JP2507694B2 - 原子炉設備 - Google Patents

原子炉設備

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JP2507694B2
JP2507694B2 JP2244049A JP24404990A JP2507694B2 JP 2507694 B2 JP2507694 B2 JP 2507694B2 JP 2244049 A JP2244049 A JP 2244049A JP 24404990 A JP24404990 A JP 24404990A JP 2507694 B2 JP2507694 B2 JP 2507694B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、事故時における原子炉設備の冷却技術に関
し、特に冷却材喪失事故時における炉心の冷却と、炉心
に発生する崩壊熱の除去と、格納容器内の圧力上昇を抑
制するのに好適な技術に係る。
〔従来の技術〕
従来の電気出力が1100MWまでの沸騰水型原子炉では、
たとえば機械工学便覧C7(1988)に記載のように、冷却
材喪失事故時においては、まず破損口から発生する大量
の蒸気を、原子炉圧力容器の下方に設けた圧力抑制プー
ルに導いて凝縮させ、格納容器内の圧力上昇を許容値以
下に抑制する。その後、高圧炉心スプレー系、低圧炉心
スプレー系、低圧注入系、および自動減圧系から構成さ
れる非常用炉心冷却系(ECCS)が作動し、圧力抑制プー
ルの水をポンプで汲みあげ炉心を冷却し、また残留熱除
去系では、圧力抑制プールの水をポンプで格納容器外の
熱交換器に送水し、炉心からの崩壊熱を除去していた。
一方、電気出力が600MWまでの中小型沸騰水型原子炉
においては、たとえば火力原子力発電Vol.39,No.8(198
8)に記載のように、設備を簡素化し、かつ高い安全性
を実現するため、非常用炉心冷却系として、ポンプなど
の動的機器を排除し、炉心冷却用の貯水槽にあらかじめ
ガス圧をかけ、炉心との圧力差によつて冷却水を注入す
るという静的な方法を採用した蓄圧注水系2系統を設
け、上記従来炉で採用した系統の削除を図つている。
また中小型炉においては、冷却材喪失事故後の長期冷
却時の崩壊熱を自然力を利用して静的な方法により除去
する方式として、特開昭63−191096号公報に示す方式が
提案されている。それは、原子炉格納容器の外周にプー
ルを設け、格納容器表面を伝熱面として、圧力抑制プー
ルと外周プールの自然対流を利用し、プール間の温度差
により外周プールに熱を伝え、最終的にはプール水の蒸
発により除去する方法である。
なお中小型炉における格納容器の形式は、上記従来炉
と同様、原子炉格納容器内に漏洩した高温高圧蒸気を原
子炉格納容器内の圧力抑制室内に導いてその室内の圧力
抑制プールでその高温高圧蒸気を凝縮する形式である。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来技術のうち、大型炉に採用されている方法では、
冷却材喪失事故時において、炉心の冷却、および炉心で
発生する崩壊熱除去のため、ポンプ、熱交換器のほか非
常用電源設備などの動的な補助設備を必要とすることに
より、プラント構成が複雑になつて、電源故障時等にお
いて信頼性が下がらないように考慮せねばならないとう
問題点があつた。
一方、中小型炉用の安全系設備として提案された蓄圧
注水系や、外周プールを大型炉に採用すれば、大型炉の
プラント構成を簡素化できるが、単に採用しただけでは
大出力に対応して外周プール水への放熱面積を拡げるべ
く原子炉格納容器の大きさを原子炉圧力容器や圧力抑制
室を格納するに必要十分以上の過剰な大きさと成る。
原子炉の冷却の効率を向上するものとして、鋼製の格
納容器をもちいるものが特開昭50−139297号公報に、ま
た蓄圧型非常用炉心冷却系と炉心冠水系とを作動タイミ
ングをずらして組み合わせることにより長期の冷却機能
を達成するものが特開昭63−229390号公報に、また圧力
抑制室内の凝縮液を重力落下式非常用炉心冷却系経由で
圧力容器に戻し入れて或は圧力抑制室内の非凝縮性ガス
を圧力抑制室外に抜いて冷却効果を上げる内容が特開平
2−83495号公報に掲載されている。
特開昭50−139297号公報の公知例では鋼製の格納容器
の外周囲や内周囲がコンクリート壁で覆われているの
で、外界への放熱性がそこなわれる。また、特開昭63−
229390号公報や特開平2−83495号公報の技術は、炉心
へポンプなどの動的機器を用いないで注水することによ
り冷却を行うから、動的部分が少なく信頼性が高くなる
が、注水し終えた時点乃至は注水が循環して高温になっ
た時点で冷却効率が低下する。
本発明の第1の目的は、事故時における原子炉冷却機
能の効率を向上する冷却設備を提供することに有り、第
2目的は、事故時における原子炉冷却機能の効率を格納
容器を大型化することなく向上する原子炉設備を提供す
ることに有る。
〔問題点を解決するための手段〕
本願の第1目的を達成するための第1手段は、鋼製の
原子炉格納容器の外周囲に外周プールを備え、前記外周
プール内に、100℃以下の融点を有する蓄熱体を備えた
ことを特徴とした原子炉冷却設備である。
同じく第2手段は、鋼製の原子炉格納容器の外周囲に
設けた外周プールと、重力落下型非常用炉心冷却系の貯
水槽の冷却水を原子炉圧力容器内に供給する管路と、前
記貯水槽内の冷却水を前記外周プール内に供給する管路
とを備えた原子炉冷却設備である。
同じく第3手段は、内管と外管が下端部で連通し、上
端部では分離されている二重伝熱管を、原子炉圧力抑制
室内にその下端部を挿入し、前記圧力抑制室の上方に接
置された冷却プール内に前記内管の取水口を設け、前記
冷却プール内で前記取水口より上方に前記外管の開口を
備えたことを特徴とする原子炉冷却設備である。
同じく第4手段は、運転階を包含した鋼製の原子炉格
納容器の外周囲に設けた外周プールと、前記外周プール
の上方の領域に前記原子炉格納容器の鋼製外壁面に対し
て設けられた空冷ダクトによる流路と、前記流路の下部
に設けられた前記流路への気体入り口と、前記流路の上
部に設けられた気体出口とを備えた原子炉冷却設備であ
る。
本願の第2目的を達成するための第5手段は、原子炉
格納容器内に、運転階からアクセス出来る原子炉圧力容
器と、前記原子炉格納容器内に漏洩した蒸気を導入する
圧力抑制室とを包含している原子炉設備において、前記
原子炉格納容器として運転階空間を包含した鋼製の原子
炉格納容器を備え、前記運転階空間と前記圧力抑制室と
の間に前記圧力抑制室内の昇圧圧力により開く圧力開放
手段を備えたことを特徴とする原子炉設備である。
同じく第6手段は、第5手段において、前記圧力抑制
室内の圧力抑制プール水が原子炉格納容器内壁面に接
し、原子炉格納容器の外周囲に接して外周プールを備え
ることを特徴とした原子炉設備である。
同じく第7手段は、第5手段又は第6手段において、
ガス圧をかけた蓄圧タンクと、前記蓄圧タンク内と原子
炉圧力容器内との圧力差によつて原子炉圧力容器内に前
記蓄圧タンク内の冷却水を注水する蓄圧型非常用炉心冷
却系と、前記原子炉圧力容器内の炉心よりも高い位置に
配置された冷却水の貯水槽と、前記貯水槽と原子炉圧力
容器内の冷却水との水頭差によつて前記貯水槽から前記
冷却水を前記原子炉圧力容器内に注水する重力落下型非
常用炉心冷却系と、前記貯水量より低い位置に装備され
た原子炉の圧力抑制室内のプール水と前記原子炉圧力容
器内の冷却水との水頭差によつて前記圧力抑制室からプ
ール水を前記原子炉圧力容器内に注水する炉心冠水系と
から成る非常用炉心冷却系を鋼製の原子炉格納容器内に
備えたことを特徴とした原子炉設備である。
同じく第8手段は、第5手段又は第6手段又は第7手
段において、第4手段の原子炉冷却設備を備えたことを
特徴とした原子炉設備である。
同じく第9手段は、第5手段又は第6手段又は第7手
段又は第8手段において、第1手段の原子炉冷却設備を
備えたことを特徴とした原子炉設備である。
同じく第10手段は、第5手段又は第6手段又は第7手
段又は第8手段又は第9手段において、第2手段の原子
炉冷却設備を備えたことを特徴とした原子炉設備であ
る。
同じく第11手段は、第5手段又は第6手段又は第7手
段又は第8手段又は第9手段又は第10手段において、第
3手段の原子炉冷却設備を備えたことを特徴とした原子
炉設備である。
同じく第12手段は、第5手段又は第6手段又は第7手
段又は第8手段又は第9手段又は第10手段において、原
子炉圧力容器よりも高い位置に配備されており前記原子
炉圧力容器と接続されて前記圧力容器内で発生した蒸気
を導入する蒸気凝縮器と、前記蒸気凝縮器による凝縮液
を前記原子炉圧力容器内に戻す管路と、前記凝縮器内の
ガスを原子炉の圧力抑制室内に導く管路とを備えた非常
用炉心冷却系を備えたことを特徴とした原子炉設備であ
る。
〔作用〕
第1手段によれば、原子炉格納容器からその外周囲の
外周プールに熱が伝わり、外周プール水温が上昇しよう
とするが、蓄熱体の融解熱によりその外周プール水温を
吸収してその水温の上昇を抑制する。そのために、原子
炉格納容器と外周プール水温との温度差を大きく維持し
て原子炉格納容器から外周プールへの放熱作用を長期化
させ、放熱量も増加させて冷却効率を向上させる。
第2手段によれば、重力落下型非常用炉心冷却系の貯
水槽内の冷却水の鋼製の原子炉格納容器の外周囲に設け
た外周プールに供給することが出来るから、外周プール
内の冷却水の温度上昇と枯渇とが抑制出来、原子炉格納
容器から外周プールへの放熱が長期に渡り維持出来、放
熱量も増加し、冷却効率を向上させる。
第3手段によれば、原子炉の圧力抑制室内の熱を二重
管が受けると、温度に依存する浮力の差により冷却プー
ル内の冷却水が二重管内を循環して圧力抑制室内の熱を
奪い、その圧力抑制室の凝縮性能を長期に維持して冷却
効率を向上する。
第4手段によれば、原子炉格納容器は外周プールによ
り下部が冷却され、上部が気体入り口から流入した気体
が原子炉格納容器から熱を奪い高温となつて冷却ダクト
内を上昇し、気体出口から放出されることにより空冷冷
却され、原子炉格納容器がほぼ全体に渡り冷却されて冷
却効率が良くなる。また、空冷冷却部は水冷部と異なり
水圧を受けることが無いから、原子炉格納容器の厚さが
薄くて済み、大型の格納容器においても格納容器の製作
性が良くなる作用も生み出せる。
第5手段によれば、漏洩蒸気が圧力抑制室内に入り凝
縮作用を受け、圧力抑制室内圧力と温度が上昇すると、
圧力開放手段が開いてその圧力と温度とを運転階空間に
移行させ、通常時には運転階として利用される空間にま
で圧力抑制室を実質的に拡大させ耐圧許容量を増加さ
せ、大型炉で事故規模の大きさや長期化に耐えられるよ
うにする。更には、運転階空間沿いの広い原子炉格納容
器面から熱を放出して冷却効率が向上する。通常時は原
子炉格納容器の上部空間は運転階空間として利用され、
通常時においても無駄の空間とは成らず、しかも運転階
空間は原子炉設備としてもともと必要であるから、その
運転階空間を包含するように原子炉格納容器を拡大した
から原子炉設備を上方に大型化することを大型な原子炉
格納容器を採用しても極力抑制される。
第6手段によれば、第5手段による作用に加えて、圧
力抑制室と外周プールとが鋼製の原子炉格納容器壁を介
して接するから、圧力抑制室から原子炉格納容器壁を伝
熱面とした外周プールへの放熱効果が良くて冷却効率が
良くなる。
第7手段によれば、第5手段又は第6手段による作用
に加えて、蓄圧型非常用炉心冷却系と重力落下型非常用
炉心冷却系と炉心冠水系とのうち、予め圧力が加えられ
た蓄圧型非常用炉心冷却系がその蓄圧により注水作動
し、次に水頭差が大きい重力落下型非常用炉心冷却系が
原子炉圧力容器内との水頭差で注水作動し、次に水頭差
が小さい炉心冠水系が原子炉圧力容器内との水頭差で注
水作動するから各系統による自然注水が連係して長期の
冷却機能を果たして長期の冷却作用が得られ、その冷却
作用を果たす冷却系が原子炉格納容器の内側にあるか
ら、その冷却系を介して原子炉格納容器外への放射能漏
洩事故を抑制出来て安全である。
第8手段によれば、第5手段又は第6手段又は第7手
段による作用に加えて、下部は水冷により、上部は空冷
により原子炉格納容器のほぼ全域を冷却できる作用が得
られる。
第9手段によれば、第5手段又は第6手段又は第7手
段又は第8手段による作用に加えて、第1手段による原
子炉格納容器から外周プールへの放熱機能の長期維持作
用と、放熱量の増加作用とが得られる。
第10手段によれば、第5手段又は第6手段又は第7手
段又は第8手段又は第9手段による作用に加えて、第2
手段により冷却水を外周プール内に供給することができ
るので、小型の外周プールでもプール水の温度低温に維
持させてを長期の冷却機能を効率良く達成する。
第11手段によれば、第5手段又は第6手段又は第7手
段又は第8手段又は第9手段又は第10手段による作用に
加えて、熱が集中的に搬送されてくる圧力抑制室内の熱
を第6手段に原子炉格納容器壁を介すること直接的に吸
収して圧力抑制室の機能を長期に維持し、冷却効率を向
上する。
第12手段によれば、第5手段又は第6手段又は第7手
段又は第8手段又は第9手段又は第10手段又は第11手段
による作用に加えて、原子炉圧力容器と接続された凝縮
器で原子炉圧力容器内の蒸気を直接凝縮し、凝縮した結
果生じた凝縮液を原子炉圧力容器内に戻し再度の冷却に
供し、冷却効率を向上させ、凝縮器内に入ってきた非凝
縮性ガスは凝縮器外に排出されて新しく入ってくる蒸気
を凝縮器で効果的に凝縮する。
〔実施例〕
以下、本発明の各実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は、本発明を電気出力1350MW級の沸騰水型原子
炉に適用した例である。
第1図において、コンクリート構造壁16により冷却水
プール21とドライウエル11と圧力抑制プール12とが作ら
れている。このコンクリート構造壁16による構造物の上
面は、核燃料要素等の原子炉圧力容器2内に存在する物
を取扱装置80で取り扱うための運転階30とされる。
このコンクリート構造壁16による構造物は鋼製の原子
炉格納容器10により覆われている。
ドライウエル11内に原子炉圧力容器2が設置されてい
る。この原子炉圧力容器2内には核燃料を構成要素とし
た原子炉の炉心1が内蔵されており、その炉心1からの
核反応熱を原子炉圧力容器2内の冷却水が受けて高温高
圧な蒸気となり、主蒸気管3を通つてタービンの駆動源
として原子炉格納容器10外に供給され、タービンの駆動
源として利用された蒸気は凝縮されて給水配管4を通つ
て原子炉圧力容器2内に戻し入れられる。このため、主
蒸気管3と給水配管4とは原子炉圧力容器2から原子炉
格納容器10外へ延長されている。
圧力抑制プール12とドライウエル11とは入口17aと出
口17bを備えたベント管で連通されている。圧力抑制プ
ール12の上部空間であるウエツトウエル13は、コンクリ
ート構造壁16により、原子炉格納容器10に接する外周部
13aと原子炉格納容器10壁に接しない内周部13bに分割さ
れている。圧力抑制プール12を分割するコンクリート構
造壁16には、圧力抑制プール12の水面下に複数の連通孔
18があり、プール水は分割された内周側プール12bと外
周側プール12aとの両プール間を複数の連通孔18を通つ
て循環することが可能である。
ドライウエル11内で、自動減圧系が構成されている。
その自動減圧系の構成は、主蒸気管3の途中には自動減
圧弁23が設けられ、その自動減圧弁23の排気口には配管
が接続され、その配管は圧力制御プール12内のプール水
中に接続され、そして、自動減圧系は、原子炉圧力容器
2内の冷却水水位を計測する手段が炉心1にとつて危険
な低水位を検出したときに自動減圧弁23を開く制御系統
を備えて構成されている。
原子炉格納容器10内には、複数種類の非常用炉心冷却
系統が内蔵されている。
まず、蓄圧型非常用炉心冷却系は、運転階30に設置さ
れた蓄圧タンク20と、その蓄圧タンク20から原子炉圧力
容器2内に接続されて配管24と、その配管24の途中に蓄
圧タンク20方向に流れを阻止する逆止弁26と、開閉弁81
が備わる。蓄圧タンク20内にはガス圧力が加えられてい
る。その圧力は、例えば、3MPaにする。
次に、重力落下型非常用炉心冷却系は、冷却水プール
21と、その冷却水プール21と原子炉圧力容器2内とを接
続する配管25と、その配管25の途中に冷却水プール21方
向に流れを阻止する逆止弁27と、開閉弁82とが備わる。
次に、炉心冠水系は、圧力抑制プール12と原子炉圧力
容器2内とを接続する炉心冠水系配管22と、その配管22
に取り付けられており、圧力抑制プール12方向への流れ
を阻止する逆止弁84と、開閉弁83とから成る。この炉心
冠水系配管22の原子炉圧力容器2内への出口は炉心1の
上端より若干高い高さとされる。
原子炉格納容器10とコンクリート構造壁16の上端とは
第14図に示すように、接続されて密閉される。また、コ
ンクリート構造壁16には第14図、第15図のようにパイプ
85が上下に貫通して取り付く。そのパイプ85の上部には
第15図のように圧力開放板31が固定され、その圧力開放
板31によりパイプ85が塞がれている。この圧力開放板31
は、事故時に上昇した圧力抑制室のウエツトウエル13内
の圧力により破壊されて開く強度が設定されている。こ
のために、圧力開放板31は、事故時の圧力により開き、
その他の通常時には開かないという開閉制御手段として
採用されている。
原子炉格納容器10の下部はその原子炉格納容器10の内
周に接した外周プール15に浸されている。この外周プー
ルには外側への排気口86が備えられている。
外周プール15よりも上方の原子炉格納容器10部分には
空冷用ダクト33が取り付けられる。空冷用ダクト33は、
第6図,第7図のようにコの字形状の断面を有するセグ
メント33aを上下方向に連続する流路が形成できるよう
に原子炉格納容器10の外壁面に取り付けて構成される。
その取付方法は、第16図,第17図のように、原子炉格納
容器10外壁面にボルト34を溶接にて取付、セグメント33
aに開けた通し穴86にボルト34を通してナツト35により
締め付け固定することによる。このように作られた空冷
ダクト33は下端に空気取入口32が上端に空気出口87が配
備される。
空冷ダクト33の外側は空気取入口32と空気出口87を除
いて原子炉建屋88により囲われている。
このような原子炉設備において原子炉の運転が開始さ
れて、原子炉圧力容器2内の圧力が通常運転圧力に達し
た後に、各開閉弁81,82,83を開く。
原子炉の通常運転状態中で、たとえば主蒸気管3の破
断による冷却材喪失事故を想定した場合には、原子炉圧
力容器2内の高温高圧蒸気は、破断口からドライウエル
11に流出する。配管破断によつて、原子炉圧力容器2内
の冷却水量が減少するため、炉心1を冷却する能力が低
下する。
事故後に炉心1を核的に停止した後、原子炉圧力容器
2内の冷却水の水位が低下すると、自動減圧弁23が作動
し、主蒸気管3に設けられた自動減圧弁23から原子炉圧
力容器2内の蒸気を、圧力抑制プール12に開放して、原
子炉の減圧を促進する。
自動減圧弁23の作動により、原子炉圧力容器2内圧力
が、蓄圧タンク20内の圧力より低下し、逆止弁26が開と
なつた時点で、蓄圧タンク20内の冷却水が圧力によつて
配管24から原子炉圧力容器2内に注入される。これによ
り炉心1が冷却される。
その後、蓄圧タンク20内の冷却水が全量注入される前
に、原子炉圧力容器2内圧力が、冷却水プール21と原子
炉圧力容器2内との水頭差による圧力より低下して、逆
止弁27が開となるため、冷却水プール21内の冷却水が重
力によつて配管25を通つて原子炉圧力容器2内に注入さ
れる。
冷却水プール21が保有する大容量の冷却水は、炉心1
を冠水した後、配管破断口からオーバフローし、原子炉
圧力容器2の下部ドライウエル11の空間を水没させる。
さらに下部ドライウエル11の空間を水没させた冷却水の
水位がベント管14の上端まで上昇すると、その冷却水が
圧力抑制プール12内に流入し、圧力抑制プール12の水深
を増加させる。
冷却水プール21の保有水によつて、圧力抑制プール12
の水深を増加できたことにより、圧力抑制プール12と炉
心1との間の水頭差が生じる。この水頭差を利用して、
冠水系配管を通して、圧力抑制プール12内の水が原子炉
圧力容器2内に注入される。原子炉圧力容器2内に注入
された水は、崩壊熱を受けて蒸発し、その蒸気は、配管
破断部や自動減圧弁23を通つて圧力抑制プール12内で凝
縮して水に戻り、再度冠水系配管22を通つて圧力抑制プ
ール12内で凝縮した水が、原子炉圧力容器2内に供給さ
れるという冷却水循環回路を形成する。
第2図は、事故後の原子炉圧力容器2内圧力の変化の
一例と、非常用炉心1冷却系(以下ECCSと略す)として
設けた3系統の冷却系設備の機能分担を示したものであ
る。自動減圧弁23の作動により、原子炉圧力容器2内圧
力が低下し、ECCSが保有する冷却水を注入できるように
なる。
まず炉心1は原子炉圧力容器2内の冷却水から露出す
ることを避けるため、事故後150秒あたりの原子炉圧力
容器2内圧力が高い時点で、蓄圧型ECCSが、蓄圧タンク
20内と原子炉圧力容器2内との圧力差によつて蓄圧タン
ク20内の冷却水を注入する。
その後、自動減圧弁23が開いているので、さらに原子
炉圧力容器2内圧力は低下する。このため、冷却水プー
ル21と原子炉圧力容器2との高低差に基づく水頭差によ
つて冷却水を注入する重力落下型ECCSが作動する。その
際、蓄圧型ECCSの保有水が全量注水され、重力落下型に
切り替わつても炉心1の冷却が中断することのないよう
に、蓄圧型ECCSの保有水が全量注水しおえる直前の原子
炉圧力容器2内圧力に基づいて、重力落下型ECCSが作動
開始する様に冷却水プール21と原子炉圧力容器2との高
低差を設定している。
したがつて、高圧で作動する蓄圧型ECCSは、事故直後
の炉心1の露出を避け、重力落下型ECCSが作動するまで
の間まで機能すればよく、蓄圧タンク20内の保有水量も
比較的小容量でよい。
一方、重力落下型ECCSは低圧で作動するため、比較的
大容量の保有水量を確保しやすい。重力落下型ECCSから
注水される冷却水により炉心1を冠水した後、その冷却
水は配管の破断口や自動減圧弁23からオーバフローし
て、原子炉圧力容器2の下部ドライウエル11の空間を水
没させる。さらにベント管14の上端まで水位が上昇すれ
ば、冷却水が圧力抑制プール12内に流入し、圧力抑制プ
ール12の水深を増加させる。
第3図は、事故後におけるこのような3系統のECCSの
保有水の水位の位置の変化を示したものである。第3図
(1)は、通常運転中の保有水の水位の位置を示してい
る。この場合は、蓄圧タンク型ECCS、重力落下型ECCSと
も全量の冷却水を保有している。次に、第3図(2)
は、事故発生後、蓄圧型ECCSが作動し、蓄圧タンク20内
に貯水された保有水がなくなり、重力落下型ECCSが作動
開始した状態の保有水の水位の位置を示す。最後に、第
3図(3)は、重力落下型ECCSの冷却水プール21内の保
有水がなくなり、ECCSの冷却水がベント管14上端まで下
部ドライウエル11の空間を水没させ、さらに圧力抑制プ
ール12の水深の増加に使用されている状態を示す。
重力落下型ECCSの保有水によつて、圧力抑制プール12
の水深を増加できたことにより、原子炉圧力容器2の側
方に配置された圧力抑制プール12と炉心1との間の水頭
差が生じる。この水頭差を利用して、圧力抑制プール12
と原子炉圧力容器2内を接続する炉心冠水系配管22を通
して、圧力抑制プール12内の冷却水を原子炉圧力容器2
に注入することが可能になる。原子炉圧力容器2に注入
された冷却水は、炉心1の崩壊熱を受けて蒸発し、その
蒸気は、配管破断部や自動減圧弁を通つて圧力抑制プー
ル12内で凝縮して水に戻り、再度炉心冠水系配管22を通
つて、原子炉圧力容器2内に炉心1の冷却のために供給
されるという回路を形成する。
この炉心冠水系により、外部からの補給水なしで、炉
心1の長期冷却が可能になる。なお重力落下型ECCSの保
有水が全量注水され、炉心冠水系に切り替わる際にも、
炉心1の冷却が中断することのないように、炉心冠水系
配管22を通つて冷却水を炉心1に注入するのに必要な圧
力抑制プール12と炉心1との間の水頭差を確保できる水
量と、炉心1の冷却に必要な水量、および原子炉圧力容
器2の下部ドライウエル11空間をベント管14の上端まで
水没させる水量とを考慮し、重力落下型ECCSの保有水量
を設定している。そして、重力落下型ECCSは、下部ドラ
イウエル11の空間をベント管14の上端まで水没させ、さ
らに圧力抑制プール12の水深を増加させ、長期冷却用の
炉心冠水系が立ち上がるまでの間機能すればよい。
これら3系統のECCSは、いずれもポンプなどの動的機
器を使用せず、原子炉圧力容器2内との圧力差や水頭差
といつた静的な原理に基づいて作動するもので、原子炉
プラント運転員の操作が不要であり、事故後の路内圧力
低下に応じて、順次高圧時、低圧時、長期冷却時と自動
的に連続して炉心1を冷却する。また、外部からの補給
水などで、炉心1の長期冷却を行う機能を持つ。
このために、運転員の誤操作や機器故障要因を排除で
き、プラントの信頼性が向上する。
またECCS系統を単一の設備とした場合に比べ、3系統
のECCSに機能を分担させていることにより、冷却系設備
の大容量化を回避できるため、ECCSが配置されている原
子炉格納容器10の小型化が達成できる。
重力落下型ECCSにより、下部ドライウエル11の空間が
ベント管14の上端まで水没状態となる。これにより現実
的には起こりえないと考えられる仮想的な炉心1の溶融
事故時に、溶融した炉心1が原子炉圧力容器2を貫通し
て原子炉格納容器10内に落下する事態を想定しても、下
部ドライウエル11の空間がベント管14の上端まで水没さ
れているから、原子炉格納容器10の健全性を確保できる
ことにより、プラントの安全性が向上する。
さらに上記の3系統のECCSは、冷却水を保有する貯水
手段、配管、弁を含めすべての設備が鋼製の原子炉格納
容器10内に配置されているため、ECCS側でなんらかの原
因で事故が発生しても、放射化された冷却水が原子炉格
納容器10の外へ放出されることがなく、このため原子力
プラントの安全性が向上する。
炉心1の冷却は、上記の3系統のECCSにより達成さ
れ、引き続き、圧力抑制プール12に蓄熱される崩壊熱を
原子炉格納容器10冷却系で除去することとなる。
冷却材喪失事故時には、原子炉圧力容器2内の冷却材
が配管破断口からドライウエル11に流出し、ドライウエ
ル11の圧力が上昇する。ドライウエル11の圧力が上昇す
ると、その圧力によるベント管14の水位を押し下げら
れ、水位がベント管の出口17bよりも低下すると、ドラ
イウエル11内の蒸気とドライウエル11内の不凝縮性気体
(窒素)が、ベント管14を通つて圧力抑制プール12に流
入する。
圧力抑制プール12に流入した蒸気は、そのプール水中
で凝縮して潜熱を放出し、その熱を受けて圧力抑制プー
ル12の水温は上昇する。本実施例では、ウエツトウエル
13をコンクリート構造壁16で内周部13bと、外周部13aに
分割しているため、不凝縮性気体はウエツトウエル13の
内周部13bに蓄積される。これによつて、内周部13bの窒
素分圧が、外周部13aの窒素分圧より高くなり、第4図
(2)や第4図(3)に示すように、内周部13bと外周
部13aとの圧力差に応じて各内外周側プール12a,12bのプ
ール水の水位差が生じ、外周側プール12aの水位が内周
側プール12bの水位よりも上昇する。このため、圧力抑
制プール12のプール水の原子炉圧力容器2内壁面に接触
する面積が増大して、外周プール15への効率の良い伝熱
面積を拡大できる。
また圧力抑制プール12は、プールスエル対策として、
通常運転時には水深を低く設定しているが、前記の重力
落下型ECCSからの冷却水がベント管14を通つて圧力制御
プール12内に流入することで、圧力抑制プール12の水位
を上昇できる。これらの作用によつて、長期冷却時に
は、外周プールへの効率の良い伝熱面積を拡大でき、放
熱特性が向上する。
崩壊熱に比べ、外周プール15からの放熱量が小さい間
は、圧力抑制プール12の温度が上昇し、またウエツトウ
エル13に蓄積する不凝縮性気体により、ウエツトウエル
13の圧力が上昇する。ウエツトウエル13の圧力が、運転
階30に設けられた圧力開放板31の破壊作動圧力以上にな
つた時点で、圧力開放板31が破裂し、ウエツトウエル13
と格納容器内の運転階30上方の空間部が連通する。これ
により、ウエツトウエル13に蓄積していた不凝縮性気体
を運転階30上方に逃がし、運転階30空間の容積をウエツ
トウエル13容積として利用できる。このために、ウエツ
トウエル13の容積が実質的に拡大されて、原子炉格納容
器10内の圧力は急激に低下する。
また運転階30空間に流入した不凝縮性気体は、圧力抑
制プール12内を通過する過程で高温となつている。運転
階30に流入した不凝縮性気体は高温であるから上方に上
昇して運転階30の原子炉圧力容器2内壁面を加熱する。
その加熱により原子炉圧力容器2の外壁面に接触する空
冷ダクト33内の気体は加熱される。加熱された冷却ダク
ト33内の気体は空冷ダクト33の出口87から外部へ排出さ
れ、そのかわりに空気取入口32から冷気を吸い込むよう
になり、自然通風冷却による原子炉格納容器10の空冷作
用が無される。
空冷ダクト33は、第6図に示すように、鋼製格納容器
10の外周部に設置するが、自然通風冷却による放熱量を
向上させるためには、空冷ダクト33内を上昇する空気流
速を大きくする必要があるため、空冷ダクト33と原子格
納容器10の外壁面の間隙は、20cm〜30cm程度に制限され
る。
原子炉格納容器10の壁を伝熱面として使用する外周プ
ール15による水冷と空冷ダクト33を利用した空冷の併用
により、放熱量が崩壊熱を上回るようになると、原子炉
格納容器10内の圧力、および圧力抑制プール12内の温度
を低減できる。
このように、ECCSからの冷却水や、コンクリート構造
壁16で分割された圧力抑制プール12構造により、圧力抑
制プール12の水位を上昇させて効率の良い伝熱面積を増
加させる外周プール方式と、ウエツトウエル13と運転階
30空間を事故時に圧力開放板31で連通できる機能を有す
る原子炉格納容器10によるウエツトウエル13容積を増大
させることで、さらにウエツトウエル13に接する原子炉
格納容器10の表面を空冷することにより、効率的に炉心
1で発生する崩壊熱を除去できる。
事故時におけるウエツトウエル13の圧力は、格納容器
の形状や寸法、除熱形式や境界条件に影響されるが、一
般に次式のように表せられる。
P=Psteam+Pncgas ここで、Psteamは水蒸気の分圧、Pncgasは不凝縮性気
体の分圧である。したがつて、ウエツトウエル13の最高
圧力を抑制するには、これら分圧を低減すればよい。
またウエツトウエル13内の蒸気分圧は、圧力抑制プー
ル12の水温で定まる飽和蒸気圧であるため、圧力抑制プ
ール12の水温を低下させることで、蒸気分圧が低減でき
る。
原子炉格納容器10冷却系としては、はじめに圧力抑制
プール12に接した原子炉格納容器10の外側にプールを設
けた外周プール方式と、ウエツトウエル13と運転階30上
方の空間部と接する原子炉格納容器10の外周部に空冷ダ
クト33を設けた自然通風冷却方式を組合せた場合の作用
を説明する。
外周プール方式の放熱形態は、以下のようになつてい
る。
前記のように、事故後の長期冷却過程では、崩壊熱を
受けて発生した蒸気が、ベント管14を通つて圧力抑制プ
ール12に流入し、水中で凝縮して潜熱を放出するため、
圧力抑制プール12に崩壊熱が一端蓄積される。一方、外
周プール15では、圧力抑制プール12の温度上昇によつ
て、外周プール15と圧力抑制プール12とのプール間の温
度差が生じるため、原子炉格納容器10の鋼製の壁を通し
て、圧力抑制プール12から外周プール15へ熱が伝わり、
最終的には、外周プール15のプール水の蒸発蒸気を排気
口86を通して外部へ排出して、崩壊熱を原子炉格納容器
10外へ放出している。
一方、圧力抑制プール12内では、凝縮潜熱による加熱
と、原子炉格納容器10の壁の冷却により圧力抑制プール
12水の自然対流が生じ、また外周プール15では、原子炉
格納容器10壁からの加熱による外周プール水の自然対流
が発生している。これにより、ポンプや熱交換器を用い
ずに、原子炉格納容器10の壁自体を伝熱面とした自然対
流伝達により崩壊熱を除去するものである。
圧力制御プール12の水温は、炉心1で発生する崩壊熱
から外周プールへの放熱量を差し引いた蓄熱量に依存す
るため、次式で与えられる外周プール15へ放熱量を増大
することで、蒸気分圧が低減できる。
Q=KA(Tsp−Top) ここで、Kはプールでの自然対流熱伝達率と原子炉格
納容器10壁の熱伝導率から求まる熱通過率、Aは原子炉
格納容器10直径とプール水深から求められる伝熱面積、
Tspは圧力抑制プール12温度、Topは外周プール温度であ
る。
外周プール15への放熱量を増大させるためには、伝熱
面積の拡大を図る必要がある。圧力抑制プール12は、配
管破断事故直後のブローダウン過程で生じる大量の気体
流入によつて圧力抑制プール12の液面が急激に押し上げ
られるプールスエル対策として、通常運転時には第4図
(1)のように水深を低く設定し、コンクリート構造壁
16に大きな衝突荷重がかからないようにしている。しか
し、事故後は前記の重力落下型ECCSからの冷却水がベン
ト管を通つて圧力抑制プール12内に流入することで、第
4図(2)に表示する過程を経て第4図(3)の様に長
期冷却時には圧力抑制プール12の水位を上昇できる。こ
のように、外周プールへの伝熱面積が増大でき、放熱特
性が向上する。
不凝縮性気体分圧はドライウエル11とウエツトウエル
13の容積比から求まり、事故時にはウエツトウエル13空
間に運転階30の空間を連通して不凝縮性気体の収納容積
を増大することで、分圧を低減できる。
第5図は、原子炉格納容器10の冷却系の放熱特性の一
例を示したものである。事故後20時間あたりまでは、外
周プール15からの放熱量は、炉心1で発生する崩壊熱を
下回つているため、圧力抑制プール12の温度が上昇し、
原子炉格納容器10内の圧力が上昇している。しかし、圧
力開放板31の破壊作動圧力を上回つた時点で、圧力開放
板31が破裂し、ウエツトウエル13に蓄積していた不凝縮
性気体を運転階30の空間に逃がし、ウエツトウエル13の
容器を実質的に増大できるため格納容器内の圧力は急激
に低下する。また運転階30に流入した不凝縮性気体は、
圧力抑制プール12内を通過する過程で高温となつてい
る。圧力開放板31の破裂作動後は、ウエツトウエル13に
接する原子炉格納容器10の外周に設けた空冷ダクト33で
の自然通風冷却も利用できるようになるため、原子炉格
納容器10からの放熱量が増加する。この外周プール15に
よる水冷と空冷ダクト33による空冷の併用により50時間
以降は、放熱量が崩壊熱を上回るようになり、原子炉格
納容器10内の圧力、および圧力抑制プール12内の水温も
時間とともに低下している。
このように、ECCSからの冷却水により圧力抑制プール
12の水位を上昇させて効率の良い伝熱面積を増加させた
外周プール方式と、ウエツトウエル13と運転階30空間を
事故時に連通できる機能を有する原子炉格納容器10によ
つて、さらにはウエツトウエル13に接する原子炉格納容
器10の壁面を空冷することにより、効率よく原子炉格納
容器10内の温度を圧力を低減することができる。
本発明の第2の実施例を第9図に示す。第1図で示し
た実施例との相違は、外周プール15内に100℃以下の融
点を持つ蓄熱体40を配置した点である。第8図に示すよ
うに、圧力抑制プール12から外周プール15への放熱によ
り、外周プール水温とともに蓄熱体40の温度も上昇する
が、蓄熱体40の融解熱によつて外周プール水の温度上昇
が抑制され、第8図の破線で示すようにほぼ蓄熱体40の
融点付近で一定に保持できる状態である。このため、外
周プール15と継続して加熱される圧力抑制プール12の温
度差が大きくなり、放熱特性が向上する。また外周プー
ル15の温度上昇が抑制されるため、プール水の蒸発まで
の時間が長くなり、外周プール15に供給する外部補給水
を確保するのに必要な時間であるウオークアウエイ期間
を延長でき、事故時の運転員の負担を軽減できる。その
他の原子炉設備の構成と作用は先の実施例と同様である
から説明を省略する。
本発明の第3の実施例を第10図に示す。第1図で示し
た実施例との相違は、重力落下型ECCSの冷却水プール21
と原子炉圧力容器内を接続する配管25に、分岐配管28
と、の分解配管28の途中に設けた開閉弁29を備える。開
閉弁29を開くことにより冷却水プール21の保有水の一部
を外周プール15に供給し、フロート弁(図示せず)など
を利用して所定の水位まで外周プール15の水位を上昇さ
せる点である。これにより、通常運転時には、外周プー
ル15の水位を圧力抑制プール12と同一レベルに設定して
おき、原子炉格納容器10の内外面に加わる水圧を均等に
近づけて原子炉格納容器10壁面の座屈を防止し、事故時
には、外周プール15の水位の上昇によつて、放熱特性が
向上する。その他の原子炉設備の構成と作用は第1図の
実施例と同様であるから説明を省略する。
本発明の第4の実施例を第11図に示す。第1図で示し
た実施例との相違は、外周プール方式以外の冷却方式と
して、複数の二重伝熱管41の下端部を圧力抑制プール12
内に挿入し、圧力抑制プール12の上方に設置された冷却
プール42内にその上端を挿入する。その冷却プール42の
気層部には排気用配管43が原子炉圧力容器10外との間で
連通されている。
重力落下型ECCSの保有水によつて圧力抑制プール12の
水位が点線で示す通常水位よりも実線で示す水位の増加
し、二重伝熱管41外管の下端部がプール水によつて加熱
される。加熱された二重伝熱管41の外管90内の水は上昇
して、圧力抑制プール12の上方に設置された冷却プール
42内に自然対流によつて流入し、冷却プール42の水温を
上昇させる。二重伝熱管41の内管91の取水口92は、冷却
プール42内の下部に設置されているため,低温の冷却水
が内管91を下降する。二重伝熱管41の下端では内管91と
外管90が連通しているため、再度圧力抑制プール12で外
管90内の水が加熱されて上昇するという回路が形成され
る。
このようにして、圧力抑制プール12で蓄熱された崩壊
熱は、二重伝熱管41を通して冷却プール42に伝熱され、
最終的には冷却プール42の水が蒸発して、排気用配管43
から原子炉格納容器10の外部へ放出される。これによ
り、圧力抑制プール12の温度上昇を抑制し、蒸気分圧を
低減できる。その他の原子炉設備の構成と作用は第1図
の実施例と同様であるから説明を省略する。
本発明のさらに他の実施例を第12図に示す。第1図で
示した実施例との相違は、外周プールを削除して、その
代りの冷却方式として、主蒸気管3から分岐した配管53
により、原子炉圧力容器2の上方に配置した冷却プール
51内に設けた複数の熱交換器50に蒸気を導入し、炉心1
で発生した蒸気を凝縮させる蒸気凝縮器方式とした点で
ある。
熱交換器50は、シエルアンドチユーブ型の熱交換器
で、第13図に示すように、複数の伝熱管58と、伝内管の
上部に蒸気を分配するプレナム59、下部に凝縮水を収集
するプレナム60を配置している。熱交換器50では、シエ
ル側の水で、伝熱管内を流れる蒸気を凝縮する。蒸気内
に含まれる不凝縮性気体と凝縮水はプレナム60で分離さ
れ、凝縮水は配管54に通して、重力によつて再度原子炉
圧力容器2内へ戻り、不凝縮性気体は、配管55により圧
力抑制プール12に排出される。これにより、蒸気凝縮を
用いた熱交換器で炉心の崩壊熱を冷却プール51に蓄熱さ
せ、冷却プール51内の水の蒸発蒸気を排気用配管52から
格納容器外部へ排出して放熱機能を果たす。事故時に
は、各配管53,54の途中に設けた開閉弁56,57を開いて熱
交換器50による蒸気の凝縮作用を得手いる。この例では
冷却プール51の下に重力落下型ECCSの貯水槽として冷却
水プール21が作られている。
いずれの実施例でも、各プールの底部はもちろんのこ
と冷却水と接触する部分と、その接触の可能性のあるコ
ンクリート壁面には金属製のライナーが施されている。
いずれの実施例もポンプなどの動的機器を使用せず、
静的な原理に基づいて、炉心で発生する崩壊熱を除去で
きるため、プラントの信頼性が向上する。また、原子炉
格納容器は、運転階空間を包含するように拡大されるか
ら、その拡大に際して新規な空間を用意する必要が無く
て、原子炉設備全体としては原子炉格納容器を大型化し
ても過度な大型化を回避出来る。
〔発明の効果〕
請求項1の発明によれば、原子炉格納容器と外周プー
ル水温との温度差を大きく長期に維持して原子炉格納容
器から外周プールへの放熱作用を長期化させ、従来より
も放熱量も増加出来る効果が得られる。
請求項2の発明によれば、外周プール内の冷却水の温
度上昇と枯渇とが抑制出来、原子炉格納容器から外周プ
ールへの放熱が長期に渡り維持出来、従来よりも放熱量
も増加するという効果が得られる。
請求項3の発明によれば、原子炉の圧力抑制室内の熱
を外周プールに代わる動的機器を利用しない手段で、且
つ直接に近い効率の良い簡便な手段で奪い、その圧力抑
制室の凝縮性能を長期に維持して、従来よりも冷却効果
を良くできる。
請求項4の発明によれば、下部が自然水冷で上部が自
然通風による空冷により、原子炉格納容器に無理な水圧
を加えること無く原子炉格納容器のほぼ全体に渡り従来
より効率良く冷却出来るという効果が得られる。
請求項5の発明によれば、事故前には運転階は圧力開
放手段で圧力抑制室から隔離され、事故時には圧力開放
手段が開放されて運転階として利用される空間にまで圧
力抑制室を実質的に拡大させ耐圧許容量を増加させ、事
故の長期化に耐えられるようにする。更には、運転階空
間沿いの広い原子炉格納容器面から熱を放出して従来よ
り冷却効果が向上するので、従来よりも事故の長期化に
耐えられるようになる。また、通常時は原子炉格納容器
の上部空間は運転階空間として利用され、通常時におい
ても無駄の空間とは成らず、しかも運転階空間は原子炉
設備としてもともと必要であるから、その運転階空間を
包含するように原子炉格納容器を拡大したから原子炉設
備を上方に大型化することで大型な原子炉格納容器を採
用しても極力抑制出来る。
請求項6の発明によれば、請求項5の発明による効果
に加えて、圧力抑制プール水が鋼製の原子炉格納容器壁
に接することになるから、圧力抑制室から原子炉格納容
器壁を伝熱面とした外周プールへの放熱効果が良くな
る。
請求項7の発明によれば、請求項5又は請求項6の発
明による作用に加えて、長期の且つ信頼性の高い冷却作
用が得られ、その冷却作用を成す冷却系が原子炉格納容
器の内側にあるから、その冷却系を介して原子炉格納容
器外への放射能漏洩事故を抑制出来て安全である。
請求項8の発明によれば、請求項5又は請求項6又は
請求項7による発明の効果に加えて、下部は水冷によ
り、上部は空冷により原子炉格納容器のほぼ全域を動的
機器を利用すること無く効率良く冷却できる効果が得ら
れ、原子炉設備の信頼性が向上する。
請求項9の発明によれば、請求項5又は請求項6又は
請求項7又は請求項8による発明の効果に加えて、請求
項1の発明による原子炉格納容器から外周プールへの放
熱機能の長期維持作用と、放熱量の増加作用とにより、
従来よりも冷却効果の向上効果が得られる。
請求項10の発明によれば、請求項5又は請求項6又は
請求項7又は請求項8又は請求項9による発明の効果に
加えて、請求項2の発明による冷却水を外周プール内に
供給する作用により、小型の外周プールでも長期の冷却
機能を達成出来、従来よりも冷却効果の向上効果が得ら
れる。
請求項11の発明によれば、請求項5又は請求項6又は
請求項7又は請求項8又は請求項9又は請求項10による
発明による効果に加えて、熱が集中的に搬送されてくる
圧力抑制室内の熱を請求項3の発明により簡単な構成で
効率良く吸収して圧力抑制室の機能を長期に維持し、冷
却性能を従来よりも向上出来る効果が得られる。
請求項12の発明によれば、請求項5又は請求項6又は
請求項7又は請求項8又は請求項9又は請求項10又は請
求項11による発明の効果に加えて、原子炉圧力容器内の
蒸気を直接的に蒸気凝縮器に通して凝縮作用を加え、そ
の蒸気凝縮器から凝縮液とガスとを排出して凝縮器能を
維持させて冷却効果を向上させ、効率の良い冷却状態を
得ることの効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1実施例による原子炉設備の縦断
面図、第2図は、本発明の第1実施例における事故時の
原子炉圧力容器内の圧力変化を各非常用炉心冷却系統に
よる原子炉圧力容器内への注水期間との関係で示したグ
ラフ図、第3図(1)は、本発明の第1実施例による通
常運転時の各非常用炉心冷却系の保有水の状態を格子状
の表示で示した原子炉設備の概略的縦断面図、第3図
(2)は、本発明の第1実施例による事故時における蓄
圧型ECCS作動後の各ECCSの保有水の状態を格子状の表示
で示した原子炉設備の概略的縦断面図、第3図(3)
は、本発明の第1実施例による事故時における重力落下
型ECCS作動後の各ECCSの保有水の状態を格子状の表示で
示した原子炉設備の概略的縦断面図、第4図(1)は、
本発明の第1実施例における通常運転時の圧力抑制プー
ルの縦断面図、第4図(2)は、本発明の第1実施例に
おける事故後の初期の圧力抑制プールの縦断面図、第4
図(3)は、本発明の第1実施例における事故後の第4
図(2)の状態よりも更に時間的に事故の進行した状態
での圧力抑制プールの縦断面図、第5図は、本発明の第
1実施例による原子炉格納容器冷却系の放熱特性を時間
軸に共通スケールにして示したグラフ図、第6図は、本
発明の第1実施例による原子炉設備の空冷ダクトの概略
的な縦断面図、第7図は、第6図に示した空冷ダクトの
部分的な斜視図、第8図は、本発明の第2実施例による
原子炉設備の外周プール水温の時間変化を示す図、第9
図は、本発明の第2実施例による原子炉設備の外周プー
ルの縦断面図、第10図は、本発明の第3実施例による原
子炉設備の外周プール近傍の縦断面図、第11図は本発明
の第4実施例による原子炉設備の圧力抑制プールとその
近傍の縦断面図、第12図は、本発明の第5実施例による
原子炉設備の縦断面図、第13図は、第12図の要部拡大縦
断面図、第14図は、本発明の第1実施例による原子炉設
備の運転階とウエツトウエルとの境界部の部分的斜視
図、第15図は、第14図のA部拡大縦断面図、第16図は、
本発明の各実施例で使用された空冷ダクトの構成セグメ
ントの斜視図、第17図歯、第16図に示したセグメントを
原子炉格納容器に取り付けた状態における取付部の断面
図である。 1…炉心、2…原子炉格納容器、3…主蒸気管、4…給
水配管、10…原子炉圧力容器、11…ドライウエル、12…
圧力抑制プール、13…ウエツトウエル、14…ベント管、
15…外周プール、16…コンクリート構造壁、18…連通
孔、20…蓄圧タンク、21…冷却水プール、22…炉心冠水
系配管、23…自動減圧弁、24,25,54,55…配管、26,27,8
4…逆止弁、30…運転階、31…圧力開放板、32…空気取
入口、33…空冷用ダクト、40…蓄熱体、41…二重伝熱
管、42…冷却プール、50…蒸気凝縮器、51…冷却水プー
ル、52…排気用配管、58…伝熱管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G21C 15/18 GDB 9216−2G G21C 9/00 GDBZ 9216−2G 13/00 GDBR G21D 1/00 GDB G21D 1/00 GDBN (72)発明者 日高 政隆 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社 日立製作所エネルギー研究所内 (72)発明者 中尾 俊次 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社 日立製作所エネルギー研究所内 (72)発明者 幡宮 重雄 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社 日立製作所エネルギー研究所内 (72)発明者 鈴木 洋明 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社 日立製作所エネルギー研究所内 (72)発明者 内藤 正則 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社 日立製作所エネルギー研究所内 (72)発明者 隅田 勲 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社 日立製作所エネルギー研究所内 (72)発明者 富永 研司 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社日立製作所日立工場内 (72)発明者 新野 毅 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社日立製作所日立工場内 (56)参考文献 特開 昭50−139297(JP,A) 特開 昭63−229390(JP,A) 特開 平2−83495(JP,A) 特開 昭63−75694(JP,A)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼製の原子炉格納容器の外周囲に外周プー
    ルを備え、前記外周プール内に、100℃以下の融点を有
    する蓄熱体を備えたことを特徴とした原子炉冷却設備。
  2. 【請求項2】鋼製の原子炉格納容器の外周囲に設けた外
    周プールと、重力落下型非常用炉心冷却系の貯水槽の冷
    却水を原子炉圧力容器内に供給する管路と、前記貯水槽
    内の冷却水を前記外周プール内に供給する管路とを備え
    た原子炉冷却設備。
  3. 【請求項3】内管と外管が下端部で連通し、上端部では
    分離されている二重伝熱管を、原子炉圧力抑制室内にそ
    の下端部を挿入し、前記圧力抑制室の上方に設置された
    冷却プール内に前記内管の取水口を設け、前記冷却プー
    ル内で前記取水口より上方に前記外管の開口を備えたこ
    とを特徴とする原子炉冷却設備。
  4. 【請求項4】運転階を包含した鋼製の原子炉格納容器の
    外周囲に設けた外周プールと、前記外周プールの上方の
    領域に前記原子炉格納容器の鋼製外壁面に対して設けら
    れた空冷ダクトによる流路と、前記流路の下部に設けら
    れた前記流路への気体入り口と、前記流路の上部に設け
    られた気体出口とを備えた原子炉冷却設備。
  5. 【請求項5】原子炉格納容器内に、運転階からアクセス
    出来る原子炉圧力容器と、前記原子炉格納容器内に漏洩
    した蒸気を導入する圧力抑制室とを包含している原子炉
    設備において、前記原子炉格納容器として運転階空間を
    包含した鋼製の原子炉格納容器を備え、前記運転階空間
    と前記圧力抑制室との間に前記圧力抑制室内の昇圧圧力
    により開く圧力開放手段を備えたことを特徴とする原子
    炉設備。
  6. 【請求項6】請求項5において、前記圧力抑制室内の圧
    力抑制プール水が原子炉格納容器内壁面に接し、原子炉
    格納容器の外周囲に接して外周プールを備えることを特
    徴とした原子炉設備。
  7. 【請求項7】請求項5または6において、ガス圧をかけ
    た蓄圧タンクと、前記蓄圧タンク内と原子炉圧力容器内
    との圧力差によつて原子炉圧力容器内に前記蓄圧タンク
    内の冷却水を注水する蓄圧型非常用炉心冷却系と、前記
    原子炉圧力容器内の炉心よりも高い位置に配置された冷
    却水の貯水槽と、前記貯水槽と原子炉圧力容器内の冷却
    水との水頭差によつて前記貯水槽から前記冷却水を前記
    原子炉圧力容器内に注水する重力落下型非常用炉心冷却
    系と、前記貯水量より低い位置に装備された原子炉の圧
    力抑制室内のプール水と前記原子炉圧力容器内の冷却水
    との水頭差によつて前記圧力抑制室からプール水を前記
    原子炉圧力容器内に注水する炉心冠水系とから成る非常
    用炉心冷却系を鋼製の原子炉格納容器内に備えたことを
    特徴とした原子炉設備。
  8. 【請求項8】請求項5又は6又は7において、請求項4
    の原子炉冷却設備を備えたことを特徴とした原子炉設
    備。
  9. 【請求項9】請求項5又は6又は7又は8において、請
    求項1の原子炉冷却設備を備えたことを特徴とした原子
    炉設備。
  10. 【請求項10】請求項5又は6又は7又は8又は9にお
    いて、請求項2の原子炉冷却設備を備えたことを特徴と
    した原子炉設備。
  11. 【請求項11】請求項5又は6又は7又は8又は9又は
    10において、請求項3の原子炉冷却設備を備えたことを
    特徴とした原子炉設備。
  12. 【請求項12】請求項5又は6又は7又は8又は9又は
    10において、原子炉圧力容器よりも高い位置に配備され
    ており前記原子炉圧力容器と接続されて前記圧力容器内
    で発生した蒸気を導入する蒸気凝縮器と、前記蒸気凝縮
    器による凝縮液を前記原子炉圧力容器内に戻す管路と、
    前記凝縮器内のガスを原子炉の圧力抑制室内に導く管路
    とを備えた非常用炉心冷却系を備えたことを特徴とした
    原子炉設備。
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