JP2502381B2 - 内燃機関のアイドル回転速度制御装置 - Google Patents

内燃機関のアイドル回転速度制御装置

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JP2502381B2 JP22670789A JP22670789A JP2502381B2 JP 2502381 B2 JP2502381 B2 JP 2502381B2 JP 22670789 A JP22670789 A JP 22670789A JP 22670789 A JP22670789 A JP 22670789A JP 2502381 B2 JP2502381 B2 JP 2502381B2
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Description

【発明の詳細な説明】 概要 内燃機関の実際の回転速度と目標回転速度との差に基
づいて、流量制御弁の制御量を積分制御し、回転速度の
落込み/上昇が収まつたことを検出されると、その時点
における吸気管圧力と目標回転速度との積値に相当する
吸入空気量の目標値(α)に対応した制御量まで、急激
に変化させて、前記積分制御を停止する。これによつ
て、前記積分制御時のゲインを高くして、速やかに目標
回転速度に収束させるとともに、過制御によるエンスト
や吹上がりを防止する。このようにして高い制御ゲイン
で、かつ良好な安定性を有するアイドル回転速度制御を
行う。
産業上の利用分野 本発明は、内燃機関のアイドル回転速度を制御するた
めの装置に関する。
従来の技術 内燃機関では、発生するトルクの小さいアイドル時に
は、僅かな負荷変動によつて回転速度が変動する。たと
えば、音響機器などの電力負荷や冷房機などの使用開始
時、ならびにパワーステアリングの据切りや自動変速機
のDレンジ投入時には回転速度が落込む。
一方、近年、燃費向上のためにアイドル回転速度は比
較的低く抑えられており、したがつて上述のような負荷
変動を生じる要因が重複した場合には、エンストを生じ
るおそれがある。
このため典型的な従来技術では、アイドル用のバイパ
ス側路に設けた流量制御弁を制御する制御装置には、負
荷変動の要因となる各種の機器の出力やセンサの検出結
果などを取込み、たとえば冷房機が使用されているとき
には、アイドル回転速度を250rpmだけ上昇するという具
合に、アイドル回転速度が制御される。またこのように
設定された回転速度となるように、過制御を抑えるため
の小さい制御ゲインで積分制御が行われる。
発明が解決しようとする課題 上述のように従来技術では、制御装置は、各種の機器
からの出力やセンサの検出結果などを取込む必要があ
り、構成が複雑になつてコストが上昇してしまう。ま
た、制御ゲインが低いために応答性に劣り、目標回転速
度に達するまでに長時間を要する。一方、この制御ゲイ
ンを大きくすると、応答性は向上するが安定性に劣る。
すなわち、制御の行過ぎが生じて過制御となり、いわゆ
るハンチングや吹上がりなどの不所望な事態を招く。
本発明の目的は、構成を簡略化することができるとと
もに、耐エンスト性を向上し、応答性と安定性を両立す
ることができる内燃機関のアイドル回転速度制御装置を
提供することである。
課題を解決するための手段 本発明は、スロツトル弁の上流側と下流側とをアイド
ル用のバイパス側路で連通し、その側路に流量制御弁を
設け、内燃機関の回転速度と目標回転速度との差に基づ
いて、前記流量制御弁の制御量を積分制御し、該回転速
度を目標回転速度に維持する内燃機関のアイドル回転速
度制御装置において、 前記回転速度に基づき、前記積分制御によつて前記回
転速度の落込み/上昇が収まつたことを検出すると、そ
の時点における吸気管圧力と目標回転速度との積値に相
当する吸入空気流量の目標値(α)に対応した所定制御
量まで、前記制御量を急激に変化させて、前記積分制御
を停止する積分停止手段を備えたことを特徴とする内燃
機関のアイドル回転速度制御装置である。
また本発明は、前記吸気管圧力は、流量制御弁の制御
量変化に対する内燃機関の発生トルクの応答遅れを考慮
して求めることを特徴とする。
作用 本発明に従えば、内燃機関のアイドル回転速度は、ス
ロツトル弁の上流側と下流側とを連通するアイドル用の
バイパス側路に設けた流量制御弁の制御量を調整するこ
とによつて、予め定める目標回転速度に維持される。流
量制御弁の制御量は、実際の回転速度と目標回転速度と
の差に対応して積分制御される。この積分制御によつ
て、回転速度の落込み/上昇が収まつたことが検出され
ると、その時点における吸気管圧力と目標回転速度との
積値に相当する吸入空気量の目標値(α)に対応した制
御量まで、制御量を急激に変化させて、積分制御を停止
する。
したがつて、前記積分制御時のゲインを比較的高く設
定することができ、実際の回転速度は不感帯内に入つて
速やかに目標回転速度に収束して安定し、またこのとき
過制御によるエンストや吹上がりを防止することができ
る。
実施例 第1図は、本発明の一実施例の内燃機関の制御装置1
とそれに関連する構成を示すブロツク図である。吸気口
2から導入された燃焼用空気は、エアクリーナ3で浄化
され、吸気管4を介して、該吸気管4に介在されるスロ
ツトル弁5でその流入量が調整された後、サージタンク
6に流入する。サージタンク6から流出した燃焼用空気
は、吸気管7に介在される燃料噴射弁8から噴射される
燃料と混合され、吸気弁9を介して、内燃機関10の燃焼
室11に供給される。燃焼室11には点火プラグ12が設けら
れており、この燃焼室11からの排ガスは、排気弁13を介
して排出され、排出管14から三元触媒15を経て大気中に
放出される。
前記吸気管4には吸入空気の温度を検出する吸気温度
検出器21が設けられ、前記スロツトル弁5に関連してス
ロツトル弁開度検出器22が設けられ、サージタンク6に
は吸気管7の圧力を検出する吸気圧検出器23が設けられ
る。また前記燃焼室11付近には冷却水温度検出器24が設
けられ、排気管14において、三元触媒15より上流側には
酸素濃度検出器25が設けられ、三元触媒15より下流側に
は排気温度検出器26が設けられる。内燃機関10の回転速
度、すなわち単位時間当りの回転数はクランク角検出器
27によつて検出される。
制御装置1には、前記各検出器21〜27とともに、車速
検出器28と、内燃機関10を始動させるスタータモータ33
が起動されているかどうかを検出するスタート検出器29
と、冷房機の使用などを検出する空調検出器30と、該内
燃機関10が搭載される自動車が自動変速機付きであると
きには、その自動変速機の変速段がニユートラル位置で
あるか否かを検出するニユートラル検出器31とからの検
出結果が入力される。
さらにまたこの制御装置1は、バツテリ34によつて電
力付勢されており、該制御装置1は前記各検出器21〜31
の検出結果、および電圧検出器20によつて検出されるバ
ツテリ34の電源電圧などに基づいて、燃料噴射量や点火
時期などを演算し、前記燃料噴射弁8および点火プラグ
12などを制御する。
前記吸気管4にはまた、スロツトル弁5の上流側と下
流側とをバイパスする側路35が形成されており、この側
路35には流量制御弁36が設けられている。流量制御弁36
は、たとえばダイヤフラムを用いて構成されており、ダ
イヤフラム室に吸気負圧を導入するバキユームスイツチ
ングバルブを制御装置1がデユーテイ制御することによ
つて、スロツトル弁5がほぼ全閉であるアイドル時の燃
焼用空気の流量を調整制御する。制御装置1はまた、内
燃機関10が運転されているときには、燃料ポンプ32を駆
動する。
第2図は、制御装置1の具体的構成を示すブロツク図
である。前記検出器20〜25の検出結果は、入力インタフ
エイス回路41からアナログ/デジタル変換器42を介し
て、処理回路手43に与えられる。また前記検出器22,27
〜31の検出結果は、入力インタフエイス回路44を介して
前記処理回路43に与えられる。処理回路43内には、各種
の制御用マツプや学習値などを記憶するためのメモリ45
が設けられており、またこの処理回路43には、前記バツ
テリ34からの電力が、定電圧回路46を介して供給され
る。
処理回路43からの制御出力は、出力インタフエイス回
路47を介して導出され、前記燃料噴射弁8に与えられて
燃料噴射量が制御され、またイグナイタ48を介して点火
プラグ12に与えられて点火時期が制御され、さらにまた
前記流量制御弁36に与えられてアイドル時の側路35を介
する流入空気流量が制御され、また燃料ポンプ32が駆動
される。
前記排気温度検出器26の検出結果は、制御装置1内の
排気温度検出回路49に与えられ、その検出結果が異常に
高温であるときには、駆動回路50を介して警告灯51が点
灯される。
第3図は、上述のように構成された制御装置1の動作
を説明するためのタイミングチヤートである。なお、酸
素濃度検出器25などからの出力に基づいて、空燃比制御
が行われているとする。第3図(2)において時刻t1以
前で示されるように、内燃機関10の回転速度NEが比較的
安定しているときには、流量制御弁36の制御デユーテイ
は、該回転速度NEと、目標回転速度N定との差から第4
図(2)で示されるように、比較的小さい増分ΔD1ずつ
積分制御される。
前記積分制御を行うにあたつて、第4図(1)で示さ
れるように、前記目標回転速度NTを中心に、たとえば±
15rpmの不感帯W1が設けられており、積分制御は、回転
速度NEがこの不感帯W1内にあるときには停止され、W1外
になると実行される。内燃機関10の定常運転時には、回
転速度NEはこの不感帯W1内に安定している。
また、不感帯W1外からW1内に入つたときには、その時
刻t0において、流量制御弁36の制御デユーテイは、その
時点における吸入空気流量を維持するように瞬時に修正
され、その時点の回転速度NEが維持される。
前記積分制御の増分ΔD1は、第5図で示されるよう
に、前記回転速度NEと、目標回転速度NTとの差が、前述
のようにNT±15rpmの不感帯W1内にあるときには零とさ
れ、不感帯W1外では前記差NE−NTに対応した値に設定さ
れる。こうして定常時には、回転速度NEが前記不感帯W1
内に入るように制御されている。
前記目標回転速度NTは、たとえば無負荷時には700rpm
に設定されており、冷房機が使用されたときには950rpm
に設定される。
時刻t1において第3図(1)で示されるように、ニユ
ートラル検出器31で自動変速機の変速段がニユートラル
位置からドライブ位置に切換えられると、内燃機関10へ
の負荷が増大し、回転速度NEは第3図(2)で示される
ように落込みを開始する。
この落込みによつて、前記変化率ΔNEが、第3図
(3)で示されるように予め定める閾値L2以下となり、
かつ回転速度NEが目標回転速度NTよりたとえば100rpmだ
け高い閾値L4未満であるときには、その時刻t2において
第3図(4)で示されるように、流量制御弁36の制御デ
ユーテイの計算値には、前記変化率ΔNEに対応した比較
的大きい増分ΔD2が加算され、これによつて第3図
(5)で示されるように、サージタンク6の吸気圧PM
急激に上昇し、吸入空気流量が増大する。
なお、前記変化率ΔNEと増分ΔD2との関係は、第6図
で示されるように、零より小さい一方の閾値L2より大き
く、零より大きい他方の閾値L1未満であるときには、Δ
D2=0の不感帯W2に設定されている。また変化率ΔNE
が、前記閾値L2以下であるとき、およびL1以上であると
きには、増分ΔD2は変化率ΔNEに対応して設定される。
この第6図で示されるグラフと、前記第5図で示される
グラフとは、メモリ45内に予めマツプとしてストアされ
ている。
前記吸入空気流量の増大によつて回転速度NEの落込み
か抑えられ、時刻t3で変化率ΔNEが最小の状態を経て、
時刻t4において第3図(3)で示されるように、変化率
ΔNEが前記閾値L2を超えて再び不感帯W2内に入ると、吸
入空気流量に関連するパラメータが、後述の目標値αと
ほぼ等しくなる(時刻t4a)まで、前記制御デユーテイ
の計算値は、第3図(4)で示されるように予め定める
値ΔD3ずつ繰返し減算されて、急激に減少される。これ
によつて、制御デユーテイの変化に対する内燃機関10の
発生トルクの応答遅れによる制御の行過ぎを抑える。
また、後述のパラメータが目標値αにほぼ等しくなる
と、その時点において、制御デユーテイに予め定める2
〜3%程度の増分ΔD4が上乗せされた後、実際の回転速
度NEと目標回転速度NTとの差に対応した前記積分制御が
行われる。
しかしながらこの制御によつても回転速度NEがうまく
安定せず、上昇を示すような場合には、時刻t5で示され
るように変化率ΔNEが閾値L1以上となり、かつ回転速度
NEが目標回転速度NTよりたとえば50rpmだけ低い閾値L3
を超えているときには、制御デユーテイは前記第6図で
示されるように、変化率ΔNEに応じた増分ΔD2だけ減算
される。こうして変化率ΔNEが不感帯W2内に入ると、そ
の時刻t6において制御デユーテイは前記増分ΔD3ずつ繰
返し増加され、こうして第3図(5)で示されるように
吸気圧PMが安定する。
なお、本実施例では、増分ΔD2の値を変化率ΔNEの値
に応じた値としているが、流量制御弁36の容量が小さい
場合や、サージタンク6の容量が大きいときには、該増
分ΔD2の値を一定値としても問題はない。すなわち、回
転速度NEの落込みを検出すれば流量制御弁36をほぼ全開
に、回転速度NEの上昇を検出すればほぼ全閉に制御して
も、同等の性能を得ることができる。
また、時刻t7以降に示されるように、自動変速機の変
速段がニユートラル位置に切換えられたときには、回転
速度NEは上昇し、同様の動作によつて速やかに安定され
る。
判定レベルである前記閾値L2は、第7図で示される前
記回転速度NEに対応して求められる値KDPCから、第8図
で示される補正値h1を減算した値、すなわちKDPC−h1
と、前記変化率ΔNEによつて更新される値KDPCaとの大
きい方の値に設定される。したがつて、 L2=max(KDPC−h1,KDPCa) …(1) 前記値KDPCは、たとえば回転速度NEが600rpm以下であ
るときには32msec当りの変化率ΔNEが9.375rpmに設定さ
れ、回転速度NEが800rpm以上であるときには21.875rpm
に設定され、回転速度NEが600〜800rpmであるときには
前記9.375〜21.875rpm間で回転速度NEに比例して設定さ
れる。
また、前記補正値h1は、目標回転速度NTと実際の回転
数N2との差が、50rpm以下であるときには零に設定さ
れ、50〜200rpm間ではその差に比例して3〜10の値に設
定され、200rpm以上であるときには10に設定さる。した
がつてたとえば、目標回転速度NTが650rpmであり、実際
の回転速度NEが600rpmであるときには変化率ΔNEが、 9.375−3=6.375(rpm/32msec) 以上で回転速度NEが低下しているときには、前記時刻t2
で示される急激な制御デユーテイの増加が行われる。
また、たとえば目標回転速度NTが800rpmであり、実際
の回転速度NEが600rpmであるときには変化率ΔNEが、 9.375−10=−0.625(rpm/32msec) したがつて、回転速度NEが、ほぼ定常状態であつても、
急激な制御デユーテイの増加が行われる。すなわち、回
転速度NEが目標回転速度NTから離れているほど制御デユ
ーテイの急激な増加制御を実行し易くする。
一方、値KDPCaを用いることによつて、第9図で示さ
れる回転速度NEの脈動時において、たとえば変化率ΔNE
が正から負に変化した時、該変化率ΔNEが正における期
間W21、すなわち回転速度NEが閾値L5(NT−150rpm)以
上L4(NT+100rpm)以下である期間に更新された値KDPC
aに対して、変化率ΔNEが負における期間W22の変化率が
小さいと、前記増分ΔD2による急激な制御が見送られ
る。これは第10図(1)で示される回転速度NEの変動に
対応して、第10図(2)で示されるように流量制御弁36
の制御デユーテイが変化され、内燃機関10の発生トルク
と負荷とが釣合つて、該制御デユーテイが本来安定すべ
き値付近にあるにも拘らず、振動等によつて回転速度NE
が脈動している場合に、第10図(2)において破線で示
すような制御デユーテイの不要な変動を防止するためで
ある。
また、他の判定レベルである前記閾値L1は、予め定め
る一定値から、第11図で示される実際の回転速度NEと目
標回転速度NTとの差に対応して決定される補正値h2が減
算されて求められる。すなわち、 L1=9.375−h2 …(2) 補正値h2は、前記補正値h1と同様に、実際の回転速度
NEと目標回転速度NTとの差が、50rpm以下であるときに
は零に設定され、50〜200rpmであるときにはその差に対
応して3〜10の範囲で決定され、200rpm以上であるとき
には10に設定される。
すなわちたとえば、目標回転速度NTが700rpmであり、
実際の回転速度NEが750rpmであるときには、閾値L1は6.
375(rpm/32msec)とされ、回転速度NEの変化率ΔNEが
この閾値L1以上であるときには、前記時刻t7以降で示さ
れる制御デユーテイの急激な減少制御が行われる。
このようにして、目標回転速度NTと実際の回転速度NE
との差に対応して閾値L1,L2を変化し、これによつて制
御デユーテイの急激な増大/減少制御の実行条件を変化
し、目標回転速度NTに速やかに収束させることができ
る。
一方、該アイドル回転速度や燃料噴射量の制御演算に
用いられる吸気圧検出器23の検出出力には、第12図
(1)で示されるように、吸気弁9の開閉動作による変
動が生じており、その変動幅は、たとえば400rpmで50〜
100mmHg程度の大きな値である。この変動を吸収して正
確な吸気圧を検出するために、該吸気圧検出器23の検出
出力には、制御装置1内でフイルタ処理が行われてい
る。
したがつてこのフイルタ処理による遅延によつて、た
とえば流量制御弁36が第12図(2)で示されるように急
激に開かれても、前記フイルタ処理後の圧力波形は、第
12図(3)において参照符1で示される実際の吸気圧
の圧力波形の変化に対して、時間Δt2だけ遅延して参照
符l2で示されるように現われる。
したがつて第12図(3)において、計算タイミングt1
1における吸気圧に基づいて制御デユーテイを演算する
と、本来、制御デユーテイの演算に使用すべき吸気圧に
対して、フイルタ処理時間Δt2に対応する圧力差ΔP2分
だけ小さくなつてしまう。このため、時間Δt2の遅れに
対応する圧力差ΔP2を予想して求め、演算タイミングt1
1における吸気圧を補正する必要がある。
この第12図(3)で示されるように、フイルタ処理後
の圧力波形l2は実際の吸気圧の圧力波形1とほぼ等し
く、したがつて吸気圧Pの時間変化率dP/dtを正確に求
めることによつて、このような遅れに対する補正を精度
よく行うことができる。
前記時間変化率dP/dtは、以下のようにして求められ
る。すなわち、サージタンク6への吸入空気流量をQin
とし、サージタンク6からの流出空気量をQoutとすると
き、 ただし、ΔQは吸入空気流量の変化量であり、K1は定
数である。また流量制御弁36の制御デユーテイをDUTYと
し、内燃機関10の回転速度をNとすると、 Qout=K3・η・N・P …(5) ただし、K2,K3は定数であり、ηは吸気効率であり、P0
は大気圧である。したがつて前記第1式から、遅れ補正
が行われた吸気圧Pは、 ただし、Piは前記計算タイミングでの吸気圧であり、K1
a=1/K1である。
一方、クランク軸が180°CA間だけ回転するのに要す
る時間をTとすると、 となる。この第7式においてΔt2は時間軸に対して一定
であり、これをBとおくと、 すなわち、フイルタ処理による遅延に関しては、ΔQ
を正確に求めることによつて、これらの補正は一般性を
持つて精度よく求めることができる。
続いて、ΔQ/Nの算出方法について説明する。流量制
御弁36が急開したときの吸入空気流量Qinの変化は、第1
3図において参照符l3で示されるようになる。これに対
して、サージタンク6の影響などによつて、該サージタ
ンク6からの流出空気流量Qoutは、参照符l4で示される
ようになる。これら流量Qin,Qoutは、前記第4式および
第5式でそれぞれ示される。
内燃機関10の定常運転時にはQin=Qoutであり、流量Q
inを、流量制御弁36の制御デユーテイDUTYおよび吸気圧
Pをパラメータとして、定常時の流量Qoutを実測して予
め求めておく。すなわち、前記第5式におけるN・Pに
相当する値は、第14図で示されるように、制御デユーテ
イDUTYを一定に保つて吸気圧Pを変化した場合の、各制
御デユーテイDUTYにおけるNとPとの積値MAPを用いる
とする。その結果、流量Qinは第9式のように表すこと
ができる。なお、前記第14図で示されるグラフは、メモ
リ45内にマツプとしてストアされている。
Qin=K3・η・MAP …(9) したがつて、 と表すことができる。
しかしながらこの第10式において、MAP/NとPMとは、
内燃機関10の製造上のばらつきや経年変化などによつ
て、実際の制御時には、定常状態において一致しないこ
とがあり、このため本実施例では、吸気圧PMを計算によ
つて求めた値Pcに置換えて用いる。吸気圧PMは、上述の
ようなばらつきなどによるずれが生じても、その時間変
化率dP/dtはほぼ同一であり、したがつて第6式で示さ
れる前述の遅れ補正と同様に、 と表すことができる。ただし、Pciは今回の計算値であ
り、Pci-1は前回の計算値である。したがつて、MAP/N
と、計算で求めた値Pcとは定常時には必ず一致し、また
過渡時には制御デユーテイDUTYの変化に伴つてMAP/Nが
急変し、値Pcはこれに一致するように追従変化する。し
たがつて値Pcは、第12式に基づいて、たとえば4msec毎
に逐次近似演算される。
ただし、K5=K1a・K3・ηである。
以上のようにして、フイルタ処理による遅延および内
燃機関10のばらつきを考慮して補正値Pcを求めたけれど
も、上記遅延が小さい場合や、制御をより簡潔に行いた
い場合には値Pcの代わりに実際の吸気圧PMを用いても制
御可能である。
また、内燃機関10には、前述のようにして求められた
吸気圧の計算値Pcを用いて、たとえば流量制御弁36の制
御デユーテイを増加した場合、該増加に対応して値Pcが
増加してから、実際に発生トルクが増加し、回転速度NE
が上昇するまでにはかなりの応答遅れがある。
このため本実施例では、前記応答遅れに対応して、上
述のようにして求められた値Pcに更に第13式で示される
遅延処理を行って、実際の内燃機関10の応答特性に対応
した吸気圧の計算値PcFaを求める。
ただし、PcFOは前回のPcFaの計算値であり、h3は定数
で、たとえば4に選ばれる。
この値PcFaと、値Pcとの小さい方の値を遅延吸気圧Pc
Fとし、該遅延吸気圧PcFを用いて流量制御弁36の制御デ
ユーテイ演算を行う。すなわち、値Pc,PcFaがそれぞれ
第15図において参照符l5,l6で示されるとき、遅延吸気
圧PcFは参照符l7で示される値となる。この遅延吸気圧P
cFを用いることによつて、前記時刻t2,t5で示される急
激な制御が行われた後において、制御デユーテイを安定
して収束させることができる。
第16図〜第19図は、上述のアイドル回転速度制御動作
を説明するためのフローチヤートである。第16図は内燃
機関10の回転速度NEを求めるための動作を表し、この動
作は内燃機関10の各気筒間の行程差による誤差の少ない
タイミング、たとえば4気筒であるときには180°CA毎
に行われる。ステツプs1では、クランク角検出器27によ
つて回転速度NEが計測され、ステツプs2では、前記ステ
ツプs1における計測結果と前回の計測結果とから時間変
化率ΔNEが計算された後、他の動作に移る。
第17図は吸気圧PMを求めるための動作を表し、ステツ
プs11で吸気圧検出器23の計測結果が、アナログ/デジ
タル変換器42でデジタル変換されて処理回路43に読込ま
れる。この動作は、たとえば2msec毎の変換動作のたび
毎に行われる。
第18図は前述の第12式で示される補正演算を説明する
ためのフローチヤートであり、たとえば4msec毎の、ス
ロツトル弁開度検出器22によつて検出されるスロツトル
弁開度θのアナログ/デジタル変換動作のたび毎に行わ
れる。ステツプs21ではスロツトル弁開度θが読込ま
れ、ステツプs22では前記ステツプs21で求められたスロ
ツトル弁開度θと後述のステツプs30で求められる値Pc
とから、前記第14図で示されるグラフに基づいてマツプ
値MAPが読出される。
ステツプs23では前記値MAPと回転速度NEとが除算さ
れ、ステツプs24でその除算結果から前記値Pcが減算さ
れる。ステツプs25では、前記ステツプs24における減算
結果が正であるかまたは負であるかに対応して、後述の
ステツプs30における値Pcの近似演算のための符号がセ
ツトされる。ステツプs26では、そのセツトされた符号
が正であるか否かが判断され、そうでないときにはステ
ツプs27で、前記ステツプs24における減算結果の絶対値
が演算された後ステツプs28に移り、そうであるときに
は直接ステツプs28に移る。
ステツプs28では、前記ステツプs24における減算結果
と回転速度NEとが乗算される。ステツプs29では前記値K
5とステツプs28で求められた演算結果とが乗算され、そ
の乗算結果を用いて、ステツプs30で前記ステツプs25に
おいてセツトされた符号に基づいて、前記値Pcが更新さ
れる。このようにして、前記第12式で示される値Pcの近
似演算が行われる。なお前述したように、値Pcの代わり
に実際の吸気圧PMを用いた場合は、この第18図で示され
る動作は不要となる。
第19図は、アイドル回転速度を制御するための流量制
御弁36のデユーテイ制御動作を説明するためのフローチ
ヤートである。ステツプn1では、内燃機関10が停止され
ているか否かが判断され、そうであるときにはステツプ
n2で流量制御弁36の制御デユーテイDUTYか0%に設定さ
れ、ステツプn2aで実際の吸気圧PMが前記値PcFaの初期
値として設定された後ステツプn41に移り、内燃機関10
が運転されているときには、ステツプn3に移る。
ステツプn3では、180°CA間の回転速度NEの変化を検
出できる状態となつたか否か、すなわち前記ステツプs
1,s2の動作が終了した所定の演算タイミングとなつたか
否かが判断され、そうでないときにはステツプn55に移
り、そうであるときにはステツプn4に移る。
ステツプn4では、内燃機関10が180°CAだけ回転する
のに要した時間T180に基づいて、回転数計算が行われ
る。またステツプn5では、前記ステツプs30で求められ
た値Pcから前記第13式に基づいて値PcFaが計算される。
ステツプn8では、冷却水温度検出器24によつて検出され
る冷却水温度に対応して決定されるアイドル回転速度の
増分NTADD1が求められる。
ステツプn9では、内燃機関10がスタータモータ33によ
つて起動されて始動してから、予め定める時間、たとえ
ば2秒が経過したか否かが判断され、そうでないときに
はステツプn10で、アイドル回転速度の増分NTADD2が、
たとえば300rpmに設定された後ステツプn11に移り、そ
うであるときには直接ステツプn11に移る。この増分NTA
DD2は、内燃機関10の各部への潤滑油の供給を速やかに
行うための値であり、後述のステツプn42〜n44で示され
るように、前記2秒が経過してから時間経過に伴つて減
少されてゆく。
ステツプn11では、空調検出器30やニユートラル検出
器31の検出結果、さらには電力負荷の使用状況などに応
じて、基本アイドル回転速度NTBASEが求められる。ステ
ツプn12では、前記基本アイドル回転速度NTBASEに、増
分NTADD1,NTADD2が加算されて目標回転速度NTが求めら
れる。ただしこのとき、該目標回転速度NTの最大値は12
50rpmに設定される。
ステツプn13では、スタート検出器29の出力に基づい
て、スタータモータ33が起動されている始動時であるか
否かが判断され、そうであるときにはステツプn14で、
制御デユーテイDUTYは前記冷却水温度に対応して決定さ
れる始動時の制御デユーテイDSTARTに設定された後、ス
テツプn15に移る。前記ステツプn13において始動時でな
いときには、ステツプn16に移り、スロツトル弁5が全
閉状態であるアイドル状態であるか否かが判断され、そ
うでないときにはステツプn15で、後述する急制御フラ
グFPCSが零にリセツトされた後、ステツプn41に移り、
そうであるときにはステツプn17に移る。
ステツプn17では前記ステツプs21〜s30で求められた
値Pcと、該値Pcを用いて前記ステツプn5で第13式に基づ
いて求められる値PcFaとのどちらが大きいかが判断さ
れ、ステツプn18またはn19で小さい方の値が遅延吸気圧
PcFに設定されてステツプn21に移る。
ステツプn21では、前記ステツプs2で求められた時間
変化率ΔNEが、前記第5式で示される閾値L2以下である
か否かが判断され、そうであるとき、てすなわち回転速
度NEが低下しているときにはステツプn22に移り、該回
転速度NEが前記閾値L4以上であるか否かが判断され、そ
うでないとき、すなわち前記時刻t2で示される制御デユ
ーテイDUTYの急激な増加制御を行う必要のあるときには
ステツプn23に移る。ステツプn23では、前記急制御フラ
グFPCSに対応して設けられ、増加制御または減少制御の
どちらを行う必要があるかを表すフラグFPSMLが1にセ
ツトされて増加制御を行う必要があることが表され、ス
テツプn31に移る。
前記ステツプn21において、変化率ΔNEが閾値L2より
大きいとき、および前記ステツプn22において回転速度N
Eが前記閾値L4より高いとき、すなわち制御デユーテイ
の急激な増加制御を行う必要のないときにはステツプn2
5に移る。ステツプn25では、変化率ΔNEが前記第6式で
示される閾値L1以上であるか否かが判断され、そうであ
るとき、すなわち回転速度NEが上昇中であるときにはス
テツプn26で、回転速度NEが前記閾値L3以下であるか否
かが判断され、そうでないとき、すなわち急激な減少制
御を行う必要のあるときにはステツプn27に移る。ステ
ツプn27では、前記フラグFPSMLが0にリセツトされて前
記ステツプn31に移る。
ステツプn31では、前記急制御フラグFPCSが1にリセ
ツトされて、制御デユーテイの急激な増加または減少制
御が行われていることを表す。
ステツプn32では、それまでの制御デユーテイDUTY
に、回転速度NEの時間変化率ΔNEに基づいて、前記第6
図から求められる増分ΔD2が加算されて制御デユーテイ
DUTYが更新される。ステツプn33では、この更新された
制御デユーテイDUTYが、10〜90%の範囲内に制限され
る。この動作は、制御デユーテイDUTYを、流量制御弁36
が該制御デユーテイDUTYに正確に対応するように、すな
わち流量制御弁36の正確な動作が保証できる範囲内とな
るように行われる。
ステツプn34では、回転速度NEが上昇中であるか否か
が判断され、そうであるときにはステツプn35で、該回
転速度NEが前記閾値L5以上、L4以下であるか否かが判断
され、そうであるときにはステツプn36に移る。ステツ
プn36では、前記第9図において期間W21で示されるよう
に、値KDPCaが変化率ΔNEによつて更新され、ステツプn
41に移る。また、前記ステツプn34において回転速度NE
が上昇中でないとき、およびステツプn35において回転
速度NEが前記閾値L5以上、L4以下の範囲外であるときに
は、直接ステツプn41に移る。
ステツプn41では、前記ステツプn32,33で求められた
急激な増加/減少制御時の制御デユーテイ、または後述
するステツプn57,n33で求められる積分制御時の制御デ
ユーテイ、もしくは後述のステツプn62〜n64で求められ
る戻し制御時の制御デユーテイに基づいて、流量制御弁
36がデユーテイ制御される。
ステツプn42では、予め定める時間、たとえば1秒が
経過したか否かが判断され、そうでないときには動作を
終了し、そうであるときにはステツプn43に移る。ステ
ツプn43では、前記増分NTADD2が0であるか否かが判断
され、そうであるときには動作を終了し、そうでないと
きにはステツプn44で、該増分NTADD2が10rpmだけ減算さ
れて更新された後、動作を終了する。
前記ステツプn25において変化率ΔNEが閾値L1未満で
あるときおよびステツプn26において、回転速度NEが閾
値L3より高いとき、すなわち前述のような急制御が行わ
れないときにはステツプn50に移る。ステツプn50では回
転速度NEが目標回転速度NTより予め定める値、たとえば
200rpmだけ低い閾値L6以下であるか否かが判断され、そ
うであるとき、すなわち非常にエンストし易い状態であ
るときにはステツプn51に移り、そうでないときにはス
テツプn52に移る。
ステツプn51では急制御フラグFPCSが1であるか否か
が判断され、そうであるとき、すなわち制御デユーテイ
DUTYの急激な増加/減少制御が行われた直後であるとき
にはステツプn60へ移る。ステツプn60では、前記急制御
フラグFPCSが0にリセツトされ、ステツプn61では、目
標回転速度NTと遅延吸気圧PcFとの積値から、内燃機関1
0のトルクに関連てるパラメータである吸入空気流量の
目標値αが設定される。ステツプn62では、制御デユー
テイDUTYに予め定める増分ΔD3が加算または減算され
る。すなわち、フラグFPSMLが0のときには増分ΔD3が
加算され、1のときには増分ΔD3が減算される。
ステツプn63では、ステツプn62で更新された制御デユ
ーテイDUTYと、遅延吸気圧PcFとに基づいて、前記第14
図で示されるグラフから値MAPが読出され、この値MAPが
前記ステツプn61で設定された目標値αとほぼ等しいか
否かが判断され、そうでないときにはこれらステツプn6
2,n63を繰返し、こうして目標値αにほぼ等しくなる
と、ステツプn64に移る。ステツプn64では、上述のよう
にして求められた戻し制御時の制御デユーテイが、増分
ΔD4だけ上乗せされて更新された後、前記ステツプn34
に移る。
また、ステツプn52では前記フラグFPSMLが1にセツト
され、ステツプn53では急制御フラグFPCSが1にセツト
される。ステツプn54で増分ΔD2が50%にセツトされた
後、ステツプn32以降の動作に移つて、制御デユーイテD
UTYの急激な増加制御が行われ、こうしてエンストが防
止される。
前記ステツプn51において急制御フラグFPCSが1でな
いとき、すなわち前記ステツプn60〜n64で示される戻し
制御が行われた後であるときにはステツプn55に移る。
ステツプn55では、たとえばNE=600rpmでは50msecであ
る180°CAタイミングより長く、流量制御弁36の応答速
度に対応した、たとえば100msecタイミングとなつたか
否かが判断され、そうでないときにはステツプn41に移
り、そうであるときにはステツプn56に移る。
ステツプn56では、前記ステツプn4で求められた回転
速度NEが不感帯W1内であるか否かが判断され、不感帯W1
外であるときにはステツプn57に移り、回転速度NEと目
標回転速度NTとの差に対応して、前記第5図で示される
グラフに基づいて増分ΔD1が読出されて制御デユーテイ
DUTYが更新された後ステツプn33に移り、こうして積分
制御が行われる。
ステツプn56で回転速度NEが不感帯W1内であるときに
は、ステツプn58で、前回の制御時においても不感帯W1
内であつたか否かが判断され、そうであるときには前記
ステツプn34に移り、そうでないとき、すなわち不感帯W
1外からW1内に入つた直後には前記ステツプn61に移り、
その時点における吸入空気流量を維持するように、制御
デユーテイDUTYが瞬時に修正される。
このように本発明に従う制御装置1では、負荷変動に
よる急激な回転速度NEの落込みが検出されたときには、
流量制御弁36の制御デユーテイDUTYを、回転速度NEの変
化率ΔNEに応じた増分ΔD2だけ変化して速やかに落込み
を抑える。また回転速度NEの落込みが収まつたときに
は、その時点における吸入空気流量の目標値αに対応す
る制御デユーテイDUTYまで、予め定める増分ΔD3ずつ急
激に減少した後、増分ΔD4を上乗せする。したがつて大
きい制御ゲインで、かつ吹上がりが生じるような過制御
となることなく、良好な安定性を確保することができる
とともに、増分ΔD3による戻し制御時においても、エン
ストを確実に防止することができる。
また、負荷変動によつて回転速度NEが上昇した場合も
同様に、吹上がりなどを速やかに抑えるとともに、過制
御によるエンストを確実に防止することができ、こうし
て応答性と安定性とを兼ね備えたアイドル回転速度制御
を行うことができる。
さらにまた、回転速度NEが不感帯W1外からW1内に入つ
たときには、その時点における吸入空気流量を維持する
ように、制御デユーテイDUTYを瞬時に修正するようにし
たので、定常安定性を損なうことなく、積分制御時のゲ
インを大きくして応答性を向上することができる。
また、回転速度NEの急激な落込み/上昇が検出された
ときには、流量制御弁36の応答タイミングに拘りなく、
上述のようなたとえば180°CA毎の予め定める演算タイ
ミングで制御デユーテイDUTYの増加/減少制御を行うよ
うにしたので、エンストや吹上がりをさらに確実に防止
することができる。
さらにまた、このように負荷変動に対する応答性が向
上することによつて、制御装置1に取込むべき各種の機
器出力やセンサの測定結果などは必要最小限とすること
ができ、これによつて構成を簡略化することができる。
発明の効果 以上のように本発明によれば、積分制御によつて回転
速度が目標回転速度に近づいていき、回転速度の落込み
/上昇が収まつたことが検出されると、その時点におけ
る吸気管圧力と目標回転速度との積値に相当する吸入空
気量の目標値(α)に対応した制御量まで、流量制御弁
の制御量を急激に変化させて、前記積分制御を停止する
ようにしたので、積分制御時のゲインを比較的高く設定
することができ、応答性を向上するとともに、安定性の
向上とを両立して実現することができる。また制御ゲイ
ンを高く設定することによつて、負荷となる各種の機器
やセンサからの出力の取込数を削減することができ、構
成を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の内燃機関の制御装置1とそ
れに関連する構成を示すブロツク図、第2図は制御装置
1の具体的構成を示すブロツク図、第3図は負荷変動時
のアイドル回転速度制御動作を説明するためのタイミン
グチヤート、第4図は積分制御動作を説明するためのタ
イミングチャート、第5図は積分制御時における増分Δ
D1の変化を示すグラフ、第6図は急制御時における増分
ΔD2の変化を示すグラフ、第7図は回転速度NEに対する
値KDPCの変化を示すグラフ、第8図は目標回転速度NTと
回転速度NEとの差に対応する補正値h1の変化を示すグラ
フ、第9図は値KDPCaの更新動作を説明するための回転
速度NEの変化を示すグラフ、第10図は内燃機関10の振動
等に対する誤制御防止動作を説明するためのタイミング
チヤート、第11図は回転速度NEと目標回転速度NTとの差
に対する補正値h2の変化を示すグラフ、第12図は制御デ
ユーテイDUTYが変化された過渡時における動作を説明す
るためのタイミングチヤート、第13図はサージタンク6
への吸入空気流量Qinと流出空気流量Qoutとの関係を示
すグラフ、第14図は各制御デユーテイDUTYにおける吸気
圧P,Pc,PcFの変化に対する値MAPの変化を示すグラフ、
第15図は内燃機関10の発生トルクの応答遅れを考慮した
遅延吸気圧PcFの変化を示すグラフ、第16図〜第19図は
アイドル回転速度制御動作を説明するためのフローチヤ
ートである。 1…制御装置、4,7…吸気管、5…スロツトル弁、6…
サージタンク、8…燃料噴射弁、10…内燃機関、14…排
気管、20〜31…検出器、35…側路、36…流量制御弁、43
…処理回路、45…メモリ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スロツトル弁の上流側と下流側とをアイド
    ル用のバイパス側路で連通し、その側路に流量制御弁を
    設け、内燃機関の回転速度と目標回転速度との差に基づ
    いて、前記流量制御弁の制御量を積分制御し、該回転速
    度を目標回転速度に維持する内燃機関のアイドル回転速
    度制御装置において、 前記回転速度に基づき、前記積分制御によつて前記回転
    速度の落込み/上昇が収まつたことを検出すると、その
    時点における吸気管圧力と目標回転速度との積値に相当
    する吸入空気流量の目標値(α)に対応した所定制御量
    まで、前記制御量を急激に変化させて、前記積分制御を
    停止する積分停止手段を備えたことを特徴とする内燃機
    関のアイドル回転速度制御装置。
  2. 【請求項2】前記吸気管圧力は、流量制御弁の制御量変
    化に対する内燃機関の発生トルクの応答遅れを考慮して
    求めることを特徴とする請求項1記載の内燃機関のアイ
    ドル回転速度制御装置。
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