JP3001603B2 - 内燃機関のアイドル回転速度制御方式 - Google Patents

内燃機関のアイドル回転速度制御方式

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JP3001603B2
JP3001603B2 JP2083458A JP8345890A JP3001603B2 JP 3001603 B2 JP3001603 B2 JP 3001603B2 JP 2083458 A JP2083458 A JP 2083458A JP 8345890 A JP8345890 A JP 8345890A JP 3001603 B2 JP3001603 B2 JP 3001603B2
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D2200/00Input parameters for engine control
    • F02D2200/02Input parameters for engine control the parameters being related to the engine
    • F02D2200/10Parameters related to the engine output, e.g. engine torque or engine speed
    • F02D2200/1012Engine speed gradient

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 概 要 内燃機関のアイドル時に回転速度の時間変化率が予め
定める加速度レベル範囲外となつて、該回転速度の落込
み/上昇が検出されたときには、比較的大きい変化率
で、アイドル用のバイパス側路に設けられた流量制御弁
の制御量を増加/減少する。これによつて、前記回転速
度の落込み/上昇が抑えられ、時間変化率が零付近とな
ると、その時点における内燃機関のトルクに関連するパ
ラメータの目標値を設定し、その目標値を維持、あるい
は緩やかに変化することができる所定値まで急激に前記
制御量を減少/増加した後、回転速度と目標回転速度と
の差に基づいて、小さい制御ゲインで緩やかに前記制御
量を変化する。
したがつて、たとえば回転速度が落込んだときには、
速やかに吸入空気流量が増加されてエンストを防止する
ことができる。また回転速度の時間変化率が、最小値を
経て、上昇を開始すると、その時点におけるトルクを維
持することができる値まで急激に吸入空気流量が減少さ
れ、過制御による、いわゆる吹上がりを防止する。
また前記加速度レベル範囲は、回転速度が定常状態で
あるときには小さき設定され、回転速度が変動してから
前記定常状態に復帰するまでの期間には大きく設定され
る。
このようにして、回転速度の定常状態からの変動に対
しては敏感に応答し、回転速度の復帰時には安定して収
束させることができるアイドル回転速度制御を行う。
産業上の利用分野 本発明は、内燃機関のアイドル回転速度の制御方式に
関する。
従来の技術 内燃機関では、発生するトルクの小さいアイドル時に
は、僅かな負荷変動によつて回転速度が変動する。たと
えば、音響機器などの電力負荷や冷房機などの使用開始
時、ならびにパワーステアリングの据切りや自動変速機
のDレンジ投入時には回転速度が落込む。
一方、近年、燃費向上のためにアイドル回転速度は比
較的低く抑えられており、したがつて上述のような負荷
変動を生じる要因が重複した場合には、エンストを生じ
るおそれがある。
このため典型的な従来技術では、アイドル用のバイパ
ス側路に設けた流量制御弁を制御する制御装置には、負
荷変動の要因となる各種の機器の出力やセンサの検出結
果などを取込み、たとえば冷房機が使用されているとき
には、アイドル回転速度を250rpmだけ上昇するという具
合に、アイドル回転速度が制御されている。また、この
ように設定された回転速度となるように、過制御を抑え
るための小さい制御ゲインで積分制御が行われている。
発明が解決しようとする課題 上述のような従来技術では、制御装置は、各種の機器
からの出力やセンサの検出結果などを取込む必要があ
り、構成が複雑になつてコストが上昇してしまう。ま
た、制御ゲインが低いために応答性に劣り、目標回転速
度に達するまでに長時間を要する。一方、この制御ゲイ
ンを大きくすると、応答性は向上するが安定性に劣る。
すなわち、制御の行過ぎが生じて過制御となり、いわゆ
るハンチングや吹上がりなどの不所望な事態を招く。
本発明の目的は、構成を簡略化することができるとと
もに、耐エンスト性を向上し、応答性と安定性とを両立
することができる内燃機関のアイドル回転速度制御方式
を提供することである。
課題を解決するための手段 本発明は、スロツトル弁の上流側と下流側とをアイド
ル用のバイパス側路で連通し、その側路に設けた流量制
御弁の制御量を変化することによつて、内燃機関の回転
速度を予め定める目標回転速度に維持する内燃機関のア
イドル回転速度制御方式において、 前記回転速度の時間変化率が予め定める加速度レベル
範囲外となつて前記回転速度の落込み/上昇が検出され
たときには、比較的大きい変化率で前記制御量を急激に
増加/減少し、 前記時間変化率が零、あるいはほぼ零となつた時点
で、その時点における内燃機関のトルクに関連するパラ
メータの目標値を設定し、 前記目標値を維持、あるいは緩やかに変化することが
できる所定値まで急激に前記制御量を減少/増加し、 その後、前記制御量を前記回転速度と目標回転速度と
の差に基づいて緩やかに変化し、さらに、 前記加速度レベル範囲は、回転速度が定常状態である
ときには小さく設定され、回転速度が変動してから前記
定常状態に復帰するまでの期間には大きく設定されるこ
とを特徴とする内燃機関のアイドル回転速度制御方式で
ある。
また本発明の前記加速度レベル範囲の設定には、前記
回転速度および目標回転速度に基づく値と、前記回転速
度の時間変化率が正である期間における値との大きい方
の値が選択されることを特徴とする。
さらにまた本発明の前記パラメータは、吸気管圧力、
または該吸気管圧力と回転速度との積値に関係する値で
あることを特徴とする。
作 用 本発明に従えば、内燃機関のアイドル時に、回転速度
の時間変化率が予め定める加速度レベル範囲外となつて
回転速度の比較的大きい落込み/上昇が検出されたとき
には、比較的大きい変化率で、アイドル用のバイパス側
路に設けられた流量制御弁の制御量を増加/減少する。
これによつて、前記回転速度の落込み/上昇が抑えら
れ、時間変化率が零付近となると、その時点において、
たとえば吸気管圧力、または該吸気管圧力と回転速度と
の積値に関係する値などの内燃機関のトルクに関連する
パラメータの目標値を設定し、その目標値を維持、ある
いは緩やかに変化することができる所定値まで急激に前
記制御量を減少/増加した後、該制御量を前記回転速度
と目標回転速度との差に基づいて、小さい制御ゲインで
緩やかに変化する。
また、前記加速度レベル範囲は、回転速度が定常状態
であるときには小さく設定され、回転速度が変動してか
ら前記定常状態に復帰するまでの期間には大きく設定さ
れる。
したがつて、たとえば回転速度が落込んだときには、
速やかに吸入空気流量が増加されてエンストを防止する
ことができる。また回転速度の時間変化率が、零を経
て、上昇を開始すると、その時点におけるトルクを維持
することができる値まで急激に吸入空気流量が減少さ
れ、その後、制御ゲインの小さい緩やかな制御に切換え
られる。
さらに、回転速度が定常応対から落込んだときには、
前記加速度レベル範囲が小さいため、前述のような吸入
空気流量の急激な増加制御が行われる。これに対して、
一旦落込んだ回転速度が前記増加制御によつて上昇した
後、前記所定値までの減少制御によつて、再び落込みを
開始したときには、前記加速度レベル範囲は大きく、し
たがつて前記急激な増加制御は見送られる。
これによつて過制御によるいわゆる吹上がりが防止さ
れるとともに、エンストが確実に防止される。このよう
にして、回転速度の定常状態からの変動に対しては敏感
に応答し、回転速度の復帰時には安定して収束させるこ
とができるアイドル回転速度制御を行う。
実施例 第1図は、本発明の一実施例の内燃機関の制御装置1
とそれに関連する構成を示すブロツク図である。吸気口
2から導入された燃焼用空気は、エアクリーナ3で浄化
され、吸気管4を介して、該吸気管4に介在されるスロ
ツトル弁5でその流入量が調整された後、サージタンク
6に流入する。サージタンク6から流出した燃焼用空気
は、吸気管7に介在される燃料噴射弁8から噴射される
燃料と混合され、吸気弁9を介して、内燃機関10の燃焼
室11に供給される。燃焼室11には点火プラグ12が設けら
れており、この燃焼室11からの排ガスは、排気弁13を介
して排出され、排気管14から三元触媒15を経て大気中に
放出される。
前記吸気管4には吸入空気の温度を検出する吸気温度
検出器21が設けられ、前記スロツトル弁5に関連してス
ロツトル弁開度検出器22が設けられ、サージタンク6に
は吸気管7の圧力を検出する吸気圧検出器23が設けられ
る。また前記燃焼室11付近には冷却水温度検出器24が設
けられ、排気管14において、三元触媒15より上流側には
酸素濃度検出器25が設けられ、三元触媒15中には排気温
度検出器26が設けられる。内燃機関10の回転速度、すな
わち単位時間当りの回転数はクランク角検出器27によつ
て検出される。
制御装置1には、前記各検出器21〜27とともに、車速
検出器28と、内燃機関10を始動させるスタータモータ33
が起動されているかどうかを検出するスタート検出器29
と、冷房機の使用などを検出する空調検出器30と、該内
燃機関10が搭載される自動車が自動変速機付きであると
きには、その自動変速機の変速段がニユートラル位置で
あるか否かを検出するニユートラル検出器31とからの検
出結果が入力される。
さらにまたこの制御装置1は、バツテリ34によつて電
力付勢されており、該制御装置1は前記各検出器21〜31
の検出結果、および電圧検出器20によつて検出されるバ
ツテリ34の電源電圧などに基づいて、燃料噴射量や点火
時期などを演算し、前記燃料噴射弁8および点火プラグ
12などを制御する。
前記吸気管4にはまた、スロツトル弁5の上流側と下
流側とをバイパスする側路35が形成されており、この側
路35には流量制御弁36が設けられている。流量制御弁36
は、制御装置1によつてデユーテイ制御され、スロツト
ル弁5がほぼ全閉であるアイドル時の燃焼用空気の流量
を調整制御する。制御装置1はまた、内燃機関10が運転
されているときには、燃料ポンプ32を駆動する。
第2図は、制御装置1の具体的構成を示すブロツク図
である。前記検出器20〜25の検出結果は、入力インタフ
エイス回路41からアナログ/デジタル変換器42を介し
て、処理回路43に与えられる。また前記検出器22,27〜3
1の検出結果は、入力インタフエイス回路44を介して前
記処理回路43に与えられる。処理回路43内には、各種の
制御用マツプや学習値などを記憶するためのメモリ45が
設けられており、またこの処理回路43には、前記バツテ
リ34からの電力が、定電圧回路46を介して供給される。
処理回路43からの制御出力は、出力インタフエイス回
路47を介して導出され、前記燃料噴射弁8に与えられて
燃料噴射量が制御され、またイグナイタ48を介して点火
プラグ12に与えられて点火時期が制御され、さらにまた
前記流量制御弁36に与えられてアイドル時の側路35を介
する流入空気量が制御され、また燃料ポンプ32が駆動さ
れる。
前記排気温度検出器26の検出結果は、制御装置1内の
排気温度検出回路49に与えられ、その検出結果が異常に
高温であるときには、駆動回路50を介して警告灯51が点
灯される。
第3図は、上述のように構成された制御装置1の動作
を説明するためのタイミングチヤートーである。なお、
酸素濃度検出器25などからの出力に基づいて、空燃比制
御が行われているとする。第3図(2)において時刻t1
以前で示されるように、内燃機関10の回転速度NEが比較
的安定しているときには、流量制御弁36の制御デユーテ
イは、実際の回転速度NEに基づいて、以下のようにして
予測して求められる進角回転速度NEADVと、目標回転速
度NTとの差から第4図(2)で示されるように、比較的
小さい増分ΔD1ずつ積分制御される。
前記積分制御を行うにあたつて、第4図(1)で示さ
れるように、前記目標回転速度NTを中心に、たとえば±
15rpmの不感帯W1が設けられており、積分制御は、前記
進角回転速度NEADVがこの不感帯W1内にあるときには停
止され、不感帯W1外となると実行される。内燃機関10の
定常運転時には、回転速度NEはこの不感帯W1内に安定し
ている。
また、前記進角回転速度NEADVの予測演算は、以下の
ようにして行われる。まず、クランク軸が180度クラン
ク角(以下、180゜CAという)だけ回転するのに要する
所要時間T180から、第1式に基づいて単位時間当りの回
転数である回転速閉NEを求める。
次に、前回の演算タイミングにおける回転速度NEO
と、今回の演算タイミングにおける回転速度NEとから第
2式で示されるようにして、180゜CA間の回転速度NEの
変化量ΔNEを求める。
△NEa=NE−NEO …(2) こうして求められた変化量△NEaから第3式を用い
て、単位時間(32msec)当りに換算した変化率△NEが求
められる。
さらに、この変化率△NE、おびよ第5図で示される回
転速度NEと目標回転速度NTとの差に基づく進角時間TADV
から、第4式によつて前記進角回転速度NEADVが求めら
れる。
このようにして求められる進角回転速度NEADVを用い
ることによつて、過制御による行過ぎを防止することが
できるとともに、積分制御時のゲインを大きく、すなわ
ち前記増分△D1を比較的大きくすることができ、安定性
を向上することができる。
また、前記積分制御の増分ΔD1は、第6図で示される
ように、前記進角回転速度NEADVと、目標回転速度NTと
の差が、前述のようにNT±15rpmの不感帯W1内にあると
きには零とされ、不感帯W1外では前記差NEADV−NTに対
応した値に設定される。こうして定常時には、回転速度
NEが前記不感帯W1内に入るように制御されている。
前記目標回転速度NTは、たとえば無負荷時には700rpm
に設定されており、冷房機が使用されたときには950rpm
に設定される。
時刻t1において第3図(1)で示されるように、自動
変速機の変速段がニユートラル位置からドライブ位置に
切換えられると、内燃機関10への負荷が増大し、回転速
度NEは第3図(2)で示されるように落込みを開始す
る。
この落込みによつて、前記変化率ΔNEが、第3図
(3)で示されるように予め定める閾値L2以下となり、
かつ回転速度NEが目標回転速度NTよりたとえば100rpmだ
け高い閾値L4未満であるときには、その時刻t2において
第3図(4)で示されるように、流量制御弁36の制御デ
ユーテイの計算値には、前記変化率ΔNEに対応した比較
的大きい増分ΔD2が加算され、これによつて第3図
(5)で示されるように、サージタンク6の吸気圧PM
急激に上昇し、吸入空気流量が増大する。
なお、前記変化率ΔNEと増分ΔD2との関係は、第7図
に示されるように、零より小さい一方の閾値L2より大き
く、零より大きい他方の閾値L1未満であるとき、すなわ
ち閾値L1,L2によつて設定される加速度レベル範囲内で
あるときには、ΔD2=0の不感帯W2に設定されている。
また変化率ΔNEが、前記閾値L2以下であるとき、および
L1異常である前記加速度レベル範囲外であるときには、
増分ΔD2は変化率ΔNEに対応して設定される。この第7
図で示されるグラフと、前記第5図および第6図に示さ
れるグラフとは、メモリ45内に予めマツプとしてストア
されている。
前記吸入空気流量の増大によつて回転速度NEの落込み
が抑えられ、時刻t3で変化率ΔNEが最小の状態を経て、
時刻t4において第3図(3)で示されるように、変化率
ΔNEが前記閾値L2を超えて再び不感帯W2内に入る、すな
わち変化率ΔNEがほぼ零になると、吸入空気流量に関連
するパラメータが、後術の目標値αとほぼ等しくなる
(時刻t4a)まで、前記制御デユーテイの計算値は、第
3図(4)で示されるように予め定める増分ΔD3ずつ繰
返し減算されて、急激に減少される。これによつて、制
御デユーテイの変化に対する内燃機関10の発生トルクの
応答遅れによる制御の行過ぎを抑える。
また、後術のパラメータが目標値αにほぼ等しくなる
と、その時点において、制御デユーテイに予め定める2
〜3%程度の増分ΔD4が上乗せされた後、実際の回転速
度NEと目標回転速度NTとの差に対応した前記積分制御が
行われる。
しかしながらこの制御によつても回転速度NEがうまく
安定せず、上昇を示すような場合には、時刻t5で示され
るように変化率ΔNEが閾値L1以上となり、かつ回転速度
NEが目標回転速度NTよりたとえば50rpmだけ低い閾値L3
を超えているときには、制御デユーテイは前記第7図で
示されるように、変化率ΔNEに応じた増分ΔD2だけ減算
される。こうして変化率ΔNEが不感帯W2内に入ると、そ
の時刻t6において制御デユーテイは前記増分ΔD3ずつ繰
返し増加され、後術のパラメータが目標値αにほぼ等し
くなると、その時点において、制御デユーテイに予め定
める2〜3%程度の増分ΔD4が上乗せされた後、実際の
回転速度NEと目標回転速度NTとの差に対応した前記積分
制御が行われる。こうして第3図(5)で示されるよう
に吸気圧PMが安定する。
なお本実施例では、増分ΔD2の値を変化率ΔNEの値に
応じた値としているが、流量制御弁36の容量が小さい場
合や、サージタンク6の容量が大きいときには、該増分
ΔD2の値を一定値としても問題はない。すなわに、回転
速度NEの落込みを検出すれば流量制御弁36をほぼ全開
に、回転速度NEの上昇を検出すればほぼ全閉に制御して
も、同等の性能を得ることができる。
また、時刻t7以降に示されるように、自動変速機の変
速段がニユートラル位置に切換えられたときには、回転
速度NEは上昇し、同様の動作によつて速やかに安定され
る。
前記閾値L2は、第8図で示される前記回転速度NEに対
応して求められる値KDPCから、第9図で示される補正値
h1を減算した値、すなわちKDPC−h1と、後術する前記変
化率△NEによつて更新される値KDPCaとの大きい方の値
に設定される、すなわち、 L2=max(KDPC−h1,KDPCa) …(5) で表すことができる。
前記値KDPCは、たとえば回転速度NEが600rpm以下であ
るときには32msec当りの変化率△NEが9.375rpmに設定さ
れ、回転速度NEが800rpm以上であるときには21.875rpm
に設定され、回転速度NEが600〜800rpmであるときには
前記9.375〜21.875rpm間で回転速度NEに比例して設定さ
れる。
また、前記補正値h1は、目標回転速度NTと実際の回転
速度NEとの差が、50rpm以下であるときには零に設定さ
れ、50〜200rpm間ではその差に比例して3〜10の値に設
定され、200rpm以上であるときには10に設定される。し
たがつてたとえば、目標回転速度NTが650rpmであり、実
際の回転速度NEが600rpmであるときには変化率△NEが、 9.375−3=6.375(rpm/32msec) 以上で回転速度NEが低下しているときには、前記時刻t2
で示される急激な制御デユーテイの増加が行われる。
また、たとえば目標回転速度NTが800rpmであり、実際
の回転速度NEが600rpmであるときには変化率△NEが、 9.375−10=−0.625(rpm/32msec) となり、したがつて、回転速度NEが、ほぼ定常状態であ
つても、急激な制御デユーテイの増加が行われる。すな
わち、たとえば冷房機が使用されるなどして目標回転速
度NTが急激に増大した場合のように、回転速度NEが目標
回転速度NTから離れているほど制御デユーテイの急激な
増加制御を実行し易くする。
一方、値KDPCaを用いることによつて、第10図で示さ
れる回転速度NEの脈動時において、たとえば変化率△NE
が正から負に変化した時、該変化率△NEが正における機
関W21、すなわち回転速度NEが閾値L5(NT−150rpm)以
上L4(NT+100rpm)以下である期間に更新された値KDPC
aに対して、変化率△NEが負における期間W22の変化率が
小さいと、前記増分△D2による急激な制御ぎ見送られ
る。
これは、第11図(1)において時刻t21で示されるよ
うな回転速度NEの落込みに応答して、第11図(2)で示
されるように流量制御弁36の制御デユーテイが変化さ
れ、時刻t22において内燃機関10の発生トルクと負荷と
が釣合うような値、すなわち該制御デユーテイが本来安
定すべき値付近に設定されているのにもかかわらず、振
動等によつて回転速度NEが脈動している場合に、第11図
(2)において破線で示すような制御デユーテイの不必
要な変動を防止するためである。
前記破線で示す制御デユーテイは、時刻t23で示され
るタイミングで回転速度NEの落込みが再び検出され、流
量制御弁36が急激に開かれることを表す。したがつて回
転速度NEも、第11図(1)において破線で示されるよう
に変動し、いわゆるハンチングが生じてしまう。
このような不具合を解消するために本実施例では、前
記閾値L2として、値KDPCaを用いている。すなわち、内
燃機関10の振動による回転速度NEの変化率ΔNEは、前記
第10図において、正である期間W21と、負である期間W22
とはほぼ等しい。これに対して、回転速度NEが収束しつ
つあるときには、前記正である期間W21よりも、負であ
る期間W22の方が小さくなる。
したがつて、前述のように変化率ΔNEが負である期間
の方が小さいときには、前記増分ΔD2による急激な制御
を見送ることによつて、前記ハンチングなどが生じるこ
となく、回転速度NEを速やかに収束させることができ
る。
このようにして、回転速度NEが落込み、変化率ΔNEが
値KDPC−h1以下となると流量制御弁36が急激に開かれ、
復帰時には値KDPCaによつて不必要な制御が防止され
る。これによつて、安定性を損なうことなく、回転速度
NEの定常状態からの落込みの判定レベルのマージンを小
さくして応答性を向上することができる。
また、前記閾値L1は、予め定める一定値から、第12図
で示される実際の回転速度NEと目標回転速度NTとの差に
対応して決定される補正値h2が減算されて求められる。
すなわち、 L1=9.375−h2 …(6) で表される。
補正値h2は、前記補正値h1と同様に、実際の回転速度
NEと目標回転速度NTとの差が、50rpm以下であるときに
は零に設定され、50〜200rpmであるときにはその差に応
答して3〜10の範囲で変化され、200rpm以上であるとき
には10に設定される。
すなわちたとえば、目標回転速度NTが700rpmであり、
実際の回転速度NEが750rpmであるときには、閾値L1は6.
375(rpm/32msec)とされ、回転速度NEの変化率△NEが
この閾値L1以上であるときには、前記時刻t7以降で示さ
れる制御デユーテイの急激な減少制御が行われる。
このようにして、目標回転速度NTと実際の回転速度NE
との差に対応して閾値L1,L2を変化し、これによつて制
御デユーテイの急激な増大/減少制御の実行条件を変化
し、目標回転速度NTに速やかに収束させることができ
る。
一方、該アイドル回転速度や燃料噴射量の制御演算に
用いられる吸気圧検出器23の検出出力には、第13図
(1)で示されるように、吸気弁9の開閉動作による変
動が生じており、その変動幅は、たとえば4000rpmで50
〜100mmHg程度の大きな値である。この変動を吸収して
正確な吸気圧を検出するために、該吸気圧検出器23の検
出出力には、制御装置1内でフイルタ処理が行われてい
る。
したがつてこのフイルタ処理による遅延によつて、た
とえば流量制御弁36が第13図(2)で示されるように急
激に開かれても、前記フイルタ処理後の圧力波形は、第
13図(3)において参照符l1で示される実際の吸気圧の
圧力波形の変化に対して、時間Δt2だけ遅延して参照符
l2で示されるように現われる。
したがつて第13図(3)において、計算タイミングt1
1における吸気圧に基づいて制御デユーテイを演算する
と、本来、制御デユーテイの演算に使用すべき吸気圧に
対して、フイルタ処理時間Δt2に対応する圧力差Δ2分
だけ小さくなつてしまう。このため、時間Δt2の遅れに
対応する圧力差ΔP2を予想して求め、演算タイミングt1
1における吸気圧を補正する必要がある。
この第13図(3)で示されるように、フイルタ処理後
の圧力波形l2は実際の吸気圧の圧力波形l1とほぼ等し
く、したがつて吸気圧Pの時間変化率dP/dtを正確に求
めることによつて、このような遅れに対する補正を精度
よく行うことができる。
前記時間変化率dP/dtは、以下のようにして求められ
る。すなわち、サージタンク6への吸入空気流量をQin
とし、サージタンク6からの流出空気流量をQoutとする
とき、 ただし、ΔQは吸入空気流量の変化量であり、K1は定数
である。また流量制御弁36の制御デユーテイをDUTYと
し、内燃機関10の回転速度をNとすると、 Qout=K3・η・N・P …(9) で表される。ただし、K2,K3は定数であり、ηは吸気効
率であり、P0は大気圧である。したがつて前記第1式か
ら、遅れ補正が行われた吸気圧Pは、 で表される。ただし、P1は前記計算タイミングでの吸気
圧であり、K1a=1/K1である。
一方、180゜CA間の時間をTとすると、 となる。この第11式においてΔt2は時間軸に対して一定
であり、これをBとおくと、 となる。
すなわち、フイルタ処理による遅延に関しては、ΔQ
を正確に求めることによつて、これらの補正は一般性を
持つて精度よく求めることができる。
続いて、ΔQ/Nの算出方法について説明する。流量制
御弁36が急開したときの吸入空気量Qinの変化は、第14
図において参照符l3で示されるようになる。これに対し
て、サージタンク6の影響などによつて、該サージタン
ク6からの流出空気流量Qoutは、参照符l4で示されるよ
うになる。これら流量Qin,Qoutは、前記第8式および第
9式でそれぞれ示される。
内燃機関10の定常運転時にはQin=Qoutであり、流量Q
inを、流量制御弁36の制御デユーテイDUTYおよび吸気圧
Pをパラメータとして、定常時の流量Qoutを実測して予
め求めておく。すなわち、前記第9式においけN・Pに
相当する値は、第15図で示されるように、制御デユーテ
イDUTYを一定に保つて吸気圧Pを変化した場合の、各制
御デユーテイDUTYにおけるNとPとの積値MAPを用いる
とする。その結果、流量Qinは第13式のように表すこと
ができる。なお、前記第15図で示されるグラフは、メモ
リ45内にマツプとしてストアされている。
Qin=K3・η・MAP …(13) したがつて、 と表すことができる。
しかしながらこの第14式において、MAP/NとPMとは、
内燃機関10の製造上のばらつきや経年変化などによつ
て、実際の制御時には、定常状態においても一致しない
ことがあり、このため本実施例では、吸気圧PMを、計算
によつて求めた値Pcに置換えて用いる。吸気圧PMは、上
述のようなばらつきなどによるずれが生じても、その時
間変化率dP/dtはほぼ同一であり、したがつて第10式で
示される前述の遅れ補正と同様に、 と表すことができる。ただし、Pciは今回の計算値であ
り、Pci-1は前回の計算値である。したがつて、MAP/N
と、計算で求めた値Pcとは定常時には必ず一致し、また
過渡時には制御デユーテイDUTYの変化に伴つてMAP/Nが
急変し、値Pcはこれに一致するように追従変化する。し
たがつて値Pcは、第16式に基づいて、たとえば4msec毎
に逐次近似演算される。
ただし、K5=K1a・K3・ηである。
以上のようにして、フイルタ処理による遅延および内
燃機関10のばらつきを考慮して補正値Pcを求めたけれど
も、上記遅延が小さい場合や、制御をより簡潔に行いた
い場合には、値Pcの代わりに実際の吸気圧PMを用いても
制御可能である。したがつて、以下の説明でPcで記述し
ているものを、PMで代用する場合はPMに置換えるものと
する。
また内燃機関10には、前述のようにして求められた吸
気圧の計算値Pcを用いて、たとえば流量制御弁36の制御
デユーテイを増加した場合、該増加に対応して値Pcが増
加してから、実際に発生トルクが増加し、回転速度NEが
上昇するまでにはかなりの応答遅れがある。
このため本実施例では、前記応答遅れに対応して、上
述のようにして求められた値Pcに、更に第17式で示され
る遅延処理を行つて、実際の内燃機関10の応答特性に対
応した吸気圧の計算値PcFaを求める。
ただし、PcFOは前回のPcFaの計算値であり、h3は定数
で、たとえば4に選ばれる。
この値PcFaと、値Pcとの小さい方の値を遅延吸気圧Pc
Fとし、該遅延吸気圧PcFを用いて流量制御弁36の制御デ
ユーテイ演算を行う。すなわち、値Pc,PcFeがそれぞれ
第16図において参照符l5,l6で示されるとき、遅延吸気
圧PcFは参照符l7で示される値となる。この遅延吸気圧P
cFを用いることによつて、前記時刻t2,t5で示される急
激な制御が行われた後において、制御デユーテイを安定
して収束させることができる。
第17図〜第20図は、上述のアイドル回転速度制御動作
を説明するためのフローチヤートである。第17図は内燃
機関10の回転速度NEを求めるための動作を表し、この動
作は内燃機関10の各気筒間の行程差による誤差の少ない
タイミング、たとえば4気筒であるときには180゜CA毎
に行われる。ステツプs1では、クランク角検出器27によ
つて回転速度NEが計測され、ステツプs2では、前記ステ
ツプs1における計測結果と前回の計測結果とから時間変
化率ΔNEが計算された後、他の動作に移る。
第18図は吸気圧PMを求めるための動作を表し、ステツ
プs11で吸気圧検出器23の計測結果が、アナログ/デジ
タル変換器42でデジタル変換されて処理回路43に読込ま
れる。この動作は、たとえば2msec毎の変換動作のたび
毎に行われる。
第19図は前述の第16式で示される補正演算を説明する
ためのフローチヤートであり、たとえば4msec毎の、ス
ロツトル弁開度検出器22によつて検出されるスロツトル
弁開度θのアナログ/デジタル変換動作のたび毎に行わ
れる。ステツプs21ではスロツトル弁開度θが読込ま
れ、ステツプs22では前記ステツプs21で求められたスロ
ツトル弁開度θと後述のステツプs30で求められる値Pc
とから、前記第15図で示されるグラフに基づいてマツプ
値MAPが読出される。
ステツプs23では前記値MAPと回転速度NEとが除算さ
れ、ステツプs24でその除算結果から前記値Pcが減算さ
れる、ステツプs25では、前記ステツプs24における減算
結果が正であるかまたは負であるかに対応して、後述の
ステツプs30における値Pcの近似演算のための符号がセ
ツトされる。ステツプs26では、そのセツトされた符号
が正であるか否かが判断され、そうでないときにはステ
ツプs27で、前記ステツプs24におえる減算結果の絶対値
が演算された後ステツプs28に移り、そうであるときに
は直接ステツプs28に移る。
ステツプs28では、前記ステツプs24における減算結果
と回転速度NEとが乗算される。ステツプs29では前記値K
5とステツプs28で求められた演算結果とが乗算され、こ
の乗算結果を用いて、ステツプs30で前記ステツプs25に
おいてセツトされた符号に基づいて、前記値Pcが更新さ
る。このようにして、前記第16式で示される値Pcの近似
演算が行われる。なお前述したように、値Pcの代わりに
実際の吸気圧PMを用いた場合は、この第19図で示される
動作は不要となる。
第20図は、アイドル回転速度を制御するための流量制
御弁36のデユーテイ制御動作を説明するためのフローチ
ヤートである。ステツプn1では、内燃機関10が停止され
ているか否かが判断され、そうであるときにはステツプ
n2で流量制御弁36の制御デユーテイDUTYが0%に設定さ
れ、ステツプn2aで実際の吸気圧PMが前記値PcFaの初期
値として設定された後ステツプn41に移り、内燃機関10
が運転されているときには、ステツプn3に移る。
ステツプn3では、180゜CA間の回転速度NEの変化を検
出できる状態となつたか否か、すなわち前記ステツプs
1,s2の動作が終了した所定の演算タイミングとなつたか
否かが判断され、そうでないときにはステツプn41に移
り、そうであるときにはステツプn4に移る。
ステツプn4では、内燃機関10が180゜CAだけ回転する
のに要した時間T180に基づいて、前記第1式で示される
演算処理が行われる。ステツプn5,n6,n7では、それぞれ
前記第2式、第3式、第4式で示される演算処理が行わ
れ、こうしてステツプn4〜n7で進角回転速度NEADVが求
められる。
またステツプn7aでは、前記ステツプs30で求められた
値Pcから前記第17式に基づいて値PcFaが計算される。ス
テツプn8では、冷却水温度検出器24によつて検出される
冷却水温度に対応して決定されるアイドル回転速度の増
分NTADD1が求められる。
ステツプn9では、内燃機関10がスタータモータ33によ
つて起動されて始動してから、予め定める時間、たとえ
ば2秒が経過したか否かが判断され、そうでないときに
はステツプn10で、アイドル回転速度の増分NTADD2が、
たとえば300rpmに設定された後ステツプn11に移い、そ
うであるときには直接ステツプn11に移る。この増分NTA
DD2は、内燃機関10の各部への潤滑油の供給を速やかに
行うための値であり、後述のステツプn42〜n44で示され
るように、前記2秒が経過してから時間経過に伴つて減
少されてゆく。
ステツプn11では、空調検出器30やニユートラル検出
器31の検出結果、さらには電力負荷の使用状況などに応
じて、基本アイドル回転速度NTBASEが求められる。ステ
ツプn12では、前記基本アイドル回転速度NTBASEに、増
分NTADD1,NTADD2が加算されて目標回転速度NTが求めら
れる。ただしこのとき、該目標回転速度NTの最大値は12
50rpmに設定される。
ステツプn13では、スタート検出器29の出力に基づい
て、スタータモータ33が起動されている始動時であるか
否かが判断され、そうであるときにはステツプn14で、
制御デユーテイDUTYは前記冷却水温度に対応して決定さ
れる始動時の制御デユーテイDSTARTに設定された後、ス
テツプn15に移る。前記ステツプn13において始動時でな
いときにはステツプn16に移り、スロツトル弁5が全閉
状態であるアイドル状態であるか否かが判断され、そう
でないときにはステツプn15で、後述する急制御フラグF
PCSが零にリセツトされた後、ステツプn41に移り、そう
であるときにはステツプn17に移る。
ステツプ1n7では前記ステツプs21〜s30で求められた
値Pcと、該値Pcを用いて前記ステツプn7aで第17式に基
づいて求められた値Pcfaとのどちらが大きいかが判断さ
れ、ステツプn18またはn19で小さい方の値が遅延吸気圧
PcFに設定されてステツプn21に移る。
ステツプn21では、前記ステツプs2で求められた時間
変化率△NEが、前記第5式で示される閾値L2以下である
か否かが判断され、そうであるとき、すなわち回転速度
NEが急激に低下しているときにはステツプn22に移り、
該回転速度NEが前記閾値L4以上であるか否かが判断さ
れ、そうでないとき、すなわち前記時刻t2で示される制
御デユーテイDUTYの急激な増加制御を行う必要のあると
きにはステツプn23に移る。ステツプn23では、前記急制
御フラグFPCSに対応して設けられ、増加制御または減少
制御のどちらを行う必要があるかを表すフラグFPSMLが
1にセツトされて増加制御を行う必要があることが表さ
れ、ステツプn31に移る。
前記ステツプn21において、変化率△NEが閾値L2より
大きいとき、および前記ステツプn22において回転速度N
Eが前記閾値L4より高いとき、すなわち制御デユーテイ
の急激な増加制御を行う必要のないときにはステツプn2
5に移る。ステツプn25では、変化率△NEが前記第6式で
示される閾値L1以上であるか否かが判断され、そうであ
るとき、すなわち回転速度NEが急激に上昇しているとき
にはステツプn26で、回転速度NEが前記閾値L3以下であ
るか否かが判断され、そうでないとき、すなわち急激な
減少制御を行う必要のあるときにはステツプn27に移
る。ステツプn27では、前記フラグFPSMLが0にリセツト
されて前記ステツプn31に移る。
ステツプn31では、前記急制御フラグFPCSが1にセツ
トされて、制御デユーテイの急激な増加または減少制御
が行われていることを表す。
ステツプn32では、それまでの制御デユーテイDUTY
に、回転速度NEの時間変化率ΔNEに基づいて、前記第7
図から求められる増分△D2が加算されて制御デユーテイ
DUTYが更新される。ステツプn33では、この更新された
制御デユーテイDUTYが、10〜90%の範囲内に制限され
る。この動作は、制御デユーテイDUTYを、流量制御弁36
が該制御デユーテイDUTYに正確に対応するように、すな
わち流量制御弁36の正確な動作が保証できる範囲内とな
るように行われる。
ステツプn34では、回転速度NEが上昇中であるか否か
が判断され、そうであるときにはステツプn35で、該回
転速度NEが前記閾値L5以上、L4以下であるか否かが判断
され、そうであるときにはステツプn36に移る。ステツ
プn36では、前記第10図において参照符W21で示されるよ
うに、変化率ΔNEが正である期間に値KDPCaが更新さ
れ、ステツプn41に移る。また、前記ステツプn34におい
て回転速度NEが上昇中でないとき、およびステツプn35
において回転速度NEが前記閾値L5以上、L4以下の範囲外
であるときには、直接ステツプn41に移る。
ステツプn41では、前記ステツプn32,33で求められた
急激な増加/減少制御時の制御デユーテイ、または後述
するステツプn55,n33で求められる積分制御時の制御デ
ユーテイ、もしくは後述のステツプn62〜n64で求められ
る戻し制御時の制御デユーテイに基づいて、流量制御弁
36がデユーテイ制御される。
ステツプn42では、予め定める時間、たとえば1秒が
経過したか否かが判断され、そうでないときには動作を
終了し、そうであるときにはステツプn43に移る。ステ
ツプn43では、前記増分NTADD2が0であるか否かが判断
され、そうであるときには動作を終了し、そうでないと
きにはステツプn44で、該増分NTADD2が10rpmだけ減算さ
れて更新された後、動作を終了する。
前記ステツプn25において変化率△NEが閾値L1未満で
あるときおよびステツプn26において、回転速度NEが閾
値L3より高いとき、すなわち前述のような急制御が行わ
れないときにはステツプn50に移る。ステツプn50では、
回転速度NEが目標回転速度NTより予め定める値、たとえ
ば200rpmだけ低い閾値L6以下であるか否かが判断され、
そうであるとき、すなわち非常にエンストし易い状態で
あるときにはステツプn51に移り、そいでないときには
ステツプn52に移る。
ステツプn51では急制御フラグFPCSが1であるか否か
が判断され、そうであるとき、すなわち制御デユーテイ
DUTYの急激な増加/減少制御が行われた直後であるとき
にはステツプn61へ移る。ステツプn61では、目標回転速
度NTと遅延吸気圧PcFとの積値から、内燃機関10のトル
クに関連するパラメータであるう吸入空気流量の目標値
αが設定される。ステツプn62では、制御デユーテイDUT
Yに予め定める増分△D3が加算または減算される。すな
わち、フラグFPSMLが0のときには増分△D3が加算さ
れ、1のときには増分△D3が減算される。
ステツプn63では、ステツプn62で更新された制御デユ
ーテイDUTYと、遅延吸気圧PcFとに基づいて、前記第15
図に示されるグラフから値MAPが読出され、この値MAPが
前記ステツプn61で設定された目標値αとほぼ等しいか
否かが判断され、そうでないときにはこれらステツプn6
2,n63を繰返し、こうして目標値αにほぼ等しくなる
と、ステツプn64に移る。
ステツプn64では、上述のようにして求められた戻し
制御時の制御デユーテイが、増分ΔD4だけ上乗せされて
更新される。ステツプn65では、前記急制御フラグFPCS
が0にリセツトされた後、前記ステツプn34に移る。
また、ステツプn52では前記フラグFPSMLが1にセツト
され、ステツプn53ては急制御フラグFPCSが1にセツト
される。ステツプn54で増分ΔD2が50%にセツトされた
後、ステツプn32以降の動作に移つて、制御デユーテイD
UTYの急激な増加制御が行われ、こうしてエンストが防
止される。
前記ステツプn51において急制御フラグFPCSが1でな
いとき、すなわち前記ステツプn61〜n65で示される戻し
制御が行われた後であるときにはステツプn55に移り、
前記ステツプn4〜n7で求められた進角回転速度NEADV
と、目標回転速度NTとの差に対応して、前記第6図で示
されるグラフに基づいて増分△D1が読出されて制御デユ
ーテイDUTYが更新された後ステツプn33に移り、こうし
て積分制御が行われる。
このように本発明に従う制御装置1では、負荷変動に
よる急激な回転速度NEの落込みが検出されたときには、
流量制御弁36の制御デユーテイDUTYを、回転速度NEの変
化率ΔNEに応じて増分ΔD2だけ変化して速やかに落込み
を抑える。また回転速度NEの落込みが収まつたときに
は、その時点における吸入空気流量の目標値αに対応す
る制御デユーテイDUTYまで、予め定める増分ΔD3ずつ急
激に減少する。
したがつて大きい制御ゲインで、かつ吹上がりが生じ
るような過制御となることなく、目標回転速度NTに速や
かに収束させることができる。また、負荷変動によつて
回転速度NEが上昇した場合も同様に、吹上がりなどを速
やかに抑えるとともに、過制御によるエンストを確実に
防止することができる。
さらにまた、前記制御ゲインを大きく設定しても、前
記ステツプn21,n25によつて、第11図で示されるような
内燃機関10の振動による誤制御が防止されている。この
ようにして、応答性と安定性とを兼ね備えたアイドル回
転速度制御を行うことができる。
また、このように負荷変動に対する応答性が向上する
ことによつて、制御装置1に取込むべき各種の機器出力
やセンサの測定結果などは必要最小限とすることがで
き、これによつて構成を簡略化することができる。
発明の効果 以上のように本発明によれば、内燃機関のアイドル時
に、回転速度の時間変化率が予め定める加速度レベル範
囲外となつて回転速度の落込み/上昇が検出されたとき
には、比較的大きい変化率でアイドル用の流量制御弁の
制御量を増加/減少し、前記回転速度の時間変化率が零
付近となると、その時点における内燃機関のトルクに関
連するパラメータの目標値を設定し、その目標値を維
持、あるいは緩やかに変化することができる所定値まで
急激に前記制御量を減少した後、該制御量を小さい制御
ゲインで緩やかに変化するようにしたので、たとえば前
記回転速度の急激な落込み時には、速やかに吸入空気流
量が増加されてエンストが防止されるとともに、過制御
による吹上がりも防止される。
また、前記加速度レベル範囲は、回転速度が定常状態
であるときには小さく設定され、回転速度が変動してか
ら前記定常状態に復帰するまでの期間には大きく設定さ
れるようにしたので、たとえば前記回転速度の落込み開
始時には、敏感に応答して速やかに吸入空気流量が増大
され、耐エンスト性が向上されるとともに、回転速度の
復帰時には、安定して収束させることができる。このよ
うにして、応答性と安定性とを兼ね備えたアイドル回転
速度制御を行うことができる。
さらにまた、応答性が向上することによつて、負荷と
なる各種の機器やセンサからの出力の取込数を削減する
ことができ、構成を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の内燃機関の制御装置1とそ
れに関連する構成を示すブロツク図、第2図は制御装置
1の具体的構成を示すブロツク図、第3図は負荷変動時
のアイドル回転速度制御動作を説明するためのタイミン
グチヤート、第4図は積分制御動作を説明するためのタ
イミングチヤート、第5図は回転速度NEと目標回転速度
NTとの差に対応する進角時間TADVの変化を示すグラフ、
第6図は積分制御時における増分△D1の変化を示すグラ
フ、第7図は急制御時における増分△D2の変化を示すグ
ラフ、第8図は回転速度NEに対する値KDPCの変化を示す
グラフ、第9図は目標回転速度NTと回転速度NEとの差に
対応する補正値h1の変化を示すグラフ、第10図は値KDPC
aの更新動作を説明するための回転速度NEの変化を示す
グラフ、第11図は内燃機関10の振動等に対する誤制御防
止動作を説明するためのタイミングチヤート、第12図は
回転速度NEと目標回転速度NTとの差に対する補正値h2の
変化を示すグラフ、第13図は制御デユーテイDUTYの変化
に対する吸気圧の変動を説明するためのタイミングチヤ
ート、第14図はサージタンク6への吸入空気流量Qinと
流出空気流量Qoutとの関係を示すグラフ、第15図は各制
御デユーテイDUTYにおける吸気圧P,Pc,PcFの変化に対す
る値MAPの変化を示すグラフ、第16図は内燃機関10の発
生トルクの応答遅れを考慮した遅延吸気圧PcFの変化を
示すグラフ、第17図〜第20図はアイドル回転速度制御動
作を説明するためのフローチヤートである。 1……制御装置、4,7……吸気管、5……スロツトル
弁、6……サージタンク、8……燃料噴射弁、10……内
燃機関、14……排気管、20〜31……検出器、35……側
路、36……流量制御弁、43……処理回路、45……メモリ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−294932(JP,A) 特開 昭63−277838(JP,A) 特開 昭62−253941(JP,A) 特開 昭61−294154(JP,A) 特開 昭61−237859(JP,A) 特開 昭61−223246(JP,A) 特開 昭61−145340(JP,A) 特開 昭61−96153(JP,A) 特開 昭61−65045(JP,A) 特開 平3−88941(JP,A) 特開 平3−88938(JP,A) 特開 平3−88937(JP,A) 特開 平3−88936(JP,A) 特開 平3−88935(JP,A) 特開 平3−88940(JP,A) 特開 平3−88939(JP,A) 特開 平3−37351(JP,A) 実開 平3−114552(JP,U) 実開 昭62−87139(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スロツトル弁の上流側と下流側とをアイド
    ル用のバイパス側路で連通し、その側路に設けた流量制
    御弁の制御量を変化することによつて、内燃機関の回転
    速度を予め定める目標回転速度に維持する内燃機関のア
    イドル回転速度制御方式において、 前記回転速度の時間変化率が予め定める加速度レベル範
    囲外となつて前記回転速度の落込み/上昇が検出された
    ときには、比較的大きい変化率で前記制御量を急激に増
    加/減少し、 前記時間変化率が零、あるいはほぼ零となつた時点で、
    その時点における内燃機関のトルクに関連するパラメー
    タの目標値を設定し、 前記目標値を維持、あるいは緩やかに変化することがで
    きる所定値まで急激に前記制御量を減少/増加し、 その後、前記制御量を前記回転速度と目標回転速度との
    差に基づいて緩やかに変化し、さらに、 前記加速度レベル範囲は、回転速度が定常状態であると
    きには小さく設定され、回転速度が変動してから前記定
    常状態に復帰するまでの期間には大きく設定されること
    を特徴とする内燃機関のアイドル回転速度制御方式。
  2. 【請求項2】前記加速度レベル範囲の設定には、前記回
    転速度および目標回転速度に基づく値と、前記回転速度
    の時間変化率が正である期間における値との大きい方の
    値が選択されることを特徴とする請求項1項記載の内燃
    機関のアイドル回転速度制御方式。
  3. 【請求項3】前記パラメータは、吸気管圧力、または該
    吸気管圧力と回転速度との積値に関係する値であること
    を特徴とする請求項第1項および第2項記載の内燃機関
    のアイドル回転速度制御方式。
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