JP2509206B2 - セリウム酸化剤 - Google Patents

セリウム酸化剤

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JP2509206B2 JP62046915A JP4691587A JP2509206B2 JP 2509206 B2 JP2509206 B2 JP 2509206B2 JP 62046915 A JP62046915 A JP 62046915A JP 4691587 A JP4691587 A JP 4691587A JP 2509206 B2 JP2509206 B2 JP 2509206B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、新規な固体のセリウム(IV)化合物および
その製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明のセリ
ウム(IV)化合物は水酸化メタンスルホン酸セリウム
(IV)水和物(cerium methanesulfonate hydroxide hy
drate)である。
セリウム(IV)は芳香族カルボニル化合物を製造する
ためのよく知られた酸化剤である。しかしながら、従来
知られたセリウム(IV)のいずれも、芳香族化合物の急
速な選択的酸化の目的に理想的ではない。例えば、ある
種のセリウム塩類(例えば、塩化物、硝酸塩、過塩素酸
塩)の陰イオン類は、大量の望ましくない副生物を生成
するか、あるいはそれらを商業的規模で使用することを
妨害する不安定な条件を示す方法で、有機基質と高度に
反応性である。これより反応性に劣る陰イオン類(例え
ば、硫酸塩、酢酸塩、フッ化物、フッ化ホス素、フッ化
ケイ素)は、一般に、溶解度が低い塩類を形成し、反応
速度を阻害しおよび/または使用済み酸化剤の容易に再
生される能力を阻害する。さらに、ある種の有機酸塩類
(例えば、ベンゼンスルホン酸塩)は有機化合物の酸化
において有用であるための十分な安定性をもたない。
セリウム(III)/セリウム(IV)イオンは知られて
おりかつ酸化反応において使用されてきているが、酸化
条件下に十分に安定であって、間接電気化学的酸化法に
おいて有用であり、高度の効率でセリウム(III)種と
セリウム(IV)種との間の反復サイクリングを実施で
き、所望のカルボニル基含有化合物の生成において高度
に選択的である酸化剤であり、それらが使用される方法
を商業的に魅力的とする高い反応速度を示すことがで
き、必要量で容易に輸送、貯蔵および計量することがで
きる固体の安定な物質であり、そして水中に容易に溶解
して水溶液を形成することができる、セリウム(IV)酸
化剤が要求されている。
1986年5月5日に提出された同時係属出願859,548号
において、少なくとも1.5モルの濃度の遊離のメタンス
ルホン酸と組み合わせてメタンスルホン酸のセリウム塩
の水溶液を酸化手段として使用して、芳香族カルボニル
基含有化合物の生成において高い収率および選択率を達
成することを記載した。ここに記載する固体のセリウム
(IV)物質は、同一の目的に使用して同一の結果を達成
することができる。それは使用前延長した期間にわたっ
て貯蔵できる、固体の輸送容易な物質という利点を有す
る。使用するとき、それは容易に溶解して酸化剤溶液を
形成する。
本発明によれば、後に詳しく説明する、固体の安定な
化合物である水酸化メタンスルホン酸セリウム(IV)水
和物が提供される。この化合物は、芳香族化合物および
アルキル芳香族化合物を高い選択率でカルボニル含有化
合物に転化する酸化法に有利に使用することができる。
本発明のセリウム(IV)酸化剤は、所望の性質の組み合
わせ(安定性、溶解度、反応性、カルボニル化合物の生
成の選択性、高い電流密度で高い効率での生成、および
セリウム(III)とセリウム(IV)との間の反復サイク
リングの能力)を示すので、高度に魅力的な化合物であ
る。
この明細書において使用する用語を、本発明の明瞭な
説明の提供を促進する目的で下に定義する: 用語「芳香族」は、特記しないかぎり、ベンゼン環式
化合物および融合したベンゼン環式化合物、例えば、ベ
ンゼン、ナフタレン、アントラセンなどを意味する。こ
れらの化合物は置換されていないか、あるいは酸化に対
して不活性である置換基、例えば、ハロゲン、アルコキ
シ、ニトロ、スルホニル、アミド、第三アミノ、第三ア
ルキルおよびカルボキシレートエステル基を含有するこ
とができる。
用語「アルキル芳香族」は、C1−C6アルキル置換のベ
ンゼン環式化合物および融合ベンゼン環式化合物を意味
する。これらの化合物は、芳香族環に結合した1または
2以上の第一または第二C1−C6アルキル基を含有しそし
て、さらに、酸化に対して不活性である置換基、例え
ば、ハロゲン、アルコキシ、ニトロ、スルホニル、アミ
ド、第三アミノ、第三アルキルおよびカルボキシレート
エステル基を含有することができる。このような化合物
の例は、トルエン、(o、mまたはp)キシレン、トリ
メチルベンゼン、(o、mまたはp)エチルトルエン、
(o、mまたはp)プロピルトルエン、(o、mまたは
p)メトキシエチルベンゼン、(o、mまたはp)エト
キシエチルベンゼン、1,2−ジメチルナフタレン、
(o、mまたはp)メチル−N,N−ジメチルアニリン、
(o、mまたはp)クロロトルエンなどを包含する。
用語「間接電気化学的酸化」は、2つの工程におい
て、第1工程が陽極電化の交換により金属イオンの酸化
剤(例えば、Ce+4)を提供し、そして第2工程が金属イ
オンの酸化剤を芳香族化合物またはアルキル芳香族化合
物と反応させてカルボニル含有化合物を生成するように
進行する、芳香族化合物またはアルキル芳香族化合物の
酸化を意味する。芳香族化合物またはアルキル芳香族化
合物の酸化は、金属イオンの不存在下において選択的に
起こらない。有機基質の間接電気化学的酸化は、電気化
学的反応器内(槽内)であるいは電気化学的反応器外
(槽外)で実施することができる。
用語「セリウム(III)(cerous)」、セリウム(I
V)(ceric)」および「セリウム(cerium)」は、それ
ぞれ、その低い原子価状態(+3)、その高い原子価状
態(+4)および低いおよび高い原子価状態の種の混合
物としてのセリウムイオンまたはセリウムイオンの塩を
意味する。
本発明のセリウム(IV)酸化剤は、水酸化メタンスル
ホン酸セリウム(IV)水和物と表示すべき固体の化合物
である。この化合物は原子式CeC2H10S2O9で表わされ、
またCe(CH3SO32O・2H2OまたはCe(CH3SO3(OH)
・H2Oなる構造式で表わすこともできる。追加の水を
この化合物に会合(associate)させることができる。
この固体は次の元素分析を有する:36.2重量%(理論値3
6.65重量%)のセリウム、6.6重量%(6.3重量%)の炭
素、17.0重量%(16.75重量%)のイオウ、2.6重量%
(2.62重量%)の水素および37.6重量%(37.7重量%)
の酸素。この化合物は(示唆走査熱量計により)195.6
℃の溶融勾配の開始を示し、215.5℃のピーク最大を有
する。後記の実施例Iで得られた本発明の化合物の赤外
スペクトル分析(KBrのペレツトを使用して実施した)
を第1図に示す。
本発明の水酸化メタンスルホン酸セリウム(IV)水和
物、有機化合物、とくに芳香族化合物およびアルキル置
換芳香族化合物のためのきわめて優れた1電子酸化剤で
ある。本発明の化合物は、酸化剤種を再生する能力をも
つために、簡単な1工程レドックス反応またはサイクル
的仲介方法において使用することができる。前述のよう
に、同時係属米国特許出願第859,548号において、ある
種のセリウム塩類は、その酸化または還元された形態
で、反応系に対して悪影響を及ぼす陰イオンを有する。
例えば、硫酸のセリウム塩およびトリフルオロ酢酸のセ
リウム塩は、弱酸中で低い溶解度を有し、そして酸濃度
の増加とともに溶解度を減少することが知られている。
本発明のセリウム(IV)化合物は、ある種のセリウム
(III)塩類をメタンスルホン酸と接触させてメタスル
ホン酸のセリウム(III)塩中間体を形成し、この中間
体を小過剰量の遊離酸の存在下に電気化学的に酸化し、
そして得られた水酸化メタンスルホン酸セリウム(IV)
水和物を回収することによって形成することができる。
詳しくは、セリウム(IV)化合物は、水溶液中で、酸化
セリウム(III)、炭酸セリウム(III)、水酸化セリウ
ム(III)またはそれらの混合物を、初期のセリウム(I
II)塩の中和に必要量より小過剰量のメタンスルホン酸
と接触させることによって形成される。したがって、セ
リウム(III)[例えば、炭酸セリウム(III)など]の
1モルにつき、この溶液は2モルより多い遊離酸を含有
すべきである。酸の過剰量は、メタンスルホン酸セリウ
ム(III)の形成に要求される化学量論的量よりも、小
過剰、例えば、約0.1〜1.3モル過剰、好ましくは約0.5
〜約1.3モル過剰であるべきである。溶液中のセリウム
(III)イオンの濃度は、約0.2モルに等しいかあるいは
それより大きく、好ましくは約0.5〜1.5モルであるべき
である。さらに、溶液は他の無機酸の無関係の陰イオ
ン、例えば、硫酸、硝酸、過塩素酸などの陰イオンを実
質的に含有してはならない。このような陰イオンが存在
するとき、それらは、本発明の化合物を回収するために
溶液を使用する前に、既知の手段により除去すべきであ
る。例えば、硫酸イオンが存在する場合、硫酸イオンは
炭酸鉛(II)で沈殿させることによって除去できる。同
様に、塩素イオンは溶液を炭酸銀で処理することによっ
て除去できる。他の無関係のイオンは技術的に知られた
同様な方法で除去することができる。
そのように形成した溶液を電解槽へ導入する。槽は分
割されていないか、あるいは電極間の多孔質の仕切の壁
または膜で分割されていることができる。電極は任意の
適当な形態、例えば、板、格子、エキスパンドメタル、
または網状多孔質材料などであることができる。陽極は
金属イオンの酸化を実施するために適当な既知の材料の
いずれであることもでき、そして、好ましくは、鉛、酸
化鉛、白金、白金化チタン、白金化ニオブまたは金属酸
化物−チタン複合体である。槽の陰極は酸水溶液中で、
金属イオン、例えば、鋼、銅およびニッケルの存在下ま
たは不存在下に還元を実施するために適当な任意の既知
の金属であることができる。セリウム(III)の溶液を
仕切られた槽の陽極液部分の中に導入する。電解槽はセ
リウム(III)イオンをセリウム(IV)イオンに酸化す
ることを可能とするきわめて優れた手段を提供し、そし
てセリウム(IV)イオンは2モルのメタンスルホン酸と
結合して、ここに記載する条件下に本発明の固体の生成
物、水酸化メタンスルホン酸セリウム(IV)水和物を生
成する。さらに、セリウム(III)の溶液は、この方法
を妨害しかつ分離を必要とする副生物を生成しないで、
きれいな陰極の還元を提供する能力を有する。
電解は約2〜20ボルトの範囲の電圧において、約0.1
〜500mA/cm2、好ましくは10〜400mA/cm2、最も好ましく
は30〜300mA/cm2(あらさ係数を排除する電極面積が基
づく)の範囲の電流密度で実施することができる。電解
は約−20〜150℃、好ましくは0〜100℃の温度において
実施できる。
前述の弱酸性のメタンスルホン酸セリウム(III)溶
液は、電解酸化すると、所望の水酸化メタンスルホン酸
セリウム(IV)水和物を生成することが発見された。セ
リウム(IV)は、濾過などおよび水、アセトニトリルま
たは他の被溶媒の液体を使用する洗浄により、容易に回
収することができる。
本発明のセリウム(IV)化合物を使用して有効に酸化
できる有機化合物は、芳香族化合物およびアルキル芳香
族化合物である。芳香族化合物は、ベンジル環式化合物
および融合ベンジル環式化合物を包含し、これらの化合
物は置換されていないか、ああるいは酸化に対して実質
的に不活性である基で置換されていることができる。こ
のような化合物の例は、ベンゼン、ナフタレン、アント
ラセンなど、ならびに本発明の間接酸化に対して不活性
である環に結合した基を含有するこのような化合物を包
含する。このような基は、簡単な実験室の試験によって
簡単に決定することができ、そして(C1−C4)アルコキ
シ、tert−アルキル(C1−C4)、フェノキシ、ニトロ、
tert−アミノ、スルホニル、アミド、およびカルボン酸
エステル基などを包含する。アルキル置換芳香族化合物
は、さらに少なくとも1つの第一アルキルまたは第二ア
ルキル基あるいは両者を含有する、上に定義した芳香族
化合物を包含する。
前述の有機化合物は、本発明の水酸化メタンスルホン
酸セリウム(IV)水和物を含有する溶液または懸濁液を
有機化合物と接触させることによって、それらのそれぞ
れのカルボニル含有化合物に酸化される。酸化手段とし
て有用な本発明の水酸化メタンスルホン酸セリウム(I
V)水和物の懸濁液または分散液は、固体のセリウム(I
V)塩を含有する最初に形成した弱酸系を使用するか、
あるいは固体のセリウム(IV)塩を水性弱酸系中に分散
させることによって容易に形成できる。セリウム(IV)
化合物の溶液はこの化合物を水中に溶解することによっ
て形成できる。本発明の化合物は弱い酸性の水溶液(例
えば、0.1〜1.3モルの濃度のメタンスルホン酸を含有す
る溶液)中に実質的に不溶液であるが、驚くべきことに
は、この化合物は実質的に中性(pH6.5〜7.5)の水また
は脱イオン(D.I.)水中に非常に高度に可溶性であるこ
とが発見された。こうして、水酸化メタンスルホン酸セ
リウム(IV)水和物の水溶液は、本発明の化合物を淡水
中に溶解することによって容易に形成することができ
る。有機化合物の酸化は、強い酸性の溶液、すなわち、
少なくとも1.5モルの遊離のメタンスルホン酸の濃度を
有する溶液中で実施することができる。これらの溶液
は、必要量の酸をセリウム(IV)化合物−水の溶液中に
急速に添加して、要求する少なくとも1.5モルの濃度を
発生させることによって形成することができる。
セリウム(IV)酸化剤と芳香族化合物およびアルキル
芳香族化合物との接触は、セリウム(IV)酸化剤を含有
する水性系中に前記化合物を単に溶解または分散させる
ことによって実施することができる。芳香族化合物およ
びアルキル芳香族化合物は、水相中に溶解または分散さ
せて、あるいは有機溶媒中に溶解させて反応器へ導入す
ることができる。
セリウム(IV)酸化剤と芳香族化合物およびアルキル
芳香族化合物とはバッチ方法で接触させることができ
る。好ましくは、セリウム(IV)酸化剤は、芳香族化合
物およびアルキル芳香族化合物およびセリウム(IV)酸
化剤を反応器内で撹拌下に接触させる、連続の仲介(me
diated)法において使用できる。この化合物および酸化
剤を反応器中に連続的に導入する。使用済み[セリウム
(III)]酸化剤および生成したカルボニル含有芳香族
化合物およびアルキル芳香族化合物を含有する溶液を取
り出し、そしてカルボニル化合物を普通の手段、例え
ば、蒸留、相分離、沈殿あるいは適当な溶媒、ジクロロ
アルカン、シクロヘキサンなどを使用する抽出によって
回収する。分離の特定のモードは形成する生成物の同一
性に依存し、そして当業者によって容易に決定されう
る。次いで、残留する溶液を電気化学的槽へ移し、ここ
でセリウム(III)イオンに富んだ水性酸性媒質を電気
化学的に再生してセリウム(IV)に富んだ系にする。酸
化系は少なくとも0.2モル、好ましくは少なくとも0.5モ
ルの濃度でセリウムイオンを含有すべきである。
セリウム(IV)酸化剤として本発明の酸化剤を使用す
る前述の方法(とくに仲介された方法)は、セリウム
(IV)イオンを高い濃度および高い溶解度でに提供し
て、有機化合物を高い反応速度で酸化することができ
る。さらに、予期せざることには、この発明は、副生物
を実質的に生成しないで、キノン類(芳香族化合物か
ら)およびアルデヒド類またはケトン類を(アルキル芳
香族化合物から)容易にかつ選択的に生成する手段を提
供する。
有機酸化は周囲の温度および圧力の条件下に実施する
ことができる。温度は約0〜100℃で変化することがで
き、20〜75℃は好ましい。圧力は必要に応じて高いかあ
るいは低くあることができる。
次の実施例により本発明を説明するが、特許請求の範
囲によって規定される本発明はこれらの実施例によって
限定されない。特記しないかぎり、すべての部および百
分率は重量による。
実施例I 276部のメタンスルホン酸を、150部の水中の219部の
炭酸セリウム(III)(五水和物として得られた)の撹
拌した懸濁液にゆっくり添加した。二酸化炭素の発生が
完結したとき、水を添加して、1.8モルのメタンスルホ
ン酸セリウム(III)[Ce(CH3SO3]および1モル
の遊離のメタンスルホン酸を含有する450mlの体積にし
た。
上の溶液を板およびフレーム型の電解槽の陽極室に導
入した。陽極は63.5μmの白金が被覆された表面(合計
の表面積約50cm2)を有する白金クラッド−ニオブであ
った。陽極室は、商用パーフルオロイオン交換樹脂の膜
[ナフィオン(Nafion)390]によって陰極室と分離さ
れていた。陽極液の温度は40℃であり、そして5アンペ
アの一定電流を54分間流して、次いで3アンペアを211
分間流した。スラリーが陽極室に生じた。スラリーは合
計のCe(IV)含量が0.53モルであった(理論的収量は0.
56である;94.6%の電流効率)。陰極室はステンレス鋼
の陰極を含有し、そしてプロトンを水素ガスにきれいに
還元させた。
陽極液のスラリーを周囲温度で一夜撹拌した。固体の
生成物を濾過により分離し、そして60℃で約15時間真空
乾燥した。回収された生成物を15mlのアセトニトリルで
洗浄し、次いで再び60℃で約15時間真空乾燥すると、9
7.3部の黄色固体が得られた。この黄色固体は、Ce(CH3
SO3(OH)・H2Oに合致する、次の元素分析値を有
した。計算値:Ce、36.65%;C、6.28%;S、16.75%;H、
2.62%。実測値:Ce、36.2%;C、6.59%;S、16.97%;H、
2.57%。示差走査熱量計は195.6℃に溶融勾配の傾斜の
開始を示し、そしてピーク最大は215.5℃であった。赤
外スペクトル(KBrペレット)を第1図に示す。
実施例II(参考例) 23部のCe(CH3SO3(OH)・H2Oを120部の水中に
導入し、そして撹拌して固体を溶解した。次いで、この
溶液を60℃に加熱した。30容量部のメタンスルホン酸を
ほぼ15秒にわたって滴々添加した。この溶液は窒素でパ
ージし、そして30容量部の1,2−ジクロロエタン中の1.2
8部のナフタレンの溶液を添加した。45分間激しく撹拌
した後、生ずる混合物を冷却し、そして300部の塩化メ
チレンで抽出した。ガスクロマトグラフィーによる定量
分析は、90%のナフタレンの転化率および90%の1,4−
ナフトキノンの選択率を示した。
実施例III(参考例) 23部のCe(CH3SO32O・2H2Oを140部の水中に導入
し、そしてこの混合物を撹拌して固体を溶解した。次い
で、この溶液を60℃に加熱した。30容量部のメタンスル
ホン酸をほぼ45秒にわたって滴々添加した。この溶液を
窒素でパージし、次いで2.0容量部のp−キシレンを添
加した。30分間激しく撹拌した後、生ずる混合物を冷却
し、そして300部の塩化メチレンで抽出した。ガスクロ
マトグラフィーによる定量分析は、90%のp−キシレン
の転化率および86%のp−トルアルデヒドの選択率を示
した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の化合物の赤外スペクトル分析(KBr
のペレットを使用して実施した)を示す。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)セリウム(IV)原子、 b)2つのメタンスルホネート(CH3SO3)基、 c)少なくとも1つの酸化物または水酸化物の基、およ
    び d)少なくとも1つの会合した水和物水分子、 から成り、CeC2H10S2O9なる原子式およびCe(CH3SO32
    O・2H2OまたはCe(CH3SO3(OH)・H2Oなる構造式
    を有することを特徴とする固体の化合物。
  2. 【請求項2】Ce(CH3SO32O・2H2Oなる構造式を有する
    特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  3. 【請求項3】Ce(CH3SO3(OH)・H2Oなる構造式
    を有する特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  4. 【請求項4】a)セリウム(IV)原子、 b)2つのメタンスルホネート(CH3SO3)基、 c)少なくとも1つの酸化物または水酸化物の基、およ
    び d)少なくとも1つの会合した水和物水分子、 から成り、CeC2H10S2O9なる原子式およびCe(CH3SO32
    O・2H2OまたはCe(CH3SO3(OH)・H2Oなる構造式
    を有する固体の化合物の製造方法であって、水性媒質中
    で、酸化セリウム(III)、炭酸セリウム(III)、水酸
    化セリウム(III)またはそれらの混合物から選択され
    るセリウム(III)塩を、メタンスルホン酸セリウム(I
    II)を生成するに十分な0.1〜1.3モル過剰のメタンスル
    ホン酸と接触させ、その際前記セリウム(III)陽イオ
    ンは少なくとも0.2モルの濃度で存在し;セリウム(II
    I)イオンをセリウム(IV)イオンに酸化し;そして固
    体の水酸化メタンスルホン酸セリウム(IV)水和物を水
    性媒質から分離することを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】前記セリウム(III)イオンのセリウム(I
    V)イオンへの酸化を電気化学的に実施する特許請求の
    範囲第4項記載の方法。
JP62046915A 1986-10-10 1987-03-03 セリウム酸化剤 Expired - Fee Related JP2509206B2 (ja)

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US06/917,462 US4794172A (en) 1986-10-10 1986-10-10 Ceric oxidant
US917462 1986-10-10

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