するストッパ26に
より係止可能な当接部27が一体的に設けられている。
チャックアーム22は、当接部27が形成された部分か
らY軸リードスクリュー14と平行に延伸し、その先端
部にベース1と対向的に比較的大面積のチャックプレー
ト28が設けられている。図4〜7に示しているよう
に、チャックプレート28の下面には、複数(本実施例
では4個)の吸着口29が設けられており、パイプ30
を介して吸引装置61(図8参照)からエアの吸入が行
なわれるものである。このように、本実施例のチャック
手段3は、チャックアーム22,チャックプレート2
8,吸着口29およびパイプ30などから構成されてい
る。
【0023】また、Yテーブル19には、取付部材31
によってブレーキシリンダ32がエアシリンダ21の側
方に取付けられている。そして、ブレーキシリンダ32
の駆動軸にはストッパ26が固着されている。ストッパ
26は、一端部がチャックアーム22の当接部27と係
合する度当り部26aとなっており、他端部は屈曲して
Yテーブル19と実質的に平行な平面部26bとなって
いる。平面部26bにはスライダ33が設けられてお
り、このスライダ33はYテーブル19に配設されたガ
イドレール34に摺動自在に嵌合されている。
【0024】エアシリンダ21とブレーキシリンダ32
との作動により、チャックアーム22とストッパ26と
はそれぞれ独立して作動するものであるが、ストッパ2
6の度当り部26bがチャックアーム22の当接部27
に当接することによって、チャックアーム22の下方へ
の移動可能範囲は規制されている。
【0025】穴明け手段4は従来より用いられているX
線を用いた穴明け手段であり、その構成について、図7
を参照して説明する。ベース1の下方に設けられている
支持台35上にリードスクリュー36が配設され、その
一端は支持柱37により回転自在に支持されるととも
に、他端はカップリング38を介してモータ39の回転
軸と連結されている。このリードスクリュー36にはナ
ット40が螺合しており、ナット40はドリル保持プレ
ート41の下面に固着されている。ドリル保持プレート
41の上面には実質的に直立するようにスクリューベー
ス42が固定されており、このスクリューベース42の
側方(図7右側)に、リードスクリュー36と直交方向
に延伸するリードスクリュー43が、図示しない支持柱
により回転自在に支持されている。そして、スクリュー
ベース42の左方にはモータ44が取付けられており、
モータ44の回転軸とリードスクリュー43との間には
タイミングベルト45が巻回されている。リードスクリ
ュー43には、その側方(図7右側)に位置するドリル
取付板46に固着されているナット47が螺合してい
る。ドリル取付板46には、ナット47の側方に1対の
スライダ48が設けられており、このスライダ48は、
スクリューベース42に設けられているガイドレール4
9に摺動自在に嵌合している。ドリル取付板46には保
持軸50を介してドリル51が上下動可能に保持されて
いる。ドリル51の上方には切屑カバー52が設けられ
ている。ドリル保持プレート41の上面には、ドリル5
1の側方にX線カメラ53が固定されている。
【0026】このような構成であるため、モータ39の
作動によりドリル保持プレート41上のドリル51およ
びX線カメラ53が図7左右方向に移動可能である。ま
た、モータ44の作動によりドリル51は図7前後方向
に独立して移動可能である。
【0027】ベース1には、中央部に貫通孔54aを有
する台座54が設けられている。この台座54は、ベー
ス1の上面より約5mm上方に突出する筒状に形成され
ている。そして、モータ39の作動によりドリル51ま
たはX線カメラ53が選択的に貫通孔54aと対向可能
である。
【0028】ベース1の上方には、貫通孔54aと対向
的にX線照射装置55が設けられている。従って、X線
照射装置55は貫通孔54aを介してX線カメラ53と
対向可能である。
【0029】つぎに、基板保持手段5について、図2お
よび図4〜6を参照して説明する。
【0030】ベース1のプリント基板供給位置には基板
保持手段5が設けられている。その構成は、ベース1の
下面から下方に設けられている支柱56によってシリン
ダ受板57が支持されており、シリンダ受板57上にシ
リンダ58が固定されている。このシリンダ58の駆動
軸には取付板59を介して、基板保持板60が固着され
ている。基板保持板60は、通常この加工装置によって
加工される基板のうちの最小のものよりも小面積に形成
されている。そして、シリンダ58の作動によって、基
板保持板60の上面が、ベース1の上面と同一高さか
ら、ベース1上面より5mm程度上方に位置する高さま
で上下に移動可能に設けられている。なお詳述しない
が、本実施例では基板保持板60に複数の小孔を設け、
図示しない吸引手段によりこの小孔からプリント基板な
どを吸引し得るものである。
【0031】図8には、この加工装置の電気系統の概略
を示している。加工装置全体を電気的に制御する制御装
置(以下「CPU」という。)62に、演算装置63,
記憶装置64,入力装置としての操作パネルA3 ,表示
装置としてのディスプレイA2 が接続されている。ま
た、供給装置C,排出装置Dと、XYテーブル機構2の
X軸モータ10およびY軸モータ17、チャック手段3
を作動させるエアシリンダ21および吸引装置61、ス
トッパ26を作動させるブレーキシリンダ32、穴明け
手段4のX線照射手段55,X線カメラ53と接続され
た画像処理装置65,ドリル51,モータ39,44、
基板保持手段5のシリンダ58がそれぞれCPU62に
接続されている。
【0032】以上のような構成の加工装置を用い、CP
U62の制御に基づいてプリント基板Wに加工(穴明
け)を施す方法について、図4〜9を参照して説明す
る。まず、図1に示す収納手段Bに収納されている未加
工のプリント基板Wを加工装置本体Aに供給する
(a)。具体的には、載置台B1 に積層されている未加
工のプリント基板Wの上に、供給装置Cが移動され吸着
手段C2 がプリント基板Wと当接するまで下降される。
そこで吸着手段D2 の作動により、最上位の未加工のプ
リント基板W1枚を吸着保持する。それから、プリント
基板Wを把持した状態で供給手段Cを移動し、図示しな
いシャッタを開いて加工装置本体Aの内部にプリント基
板Wを進入させる。そして、ベース1上のプリント基板
供給位置において吸着手段C2 を停止し、プリント基板
Wを解放する。このとき、基板保持手段5は、シリンダ
58の作動により基板保持板60の上面がベース1の上
面よりも5mm上方に位置している。そのため、プリン
ト基板Wはベース1の5mm上方で保持される。なお、
プリント基板Wの耳W´が基板の上下にはみ出す高さ
は、通常5mm以下なので、この耳がベース1に触れる
恐れはない。
【0033】つぎに、図4に示すように、X軸モータ1
0およびY軸モータ17を作動させて、XYテーブル機
構2によりチャック手段3を移動させ、プリント基板W
および基板保持板60上にチャックプレート28を位置
させる(b)。そこで、エアシリンダ21を作動させて
チャックアーム22を下降させる(c)。このときブレ
ーキシリンダ32はフリーにしてあり、ストッパ26は
自由に上下に移動可能な状態にしてある。従って、チャ
ックアーム22の下降に伴なって、当接部27に押され
てストッパ26は下降しブレーキシリンダ32の駆動軸
は伸長する。エアシリンダ21が作動を開始してからし
ばらくたつと、チャックプレート28がプリント基板W
の上面に当接してそれ以上下降できなくなる。そこで、
図5に示すように、エアシリンダ21を停止するととも
に、ブレーキシリンダ32にエアを供給して作動させ、
その状態で固定する。これによって、ストッパ26の位
置を固定する(d)。
【0034】それと同時に、吸引装置61によりパイプ
30を介して吸着口29からエアを吸引して、チャック
プレート28にプリント基板Wを吸着保持する(e)。
そして、図6に示すように、エアシリンダ21を駆動し
駆動軸を後退させて、プリント基板Wを吸着した状態で
チャックアーム22を上昇させる。それと同時に、基板
搬送時に邪魔にならないように、基板保持手段5のシリ
ンダ58の駆動軸を後退させ、基板保持板60をベース
1と同一面に位置するように下降させる(f)。
【0035】そして、再びXYテーブル機構2のX軸モ
ータ10およびY軸モータ17を作動させ、チャック手
段3を加工位置に向けて移動させる(g)。詳しくは、
予めプリント基板Wの穴明けすべき位置を操作パネルA
3 より入力し、演算装置63によってチャック手段3を
移動させるべき距離を計算し、それを記憶装置64に記
憶させておく。そしてそのデータに基づいてX軸モータ
10,Y軸モータ17を作動させる。こうして、プリン
ト基板W中の穴明けすべき位置が台座54上に位置する
ように搬送され、その位置でエアシリンダ21を作動さ
せてチャックアーム22を下降させる(h)。チャック
アーム22が下降すると、その当接部27がストッパ2
6の度当り部26aに当接した位置で規制され、それ以
上は下降しない。そこでエアシリンダ21を停止し、プ
リント基板Wを台座54上で固定する(i)。なお、ス
トッパ26の位置は、ステップ(d)において、基板保
持板60上に載置されているプリント基板Wにチャック
プレート28が当接する位置で固定されている。すなわ
ち、プリント基板Wの下面が基板保持板の高さと等しい
ベース1の5mm上方に位置するような状態で、ストッ
パ26は固定されている。従って、加工位置において、
チャックアーム22が下降して停止された状態でも、プ
リント基板Wは下面がベース1の5mm上方(台座54
の高さと同一)の位置で固定される。
【0036】そこで、チャックプレート28にプリント
基板Wが保持されたままの状態で、X線照射装置55が
下降してプリント基板WにX線を照射する(j)。この
とき、ベース1の下方ではX線カメラ53が貫通孔54
aと対向するように位置されている。そして、プリント
基板Wを透過したX線像はX線カメラ53に入射する。
プリント基板は穴明けすべき位置に位置決めマーク66
が形成されており、X線によりそのマーク66が写し出
される。この画像はディスプレイA2 により使用者が視
認可能に表示されるとともに、画像処理装置65により
マーク66の中心位置を検出する。それから図7に示す
ように、モータ39を作動させてドリル保持プレート4
1を移動させドリル51が台座54と対向するように位
置させるとともに、上記検出結果に基づいて、モータ3
9,44を作動させてドリル51の位置を微調整し正確
にドリル51の中心がマーク61の中心と一致するよう
にする(k)。
【0037】そこで、ドリル51を上昇させ、貫通孔5
4aを介してプリント基板Wに穴明けする(l)。な
お、このときX線照射装置55の下端部がプリント基板
Wの上面を押えるクランパとして作用する。穴明けが完
了したら、ドリル51は下降し、切屑は切屑カバー52
から排出される。
【0038】以上の工程でプリント基板Wの穴明けが完
了したら、X線照射装置55が上昇するとともに、エア
シリンダ21の作動によりプリント基板Wを保持したチ
ャックアーム22は上昇する。そしてXYテーブル機構
2によってチャック手段3をプリント基板排出位置へ移
動させる(m)。このとき同時に、ブレーキシリンダ3
2を作動させてストッパ26をさらに下降させ、少なく
ともそれまでの状態よりも5mm以上は下方に位置させ
る。
【0039】チャック手段3がプリント基板排出位置へ
到達したら、エアシリンダ21の作動によりチャックア
ーム22を下降させる。ステップ(m)においてストッ
パ26は下降しているため、プリント基板Wはベース1
の上面に当接するまで下降し、そこでチャックプレート
28による吸着を停止しプリント基板Wを解放すること
によって、プリント基板をベース1上に載置させる。そ
して、ブレーキシリンダ32を駆動して駆動軸を後退さ
せストッパ26を上昇させた状態で、ブレーキシリンダ
32のエアを抜きフリーの状態としておく(n)。
【0040】ベース1上で加工済のプリント基板Wが放
置されると、図示しないシャッタを開けて排出装置Dが
加工装置A内に進入してくる。そして、プリント基板W
に到達するとこれに当接するまで下降し、吸着手段D2
によりプリント基板Wを吸着保持する。そして、排出装
置Dは上昇して図1左側へ移動し、基板受けEの載置台
E1 上において再び下降し、吸着手段D2 による吸着を
解除し、プリント基板Wを解放して載置台E1 上に落下
させる(o)。
【0041】以上で1枚のプリント基板Wに加工を施す
ための全ての工程は完了する。なお実際には、複数のプ
リント基板Wを連続的に加工する場合は、ステップ
(m)〜(o)を行なうときに、同時に次の基板に対し
てステップ(a)以下の工程が繰り返されるように設定
してある。
【0042】以上の通り、本発明の方法および装置によ
ると、プリント基板Wをベース1よりも数mm程度上方
に浮かせた状態で平行に保持して加工するため、多層プ
リント基板Wの周縁部にいわゆる耳W´が生じていても
その影響を受けることなく精度よく加工できる。そし
て、ストッパ26の作用により、様々な厚みのプリント
基板を、その下面がベース1よりも常に一定の高さに位
置するように保持できる。しかも、その作業は操作パネ
ルから基板厚などを入力するような人的作業を必要とせ
ず、自動で簡単に行なえる。
【0043】本実施例では、プリント基板Wの中央部を
エアチャックにより保持するようにしているため、基板
周縁部の耳W´の影響を受けず確実に保持できる。ま
た、プリント基板Wをベース1から浮かせた状態で搬送
するため、基板下面の銅箔やベースを損傷する恐れはな
い。
【0044】なお、本実施例ではプリント基板に基準穴
を明ける例について示したが、これに限定されるもので
はなく、本発明はプリント基板に様々な加工を施す場合
に広く適用できる。また、加工装置の具体的な構成につ
いては本実施例の構成に限定されるものではなく、適宜
に変更可能である。
【0045】本実施例では、搬送装置としてXYテーブ
ル機構を採用しているが、これに限定されるものではな
く、チャック手段を基板保持手段上から加工位置へ搬送
するための様々な構成で採用可能である。例えば、中心
軸を中心として回転するロボットアームの先端にチャッ
ク手段を搭載し、アームの回転によってプリント基板を
搬送する構成とすることも可能である。
【0046】
【発明の効果】本発明におけるプリント基板の加工方法
によると、多層プリント基板における接着剤のはみ出し
などの影響を受けることなく、プリント基板を実質的に
水平な状態に保持して加工することができ、加工精度が
極めてよくなる。また、プリント基板は信頼性よく確実
に把持可能であるとともに、その搬送時に基板表面や加
工装置のベース面を傷つける恐れがなくなる。
【0047】プリント基板の厚さが異なっても、その下
面はベースから常に同じ高さに位置するように保持され
るから、高精度の加工が可能である。特に、チャック手
段の当接部と係合するストッパを用い、下面がベースよ
りも所定の間隔だけ上方に位置するように保持されたプ
リント基板の上面中間部にチャック手段が当接して吸着
する際にこのストッパを固定して、それ以降のチャック
手段の下降範囲を規制する方法を採用すると、様々な厚
さのプリント基板を用いる際にも、使用者が基板の厚さ
の入力を行う必要がなく、自動的に一定の高さに保持さ
れるように設定される。 そして、本発明に係るプリント
基板の加工装置によると、上記の加工方法が容易に行
え、構成が比較的簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプリント基板の加工装置の全体を
示す縮小正面図。
【図2】加工装置本体の縮小平面図。
【図3】加工装置本体の要部背面図。
【図4】チャック手段の第1の動作を示す要部側面図。
【図5】チャック手段の第2の動作を示す要部側面図。
【図6】チャック手段の第3の動作を示す要部側面図。
【図7】チャック手段の第4の動作を示す要部側面図。
【図8】加工装置のブロック図。
【図9】本発明に係るプリント基板の加工方法のフロー
チャート。
【図10】従来のプリント基板の加工方法の説明図。
【符号の説明】
1 ベース 2 XYテーブル機構(搬送手段) 3 チャック手段 4 穴明け手段(加工手段) 5 基板保持手段 21 エアシリンダ 26 ストッパ 27 当接部 32 ブレーキシリンダ W プリント基板 W´ 耳

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースの上方に位置するチャック手段に
    より未加工のプリント基板の上面中間部を吸着し、上記
    プリント基板を上記ベースより上方に浮かせた状態で保
    持し、その状態で上記プリント基板に加工を施すことを
    特徴とするプリント基板の加工方法。
  2. 【請求項2】 基板保持手段によりベース上に所定の間
    隔をおいて浮かせた状態で未加工のプリント基板を保持
    し、 上記基板保持手段上の上記プリント基板をチャック手段
    により吸着保持し、この状態で上記チャック手段の下降
    を規制するストッパを固定し、 上記チャック手段を移動して上記プリント基板を上記ベ
    ース上の加工位置に搬送し、 上記加工位置において、固定された上記ストッパにより
    規制される位置まで上記チャック手段を下降させること
    によって、上記プリント基板を上記ベースよりも上記間
    隔だけ上方に位置させ、 その後で上記プリント基板に加工を施すことを特徴とす
    るプリント基板の加工方法。
  3. 【請求項3】 ベース上に所定の間隔をあけてプリント
    基板を保持可能な基板保持手段と、 上記ベース上で上下方向および水平方向に移動可能で、
    上記基板保持手段上の上記プリント基板を吸着保持可能
    なチャック手段と、 上記チャック手段により上記プリント基板が吸着される
    際に固定されて、それ以降の上記チャック手段の下降範
    囲を規制するストッパと、 上記チャック手段が搭載してあり上記チャック手段に吸
    着保持された上記プリント基板を上記基板保持手段上か
    ら加工位置へ搬送する搬送手段と、 上記加工位置において、上記チャック手段によって上記
    ベースよりも上記間隔だけ上方に保持された上記プリン
    ト基板に加工を施す加工手段とを有することを特徴とす
    るプリント基板の加工装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 上記チャック手段を上下動させるエアシリンダと、上記
    ストッパを固定させるブレーキシリンダとを含み、 上記ストッパは、上記チャック手段の当接部と係合する
    ものであって、上記チャック手段が上記基板保持手段上
    で下降する際に上記当接部に連動して下降した後、上記
    チャック手段が上記基板保持手段上の上記プリント基板
    に当接して下降を停止した状態で上記ブレーキシリンダ
    によって移動不能に固定されることにより、それ以降の
    上記チャック手段の下降を規制するものであることを特
    徴とするプリント基板の加工装置。
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