JP2502351B2 - パワ―ステアリング制御装置 - Google Patents

パワ―ステアリング制御装置

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JP2502351B2
JP2502351B2 JP27209588A JP27209588A JP2502351B2 JP 2502351 B2 JP2502351 B2 JP 2502351B2 JP 27209588 A JP27209588 A JP 27209588A JP 27209588 A JP27209588 A JP 27209588A JP 2502351 B2 JP2502351 B2 JP 2502351B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、車両の操舵系に操舵補助トルクを付与す
る流体圧式のパワーステアリング制御装置の改良に関す
る。
〔従来の技術〕
従来のパワーステアリング装置としては、例えば、特
開昭53-93536号公報に記載されたものが知られている。
この従来の技術は、油圧式のパワーステアリング装置
に関し、特に、低速走行時の操舵軽減を可能にすると共
に、高速走行時の走行安定性が向上することを目的とし
てなされたものであり、具体的には、パワーシリンダの
左右の圧力室をバイパス流路で接続すると共に、このバ
イパス流路に、制御信号に応じてバイパス流路を通過す
る流量を制御する流量制御弁を介挿させていて、高速走
行時にはバイパス流路を通過する流体を多量にして、操
舵系に発生する操舵補助トルクを小さくし、且つ低速走
行時又は停車時にはバイパス流路を通過する流体を少量
又は零にして、操舵系に発生する操舵補助トルクを大き
くすることにより、上記目的を達成するようにしてい
た。
また、上記目的を達成するための他の従来技術として
は、例えば、特公昭56-38430号公報に記載されるものも
あり、これも、高速走行時にパワーシリンダの左右の圧
力室を短絡させるようにしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来の技術では、操舵方向が異な
ると、バイパス流路に介挿された流量制御弁での流体の
通過方向が異なってしまうため、この流量制御弁の絞り
形状によっては、操舵方向によって操舵特性に差が生じ
てしまうという課題があった。従って、通過方向が異な
っても同一の特性が得られるように、流量制御弁に精密
即ち高価なものを採用しなければならないが、このよう
な高価な流量制御弁であっても、全く同一の特性を得る
ことは非常に困難であるため、上記課題は未解決のまま
であった。
この発明は、このような従来技術の未解決の課題に着
目してなされたものであり、車両の走行状況に応じて好
適な操舵補助トルク制御が行えると共に、操舵方向が異
なっても、同一の操舵特性が得られるパワーステアリン
グ制御装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、この発明は、4つの流路
を環状に接続してブリッジ回路を構成し、前記ブリッジ
回路の一方の対角線上の接続点間にパワーシリンダの左
右の圧力室を接続し、他方の対角線上の接続点を圧力源
に接続すると共に、前記4つの流路のそれぞれに、操舵
トルクに応じて絞り面積が変化する第1の可変絞りを介
挿したパワーステアリング制御装置において、前記流路
の流入側流路と、この流入側流路に直接連続する流出側
流路とに、前記操舵トルクに応じて絞り面積が変化し且
つ前記第1の可変絞りに比べて大きな操舵トルクで閉じ
切る第2の可変絞りを介挿すると共に、前記流入側流路
に介挿された第1の可変絞りと並列で且つこの流入側流
路に介挿された第2の可変絞りと直列となるバイパス流
路と、前記流出側流路に介挿された第1の可変絞りと並
列で且つこの流出側流路に介挿された第2の可変絞りと
直列となるバイパス流路とを設け、さらに、これらバイ
パス流路のそれぞれに、前記操舵トルク以外の外部信号
に応じて制御される外部制御可変絞りを介挿した。
〔作用〕
操舵トルク以外の外部信号(例えば、車速)に基づい
て、操舵を軽減する必要があると判断できる場合(例え
ば、停車又は低速走行時)には、外部制御可変絞りを閉
状態としてバイパス流路を閉塞状態とすれば、ブリッジ
回路に供給される作動流体の多くは、第1の可変絞りに
より分流されてパワーシリンダの左右の圧力室内が調圧
されるから、操舵系に大きな操舵補助トルクが発生し
て、操舵は軽減される。
また、例えば高速走行時等のように、操舵が軽くなり
過ぎると車両の走行安定性が損なわれてしまう場合に
は、外部制御可変絞りを開状態としてバイパス流路を連
通状態とすれば、ブリッジ回路に供給される作動流体圧
は、各流路に介挿された第1の可変絞りの状態とは無関
係に、第2の可変絞りにより分流されてバイパス流路を
通過し、圧力源に戻される。この場合、第2の可変絞り
が閉じ切る操舵トルクの大きさを、第1の可変絞りのそ
れよりも大きくしているから、小さな操舵トルクでは、
多くの作動流体がパワーシリンダに供給されずに圧力源
に戻されるため、操舵が軽くなり過ぎて、車両の走行安
定性が損なわれるようなことはない。
さらに、高速走行時であっても、急転舵による緊急回
避を行うような場合には、そのときの操舵トルクに応じ
て、第1の可変絞りだけではなく第2の可変絞りの絞り
面積も縮小するから、バイパス流路を通過する流体が減
少し、パワーシリンダに供給される作動流体が供給され
るので、操舵操作が軽減される。
そして、バイパス流路を通過する流体は常に一方向の
みに流動するから、バイパス流路に介挿された外部制御
可変絞りを通過する流体の方向も一方向のみとなるし、
各バイパス流路は、ブリッジ回路を構成する流入側流路
と、この流入側流路に直接連続する流出側流路とのそれ
ぞれに対応して設けられているが、これら流入側及び流
出側流路は、ブリッジ回路の特性から、互いに逆方向の
操舵トルクに応動する第1及び第2の可変絞りが介挿さ
れているので、操舵方向が違うと、使用される外部制御
可変絞りも異なる。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は、この発明の第1実施例における油圧回路を
示していて、図中、10は油圧ポンプ、11はリザーバタン
クであり、これら油圧ポンプ10及びリザーバタンク11で
圧力源としての油圧源が構成されている。
これら油圧ポンプ10及びリザーバタンク11間には、操
舵系に操舵補助トルクを付与するパワーシリンダ12を制
御するコントロールバルブ13が介挿されている。
このコントロールバルブ13は、4つの流路L1〜L4を環
状に接続した油圧ブリッジ回路14を有し、その一方の対
角線上の接続点CA1及びCA2がそれぞれ油圧ポンプ10及び
リザーバタンク11に接続され、他方の対角線上の接続点
CB1及びCB2が、それぞれパワーシリンダ12の左右の圧力
室12L及び12Rに接続されている。
上記4つの流路の内、接続点CB2を挟んで直接連続す
る2つの流路L1及びL2には、可変オリフィスで構成され
る第1の可変絞り1L及び1Rがそれぞれ介挿されている。
また、接続点CB1を挟んで上流側に位置する流入側流
路L4には、同様に可変オリフィスで構成される第1の可
変絞り2Rと第2の可変絞り3Rとが、第1の可変絞り2Rの
方が下流側となるように直列に介挿されており、且つこ
の流入側流路L4に他の流路を介さずに直接連続する流出
側流路L3には、同様に可変オリフィスで構成される第1
の可変絞り2Lと第2の可変絞り3Lとが、第1の可変絞り
2Lの方が下流側となるように直列に介挿されている。
これら第1の可変絞り1L,1R,2L,2R及び第2の可変絞
り3L,3Rは、ステアリングホイール15の例えば左方向の
操舵によって、第1の可変絞り1L,2L及び第2の可変絞
り3Lの3つが、右方向の操舵によって第1の可変絞り1
R,2R及び第2の可変絞り3Rの3つが、それぞれ連動して
後述する操舵トルクTに応じてその絞り面積が縮小する
方向に変化するように構成されている。即ち、ステアリ
ングホイール15の転舵操作によって発生する図示しない
トーションバー等の捩り弾性力による操舵トルクTに基
づいて、各可変絞り1L,1R;2L,2R及び3L,3Rの絞り面積が
変化する。ここで、各可変絞り1L,1R;2L,2R及び3L,3Rの
操舵トルクTに対する絞り面積の関係を表す絞り特性
は、それぞれ第2図(a),(b)及び(c)に示すよ
うに選定されている。
即ち、第1の可変絞り1L,1Rの絞り面積A1は、第2図
(a)に示すように、操舵トルクTの値が所定値T1に達
するまでは直線l11で示すように操舵トルクTの増加に
伴って比較的急峻に低下し、所定値T1から所定値T2に達
するまでは上記直線l11よりも緩やかな直線l12で示すよ
うに比較的急峻に低下し、所定値T2を越えるとほとんど
閉じ切られるように選定されている。
また、第1の可変絞り2L,2Rの絞り面積A2は、第2図
(b)に示すように、上記所定値T1よりも大きい所定値
T1′に達するまでは上記直線l11に比較して緩やかな直
線l21で示すように比較的急峻に低下し、所定値T1′か
ら上記所定値T2よりも若干大きな所定値T2′に達するま
では上記直線l21よりも緩やかな直線l22で示すように緩
やかに低下し、所定値T2′を越えるとほとんど閉じ切ら
れるように選定されている。
但し、上記所定値T2及びT2′の関係は、上述のような
T2<T2′に限られず、T2>T2′又はT2=T2′であっても
よい。
そして、第2の可変絞り3L,3Rの絞り面積A3は、第2
図(c)に示すように、上記所定値T1′よりも若干大き
な所定値T1″に達するまでは上記直線l21に比較して緩
やかな直線l31で示すように比較的急峻に低下し、所定
値T1″から上記所定値T2,T2′よりも大きな所定値T2
に達するまでは緩やかな直線l32で示すように緩やかに
低下し、所定値T2″を越えるとほとんど閉じ切られるよ
うに選定されている。
第1図に戻って、流入側流路L4の中途部とリザーバタ
ンク11とが、この流路L4に介挿された第1の可変絞り2R
と並列で且つ第2の可変絞り3Rと直列となるバイパス流
路L5によって接続され、また、流出側流路L3の中途部と
リザーバタンク11とが、この流路L3に介挿された第1の
可変絞り2Lと並列で且つ第2の可変絞り3Lと直列となる
バイパス流路L6により接続されている。
そして、これらバイパス流路L5及びL6には、電磁式の
可変絞りで構成される外部制御可変絞り4R及び4Lが介挿
されている。
本実施例における外部制御可変絞り4R及び4Lは、通常
は全閉状態を維持していて、ステアリングホイール15を
右切りした場合には外部制御可変絞り4Rが、左切りした
場合には外部制御可変絞り4Lが、そのときの車速に応じ
て絞り面積が変化するように構成されている。
即ち、車速センサ16aが出力する車速検出信号VDと、
舵角センサ16bが出力する舵角検出信号θとが供給さ
れるコントローラ17は、舵角検出信号θに基づいて、
操舵が右切りであると判断された場合には外部制御可変
絞り4Rに励磁電流Iaを出力し、左切りであると判断され
た場合には外部制御可変絞り4Lに励磁電流Ibを出力す
る。この場合、コントローラ17は、外部制御可変絞り4L
及び4Rの絞り面積A4を、第2図(d)に示すように、車
速の増加に伴って緩やかに増加するように制御する。
次に、上記実施例の動作を説明する。
今、車両が停車状態にあってステアリングホイール15
を操舵しておらず、転舵輪が直進走行状態の中立位置に
あるものとする。この状態では、操舵系に操舵トルクは
発生していないため、コントロールバルブ13の第1の可
変絞り1L,1R,2L,2R及び第2の可変絞り3L,3Rは全開状態
となっていると共に、車速及び転舵角が零であるから外
部制御可変絞り4L及び4Rの絞り面積が零となり、バイパ
ス流路L5及びL6は閉塞状態となっている。
従って、油圧ポンプ10から供給される所定油圧の作動
油は、その全量がコントロールバルブ13の油圧ブリッジ
回路14に供給されるが、この油圧ブリッジ回路14の流路
L1及びL2と流路L3及びL4とに等しく分流されるので、パ
ワーシリンダ12の圧力室12L及び12R間に差圧は生じるこ
とはなく、このパワーシリンダ12で操舵補助トルクは何
ら発生することはないから、転舵輪は直進走行状態を維
持する。
この停車状態で、ステアリングホイール15を例えば左
切りして所謂据切り状態とすると、そのときの操舵トル
クに応じて可変絞り1L,2L及び3Lが互いに連動してそれ
らの絞り面積が縮小方向となるが、他方の可変絞り1R,2
R及び3Rは全開状態を維持する。すると、油圧ブリッジ
回路14の等価回路は第3図(a)に示すようになる。
ここで、流路L3に着目すると、第1の可変絞り2L及び
第2の可変絞り3Lが直列となっているから、これら可変
絞り2L及び3Lを等価な可変絞りP1と考える。すると、こ
の可変絞りP1の操舵トルクに対する絞り面積AP1の特性
は、下記の(1)式に基づいて求められ、これをグラフ
に表すと、第4図(a)の実線のようになる。
ここで、第3図(a)を、第3図(b)のように変形
すると、第1の可変絞り1Lと等価可変絞りP1とが並列な
関係にあることが判る。従って、これら可変絞り1L及び
P1を等価な可変絞りP2と考えると、第3図(c)のよう
になり、この等価可変絞りP2の絞り面積AP2の特性は、
第4図(b)に示すように、これら可変絞り1L及びP1
絞り面積A1及びAP1の和に等しい。
よって、この据切り状態で、操舵トルクTに応じてパ
ワーシリンダ12の左右の圧力室12L及び12R間に発生する
差圧は第4図(c)に示すようになるから、比較的小さ
な操舵トルクで大きな操舵補助トルクが得られて、操舵
操作が軽くなり、操縦者の負担が軽減される。
なお、ステアリングホイール15を右切りした場合も、
操舵トルクに応じて各可変絞り1R,2R及び3Rが互いに連
動して絞り面積が縮小方向に変化するので、左切りの場
合と同様に、ステアリング操作を軽く行うことができ
る。
一方、車両が高速走行状態となり、ステアリングホイ
ール15が上記中立位置にあるものとすると、第1の可変
絞り1L,1R,2L,2R及び第2の可変絞り3L,3Rは全開状態で
あるから、上記停車状態と同様に、油圧ブリッジ回路14
に供給される作動油は、流路L1及びL2と流路L3及びL4
に等しく分流されるので、パワーシリンダ12の左右の圧
力室12L及び12R間に差圧は生じることはなく、このパワ
ーシリンダ12で操舵補助トルクは何ら発生することはな
いから、転舵輪を直進走行状態を維持する。
そして、この状態から、ステアリングホイール15を左
切りすると、第1の可変絞り1L,2L及び第2の可変絞り3
Lの絞り面積は縮小方向に変化するが、バイパス流路L6
に介挿された外部制御可変絞り4Lは略全開状態となり、
他の可変絞り1R,2R及び3Rも全開状態を維持するため、
油圧ブリッジ回路14は等価的に第5図(a)に示すよう
になる。また、バイパス流路L6が全開状態であると、こ
のバイパス流路L6と並列関係にある第1の可変絞り2Lは
無視でき、さらに、並列関係にある第1の可変絞り1Lと
第2の可変絞り3Lとを等価な可変絞りP3に置き換えて考
えると第5図(b)に示すようになり、等価可変絞りP3
の絞り面積AP3の操舵トルクに対する特性は、第6図
(a)に示すように、これら可変絞り1L及び3Lの絞り面
積A1及びA3の和となる。
よって、この高速走行状態で、操舵トルクTに応じて
発生するパワーシリンダ12の左右の圧力室12L及び12R間
の差圧は、第6図(b)実線に示すようになる。従っ
て、例えば車線変更等を行う場合のように、ステアリン
グホイール15の操作による操舵トルクが小さければ、操
舵系に発生する操舵補助トルクは大きくならないから、
ステアリングホイール15に適度な操舵反力が生じ、安定
した操舵感覚が得られる。
また、高速走行時に例えば進行方向前方で事故が発生
し、急転舵による緊急回避を行うような場合であって
も、そのとき大きな操舵トルクが発生すると、バイパス
流路L6を通過する作動流体が減少して、パワーシリンダ
12に充分な作動流体が供給され、その左右の圧力室12L
及び12R間の差圧が大きくなるから、操舵操作が軽減さ
れて、緊急回避時における急転舵をスムーズに行うこと
ができる。
なお、高速走行中にステアリングホイール15を右切り
した場合には、油圧ブリッジ回路14は、等価的に第5図
(c)に示すようになるから、上記左切りの場合と同様
の作用効果が得られる。
また、低速又は中速走行時には、そのときの車速に応
じて外部制御可変絞り4L又は4Rの絞り面積A4が第2図
(d)に示すように適宜変化するため、車速に応じて、
第4図(c)(第6図(c)破線)に示す据切り時の特
性及び第6図(b)実線に示す高速走行時の特性の間の
特性となる。従って、低速走行時における車庫入れや切
り返し等を操縦者の負担を小さくして行うことができる
し、中速走行時には、高速走行時よりは軽いが適度な反
力をもってステアリング操作を行うことができる。
そして、バイパス流路L5及びL6を流動する作動油は、
流路L4又はL3からリザーバタンク11に向けて移動するた
め、これらバイパス流路L5及びL6に介挿された外部制御
可変絞り4R及び4Lを通過する作動油の方向も、常に一方
向のみとなるし、さらに、ステアリングホイール15を右
切りした場合には一方のバイパス流路L5を使用し、左切
りした場合には他方のバイパス流路L6を使用するため、
例えば、操舵系を構成するギヤ等の部材の回転方向の違
いによって、右切りと左切りとで操舵フリクション等が
異なっている場合であっても、これらバイパス流路L5
びL6に介挿される外部制御可変絞り4R及び4Lの絞り特性
を適宜選定することにより、それぞれの操舵方向の操舵
特性に適した操舵補助トルク制御が行えるので、ステア
リングホイール15を左右どちらの方向に操舵した場合で
あっても、同じ操舵特性を得ることが可能となる。
次に、本発明の第2実施例を説明する。
第7図は、第2実施例の構成を示した油圧回路図であ
り、上記第1実施例における第1図に対応するものであ
る。
この実施例は、下流側流路L3に介挿された第1及び第
2の可変絞り2L及び3Lの位置関係を、第1の可変絞り2L
の方を上流側とし、且つバイパス流路L5及びL6の接続場
所を変更した点を除いては、上記第1実施例と同様であ
るので、同様の部分については、同一の符号を付し、そ
の重複する説明は省略する。
即ち、一方のバイパス流路L5は、上流側流路L4に介挿
された第1及び第2の可変絞り2R及び3R間と、流路L4
びL3間の接続点CB1とを接続し、且つ他方のバイパス流
路L6は、流路L4及びL3間の接続点CB1と、下流側流路L3
に介挿された第1及び第2の可変絞り2L及び3L間とを接
続している。なお、本実施例では、第7図に示すよう
に、接続点CB1近傍のバイパス流路L5及びL6を1つの流
路で兼用している。
この第2実施例であっても、上記第1実施例と同様
に、ステアリングホイール15が中立位置にあるときに
は、各可変絞り1L,1R,2L,2R及び3L,3Rは全開状態であ
り、且つ外部制御可変絞り4L及び4Rは全閉状態であるか
ら、油圧ブリッジ回路14に供給される作動油は、流路L1
及びL2と流路L3及びL4とに等しく分流されるので、パワ
ーシリンダ12の左右の圧力室12L及び12R間に差圧は生じ
ることはなく、このパワーシリンダ12で操舵補助トルク
は何ら発生することはないから、転舵輪は直進走行状態
を維持する。
そして、外部制御可変絞り4R及び4Lが、第1の可変絞
り2R及び2Lと並列で且つ第2の可変絞り3R及び3Lと直列
であるため、据切りを行った場合には、上記第1実施例
で第3図及び第4図を伴って説明した場合と同様に、操
舵を軽くして操縦者の負担を軽減することができるし、
また、高速走行時には、上記第1実施例で第5図及び第
6図を伴って説明した場合と同様に、操舵が軽くなり過
ぎることを防止して車両の走行安定性を良好に保てる
し、さらに、低速又は中速走行時にも、上記第1実施例
の場合と同様に、車速に応じて好適な作用を発揮するこ
とができる。
さらに、バイパス流路L5及びL6を通過する作動油は常
に一方向のみに流動するし、操舵方向の違いによって使
用するバイパス流路即ち外部制御可変絞り4R又は4Lが異
なるので、上記第1実施例と同じ理由により、ステアリ
ングホイール15を左右どちらの方向に操舵した場合であ
っても、同じ操舵特性を得ることが可能となる。
次に、本発明の第3実施例を説明する。
第8図は、第3実施例の構成を示した油圧回路図であ
り、上記第1実施例の第1図及び第2実施例の第7図に
対応するものである。
この実施例は、上記第2実施例の構成に加えて、接続
点CA1と、上流側流路L4に介挿された第1及び第2の可
変絞り2R及び3R間とをバイパス流路L7で接続すると共
に、接続点CA2と、下流側流路L3に介挿された第1及び
第2の可変絞り2R及び3R間とをバイパス流路L8で接続
し、さらに、これらバイパス流路L7及びL8に、外部制御
可変絞り4R及び4Lと同様に、電磁式の可変絞りで構成さ
れ且つコントローラ17から供給される励磁電流Ic及びId
によって絞り面積が制御される外部制御可変絞り5R及び
5Lを介挿したものである。
外部制御可変絞り5R及び5Lの絞り面積A5は、外部制御
可変絞り4R及び4Lと同様に、通常は全閉状態を維持して
いて、ステアリングホイール15が右方向に操舵される場
合にはバイパス流路L7に介挿された外部制御可変絞り5R
が、左方向に操舵される場合にはバイパス流路L8に介挿
された外部制御可変絞り5Lが、コントローラ17から供給
される励磁電流Ic及びIdにより変化するようになってい
る。
そして、コントローラ17は、外部制御可変絞り5R及び
5Lの絞り面積A5を、第9図(a)に示すように、停車状
態から中速走行に達するまでは全閉状態を維持し、そこ
から高速走行状態となるにつれて緩やかに増加するよう
に制御する。
この第3実施例であっても、上記第1及び第2実施例
と同様に、ステアリングホイール15が中立位置にあると
きには、各可変絞り1L,1R,2L,2R及び3L,3Rは全開状態で
あり、且つ外部制御可変絞り4L,4R,5L及び5Rは全閉状態
であるから、油圧ブリッジ回路14に供給される作動油
は、流路L1及びL2と流路L3及びL4とに等しく分流される
ので、パワーシリンダ12の左右の圧力室12L及び12R間に
差圧は生じることはなく、このパワーシリンダ12で操舵
補助トルクは何ら発生することはないから、転舵輪は直
進走行状態を維持する。
そして、ステアリングホイール15を左切りした場合に
は、第8図に示す油圧ブリッジ回路14は、等価的に第10
図(a)に示すようになる。
ここで、停車状態であれば、外部制御可変絞り4L及び
5Lは、全閉状態を維持するから、バイパス流路L6及びL8
は閉塞状態となり、従って、第10図(a)は、同図
(b)のようになる。これは、上記第1実施例で説明し
た第3図(b)に等しい回路であるから、第1実施例と
同様の作用が得られ、大きな操舵補助トルクが発生し
て、操舵を軽く行うことができる。
また、高速走行状態であれば、外部制御可変絞り4Lは
略全開状態となってバイパス流路L6は連通状態となるか
ら、第1の可変絞り2Lは無視できるので、第10図(a)
は、同図(c)に示すようになる。この図は、上記第1
実施例で説明した第5図(b)に示す回路に、さらに、
等価可変絞りP3と並列に外部制御可変絞り5Lを設けた場
合に相当する。
従って、この実施例では、操舵トルクTに応じて発生
するパワーシリンダ12の左右の圧力室間の差圧(即ち、
操舵補助トルクの大きさ)は、外部制御可変絞り5Lが閉
状態である低速から中速域までは第5図(b)と同じ特
性であるが、可変絞り5Lが開いた後は、バイパス流路L8
により差圧が低下するので、第9図(b)に示すよう
に、さらに操舵補助トルクを小さくすることができる。
なお、右方向にステアリングホイール15を操舵する場
合であっても、同様の作用を得ることができることは勿
論である。
このように、この第3実施例では、据切り時及び低中
速走行時の操舵補助トルクを上記第1及び第2実施例と
同様に好適に制御できる一方で、高速走行時の操舵感覚
を更にマニュアルステアリングに近づけることが可能と
なるし、各外部制御可変絞り4L,4R,5L及び5Rの絞り面積
の特性を適宜選定することにより、多様な油圧特性を実
現することができ、自由度の大変高いパワーステアリン
グ制御装置とすることができる。
そして、この第3実施例であっても、各バイパス流路
L5〜L8を通過する作動油は常に一方向のみに流動し、且
つ操舵方向によって使用するバイパス流路、即ち外部制
御可変絞り4L,4R,5L及び5Rが異なるため、上記第1実施
例と同じ理由により、ステアリングホイール15を左右ど
ちらの方向に操舵した場合であっても、同じ操舵特性を
得ることが可能となる。
なお、上記各実施例では、外部制御可変絞りの絞り面
積を、車速に応じて制御する場合について説明したが、
これに限定されるものではなく、ステアリングホイール
15の転舵速度、走行路面の摩擦状態、或いは車両の加減
速度等の種々の車両の走行状況に応じて、この外部制御
可変絞りを制御するようにしてもよい。
また、上記各実施例では、油圧式のパワーステアリン
グ装置に本発明を適用した場合について説明したが、作
動流体圧を用いたパワーステアリング装置であれば、本
発明は実施可能である。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、各流路に操舵
トルクに応じて絞り面積が変化する第1の可変絞りが介
挿されたブリッジ回路の流入側流路と、この流入側流路
に直接連続する下流側流路とに、操舵トルクに応じて絞
り面積が変化し且つ第1の可変絞りに比べて大きな操舵
トルクで閉じ切る第2の可変絞りを介挿すると共に、前
記流入側流路に介挿された第1の可変絞りと並列で且つ
この流入側流路に介挿された第2の可変絞りと直列とな
るバイパス流路と、前記流出側流路に介挿された第1の
可変絞りと並列で且つこの流出側流路に介挿された第2
の可変絞りと直列となるバイパス流路とを設け、さら
に、これらバイパス流路のそれぞれに、前記操舵トルク
以外の外部信号に応じて制御される外部制御可変絞りを
介挿したため、例えば車速等の車両の走行状況に応じて
好適な操舵補助トルクが得られると共に、バイパス流路
を通過する流体は常に一方向のみに流動するから、バイ
パス流路に介挿された外部制御可変絞りを通過する流体
の方向も一方向のみとなるし、操舵方向によって使用す
るバイパス流路即ち外部制御可変絞りが異なるから、各
外部制御可変絞りの絞り特性を適宜選定することによ
り、それぞれの操舵方向の操舵特性に適した操舵補助ト
ルク制御が行えるので、操舵方向が異なっても同じ操舵
特性を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例を示す油圧回路図、第2図
(a)〜(d)は、この実施例に採用した第1の可変絞
り,第2の可変絞り及び外部制御可変絞りの絞り特性を
示したグラフ、第3図(a)〜(c)は停車時における
油圧ブリッジ回路の作用を説明する油圧回路図、第4図
は停車時に可変絞りの絞り面積及びパワーシリンダで発
生する操舵補助トルクを説明するためのグラフ、第5図
(a)〜(c)は高速走行時の油圧ブリッジ回路の作用
を説明する油圧回路図、第6図(a)及び(b)は高速
走行時の可変絞りの絞り面積及びパワーシリンダで発生
する操舵補助トルクを説明するためのグラフ、第7図は
本発明の第2実施例を示す油圧回路図、第8図は本発明
の第3実施例を示す油圧回路図、第9図(a)はこの第
3実施例における外部制御可変絞りの特性を示すグラ
フ、第9図(b)は高速走行時に発生する操舵補助トル
クを示すグラフ、第10図(a)〜(c)はこの第3実施
例における油圧ブリッジ回路の作用を説明する油圧回路
図である。 1L,1R,2L,2R……第1の可変絞り、3L,3R……第2の可変
絞り、4L,4R,5L,5R……外部制御可変絞り、10……油圧
ポンプ、11……リザーバタンク、12……パワーシリン
ダ、12L……左圧力室、12R……右圧力室、13……コント
ロールバルブ、14……油圧ブリッジ回路、15……ステア
リングホイール、16a……車速センサ、16b……舵角セン
サ、17……コントローラ、L1〜L4……流路(L3……流出
側流路、L4……流入側流路)、L5〜L8……バイパス流
路。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】4つの流路を環状に接続してブリッジ回路
    を構成し、前記ブリッジ回路の一方の対角線上の接続点
    間にパワーシリンダの左右の圧力室を接続し、他方の対
    角線上の接続点を圧力源に接続すると共に、前記4つの
    流路のそれぞれに、操舵トルクに応じて絞り面積が変化
    する第1の可変絞りを介挿したパワーステアリング制御
    装置において、 前記流路の流入側流路と、この流入側流路に直接連続す
    る流出側流路とに、前記操舵トルクに応じて絞り面積が
    変化し且つ前記第1の可変絞りに比べて大きな操舵トル
    クで閉じ切る第2の可変絞りを介挿すると共に、前記流
    入側流路に介挿された第1の可変絞りと並列で且つこの
    流入側流路に介挿された第2の可変絞りと直列となるバ
    イパス流路と、前記流出側流路に介挿された第1の可変
    絞りと並列で且つこの流出側流路に介挿された第2の可
    変絞りと直列となるバイパス流路とを設け、さらに、こ
    れらバイパス流路のそれぞれに、前記操舵トルク以外の
    外部信号に応じて制御される外部制御可変絞りを介挿し
    たことを特徴とするパワーステアリング制御装置。
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