JP2705405B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents

燃料噴射弁

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JP2705405B2
JP2705405B2 JP3300199A JP30019991A JP2705405B2 JP 2705405 B2 JP2705405 B2 JP 2705405B2 JP 3300199 A JP3300199 A JP 3300199A JP 30019991 A JP30019991 A JP 30019991A JP 2705405 B2 JP2705405 B2 JP 2705405B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内然機関の燃料噴射
弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関の燃料噴射弁に関して、
例えば、図7に示したようなものが知られている(実開
昭59−139578号公報等参照)。
【0003】図に示したのは、外殻をなす弁本体50
と、この弁本体50内に移動可能に収納される針弁51
とを備え、弁本体50内の先端部に形成されたシート部
52には燃料噴射孔53が穿設され、針弁51先端部の
バルブ部54が前記シート部52に着座・離座すること
により前記燃料噴射孔53の開閉をなす、いわゆるVC
O(valve covered orifice)型燃料噴射弁で、シート
部52の先端側には袋状のサック部55が形成されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のVC
O型燃料噴射弁において、針弁51のリフト量が小さい
燃料噴射初期にあっては、シート部52とバルブ部54
との間隙が狭いために、この間隙から燃料噴射孔53へ
の燃料の流入は燃料噴射孔入口56を中心にほぼ全方位
から放射状に且つほぼ均一になされ、また、このときの
燃料噴射圧は比較的小さいため、燃料噴射孔53から噴
出する燃料は液柱状となって噴射燃料の微粒化が促進さ
れていなかった。
【0005】つまり、燃料噴射初期における燃料と空気
との良好な混合状態を得ることができないためにスモー
クの排出量が増大し、また、着火遅れ期間が長くなるた
めにこの着火遅れ期間内に噴射される燃料噴射量が増加
し、急激な予混合燃焼が行われて多量のNOxや燃焼騒
音が発生するという問題点があった。
【0006】この発明は、このような従来の問題点に着
目してなされたもので、針弁のリフト量が少ない燃料噴
射初期に、バルブ部とシート部との間を通過する燃料の
流れ方向を制御することにより、燃料噴射孔内を通過す
る燃料に対して旋回流を与え、燃料噴射孔からの燃料噴
霧の微粒化を促進しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】先端部にバルブ部を有す
る針弁と、この針弁を内部に収納し、且つ当該針弁をそ
の軸線方向へ移動可能に収納する弁本体と、この弁本体
の先端部に形成され、且つ前記バルブ部が着座するシー
ト部と、このシート部のさらに先端側に形成される袋状
のサック部と、前記シート部に穿設され、且つ前記バル
ブ部が着座することにより閉塞される燃料噴射孔と、を
備えてなる燃料噴射弁において、前記バルブ部が前記シ
ート部に着座しているとき、前記バルブ部の先端側端部
を前記燃料噴射孔よりも先端側に位置するよう構成し、
前記針弁の軸線に対して所定の傾斜角度を有する燃料案
内溝を前記バルブ部の先端側端部付近に複数刻設した。
【0008】また、前記燃料噴射孔の開口部縁部付近か
ら前記サック部にかけての前記シート部上に、前記針弁
の軸線に対して所定の傾斜角度を有する燃料案内溝を刻
設し、前記バルブ部が前記シート部に着座していると
き、前記バルブ部の先端側端部は前記燃料噴射孔よりも
先端側に位置して前記燃料案内溝の少なくとも一部分を
覆うよう構成されていてもよい。
【0009】
【作用】上記構成に基づき、針弁が離座方向へリフトす
ると、燃料はシート部とバルブ部との間隙に導かれ、一
部の燃料は燃料噴射孔へと直接流入するが、他の燃料は
その慣性力のために進路をかえることなく、まずサック
部へと流れる。針弁のリフト量が少ない噴射初期にあっ
ては、バルブ部とシート部との間隙が狭く燃料の流路が
絞られるために、燃料のサック部方向への速度成分は増
大し、サック部への燃料流入はより顕著なものとなる。
こうして燃料がサック部内に流入すると、サック部は袋
状を呈するゆえ当該サック部内の圧力は上昇し、サック
部内に流れ込んだ燃料は大きな速度成分を持って圧力の
低い燃料噴射孔へと流れる。
【0010】さて、針弁のリフト量が少ない噴射初期に
おいては、バルブ部とシート部との間隙は狭く、また、
バルブ部の先端側端部に刻設された燃料案内溝は燃料噴
射孔よりも先端側に位置するため、この所定の傾斜角度
を有する燃料案内溝はサック部から燃料噴射孔へと流れ
る燃料に対して流れ方向を制御し、燃料噴射孔内を通過
する燃料に強い旋回流を与える。この旋回流は燃料噴射
孔から噴射形成される燃料噴霧の噴射方向に対して直角
方向に広がる遠心力として作用し得るため、燃料噴霧の
噴射円錐角は大きなものとなり、つまり、噴霧の微粒化
が促進されて燃料と空気との良好な混合状態を得ること
ができる。
【0011】また、燃料案内溝をシート部上に刻設する
ことにより、燃料噴射孔と燃料案内溝との位置関係を針
弁の動きに拘らず最適な位置に固定化できるため、サッ
ク部から燃料噴射孔へ流れる燃料に対して流れ方向を確
実に制御することができ、すなわち燃料噴射孔より噴射
形成される燃料噴霧の噴射円錐角の広がりをより確実に
促進することができる。
【0012】
【実施例】以下、請求項1に対応する第1実施例を図
1、図2、図3に基づいて説明する。なお、図1は燃料
噴射弁の縦断面図、図2は燃料噴射弁の先端部を示す拡
大縦断面図、図3は図2のA−A矢視展開図であるとと
もに、針弁のリフト量が小さい噴射初期の状態を示す図
である。
【0013】図1に示したのは、噴射初期における燃料
噴射率を低く抑える2段開弁圧燃料噴射弁であると共
に、VCO型燃料噴射弁である。
【0014】1は燃料噴射弁で、2は燃料噴射弁1の外
殻を形成する弁本体である。この弁本体2はノズルホル
ダ3とスペーサ4とノズルチップ5とリテーニングナッ
ト6とから構成され、ノズルホルダ3とノズルチップ5
とはスペーサ4を介してリテーニングナット6にて連結
されている。ノズル本体2内には、図示しない燃料供給
源に連結されている燃料通路7が形成されており、この
燃料通路7は後述の燃料噴射孔19に連通している。
【0015】弁本体2の内部に燃料通路7を開閉すべく
移動可能に収納されているのは針弁8であり、その基端
側から先端側へ順に、比較的小径なプッシュロッド部9
と、最大径部である被ガイド部10と、テーパ面である
受圧部11と、前記被ガイド部10よりも小径なロッド
部12と、略円錐形を呈するバルブ部13と、から構成
されている。
【0016】前記ノズルチップ5の内部には、その基端
側から先端側へと順に、前記被ガイド部10を摺動案内
するガイド部14と、前記受圧部11付近に形成される
燃料溜り15と、前記ロッド部12を遊嵌する遊嵌部1
6と、前記バルブ部13が着座するシート部17と、シ
ート部17の更に先端側に形成される袋状のサック部1
8と、が構成されており、前記シート部17には複数の
燃料噴射孔19が穿設されている。
【0017】ノズルホルダ3内には第1のコイルスプリ
ング20と第2のコイルスプリング21とを収納するス
プリング室22が形成されている。プッシュロッド部9
の端部は第1のコイルスプリング20の先端側端部に第
1リテーナ23を介して当接しており、第1のコイルス
プリング20の基端側端部はスプリング室22にシム2
4を介して当接している。第2のコイルスプリング21
の先端側端部はスペーサ4内に配設された第2リテーナ
25を介してノズルチップ5の基端部に当接しており、
第2のコイルスプリング21の基端側端部は前記シム2
4を介してスプリング室22の壁面に当接している。
【0018】図2を参照して、前記バルブ部13は、先
端部側の第1バルブテーパ面26と、基端部側の第2バ
ルブテーパ面27とから形成され、これらテーパ面はそ
れぞれ異なる角度を有し、第1バルブテーパ面26と第
2バルブテーパ面27との境界でシート線28をなして
いる。また、針弁8の先端部は略フラットを呈し、フラ
ット面29を形成する。このフラット面29は、針弁8
が着座している状態において、燃料噴射孔19よりも低
い位置にあるように弁本体2と針弁8との位置関係が設
定され、すなわち、バルブ部13の先端側端部13aが
燃料噴射孔19よりも先端側に位置するように設定され
ている。
【0019】バルブ部13すなわち第1バルブテーパ面
26の先端側端部13aには、切り込み深さ約0.1m
m、針弁8の軸線に対して所定の傾斜角度θ、例えば3
0〜40゜を有する燃料案内溝30が複数個刻設されて
いる。所定の傾斜角度θとは、燃料噴射孔19を通過す
る燃料の流れ方向を制御し、燃料噴射孔19内を通過す
る燃料に対して旋回流を与えることができるよう考慮し
決定される角度である。つまり、傾斜角度θが小さすぎ
ると燃料案内溝30に案内される燃料の主流は燃料噴射
孔19の略中心を指向するため前記の強い旋回流を得る
には至らず、また、約45°よりも大きいと、サック部
18から燃料噴射孔19へと流れる燃料の指向を燃料案
内溝30に沿って大きく変えるために損失が大きく、ま
た、燃料案内溝30に案内される燃料の主流と、燃料案
内溝30に案内されずにサック部18から燃料噴射孔1
9へと流れる燃料の流れとは大きくその指向を異にする
ためにやはり損失が大きく、従って、前記旋回流を効率
よく得るには至らなくなる。
【0020】なお、刻設される燃料案内溝30の個数
は、全ての燃料噴射孔19の中心が燃料案内溝30の延
長線(傾斜角度θ方向)に一致する、という状態を避け
るべく考慮され決定されるものであり、本実施例におい
ては、燃料案内溝30を燃料噴射孔19の個数よりも多
く刻設し、ただし、燃料噴射孔19の整数倍個は除くも
のとした。
【0021】なお、バルブ部13がシート部17に着座
しているときにおいて、燃料案内溝30は燃料噴射孔1
9を直接に臨まないよう刻設されており、つまり、着座
状態において燃料噴射孔19とサック部18とが大きく
連通しないようにある程度のシール性を配慮している。
【0022】なお、本実施例においては、燃料案内溝3
0を図示の如くフラット面29につながるよう切り欠き
形成したが、これに限定されるものではなく、つまり、
サック部18から燃料噴射孔19へと流れる燃料に対し
て流れ方向を制御するに足り得れば、必ずしもフラット
面29につながるように切り欠き形成する必要はない。
【0023】このような構成に基づき、次に作用を説明
する。
【0024】図示しない燃料供給源から燃料通路7を介
して燃料溜り15に燃料が供給されると、受圧部11す
なわち針弁8はその燃料噴射圧を受けて、まず、摺動肩
31と第2リテーナ25との間で決まる間隔Δhだけリ
フトして、燃料噴射孔19から初期噴射を行い、次い
で、燃料噴射圧が上昇して第1のコイルスプリング20
と第2のコイルスプリング21との合力を越えると、第
2リテーナ25とノズルホルダ3先端側端部との間で規
制される間隔ΔHだけさらにリフトして、燃料噴射孔1
9から主噴射を行う。
【0025】以下、針弁のリフト量が少ない燃料噴射初
期について説明する。上記の如く針弁8が開弁方向へリ
フトすると、燃料はシート部17とバルブ部13との間
隙に導かれ、すなわち燃料噴射孔19からの燃料噴射が
行われるが、一部の燃料は燃料噴射孔19へは直接流入
せずに、まずサック部18へと流入する。このとき、サ
ック部18は袋状であるためにサック部18内の圧力は
上昇し、サック部18内の燃料は圧力の低い燃料噴射孔
19へと大きな速度成分を持って流れることになる。
【0026】なお、図4に示したのは、VCO型燃料噴
射弁において、針弁が30μmリフトしたときの燃料噴
射孔入口における燃料の流れ速度ベクトルを表した計算
機によるシュミレーション結果であるが、この図から、
燃料噴射孔への燃料の流入は燃料噴射孔入口を中心にほ
ぼ全方位から放射状になされていることが理解でき、サ
ック部から燃料噴射孔へ流れる燃料の流速成分が大変に
大きいことが読み取れる。
【0027】さて、針弁リフト量が小さい燃料噴射初期
においては、バルブ部13とシート部17との間隙は大
変に狭く、また、第1バルブテーパ面13に刻設された
燃料案内溝30は燃料噴射孔19よりも先端側に位置す
るために、サック部18から燃料噴射孔19への流速成
分が大きい燃料の流れは、所定の傾斜角度θを有する燃
料案内溝30により確実に方向付けられ、図3に示した
ように、燃料噴射孔19に対してオフセットした燃料案
内溝30を通じ、燃料噴射孔19内を通過する燃料に対
し強い旋回流を与える。
【0028】この旋回流は燃料噴射孔19より噴射形成
される燃料噴霧の噴射方向に対して直角方向に広がる遠
心力として作用するため、燃料噴射孔19から噴出する
噴流の円錐角は大きなものとなり、つまり、燃料噴霧の
微粒化が促進される。この結果、燃料と空気との良好な
混合状態を得ることが可能となり、着火遅れ期間が短縮
して、この着火遅れ期間中の燃料噴射量を低減すること
ができる。
【0029】また、本実施例に適用した2段開弁圧燃料
噴射弁にあっては、噴射初期における針弁のリフト量が
例えば約20μm程度にある期間抑制されるために、こ
の期間におけるシート部17とバルブ部13との隙間は
非常に狭く、燃料噴射孔入口33と燃料噴射孔出口34
とでは大きな圧力差を生じる。従って、狭い間隙から高
圧で燃料噴射孔19へ流入する燃料は高速度で剥離を生
じながら旋回流を形成するため、燃料噴霧の微粒化をよ
り一層促進することが可能となる。
【0030】また、上記燃料案内溝30は燃料噴射孔1
9とサック部18とのシール性をある程度配慮して刻設
されているので、VCO型燃料噴射弁の長所の1つであ
る、燃料噴射終了時における燃料の後だれを改善でき
る、という利点を損なうことがない。
【0031】なお、本実施例は2段開弁圧燃料噴射弁に
適用したが、特に、これに限定するものではない。
【0032】次に、請求項2に対応する第2実施例を図
5、図6に基づいて説明する。なお、図6は図5におけ
るB−B矢視図に相当する。
【0033】上記実施例のノズルチップ5に相当するノ
ズルチップ40の先端部には、略円錐を呈するシート部
41と、シート部41に穿設された燃料噴射孔42と、
シート部41の頂部付近に位置する袋状のサック部43
とが形成されている。各燃料噴射孔42の開口部縁部付
近であると共に前記サック部43にかけての前記シート
部41上には、切り込み深さ約0.1mm、弁本体の軸
線に対して所定の傾斜角度θ、例えば30〜40゜を有
する燃料案内溝44が刻設され、この傾斜角度θ方向で
サック部43に面して燃料案内溝44を画成する縁部の
延長線Lは、図示の如く、燃料噴射孔42の接線方向と
略一致するよう設定されている。
【0034】なお、傾斜角度θは、上記実施例同様に燃
料噴射孔42内を通過する燃料に対して旋回流を与える
ことができるよう考慮し決定されるものであり、延長線
Lが燃料噴射孔42の接線方向と略一致することによっ
て、より強い旋回流の形成を達成するものである。
【0035】上記実施例の針弁8に相当する針弁45の
先端部には、前記シート部41に着座して前記燃料噴射
孔42を閉塞するバルブ部46が形成されており、この
バルブ部46は先端部側の第1バルブテーパ面47と基
端部側の第2バルブテーパ面48とから構成され、これ
らテーパ面はそれぞれ異なる角度を有してその境界でシ
ート線49をなす。針弁45の先端部は略フラットを呈
しており、フラット面50を形成している。
【0036】針弁45がシート部41に着座している状
態においては、フラット面50は燃料噴射孔42よりも
低い位置にあると共に、バルブ部46の先端側端部46
aが前記燃料案内溝44を覆うように、弁本体すなわち
ノズルチップ40と針弁45との位置関係が設定されて
いる。
【0037】他の構成は第1実施例に準ずるものとし、
その説明および図示を省略する。
【0038】このような構成に基づき、次に、作用を説
明する。
【0039】本実施例にあっては、燃料噴射孔42と燃
料案内溝44との位置関係を針弁45の動きに拘らず最
適な位置に固定化でき、また、バルブ部46の先端側端
部46aはシート部41とバルブ部46との間隙が大変
に狭い噴射初期において燃料案内溝43を覆っているた
め、サック部43から燃料噴射孔42へ流れる燃料に対
して流れ方向を確実に制御することができる。すなわ
ち、燃料噴射孔42へ流入する燃料に対して強い旋回流
を確実に形成することができ、この結果、噴射初期にお
ける燃料噴霧の微粒化をより確実に達成することが可能
となる。
【0040】また、燃料案内溝44は燃料噴射孔42に
対応して刻設されるため、刻設する燃料案内溝44の個
数は最小限となり、製作コスト低減に都合がよい。
【0041】また、燃料案内溝44を燃料噴射孔42に
対応する個数だけ刻設すれさえすれば、燃料噴射孔42
へ流入する燃料に対して強い旋回流を与えることがで
き、つまり、刻設する燃料案内溝44の個数を最小限少
なくすることが可能であり、製作コスト低減に都合がよ
い。
【0042】上記燃料案内溝44は燃料噴射孔42とサ
ック部43とのシール性をある程度配慮して刻設されて
いるので、VCO型燃料噴射弁の長所の1つである、燃
料噴射終了時における燃料の後だれを改善できる、とい
う利点を損なうことがない。
【0043】なお、本実施例は2段開弁圧燃料噴射弁に
適用したが、特に、これに限定するものではない。
【0044】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
れば、針弁のリフト量が少ない噴射初期において、燃料
噴射孔から噴射される燃料噴霧の微粒化が促進されるの
で、燃料と空気との良好な混合状態を得ることができ
る。この結果、スモークの排出量を低減できる他、着火
遅れ期間が短縮するため予混合燃焼が抑制され、NO
x、HCの排出を低減できる。
【0045】また、燃料案内溝をシート部上に刻設する
ことにより、燃料噴射孔と燃料案内溝との位置関係を針
弁の動きに拘らず最適な位置に固定化できるため、サッ
ク部から燃料噴射孔へ流れる燃料に対して流れ方向を確
実に制御することができ、すなわち、燃料噴射孔から噴
射される燃料の微粒化をより促進することができる。こ
の結果、上記の効果をより顕著に得ることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】VCO型燃料噴射弁の縦断面図
【図2】VCO型燃料噴射弁の先端部の縦断面図
【図3】図2のA−A矢視展開図
【図4】従来のVCO型燃料噴射弁における燃料の流れ
速度ベクトル図
【図5】VCO型燃料噴射弁の縦断面図
【図6】図2のB−B矢視断面図
【図7】従来のVCO型燃料噴射弁の先端部の縦断面図
【符号の説明】
1 燃料噴射弁 2 弁本体 8 針弁 13 バルブ部 13a バルブ部の先端側端部 17 シート部 18 サック部 19 燃料噴射孔 30 燃料案内溝 40 ノズルチップ(弁本体) 41 シート部 42 燃料噴射孔 43 サック部 44 燃料案内溝 45 針弁 46 バルブ部 46a バルブ部の先端側端部 θ 所定の傾斜角度

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端部にバルブ部を有する針弁と、この針
    弁を内部に収納し、且つ当該針弁をその軸線方向へ移動
    可能に案内する弁本体と、この弁本体の先端部に形成さ
    れ、且つ前記バルブ部が着座するシート部と、このシー
    ト部のさらに先端側に形成される袋状のサック部と、前
    記シート部に穿設され、且つ前記バルブ部が着座するこ
    とにより閉塞される燃料噴射孔と、を備えてなる燃料噴
    射弁において、 前記バルブ部が前記シート部に着座しているとき、前記
    バルブ部の先端側端部を前記燃料噴射孔よりも先端側に
    位置するよう構成し、 前記針弁の軸線に対して所定の傾斜角度を有する燃料案
    内溝を前記バルブ部の先端側端部付近に複数刻設したこ
    とを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 【請求項2】先端部にバルブ部を有する針弁と、この針
    弁を内部に収納し、且つ当該針弁をその軸線方向へ移動
    可能に案内する弁本体と、この弁本体の先端部に形成さ
    れ、且つ前記バルブ部が着座するシート部と、このシー
    ト部のさらに先端側に形成される袋状のサック部と、前
    記シート部に穿設され、且つ前記バルブ部が着座するこ
    とにより閉塞される燃料噴射孔と、を備えてなる燃料噴
    射弁において、 前記燃料噴射孔の開口部縁部付近から前記サック部にか
    けての前記シート部上に、前記針弁の軸線に対して所定
    の傾斜角度を有する燃料案内溝を刻設し、 前記バルブ部が前記シート部に着座しているとき、前記
    バルブ部の先端側端部は前記燃料噴射孔よりも先端側に
    位置して前記燃料案内溝の少なくとも一部分を覆うよう
    構成されていることを特徴とする燃料噴射弁。
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