JP2512652B2 - 耐食性に優れた海洋構造物 - Google Patents

耐食性に優れた海洋構造物

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JP2512652B2
JP2512652B2 JP3323143A JP32314391A JP2512652B2 JP 2512652 B2 JP2512652 B2 JP 2512652B2 JP 3323143 A JP3323143 A JP 3323143A JP 32314391 A JP32314391 A JP 32314391A JP 2512652 B2 JP2512652 B2 JP 2512652B2
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泰治 長谷
康雄 高橋
精一 添田
和夫 酒井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐食性に優れた海洋構
造物、特に海水スプラッシュゾーンにチタンクラッド鋼
板を被覆接合するに際し、該チタンクラッド鋼の接合露
出端面の少くない脚柱を有する海洋構造物に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】海洋構造物の脚柱は、通常角型構造物や
鋼管が用いられ、その表面には、海水腐食を防止するた
めに塗装などの防食処理をしているが、海面のスプラシ
ュゾーンでは、表面防食処理だけでは永年の海水スプラ
ッシュに耐えられず、腐食が進行する。そのために、ス
プラッシュゾーンには実開昭62−44948号公報に
記載されているように高い耐食性のチタンまたはチタン
合金を巻回被覆している。
【0003】従来、脚柱へのチタンまたはチタン合金板
の巻回取り付けは、チタンまたはチタン合金板の端部を
溶接し固定することによっておこなはれていたが、チタ
ンと鋼との溶接は困難であり、そのため種種の工夫が成
されている。例えば、特開平2−52176号公報には
チタンクラッド鋼板を突き合わせ溶接するに際し、チタ
ンと炭素鋼との境界部に鋼側に凹陥部を設け、該凹陥部
に不活性ガスを封入しあるいは裏当金を挿入してチタン
と鋼とを別々に裏波溶接することを提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来のチタン
クラッド鋼板の接合においては、その接合端面に空隙が
あり、これを海洋構造物、特にスプラッシュゾーンに使
用すればその空隙より海水が侵入し溶接部とくに炭素鋼
の溶接部を腐食するという問題が生ずる。本発明は海洋
構造物特にそれを支持する脚柱にチタンクラッド鋼板を
より簡易に溶接固定するにあたり、従来の問題点を解消
するものであって、チタンクラッド鋼板を長手方向が水
平になるように配置して接合するように配置を考慮して
露出する接合端面部分を少なくすると共に、この端面に
形成される空隙を密閉しチタンクラッド鋼板の耐食性と
共に構造物全体の耐食性を向上させること目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために以下の構成を要旨とする。すなわち、波浪に
洗われる水面上下部分の構造体周囲に、矩形状のチタン
クラッド鋼板を上下,左右に連続接合して囲繞設置する
海洋構造物において、最上段および最下段のチタンクラ
ッド鋼板を長手方向が水平となるように配置して接合
し、隣接するチタンクラッド鋼板の母材同志を接合する
際、該接合部に形成するチタン合わせ材の欠落部を、合
わせ材と同種のチタン当て板で合わせ材間に架橋するご
とく接合被覆し、上記最上段および最下段の接合露出端
面に形成される空隙をAg−Cu系金属のプラズマ溶接
による溶着金属で密閉被覆してなることを特徴とする耐
食性に優れた海洋構造物である。
【0006】なお、プラズマ溶接ではシールドガスとし
てAr、He等の不活性ガスを用い、センターガスとし
てHeガスを使用することが望ましいが、必要に応じて
Arガスを使用してもよい。通常は、センターガスとし
てH2 ガスを用いるが、H2ガスを使用するとTiの化
合物として脆い水素化合物が形成されるので、H2 を混
入させることは好ましくない。
【0007】
【実施例】以下に本発明を図に示す実施例に基づいて詳
細に説明する。図1は本発明を海洋構造物の脚柱に使用
した実施例を示すものであり、図に示すように、脚柱1
の海水面△TPより△TP+3m〜−2mの範囲近辺の
いわゆるスプラッシュゾーンに、純チタンよりなる合せ
材と炭素鋼あるいは合金鋼よりなる母材とを接合した矩
形平面のチタンクラッド鋼板2を、上下方向および左右
方向に連結囲繞した耐食被覆体Sを設置している。この
耐食被覆体Sは、表面は純チタンで被覆されるが、図4
に示すように上下端面には溶接接合部Wが露出し、海水
あるいはその飛沫に洗われる。溶接接合部Wは、海水耐
食性が低く、腐食による脆化が進行しやすいため、前記
端面は少ない方がよい。
【0008】本発明は矩形平面のチタンクラッド鋼板2
a,2cを長さ方向に並べて配置し、隣接する短片側を
溶接接合することにより長辺側に露出する溶接部が少な
くなるように構成する。このように構成することによっ
て脆化個所をできるだけ少なくできて、構造物の耐食性
が向上する。
【0009】耐食被覆体Sにおける中間部分のチタンク
ラッド鋼板2aは、図1では長辺が垂直方向になるよう
に配置しているが、これに限定するものでなく、上下鋼
板2b,2cと同様に水平状に設定しても良く、そのほ
かの配置であってもよい。
【0010】隣接するチタンクラッド鋼板2a,2bの
接合は、図2(図1のA部拡大図)に示すようにチタン
合せ材3a,3bの端部を切り欠いておき、母材炭素鋼
4a,4bを突き合わせて溶接(プラズマ)する。この
際合せ材切欠部は欠落部5を形成する。この欠落部5は
第3図に示すように、チタン合せ材3a,3bと同質の
チタン材で作られた当て板6で、合せ材3aおよび3b
に跨がって被覆され、当て板6は合せ材3a,3bとそ
れぞれ隅肉溶接7する。尚、欠落部5にはこれを埋める
スペーサー(図示せず)を挿入しても良い。
【0011】図4は、図1B部における露出している溶
接部端面の拡大平面図を示すものであって、この端面に
はチタンと鋼の溶接が困難なために空隙8ができてい
る。この露出している空隙8からは海水が侵入して母材
溶接部を腐食するため、本発明では図5に示すようにA
g−Cu系溶材を用いてプラズマ溶接でシール溶接し、
この溶着金属9で空隙8を被覆する。
【0012】上記溶着金属は鋼とチタンの異材接合が可
能であり、且つ耐食性を有する材料であればAg−Cu
系に限定しない。尚、図中10は脚柱1とチタンクラッ
ド鋼板7との隅肉溶接部である
【0013】
【発明の効果】以上のように、本発明はチタンクラッド
鋼板を上下の端面に溶接接合部が少なくなるように配置
し、しかも隣接するチタンクラッド鋼板を極めて簡単な
方法で接合し、チタン合せ材および同種材で表面を覆っ
て脚柱に固定されると共に、接合端面の空隙を耐食性金
属で閉塞して海水の侵入を遮断する構造としたため、全
体的に耐食性の極めて優れた海洋構造物とすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例を示す斜視図である。
【図2】図1A部の拡大説明図であって、チタンクラッ
ド鋼板の母材接合状態を示す図である。
【図3】図1A部の拡大説明図であって、当て板を接合
した状態を示す図である。
【図4】図1B部の拡大説明図であって、チタンクラッ
ド鋼板の接合端面の状態を示す図である。
【図5】図1B部の拡大説明図であって、シール被覆し
た状態を示す図である。
【符号の説明】
1:脚柱 2:チタンクラッド鋼板 3:チタン合せ板 4:母材 5:欠落部 6:合せ材 7:隅肉溶接 8:空隙 9:溶着金属 10:隅肉溶接部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 和夫 東京都千代田区大手町2−6−3 新日 本製鐵株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−182522(JP,A) 特開 平2−52176(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波浪に洗われる水面上下部分の構造体周
    囲に、矩形状のチタンクラッド鋼板を上下,左右に連続
    接合して囲繞設置する海洋構造物において、最上段およ
    び最下段のチタンクラッド鋼板を長手方向が水平となる
    ように配置して接合し、隣接するチタンクラッド鋼板の
    母材同志を接合する際、該接合部に形成するチタン合わ
    せ材の欠落部を、合わせ材と同種のチタン当て板で合わ
    せ材間に架橋するごとく接合被覆し、上記最上段および
    最下段の接合露出端面に形成される空隙をAg−Cu系
    金属のプラズマ溶接による溶着金属で密閉被覆してなる
    ことを特徴とする耐食性に優れた海洋構造物。
JP3323143A 1991-12-06 1991-12-06 耐食性に優れた海洋構造物 Expired - Lifetime JP2512652B2 (ja)

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