JP2515335Y2 - ユニバーサルジョイントの密封装置 - Google Patents
ユニバーサルジョイントの密封装置Info
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- JP2515335Y2 JP2515335Y2 JP1990123261U JP12326190U JP2515335Y2 JP 2515335 Y2 JP2515335 Y2 JP 2515335Y2 JP 1990123261 U JP1990123261 U JP 1990123261U JP 12326190 U JP12326190 U JP 12326190U JP 2515335 Y2 JP2515335 Y2 JP 2515335Y2
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- bearing case
- peripheral surface
- slinger
- shaft
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D3/00—Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
- F16D3/16—Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts
- F16D3/26—Hooke's joints or other joints with an equivalent intermediate member to which each coupling part is pivotally or slidably connected
- F16D3/38—Hooke's joints or other joints with an equivalent intermediate member to which each coupling part is pivotally or slidably connected with a single intermediate member with trunnions or bearings arranged on two axes perpendicular to one another
- F16D3/382—Hooke's joints or other joints with an equivalent intermediate member to which each coupling part is pivotally or slidably connected with a single intermediate member with trunnions or bearings arranged on two axes perpendicular to one another constructional details of other than the intermediate member
- F16D3/385—Bearing cup; Bearing construction; Bearing seal; Mounting of bearing on the intermediate member
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
Description
本考案は、特にオイルシールからの潤滑油の漏れを改
善したユニバーサルジョイントの密封装置に関する。
善したユニバーサルジョイントの密封装置に関する。
従来、例えば自動車のトランスミッションのアウトプ
ットシャフトとプロペラシャフトとは、ユニバーサルジ
ョイントで連結している。 このユニバーサルジョイントは、具体的には、第２図
に示すように、アウトプットシャフトの端部に固定した
ヨークの軸受ケース1a,1aと、プロペラシャフトの端部
に固定したヨークの軸受ケース1b,1bとを、十字軸３で
連結して構成している。上記十字軸３の軸端部3aと軸受
ケース１（1a,1b）との間には転動体４を配置している
（実開昭63−49026号公報参照）。 この軸受ケース１の開口端1dは、シール部材５でシー
ルしている。 このシール部材５は、第３図に詳細に示すように、芯
金６と、この芯金６で支持されるオイルシール７とから
なる。この芯金６は、軸受ケース１の開口端1dに形成し
た凹段部1cに圧嵌めされる。上記オイルシール７は、軸
受ケース１の外方側にそれぞれ向き、上記十字軸３の根
元部3bに圧嵌めしたスリンガー８の外周面に摺接する第
１リップ部7aと、上記十字軸３の軸端部3aの外周面に摺
接する第２リップ部7bとを有している。
ットシャフトとプロペラシャフトとは、ユニバーサルジ
ョイントで連結している。 このユニバーサルジョイントは、具体的には、第２図
に示すように、アウトプットシャフトの端部に固定した
ヨークの軸受ケース1a,1aと、プロペラシャフトの端部
に固定したヨークの軸受ケース1b,1bとを、十字軸３で
連結して構成している。上記十字軸３の軸端部3aと軸受
ケース１（1a,1b）との間には転動体４を配置している
（実開昭63−49026号公報参照）。 この軸受ケース１の開口端1dは、シール部材５でシー
ルしている。 このシール部材５は、第３図に詳細に示すように、芯
金６と、この芯金６で支持されるオイルシール７とから
なる。この芯金６は、軸受ケース１の開口端1dに形成し
た凹段部1cに圧嵌めされる。上記オイルシール７は、軸
受ケース１の外方側にそれぞれ向き、上記十字軸３の根
元部3bに圧嵌めしたスリンガー８の外周面に摺接する第
１リップ部7aと、上記十字軸３の軸端部3aの外周面に摺
接する第２リップ部7bとを有している。
しかしながら、上記オイルシール７の各リップ部7a,7
bは、すべて外方側に向いている。したがって、第２図
に示したように、十字軸３の潤滑油供給孔3cから遠心力
で上記転動体４の回転部分に供給された潤滑油の圧力に
対して、各リップ部7a,7bが逃げ勝手となる。そこで、
ユニバーサルジョイントの回転時には、第２リップ部7b
と十字軸３の軸端部3aの外周面との間の隙間と、第１リ
ップ部7aとスリンガー８の外周面との間の隙間とを通っ
て、潤滑油が外部に漏れやすいという問題があった。 そこで、本考案の目的は、シール部材の構造を工夫し
て、オイルシールから潤滑油が漏れにくいユニバーサル
ジョイントの密封装置を提供することにある。
bは、すべて外方側に向いている。したがって、第２図
に示したように、十字軸３の潤滑油供給孔3cから遠心力
で上記転動体４の回転部分に供給された潤滑油の圧力に
対して、各リップ部7a,7bが逃げ勝手となる。そこで、
ユニバーサルジョイントの回転時には、第２リップ部7b
と十字軸３の軸端部3aの外周面との間の隙間と、第１リ
ップ部7aとスリンガー８の外周面との間の隙間とを通っ
て、潤滑油が外部に漏れやすいという問題があった。 そこで、本考案の目的は、シール部材の構造を工夫し
て、オイルシールから潤滑油が漏れにくいユニバーサル
ジョイントの密封装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本考案は、ヨークの軸受ケ
ースと十字軸の軸端部との間に転動体が配置され、この
軸受ケースの開口端を密封するシール部材が設けられた
ユニバーサルジョイントの密封装置において、 上記十字軸の根元部に圧嵌めされ、かつ上記軸受ケー
スの内方側向きに開放した略Ｕ字形状のスリンガーと、
上記軸受ケースの開口端に取付けられるシール部材とを
備え、このシール部材は、芯金とオイルシールとからな
り、この芯金は、上記軸受ケースの開口端に形成した凹
段部に圧嵌めされる圧嵌め部と、上記オイルシールを支
持する支持部と、上記転動体の端面を押える押え部とを
有し、上記オイルシールは、軸受ケースの内方側に向き
上記十字軸の軸端部の外周面に摺接する主リップ部と、
軸受ケースの外方側に向き上記スリンガーの内筒部外周
面に摺接する補助リップ部と、軸受ケースの内方側に向
き上記スリンガーの外筒部内周面に摺接するリップ部と
を有することを特徴としている。
ースと十字軸の軸端部との間に転動体が配置され、この
軸受ケースの開口端を密封するシール部材が設けられた
ユニバーサルジョイントの密封装置において、 上記十字軸の根元部に圧嵌めされ、かつ上記軸受ケー
スの内方側向きに開放した略Ｕ字形状のスリンガーと、
上記軸受ケースの開口端に取付けられるシール部材とを
備え、このシール部材は、芯金とオイルシールとからな
り、この芯金は、上記軸受ケースの開口端に形成した凹
段部に圧嵌めされる圧嵌め部と、上記オイルシールを支
持する支持部と、上記転動体の端面を押える押え部とを
有し、上記オイルシールは、軸受ケースの内方側に向き
上記十字軸の軸端部の外周面に摺接する主リップ部と、
軸受ケースの外方側に向き上記スリンガーの内筒部外周
面に摺接する補助リップ部と、軸受ケースの内方側に向
き上記スリンガーの外筒部内周面に摺接するリップ部と
を有することを特徴としている。
軸受ケースの開口端に形成した凹段部に芯金の圧嵌め
部を圧嵌めして、オイルシールの内方側向きの主リップ
部を、十字軸の軸端部の外周面に摺接させ、オイルシー
ルの外方側向きの補助リップ部を、スリンガーの外周面
に摺接させる。 上記芯金を凹段部に圧嵌めすると、芯金の押え部で転
動体の端面が押えられ、転動体の軸方向の移動が規制さ
れる。 オイルシールの主リップ部は内方側に向いているの
で、転動体の回転部分に供給された潤滑油の圧力に対し
て食い込み勝手となり、この潤滑油の圧力で十字軸の軸
端部の外周面に強く押し付けられるようになる。したが
って、潤滑油の流出が防止される。 また、オイルシールの補助リップ部は外方側に向いて
いるので、外気圧に対して食い込み勝手となり、この外
気圧でスリンガーの外周面に強く押し付けられる。した
がって、異物の侵入が防止される。 また、上記オイルシールは、軸受ケースの内方側（い
いかえれば、外部への排出側）に向き上記スリンガーの
外筒部内周面に摺接するリップ部を有しているから、外
部からのダスト侵入防止が十分に行われる。 さらには、上記主リップは十字軸の軸端部の外周面に
摺接し、かつ、上記補助リップは上記スリンガーの内筒
部外周面に摺接し、かつ、上記リップ部は上記スリンガ
ーの外筒部内周面に摺接している。したがって、上記オ
イルシールの各リップ部は全て円筒面上に接触させられ
ている。したがって、十字軸が上記オイルシールに対し
て軸方向に移動してもリップ部の接触圧の変動が生じ難
くて、シール性能が低下しない。
部を圧嵌めして、オイルシールの内方側向きの主リップ
部を、十字軸の軸端部の外周面に摺接させ、オイルシー
ルの外方側向きの補助リップ部を、スリンガーの外周面
に摺接させる。 上記芯金を凹段部に圧嵌めすると、芯金の押え部で転
動体の端面が押えられ、転動体の軸方向の移動が規制さ
れる。 オイルシールの主リップ部は内方側に向いているの
で、転動体の回転部分に供給された潤滑油の圧力に対し
て食い込み勝手となり、この潤滑油の圧力で十字軸の軸
端部の外周面に強く押し付けられるようになる。したが
って、潤滑油の流出が防止される。 また、オイルシールの補助リップ部は外方側に向いて
いるので、外気圧に対して食い込み勝手となり、この外
気圧でスリンガーの外周面に強く押し付けられる。した
がって、異物の侵入が防止される。 また、上記オイルシールは、軸受ケースの内方側（い
いかえれば、外部への排出側）に向き上記スリンガーの
外筒部内周面に摺接するリップ部を有しているから、外
部からのダスト侵入防止が十分に行われる。 さらには、上記主リップは十字軸の軸端部の外周面に
摺接し、かつ、上記補助リップは上記スリンガーの内筒
部外周面に摺接し、かつ、上記リップ部は上記スリンガ
ーの外筒部内周面に摺接している。したがって、上記オ
イルシールの各リップ部は全て円筒面上に接触させられ
ている。したがって、十字軸が上記オイルシールに対し
て軸方向に移動してもリップ部の接触圧の変動が生じ難
くて、シール性能が低下しない。
以下、本考案を第１図の実施例により詳細に説明す
る。 なお、第２図以下の従来技術と同一構成・作用の箇所
は、同一番号を付して詳細な説明を省略する。 第１図に示すように、ユニバーサルジョイントの十字
軸３の軸端部3aとヨークの軸受ケース１との間には転動
体４が配置されている。この軸受ケース１の開口端1dに
は凹段部1cが形成されている。 上記十字軸３の根元部3bの外周面には、軸受ケース１
の内方側向きに開放した略Ｕ字状のスリンガー10の内筒
部としての内脚10aの内周面が圧嵌めされている。 一方、シール部材11は、芯金12とオイルシール13とか
ら構成している。 この芯金12には、上記軸受ケース１の凹段部1cの内周
面に、軸方向から外周面が圧嵌めされる重ね合わされた
部分である圧嵌め部12aと、この圧嵌め部12aから内・外
方向へフランジ状に突出し、上記オイルシール13にイン
サートモールドされて、このオイルシール13を支持する
支持部12bと、上記圧嵌め部12aの内周面に圧嵌めで一体
化され、上記転動体４の端面4aを押える押え部12cとが
設けられている。 なお、上記押え部12cは、芯金12に一体化する必要は
なく、例えば、軸受ケース１の凹段部1cの底面と芯金12
の圧嵌め部12aとの間にリング状の平板を挟み込んで、
この平板で転動体４の端面4aを押えるものでも良い。 上記オイルシール13には、上記軸受ケース１の内方側
に向き、上記十字軸３の軸端部3aの外周面に摺接する主
リップ部13aが設けられ、この主リップ部13aには、主リ
ップ部13aを縮径方向に付勢するリング状のコイルスプ
リング14がインサートモールドされている。 この主リップ部13aは、フリー状態では実線の位置に
あるが、十字軸３の軸端部3aの外周面に摺接した状態で
は二点鎖線のように変位する。 上記オイルシール13には、上記軸受ケース１の外方側
に向き、上記スリンガー10の内脚10aの外周面に摺接す
る補助リップ部13bが設けられ、この補助リップ部13b
は、フリー状態では実線の位置であるが、スリンガー10
の内脚10aの外周面に摺接した状態では二点鎖線のよう
に変位する。 また、上記オイルシール13には、十字軸３の軸端部3a
と根元部3bとの間の湾曲部3dに僅かの隙間を隔てて対向
するリップ部13cと、上記軸受ケース１の開口側端面1e
に接触して、実線の状態から二点鎖線の状態に変位する
膨出部13dと、上記スリンガー10の外筒部としての外脚1
0bの内周面に外方側に向いて摺接して、実線の状態から
二点鎖線の状態に変位するリップ部13eとが設けられて
いる。 なお、このリップ部13eは、スリンガー10に接触させ
る必要はなく、非接触の場合には、スリンガー10の外脚
10bとの間をラビリンス構造とすれば良い。 上記構成によれば、外部からの雨水等の大部分は、ま
ず、スリンガー10により跳ね飛ばされるが、軸受ケース
１の端面1eとスリンガー10の外脚10bとの隙間に侵入し
た雨水等は、オイルシール13の膨出部13dで軸受ケース
１の開口端1d側への侵入が阻止され、リップ部13eでス
リンガー10内への侵入が阻止される。 また、補助リップ部13bは、外方側に向いているか
ら、外気圧に対して食い込み勝手となり、この外気圧で
スリンガー10の内脚10aの外周面に強く押し付けられる
ので、スリンガー10内に侵入した雨水等は、この補助リ
ップ部13bで十字軸３の湾曲部3d側への侵入が阻止され
る。 さらに、主リップ部13aは、内方側に向いているか
ら、上記転動体４の回転部分に供給された潤滑油の圧力
に対して食い込み勝手となり、このの潤滑油の圧力及び
コイルスプリング14の付勢力で十字軸３の軸端部3aの外
周面に強く押し付けられるので、主リップ部13aと十字
軸３の軸端部3aの外周面との間の隙間を通って潤滑油が
外部に漏れにくくなる。また、異物の侵入も防止する。 また、上記オイルシール13は、軸受ケース１の内方側
（いいかえれば、外部への排出側）に向き上記スリンガ
ー10の外脚10b内周面に摺接するリップ部13eを有してい
るから、外部からのダスト侵入防止が十分に行われる。 さらには、上記主リップ部13aは十字軸３の軸端部3a
の外周面に摺接し、かつ、上記補助リップ部13bは上記
スリンガー10の内脚10a外周面に摺接し、かつ、上記リ
ップ部13eは上記スリンガー10の外脚10b内周面に摺接し
ている。したがって、上記オイルシール13の各リップ部
13a,13b,13eは全て円筒面上に接触させられている。し
たがって、十字軸３が上記オイルシール13に対して軸方
向に移動してもリップ部13a,13b,13eの接触圧の変動が
生じ難くて、シール性能が低下しない。 本考案者の比較実験によれば、潤滑油の漏れが、第３
図に示した従来のシール部材５では約33.9％であったの
に対して、本案のシール部材11では約1.4％であり、漏
れが大幅に減少することが確認された。
る。 なお、第２図以下の従来技術と同一構成・作用の箇所
は、同一番号を付して詳細な説明を省略する。 第１図に示すように、ユニバーサルジョイントの十字
軸３の軸端部3aとヨークの軸受ケース１との間には転動
体４が配置されている。この軸受ケース１の開口端1dに
は凹段部1cが形成されている。 上記十字軸３の根元部3bの外周面には、軸受ケース１
の内方側向きに開放した略Ｕ字状のスリンガー10の内筒
部としての内脚10aの内周面が圧嵌めされている。 一方、シール部材11は、芯金12とオイルシール13とか
ら構成している。 この芯金12には、上記軸受ケース１の凹段部1cの内周
面に、軸方向から外周面が圧嵌めされる重ね合わされた
部分である圧嵌め部12aと、この圧嵌め部12aから内・外
方向へフランジ状に突出し、上記オイルシール13にイン
サートモールドされて、このオイルシール13を支持する
支持部12bと、上記圧嵌め部12aの内周面に圧嵌めで一体
化され、上記転動体４の端面4aを押える押え部12cとが
設けられている。 なお、上記押え部12cは、芯金12に一体化する必要は
なく、例えば、軸受ケース１の凹段部1cの底面と芯金12
の圧嵌め部12aとの間にリング状の平板を挟み込んで、
この平板で転動体４の端面4aを押えるものでも良い。 上記オイルシール13には、上記軸受ケース１の内方側
に向き、上記十字軸３の軸端部3aの外周面に摺接する主
リップ部13aが設けられ、この主リップ部13aには、主リ
ップ部13aを縮径方向に付勢するリング状のコイルスプ
リング14がインサートモールドされている。 この主リップ部13aは、フリー状態では実線の位置に
あるが、十字軸３の軸端部3aの外周面に摺接した状態で
は二点鎖線のように変位する。 上記オイルシール13には、上記軸受ケース１の外方側
に向き、上記スリンガー10の内脚10aの外周面に摺接す
る補助リップ部13bが設けられ、この補助リップ部13b
は、フリー状態では実線の位置であるが、スリンガー10
の内脚10aの外周面に摺接した状態では二点鎖線のよう
に変位する。 また、上記オイルシール13には、十字軸３の軸端部3a
と根元部3bとの間の湾曲部3dに僅かの隙間を隔てて対向
するリップ部13cと、上記軸受ケース１の開口側端面1e
に接触して、実線の状態から二点鎖線の状態に変位する
膨出部13dと、上記スリンガー10の外筒部としての外脚1
0bの内周面に外方側に向いて摺接して、実線の状態から
二点鎖線の状態に変位するリップ部13eとが設けられて
いる。 なお、このリップ部13eは、スリンガー10に接触させ
る必要はなく、非接触の場合には、スリンガー10の外脚
10bとの間をラビリンス構造とすれば良い。 上記構成によれば、外部からの雨水等の大部分は、ま
ず、スリンガー10により跳ね飛ばされるが、軸受ケース
１の端面1eとスリンガー10の外脚10bとの隙間に侵入し
た雨水等は、オイルシール13の膨出部13dで軸受ケース
１の開口端1d側への侵入が阻止され、リップ部13eでス
リンガー10内への侵入が阻止される。 また、補助リップ部13bは、外方側に向いているか
ら、外気圧に対して食い込み勝手となり、この外気圧で
スリンガー10の内脚10aの外周面に強く押し付けられる
ので、スリンガー10内に侵入した雨水等は、この補助リ
ップ部13bで十字軸３の湾曲部3d側への侵入が阻止され
る。 さらに、主リップ部13aは、内方側に向いているか
ら、上記転動体４の回転部分に供給された潤滑油の圧力
に対して食い込み勝手となり、このの潤滑油の圧力及び
コイルスプリング14の付勢力で十字軸３の軸端部3aの外
周面に強く押し付けられるので、主リップ部13aと十字
軸３の軸端部3aの外周面との間の隙間を通って潤滑油が
外部に漏れにくくなる。また、異物の侵入も防止する。 また、上記オイルシール13は、軸受ケース１の内方側
（いいかえれば、外部への排出側）に向き上記スリンガ
ー10の外脚10b内周面に摺接するリップ部13eを有してい
るから、外部からのダスト侵入防止が十分に行われる。 さらには、上記主リップ部13aは十字軸３の軸端部3a
の外周面に摺接し、かつ、上記補助リップ部13bは上記
スリンガー10の内脚10a外周面に摺接し、かつ、上記リ
ップ部13eは上記スリンガー10の外脚10b内周面に摺接し
ている。したがって、上記オイルシール13の各リップ部
13a,13b,13eは全て円筒面上に接触させられている。し
たがって、十字軸３が上記オイルシール13に対して軸方
向に移動してもリップ部13a,13b,13eの接触圧の変動が
生じ難くて、シール性能が低下しない。 本考案者の比較実験によれば、潤滑油の漏れが、第３
図に示した従来のシール部材５では約33.9％であったの
に対して、本案のシール部材11では約1.4％であり、漏
れが大幅に減少することが確認された。
以上の説明より明らかなように、本考案は、軸受ケー
スの凹端部に圧嵌めした芯金でオイルシールを支持し、
このオイルシールの内方側向きの主リップ部を、十字軸
の軸端部の外周面に摺接させ、オイルシールの外方側向
きの補助リップ部を、スリンガーの内筒部外周面に摺接
させ、さらには、軸受ケースの内方側に向き上記スリン
ガーの外筒部内周面に摺接するリップ部を備えたもので
ある。 しがたって、芯金を軸受ケースの凹段部に圧嵌めする
と、芯金の押え部で転動体の端面が押えられ、転動体の
軸方向の移動を規制することができる。 また、オイルシールの主リップ部は軸受ケースの内方
側に向けているので、転動体の回転部分に供給された潤
滑油の圧力に対して食い込み勝手となり、この潤滑油の
圧力で十字軸の軸端部の外周面に強く押し付けられるよ
うになって、潤滑油が主リップ部と十字軸の軸端部の外
周面との間を通って外部に漏れにくくなる。 さらに、オイルシールの補助リップ部は軸受ケースの
外方側に向けているので、外気圧に対して食い込み勝手
となり、この外気圧でスリンガーの外周面に強く押し付
けられるようになって、外部からの雨水等の異物の侵入
が阻止できるようになる。 また、上記オイルシールは、軸受ケースの内方側（い
いかえれば、外部への排出側）に向き上記スリンガーの
外筒部内周面に摺接するリップ部を有しているから、外
部からのダスト侵入を十分に防止できる。 さらには、上記主リップは十字軸の軸端部の外周面に
摺接し、かつ、上記補助リップは上記スリンガーの内筒
部外周面に摺接し、かつ、上記リップ部は上記スリンガ
ーの外筒部内周面に摺接していて、上記オイルシールの
各リップ部は全て円筒面上に接触させられている。した
がって、十字軸が上記オイルシールに対して軸方向に移
動してもリップ部の接触圧の変動が生じ難くて、シール
性能の低下，変動を防止できる。
スの凹端部に圧嵌めした芯金でオイルシールを支持し、
このオイルシールの内方側向きの主リップ部を、十字軸
の軸端部の外周面に摺接させ、オイルシールの外方側向
きの補助リップ部を、スリンガーの内筒部外周面に摺接
させ、さらには、軸受ケースの内方側に向き上記スリン
ガーの外筒部内周面に摺接するリップ部を備えたもので
ある。 しがたって、芯金を軸受ケースの凹段部に圧嵌めする
と、芯金の押え部で転動体の端面が押えられ、転動体の
軸方向の移動を規制することができる。 また、オイルシールの主リップ部は軸受ケースの内方
側に向けているので、転動体の回転部分に供給された潤
滑油の圧力に対して食い込み勝手となり、この潤滑油の
圧力で十字軸の軸端部の外周面に強く押し付けられるよ
うになって、潤滑油が主リップ部と十字軸の軸端部の外
周面との間を通って外部に漏れにくくなる。 さらに、オイルシールの補助リップ部は軸受ケースの
外方側に向けているので、外気圧に対して食い込み勝手
となり、この外気圧でスリンガーの外周面に強く押し付
けられるようになって、外部からの雨水等の異物の侵入
が阻止できるようになる。 また、上記オイルシールは、軸受ケースの内方側（い
いかえれば、外部への排出側）に向き上記スリンガーの
外筒部内周面に摺接するリップ部を有しているから、外
部からのダスト侵入を十分に防止できる。 さらには、上記主リップは十字軸の軸端部の外周面に
摺接し、かつ、上記補助リップは上記スリンガーの内筒
部外周面に摺接し、かつ、上記リップ部は上記スリンガ
ーの外筒部内周面に摺接していて、上記オイルシールの
各リップ部は全て円筒面上に接触させられている。した
がって、十字軸が上記オイルシールに対して軸方向に移
動してもリップ部の接触圧の変動が生じ難くて、シール
性能の低下，変動を防止できる。
第１図は本考案に係るユニバーサルジョイントの密封装
置の要部断面図、第２図はユニバーサルジョイントの一
部断面平面図、第３図は従来のユニバーサルジョイント
の密封装置の断面図である。 １…軸受ケース、1c…凹段部、1d…開口端、３…十字
軸、3a…軸端部、3b…根元部、４…転動体、10…スリン
ガー、11…シール部材、12…芯金、12a…圧嵌め部、12b
…支持部、12c…押え部、13…オイルシール、13a…主リ
ップ部、13b…補助リップ部。
置の要部断面図、第２図はユニバーサルジョイントの一
部断面平面図、第３図は従来のユニバーサルジョイント
の密封装置の断面図である。 １…軸受ケース、1c…凹段部、1d…開口端、３…十字
軸、3a…軸端部、3b…根元部、４…転動体、10…スリン
ガー、11…シール部材、12…芯金、12a…圧嵌め部、12b
…支持部、12c…押え部、13…オイルシール、13a…主リ
ップ部、13b…補助リップ部。
Claims (1)
- 【請求項１】ヨークの軸受ケースと十字軸の軸端部との
間に転動体が配置され、この軸受ケースの開口端を密封
するシール部材が設けられたユニバーサルジョイントの
密封装置において、 上記十字軸の根元部に圧嵌めされ、かつ上記軸受ケース
の内方側向きに開放した略Ｕ字形状のスリンガーと、上
記軸受ケースの開口端に取付けられるシール部材とを備
え、このシール部材は、芯金とオイルシールとからな
り、この芯金は、上記軸受ケースの開口端に形成した凹
段部に圧嵌めされる圧嵌め部と、上記オイルシールを支
持する支持部と、上記転動体の端面を押える押え部とを
有し、上記オイルシールは、軸受ケースの内方側に向き
上記十字軸の軸端部の外周面に摺接する主リップ部と、
軸受ケースの外方側に向き上記スリンガーの内筒部外周
面に摺接する補助リップ部と、軸受ケースの内方側に向
き上記スリンガーの外筒部内周面に摺接するリップ部と
を有することを特徴とするユニバーサルジョイントの密
封装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1990123261U JP2515335Y2 (ja) | 1990-11-21 | 1990-11-21 | ユニバーサルジョイントの密封装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1990123261U JP2515335Y2 (ja) | 1990-11-21 | 1990-11-21 | ユニバーサルジョイントの密封装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0478335U JPH0478335U (ja) | 1992-07-08 |
| JP2515335Y2 true JP2515335Y2 (ja) | 1996-10-30 |
Family
ID=31870976
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1990123261U Expired - Fee Related JP2515335Y2 (ja) | 1990-11-21 | 1990-11-21 | ユニバーサルジョイントの密封装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2515335Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5724216B2 (ja) * | 2010-05-27 | 2015-05-27 | 日本精工株式会社 | リニアガイド装置 |
-
1990
- 1990-11-21 JP JP1990123261U patent/JP2515335Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0478335U (ja) | 1992-07-08 |
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| JPH0515653Y2 (ja) |
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|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |