JP2510869B2 - タンデム型負圧ブ―スタ - Google Patents

タンデム型負圧ブ―スタ

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JP2510869B2
JP2510869B2 JP62315694A JP31569487A JP2510869B2 JP 2510869 B2 JP2510869 B2 JP 2510869B2 JP 62315694 A JP62315694 A JP 62315694A JP 31569487 A JP31569487 A JP 31569487A JP 2510869 B2 JP2510869 B2 JP 2510869B2
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義久 宮崎
剛 畑田
和夫 宮崎
隆弘 八郷
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Nissin Kogyo Co Ltd
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Nissin Kogyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は、自動車のブレーキ作動等に用いられるタン
デム型負圧ブースタに関し、特に、ブースタシェルに、
その内部を前部シェル室と後部シェル室とに仕切る隔壁
板を固設し、前部シェル室を前側の前部負圧室と後側の
前部作動室とに区画する前部ブースタピストンと、後部
シェル室を前側の後部負圧室と後側の後部作動室とに区
画する後部ブースタピストンとを、前記隔壁板に摺動自
在に支承されて出力杆に連なるピストンボスを介して連
結し、このピストンボスに、その後端から突出してブー
スタシェルの後壁に摺動自在に支承される弁筒を一体に
形成すると共に、この弁筒内を両負圧室に連通する第1
ポートと、同弁筒内を両作動室に連通する第2ポートと
を設け、この第2ポートは前,後部作動室間を連通する
軸方向ポートと、後部作動室及び弁筒間を連通する半径
方向ポートとから構成され、弁筒内には前後動可能の入
力杆と、この入力杆の前後動に応じて第2ポートを第1
ポートと大気とに連通切換えする制御弁とを配設したタ
ンデム型負圧ブースタに関する。
(2) 従来の技術 かかる負圧ブースタは、例えば実開昭62−121160号公
報に開示されているように、既に知られている。
(3) 発明が解決しようとする問題点 従来、ピストンボスに設けられる第2ポートの軸方向
ポート及び半径方向ポートは、互いにピストンボスの周
方向に離隔して配置されており、しかもそれらポート間
にはピストンボスの段部やストッパ部材等が介在してい
る。このため、制御弁の切換時には、軸方向ポート及び
半径方向ポート間での空気の流通が抵抗され、ブースタ
ピストンの応答性が低下したり、風切音を発したりする
ことが本発明者等によって究明された。
そこで本発明は、制御弁の切換時にはブースタピスト
ンの応答性が良好であると共に風切音を発することがな
く、またピストンボス及び弁筒を一体に形成するも第2
ポートの加工が容易なタンデム型負圧ブースタを提供す
ることを目的とする。
B.発明の構成 (1) 問題点を解決するための手段 上記目的を達成するために本発明によれば、第2ポー
トの軸方向ポート及び半径方向ポートは、後部作動室に
それぞれ開口する軸方向ポートの後端と半径方向ポート
の外端とがピストンボスの周方向上互いに同一位置とな
るように配置され、前記軸方向ポート後端の後部作動室
への開口部は、前記半径方向ポート外端の後部作動室へ
の開口部と近接するように、該軸方向ポートの前側部分
よりもピストンボス径方向に拡開され、前記両開口部相
互は、その相互間においてピストンボスの外面に形成さ
れて該各開口部内面に滑らかに連続する湾曲面を介して
接続される。
(2) 作用 第2ポートの軸方向ポート及び半径方向ポートの後部
作動室への開口部のボス周方向位置が同一であること
と、その両開口部相互を近接させるべく軸方向ポート後
端開口部がピストンボス径方向に拡開されることと、そ
の両開口部の内面相互がピストンボス外周面上の湾曲面
で接続されることとが相俟って、その両開口部相互間の
大幅な区間短縮が図られると共に、両開口部相互間での
空気の流れを円滑なものとすることができる。
従って、制御弁の切換に伴い軸方向ポート及び半径方
向ポート間を空気が流通するときは、後部作動室内にお
ける極めて短い湾曲面対応区間を空気が円滑迅速に通過
する。
(3) 実施例 以下、図面により本発明の一実施例について説明す
る。
先ず第1図において、タンデム型負圧ブースタBのブ
ースタシェル1の前面には、該ブースタBにより作動さ
れるブレーキマスタシリンダMが取付けられる。
ブースタシェル1は、対向端を相互に結合する前後一
対のシェル半体1a,1bと、両シェル半体1a,1b間に挟止さ
れてブースタシェル1内部を前部シェル室2と後部シェ
ル室3とに仕切る隔壁板1cとから構成され、後部シェル
半体1bが図示しない車体に支持される。
前部シェル室2は、それに前後往復動可能に収容され
る鋼板製の前部ブースタピストン4と、その後面に重合
結着されると共に前部シェル半体1aと隔壁板1c間に挟着
されるゴム製の前部ダイヤフラム5とにより、前側の前
部負圧室2aと後側の前部作動室2bとに区画される。また
後部シェル室3は、それに前後往復動可能に収容される
鋼板製の後部ブースタピストン6と、その後面に重合結
着され、且つ隔壁板1cと共に両シェル半体1a,1b間に固
着されるゴム製の後部ダイヤフラム7とにより、前側の
後部負圧室3aと後側の後部作動室3bとに区画される。
前,後部ブースタピストン4,6はそれぞれ鋼板により
環状に成形され、これらは、隔壁板1cにプッシュ8及び
シール部材9を介して摺動自在に支承される合成樹脂製
のピストンボス10の両端に次のように結着される。
即ち、ピストンボス10には、深さが該ボス10の長さの
略半分に達する円形凹部11が前端面に形成され、またそ
の外周面の後端からやや前方に寄った個所にフランジ12
が突設されており、上記円形凹部11には、前部ブースタ
ピストン4の内周端に連設された端壁板13a付の連結筒1
3が嵌合され、また前記フランジ12と協働して後部ブー
スタピストン6を挟持する押え板14がピストンボス10の
後端面に重ねられる。そして、この押え板14、ピストン
ボス10及び端壁板13aの三者は、ピストンボス10の軸線
を囲む複数本(図示では三本)の通しボルト15と、これ
らに螺合するナット16により相互に固着される。
その際、前部ブースタピストン4とピストンボス10の
前端面との間に、前部ダイヤフラム5の内周ビード5a
と、この内周ビード5aの外周面及び後面を覆う金属製の
環状のリテーナ17が挟入され、またフランジ12と押え板
14との間に、後部ブースタピストン6の内周端を包む後
部ダイヤフラム7の内周ビード7aが挟入される。したが
って、前,後部ブースタピストン4,6及びピストンボス1
0の三者が相互に結着されると同時に、各ダイヤフラム
5,7の内周ビード5a,7aが対応するブースタピストン4,6
に固着される。
さらに、通しボルト15の挿通のためにピストンボス10
に設けられたボルト孔18にはシール部材19が装着され、
これによってボルト孔18による前部負圧室2a及び後部作
動室3b間の連通が阻止される。また前記端壁板13a及び
ピストンボス10間には、複数本の通しボルト15を囲繞す
るシール部材20が介装され、これによって、端壁板13a
及びピストンボス10の当接面間隙による後述の第1及び
第2ポート30,31間の連通が阻止される。
各通しボルト15は、角形頭部15aを後部作動室3b側に
向けて配置され、その角形頭部15aが回転不能に嵌合す
る同形の凹部21(第2図参照)が前記押え板14に形成さ
れる。したがって、前部負圧室2a側でナット16を通しボ
ルト15に螺合する際、該ボルト15の回転が防止されるの
で、ナット16の締付けを確実に行うことができる。
上記通しボルト15及びナット16を利用して、連結筒13
の端壁板13aに座板22が重合結着される。この座板22
は、複数のナット16間でナット16の高さよりも高く***
した複数の座部22a(第3図参照)を備えており、この
座部22aと前部シェル半体1aとの間にピストンボス10を
後退方向へ付勢する戻しばね23が縮設される。こうして
戻しばね23は連結筒13と共にピストンボス10前面の凹部
11に受容される。
両ブースタピストン4,6の後退限は、後部ダイヤフラ
ム6の後面に多数***した突起24がブースタシェル1の
後壁に当接することにより規定される。
前部負圧室2aは、負圧導入管29を介して図示しない負
圧源(例えば内燃機関の吸気マニホールド内部)と接続
される。また前,後部両負圧室2a,3aは、ピストンボス1
0に穿設された二股状の第1ポート30を介して、同ボス1
0の後端に一体成形された弁筒25内に連通し、また前,
後部両作動室2b,3bは、同じくピストンボス10に穿設さ
れた一対の第2ポート31,31を介して弁筒25内に連通す
る。そして、第2ポート31,31は弁筒25内の制御弁32に
より第1ポート30と、前記後方延長筒26の端壁26aに開
口する大気導入口33とに交互に連通切換えされる。
弁筒25内には、ブレーキペダル34に連なる入力杆35
と、これにより制御される前記制御弁32が次のように設
けられる。即ち、弁筒25内の前部には弁ピストン38が摺
合され、この弁ピストン38には、前記大気導入口33を貫
通した入力杆35の前端が首振り可能に結合される。また
弁筒25の内周面には環状の第1弁座401が突設され、こ
れに囲繞される環状の第2弁座402が弁ピストン38の後
端面に形成され、これら弁座401,402と協働する弁体41
が弁筒25内に配設される。弁体41はゴム製であって、前
後両端を開放した筒状をなしており、その後端部即ち基
端部41aは、弁筒25の内周面に嵌着された保持筒42によ
り、弁筒25内周面との密着状態に保持される。この弁体
41は、上記基端部41aから半径方向内方へ屈曲した薄肉
の可撓部41b、及びこの可撓部41bの前端に連なる肉厚の
弁部41cを備えており、その弁部41cは前記第1及び第2
弁座401,402に対向して配置される。
而して、弁部41cは可撓部41bの変形により前後移動が
可能であって、前進時には第1及び第2弁座401,402
着座し、後退時には保持筒42の前端で受止められる。
弁部41cには環状の補強板43が埋設され、これと入力
杆35との間には、弁部41cを両弁座401,402に向って付勢
する弁ばね44が縮設される。
弁筒25の内面には、第1弁座401の外側で前記第1ポ
ート30の一端が、また同弁座401の内側で前記第2ポー
ト31の一端がそれぞれ開口する。
また第2弁座402の内側は弁体41及び保持筒42の中空
部を通して大気導入口33と連通する。
而して、弁体41、弁ばね44、第1弁座401及び第2弁
座402により制御弁32が構成される。
入力杆35及び保持筒42間には、入力杆35をその後退限
に向って付勢する戻しばね45が縮設される。
入力杆35の後退限は、入力杆35に進退調節可能に螺合
したストッパ板46が後方延長筒26の端壁26a内面に当接
することにより規制される。したがって、ストッパ板46
を回せば、ストッパ板46と入力杆35との螺合位置が変わ
るので、入力杆35の後退限を前後に調節することができ
る。この調節後のストッパ板46の固定は、同じく入力杆
35に螺合したロックナット47の緊締により行われる。上
記ストッパ板46には、これが大気導入口33を閉塞しない
ように通気孔48が穿設されている。
弁筒25には、大気導入口33から弁筒25内に取入れる空
気を濾過するためのエアフィルタ49が入力杆35を取巻い
て装着される。このエアフィルタ49は入力杆35と弁筒25
との相対変位を妨げないように適度な柔軟性を有する。
ピストンボス10には、その前面中心部に開口する大シ
リンダ孔37と、この大シリンダ孔37及び弁筒25内に両端
が開口する小シリンダ孔36とが設けられる。そして小シ
リンダ36には、前記弁ピストン38と一体または弁ピスト
ン38に当接する反力ピストン52が摺合され、大シリンダ
孔37には、反力ピストン52に対向する弾性ピストン50、
及びこの弾性ピストン50の前面に重合される出力ピスト
ン51が摺合される。この出力ピストン51の大シリンダ孔
37からの抜出防止のために、前記端壁板13aの内周縁が
大シリンダ孔37の開口部まで張出されている。
出力ピストン51の前面には出力杆53が突設され、この
出力杆53は前記ブレーキマスタシリンダMのピストン55
に連設される。
第1図、第4図及び第5図において、前記各第2ポー
ト31は、両作動室2b,3b間を連通する軸方向ポート31A
と、後部作動室3b及び弁筒25間を連通する半径方向ポー
ト31Rとから構成される。これら軸方向ポート31A及び半
径方向ポート31Rは、該軸方向ポート31Aの後端と半径方
向ポート31Rの外端とが何れも後部作動室3bに直接開口
し且つピストンボス10の周方向上互いに同一位置となる
ように配置されており、前記軸方向ポート31A後端及び
半径方向ポート31R外端の、後部作動室3bへの開口部相
互は、その相互間においてピストンボス10の外周面に形
成されてその各開口部内面に滑らかに連続する湾曲面r
を介して接続される。
また軸方向ポート31Aは、ピストンボス10の後端から
前記凹部11近くまで延びる後部長孔cと、ピストンボス
10の前端から後部長孔c近くまで延びる前部長孔aと、
両長孔a,c間を連続的に接続するテーパ孔bとから構成
される。上記長孔a,cは、いずれもピストンボス10の周
方向に長径を向けて配置されるが、前部長孔aは、後部
長孔cよりも偏平に且つ長径を大にして形成される。而
して、軸方向ポート31A後端の後部作動室3bへの開口部
(即ち後部長孔cの後部作動室3bへの開口部)は、半径
方向ポート31R外端の後部作動室3bへの開口部と近接す
るように、第1,5図に明示される如く該軸方向ポート31A
の前側部分(即ち前記テーパ孔b,前部長孔a)よりもピ
ストンボス10径方向に拡開されている。
さらに前部長孔aは、ピストンボス10の凹部11内周面
に形成された軸方向の溝56を連結筒13の外周面で覆うこ
とにより構成され、また前部長孔aの前端はピストンボ
ス10の前端面及び外周面に開口する切欠き57とされる。
このようにすると、ピストンボス10の成形時、偏平度合
いの大きい前方長孔aを金型により簡単に形成すること
ができる。
次にこの実施例の作用を説明する。先ず負圧ブースタ
Bの休止状態では、第1図に示すように、入力杆35は後
退限に位置し、制御弁32は、弁部41cを第1及び第2弁
座401,402に着座させて前,後部両作動室2b,3bを両負圧
室2a,3a及び大気導入口33のいずれとも不通にした中立
状態にあり、このような制御弁32により、両負圧室2a,3
bには、負圧導入管29を通して供給される負圧源の負圧
が蓄えられ、両作動室2b,3bには、大気により適当に希
釈された負圧が保持される。こうして前,後部ブースタ
ピストン4,6には、前部の負圧室2aと作動室2b、後部の
負圧室3aと作動室3bの各間に生じる気圧差により僅かな
前進力が与えられるが、これらの前進力と戻しばね23の
弾発力とが釣合って、両ブースタピストン4,6は後退限
から僅かに前進したところで停止している。
いま、車両を制動すべくブレーキペダル34を踏込み、
入力杆35及び弁ピストン38を前進させれば、当初、両ブ
ースタピストン4,6は不動であるから、第2弁座402が弁
部41cから直ちに離れて両作動室2b,3bを大気導入口33に
連通させる。その結果、大気が大気導入口33から第2弁
座402及び第2ポート31を通して両作動室2b,3bに素早く
導入され、該室2b,3bを両負圧室2a,3aより高圧にするの
で、それらの気圧差に基づく大きな前進力を得て両ブー
スタピストン4,6は戻しばね23の力に抗して応答良く前
進し、出力杆53を介してブレーキマスタシリンダMのピ
ストン55を前方へ駆動する。こうして、ブレーキマスタ
シリンダMをブレーキペダル34の踏込みに遅れなく作動
させ、車両に制動をかけることができる。
このような制動中、入力杆35と共に、弁ピストン38も
前進して反力ピストン52を介し弾性ピストン50に当接す
るが、その弾性ピストン50は、両ブースタピストン4,6
の作動反力を受けて小シリンダ孔36側へ膨出変形し、反
力ピストン52に上記反力の一部を作用させるので、その
力は弁ピストン38及び入力杆35を介してブレーキペダル
34側にフィードバックされる。このような反力作用によ
り操縦者は出力杆53の出力、即ち制動力の大きさを感知
することができる。
ブレーキペダル34に対する踏力、即ち入力杆35の入力
の増加により出力杆53の出力が倍力限界点を超えると、
弁ピストン38は前面をピストンボス10に当接させるの
で、前記入力全体が弁ピストン38、ピストンボス10、弾
性ピストン50及び出力ピストン51を介して出力杆53に伝
達することになり、結局、各ブースタピストン4,6の気
圧差による前進力と入力による前進力との和が出力杆53
から出力される。
次に、ブレーキペダル34に対する踏力を解放すると、
まず入力杆35が戻しばね45の弾発力により弁ピストン38
と共に後退し、第2弁座402を弁体41の弁部41cに着座さ
せると共に弁部41cを第1弁部401から大きく離間させる
ので、両作動室2b,3bが第1及び第2ポート30,31を介し
て両負圧室2a,3aと連通して各ブースタピストン4,6前後
の気圧差が直ちに無くなり、したがって両ブースタピス
トン4,6は戻しばね23の弾発力をもって後退し、ブレー
キマスタシリンダMの作動を解除していく。そして、入
力杆35がストッパ板46を延長筒26の隔壁26aに当接させ
る後退限まで戻ると、後部ブースタピストン6は、第6
図に示すように、一旦後部ダイヤフラム7の突起24をブ
ースタシェル1の後壁に当接させる後退限まで戻り、今
度は第1弁座401を弁座41cに着座させると共に弁部41c
を第2弁座402から僅かに離間させるので、第2ポート3
1を通して再び両作動室2b,3bに大気が導入されるが、そ
れにより生じる気圧差により両ブースタピストン4,6が
少しく前進すれば第2弁座402及び弁部41c間の小間隙は
無くなり、制御弁32を当初の中立状態にする。こうして
両作動室2b,3bには大気に希釈された負圧が保持され、
負圧ブースタBは第1図の休止状態となる。
このようなタンデム型負圧ブースタBにおいて、ピス
トンボス10、前部ブースタピストン4に連なる連結筒13
の端壁板13a、及びピストンボス10と協働して後部ブー
スタピストン6を挟持する押え板14の三者をピストンボ
ス10の軸線周りに配置された複数本の通しボルト15と、
これらに螺合するナット16とにより結着し、さらに前部
ブースタピストン4及びピストンボス10間に前部ダイヤ
フラム5の内周ビード5aを、また後部ブースタピストン
6及び押え板14間に後部ダイヤフラム7の内周ビード7a
をそれぞれ挟入したので、ピストンボス10を分割するこ
となく、これに前,後部ピストン4,6及び前,後部ダイ
ヤフラム5,7を結着することができ、しかも連結筒13の
端壁板13a及び押え板14は複数本の通しボルト15により
回転を拘束されるので、ナット16の締付時でも回転する
ことはなく、これにより前,後部ダイヤフラム5,7の捩
れを防止することができる。
また、第2ポート31を構成する軸方向ポート31A及び
半径方向ポート31Rの後部作動室3bへの開口部のボス周
方向位置が同一であることと、その両開口部相互を近接
させるべく軸方向ポート31Aの後端開口部がボス径方向
に拡開されることと、その両開口部の内面相互がピスト
ンボス10外周面上の湾曲面rで接続されることとが相俟
って、その両開口部相互間の大幅な区間短縮を達成する
ことができると共に、両開口部相互間での空気の流れを
円滑なものとすることができる。それらの結果、制御弁
32の切換に伴い軸方向ポート31A及び半径方向ポート31R
間を空気が流通するときは、後部作動室3b内における極
めて短い湾曲面対応区間を空気が円滑迅速に通過するこ
とができ、従って前、後部ブースタピストン4,6の応答
性が良好になると共に、風切音の発生が極力抑えられ
る。
更に、第2ポート31の軸方向ポート31Aは、ピストン
ボス10の周方向へ長径を向けてピストンボス10の後端か
ら前記凹部11近くまで延びる後部長孔cと、この後部長
孔cよりも偏平で長径が大きく且つピストンボス10の前
端から後部長孔c近くまで延びる前部長孔aと、それら
前,後部長孔a,c間を連続的に後続するテーパ孔bとか
ら構成されるので、軸方向ポート31Aの断面積を、前記
凹部11に制約されることなく、全長に亘り充分大きく取
ることができ、したがって制御弁32の切換時、軸方向ポ
ート31Aでは多量の空気のスムーズな流通が可能であ
る。
C.発明の効果 以上のように本発明によれば、第2ポートの軸方向ポ
ート及び半径方向ポートは、後部作動室にそれぞれ開口
する軸方向ポートの後端と半径方向ポートの外端とがピ
ストンボスの周方向上互いに同一位置となるように配置
され、軸方向ポート後端の後部作動室への開口部は、半
径方向ポート外端の後部作動室への開口部と近接するよ
うに、該軸方向ポートの前側部分よりもピストンボス径
方向に拡開され、前記両開口部相互は、その相互間にお
いてピストンボスの外面に形成されて該拡開口部内面に
滑らかに連続する湾曲面を介して接続されるので、上記
軸方向ポート及び半径方向ポートの後部作動室への開口
部相互間の大幅な区間短縮を達成することができると共
に、両開口部相互間での空気の流れを円滑なものとする
ことができ、従って制御弁の切換に伴い軸方向ポート及
び半径方向ポート間を空気が流通するときは、後部作動
室における短い湾曲面対応区間を円滑迅速に通過するこ
とができて、ブースタピストンの応答性向上と、風切音
の発生防止とに寄与することができる。
また第2ポートの上記軸方向ポート後端及び半径方向
ポート外端が共に後部作動室に直接開口していることか
ら、前記ピストンボスと弁筒とを一体に形成するも、そ
の各方向ポートの加工を難なく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示すもので、第1図はタンデ
ム型負圧ブースタの休止状態での縦断側面図、第2図及
び第3図は第1図のII−II線及びIII−III線断面図、第
4図はピストンボスの平面図、第5図は第4図のV−V
線断面図、第6図は同負圧ブースタが作動を終えて休止
状態に戻る直前の状態を示す部分縦断側面図である。 B……負圧ブースタ、r……湾曲面、 1……ブースタシェル、1a,1b……シェル半体、1c……
隔壁板、2……前部シェル室、2a……前部負圧室、2b…
…前部作動室、3……後部シェル室、3a……後部負圧
室、3b……後部作動室、4……前部ブースタピストン、
5……前部ダイヤフラム、5a……内周ビード、6……後
部ブースタピストン、7……後部ダイヤフラム、10……
ピストンボス、13……連結筒、13a……端壁板、14……
押え板、15……通しボルト、16……ナット、25……弁
筒、30……第1ポート、31……第2ポート、31A……軸
方向ポート、31R……半径方向ポート、32……制御弁、3
3……大気導入口、35……入力杆、53……出力杆
フロントページの続き (72)発明者 畑田 剛 長野県上田市大字国分840番地 日信工 業株式会社内 (72)発明者 宮崎 和夫 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 八郷 隆弘 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 実開 昭53−95091(JP,U) 特公 昭47−47077(JP,B1) 特公 昭50−5787(JP,B1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブースタシェル(1)に、その内部を前部
    シェル室(2)と後部シェル室(3)とに仕切る隔壁板
    (1c)を固設し、前部シェル室(2)を前側の前部負圧
    室(2a)と後側の前部作動室(2b)とに区画する前部ブ
    ースタピストン(4)と、後部シェル室(3)を前側の
    後部負圧室(3a)と後側の後部作動室(3b)とに区画す
    る後部ブースタピストン(6)とを、前記隔壁板(1c)
    に摺動自在に支承されて出力杆(53)に連なるピストン
    ボス(10)を介して連結し、このピストンボス(10)
    に、その後端面から後方に突出してブースタシェル
    (1)の後壁に摺動自在に支承される弁筒(25)を一体
    に形成すると共に、その弁筒(25)内を両負圧室(2a,3
    a)に連通する第1ポート(30)と、同弁筒(25)内を
    両作動室(2b,3b)に連通する第2ポート(31)とを設
    け、この第2ポート(31)は前,後部作動室(2b,3b)
    間を連通する軸方向ポート(31A)と、後部作動室(3
    b)及び弁筒(25)内間を連通する半径方向ポート(31
    R)とから構成され、弁筒(25)内には前後動可能の入
    力杆(35)と、この入力杆(35)の前後動に応じて第2
    ポート(31)を第1ポート(30)と大気とに連通切換え
    する制御弁(32)とを配設したタンデム型負圧ブースタ
    において、 第2ポート(31)の前記軸方向ポート(31A)及び半径
    方向ポート(31R)は、後部作動室(3b)にそれぞれ開
    口する軸方向ポート(31A)の後端と半径方向ポート(3
    1R)の外端とがピストンボス(10)の周方向上互いに同
    一位置となるように配置され、前記軸方向ポート(31
    A)後端の後部作動室(3b)への開口部は、前記半径方
    向ポート(31R)外端の後部作動室(3b)への開口部と
    近接するように、該軸方向ポート(31A)の前側部分よ
    りもピストンボス(10)径方向に拡開され、前記両開口
    部相互は、その相互間においてピストンボス(10)の外
    周面に形成されて該各開口部内面に滑らかに連続する湾
    曲面(r)を介して接続されたことを特徴とする、タン
    デム型負圧ブースタ。
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