JP2513981B2 - 固体撮像素子の駆動方法 - Google Patents

固体撮像素子の駆動方法

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JP2513981B2
JP2513981B2 JP5142294A JP14229493A JP2513981B2 JP 2513981 B2 JP2513981 B2 JP 2513981B2 JP 5142294 A JP5142294 A JP 5142294A JP 14229493 A JP14229493 A JP 14229493A JP 2513981 B2 JP2513981 B2 JP 2513981B2
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    • H01L27/00Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate
    • H01L27/14Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation
    • H01L27/144Devices controlled by radiation
    • H01L27/146Imager structures
    • H01L27/14601Structural or functional details thereof
    • H01L27/14603Special geometry or disposition of pixel-elements, address-lines or gate-electrodes

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  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電誘導トランジスタ
より成る固体撮像素子の駆動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ビデオカメラ、ファクシミリ等に
用いられる固体撮像装置として、BBD,CCD等の電
荷転送素子あるいはMOSトランジスタ等を用いるもの
がある。しかし、これらの固体撮像装置は、信号電荷転
送時に電荷の漏れがあること、光検出感度が低いこと等
の種々の問題点がある。
【0003】このような問題点を一挙に解決するものと
して、静電誘導トランジスタ(Static Induction Transi
storの頭文字をとってSITと呼ばれている)を用いた
固体撮像装置が既に提案されている。このSITは光電
変換作用および光電荷蓄積作用を有するフォトトランジ
スタの一種であり、電界効果トランジスタや接合形トラ
ンジスタに比較して、高入力インピーダンス、高速性、
非飽和性、低雑音、低消費電力等の特徴を具えているも
のである。
【0004】したがって、このSITを固体撮像素子と
して用いれば、高感度、高速応答性および広いダイナミ
ックレンジを有する固体撮像装置を得ることができるも
のであり、かかる装置は特開昭55−15229号公報
に開示されている。
【0005】図1はこの既知の固体撮像装置の各画素を
構成するSITの断面図を示すものである。このSIT
1は縦形構造で、ドレイン領域はn+ 形の基板2から成
り、ソース領域は基板2上に堆積されたチャネル領域を
構成するn- 形エピタキシャル層3の表面に形成された
+ 形領域4から成る。エピタキシャル層3の表面に
は、更にソース領域4を囲むようにp+ 形の信号蓄積ゲ
ート領域5が形成されており、このゲート領域5上に絶
縁膜6を介して電極7が設けられ、これにより電極/絶
縁膜/ゲート領域から成るいわゆるMIS構造のゲート
電極が形成されている。なお、チャネル領域を構成する
- 形エピタキシャル層3の不純物濃度は、ゲート電極
7の印加バイアスが0Vでもチャネル領域が空乏化さ
れ、高い電位障壁が生じてピンチオフするような低濃度
に選択されている。
【0006】かかるSIT1の動作原理を以下に説明す
る。ドレイン・ソース間にバイアスが印加されていない
状態において、光がチャネル領域3およびゲート領域5
に入射すると、ここで生成した電子−正孔対のうち正孔
はゲート領域5に蓄積され、電子はドレイン領域4を経
てアースに流れ去る。光入力に対応してゲート領域5に
蓄積された正孔は、ゲート領域5の電位を上げ、チャネ
ル領域3の電位障壁を光入力に応じて下げる。ドレイン
・ソース間にバイアスを印加し、かつゲート電極7に順
方向電圧を印加すると、ゲート領域5の正孔蓄積量に応
じてドレイン・ソース間に電流が流れ、光入力に対し増
幅された出力が得られる。その光増幅率Sは、
【数1】 で表され、その値は通常103 以上であり、従来のバイ
ポーラトランジスタより1桁以上も高感度である。な
お、上式において2aはゲート領域5,5間の距離、l
1 はゲート領域5の深さ、l2 はゲート・ドレイン領域
間の距離を表わす。上式から明らかなように、一層高い
光増幅率を得るには、2aを小さくする一方、エピタキ
シャル層3の厚さとゲート領域5の深さとを大きくする
必要がある。例えば、103 〜104 のSを得るには、
通常l1 =2〜3μm、l2 =5〜6μmが必要とされ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
構成される固体撮像装置における各SIT間には、図示
のように、分離領域8を設けて、各SITの信号電荷を
分離する必要があるが、この分離には酸化膜分離、拡散
分離、V字溝分離等の方法が一般に使用されている。こ
の場合、分離領域8はエピタキシャル層3の表面から基
板2に到るまで設けられるが、エピタキシャル層3が厚
いと、それだけその領域の形成が困難になる。一方、光
増幅率Sを上げるためにゲート領域5を深く形成するこ
とは、拡散法等では限界がある。また、ゲート領域5を
深くすると、ゲート領域5で光の吸収が起こり分光感度
が悪化する。これらの理由により、縦形構造のSITか
ら成る固体撮像装置においては、感度向上にはおのずか
ら限界があり、これはその構造上避けられない欠点であ
る。
【0008】このような欠点を除去するものとして、本
願人は特願昭58−245059号において、横形構造
のSITを用いる固体撮像装置を開発した。図2にその
横形構造SITの一例の構成を示す。この横形構造SI
T(以下、LSITと略記する)11は、p- またはp
形基板12上にチャネル領域を構成するn- 形エピタキ
シャル層13を成長させ、このエピタキシャル層13に
拡散法等により、その表面から基板12に達するn+
のソース領域14およびドレイン領域15を形成すると
共に、これらソース領域14とドレイン領域15との間
のエピタキシャル層13の表面に、ゲート絶縁膜16を
介してポリシリコン等のゲート電極17を設けて絶縁ゲ
ートを形成したものである。なお、ソース領域14およ
びドレイン領域15には、それぞれAl等のソース電極
18およびドレイン電極19が接合して設けられ、また
隣接するLSITとはエピタキシャル層13の表面から
基板12に達して設けた絶縁物20で分離されている。
以下、このような絶縁ゲート構造のLSITを、IGL
T(Insulated Gate Lateral Transistor) と略記する。
【0009】図2に示すIGLT11においては、光を
照射しない暗電流状態において、ソース(ドレイン)電
極電圧VS =0、ドレイン(ソース)電極電圧VD
0、ゲート電極電圧VG =V(V<0)基板電圧VSUB
=V1 (V1 <0)とすると、ゲート電極17にゲート
電圧Vが印加された状態によって、絶縁膜からなるゲー
ト領域16とチャネル領域13の境界から空乏層がチャ
ネル全体に広がる。しかして、この時点では非定常状態
動作なので、空乏層中に正孔は存在しない。次に光を照
射して空乏層中に入れると、正光−電子対が発生し、正
孔はゲート絶縁膜16とチャネル領域13の界面に蓄積
される。そして、界面に正孔が蓄積された分だけ、ソー
ス・ドレイン領域間の障壁ポテンシャルの高さが減少す
る。
【0010】ある一定の正孔蓄積時間後に、ドレイン電
極19に正電圧を印加すると、界面蓄積正孔に応じたソ
ース・ドレイン電流ISDが流れる。この電流ISDは、光
が照射されず正孔が界面に存在しない時に比べて増大す
る。すなわち、光量がソース・ドレイン電流ISDの変化
として取り出すことができるものである。なお、本願人
は上記特願昭58−245059号において、接合ゲー
ト構造のLSITも提案している。
【0011】本発明の目的は、良好な光電変換動作を実
現でき、入射光量に適切に対応した出力信号を得ること
ができる固体撮像素子の駆動方法を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するため、この発明では、絶縁物または第一導電型を
有する高抵抗半導体基体上に形成した第二導電型を有す
る半導体層の表面に、第二導電型を有する低抵抗拡散層
よりなるソース領域およびドレイン領域を設けると共
に、これらソース領域およびドレイン領域の少なくとも
一方を囲むように光励起により発生したキャリアを蓄積
するゲート領域を設け、前記半導体層の表面と平行にソ
ース・ドレイン電流が流れるように構成した静電誘導ト
ランジスタを具える固体撮像素子を駆動するにあたり、
光信号蓄積動作時は、前記ゲート領域へ印加するゲート
バイアスを、前記ソース領域およびドレイン領域に対し
て反転(逆)バイアスとし、光信号読み出し動作時は、
前記ゲートバイアスを、光励起により発生したキャリア
を保持する反転バイアスとし、前記ソース領域およびド
レイン領域間は、ソース・ドレイン電流が流れるバイア
スとする。
【0013】
【実施例】先ず、本発明により駆動し得る横形静電誘導
トランジスタよりなる固体撮像素子について説明する。
図3AおよびBは固体撮像素子の第1の例を示すもの
で、図3Aは平面図を、図3Bは図3AのX−X′線断
面図を表わす。本例の固体撮像素子21はIGLT構造
のもので、p- 基板22上にチャネル領域を構成するn
- 形エピタキシャル層23を成長し、このエピタキシャ
ル層中にn形不純物を添加して成るn+ 形のソース領域
24およびドレイン領域25を形成して、これら領域に
それぞれAl等より成るソース電極26およびドレイン
電極27を接合して設けると共に、ソース領域24およ
びドレイン領域25の各々を完全に囲むように、エピタ
キシャル層23の表面にゲート絶縁膜28を介してSn
2 ,ITO等の透明導電材料より成るゲート電極29
を設けて絶縁ゲートを形成する。なお、本例では基板2
2に複数のIGLT21をマトリックス状に形成するも
ので、隣接する画素間は、エピタキシャル層23の表面
から基板22に達して設けた半導体酸化物、絶縁物等よ
り成る分離領域30によって電気的に分離する。
【0014】本例においては、ソース領域24およびド
レイン領域25の各々を完全に囲むように絶縁ゲートを
設けたものであるから、ゲート面積すなわち開口率を大
きくとれると共に、ソース・ドレイン間のチャネル領域
を広くとれる。その結果、光入力時のゲートポテンシャ
ルの安定性が向上し、良好なS/Nを得ることができ
る。
【0015】図4AおよびBは、固体撮像素子の第2の
例を示すもので、図4Aは平面図を、図4Bは図4Aの
X−X′線断面図を表わす。この固体撮像素子31は第
1の例と同様IGLT構造のものであるが、本例ではソ
ース領域、ドレイン領域および絶縁ゲートを同心円状に
形成すると共に、ソース領域のみを絶縁ゲートで完全に
囲むようにしたものである。すなわち、p- 基板32上
にチャネル領域を構成するn- 形エピタキシャル層33
を成長し、このエピタキシャル層中にn形不純物を添加
して成るn+ 形の円形のソース領域34およびこのソー
ス領域34を完全に囲むようにドレイン領域35を同心
円状に形成して、これら領域にそれぞれAl等より成る
ソース電極36およびドレイン電極37を接合して設け
ると共に、ソース領域34とドレイン領域35との間の
エピタキシャル層33の表面にソース領域34を完全に
囲むようにゲート絶縁膜38を介してSnO2 ,ITO
等の透明導電材料より成るゲート電極39を設けて同心
円状の絶縁ゲートを形成する。なお、本例では基板32
に複数のIGLTを、各々が正三角形の頂点に位置する
ように形成するもので、隣接する画素間は、エピタキシ
ャル層33の表面から基板32に達して設けた半導体酸
化物、絶縁物等より成る分離領域40によって電気的に
分離する。
【0016】本例によれば、第1の例と同様の効果があ
る他、ソース領域34、ドレイン領域35および絶縁ゲ
ートを同心円状に形成するものであるから、画素間の特
性のばらつきを小さくできると共に、絶縁ゲートが直接
分離領域40に接しないから分離領域40での表面漏れ
電流を無視できる等の効果がある。
【0017】なお、ソース領域34とドレイン領域35
との形成位置を入れ変えてドレイン領域35を絶縁ゲー
トで完全に囲むように構成することもでき、この場合に
も同様の効果を得ることができる。また、本例による画
素の平面形状は円形に限らず、トポロジー的に等価な形
状であればよい。
【0018】図5AおよびBは、固体撮像素子の第3の
例を示すもので、図5Aは平面図を、図5Bは図5Aの
X−X′線断面図を表わす。この固体撮像素子41は接
合ゲート構造のLSIT(以下これをJunction Gate La
teral Transistorの頭文字をとってJGLTと略記す
る)で、その接合ゲートにより第1の例と同様にソース
領域およびドレイン領域の各々を完全に囲むように構成
したものである。すなわち、p- 基板42上にチャネル
領域を構成するn- 形エピタキシャル層43を成長し、
このエピタキシャル層中にn形不純物を添加して成るn
+ 形のソース領域44およびドレイン領域45を形成し
て、これら領域にそれぞれAl等より成るソース電極4
6およびドレイン電極47を接合して設けると共に、ソ
ース領域44およびドレイン領域45の各々を完全に囲
むように、p形不純物を添加して成るp+ 形のゲート領
域48を形成して、このゲート領域48にSnO2 ,I
TO等の透明導電材料より成るゲート電極49を接合し
て設けて接合ゲートを形成する。なお、マトリックス状
の隣接する各画素間は、エピタキシャル層43の表面か
ら基板42に達して設けた半導体酸化物、絶縁物等より
成る分離領域50によって電気的に分離する。本例は、
ゲート構造のみが第1の例と異なるもので、その作用、
効果は第1の例と同様である。
【0019】図6AおよびBは、固体撮像素子の第4の
例を示すもので、図6Aは平面図を、図6Bは図6Aの
X−X′線断面図を表わす。この固体撮像素子51は、
第3の例と同様JGLT構造のものであるが、本例では
第2の例と同様に、ソース領域、ドレイン領域およびゲ
ート領域を同心状に形成すると共に、ソース領域のみを
ゲート領域で囲むようにしたものである。すなわち、p
- 基板52上にチャネル領域を構成するn- 形エピタキ
シャル層53を成長し、このエピタキシャル層中にn形
不純物を添加して成るn+ 形の円形のソース領域54お
よびこのソース領域54を完全に囲むようにドレイン領
域55を同心円状に形成して、これら領域にそれぞれA
l等より成るソース電極56およびドレイン電極57を
接合して設けると共に、ソース領域54とドレイン領域
55との間にソース領域54を完全に囲むように、p形
不純物を添加して成るp+ 形のゲート領域58を形成し
て、このゲート領域58にSnO2 ,ITO等の透明導
電材料より成るゲート電極59を接合して設けて同心円
状の接合ゲートを形成する。なお、隣接する各画素間
は、エピタキシャル層53の表面から基板52に達して
設けた半導体酸化物、絶縁物等より成る分離領域60に
よって電気的に分離する。
【0020】本例は、ゲート構造のみが第2の例と異な
るもので、その作用、効果は第2の例と同様である。ま
た、ソース領域54とドレイン領域55との形成位置を
入れ変えてドレイン領域55をゲート領域58で完全に
囲むよう構成することもでき、この場合にも同様の効果
を得ることができる。
【0021】図7AおよびBは、固体撮像素子の第5の
例を示すもので、図7Aは平面図を、図7Bは図7Aの
X−X′線断面図を表わす。この固体撮像素子61は、
分離領域62を、チャネル領域を構成するn- 形エピタ
キシャル層33の表面から基板32に達して、エピタキ
シャル層33とは逆導電形のp+ 拡散層をもって六角形
状に形成した点のみが図4A,Bに示す第2の例と異な
るものであり、図4A,Bに示す符号と同一符号は同一
作用を成すものを表わす。
【0022】このように、分離領域62を拡散層をもっ
て構成することにより、これを半導体酸化物や絶縁物で
構成する場合に比べ、分離領域界面すなわち画素間での
リーク電流をより安定に抑えることができると共に、製
作も容易にできる。
【0023】図7A,Bに示す例ではp+ 拡散層より成
る分離領域62を、エピタキシャル層33の表面から基
板32に達して設けたが、この分離領域62は必ずしも
基板32に達して設ける必要はない。この場合の固体撮
像素子を第6の例として図8Aに示す。
【0024】図8Aに示す固体撮像素子65は、p+
散層より成る分離領域62をエピタキシャル層33の表
面から基板32に達しない深さに形成した点のみが、第
5の例と異なるものである。この場合には、分離領域6
2の下方に基板32に達する空乏層が形成されるよう
に、分離領域62に電極66を介してエピタキシャル層
33に対して適当な逆バイアスVR を印加して、隣接す
る画素間を電気的に分離する。
【0025】本例によれば、第5の例と同様の効果が得
られると共に、分離領域62の深さが基板32に達しな
いから、その面積を基板32に達するまで形成する場合
に比べ3〜5倍小さくでき、したがって画素寸法の縮小
化が図られ、高密度化に極めて有利となる。なお、この
ように分離領域を拡散により形成する構成は、上記特願
昭58−245059号に記載したLSIT等にも同様
に適用することができる。
【0026】また、分離領域は第2の例や第4の例に示
すように、最外側にソース領域またはドレイン領域を形
成する場合においては、その最外側の領域をもって構成
することができる。この場合の固体撮像素子を第7およ
び第8の例として図8BおよびCにそれぞれ示す。
【0027】図8Bに示す固体撮像素子67は、n+
のドレイン領域35の中央部を深くし、また図8Cに示
す固体撮像素子69は、n+ 形のドレイン領域35全体
の深さを深くして、それぞれドレイン領域35を分離領
域としても作用させるようにした点のみが、第2の例と
異なるものである。
【0028】このように、ドレイン領域35の一部また
は全体の深さを深くすることによって、このドレイン領
域35を画素間の分離領域としても作用させることがで
き、これにより高密度化および製作性を容易にできる。
なお、このようにドレイン領域を分離領域としても作用
させる構成は第4の例に示すJGLT構造のものにも有
効に適用することができると共に、最外側がソース領域
の場合でも、同様にしてこのソース領域を分離領域とし
ても作用させることができる。
【0029】第1,第2,第5〜第8の例および図2に
示すようなIGLT構造のものにおいては、ゲート絶縁
膜に接するエピタキシャル層の表面に、エピタキシャル
層とは逆導電形のゲート領域を形成することができる。
この場合の固体撮像素子を第9および第10の例として
図9A,Bおよび図10にそれぞれ示す。
【0030】図9AおよびBに平面図およびそのX−
X′線断面図で示す固体撮像素子71は、図7A,Bに
示す第5の例のIGLTにおいて、ゲート絶縁膜38に
接するn- 形エピタキシャル層33の表面に、n+ 形の
ソース領域34およびドレイン領域35に亘ってイオン
注入法等によりp形のゲート領域73を形成したもので
ある。また、図10に示す固体撮像素子75は、同様に
図7A,Bに示すIGLTにおいて、ゲート絶縁膜38
に接するn- 形エピタキシャル層33の表面の一部にイ
オン注入法等によりp形のチャネル領域73を形成した
ものである。
【0031】このように、ゲート絶縁膜直下の半導体層
表面に、外半導体層とは逆導電形のゲート領域を設ける
ことにより、飽和露光量をより大きくすることができる
と共に、特に第9の例のようにゲート領域をソース領域
およびドレイン領域に亘って形成する場合には、JGL
T構造のものに比べて、ソース、ゲートおよびドレイン
位置において、いわゆる自己整合構造プロセスを採用す
ることができる。
【0032】上述したIGLTおよびJGLTにおい
て、ソース領域およびドレイン領域の各々をゲート領域
で完全に囲む構成のものとしては第1および第3の例を
示したが、これら各領域を同心円状に形成してソース領
域およびドレイン領域の各々をゲート領域で完全に囲む
こともできる。
【0033】図11AおよびBは固体撮像素子の第11
の例を示すもので、図11Aは平面図を、図11Bは図
11AのX−X′線断面図を表わす。この固体撮像素子
81はIGLT構造のもので、ソース領域およびドレイ
ン領域の各々をゲート領域で完全に囲むように、これら
各領域を同心円状に形成したものである。すなわちp -
基板82上にチャネル領域を構成するn- 形エピタキシ
ャル層83を成長し、このエピタキシャル層中にn形不
純物を添加して成るn+ 形の円形のソース領域84およ
び切欠き部を有するリング状のドレイン領域85を同心
円状に形成して、これら領域にそれぞれAl等より成る
ソース電極86およびドレイン電極87を接合して設け
ると共に、ソース領域84およびドレイン領域85の各
々を完全に囲むようにドレイン領域85の切欠き部を通
して連結してエピタキシャル層83の表面にゲート絶縁
膜88を介してSnO2 ・ITO等の透明導電材料より
成るゲート電極89を設けて同心円状の絶縁ゲートを形
成する。なお、本例では基板82に複数のIGLTを、
各々が三角形の頂点に位置するように形成するもので、
隣接する画素間は、エピタキシャル層83の表面から基
板82に達して設けた半導体酸化物、絶縁物等より成る
分離領域90によって電気的に分離する。
【0034】本例によれば、第1の例において説明した
と同様の効果を得ることができると共に、特に各領域を
同心円状に形成するものであるから、各画素間のばらつ
きを小さくできる。なお、このようにソース領域および
ドレイン領域の各々をゲート領域で完全に囲むように、
これら各領域を同心円状に形成する構成は、IGLT構
造のものに限らず、JGLT構造のものにも有効に適す
ることができる。
【0035】図12AおよびBは固体撮像素子の第12
の例を示すもので、図12Aは平面図を、図12Bは図
12AのX−X′線断面図を表わす。この固体撮像素子
91は、第11の例に示したIGLT81において、ド
レイン領域85の切欠き部におけるゲート領域を除去し
て、ソース領域84を囲む第1のゲート領域と、ドレイ
ン領域85を囲む第2のゲート領域を分離して設けたも
のである。これら第1,第2のゲート領域は、それぞれ
エピタキシャル層83の表面にゲート絶縁膜88−1,
88−2を介してゲート電極89−1,89−2を設け
て構成する。
【0036】このようにゲート領域を分離することによ
り、増幅の段階で最外側の第2のゲート領域に蓄積した
光信号電荷を、ソース領域84とドレイン領域85との
間の電流を制御する内側の第1のゲート領域に転送する
ことができ、これにより単一のゲート構成に比べてより
大きい増幅率を得ることができる。
【0037】図13AおよびBは固体撮像素子の第13
の例を示すもので、図13Aは平面図を、図13Bは図
13AのX−X′線断面図を表わす。この固体撮像素子
101は、第2の例(図4A,B)に示したIGLT3
1において、ゲート電極を同一のゲート絶縁膜38上で
第1のゲート電極39−1と第2のゲート電極39−2
とに二重のリング状に分離して、各々のゲート電極によ
って第1および第2のゲート領域を形成したものであ
る。
【0038】かかる構成によれば、前述した第12の例
における効果に加えて、第1または第2のゲート領域か
ら第2または第1のゲート領域への光信号電荷の転送効
率を大きくできる。
【0039】なお、第12および第13の例における構
成は、上述したJGLT構造のものおよび他のIGLT
構造のものにも有効に適用することができる。
【0040】上述した固体撮像素子の各例では、ソース
電極およびドレイン電極を各々Al等の金属で形成した
が、ゲート電極に接するソース領域およびドレイン領域
下でも入射光を受光していることが実験で判明した。し
たがって、ソース電極およびドレイン電極を、ゲート電
極と同様に透明電極またはポリシリコン等の半透明電極
で構成することもでき、これにより光受光効率をさらに
増加させることができる。
【0041】また、上記各例では、n- /p- 又はpの
エピタキシャルによる2層構造としたが、p- のみを基
板として用い、エピタキシャル層無しでも良好な光電変
換特性をもつIGLTおよびJQLTを得ることがで
き、これによりプロセスを更に容易にできると共に、安
価にできる。また、このようにp- のみを基板として用
いても、n- /p構造同様、基板からバックゲートを印
加するよう構成することができる。このように構成する
ことにより、チャネル電流を表面のゲートと基板との両
方で制御できるから、同じ構造のデバイスでも、その基
板バイアスによって、光電変換特性を変化させることが
できる。したがって、基板バイアスを適当に選定すれ
ば、所望の光電変換特性を自由に設定することができ
る。
【0042】更に、n- (チャネル)/p- 又はp基板
の他に、n- (チャネル)/絶縁物あるいはn- (チャ
ネル)/絶縁物/Siの層構造とすることができ、特に
後者の場合においては完全に絶縁した形でバックゲート
をかけられる利点がある。更にまた、上記各例では、全
てチャネル領域を流れる電荷が電子の場合、すなわち、
nチャネルのものを示したが、チャネル領域はpチャネ
ルで形成してもよい。ただし、この場合は、各領域の導
電形を反対にし、バイアス印加電圧の極性を逆にする必
要がある。また、半導体材料としては、周期律表のIV
族、V族の単体元素や、III −V族、II−VI族化合物半
導体のようなバルク結晶の他に、これらのアモルファス
体を用いることもできる。
【0043】次に、上述したような横形静電誘導トラン
ジスタ(LSIT)よりなる固体撮像素子の特性および
本発明による駆動方法について説明する。なお、上述し
た固体撮像素子は、そのゲート構造によって絶縁ゲート
横形静電誘導トランジスタ(IGLT)と、接合ゲート
横形静電誘導トランジスタ(JGLT)とに大別される
が、以下ではIGLTを例にとって説明する。
【0044】図14はIGLT構造の一例を示すもので
あり、上述した図4に示す第2の例に対応するものであ
る。p形基板111の上にn- 形エピタキシャル層11
2を成長し、このエピタキシャル層中にn+ 拡散層より
成るドレイン領域113と、同じくn+ 形拡散層より成
るソース領域114とを同心円状に形成する。これらド
レイン領域113とソース領域114との間のエピタキ
シャル層112の表面にはゲート絶縁膜115を形成
し、その上に透明導電材料より成るゲート電極116を
設けて絶縁ゲート構造を形成したものである。したがっ
て本例ではゲート領域によってソース領域114を完全
に囲む構造となっている。ソース領域114に接続され
たソース端子117、ドレイン領域113に接続された
ドレイン端子118、ゲート電極116に接続されたゲ
ート端子119および基板111に接続された基板端子
120にはそれぞれソース電圧VS 、ドレインVD 、ゲ
ート電圧VG および基板電圧VSUB を印加するものとす
る。
【0045】図15は、図14に示す固体撮像素子の等
価回路図を示すものである。本例の固体撮像素子の諸元
は次の通りである。基板111はシリコンより成り、そ
のp形不純物濃度は1×1012原子/cm3 である。ま
た、チャネルを構成するエピタキシャル層112はシリ
コンより成り、そのn形不純物濃度は7×1012原子/
cm3 である。チャネルの厚さd2 +d3 は4〜10μ
m、ドレイン領域113およびソース領域114の拡散
深さd2 は0.5μm、酸化シリコンより成るゲート絶
縁膜115の厚さd1 は800Å、円形のソース領域1
14の径l1 は6μm、リング状のゲート領域の長さl
2 は3μm程度である。このように構成したIGLTで
はゲート領域によってソース領域を取囲むためチャネル
領域の面積を十分広くとることができ、良好な光電変換
特性を得ることができることを確認した。
【0046】次に上述した固体撮像素子の特性を説明す
る。図16において、横軸にゲート端子119に印加さ
れるゲート電圧VG をリニアスケールでとり、縦軸にソ
ース端子117とドレイン端子118との間を流れる電
流ID を対数スケールでとり、ドレイン端子118に印
加される電圧VD (>0)をパラメータとして示すもの
でありソース電圧VS はVS =0、基板電圧VSUB は負
として基板111とエピタキシャル層112との間のp
n接合は逆バイアスしてある。これらグラフからわかる
ように、ドレイン電圧VD が大きいほど大きな電流ID
が流れ、また、ゲート電圧VG が正で大きいほど、大き
な電流ID が流れることもわかる。図16において、実
線はゲート絶縁膜115の直下に正孔の反転層が殆ど存
在しない非定常状態での電流ID を示す、点線は正孔反
転層が完全に存在する熱的平衡状態での電流ID を示し
ている。ここでVS =0,VSUB =VSUB1(<0)は同
一条件とする。
【0047】次に、本発明の駆動方法よる上述した固体
撮像素子の受光動作の一例について、図17を参照して
説明する。まず、光が照射されていない暗状態におい
て、ソース電圧VS =0,ドレイン電圧VD =VD1
0,ゲート電圧VG =VG1(<0),基板電圧VSUB
SUB1(<0)とする。ここでゲート端子119にゲー
ト電圧VG1が印加されていることによってゲート絶縁膜
115とエピタキシャル層112との境界から空乏層が
チャネル領域全体に拡がる。この時点では、非定常状態
であるので、空乏層中には正孔は存在しない。次に光が
照射されると、空乏層内で正孔−電子対が発生し、正孔
はゲート絶縁膜115とエピタキシャル層112との界
面にあるゲート領域に蓄積される。このように、界面に
正孔が蓄積されると、それに対応してソース・ドレイン
領域間の障壁ポテンシャルの高さが低くなる。
【0048】ある一定の正孔蓄積時間後に、ドレイン端
子118に正電圧VD2を印加すると、界面に蓄積された
正孔に応じてソース・ドレイン領域間に電流ID が流れ
る。この電流ID は、光が照射されず、正孔が界面に存
在しないときにソース・ドレイン領域間に流れる暗電流
D1に比べて大きなものとなる。すなわち、入射光量の
変化をソース・ドレイン領域間を流れる電流ID の変化
として取出すことができる。
【0049】この場合、固体撮像素子を、ゲート領域に
よってソースまたはドレイン領域の少なくとも一方を囲
むように構成すると、ゲート領域の面積、したがってチ
ャネル領域の面積が大きくなり開口率が大きくなるの
で、光電変換効率は高くなり、入射光量に正確に対応し
た量の正孔をゲート領域に安定に蓄積することができ、
したがって電流ID のS/Nを大きくすることができ
る。
【0050】飽和露光量以上の孔が光蓄積時間に入射す
ると、飽和量以上の正孔が発生されるが、これらは大部
分基板111へ流れ去る。したがって、飽和露光量以上
の光量が入射する場合には、ソース・ドレイン間電流I
D は飽和電流値ID2に固定される。
【0051】図18は横軸に光蓄積時間をリニアスケー
ルでとり、縦軸にソース・ドレイン間電流ID を対数ス
ケールでとり、光強度をパラメータとして示すものであ
る。強度が強い程ソース・ドレイン間電流ID は速く立
ち上がり、強度が弱い程立ち上がりは緩やかとなる。暗
時において飽和電流ID2に達するまでの時間は約10秒
であり、この時間は、正孔の熱的な発生レートによって
決まる。
【0052】上述した固体撮像素子を実際に固体撮像装
置に組込む場合には、電流ID の変化を主として電圧の
変化に変換して信号処理を行っている。主な電流電圧変
換方法としては、ソースフォロワおよびソース接地があ
るが、次にこれらを図19および図20を参照して説明
する。
【0053】図19はソースフォロワを示し、ソース端
子117に負荷抵抗RL を接続し、出力電圧VOUT この
負荷抵抗間から取出す。図20はソース接地の例を示
し、本例ではドレイン端子118に負荷抵抗RL を接続
し、出力電圧VOUT はこの負荷抵抗間から取出すように
なっている。これら図19および図20においては、ゲ
ート領域に入射する光をhνで示した。
【0054】図21は光電変換動作のタイミングチャー
トを示すものであり、横軸に時間tをとり、縦軸にゲー
ト電圧VG ,ドレイン電圧VD ,ソース電圧VS および
基板電圧VSUB をそれぞれとって示す。基板電圧VSUB
は常時逆バイアス電圧VSUB1(<0)となっており、ソ
ース電圧VS は常時グラウンドレベルVS1(=0)に保
たれている。動作周期Tは、蓄積時間T1 と、読み出し
時間T2 と、リセット時間T3 とから構成されている。
【0055】蓄積時間T1 中は、ゲート電圧VG は反転
バイアス電圧VG1(<0)、ドレイン電圧VD はグラウ
ンドレベルVD1(=0)に保たれている。このようなバ
イアス状態では、入射光によって生じる正孔はゲート領
域に蓄積されるが、信号出力は生じない。読み出し時間
2 中は、ゲート電圧VG は読み出し電圧VG2(VG1
G2<0)に保たれ、ドレイン電圧VD はハイレベルV
D2(>0)となり、信号を読み出し得る状態となる。図
21ではVG1<VG2としたが、VG1=VG2とすることも
できる。リセット時間T3 中は、ドレイン電圧VD ハイ
レベルVD2に維持したままゲート電圧VG を順方向リセ
ット電圧VG3(>0)とし、ゲート領域に蓄積された正
孔を放出させる。ここで、リセット時間T3 中には、出
力信号が出なくてもよいような場合には、ドレイン電圧
D はグランドレベルVD1(=0)としてもよい。ま
た、リセット方法としては、ソース電圧VS およびドレ
イン電圧VD のどちらか一方または双方をゲートに対し
て順バイアスにする方法もある。
【0056】上述したようにして光蓄積を行った後、読
み出しを行って得られた出力信号を図22および図23
に示す。図22は横軸に入射光量を対数スケールでと
り、縦軸に光入射時の出力電圧VOUT と暗状態での出力
電圧VDARKとの差、すなわちV OUT −VDARKの絶対値を
対数スケールでとって示すものである。図22から明ら
かなように階調度は、
【数2】 の良好な特性が得られることが実験により確認された。
【0057】図23は横軸に読み出し時のドレイン電圧
D2をリニアスケールでとり、縦軸に光入射時と暗状態
との出力電圧の差の絶対値|VOUT −VDARK|をリニア
スケールでとって示すものである。図23から明らかな
ように、読み出し時のドレイン電圧VD2が高いほど大き
な出力電圧が得られ、しかもこの関係は良好な直線性と
なっていることが実験的に確認された。また、本発明の
駆動方法によれば、ゲート電圧VG ,ソース電圧VS
ドレイン電圧VD ,基板電圧VSUB を調整することによ
り飽和露光量、感度、階調度γなどを変えることができ
ることも実験により確認した。
【0058】本発明の固体撮像素子の動作方法は、図2
1に示したものだけに限られるものではなく、他の方法
も考えられる。蓄積時間T1 中には出力信号が出ない状
態とすればよいのであるから、この蓄積時間中にソース
電圧VS をハイレベルVS2=VD2(>0)とすることも
できる。この場合の動作タイミングチャートを図24を
参照して説明する。
【0059】図24において横軸は時間tを示し、縦軸
はゲート電圧VG ,ドレイン電圧V D ,ソース電圧VS
をそれぞれ示す。なお、基板電圧VSUB は一定であり、
SU B <0である。蓄積時間T1 中はゲート電圧VG
反転バイアス電圧VG1(<0)、ドレイン電圧VD およ
びソース電圧VS はハイレベルVS2=VD2(>0)とな
っており、光を受光するが信号は出力しない状態になっ
ている。読み出し時間T2 中は、ゲート電圧VG は読み
出し電圧VG2(VG1≦VG2<0)とし、ソース電圧VS
はローレベルVS1(=0)とする。これによって信号を
読み出す状態となる。またリセット時間T3 は、ゲート
電圧VG を順方向リセット電圧VG3(>0)として、光
の入射によって蓄積された正孔をゲート電極直下にある
ゲート領域から放出する状態とする。
【0060】なお、図24に示す例では、リセット時間
3 中、VS1=VD1(=0)として信号が出ないように
したが、リセット時にも信号が出てもよい場合には、ド
レイン電圧VD はハイレベルVD2とすることもできる。
さらにVG3を大きくとることができる場合には、ドレイ
ン電圧VD をVD2とし、ソース電圧VS をVS2とするこ
ともできる。図24に示す例では蓄積時間T1 中にソー
ス電圧VS をハイレベルVS2とするので光の効果および
正孔保持能力を向上することができる効果がある。
【0061】上述したように、リセット動作は正孔をゲ
ート直下から掃き出せばよいのであるから、基板電圧V
SUB を変えてもリセットを行うことができる。次にその
ような例を図25を参照して説明する。
【0062】図25において、横軸は時間tを示し、縦
軸は順次上からゲート電圧VG ,ドレイン電圧VD ,ソ
ース電圧VS ,基板電圧VSUB をそれぞれ示している。
本例では、リセット時間T3 中は、基板電位VSUB をV
SUB2(<0)とすることにより、ゲート直下に蓄積され
ている正孔を強制的に基板に掃き出すことができる。こ
の方法ではゲート電圧VG が2値でよいため駆動回路が
簡単となる。更に、リセットは基板電圧VSUB を変える
だけでよいので一括してチップ全体をリセットすること
ができる効果が得られる。
【0063】ある入射光強度に対する最適受光動作状態
を決める一つの要因に蓄積時間T1を変える方法がある
が、この場合の動作特性を図26に示す。図26におい
て、横軸に入射光強度を対数スケールでとり、縦軸に出
力|VOUT −VDARK|を対数スケールでとり、蓄積時間
1 をパラメータとして示すグラフである。入射光強度
が弱い場合には出力が小さくなることは図18に示した
通りであるが、同じ入射光強度に対しては蓄積時間T1
が短くなると出力が小さくなることが図26からわか
る。したがって、入射光の強度を検出し、それらに応じ
て蓄積時間T1 を決定し、入射光強度が大きい場合には
蓄積時間T1 を短くし、入射光強度が小さい場合は蓄積
時間T1 を長くすることによって最適な露光状態が得ら
れることになる。
【0064】上述したように最適露光状態を得るには、
ゲート電圧VG2を変えることによっても行うことができ
る。図27において、横軸には読み出しゲート電圧VG2
をリニアスケールでとり、縦軸には出力電圧|VOUT
DARK|を対数スケールでとり、入射光強度をパラメー
タとして示すものである。ゲート電圧VG2が低く、入射
光強度が低い場合には出力電圧が小さく、またゲート電
圧VG2が高く、入射光強度が高いときに出力電圧は早く
飽和してしまうことがわかる。したがって、入射光強度
を検出し、入射光強度が低いときにはゲート電圧VG2
高くして信号の読み出しを行い、入射光強度が大きいと
きにはゲート電圧VG2を低くして読み出しを行うことに
よって常に最適の受光動作が達成されることになる。さ
らに、蓄積時間T1 中にゲート電圧VG1または基板電圧
SUB1を変えることにより、一層広い範囲で良好な露光
状態が得られることも明らかである。
【0065】上述した固体撮像素子の動作説明では絶縁
ゲート構造を有するIGLTを例にとったが、ゲート拡
散領域を容量を介して取ったJGLTにも同様の説明が
当て嵌まることは勿論である。
【0066】次に、本発明の駆動方法を実施する固体撮
像装置について説明する。固体撮像装置では固体撮像素
子をマトリックス状に配列し、これをラスタ走査するこ
とにより映像信号を取り出しているが、この走査方法と
しては、ドレイン・ゲート選択方式、ソース・ゲート選
択方式、ソース・ドレイン選択方式があり、以下その各
々について説明する。
【0067】固体撮像装置の第1の例においては、図2
8に示すようにm×n個のLSIT250−11,25
0−12,250−21,250−22,・・・,25
0−mnをマトリックス状に配列し、XYアドレス方式
により順次信号を読み出すように構成する。各画素を構
成するLSITとしては、第3〜13図に示したよう
に、ゲート領域によってソースおよびドレイン領域の少
なくとも一方を囲む横形の静電誘導トランジスタを用い
る。
【0068】本例では各LSITのソース端子は接地
し、X方向に配列された各行のLSIT群のゲート端子
は行ライン251−1,251−2,・・・,251−
mにそれぞれ接続する。またY方向に配列された各行の
LSIT群のドレイン端子は列ライン252−1,25
2−2,・・・,252−nにそれぞれ接続し、これら
列ラインはそれぞれ列選択用トランジスタ253−1,
253−2,・・・,253−nおよび253−1′,
253−2′,・・・,253−n′を介してそれぞれ
ビデオライン254およびグラウンドライン254′に
共通に接続する。ビデオライン254には負荷抵抗25
5を介してビデオ電源VDDを接続する。行ライン251
−1,251−2,・・・,251−mは垂直走査回路
256に接続され、それぞれ信号φG1,φG2,・・・,
φGmが順次に印加されるように構成する。また、列選択
トランジスタ253−1,253−2,・・・,253
−nおよび253−1′,253−2′,・・・,25
3−n′のゲート端子は水平走査回路257に接続さ
れ、それぞれ信号φD1,φD2,・・・,φDnおよびその
反転信号が印加されるように構成する。
【0069】次に、図29を参照して本例の固体撮像装
置の動作を説明する。図29は垂直走査信号φG および
水平走査信号φD を示すものである。行ライン251−
1,251−2,・・・に印加される信号φG1,φG2
・・・は小さい振幅の読み出しゲート電圧VφG と、そ
れより大きい振幅のリセットゲート電圧VφR とより成
るもので、一つの行ラインの走査期間tH の間はV
φG 、次の行ラインの水平走査に移るまでの水平ブラン
キング期間tBLにはVφR の値になるように設定されて
いる。列選択用トランジスタのゲート端子に加えられる
水平走査信号φD1,φD2,・・・は列ライン252−
1,252−2,・・・を選択するための信号であり、
低レベルは列選択用トランジスタ253−1,253−
2,・・・をオフ、反選択用トランジスタ253−
1′,253−2′,・・・をオン、高レベルは列選択
用トランジスタをオン、反選択用トランジスタをオフと
する電圧値となるように設定されている。
【0070】次に、上述したLSITの動作原理に基づ
いて、図28に示した固体撮像装置の動作を図29に示
す信号波形を参照して説明する。垂直走査回路256の
作動により信号φG1がVφG となると、行ライン251
−1に接続されたLSIT群250−11,250−1
2,・・・,250−1nが選択され、水平走査回路2
57より出力される信号φD1,φD2,・・・により水平
選択トランジスタ253−1,253−2,・・・,2
53−nが順次オンすると、LSIT250−11,2
50−12,・・・,250−1nの信号が順次にビデ
オライン254より出力される。
【0071】続いて、このLSIT群250−11,2
50−12,・・・,250−1nは信号VG1が高レベ
ルVφR になったときに一斉にリセットされ、次に光信
号を蓄積し得る状態となる。次いで信号φG2がVφG
なると行ライン251−2に接続されたLSIT群25
0−21,250−22,・・・,250−2nが選択
され、水平走査信号φD1,φD2,・・・によりLSIT
250−21,250−22,・・・,250−2nの
光信号が順次に読み出され、続いてφG2がVφ R となる
ことにより一斉にリセットされる。以下同様にして順次
のLSITの光信号が読み出され、1フィールドのビデ
オ信号が出力される。
【0072】この第1の例において、反選択トランジス
タ群253−1′,153−2′,・・・,253−
n′を設けたのは選択されていないLSITのドレイン
をこれらトランジスタを介してグラウンド電位に固定す
るためであるが、これらの反選択トランジスタ群を設け
なくてもゲートに光信号を蓄積することは可能であるの
で、本例から反選択トランジスタを省くこともできる。
また、本例では垂直走査信号φG の電圧を蓄積時と読み
出し時とで相違させたが、蓄積時と読み出し時ともVφ
G とすることもできる。この場合には、ゲートパルスφ
φG は2つのレベルを有するものでよいので垂直走査回
路256の構成が簡単となる。
【0073】上述した第1の例ではLSIT250−1
1,250−12,・・・,250−mnのソース端子
は全て一定の電位すなわちグラウンドレベルとなってい
るが、各列のLSIT群のソース端子を共通とし、水平
走査回路と並列に設けたシフトレジスタより成る水平リ
セット回路に接続することもできる。
【0074】図30は、このような水平リセット回路を
設けた第2の例を示すものである。図30において、各
列のLSIT群250−11,250−21,・・・,
250−m1;250−12,250−22,・・・,
250−m2;・・・;250−1n,250−2n,
・・・,250−mnのソース端子をそれぞれソースラ
イン259−1,259−2,・・・,259−nに共
通に接続し、これらソースラインを水平走査回路257
に対して並列に配置した水平リセット回路258に接続
する。
【0075】次に本例の動作を図31を参照して説明す
る。垂直走査回路256の作動により信号φG1がVφG
となると、行ライン251−1に選択されたLSIT群
250−11,250−12,・・・,250−1nが
選択され、水平走査回路257より順次に出力される信
号φD1,φD2,・・・により水平選択トランジスタ25
3−1,253−2,・・・,253−nが順次にオン
となり、選択されたLSIT群250−11,250−
12,・・・,250−1nが順次にオンとなりゲート
領域に蓄積された光電荷に対応したソース・ドレイン電
流がビデオライン254に流れ、負荷抵抗255間に出
力信号が得られる。各LSITのリセットは信号φD1
φD2,・・・の直後に水平リセット回路258から信号
φS1,φ S2,・・・,φSnをソースライン259−1,
259−2,・・・,259−nに与えることにより行
う。すなわち、各LSITのソース領域に、ゲート電圧
VφG に対して順バイアスの電位を印加することにより
ゲート領域に蓄積された正孔を掃き出すことができる。
【0076】第1の例では、リセットは各行のLSIT
群毎に行うが、本例では各LSIT毎に行うことができ
るので、全てのLSITの光蓄積時間を完全に同一とす
ることができる効果がある。また、ゲート電圧のパルス
レベルが2値となるため垂直走査回路256の設計が容
易となる効果もある。
【0077】図32は、ソース・ゲート選択方式を採用
した固体撮像装置の第3の例を示すものである。図32
に示すように、本例の固体撮像装置では、LSIT26
0−11,260−12,・・・,260−mnをマト
リックス状に配置し、XYアドレス方式により信号を読
み出すように構成する点は前例と同様である。すなわち
各画素を構成するLSITのドレインをビデオ電源VDD
に共通し接続し、X方向に配列された各行のLSIT群
のゲート端子を、行ライン261−1,261−2,・
・・,261−mにそれぞれ接続する。またY方向に配
列された各列のLSIT群のソース端子は、列ライン2
62−1,262−2,・・・,262−nにそれぞれ
接続する。
【0078】これらの列ラインは、それぞれ列選択用ト
ランジスタ263−1,263−2,・・・,263−
nおよび263−1′,263−2′,・・・,263
−n′を介してビデオライン264及びグラウンドライ
ン264′にそれぞれ共通に接続し、ビデオラインは負
荷抵抗265を介して接地する。そして行ライン261
−1,261−2,・・・,261−mは垂直走査回路
266に接続し、それぞれ信号φG1,φG2,・・・,φ
Gmが印加されるようになっている。また、列選択用トラ
ンジスタ263−1,263−2,・・・,263−n
及び263−1′,263−2′,・・・,263−
n′のゲート端子は、水平走査回路267に接続し、そ
れぞれ信号φS1,φS2,・・・,φSn及び各々の反転信
号が印加するように構成する。
【0079】次に、図33に示した信号波形図に基づい
て、垂直走査信号φG 及び水平走査信号φS について説
明する。行ラインに加えられる信号φG1,φG2,・・・
は、小さい振幅の読み出しゲート電圧VφG とそれより
大きい振幅のリセット電圧VφR より成るもので、一つ
の行ラインの走査期間tH の間はVφG 、次の行ライン
の水平走査に移るまでのブランキング期間tBLにはVφ
R の値になるように設定されている。列選択用トランジ
スタ263−1,263−2,・・・,263−nのゲ
ート端子に加えられる水平走査信号φS1,φS2,・・・
は列ラインを選択するための信号で、低レベルは列選択
用トランジスタ263−1,263−2,・・・,26
3−nをオフ、反選択用トランジスタ263−1′,2
63−2′,・・・,263−n′をオン、高レベルは
列選択用トランジスタをオン、反選択用トランジスタを
オフする電圧値になるように設定されている。
【0080】次にLSITの動作原理に基づいて、図3
2に示した固体撮像装置の動作を説明する。垂直走査回
路266の作動により、信号φG1が読み出しレベルVφ
G になると、行ライン261−1に接続されたLSIT
群260−11,260−12,・・・,260−1n
が選択され、水平走査回路267より出力される信号φ
S1,φS2,・・・,φSnにより、水平選択トランジスタ
263−1,263−2,・・・,263−nが順次オ
ンすると、順次LSIT260−11,260−12,
・・・,260−1nの信号がビデオライン264より
出力される。
【0081】続いて、このLSIT群は、信号φG1が高
レベルVφR になった時に一斉にリセットされる。次い
で、信号φG2がVφG となると、行ライン261−2に
接続されたLSIT群260−21,260−22,・
・・,260−2nが選択され、水平走査信号φS1,φ
S2,・・・,φSnにより、LSIT260−21,26
0−22,・・・,260−2nの光信号が順次読み出
され、続いて一斉にリセットされる。以下同様にして順
次各画素の光信号が読み出され、1フィールドのビデオ
信号が得られる。
【0082】本例において、反選択トランジスタ群26
3−1′,263−2′,・・・,263−n′を設け
たのは、非選択LSITのソースをグラウンド電位に固
定するためであるが、反選択トランジスタ群がない場合
でも、ゲートに光信号を蓄積することは可能であり、し
たがって、本例の変形例として、反選択トランジスタが
ない固体撮像装置がある。また本実施例において読み出
し時のゲート電圧Vφ G を蓄積時のレベルと同レベルと
することもできる。
【0083】本例では、第1の例に比べてドレインの配
線が容易であり、また画素分離を簡略化することができ
る特徴があり、したがって一画素の微細化に有利である
ことを実験的に確認した。また、各画素信号をソースフ
ォロワ形式で読み出すようにしたので、ドレイン寄生容
量の影響が少ないと共に列ラインの負荷容量を小さくで
き、高速読み出しに有利である。
【0084】図32に示す第3の例では、各LSITの
ドレイン端子を電源VDDに共通に接続したが、図34に
示すように、各LSITのドレイン端子をビデオライン
264に接続し、このビデオライン264を負荷抵抗2
65を介して電源VDDに接続することもできる(ソース
接地形式読み出し)。この第4の例では選択されていな
い総てのLSITのソース・ドレインは反選択トランジ
スタを介して相互接続されるため選択されたLSIT以
外のLSITからは信号(反選択信号)がまったく出力
されない特徴がある。
【0085】図35は、ソース・ドレイン選択方式を採
用した固体撮像装置の第5の例を示すものである。図3
5に示すように、本例の固体撮像装置は、LSIT27
0−11,270−12,・・・,270−mnが、マ
トリックス状に配置され、XYアドレス方式により信号
を読み出すように構成されている。すなわち各画素を構
成するLSITのゲート端子は接地されており、X方向
に配列された各行のLSIT群のソース端子は、行ライ
ン271−1,271−2,・・・,271−mにそれ
ぞれ接続されている。またY方向に配列された各行のL
SIT群のドレイン端子は、列ライン272−1,27
2−2,・・・,272−nに接続されている。
【0086】これらの列ラインは、それぞれ列選択用ト
ランジスタ273−1,273−2,・・・,273−
nおよび273−1′,273−2′,・・・,273
−n′を介してビデオライン274及びビデオ電源VDD
にそれぞれ共通に接続されている。ビデオライン274
は電流計275を介してビデオ電源VDDに接続されてい
る。そして行ライン271−1,271−2,・・・,
271−mは垂直走査回路276に接続され、それぞれ
信号φS1,φS2,・・・,φSmが加わるようになってい
る。また、列選択用トランジスタ273−1,273−
2,・・・,273−nおよび273−1′,273−
2′,・・・,273−n′のゲート端子は水平走査回
路277に接続され、それぞれ信号φD1,φD2,・・
・,φDnおよびその反転信号が加わるように構成されて
いる。
【0087】図36に示した波形図に基づいて、垂直走
査信号φS 及び水平走査信号φD について説明する。行
ラインに加えられる信号φS1,φS2,・・・は、小さい
振幅の読み出しソース電圧VφS とそれより大きい振幅
のリセット電圧VφR より成るもので、一つの行ライン
の走査期間tH の間はVφS 、次の行ラインの水平走査
に移るまでのブランキング期間tBLにはVφR の値にな
るように設定されている。列選択用トランジスタ273
−1,273−2,・・・,273−nのゲート端子に
加えられる水平走査信号φD1,φD2,・・・は列ライン
を選択するための信号で、低レベルは列選択用トランジ
スタ273−1,273−2,・・・,273−nをオ
フ、反選択用トランジスタ273−1′,273−
2′,・・・,273−n′をオン、高レベルは列選択
用トランジスタをオン、反選択用トランジスタをオフす
る電圧値になるように設定されている。
【0088】次に、LSITの動作原理に基づいて、図
35に示した固体撮像装置の動作を説明する。垂直走査
回路276の作動により、信号φS1がVφS になると、
行ライン271−1に接続されたLSIT群270−1
1,270−12,・・・,270−1nが選択され、
水平走査回路277より出力される信号φD1,φD2,・
・・,φDnにより、水平選択トランジスタ273−1,
273−2,・・・,273−nが順次オンすると、順
次LSIT270−11,270−12,・・・,27
0−1nの信号がビデオライン274より出力される。
続いて、このLSIT群は、ブランキング期間tBL中信
号φS1が高レベルVφR になった時に一斉にリセットさ
れる。次いで、信号φS2がVφS となると、行ライン2
71−2に接続されたLSIT群270−21,270
−22,・・・,270−2nが選択され、水平走査信
号φD1,φD2,・・・,φDnにより、LSIT270−
21,270−22,・・・,270−2nの光信号が
順次読み出され、続いて一斉にリセットされる。以下同
様にして順次各画素の光信号が読み出され、1フィール
ドのビデオ電流信号が得られる。
【0089】本例において、反選別トランジスタ群27
3−1′,273−2′,・・・,273−n′を設け
たのは、非選択LSITのドレインを電源VDDの電位に
固定するためであるが、反選択トランジスタ群がない場
合でも、ゲートに光信号が蓄積される事は可能であり、
したがって、本例の変形例として、反選択トランジスタ
がない固体撮像装置が考えられる。なお、本例の特徴と
して、選択されたLSIT以外のLSITからは、信号
(反選択信号)がまったく出力されない利点がある。
【0090】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、ソース領域およびドレイン領域の少なくとも一方
を囲むようにゲート領域を設けた横型の静電誘導トラン
ジスタよりなる固体撮像素子を駆動するにあたり、光信
号蓄積動作時は、ゲート領域へ印加するゲートバイアス
を、ソース領域およびドレイン領域に対して反転(逆)
バイアスとし、光信号読み出し動作時は、ゲートバイア
スを、光励起により発生したキャリアを保持する反転バ
イアスとし、ソース領域およびドレイン領域間は、ソー
ス・ドレイン電流が流れるバイアスとしたので、蓄積時
には光電荷がゲート領域に良好に蓄積され、読み出し時
にはこの蓄積された光電荷に応じたソース・ドレイン電
流を得ることができ、良好な光電変換動作を実現するこ
とができ、入射光量に適切に対応した出力信号を得るこ
とができる。また、入射光強度に応じて蓄積時間を調整
したり、ゲート読み出し電圧を調整することにより、種
々の入射条件の下でも常に最適の光電変換動作を達成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の縦形SITの構成を示す断面図である。
【図2】本願人が先に提案した横形SITの一例の構成
を示す断面図である。
【図3】本発明に適用し得る固体撮像素子の第1の例を
示す図である。
【図4】同じく、第2の例を示す図である。
【図5】同じく、第3の例を示す図である。
【図6】同じく、第4の例を示す図である。
【図7】同じく、第5の例を示す図である。
【図8】同じく、第6,7および第8の例をそれぞれ示
す図である。
【図9】同じく、第9の例を示す図である。
【図10】同じく、第10の例を示す図である。
【図11】同じく、第11の例を示す図である。
【図12】同じく、第12の例を示す図である。
【図13】同じく、第13の例を示す図である。
【図14】本発明による固体撮像素子の動作を説明する
ための図である。
【図15】図14の等価回路図である。
【図16】ゲート電圧対ソース・ドレイン電流特性をド
レイン電圧をパラメータとして示すグラフである。
【図17】ゲート電圧対ソース・ドレイン電流の特性を
示すグラフである。
【図18】蓄積時間対ソース・ドレイン電流特性を入射
光強度をパラメータとして示すグラフである。
【図19】ソースフォロワ形の電流電圧変換方法を示す
回路図である。
【図20】ソース接地形の電流電圧変換方法を示す回路
図である。
【図21】蓄積時、読み出し時およびリセット時のゲー
ト、ドレインおよびソース電圧の変化を示す信号波形図
である。
【図22】入射光量対出力電圧特性を示すグラフであ
る。
【図23】ドレイン電圧対出力電圧特性を示すグラフで
ある。
【図24】ドレイン電圧を制御してリセットを行う場合
の動作を説明するための信号波形図である。
【図25】基板電圧を制御してリセットを行うようにし
た動作を説明するための信号波形図である。
【図26】入射光強度対出力電圧特性を蓄積時間をパラ
メータとして示すグラフである。
【図27】ゲート電圧対出力電圧特性を入射光強度をパ
ラメータとして示すグラフである。
【図28】本発明を実施する固体撮像装置の第1の例を
示す回路図である。
【図29】同じく、その動作を説明するための信号波形
図である。
【図30】本発明を実施する固体撮像装置の第2の例を
示す回路図である。
【図31】同じく、その動作説明用の信号波形図であ
る。
【図32】本発明を実施する固体撮像装置の第3の例を
示す回路図である。
【図33】同じく、その動作説明用信号波形図である。
【図34】本発明を実施する固体撮像装置の第4の例を
示す回路図である。
【図35】同じく、第5の例を示す回路図である。
【図36】同じく、その動作を説明するための信号波形
図である。
【符号の説明】
11,21,31,41,51,61,65,67,6
9,71,75,81,91,101 固体撮像素子 12,22,32,42,52,82 基板 13,23,33,43,53,83 エピタキシャル
層 12,24,34,44,54,84 ソース領域 15,25,35,45,55,85 ドレイン領域 16,28,38,88 ゲート絶縁膜 17,29,39,49,59,89 ゲート電極 18,26,36,46,56,86 ソース電極 19,27,37,47,57,87 ドレイン電極 20,30,40,50,60,62,90 分離領域 48,58 ゲート領域 66 電極 73 ゲート領域 111 半導体基板 112 エピタキシャル層 113 ドレイン領域 114 ゲート領域 115 ゲート絶縁膜 116 ゲート電極 117 ソース端子 118 ドレイン端子 119 ゲート端子 120 基板端子 VS ソース電圧 VG ゲート電圧 VD ドレイン電圧 VSUB 基板電圧 250−11,250−12,・・・,250−mn
固体撮像素子 251−1,251−2,・・・,251−m 行ライ
ン 252−1,252−2,・・・,252−n 列ライ
ン 253−1,253−2,・・・,253−n;253
−1′,253−2′,・・・,253−n′ 列選択
用トランジスタ 254 ビデオライン 254′ グラウンドライン 255 負荷抵抗 VDD ビデオ電源 256 垂直走査回路 257 水平走査回路 258 水平リセット回路 260−11,260−12,・・・,260−mn
固体撮像素子 261−1,261−2,・・・,261−m 行ライ
ン 262−1,262−2,・・・,262−n 列ライ
ン 263−1,263−2,・・・,263−n;263
−1′,263−2′,・・・,263−n′ 列選択
用トランジスタ 264 ビデオライン 265 負荷抵抗 266 垂直走査回路 267 水平走査回路 270−11,270−12,・・・,270−mn
固体撮像素子 271−1,271−2,・・・,271−m 行ライ
ン 272−1,272−2,・・・,272−n 列ライ
ン 273−1,273−2,・・・,273−n;273
−1′,273−2′,・・・,273−n′ 列選択
用トランジスタ 274 ビデオライン 275 電流計 276 垂直走査回路 277 水平走査回路

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁物または第一導電型を有する高抵抗
    半導体基体上に形成した第二導電型を有する半導体層の
    表面に、第二導電型を有する低抵抗拡散層よりなるソー
    ス領域およびドレイン領域を設けると共に、これらソー
    ス領域およびドレイン領域の少なくとも一方を囲むよう
    に光励起により発生したキャリアを蓄積するゲート領域
    を設け、前記半導体層の表面と平行にソース・ドレイン
    電流が流れるように構成した静電誘導トランジスタを具
    える固体撮像素子を駆動するにあたり、 光信号蓄積動作時は、前記ゲート領域へ印加するゲート
    バイアスを、前記ソース領域およびドレイン領域に対し
    て反転(逆)バイアスとし、 光信号読み出し動作時は、前記ゲートバイアスを、光励
    起により発生したキャリアを保持する反転バイアスと
    し、前記ソース領域およびドレイン領域間は、ソース・
    ドレイン電流が流れるバイアスとすることを特徴とする
    固体撮像素子の駆動方法。
  2. 【請求項2】 前記光信号蓄積動作時のゲートバイアス
    をVG1、前記光信号読み出し動作時のゲートバイアスを
    G2とした時に、VG1の方がVG2よりも前記ソース領域
    およびドレイン領域に対して大きい反転バイアス状態と
    することを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子の駆
    動方法。
  3. 【請求項3】 前記光信号読み出し動作時に、前記ソー
    ス領域を接地し、前記ドレイン領域に正バイアスを印加
    することを特徴とする請求項1または2記載の固体撮像
    素子の駆動方法。
  4. 【請求項4】 前記光信号読み出し動作の終了後に、光
    信号リセット動作により前記ゲート領域に蓄積されてい
    る光電荷を放出することを特徴とする請求項1記載の固
    体撮像素子の駆動方法。
  5. 【請求項5】 前記光信号リセット動作時に、前記第一
    導電型を有する半導体基体に、光信号蓄積動作時または
    光信号読み出し動作時に前記半導体基体に印加されてい
    る逆バイアスよりも大きな逆バイアスを印加することを
    特徴とする請求項4記載の固体撮像素子の駆動方法。
  6. 【請求項6】 前記光信号リセット動作時に、前記ソー
    ス領域またはドレイン領域に対して、前記ゲート領域に
    順バイアスを印加することを特徴とする請求項4記載の
    固体撮像素子の駆動方法。
  7. 【請求項7】 前記光信号リセット動作時に、前記ゲー
    ト領域に対して、前記ソース領域またはドレイン領域に
    順バイアスを印加することを特徴とする請求項4記載の
    固体撮像素子の駆動方法。
  8. 【請求項8】 前記光信号リセット動作時に、前記ドレ
    イン領域およびソース領域を等電位とすることを特徴と
    する請求項4,5,6または7記載の固体撮像素子の駆
    動方法。
  9. 【請求項9】 入射光強度に応じて、前記光信号読み出
    し動作時における前記ゲートバイアスを調整することを
    特徴とする請求項1,2または3記載の固体撮像素子の
    駆動方法。
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