JP2520971B2 - ボンディングツ―ル - Google Patents

ボンディングツ―ル

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JP2520971B2
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中村  勉
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    • H01L24/74Apparatus for manufacturing arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies
    • H01L24/75Apparatus for connecting with bump connectors or layer connectors

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  • Computer Hardware Design (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は半導体チップの製造過程で使用されるTAB
用ボンディングツールに関するものである。
(従来の技術) 近年、半導体分野の技術進歩は著しく、軽薄短小の傾
向にのって、IC,LSIなどを用いた応用製品の生産は年々
増加している。これらの半導体素子の持つ電気的特性を
引き出すためには、金属めっきが施されたリードやボン
ディングワイヤーと呼ばれる金属細線と接続することが
必要である。
接続金属には、通常化学的に安定であることや電気伝
導性が高いことからAu或はAu−Sn合金が用いられ、接続
法としては、加熱したボンディングツールで加圧し、熱
圧着する方式が広く採用されている。
上記の熱圧着方式の接続で用いられるボンディングツ
ールは大別して2種ある。
(課題) その1つの方式は、パルス加熱方式と呼ばれるもの
で、素材のニクロム、ステンレス、インコネル、Mo等を
瞬間的に通電発熱させて使用する。この方式では使用す
る素材の問題として、高温での酸化やリードの焼付き、
変形等が顕著に生じるため、定期的に先端をクリーニン
グする必要がある。
他の1つは定常加熱方式のツールで、カートリッジヒ
ーターを組み込んだシャンクの先端に研摩したダイヤモ
ンドやルビーの単結晶を埋め込んだものが使用されてお
り、パルス加熱方式のツールに比べて特にダイヤモンド
単結晶を用いたものは寿命が長い特徴がある。ここで、
ダイヤモンドが好んで用いられるのは、大気中で約900
℃まで顕著な熱劣化が生じないことや、Au−Snとの濡れ
性が悪く、反応も生じないことによるものである。
また、研摩したダイヤモンド単結晶はその表面状態が
Rmaxで0.1μm以下と良好で、かつ高硬度であるためそ
の表面状態が変化し難い。この特性により、圧着時に溶
融したAu−Snはダイヤモンド表面に付着残留することが
少ない。
さらに、ダイヤモンドは現存する物質中、最も高い熱
伝導部を有するため、定常加熱方式のツール素材に用い
ると、ヒーターを過度に発熱させることなくすなわちシ
ャンクを過度に熱することなくツール先端を所望の500
〜600℃に加熱させることができるという長所がある。
しかしながら、ダイヤモンド単結晶は高価であり、ま
た比較的安価な合成品でも未だ数mm以上の大きなものが
得られていないのが現実である。今後、多数の端子を一
度に熱圧着する工程が増加すると考えられるが、その場
合には10mm以上の素材形状が必要となる。
それゆえに、本発明の目的は、上記の必要特性を備え
たボンディングツールを提供することにある。
(課題を解決するための手段) すなわち、本発明のボンディングツールは、Si,Si3N4
を主成分とする焼結体、SiCを主成分とする焼結体、AlN
を主成分とする焼結体および/またはこれらの複合体か
らなる基体に気相合成法で析出させた多結晶ダイヤモン
ドを被覆したものを工具先端部とし、該工具先端部と、
少なくともその一部が室温から600℃までの線膨張率が
7.5×10-6/℃以下である金属および/または合金製シ
ャンクとが接合していることを特徴とするものである。
(作用) 以下本発明を発明の経緯と共に詳細に説明する。
本発明者らは、先ずダイヤモンド単結晶の代りにより
大きな形状が作製できる市販のCoを結合材として含有す
る焼結ダイヤモンドを定常加熱方式ツールの先端素材に
用いることを検討した。
融点750℃の銀ロウを使用してステンレス鋼製のシャ
ンクにロウ付けした後、先端面の研摩とシャンクの加工
を行いツールを作製した。研摩された焼結ダイヤモンド
はRmax=0.06μmで表面状態は良好であった。
ツールの先端を常時570℃に一定加熱してICチップとA
u−Sn線との熱圧着をくり返し行ったところ、徐々に、
研摩した先端面に凹凸が生じ、融解したAu−Sn合金の付
着量が多くなっている状態が観察された。
先端面の変形は、ダイヤモンド焼結体を常時加熱して
いるため、結合材のCoとダイヤモンドの熱膨張差に基づ
き微小亀裂の発生や、ダイヤモンドの黒鉛化の進行によ
る耐摩耗性の低下によるものと考えられた。
以上のことから、Coを結合材とした市販の焼結ダイヤ
モンドでは、この種の工具の要求特性を満足できず、よ
り融点の高いロウ材が使用でき、かつ長時間の加熱使用
にも耐えられる高耐熱の素材が必要であることが判明し
た。
耐熱性の高いダイヤモンド焼結体は、例えば特開昭53
−114589号公報に開示されているが、この焼結体は鉄族
金属結合材を酸処理により抽出したものであるため、空
孔が存在し、研摩を行っても表面状態が良好とならない
ため、使用中にAu−Sn合金が付着し易い。
空孔の存在しない耐熱性ダイヤモンド焼結体は、特開
昭59−161268号公報や特開昭61−33865号公報に開示さ
れているが、これらの結合材は、SiやSiC或はSiの合金
等で構成されており、これらはダイヤモンドに比べて硬
度が低いため研摩後の表面状態はやはり十分満足された
ものではない。
結合材を含有せず、ダイヤモンドのみからなる焼結体
は、耐熱性、硬度、熱伝導率、面粗度の全てに関して最
も望ましいと考えられる。その試みとして、ダイヤモン
ドの粉末のみを超高圧下で焼結することが行われている
が、ダイヤモンド粒子自身が変形し難いため、粒子の間
隙には圧力が伝達されず、したがって黒鉛化が生じ、ダ
イヤモンド−黒鉛の複合体しか得られていないのが現状
である。
一方、最近では気相合成法により、結合材を含有しな
いダイヤモンド多結晶体を製造する技術が飛躍的な進歩
を遂げており、この技術を応用することが有効であると
考えられた。気相合成法により、ダイヤモンド薄膜を超
硬合金やW等の基体に析出させ、切削工具として用いる
ことは知られているが、これを上記したボンディングツ
ールに適用しても、膜の密着強度が低いため、使用中に
被覆膜の剥離や亀裂の発生が生じて、良好な結果が得ら
れなかった。
本発明者らは、より一層優れたボンディングツール素
材を得るべく鋭意検討し、さらにこの優れた素材をボン
ディングツールの工具先端部として活かすためのツール
構成の検討を重ねた結果、以下の発明をなしたものであ
る。
すなわち、Si,Si3N4を主成分とする焼結体、SiCを主
成分とする焼結体、AlNを主成分とする焼結体および/
またはこれらの複合体からなる基体に気相合成法で析出
させた多結晶ダイヤモンドを被覆したものを工具先端部
とし、該工具先端部と、少なくともその一部が室温から
600℃までの線膨張率が7.5×10-6/℃以下である金属お
よび/または合金製シャンクとが接合していることを特
徴とすることにより、優れたボンディングツールとなる
ことを見出したものである。
本発明の実施にあたり、優れたボンディングツール素
材を得るためには、基体にダイヤモンドとの熱膨張係数
が近く、被覆したダイヤモンド層との密着性が良好なも
のを選定することが必要である。
またツールの作製工程及びツールとして使用する際に
は、500〜1000℃程度の高温に曝されるため、高い耐熱
性を有するものであることも必要である。本発明者ら
は、これらの特性を有する物としてSi,Si3N4を主成分と
する焼結体、SiCを主成分とする焼結体、AlNを主成分と
する焼結体が有効であることを見出した。これらの基体
を必要形状に成形加工した後、気相合成法によりダイヤ
モンドの被覆を行なう。尚、基体の厚さは、上記の基体
材質の強度、シャンク材質の線膨張率の大きさ等により
0.5〜5mmの範囲で選択される。
気相合成の手段としては公知のあらゆる方法が可能で
あり、熱電子放射やプラズマ放電を利用して原料ガスの
分解・励起を生じさせる方法や燃焼炎を用いた成膜方法
等が有効である。原料ガスとしては、例えばメタン、エ
タン、プロパン等の炭化水素類、メタノール、エタノー
ル等のアルコール類、エステル類等の有機炭素化合物と
水素とを主成分とする混合ガスを用いることが一般的で
あるが、これら以外にアルゴン等の不活性ガスや酸素、
一酸化炭素、水等も、炭素の合成反応やその特性を阻害
しない範囲であれば、原料中に含有されていても差し支
えない。
被覆する膜厚は5〜300μmが好ましい。これは膜厚
が5μm未満であると被覆面の研摩中に或はツールとし
て使用中に亀裂が入りやすいためである。また現状の技
術では膜厚が300μmを超す厚いものとするのは、析出
速度が小さいので時間すなわちコストがかかり好ましく
ない。
また、被覆する多結晶ダイヤモンドは、ツール作製時
にその被覆上面を研摩仕上げする必要があることを考慮
し、その加工性を容易にするために、厚さ方向に(10
0)面および/または(110)面に配向するように合成す
ることが有効である。(111)面の場合は硬度が高く加
工性が悪い。さらに同じ理由から被覆する多結晶ダイヤ
モンドの被覆上面の粒子径が100μm以下となるように
合成することが望ましい。
さらに、被覆する多結晶ダイヤモンドの純度は、ラマ
ン分光分析によるダイヤモンド炭素(X)と非ダイヤモ
ンド炭素(Y)のピーク比(Y/X)が0.2以下であること
が重要である。純度がこれよりも悪いと、含有される非
ダイヤモンド炭素が多くなり、ツール使用時に大気中で
加熱される際に、この非ダイヤモンド炭素が選択的に酸
化されて、ツール先端の面粗度が低下するため好ましく
ない。
以上の方法で得られたツール素材は、ダイヤモンドで
被覆した面をさらに研摩仕上げして、その表面状態を単
結晶ダイヤモンド並のRmax 0.05μm以下とすることが
できる。
この表面研摩された工具素材は、ロウ付け等の手段に
より工具母材に接合することにより、ボンディングツー
ル素材として性能を発揮するものである。
接合法としては、600℃以上の融点を有するロウ材を
用いる方法ならびに、金を用いて熱圧着する方法が有効
である。
前者のロウ付け法では、ロウ材として周期律表第IV
a,Va,VIa,VIIa族元素の少なくとも1種以上を1〜40重
量%含有し、残部が周期律表第VIII族、Cu,Ag,Au,B,In,
Snの少なくとも1種以上からなる合金を用いる方法と、
工具先端の接合表面に周期律表第IVa,Va,VIa,VIIa族
元素の少なくとも1種以上からなる金属或は合金、また
はこれら元素の化合物からなる薄膜と、周期律表第VIII
族,Cu,Ag,Auの1種以上からなる薄膜がこの順番で被覆
されており、この工具先端部は該被覆層を介して600℃
以上の融点を有するロウ材でシャンクと接合する方法を
とることができる。
方法で使用できる具体的なロウ材としては、Ag−Cu
−Ti合金,Ag−Cu−In−Ti合金,Cu−Ni−Zr合金,Cu−Ni
−Mn合金,Au−Ni−Cr合金などがある。
また方法では、例えば工具先端部或はシャンクの接
合表面に厚さが数μm以下の薄膜状のTi・Niをこの順番
に被覆した後、Ag−Cu合金系のロウ材を用いて大気中で
或は真空中でロウ付けする方法等が有効である。
これらの方法で、周期律表第IVa,Va,VIa,VIIa族元素か
らなる金属、合金或は化合物は多結晶ダイヤモンドと反
応することにより炭化物を生成し、ロウ付強度を向上さ
せる作用をもつものである。
後者の金圧着の方法では、工具先端部および/または
シャンクが接合表面に周期律表第IVa,Va,VIa,VIIa族元
素の少なくとも1種以上からなる金属或は合金、または
これら元素の化合物からなる薄膜を接着強化層として、
またPt,Pd,W,Mo,Ta,Niの少なくとも1種以上からなる金
属或合金の薄膜を拡散防止層として、拡散防止層が外側
になるように被覆されていることが高い接合強度を得る
ために重要である。
シャンク材質としては、熱膨張率の値が工具先端部の
それに近いもの、すなわち、室温から600℃までの線膨
張率が7.5×10-6/℃以下である金属および/または合
金を少なくともその一部に使用することが接合強度の点
から重要である。このような特徴をもった材質として
は、コバール,インバー合金,Mo,W,W−Cu合金,超硬合
金などが該当する。さらに必要に応じて熱応力緩和層と
してCuやNi等の軟質金属をシャンク接合側の一部に介在
させる方法も有効である。
これらのシャンク素材を用いたツール構成は大別して
3種あり、第1図〜第3図にその概念図をまとめた。す
なわち、第1図はシャンクの全部に、上記の材質を用い
た場合であり、第2図は工具先端部に近い一部(シャン
ク(A))にのみ用いた場合を表わす。第2図の構成
は、素材費が高い或は加工が難しい材質、すなわちMo,
W,超硬合金等を使用する場合に特に有効である。この場
合、シャンクの残部、すなわち図中シャンク(B)と示
されている部分にはステンレス鋼等の熱膨張率が大きい
材質を用いてもさしつかえない。
また、第3図はシャンク本体と工具先端部の間に、熱
応力緩和層として、上記の金属を介在させたもので、こ
の軟質金属が塑性変形することにより、熱応力を緩和し
て接合強度の低下を防ぐことができる。
以上のいずれの構成においてもその接合強度は10kg/m
m2以上の安定した値を示し、ボンディングツールとして
使用することができる。
以下、実施例により具体的に説明する。
(実施例) 実施例1 マイクロ波プラズマCVD法により一辺15mm,厚さ2mmのS
iC焼結体製の基体を石英ガラスからなる支持台上に固定
して、ダイヤモンドの被覆を行なった。条件は以下の通
りで、10時間で50μmの厚さの多結晶ダイヤモンドが被
覆できた。
原料ガス(流量):H2 200cc/min、 CH4 4cc/min、Ar 50cc/min 圧力:100Torr マイクロ波発振機出力:800W 被覆層である多結晶ダイヤモンドの粒径は15μm程度
で、表面粗さはRmaxで8.5μmであった。また、Moを基
体として同様の条件で処理したところ、膜厚が45μm、
粒径20μmで表面粗さがRmaxで10.5μmの多結晶ダイヤ
モンドが被覆できた。これらの多結晶ダイヤモンドはい
ずれも厚さ方向に(110)面配向しているものであっ
た。また、これらの多結晶ダイヤモンドはラマン分光分
析により、ダイヤモンド炭素(X)と非ダイヤモンド炭
素(Y)のピーク比(Y/X)が0.05であった。
これらの被覆焼結体をメッシュサイズ♯200のダイヤモ
ンド電着砥石により、その被覆面を研摩した。その結
果、Moを基体としたものは、研摩中に膜に亀裂が入り、
一部剥離してしまったが、SiC焼結体を基体としたもの
は、剥離せずにRmaxが0.03μmと単結晶ダイヤモンドに
匹敵する程の良好な研摩面状態が得られた。この研摩で
きたものを研摩面と反対側の面をロウ付け面としてコバ
ール製のシャンクにAg−Cu合金ロウ材により、真空中85
0℃でロウ付け接合した。尚、ロウ付けの前処理とし
て、ロウ付け面となるSiC焼結体の表面にはPVD法でTi及
びNiを夫々2μmづつ予め積層被覆した。
この接合体をさらに研摩仕上げ加工してボンディング
ツールを作製した。このツールの耐久テストをボンディ
ング装置に実装して行ったところ、3mm角の単結晶ダイ
ヤモンドを用いて作製したツールと同様に100万回の使
用に耐えた。
そのボンディング面の寸法が拡大できたことにより、
生産性が約5倍に増大できることが明らかとなった。
実施例2 実施例1と同様の製造方法により、第1表に示したボ
ンディングツール素材を作製した。第1表には、比較と
して本発明以外の素材についても示した。
これらの素材の被覆面及び比較として市販のCoを10容
量%含有する焼結ダイヤモンドを研摩加工した。
その結果、被覆膜の厚さが5μmよりも薄かったCは
研摩中に亀裂が入った。また、Mo,Taを用いたNo,B,No.I
は夫々研摩中に被覆膜が剥離してしまった。さらに(11
1)面に配向したA及び被覆多結晶ダイヤモンドの上面
粒子径が150μmと粗大であるNo.Hは加工性が悪く、全
面研摩することができなかった。
これら以外のものの研摩後の表面粗さを第2表に示
す。
これらの素材を加工し、Cu,Ni,Mnが夫々重量比で7:1:
2の割合からなるロウ材を用いて、インバー合金製のシ
ャンクに真空中900℃の条件でロウ付けを行った。接合
後加工を施して先端角10mmのボンディングツールを作製
した。これらのツールの耐久テストを行った結果もあわ
せて第2表に示す。使用条件は、先端温度520℃で圧着
時間2秒とし、ピン数1000本のICをくり返しボンディン
グした。この表から明らかなように、ラマン分光分析に
より非ダイヤモンド炭素の含有量が本発明の規格以上で
あったNo.Fは面粗度の劣化がみられたが、本発明の素材
を用いたツールでは顕著な劣化はみられなかった。
実施例3 熱電子放射材として直径0.5mm及び長さ20mmの直線状
タングステンフィラメントを用い、水素、炭素源及び水
蒸気からなる原料ガスを20時間分解励起して、厚さ3mm
のSiC基体上に第3表に示す条件で多結晶ダイヤモンド
を合成した。
得られた多結晶ダイヤモンドの特性を第3表にあわせ
て示す。これらの工具先端部を第4表に示した構成でツ
ールを作製した。これらはいずれもボンディングツール
として100万回の使用に耐えた。使用後のツールを用い
て接合強度(剪断強度)を測定した結果を第4表に示
す。比較として、本発明外であるSUS304に直接ロウ付け
した場合は2Kg/mm2と低い値を示したが、本発明のL〜
Qはいずれも安定した高い接合強度を示すことが明らか
となった。
(発明の効果) 以上のように、本発明によれば、耐熱性、強度および
耐摩耗性がより一層向上されたボンディングツールを得
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図,第2図および第3図は本発明のボンディングツ
ールの構成を示す。 (番号) 1:多結晶ダイヤモンド 2:基体 3:ロウ材或は金 4:シャンク(A) 5:シャンク(B) 6:熱応力緩和層 7:シャンク(A)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−224349(JP,A) 特開 平2−126647(JP,A) 特開 平2−90542(JP,A) 特開 平2−5541(JP,A) 特開 昭64−5026(JP,A) 実開 平1−67750(JP,U)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Si,Si3N4を主成分とする焼結体、SiCを主
    成分とする焼結体、AlNを主成分とする焼結体および/
    またはこれらの複合体からなる基体に気相合成法で析出
    させた多結晶ダイヤモンドを被覆したものを工具先端部
    とし、該工具先端部と、少なくともその一部が室温から
    600℃までの線膨張率が7.5×10-6/℃以下である金属お
    よび/または合金製シャンクとが接合していることを特
    徴とするボンディングツール。
  2. 【請求項2】基体の厚さが0.5〜5mmであることを特徴と
    する請求項1記載のボンディングツール。
  3. 【請求項3】被覆する多結晶ダイヤモンドの厚さが5〜
    300μmであることを特徴とする請求項1または2記載
    のボンディングツール。
  4. 【請求項4】被覆する多結晶ダイヤモンドの純度がラマ
    ン分光分析によるダイヤモンド炭素(X)と非ダイヤモ
    ンド炭素(Y)のピーク比(Y/X)が0.2以下であること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のボンデ
    ィングツール。
  5. 【請求項5】被覆する多結晶ダイヤモンドが厚さ方向に
    (100)面および/または(110)面に配向していること
    を特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のボンデ
    ィングツール。
  6. 【請求項6】工具先端部とシャンクとの接合が600℃以
    上の融点を有するロウ材により行なわれていることを特
    徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のボンディン
    グツール。
  7. 【請求項7】ロウ材が周期律表IVa,Va,VIa,VIIa族元素
    の少なくとも1種以上を1〜40重量%含有し、残部が周
    期律表第VIII族、Cu,Ag,Au,B,In,Snの少なくとも1種以
    上からなる合金であることを特徴とする請求項6記載の
    ボンディングツール。
  8. 【請求項8】工具先端部の接合表面に周期律表第IVa,V
    a,VIa,VIIa族元素の少なくとも1種以上からなる金属或
    いは合金、またはこれらの元素の化合物からなる薄膜と
    周期律表第VIII族、Cu,Ag,Auの1種以上からなる薄膜が
    この順番で被覆されており、この工具先端部は該被覆層
    を介して600℃以上の融点を有するロウ材でシャンクと
    接合していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれ
    かに記載のボンディングツール。
  9. 【請求項9】工具先端部とシャンクとの接合が、熱圧着
    により形成された金により行われていることを特徴とす
    る請求項1乃至5のいずれかに記載のボンディングツー
    ル。
  10. 【請求項10】工具先端部および/またはシャンクが接
    合表面に周期律表IVa,Va,VIa,VIIa族元素の少なくとも
    1種以上からなる金属或いは合金、またはこれら元素の
    化合物からなる薄膜を接着強化層として、またPt,Pd,W,
    Mo,Ta,Niの少なくとも1種以上からなる金属或いは合金
    の薄膜を拡散防止層として、拡散防止層が外側になるよ
    うに被覆されていることを特徴とする請求項9記載のボ
    ンディングツール。
  11. 【請求項11】シャンクの材質として、シャンク全部或
    いは接合側の一部がコバール、インバー合金、Mo,W,W−
    Cu合金、超硬合金からなることを特徴とする請求項1乃
    至10のいずれかに記載のボンディングツール。
  12. 【請求項12】シャンク材質として、接合側の一部にC
    u,Niを熱応力緩和層として介在することを特徴とする請
    求項1乃至11のいずれかに記載のボンディングツール。
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