JPH0784404B2 - 触媒されたセリウム組成物を使用する有機化合物の酸化 - Google Patents

触媒されたセリウム組成物を使用する有機化合物の酸化

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JPH0784404B2
JPH0784404B2 JP62046918A JP4691887A JPH0784404B2 JP H0784404 B2 JPH0784404 B2 JP H0784404B2 JP 62046918 A JP62046918 A JP 62046918A JP 4691887 A JP4691887 A JP 4691887A JP H0784404 B2 JPH0784404 B2 JP H0784404B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、対応する芳香族化合物およびアルキル芳香族
化合物からキノイドをすぐれた収率および高い選択率で
製造する、改良された電気化学的酸化法に関する。さら
に詳しくは、説明しかつ特許請求の範囲に記載する本発
明は、触媒量のクロム陽イオンの存在下にセリウム(I
V)酸化剤を含有する酸性水溶液の使用を必要とする。
本発明によって得ることのできるキノン類は広い環の種
々の既知の実用性を有する。例えば、ナフトキノンは製
紙工業において既知の添加剤である。他のキノン類は香
料のための芳香成分の生成ならびに薬品類の製造におけ
る中間体として有用である。本発明によって得られる生
成物は、従来、一般に化学的または電気化学的として分
類することのできる種々の方法によって製造されてきて
いる。芳香族化合物の酸化は、また、米国特許第4,298,
438号および米国特許第4,354,904号に記載されているよ
うに、希釈した電解溶液の存在下の、芳香族化合物の直
接電気化学的酸化により、および酸化剤を電気化学的に
発生させ、次いで芳香族化合物の酸化に使用する、間接
電気化学的酸化によって達成されてきている。
間接酸化剤として作用できることが知られている化合物
は、多価金属塩類、とくにコバルト、クロム、マンガ
ン、鉄、鉛、銀およびセリウムの金属の塩類を包含す
る。使用済み金属をその酸化状態へ再生することは、常
には、高度に有効ではなく、および/または他の不溶性
塩類、例えば、酸化物などが形成するために、当業者
は、クロム、マンガン、コバルト、鉄または鉛の塩類が
高価ではないので、使用する傾向があり、そして使用済
み物質の交換はこの方法の経済性を大きく減じない。し
かしながら、これらの金属のイオンの酸化剤の各々は酸
化法を無効にさせる、ある種の性質を有する。例えば、
クロムイオンは、唯一の酸化剤として使用するとき、低
い反応性および所望の生成物に対する劣った選択率を示
し、セリウムおよびマンガンの塩類は。酸化剤として、
あるいは酸化剤種の再生に関して、低い反応性を有する
と信じられ、銀、コバルトおよび鉛のイオンのより高い
酸化状態は非常に安定性ではなく、そして、鉄の場合に
おいて、非常に反応性ではなくそして、鉄の場合におい
て、非常には反応性ではない。
セリウム(IV)イオンは有機化学においてよく知られた
酸化剤である。それにきわめて優れた1つの電子酸化剤
を提供する可能性を有するが、従来広く、あるいは工業
的規模で使用されていない。なぜなら、それは劣った反
応性および選択率に関連づけられてきているからであ
る。セリウム塩類は禁止的に高価であり、それゆえ、安
定であり、有機基質ときれいに反応し、かつそのより高
い原子価状態に容易に再生できなくてはならない。有効
な工業的方法のために、生成物を基質および酸化剤に基
づいて高い収率で製造することが望ましい。これはある
生成物、例えば、2−メチル−1,4−ナフトキンのつい
て達成することが困難であった。西ドイツ特許2952709
水性H2SO4中のCrO3を使用して2−メチルナフタレンか
ら2−メチル−1,4−ナフトキンを生成することを記載
している。基質に基づく収率は71%であるが、CrO3に基
づく収率は17%であった。日本特許60/252445号は、水
性硫酸中で酸化剤としてCe(SO4を使用する同一の
酸化を示している。収率は基質に基づいて24%であり、
そしてCe(IV)基づいて47%であった。
カナダ国特許1,132,996号は、希硫酸中で硫酸セリウム
(IV)を使用してナフタレンナフトキノンを酸化する方
法を記載している。硫酸セリウム(III)の溶解度の制
限[無機化合物および有機化合物の溶解度(Solubiliti
es of Inorganic and Organic Compounds)、Vol.
3、部I、H.L.シルコック(Silcock)(1974)]は、低
い効率および低い収率ならびに大きい容量の溶液を使用
して少量の有機化合物を酸化することが必要になる。
セリウム(III)/セリウム(IV)のイオンは知られて
おりかつ酸化反応において使用されきたが、この系を増
強して商業的に魅力的な方法を提供することが必要であ
る。本発明の方法は、触媒された系を提供し、この系は
セリウムを所望のキノイド化合物の生成において高度に
選択的とさせ、高い反応速度および収率を示すことがで
きるようにさせ、反応および電解の条件下に高度の効率
でそのセリウム(III)(Ce+3)種と((Ce+4)種との
間の反復サイクリングを行なうことができるようにさせ
て、この方法を工業的に魅力あるもにさせる。
本発明は、セリウム(III)イオンを発生させ、そして
芳香族化合物およびアルキル置換芳香族化合物をキノイ
ド化合物に向上した収率および選択率で転化するために
酸化剤として使用する、電気化学的方法に関する。本発
明の方法は、触媒量のクロム陽イオンを含有する酸性水
溶液中でセリウム塩類を使用することを必要とする。
本発明は、それぞれの芳香族化合物からキノン化合物を
選択的に生成する方法に関する。
この明細書および特許請求の範囲において使用するある
用語を、本発明の明瞭な説明の提供を促進する目的で下
に定義する: 用語「芳香族」は、特記しないかぎり、ベンゼン環式化
合物および融合したベンゼン環式化合物、例えば、ベン
ゼン、ナフタレン、アントラセンなどを意味する。これ
らの化合物は置換されていないか、あるいは酸化に対し
て不活性である置換基、例えば、ハロゲン、アルコキ
シ、ニトロ、スルホニル、アミド、第三アミノ、第三ア
ルキルおよびカルボキシレートエステル基を含有するこ
とができる。
用語「アルキル芳香族」は、C1−C6アルキル置換のベン
ゼン環式化合物および融合ベンゼン環式化合物を意味す
る。これらの化合物は、芳香族環に結合した1または2
以上の第一または第二C1−C6アルキル基を含有しそし
て、さらに、酸化に対して不活性である置換基、例え
ば、ハロゲン、アルコキシ、ニトロ、スルホニル、アミ
ド、第三アミノ、第三アルキルおよびカルボキシレート
エステル基を含有することができる。このような化合物
の例は、トルエン、(o、mまたはp)キシレン、トリ
メチルベンゼン、(o、mまたはp)エチルトルエン、
(o、mまたはp)プロピルトルエン、(o、mまたは
p)メトキシエチルベンゼン、(o、mまたはp)エト
キシエチルベンゼン、1,2−ジメチルナフタレン、
(o、mまたはp)メチル−N,N−ジメチルアニリン、
(o、mまたはp)クロロトルエンなどを包含する。
用語「間接電気化学的酸化」は、2つの工程において、
第1工程が陽極電化の交換により金属イオンの酸化剤
(例えば、Ce+4)を提供し、そして第2工程が金属イオ
ンの酸化剤を芳香族化合物またはアルキル芳香族化合物
と反応させてキノイド基含有化合物を生成するように進
行する、芳香族化合物またはアルキル芳香族化合物の酸
化を意味する。芳香族化合物またはアルキル芳香族化合
物の酸化は、金属イオンの不存在下において選択的に起
こらない。有機基質の間接電気化学的酸化は、電気化学
的反応器内(槽内)であるいは電気化学的反応器外(槽
外)で実施することができる。
用語「セリウム(III)(cerous)」、セリウム(IV)
(ceric)」および「セリウム(cerium)」は、それぞ
れ、その低い原子価状態(+3)、その高い原子価状態
(+4)および低いおよび高い原子価状態の種の混合物
としてのセリウムイオンまたはセリウムイオンの塩を意
味する。
用語「クロム陽イオン」は、+2、+3および+6価の
任意の原子価状態のクロムイオンおよびクロムイオンの
塩類ならびに前記種の混合物を意味する。
本発明の生成物は、いわゆるキノイド構造を有する環式
ジオンである。ここでおよび特許請求の範囲においで使
用する用語「キノン」および「キノイド」は、環式ジオ
ンを意味する。これらの化合物は、各炭素が環式環構造
の一部である、2つのC=Oを有すると見ることができ
る。ジオンは互いに対してオルトまたはパラの位置に位
置しそして、例えば、パラ−ベンゾキノン、オルト−ベ
ンゾキノン、1,2−、1,4−および2,6−ナフトキノン、
アセナフトキノ、アントラキノンなどを包含する。
本発明はキノイド化合物を製造する改良された間接電気
化学的酸化法を提供する。改良は、芳香族化合物または
アルキル芳香族化合物をその関連するキノン種に酸化す
るために、触媒量のクロム陽イオンの存在下にセリウム
塩類の酸性水溶液を利用することを必要とする。好まし
い実施態様において、セリウム塩は遊離メタンスルホン
酸を含有する水溶液中のメタンスルホン酸のセリウム塩
である。
本発明は、セリウムを酸化剤として使用する間接電気化
学的酸化法を向上させる手段を提供する。任意の既知の
セリウム塩を使用してセリウム(IV)酸化物種を蒸留す
ることができる。セリウム(IV)種は、この分野におい
てよく知られた方法において陽極電気化学的酸化法よっ
て発生される。セリウム塩類は、硝酸塩、過塩素酸塩、
ハロゲン化物、例えば、塩化物、フッ化物など、硫酸
塩、酢酸塩、フッ化ホウ素、フッ化ケイ素、メタンスル
ホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩などを包含
する。好ましいセリウム塩類は、硫酸塩、酢酸塩、硝酸
塩、メタンスルホン酸塩およびトリフルオロメタンスル
ホン酸塩である。なぜなら、これらの塩類の陰イオンは
有機基質との反応性が低いからである。これらのセリウ
ム塩類は少なくとも約0.1モル、好ましくは約0.5〜約1.
5モルの濃度で利用することができる。通常、それらは
溶液中の前記塩の保持を高めるために低い濃度で利用さ
れてきたか、あるいはそれらはセリウム(IV)種または
セリウム(III)種あるいは両者の溶解度特性のために
スラリーとして使用される。1986年5月5日に提出され
た米国特許出願第859,548号および1986年10月10日に提
出された米国特許出願第917,462号(それらの教示を引
用によってここに加える)は、遊離のメタンスルホン酸
またはトリフルオロメタンスルホン酸を含有するおよび
中に溶解した高濃度のメタンスルホン酸のセリウム塩お
よびトリフルオロメタンスルホン酸のセリウム塩を使用
して、間接電気化学的合成法のための有効な酸化剤系を
得る手段を記載している。本発明の方法において酸化剤
として使用する最も好ましいセリウム塩類は、メタンス
ルホン酸のセリウム塩、トリフルオロメタンスルホン酸
のセリウム塩またはそれらの混合物である。これらの塩
類は、単独で、あるいは前述の他のセリウム塩類と組み
合わせて使用することができる。
セリウム塩類は間接電気化学的合成法のための有効な酸
化剤として使用できる。メタンスルホン酸のセリウム塩
は、この方法の溶液中に残留して、有効なセリウム塩酸
化剤を提供できることが発見された。これは、この系の
任意の時点に存在するセリウム(III)イオン濃度に関
して、少なくとも1.5規定、好ましくは少なくとも2規
定の濃度の遊離のメタンスルホン酸を含有する溶液を形
成することによって達成することができる。あるいは、
遊離酸の低い濃度において、水性−有機混和性補助溶媒
系を利用することによって高い選択率を維持することが
できる。
セリウム(IV)酸化剤を使用するある種の有機基質の酸
化は、触媒量のクロム陽イオンの存在下に増強されるこ
とが発見された。クロムそれ自体はその多価の状態のた
めに酸化剤として使用されてきたが、それは非常に効力
のない酸化剤として知られており、そして現在達成され
た増大された結果本発明の系において存在するセリウム
(IV)陽イオンおよびクロム陽イオンの付加的効果に帰
属させることはできない。予期せざることには、触媒量
のクロム陽イオンがセリウム(IV)酸化剤系中に存在す
ると、キノン生成物の収率/選択率が増大することが発
見された。アルキル置換融合環系を有機基質として使用
するとき、封通の方法の条件下に得られる好ましいキノ
ンの収率は、本発明に従って生成するとき、通常増大さ
れる。例えば、2−メチルナフタレンは、本発明の方法
を使用するとき、同一のセリウム塩単独のみを使用する
とき達成できるよりも、実質的に高い収率で2−メチル
ナフトキノンを生成する。アルキル置換芳香族はアルデ
ヒドまたはケトンの誘導体よりも関連キノン誘導体を大
きい収率で与える。
クロム陽イオンは、この方法の酸性溶液中に可溶性であ
る任意のクロム陽塩を存在させることによって導入する
ことができる。このような塩類は、クロムの酸化物、例
えば、一酸化物、二酸化物および三酸化物、硫酸塩、硝
酸塩、ハロゲン化物、とくに塩化物および臭化物、酢酸
塩、リン酸塩などを包含する。
クロム陽イオンは、+2、+3または+6の原子価状態
であるその正の原子価のいずれで導入することもでき
る。クロム陽イオンは、この系中に存在するセリウムイ
オンに関して触媒量で、この系中に存在させるべきであ
る。クロム対セリウムのモル比は約1:600〜1:20、好ま
しくは1:150〜1:30の範囲であることができる。系中の
大量のクロムの存在は、キノン生成物の収率がこのよう
な条件下で劇的に減少するので、避けるべきである。
本発明の方法は、酸性水溶液中で実施される。酸は任意
の水溶性の無機酸または有機酸から選択することがで
き、そして好ましくは使用するセリウム塩の対応する遊
離酸から選択される。例えば、硫酸セリウムを使用する
とき、硫酸を含有する水溶液を使用することが好まし
い。本発明の好ましい実施態様の1つにおいて、少なく
とも1.5規定の遊離メタンスルホン酸を含有するか、あ
るいは有機補助溶媒と組み合わせて少量の遊離酸を含有
する水溶液中でメタンスルホン酸のセリウム塩を使用す
る。
この溶液は、水と少なくとも部分的に混和性の有機補助
溶媒を含有することができる。この有機化合物は少なく
とも2%(重量基準)、好ましくは少なくとも5%であ
る水との溶解度を有しなくてはならない。このような物
質は本発明の方法において直面する条件下で実質的に不
活性でなくてはならない。したがって、補助溶媒はこの
方法の酸性およびレドックス条件に関して実質的に不活
性でなくてはならない。有機補助溶媒として最も適当で
ある化合物は、次のものを包含する:ニトリル、例え
ば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリ
ルなど;ニトロアルカン、例えば、ニトロメタンおよび
ニトロエタン;アルコキシ化合物、例えば、ジメチルエ
ーテル、ジエチルエーテル、メチレンジメチルエーテ
ル、メチレンジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
1,2−ジメトキシエタンなど;スルホニル含有化合物、
例えば、ジメチルスルホン、テトラメチルスルホン(ス
ルホラン)、ジエチルスルホンなど;スルホキシド、例
えば、ジメチルスルホキドなど;アミド、例えば、N−
メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、2−ピロリ
ドンなど;有機カーボネート、例えば、プロピレンカー
ボネートなど;アルコール、例えば、メタノール、エタ
ノール、t−ブタノールなど;ケトン、例えば、アセト
ン、メチルエチルケトンなど;それらの同等物ならびに
それらの混合物。最も好ましい有機補助溶媒は、C1−C3
アルキルニトリル、ことにアセトニトリル、およびC1
C2ニトロアルカンである。有機補助溶媒はこの系の一部
として2%〜約50%で存在することができる。それは系
中に芳香族またはアルキル芳香族の供給物の一部として
(ことにバッチ法において)あるいは別に導入してこの
方法の液状系を形成することができる。他の普通の物質
をこの系に添加することができ、ただしこれらの物質は
ここで使用するセリウム塩および遊離酸に対して不活性
でなくてはならない。このような物質の例は、陰イオン
界面活性剤、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウムなど、そして陽イオン界面活性剤、例えば、水酸
化テトラブチルアンモニウムを包含する。
セリウム(IV)酸化剤の発生および引続く再生は、本発
明の溶液を電気化学的槽にバッチ式にあるいは連続的方
法で供給することによって容易に実施することができ
る。槽は分割されていないか、あるいは電極間の多孔質
の仕切の壁または膜で分割されていることができる。電
極は任意の適当な形態、例えば、板、格子、エキスパン
ドメタル、または網状多孔質材料などであることができ
る。陽極は金属イオンの酸化を実施するために適当な既
知の材料のいずれであることもでき、そして、好ましく
は、鉛、酸化鉛、白金、白金化チタン、白金化ニオブま
たは金属酸化物−チタン複合体である。槽の陰極は酸水
溶液中で、金属イオン、例えば、鋼、銅およびニッケル
の存在下または不存在下に還元を実施するために適当な
任意の既知の金属であることができる。ここで記載する
セリウム塩溶液の使用は、予期しない性質の1つとし
て、セリウム(IV)酸化剤をセリウム(III)イオンか
ら高い電流密度で容易にかつ効率よく発生できる能力を
有する。他の予期されない性質は、この方法を妨害しか
つ除去を必要とする副生物を生成しないで清浄な陰極還
元を生じさせる溶液の能力である。電解は約2〜20ボル
トの範囲の電圧において、約0.1〜約500mA/cm2、好まし
くは10〜400mA/cm2、最も好ましくは30〜300mA/cm2(あ
らさ係数を排除する電極面積に基づく)の範囲の電流密
度で実施することができる。電解は約−20〜150℃、好
ましくは0〜100℃の温度において実施できる。槽温度
および反応温度(槽および化学的反応器が分離している
とき)は実質的に同一であることが最も好ましい。
本発明の溶液を使用して有効に酸化できる有機化合物
は、芳香族化合物およびアルキル芳香族化合物である。
芳香族化合物は、ベンジル環式化合物および融合ベンジ
ル環式化合物を包含し、これらの化合物は置換されてい
ないか、ああるいは酸化に対して実質的に不活性である
基で置換されていることができる。このような化合物の
例は、ベンゼン、ナフタレン、アントラセンなど、なら
びに本発明の間接酸化に対して不活性である環に結合し
た基を含有するこのような化合物を包含する。このよう
な基は、簡単な実験室の試験によって簡単に決定するこ
とができ、そして(C1−C4)アルコキシ、tert−アルキ
ル(C1−C4)、フェノキシ、ニトロ、tert−アミノ、ス
ルホニル、アミド、およびカルボン酸エステル基などを
包含する。アルキル置換芳香族化合物は、さらに少なく
とも1つの第一アルキルまたは第二アルキル基あるいは
両者を含有する、上に定義した芳香族化合物を包含す
る。
前述の有機化合物は、触媒されたセリウム(IV)酸化剤
を含有する前述の酸性水溶液を有機化合物と接触させる
ことによって、それらのそれぞれのキノイド含有化合物
に酸化される。酸化剤および有機化合物の接触は、電解
槽内で直接実施できる。しかしながら、本発明の酸化剤
を含有する溶液を別の反応器に移し、ここでそれを酸化
すべき有機化合物と撹拌下に接触させることが好まし
い。有機化合物は水相中に溶解または分散させて反応器
に導入することができ、あるいは水溶液と一緒に補助溶
媒中に溶解することができる。
有機酸化は周囲の温度反応および圧力の条件下に実施す
ることができる。温度は約0〜100℃で変化することが
でき、20〜75℃は好ましい。圧力は方法の理由で高いか
あるいは低くあることができる。
反応ゾーンから取り出される溶液は、生成物および使用
済みの金属イオン酸化剤[セリウム(III)]を含有す
る。生成物は溶液から、相分離、蒸留、沈殿または適当
な溶媒、例えば、ジクロロアルカン、シクロヘキサンな
どを使用する抽出によって容易に分離することができ
る。分離の特定の方法は、生成する生成物の同一性に依
存し、そして容易に確認することができる。
生ずる溶液(生成物の分離後)は唯一の主要な成分とし
てセリウム(III)塩を含有し、そして少量の未反応の
セリウム(IV)塩を含有することがある。この溶液はセ
リウム(IV)イオン酸化剤の再生のために電解槽中に戻
す。ここで使用するセリウム(IV)/セリウム(III)
塩は、この方法の効率に悪い作用をもつ副生物を生成し
ないで、多数のサイクルで容易に再生することができる
ことが発見された。
次の実施例により本発明を説明するが、特許請求の範囲
によって規定される本発明はこれらの実施例によって限
定されない。特記しないかぎり、すべての部および百分
率は重量による。
実施例1 水中の0.73モルのメタンスルホン酸セリウム(IV)およ
び2.8モルのCH3SO3Hの83容量部に、60容量部の水中の0.
1部のCrO3を添加した。この溶液を75℃に加熱し、窒素
でパージし、次いで30容量部の1,2−ジクロエタン中の
1.42部の2−メチルナフタレンを添加した。この混合物
を75℃において激しく撹拌し、そして30容量部のアセト
ニトリルを添加した。30分後、この混合物を300容量部
の塩化メチレンで抽出した。ガスクロマトグラフィーに
よる定量分析により、0.11部の2−メチルナフタレンお
よび0.98部の2−メチル−1,4−ナフトキノン(基質に
基づいて65%の収率、酸化剤に基づいて54%の収率)お
よび0.26部の6−メチル−1,4−ナフトキノン(基質に
基づいて17%の収率、酸化剤に基づいて14%の収率)が
示された。所望生成物は2−メチル−1,4−ナフトキノ
ン(メナジオン)であったことに注意されたい。
実施例2 この実施例は比較の目的でのみ記載する。実施例1の手
順を反復したが、ただしCrO3を省略すると、30分の終り
に、0.09部の2−メチルナフタレン、0.85部の2−メチ
ル−1,4−ナフトキノン(基質に基づいて55%の収率、
酸化剤に基づいて48%の収率)および0.27部の6−メチ
ル−1,4−ナフトキノン(基質に基づいて18%の収率、
酸化剤に基づいて16%の収率)が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 46/04 // C07B 61/00 300

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キノイド基含有化合物を芳香族化合物およ
    びアルキル芳香族化合物から選択されるそれらのそれぞ
    れの有機基質から生成する方法であって、前記有機基質
    を触媒的に有効量のクロム陽イオンの存在下にセリウム
    (IV)イオン含有酸性水溶液と接触させ、前記溶液は少
    なくとも0.1モルセリウム濃度を有することを特徴とす
    る方法。
  2. 【請求項2】前記酸性水溶液中のクロムおよびセリウム
    の濃度はクロム対セリウムのモル比が1:600〜1:20であ
    るものである特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】セリウム塩は、セリウムの硫酸塩、セリウ
    ムの酢酸塩、セリウムの硝酸塩、セリウムのメタンスル
    ホン酸塩、セリウムのトリフルオロメタンスルホン酸塩
    およびそれらの混合物から本質的に成る群より選択され
    る特許請求の範囲第1項記載の方法。
  4. 【請求項4】セリウム塩は、セリウムの硫酸塩、セリウ
    ムの酢酸塩、セリウムの硝酸塩、セリウムのメタンスル
    ホン酸塩、セリウムのトリフルオロメタンスルホン酸塩
    およびそれらの混合物から本質的に成る群より選択され
    る特許請求の範囲第2項記載の方法。
  5. 【請求項5】前記セリウム塩はセリウムのメタンスルホ
    ン酸塩から選択され、前記酸性水溶液は少なくとも1.5
    モル濃度の遊離メタンスルホン酸を含有し、そしてセリ
    ウムの濃度は少なくとも0.2モルである特許請求の範囲
    第1項記載の方法。
  6. 【請求項6】前記セリウム塩はセリウムのメタンスルホ
    ン酸塩から選択され、前記酸性水溶液は少なくとも1.5
    モル濃度の遊離メタンスルホン酸を含有し、そしてセリ
    ウムの濃度は少なくとも0.2モルである特許請求の範囲
    第2項記載の方法。
  7. 【請求項7】前記酸性水溶液は有機補助溶媒をさらに含
    有し、前記補助溶媒は前記水溶液中に少なくとも部分的
    に混和性である特許請求の範囲第1項記載の方法。
  8. 【請求項8】前記酸性水溶液は有機補助溶媒をさらに含
    有し、前記補助溶媒は前記水溶液中に少なくとも部分的
    に混和性である特許請求の範囲第2項記載の方法。
  9. 【請求項9】前記酸性水溶液は有機補助溶媒をさらに含
    有し、前記補助溶媒は前記水溶液中に少なくとも部分的
    に混和性である特許請求の範囲第5項記載の方法。
  10. 【請求項10】前記基質は2−メチルナフタレンである
    特許請求の範囲第1項記載の方法。
  11. 【請求項11】前記基質は2−メチルナフタレンである
    特許請求の範囲第2項記載の方法。
  12. 【請求項12】前記基質は2−メチルナフタレンである
    特許請求の範囲第5項記載の方法。
  13. 【請求項13】前記基質は2−メチルナフタレンである
    特許請求の範囲第7項記載の方法。
  14. 【請求項14】セリウム塩はセリウムのメタンスルホン
    酸塩、セリウムのトリフルオロメタンスルホン酸塩また
    はそれらの混合物から選択され、前記酸性水性溶液は0.
    01〜1.3モル濃度のメタンスルホン酸、トリフルオロメ
    タンスルホン酸またはそれらの混合物から選択された酸
    を含有し、そして前記溶液は実質的に不活性でありかつ
    前記水溶液中に少なくとも部分的に混和性である有機補
    助溶媒を含有する特許請求の範囲第1項記載の方法。
  15. 【請求項15】前記有機補助溶媒はC1−C3アルキルニト
    リル、C1−C2ニトロアルカン、およびそれらの混合物か
    ら選択される特許請求の範囲第7項記載の方法。
  16. 【請求項16】前記有機補助溶媒はC1−C3アルキルニト
    リル、C1−C2ニトロアルカン、およびそれらの混合物か
    ら選択される特許請求の範囲第14項記載の方法。
  17. 【請求項17】工程: (a) 芳香族化合物またはアルキル芳香族化合物を、
    触媒的に有効量のクロム陽イオンの存在下にセリウム
    (IV)酸化剤含有酸性水溶液と接触させ、その際前記溶
    液は少なくとも0.1モルセリウム濃度を有し、 (b) 前記溶液からキノリル生成物を分離しかつ回収
    して、セリウム(III)塩に富む使用済み溶液を生成
    し、 (c) 前記使用済み溶液を電気化学的槽に移して、セ
    リウム(IV)塩に富む溶液に再生し、そして (d) 工程(a)、(b)および(c)を反復する、 を含んでなることを特徴とする芳香族化合物およびアル
    キル芳香族化合物を酸化するための間接電気化学的酸化
    法。
  18. 【請求項18】前記水溶液は1:600〜1:20のモル比でク
    ロムおよびセリウムを含有する特許請求の範囲第17項記
    載の方法。
  19. 【請求項19】セリウム塩は、セリウムの硫酸塩、セリ
    ウムの酢酸塩、セリウムの硝酸塩、セリウムのメタンス
    ルホン酸塩、セリウムのトリフルオロメタンスルホン酸
    塩およびそれらの混合物から本質的に成る群より選択さ
    れる特許請求の範囲第17項記載の方法。
  20. 【請求項20】セリウム塩は、セリウムの硫酸塩、セリ
    ウムの酢酸塩、セリウムの硝酸塩、セリウムのメタンス
    ルホン酸塩、セリウムのトリフルオロメタンスルホン酸
    塩およびそれらの混合物から本質的に成る群より選択さ
    れる特許請求の範囲第18項記載の方法。
  21. 【請求項21】前記セリウム塩はセリウムのメタンスル
    ホン酸塩から選択され、前記酸性水溶液は少なくとも1.
    5モル濃度の遊離メタンスルホン酸を含有し、そしてセ
    リウムの濃度は少なくとも0.2モルである特許請求の範
    囲第17項記載の方法。
  22. 【請求項22】前記セリウム塩はセリウムのメタンスル
    ホン酸塩から選択され、前記酸性水溶液は少なくとも1.
    5モル濃度の遊離メタンスルホン酸を含有し、そしてセ
    リウムの濃度は少なくとも0.2モルである特許請求の範
    囲第18項記載の方法。
  23. 【請求項23】前記酸性水溶液は有機補助溶媒をさらに
    含有し、前記補助溶媒は前記水溶液中に少なくとも部分
    的に混和性である特許請求の範囲第21項記載の方法。
  24. 【請求項24】前記酸性水溶液は有機補助溶媒をさらに
    含有し、前記補助溶媒は前記水溶液中に少なくとも部分
    的に混和性である特許請求の範囲第22項記載の方法。
  25. 【請求項25】セリウム塩はセリウムのメタンスルホン
    酸塩、セリウムのトリフルオロメタンスルホン酸塩また
    はそれらの混合物から選択され、前記酸性水性溶液は0.
    01〜1.3モル濃度のメタンスルホン酸、トリフルオロメ
    タンスルホン酸またはそれらの混合物から選択された酸
    を含有し、そして前記溶液は実質的に不活性でありかつ
    前記水溶液中に少なくとも部分的に混和性である有機補
    助溶媒を含有する特許請求の範囲第17項記載の方法。
  26. 【請求項26】前記基質は2−メチルナフタレンである
    特許請求の範囲第17項記載の方法。
  27. 【請求項27】前記基質は2−メチルナフタレンである
    特許請求の範囲第19項記載の方法。
  28. 【請求項28】前記基質は2−メチルナフタレンである
    特許請求の範囲第21項記載の方法。
  29. 【請求項29】前記基質は2−メチルナフタレンである
    特許請求の範囲第23項記載の方法。
  30. 【請求項30】前記基質は2−メチルナフタレンである
    特許請求の範囲第25項記載の方法。
  31. 【請求項31】工程(a)を0℃〜100℃の温度におい
    て実施し、そして工程(c)の電解を2〜20ボルトの槽
    電圧において10〜400mA/cm2の電流密度で実施する特許
    請求の範囲第17項記載の方法。
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