JP2521057Y2 - 燃料噴射ノズル - Google Patents

燃料噴射ノズル

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JP2521057Y2 JP1990072974U JP7297490U JP2521057Y2 JP 2521057 Y2 JP2521057 Y2 JP 2521057Y2 JP 1990072974 U JP1990072974 U JP 1990072974U JP 7297490 U JP7297490 U JP 7297490U JP 2521057 Y2 JP2521057 Y2 JP 2521057Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、ディーゼルエンジン用の燃料噴射ノズル
に関するものである。
[従来の技術] 燃料噴射ノズルには実開昭57-8362号公報に開示され
たタイプのものがある。この燃料噴射ノズルは第10図、
第11図に示すような構造をなしている。
即ち、ノズルボディ1の摺動孔2に針弁3がその軸線
方向へ摺動可能に挿通されている。針弁3の先端部分は
若干大径のヘッド部4になっていて、ヘッド部4は摺動
孔2から外方へ突出している。摺動孔2の先端縁は、ノ
ズルボディ1の先端に接近するにしたがって徐々に拡径
するテーパ孔5に連なっており、このテーパ孔5におい
て針弁3のヘッド部4の外周縁が当接する部分がシート
部6となっている。針弁3の基端側はノズルホルダ7の
収納孔8に挿入されている。針弁3は収納孔8内に配置
されたスリーブ9を貫通し、更にその基端にばね受け部
材10が外嵌固定されている。このばね受け部材10には中
間部材11及び受圧部材12が固定されており、これらは針
弁3とともに移動する。針弁3はスリーブ9とばね受け
部材10の間に介装されたノズルスプリング13によってノ
ズルホルダ7に接近する方向(図中上方)へ付勢され、
通常は閉弁状態を保持するようになっている。針弁3に
はその基端面から先端側に向かって燃料通路14が形成さ
れており、その先端はヘッド部4の近傍に達している。
針弁3の先端部には複数の噴孔15が形成されている。噴
孔15の一端はノズルボディ1に対する摺動面に開口し、
他端は燃料通路14に連なっている。ノズルホルダ7には
収納孔8に連なる燃料通路16が形成されている。上記両
燃料通路14,16は、中間部材11及び受圧部材12に設けら
れた孔を介して接続されている。
上記燃料噴射ノズルにおいては、燃料噴射ポンプから
圧送された燃料がノズルホルダ7の燃料通路16に供給さ
れる。すると、燃料の圧力によって針弁3がノズルスプ
リング13の弾発力に抗して下方へ移動せしめられ、その
結果、針弁3のヘッド部4がノズルボディ1のシート部
6から離間して開弁状態になるとともに、噴孔15の開口
17が摺動孔2から外方に露出して、ここから燃料が噴射
される。
[考案が解決しようとする課題] ところで、上記従来の燃料噴射ノズルの場合には、閉
弁状態において、第11図に示すように、噴孔15の開口17
の下縁と摺動孔2の先端縁とが一致するように配置する
か、あるいは、開口17の下縁が摺動孔2の先端縁よりも
若干下方になるように配置していた。したがって、針弁
3の下降によりヘッド部4がシート部6から離間すると
同時に、噴孔15からの燃料の噴射が始まった。その結
果、噴射始めから比較的に燃料噴射率が高く、しかも、
噴射される燃料の油粒が比較的に大きいものとなるた
め、ディーゼルノックを起こし易く振動音を生じ易いと
いう欠点があった。又、排気ガス中にNOx等の有害物質
を発生させ易いという欠点もあった。
又、この燃料噴射ノズルの場合には燃料が噴孔15から
噴射されるので、噴射は方向性を有している。したがっ
て、針弁3が回転するとそれに伴って燃料の噴射方向も
回転してしまい、エンジン性能が不安定になる等の問題
を生ずるため、針弁3を回転不能にする機構を設ける必
要があった。従来の燃料噴射ノズルにおいては、第10図
に示すように、針弁3のノズルボディ1に対する摺動面
に軸線方向に沿う溝18を形成し、ノズルボディ1の摺動
孔2に固定したガイドピン19の先端を上記溝18に挿入さ
せ、溝18とガイドピン19とを摺動可能に係合させること
によって行っていた。しかしながら、この構造のもので
は、溝18とガイドピン19との間に渋りが発生して作動不
良を起こす場合がある等、改良の余地があった。
この考案は上述従来の技術の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、静粛性に優れ、
清浄な排気ガスを生じさせる燃料に寄与することので
き、更に、構造が簡単で作動不良のない燃料噴射方向不
変機構を有する燃料噴射ノズルを提供しようとするとこ
ろにある。
[課題を解決するための手段] この考案は上記目的を達成するためになされたもの
で、その要旨は、ノズルボディの摺動孔に針弁がその軸
線方向へ摺動可能に挿通され、ノズルボディの先端部に
は摺動孔よりも径方向外側に位置するシート部が形成さ
れていて、摺動孔から突き出た針弁のヘッド部が上記シ
ート部に着座することにより閉弁状態になり、針弁が軸
線方向先端側へ移動してヘッド部がシート部から離間す
ることにより開弁状態になる燃料噴射ノズルにおいて、
上記針弁には、軸線方向に沿って内部に形成された燃料
通路と、ノズルボディに対する摺動面に形成された環状
溝と、燃料通路と環状溝を結ぶ連通孔とが設けられ、ノ
ズルボディの先端部には、一端が上記摺動孔に開口し他
端が針弁ヘッド部に対する対向面でシート部よりも径方
向内側にて開口する噴口が設けられていて、而して、閉
弁状態では上記噴口の一端開口と針弁の環状溝とが針弁
の軸線方向に離間しており、開弁動作の途中で噴口の一
端開口と環状溝とが直結するようになっていることを特
徴とする燃料噴射ノズルにある。
[作用] 燃料が燃料噴射ノズルに圧送されて、針弁が軸線方向
先端側へ移動し、ヘッド部がノズルボディのシート部か
ら離間しても、針弁の環状溝がノズルボディの噴口に達
するまでは、噴口から直接に燃料が噴射されることはな
い。しかし、針弁が摺動孔を摺動可能にされていること
によって、針弁と摺動孔の内周面との間には極めて僅か
ながら隙間がある。したがって、環状溝が噴口に達する
までの間においても、少量の燃料が針弁と摺動孔の間の
僅かな隙間を通って噴射される。この第1次燃料噴射は
燃料噴射率が比較的に低く、しかも濃度が薄い。環状溝
が噴口に達した後は、噴口から直接に燃料が噴射される
第2次燃料噴射が始まる。
この第2次燃料噴射は、第1次燃料噴射よりもへ噴射
率が高く、濃度も濃い。即ち、燃料噴射始めでは噴射率
が低く、後半に噴射率が高くなるという理想的な燃料噴
射が可能になり、しかも噴射初期の濃度が薄いこともあ
って、ディーゼルノックが極めて発生しにくくなる。
又、排気ガス中の有害物質の発生を抑制することができ
る。
又、この考案の燃料噴射ノズルの場合には噴口が固定
系であるノズルボディに設けられており、針弁に燃料通
路に連なる環状溝が設けられているので、針弁が回転し
ても燃料の噴射方向を一定不変にすることができる。
[実施例] 以下、この考案について第1図から第13図までの図面
に基づいて説明するに、考案の内容をより解り易くする
ために、まず、この考案をなす過程において案出した燃
料噴射ノズル30Aを第1図から第4図の図面に基づいて
説明する。尚、第1図は燃料噴射ノズル30Aの全体縦断
面図、第2図は閉弁状態における同先端部の拡大断面
図、第3図及び第4図は開弁状態における同拡大断面図
である。
燃料噴射ノズル30Aは、ノズルボディ31と針弁32とノ
ズルホルダ33とを具備している。ノズルボディ31はノズ
ルナット34によってノズルホルダ33に連結固定されてい
る。ノズルボディ31の先端部は截頭円錐状をなしてい
る。ノズルボディ31は、基端面から先端に向かって軸線
方向に沿って延びる摺動孔35を有しており、この摺動孔
35は、ノズルボディ31の先端部に形成された先端に接近
するにしたがって漸次拡径するテーパ孔36に連なってい
る。テーパ孔36の先端縁は針弁32に対するシート部36a
になっている。
上記ノズルボディ31の摺動孔35に針弁32がその軸線方
向へ摺動可能に挿通されている。針弁32はロッド部37と
ロッド部37の先端に形成されたヘッド部38とから構成さ
れており、ヘッド部38を摺動孔35から外方へ突出させて
いる。ヘッド部38の縦断面形状はそろばん玉のような形
をなしており、ロッド部37に近い側にあって先端に接近
するにつれて拡径する第1テーパ面39と、第1テーパ面
39よりも先端側にあって先端に接近するにつれて縮径す
る第2テーパ面40を有している。ヘッド部38の第1テー
パ面39の先端縁は第2図の閉弁状態においてノズルボデ
ィ31のシート部36aに着座するようになっている。尚、
この時、テーパ孔36の内面と第1テーパ面39との間には
断面楔形の空間が形成されるようになっており、又、ノ
ズルボディ31の先端部外周面31aとヘッド部38の第2テ
ーパ面40とが面一になるようになっている。針弁32のロ
ッド部37の基端側は摺動孔35を貫通してノズルホルダ33
の収納孔41に挿入されている。針弁32にはロッド部37の
基端面から先端に向かって軸線方向に沿って延びる燃料
通路42が形成されており、燃料通路42の先端はヘッド部
38に達している。ロッド部37においてヘッド部38の近傍
に位置する部位には、一端をロッド部37の外周面に開口
させ他端を上記燃料通路42に連ねる噴孔(噴口)43が、
周方向等間隔に4つ形成されている。噴孔43の上記一端
開口44は、第2図に示す閉弁状態の時に、ノズルボディ
31の摺動孔35の先端縁から所定寸法(以下、これをスロ
ットル長さという)Lだけ軸線方向基端側に離間して位
置するようになっている。
一方、ノズルホルダ33の収納孔41に挿入された針弁32
のロッド部37は、収納孔41内に収容された最大リフトセ
ット用シム45及びスリーブ46を貫通している。又、ロッ
ド部37の基端部にはストッパー47が離脱不能に外嵌され
ている。針弁32はスリーブ46とストッパー47との間に介
装されたノズルスプリング48によってノズルホルダ33に
接近する方向(図中上方)に付勢されており、これによ
って通常は閉弁状態を維持するようになっている。尚、
針弁32の開弁圧は、ストッパー47とノズルスプリング48
の間に開弁圧調整用シム49を介装することによって所望
に設定されている。又、針弁32の最大リフトはストッパ
ー47がスリーブ46の上端に突き当たることにより規制さ
れる。
ノズルホルダ33にはその基端面から先端に向かって延
びる燃料通路50が形成されており、燃料通路50の先端は
収納孔41に連なっている。ノズルホルダ33の基端部外周
面は雄ねじ部51にされており、ここに一端を燃料噴射ポ
ンプに接続された燃料供給パイプ(いずれも図示せず)
の他端が接続されるようになっている。
次に、上記燃料噴射ノズル30Aの作用について説明す
る。
今、閉弁状態にある燃料噴射ノズル30Aに燃料噴射ポ
ンプから燃料が圧送されくると、ノズルホルダ33の燃料
通路50と収納孔41、及び針弁32の燃料通路42内の燃料圧
力が上昇し、これによってノズルスプリング48の弾発力
に抗して針弁32が下降し始める。その結果、針弁32のヘ
ッド部38がノズルボディ31のシート部36aから離間して
開弁状態になる。
針弁32が閉弁状態からスロットル長さLだけ下降する
までは、即ち第3図に示すように噴孔43の開口44の下端
が摺動孔35から突き出る直前までは、開口44は摺動孔35
の内周面によって塞がれているので、この噴孔35から直
接に燃料室内に燃料が噴射されることはない。しかしな
がら、針弁32のロッド部37が摺動孔35に摺動可能にされ
ている限りロッド部37の外周面と摺動孔35の内周面とは
完全に密着しているわけではなく、両者間には極めて僅
かながら隙間が存在している。そのため、針弁32が閉弁
状態からスロットル長さLを下降する間に、高圧の燃料
が噴孔43から上記隙間を通って摺動孔35の外方へ噴射さ
れ、これがノズルボディ31と針弁32のヘッド部38との間
から燃料室内に噴射される。これが第1次燃料噴射
〔I〕であり、第1次燃料噴射〔I〕は、貫通力が小さ
く、噴射率が低くて、濃度が薄く、噴射形状が第6図に
示すようにフィルム状にお椀形に広がるという特徴を有
している。そして、第3図に示すように噴孔43の開口44
の下端が摺動孔35の先端縁に達した後、針弁32が更に下
降を続けていくと、開口44が徐々に露出してきて、最終
的には第4図に示すように開口44が摺動孔35から完全に
露呈するようになって、噴孔43から燃料が直接に燃料室
内に噴射されるようになる。これが、第2次燃料噴射
〔II〕であり、第7図から第9図は第2次燃料噴射〔I
I〕の成長過程を示したものである。第2次燃料噴射〔I
I〕は第1次燃料噴射〔I〕に比べると、貫通力が大き
く、噴射率が高くて、濃度が濃いという特徴があり、噴
射形状も第1次燃料噴射〔I〕のように広がらず、収束
性の強いものとなっている。
第5図は、横軸にカム角度をとり、縦軸に貫通力をと
って、第1次燃料噴射〔I〕と第2次燃料噴射〔II〕を
比較したものであり、角度αはスロットル長さLに相当
するカム角度である。そして、上記第6図から第9図に
示した燃料噴射の様子は、それぞれ第5図におけるA
点,B点,C点,D点の時に対応している。尚、第7図から第
9図において第2次燃料噴射が開始された後も第1次燃
料噴射が消滅していないのは、実際の燃料噴射の周期が
時間的に非常に短く、先の第1次燃料噴射〔I〕が消滅
する前に次の第1次燃料噴射〔I〕が開始されるため、
第1次燃料噴射〔I〕が連続しているように見えるため
である。
このように、この燃料噴射ノズル30Aによれば、燃料
噴射初期において噴射率が低く、濃度の薄い第1次燃料
噴射〔I〕が行われ、噴射後半において噴射率が高く、
濃度の濃い第2次燃料噴射〔II〕が行われるという理想
的な燃料噴射が行われるようになり、ディーゼルノック
が非常に発生しにくくなってエンジンの静粛性が向上す
る。又、上記のように燃料噴射が行われると、燃焼後の
排気ガス中にNOx等の有害物質が発生しにくくなり、排
気ガスの清浄化を図ることができるという効果もある。
尚、第1次燃料噴射〔I〕の噴射率はスロットル長さ
Lの設定を変更することにより適宜調整することができ
る。
ところが、上記燃料噴射ノズル30Aの場合には、噴孔4
3が針弁32に形成されているので、安定したエンジン性
能を引き出すために燃料の噴射方向を一定にするために
は、針弁32を回転不能にしなければならない。この場
合、針弁32を回転不能にする機構を従来と同様にガイド
ピンとガイド溝(いずれも図示せず)等から構成する
と、前述したような不具合を完全に回避することは困難
である。
次に、このような不具合をも併せて解決することがで
きるこの考案の燃料噴射ノズル30Bについて、第10から
第12図に基づいて説明する。尚、前記燃料噴射ノズル30
Aと同一態様部分には同一符号を付してその説明を省略
する。
この燃料噴射ノズル30Bの場合には、ノズルボディ31
とノズルホルダ33との間にノズルボディ回転防止用のピ
ン60が取り付けられている。燃料噴射ノズル30Bと燃料
噴射ノズル30Aとの大きな違いは、ノズルボディ31及び
針弁32の先端部の構造にある。第11図は閉弁状態におけ
る燃料噴射ノズル30Bのノズルボディ31と針弁32の先端
部の縦断面図である。ノズルボディ31の先端面61は断面
略への字形をなし、摺動孔35の先端はこの先端面61に開
口している。この燃料噴射ノズル30Bの場合には、噴孔
(噴口)62がノズルボディ31の先端部に4つ設けられて
いる。即ち、噴孔62の一端は摺動孔35に開口しており、
他端が先端面61の屈曲部に開口している。一方、針弁32
のヘッド部38は錨形をなし、そのロッド部37に対する付
け根部63は断面略への字形をなしている。この付け根部
63の外周縁が、ノズルボディ31の先端面61の外周縁であ
るシート部61aに着座するようになっている。又、この
時、先端面61と付け根部63との間には断面略への字形の
空間が形成されるようになっており、ノズルボディ31の
先端部外周面31aとヘッド部38の外周テーパ面64とが面
一になるようになっている。針弁32のロッド部37におい
てヘッド部38の近傍に位置する部位には、その外周面に
環状溝65が形成されている。この環状溝65と燃料通路42
は連通孔66によって連通されている。連通孔66は1つで
もよいし2つ以上であってもよい。第11図に示す閉弁状
態の時に、噴孔62の一端開口67と針弁32の環状溝65とは
スロットル長さLだけ軸線方向に離間して位置してい
る。
上記燃料噴射ノズル30Bにおいては、閉弁状態から針
弁32が下降して環状溝65の下端が噴孔62の一端開口67の
上端に達するまでは、前記燃料噴射ノズル30Aの場合と
同様の第1次燃料噴射〔I〕が行われ、その後の針弁32
の下降により環状溝65と噴孔62が直結すると前記燃料噴
射ノズル30Aの場合と同様の第2次燃料噴射〔II〕が行
われる。したがって、この燃料噴射ノズル30Bの場合に
も、ディーゼルノックの発生を防止してエンジンの静粛
性を向上することができ、排気ガス注の有害物質の発生
を抑制して排気ガスの清浄化を図ることができる。しか
も、この燃料噴射ノズル30Bの場合には固定系であるノ
ズルボディ31に噴孔62を設け、針弁32のロッド部37に環
状溝65を形成したので、針弁32が回転しても燃料の噴射
方向を一定で不変にすることができる。このように燃料
噴射方向不変機構を構成すると、従来のものよりも構造
が非常に簡単で、作動不良も生じにくいという点で非常
に優れている。
第13図は上記燃料噴射ノズル30Bの他の実施例であ
り、ノズルボディ31に噴孔62を設ける替わりにスリット
(噴口)68を設けたものである。
この考案は上述実施例に制約されず種々の態様が採用
可能である。
噴孔の数は4つに限るものではなく、適宜設計変更が
可能である。
[考案の効果] 以上説明したように、この考案では、閉弁状態で噴口
の一端開口と針弁の環状溝とが針弁の軸線方向に離間し
ていて、開弁動作の途中で上記噴口の一端開口と環状溝
とが直結するようにされていることにより、噴射初期に
おいては燃料噴射率が低く濃度の薄い第1次燃料噴射が
行われ、噴射後半においては燃料噴射率が高く濃度の濃
い第2次燃料噴射が行われるようになる。その結果、デ
ィーゼルノックが発生しにくくなってエンジンの静粛性
が向上し、又、排気ガス中の有害物質の発生を抑制する
ことができて、排気ガスの清浄化を図ることができると
いう優れた効果が奏される。又、針弁に燃料通路に連な
る環状溝を設け、固定系のノズルボディに噴口を設けた
ことにより、針弁が回転しても燃料の噴射方向を一定不
変にすることができるという優れた効果が奏される。こ
の燃料噴射方向不変機構は従来のものに比べて構造が簡
単なだけでなく、作動の確実性も高く極めて優れてい
る。
【図面の簡単な説明】
第1図から第4図まで図面はこの考案をなす過程におい
て案出された燃料噴射ノズル30Aを示すものであり、第
1図はその縦断面図、第2図は同ノズルの閉弁状態を示
すノズルボディ及び針弁の先端部の拡大断面図、第3
図、第4図はそれぞれ同ノズルの開弁状態を示す第2図
に相当する拡大断面図である。第5図は横軸にカム角
度、縦軸に噴射燃料の貫通力をとったグラフであり、第
6図から第9図は第5図のA点からD点に対応する時点
における燃料噴射の様子を示す図である。第10図はこの
考案による燃料噴射ノズルの縦断面図、第11図は同ノズ
ルの第2図に相当する拡大断面図、第12図は同ノズルの
要部拡大断面図であり、第13図はこの考案による燃料噴
射ノズルの他の実施例における第12図に相当する要部拡
大断面図である。第14図は従来の燃料噴射ノズルの縦断
面図、第15図は同ノズルの先端部の拡大断面図である。 30B……燃料噴射ノズル、31……ノズルボディ、32……
針弁、35……摺動孔、61a……シート部、38……ヘッド
部、42……燃料通路、62……噴孔(噴口)、65……環状
溝、66……連通孔、68……スリット(噴口)。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ノズルボディの摺動孔に針弁がその軸線方
    向へ摺動可能に挿通され、ノズルボディの先端部には摺
    動孔よりも径方向外側に位置するシート部が形成されて
    いて、摺動孔から突き出た針弁のヘッド部が上記シート
    部に着座することにより閉弁状態になり、針弁が軸線方
    向先端側へ移動してヘッド部がシート部から離間するこ
    とにより開弁状態になる燃料噴射ノズルにおいて、 上記針弁には、軸線方向に沿って内部に形成された燃料
    通路と、ノズルボディに対する摺動面に形成された環状
    溝と、燃料通路と環状溝を結ぶ連通孔とが設けられ、ノ
    ズルボディの先端部には、一端が上記摺動孔に開口し他
    端が針弁ヘッド部に対する対向面でシート部よりも径方
    向内側にて開口する噴口が設けられていて、而して、閉
    弁状態では上記噴口の一端開口と針弁の環状溝とが針弁
    の軸線方向に離間しており、開弁動作の途中で噴口の一
    端開口と環状溝とが直結するようになっていることを特
    徴とする燃料噴射ノズル。
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US4909444A (en) * 1988-10-17 1990-03-20 General Motors Corporation Poppet covered orifice fuel injection nozzle

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