JP2507518C - - Google Patents

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JP2507518C
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rotary pump
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、分子ポンプと油回転ポンプ又は分子ポンプとメカニカルブースタお
よび油回転ポンプの組合せを排気ポンプとする真空排気装置に係り、特に被排気
側の油汚染を防止するのに好適な真空排気装置に関する。 【従来の技術】 第9図は実開昭52-96408号公報に記載された分子ポンプとメカニカルブースタ
および油回転ポンプの組合せを排気ポンプとする従来の真空排気装置の一例で示
したものである。同図において、真空容器1を排気する際、真空容器1の体積が
大きか、又はガス負荷が大き場合には、本排気ポンプである分子ポンプ2は大型
となり十分に低い圧力でしか作動できないので、真空容器1内の圧力を分子ポン
プ2が運転できる圧力まで粗引きすることが必要になる。そこで、まず粗引きバ
ルブ3を開きメカニカルブースタ5と油回転ポンプ6にて真空容器1を排気する
。真空容器1内の圧力が分子ポンプ2が十分作動する圧力まで低くなったら粗引
きバルブ3を閉じ、分子ポンプ吐出バルブ8を開き、本排気バルブ9を開いて本
排気を行なう。排気ポンプの停止時には本排気バルブ9を閉じ、ガスリークバル
ブ10を開いてノズル11により排気ポンプに使われている油よりも離脱エネ ルギの小さい気体をリークさせて停止させる。 なお、第9図において、12は本排気配管、13は粗引き配管、15は分子ポ
ンプ吐出配管である。 〔発明が解決しようとする課題〕 近年真空排気装置の真空容器1に関しては、排気に用いる排気ポンプの油の逆
拡散による真空容器1内の油汚染が問題となっている。特に到達圧力付近で作動
している油回転ポンプ6では油の逆拡散が激しく発生している。この油汚染の発
生源である油回転ポンプ6の油の逆拡散を低減させれば、真空容器1内の油汚染
を低減させることができる。 しかし上記従来の真空排気装置では排気ポンプ停止時の油の逆拡散の防止につ
いては考慮されているが、油汚染の最大の原因となる粗引き時に到達圧力付近で
作動しているメカニカルブースタ5と油回転ポンプ6に使われている油の粗引き
配管13を通じての真空容器1への逆拡散を防止することについては考慮されて
いなかった。また本排気中には分子ポンプ吐出バルブ8を開き分子ポンプ吐出配
管15を通じてメカニカルブースタ5と油回転ポンプ6にて分子ポンプ2の後段
排気をする。この場合真空容器1内の圧力が低くなり到達圧力付近になるとメカ
ニカルブースタ5、油回転ポンプ6も到達圧力付近で作動することとなり、この
とき油の逆拡散を発生する。この逆拡散した油は分子ポンプ吐出配管15、分子
ポンプ2の内面吐出側を汚染する。この油の逆拡散による汚染を防止するために
、メカニカルブースタ5の吸込口側(上流側)にコールドトラツプ又は吸着材の
入ったトラツプを設ける方法があるが、いずれの場合も配管中にこれらの要素を
設けると、配管のコンダクタンスが小さくなるなるため排気速度が低下したり、
トラツプに付着した油の除去や吸着材の交換が必要になるなどという問題があっ
た。 本発明の目的は、油回転ポンプなどの排気ポンプの吸込口側(上流側)より微
量のパージガスをパージし、油の逆拡散を押さえるようにした真空排気装置を提
供することにある。 〔課題を解決するための手段〕 かかる目的達成のため、本発明は、真空容器と、この真空容器を排気するため の分子ポンプと、この分子ポンプと前記真空容器を連結する本排気配管と、この
本排気配管に配設された本排気バルブと、前記真空容器を粗引きするための油回
転ポンプと、この油回転ポンプと前記真空ポンプとを連結する粗引き配管と、こ
の粗引き配管に配設された油回転ポンプ吐出配管とからなる真空排気装置におい
て、前記油回転ポンプを到達圧力まで運転する過程時に微量のパージガスを前記
油回転ポンプの上流側よりパージするパージガス微小流量供給機構を設けたもの
である。 〔作用] 上述の構成によれば、油回転ポンプの吸込口側(上流側)に設けられたパージ
ガス微小流量供給機構により、油回転ポンプを到達圧力まで運転する過程時に同
ポンプに使われている油の吸込口側への逆拡散を抑えるのに十分な最少量のパー
ジガスが油回転ポンプの吸込口側にパージされる。このときのパージガスの量は
従来のパージガスの量の約数十分の一程度となり、排気系の到達圧力にほとんど
影響を与えず、清浄な真空が得られる。これにより被排気系の油汚染の少ない真
空排気装置が得られる。 〔実施例〕 以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて説明する。 第1図は本発明の第1実施例に係り、第9図に示す従来装置と同一又は同等の
部分には同一符号を付して説明する。 真空容器1には、気体を導入するためのリークバルブ21、本排気配管12お
よび粗引き配管13が連結されている。本排気配管12の他端は本排気ポンプで
ある分子ポンプ2に連結されている。本排気ポンプ12の途中には本排気バルブ
9が設けられている。分子ポンプ2の吐出口には分子ポンプ吐出配管15が連結
されており、この分子ポンプ吐出配管15の途中には分子ポンプ吐出バルブ8が
設けられている。分子ポンプ吐出配管15の他端は油回転ポンプ6に連結されて
いる。また粗引き配管13の他端は分子ポンプ吐出バルブ8と油回転ポンプ6と
の間の分子ポンプ吐出配管15に連結されている。また粗引き配管13の途中に
は粗引きバルブ3が設けられている。油回転ポンプ6の吐出口には油回転ポンプ 吐出配管22が設けられている。 パージガス微小流量供給機構23は、油回転ポンプ6の吸込口側、すなわち上
流側、この実施例では粗引き配管13が分子ポンプ吐出配管15と連結する点と
油回転ポンプ6との間に設けられており、分子ポンプ吐出配管15に連結された
パージガス配管25と、このパージガス配管25に上流側より順次設けられた微
小流量オリフィス26およびフィルタ28とから構成されている。 なお、油回転ポンプ6は、第9図に示すメカニカルブースタ5と組合せて使用
するようにしてもよい。 つぎに、本発明の第1の実施例の作用を説明する。 まず分子ポンプ2内を粗引きするために分子ポンプ吐出バルブ8を開き油回転
ポンプ6により粗引きを行なう。この粗引きが終わったら分子ポンプ2の運転を
開始し、分子ポンプ吐出バルブ8を閉じる。つぎに真空容器1内を粗引きするた
めにリークバルブ21および本排気バルブ9を閉じる粗引きバルブ3を開いて油
回転ポンプ6により真空容器1を排気する。そして真空容器1内の圧力が分子ポ
ンプ2が作動する圧力まで低下した後粗引きバルブ3を閉じ本排気バルブ9を開
いて本排気を行なう。油回転ポンプ6により真空容器1内の粗引きをする過程時
に油回転ポンプ6内の圧力が到達圧力付近になると、同ポンプ内に使われている
油が激しく逆拡散を起こし、真空容器1内を汚染する。また本排気時には油回転
ポンプ6は分子ポンプ2の後段排気をしているが、分子ポンプ2が到達圧力付近
となると油回転ポンプ6もその到達圧力付近の圧力で作動することになり油回転
ポンプ6に使われている油は分子ポンプ2の吐出側に激しく逆拡散して分子ポン
プ2内の吐出側を汚染する。さらに油回転ポンプ6により分子ポンプ2内の粗引
きをする過程時に油回転ポンプ6内の圧力が到達圧力付近になると、同ポンプ内
に使われている油が激しく逆拡散を起こし、分子ポンプ2内を油汚染する。 上記のような油回転ポンプ6が到達圧力付近で作動するときに発生する逆拡散
による油汚染を防止するため、真空容器1の粗引き時、分子ポンプ2の本排気時
、粗引き時、再生時には、パージガス微小流量供給機構23により油回転ポンプ
6で排気する始めから微量のパージガスを油回転ポンプ6の上流側より流す。本
実 施例ではパージする気体としてフィルタ28を通して清浄な空気を使用しており
、この清浄な空気を使用しており、この清浄な空気は微小オリフィス26、パー
ジガス配管25を通って油回転ポンプ6の上流側へとパージされる。 なお、パージするガスは、化学的に安定な不活性ガスが好ましいが、窒素ガス
又は油分を含まない清浄な空気などでも十分効果があり、実験の結果では分子量
の大きいガス程少ない流量で効果があることが表1に示すように立証されている
第2図は油回転ポンプ6の上流側から窒素ガスをパージしたときの到達圧力付
近の油回転ポンプ6吸込口側の残留ガスを四重極質量分析器で分析したときの残
留ガススペクトルを示したもので、縦軸はイオン電流値、横軸は質量数である。
得られたスペクトルは、空気の残留ガススペクトルで、きわめて清浄な状態が得
られたことがわかる。 第3図は微小流量のパージを行なわないときの油回転ポンプ6の吸込口側の残
留スペクトルである。油回転ポンプ6に使用されている油の成分(炭化水素)に
よるピークが質量数39以上に多数検出されており、油の逆拡散が激しく進展し
ていることがわかる。 第4図はパージするガスの量による残留ガス、油回転ポンプ6の吸込口の圧力
(以下、単に吸込口圧力という)の変化を調べるために、窒素ガスをパージした
結果を示したものである。左側の縦軸は残留ガスの検出ピークに対するイオン電
流値で、右側の縦軸は吸込口圧力、横軸はパージ量を表わしている。 以上を比較すると、わずかな量のパージによって油の各成分ごとにみると微小
流量のパージを行なった場合の油成分のピークは、パージを行なわない場合の約 1/100程度となり、十分清浄な真空が得られていることがわかる。このとき
パージを行なった量と従来のパージ量とを比較すると、本発明のパージ量が極め
てわずかの量となることがわかる。1例として排気速度が240l/minの油回
転ポンプ6についてパージするガスの量を従来の方法によるものと本発明による
ものとを比較する。 油回転ポンプ6の排気速度をS、排気量をQ、吸込口圧力をPとすると、各々
の関係は次式で与えられる。 Q=SP …(1) S=240l/minとし、パージによる油の逆拡散防止には従来は圧力0.1Torr
以上がよいとされているため、P=0.1Torrとすると従来の方法によるパージ量
は、式(1)より Q1=0.4Torrl/s≒32SCCM となり、本発明によるパージの量Q2は第4図によると0.6SCCM(到達圧力7
×10-3Torrのとき)でも十分に効果があることからQ2=0.6SCCMとすると
、従来量に比べて約1/53と少ない。パージする量がわずかであるため油回転
ポンプの到達圧力を劣化させない。以上により微量のパージガスの油回転ポンプ
6上流側へのパージにより油の逆拡散を抑えられることがわかる。本実施例によ
れば比較的少ない装置の改造により油汚染の少ない真空が得られる。 第5図は本発明の第2の実施例に係り、本発明を真空容器1の体積が少ない場
合、すなわち、ガス負荷の小さい場合に適用した他の実施例である。この実施例
ではガス負荷が小さいため分子ポンプ2が作動できる圧力となる粗引き時間が短
いので粗引きは分子ポンプ2も粗引き過程時に運転したまま本排気バルブ9を開
き、本排気配管12を通して行なうことができる。そのため本実施例では粗引き
配管系を省くことができる装置が簡単になるという特徴がある。 第6図は本発明の第3実施例に係り、本発明を分子ポンプ2と油回転ポンプ6
とを排気ポンプとする真空排気装置に適用した他の実施例である。本実施例では
パージガス微小流量供給機構23は、微小流量供給バルブ29、微小流量供給流
量計30、パージガス源31、パージガス配管25から構成されており、この実 施例ではパージするパージガスを空気とは異なる別のパージガス源31としたも
のである。本実施例によれば、第4図に示したように残留ガスの主成分はパージ
したガス種となるため、真空容器1内を任意のガス雰囲気にできるという特徴が
ある。 第7図は本発明の第4実施例に係り、本発明を通常の分子ポンプ2より高い圧
力まで作動する複合分子ポンプ32と油回転ポンプ6とを排気ポンプとする真空
排気装置に適用した他の実施例である。本実施例では本排気ポンプである分子ポ
ンプが、通常の分子ポンプ2よりも高い圧力で作動する複合分子ポンプ32を用
いているため本排気を始める圧力が高くてよいため、粗引き時間が短くできると
いう特徴がある。 第8図は本発明の第5実施例に係り、本発明を分子ポンプ2と油回転ポンプ6
とを排気ポンプとする真空排気装置に適用した他の実施例である。本実施例では
パージガス微小流量供給機構23、はパージガス配管25、微小流量供給マスフ
ローコントローラ33(この構造および原理は「計測技術」86、増刊号55頁
から62頁に記載されている)フィルタ28から構成されている。本実施例によ
ればパージするガスの流量を常時測定、制御しているため系の信頼性が向上する
という特徴がある。 上述の例では、分子ポンプを対象にして説明してきたがクライオポンプの場合
にも本発明を適用することができる。この場合、クライオポンプの再生時には、
排気バルブと粗引きバルブを閉じクライオポンプを昇温させてクライオポンプ内
の分子面に吸着した気体を離脱させ、この気体を油回転ポンプにより排気する。
この過程時の終わりには油回転ポンプは到達圧力付近で作動することになり、同
ポンプ内に使われている油が激しく逆拡散を起こし、クライオポンプ内を汚染す
るが、上記実施例と同様に微量のパージガスを油回転ポンプの上流側から流すこ
とにより防止できる。 〔発明の効果〕 上述のとおり、本発明によれば、メカニカルブースタと油回転ポンプの組合せ
又は油回転ポンプをその到達圧力まで運転する過程時に、油回転ポンプに使われ ている油の油回転ポンプ吸込口側への逆拡散が抑えられるので、被排気系の油汚
染の少ない真空排気装置が得られる。
【図面の簡単な説明】 第1図から第4図は本発明の第1実施例に係り、第1図は本発明を分子ポンプと
油回転ポンプとを排気系とする真空排気装置に適用した構成図、第2図はパージ
を行なったときの油回転ポンプ上流側の残留ガススペクトル、第3図はパージを
行なわないときの油回転ポンプ上流側の残留ガススペクトル、第4図はパージガ
スの量と残留ガスの成分の検出ピークの変化とポンプ吸込口圧力の変化との関係
図、第5から第8図は本発明の第2実施例から第4実施例に係り、本発明を分子
2ポンプと油回転ポンプとを排気系とする真空排気装置に適用した他の実施例の
構成図、第9図は従来の分子ポンプ、メカニカルブースタ、油回転ポンプを排気
系とする真空排気装置の構成図である。 1……真空容器、2、23……分子ポンプ、6……油回転ポンプ、5……メカニ
カルブースタ、9……本排気バルブ、12……本排気配管、13……粗引き配管
、22……油回転ポンプ、23……パージガス微小流量供給機構。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】真空容器と、この真空容器を排気するための分子ポンプと、この分
    子ポンプと前記真空容器を連結する本排気配管と、この本排気配管に配設された
    本排気バルブと、前記真空容器を粗引きするための油回転ポンプと、この油回転
    ポンプと前記真空容器とを連結する粗引き配管と、この粗引き配管に配設された
    粗引バルブと、前記油回転ポンプの吐出口に配設された油回転ポンプ吐出配管
    とからなる真空排気装置において、前記油回転ポンプを到達圧まで運転する過程
    時に略0.6SCCMの微量のパージガスを前記油回転ポンプの上流側よりパージ
    するパージガス微小流量供給機構を設けた真空排気装置。

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