JP2518899Y2 - 割れの発生しない蓋体 - Google Patents

割れの発生しない蓋体

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JP2518899Y2 JP2945591U JP2945591U JP2518899Y2 JP 2518899 Y2 JP2518899 Y2 JP 2518899Y2 JP 2945591 U JP2945591 U JP 2945591U JP 2945591 U JP2945591 U JP 2945591U JP 2518899 Y2 JP2518899 Y2 JP 2518899Y2
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Aohata Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はレトルト殺菌またはボイ
ル殺菌などにより熱水殺菌され、酸素タイトにチルド保
存または常温で長期に保存される冷凍食品、クリーム、
ペースト、その他の保存可能な食品に用いられ、また使
用に当たってはオーブンまたは電子レンジ等による加熱
調理可能な内容物を見ることができる、特に寸法安定性
に優れた密封容器用蓋体に関する。
【0002】
【従来の技術】殺菌処理を含む自動包装ラインにより包
装され、そのまま市場に出荷され、長期保存され、さら
にはその包装容器にいれたままオーブンまたは電子レン
ジ等により調理可能な冷凍食品、レトルト食品、インス
タント食品等は多種類の包装材が用いられている。中で
も金属箔を主体とした容器(金属箔にエポキシ樹脂と無
水マレイン酸によりグラフト変性したポリプロピレン樹
脂を焼付コーティングし、これを冷間深絞り加工したも
のに金属箔とポリオレフィンの積層体を蓋体とした容
器)が安価、軽量であり、耐熱性、酸素バリア性、耐湿
性などに優れているところから多量に用いられている。
しかし、これらの容器は上記のごとき優れた性質を有し
ているが、内容物を全く見ることができないため、購入
者は開封するまではその外観を知ることができない。
【0003】このため蓋体に透明なプラスチックフィル
ムを用いた容器もあるが、安価、軽量、自動包装可能、
熱水殺菌に耐えること、また長期保存のためには密封
性、酸素バリア性が必要であることなど満たすべき多く
の条件があって、これをクリアすることは容易でない。
特に成形や高温殺菌のためにポリマーの結晶化が起こる
ため、長期保存中に生ずるストレス(積み重ねや寸法不
安定性による内外圧から生ずる。)あるいは開封時に蓋
体の割れを避けることができなかった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】本考案は従来の調理可
能な簡易包装用容器の優れている安価、軽量、自動包装
可能、耐熱水殺菌、密封性、酸素バリア性、長期保存性
等に加え、中が見え、長期保存中のストレスや開封時に
おいても割れの起こらない蓋体の開発を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は上記の目的を、
引張弾性率350〜700kgf/cm2 、伸び350
〜800%であるCPPを用いて、CPP50〜200
μm/酸素バリア性フィルム15〜40μm/CPP5
0〜200μm/オレフィン系シーラントの順に構成さ
れた複合積層シートを圧空成形または真空成形により容
器本体上部の開放部に嵌合する平坦部と容器本体フラン
ジ部にヒートシールされるシール部からなる蓋体を開発
することにより成功した。
【0006】以下、図面を参照して本考案を説明する。
図1は本考案の蓋体に使用する複合積層シートの断面図
であり、図2は本蓋体を使用した密閉容器の外観図を示
すものである。
【0007】本考案の蓋体(13)は、キャスティング
ポリプロピレンフィルム(本明細書においてはCPPと
略記する。)50〜200μm(1)/接着剤(2)/
酸素バリア性フィルム15〜40μm(3)/接着剤
(4)/CPP50〜200μm(6)/接着剤(7)
/オレフィン系シーラント(5)の順に構成された複合
積層シートを圧空成形または真空成形により図2に示す
ような容器本体(12)のフランジ部にヒートシールで
きるフランジ部(15)と容器上部開放部に嵌合する平
坦部(14)を有する図2に示すような形状の蓋体(1
3)(円形でも角形でも可)とする。
【0008】この場合、これらの複合積層シート全体の
厚さは150〜400μmであり、かつCPPのトータ
ルの厚さが複合積層シート全体の厚さの50%以上とな
ることが好ましい。蓋体(13)の成形後および加熱殺
菌処理後の蓋体の寸法安定性と剛性を持たせるためには
CPPは2層であって、各々の層は少なくとも50μm
必要である。蓋体(13)の寸法安定性がより厳しく求
められる時は、この両層のCPPを同じ厚さとするか、
または厚さの差を小さくするほど寸法安定性は高くな
る。特に酸素バリア性フィルムがエチレン−酢酸ビニル
共重合体ケン化物(以下EVOHと略記する。)のよう
にカールしやすい時に効果がある。これは該バリア性フ
ィルムをCPPで両側からはさみ込み、拘束して動きを
押え込むことにより寸法安定性が高くなるためと考えら
れる。そしてCPPが備えるべき物性としておおよそ次
の表1に示すような条件が望まれる。
【0009】表1
【0010】CPPの引張弾性率、伸びがこの規定した
範囲を下回る時は、これを用いて作られた蓋体は成形あ
るいは熱処理の際に起きるストレスによるためか、保存
中あるいは開封時に蓋体の割れが多く発生する。一方、
この規定する範囲を上回る優れた性質を有するフィルム
は高価になったり、他の物性が低下したりするので複合
積層体としては特に性能を向上させるものでないのでオ
ーバースペックになるだけである。
【0011】酸素バリア性フィルムとしてはポリ塩化ビ
ニリデン(以下PVDCと略記する。)、EVOHなど
のフィルムを用いる。この包装容器に使用される加熱殺
菌法が熱水または水蒸気を用いる場合には通常のEVO
Hでは吸水によるバリア性の低下、フィルムの白化が起
こる危険性が大きいので酸素バリア性フィルムとしては
PVDCまたはEVOHを使用するとしてもエバール
RT−グレード((株)クラレ製)のごとき特殊のレト
ルト用として販売されているEVOHを使用することが
好ましい。厚さは15〜40μmである。これより薄い
時はピンホールの生成の危険がある。一方、40μmを
越えても酸素バリア効果が特に向上することの期待がで
きず、高価になるだけでメリットはない。
【0012】自動包装機による蓋体(13)と容器本体
(11)の接着にはオレフィン系シーラントを用いる
が、耐熱性を考慮して比較的低温でよい場合にはエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体または低密度ポリエチレンをベ
ースとしたシーラントを、高温になるにしたがい高密度
ポリエチレン、ポリプロピレン等をベースとした25〜
60μm程度の厚さのシーラントが用いられる。
【0013】これらCPP、酸素バリア性フィルム、オ
レフィン系シーラントは一般的にそれぞれの間に直接接
着性がないので接着剤を用いて積層する。接着剤として
は接着性がよく、耐熱性、耐水性があり、安価で透明性
を維持できるものであれば制限はないが、一般に使用さ
れているウレタン系ドライラミネート用接着剤が用いら
れる。使用量としてはそれぞれの層が3〜6μm程度で
あれば充分接着性を果たし得る。
【0014】この複合積層シートを圧空成形または真空
成形により容器本体に適合する所定の形状に成形し、自
動包装機により内容物を挿入した容器本体にヒートシー
ルする。
【0015】形状としては、容器本体(11)上部の開
放部に嵌合する平坦部(14)と容器本体フランジ部
(15)からなるものであり、フランジ部において容器
本体(11)にヒートシールされるような形にする。し
たがって、容器本体は開放部の形状が円形であっても矩
形などの角形(コーナー部はアールをとる。)であって
も、蓋体をそれに適合する形状とすればよいので円形で
ある必要はない。ヒートシールの効率を高めるため、フ
ランジのヒートシール部は少なくとも幅が1ミリメート
ル、できれば2ミリメートル以上あることが好ましい。
【0016】容器本体はポリオレフィン系フィルムの積
層体、あるいは金属箔にエポキシ樹脂と無水マレイン酸
でグラフト変性したポリオレフィンを焼付コーティング
した容器またはオレフィン系シーラントと接着性のよい
ポリオレフィンコーティングした容器が用いられる。
【0017】
【作用】本考案は容器蓋体に使用する複合積層シートと
して、特定の性質を有する特定の厚さのCPP、酸素バ
リア性フィルム、オレフィン系シーラントを積層したも
のを用いることにより安価、自動包装、軽量、酸素バリ
ア性、耐水性、長期保存性、耐熱性などの従来の簡易包
装容器の備えている性質に加え、さらに該蓋体を使用し
た容器は蓋体の透明性による内容が見えることおよび加
熱殺菌などによる蓋体の破損が防止できた。
【0018】
【実施例】(実施例) 引張弾性率(ASTM D−0882)500kgf/
cm2 、伸び(ASTM D−0882)550%、破
断強度(ASTM D−0882)200kgf/cm
2 のCPP 70μm/ドライラミネート接着剤 5μ
m/エバールRT−グレード((株)クラレ製) 15
μm/ドライラミネート接着剤 5μm/前記と同じC
PP 70μm/ドライラミネート接着剤 5μm/オ
レフィン系シーラント 50μmから構成される複合積
層シートを内径約10cmφの容器本体に嵌合する蓋体
を製造し、自動包装ラインにて包装を行い、ついでこの
包装体を110℃、30分間のレトルト殺菌のテストを
行った。上記蓋体はレトルト処理中白化したが、常温で
放置したところ短時間で透明化した。ついでこの包装体
の蓋体の平坦部に2.5Kgの荷重をかけ1週間放置後
の状況を観察したが、一つも割れの発生は見られなかっ
た。更にこれを開封したがその場合においても蓋体の割
れの発生はなかった。
【0019】(比較例) 実施例のCPPに代え、引張弾性率340kgf/cm
2 、伸び300%、破断強度200kgf/cm2 、7
0μmのCPPを用いた他は実施例と同一の条件で蓋体
を作り、自動包装ラインで包装を行い、レトルト処理、
開封のテストを行った。この系列のテストにおいて荷重
放置、開封時において2%の蓋体の割れが発生した。
【0020】
【考案の効果】適度に剛性があり、ストレスや加熱にお
いても寸法安定性(ゆがみが発生しない。)があり、密
封性、保存性(耐湿性、酸素バリア性)、耐熱性、(耐
熱水処理、耐レトルト処理性)がよく、製造も圧空成形
や真空成形などで簡単に製造でき、軽量、安価であり、
自動包装ラインによくマッチし(生産性のよい)、透明
性があってクリープやストレスに対しても割れが起きな
い包装用容器の蓋体の開発に成功したものである。この
蓋体は食品包装用広口容器に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の蓋体に使用する複合積層体の断面図で
ある。
【図2】本考案の蓋体を容器本体に適用した一実施例を
示す。
【符号の説明】
1 CPP 2 接着剤 3 バリア性フィルム 4 接着剤 5 オレフィン系シーラント 6 CPP 7 接着剤11 金属箔容器 12 容器本体 13 蓋体 14 平坦部 15 フランジ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 23:00 B29L 9:00 31:56

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 引張弾性率350〜700kgf/cm
    2 、伸び350〜800%であるCPPを用いて、CP
    P50〜200μm/酸素バリア性フィルム15〜40
    μm/CPP50〜200μm/オレフィン系シーラン
    トの順に構成された複合積層シートを圧空成形または真
    空成形により容器本体上部の開放部に嵌合する平坦部と
    容器本体フランジ部にヒートシールされるシール部から
    なる蓋体。
  2. 【請求項2】 複合積層シートの全体の厚さは150〜
    400μmであり、かつCPPのトータルの厚さが複合
    積層シート全体の厚さの50%以上を有する請求項1の
    蓋体。
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