JP2024081169A - シート搬送装置、画像形成装置 - Google Patents

Abstract

【課題】連続プリント処理の生産性の低下を回避しつつシートの傾きおよび位置ずれを補正すること。【解決手段】中継搬送ユニット４ｘは、複数組の中継搬送ローラー対４１を有する。位置調整機構４ｙは、前記中継搬送ユニット４ｘの向きと幅方向の位置とを変更可能である。シート位置検出部４０は、シートの傾きおよび前記幅方向の位置を検出する。制御部８ｂは、前記複数組の中継搬送ローラー対４１の回転を継続させる。前記制御部８ｂは、前記シートが前記複数組の中継搬送ローラー対４１のうちの先頭ローラー対４１ａに到達する前に、前記中継搬送ユニット４ｘを前記シート位置検出部４０の検出結果に応じた向きおよび位置に動作させる。さらに前記制御部８ｂは、前記シートが前段搬送ローラー対２１ａを通過した後、前記シートが後段搬送ローラー対２１ｂに到達するまでに、前記中継搬送ユニット４ｘを基準の向きおよび基準の位置へ動作させる。【選択図】図３

Description

本発明は、シートの幅方向の位置および傾きを補正可能なシート搬送装置および画像形成装置に関する。

画像形成装置は、シート搬送装置およびプリント装置を備える。前記シート搬送装置は、プリント位置を経由する搬送路に沿ってシートを搬送する。前記プリント装置は、前記プリント位置において前記シートに画像を形成する。

前記シート搬送装置は、前記シートの搬送方向に間隔を開けて配置された複数組の搬送ローラー対を備える。前記複数組の搬送ローラー対は、それぞれ回転することにより前記シートを搬送する。

また、前記シート搬送装置が、前記シートの傾きおよび前記シートの幅方向の位置を検出するセンサーと、移動可能な可動ローラー対と、を備えることが知られている（例えば、特許文献１参照）。前記可動ローラー対は、前記複数組の搬送ローラー対のうちの１組である。

前記シート搬送装置は、前記センサーの検出結果に応じて前記可動ローラー対の向きおよび前記幅方向の位置を変更する。これにより、前記シートの傾きおよび前記幅方向の位置のずれが補正される。

特開２０１８－１５８８３８号広報

ところで、前記複数組の搬送ローラー対は、前記シート搬送方向の上流側から下流側へ前記シートの搬送を順次引き継ぐ。即ち、前記複数組の搬送ローラー対のうち前記シート搬送方向において並ぶ少なくとも２組の対象ローラー対が、同時に前記シートを挟持する。

前記２組の対象ローラー対の一方が前記可動ローラー対である場合、前記可動ローラー対の向きおよび位置が変更されるときに、前記２組の対象ローラー対が前記シートに過大なダメージを与えるおそれがある。

一方、前記シート搬送装置が、前記可動ローラー対の回転を一時停止させた状態で、前記可動ローラー対の向きおよび位置を変更した場合、前記２組の対象ローラー対が前記シートに与えるダメージが軽減される。

しかしながら、前記シートが前記可動ローラー対を通過するごとに前記可動ローラー対の回転が一時停止する場合、連続プリント処理の生産性が低下する。

本発明の目的は、連続プリント処理の生産性の低下を回避しつつシートの傾きおよび位置ずれを補正できるシート搬送装置および画像形成装置を提供することにある。

本発明の一の局面に係るシート搬送装置は、前段搬送ローラー対と、中継搬送ユニットと、位置調整機構と、後段搬送ローラー対と、シート位置検出部と、制御部と、を備える。前記前段搬送ローラー対は、回転することによりシートを搬送する。前記中継搬送ユニットは、前記前段搬送ローラー対に対しシート搬送方向の下流側に配置され、前記シート搬送方向に間隔を開けて配置された複数組の中継搬送ローラー対を有し、前記複数組の中継搬送ローラー対が回転することにより前記前段搬送ローラー対から前記シートの搬送を引き継ぐ。前記位置調整機構は、前記中継搬送ユニットの向きと前記シート搬送方向に交差する幅方向における前記中継搬送ユニットの位置とを変更可能である。前記後段搬送ローラー対は、前記中継搬送ユニットに対し前記シート搬送方向の下流側に配置され、回転することにより前記複数組の中継搬送ローラー対から前記シートの搬送を引き継ぐ。前記シート位置検出部は、前記中継搬送ユニットに対し前記シート搬送方向の上流側に配置され、前記シート搬送方向に対する前記シートの傾きおよび前記幅方向における前記シートの位置を検出する。前記制御部は、前記複数組の中継搬送ローラー対および前記位置調整機構の動作を制御する。前記制御部は、前記シートが前記複数組の中継搬送ローラー対のうちの前記シート搬送方向の最上流側に配置された先頭ローラー対に到達する前から、前記シートが前記複数組の中継搬送ローラー対のうちの前記シート搬送方向の最下流側に配置された後尾ローラー対を通過するまで、前記複数組の中継搬送ローラー対の回転を継続させる。さらに前記制御部は、前記シートが前記先頭ローラー対に到達する前に、前記中継搬送ユニットを前記シート位置検出部の検出結果に応じた向きおよび位置に動作させる。さらに前記制御部は、前記シートが前記前段搬送ローラー対を通過した後、前記シートが前記後段搬送ローラー対に到達するまでに、前記中継搬送ユニットを基準の向きおよび基準の位置へ動作させる。

本発明の他の局面に係る画像形成装置は、シートに画像を形成するプリント装置と、画像が形成された前記シートを搬送する前記シート搬送装置と、を備える。

本発明によれば、連続プリント処理の生産性の低下を回避しつつシートの傾きおよび位置ずれを補正できるシート搬送装置および画像形成装置を提供することが可能になる。

図１は、実施形態に係る画像形成装置の構成図である。 図２は、実施形態に係る画像形成装置における制御装置の構成を示すブロック図である。 図３は、実施形態に係る画像形成装置におけるシート位置補正装置の構成図である。 図４は、実施形態に係る画像形成装置におけるシート位置センサーの概略斜視図である。 図５は、第１調整制御が実行された後のシート位置補正装置の平面図である。 図６は、中継搬送ユニットが前共同搬送状態であるときのシート位置補正装置の平面図である。 図７は、第２調整制御が実行される前のシート位置補正装置の平面図である。 図８は、第２調整制御が実行された後のシート位置補正装置の平面図である。

以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。

実施形態に係る画像形成装置１０は、複数のシート９各々に画像を形成するプリント処理を実行可能な装置である。図１に示される例では、画像形成装置１０は、インクジェット方式で前記プリント処理を実行する。

シート９各々は、用紙または樹脂フィルムなどのシート状の画像形成媒体である。なお、画像形成装置１０が、電子写真方式などの他の方式で前記プリント処理を実行する装置であることも考えられる。

［画像形成装置１０の構成］
画像形成装置１０は、プリント装置１、中継装置２および後処理装置３を備える。プリント装置１は、複数のシート９各々に画像を形成する。

プリント装置１は、シート収容部１１、シート給送機構１２、複数組の搬送ローラー対１３、ベルト搬送装置１４、インクジェット記録装置１５および第１搬送路１０１を含む。

中継装置２は、複数組の搬送ローラー対２１、複数の経路切替機構２２および１つ以上のシート位置補正装置４を含む。本実施形態において、中継装置２は、２つのシート位置補正装置４を含む。

後処理装置３は、複数組の搬送ローラー対３１、経路切替機構３２、孔開け装置３３、綴じ装置３４、折り装置３５、複数の排出トレイ３６および第３搬送路１０３などを含む。

中継装置２は、プリント装置１に連結され、後処理装置３は、中継装置２に連結されている。第１搬送路１０１、第２搬送路１０２および第３搬送路１０３は、それぞれ複数のシート９の通路である。

シート給送機構１２は、シート収容部１１に収容されたシート９各々を第１搬送路１０１へ送り出す。複数組の搬送ローラー対１３は、それぞれ回転することによってシート９各々を第１搬送路１０１に沿って搬送する。

ベルト搬送装置１４は、複数組の搬送ローラー対１３のうちの１組からシート９各々の搬送を引き継ぐ。ベルト搬送装置１４は、インクジェット記録装置１５に対向する位置においてシート９各々を搬送する。

複数組の搬送ローラー対１３のうちの他の１組は、ベルト搬送装置１４からシート９各々の搬送を引き継ぎ、さらにシート９各々を第１搬送路１０１から第２搬送路１０２へ送り出す。

インクジェット記録装置１５は、ベルト搬送装置１４によって搬送されるシート９各々に複数のインク滴を吐出することによりシート９各々に画像を形成する。

中継装置２において、複数組の搬送ローラー対２１は、それぞれ回転することによってシート９各々を第２搬送路１０２に沿って搬送する。複数組の搬送ローラー対２１は、画像が形成されたシート９各々を搬送する。

複数の経路切替機構２２は、第２搬送路１０２における複数の分岐部においてシート９各々の搬送経路を選択的に切り替える。

複数のシート９が連続して搬送されるときに、複数の経路切替機構２２は、複数のシート９の搬送経路を第１搬送経路Ｒ１と第２搬送経路Ｒ２とに交互に切り替える。

第１搬送経路Ｒ１は、第１順搬送経路Ｒ１１および第１反転搬送経路Ｒ１２を含む。第２搬送経路Ｒ２は、第２順搬送経路Ｒ２１および第２反転搬送経路Ｒ２２を含む。

第１順搬送経路Ｒ１１は、第２搬送路１０２の搬入口から第１反転路１０２ａへ至る経路である。第１反転搬送経路Ｒ１２は、第１反転路１０２ａから第１調整路１０２ｂを経由して第２搬送路１０２の搬出口へ至る経路である。

第２順搬送経路Ｒ２１は、第２搬送路１０２の搬入口から第２反転路１０２ｃへ至る経路である。第２反転搬送経路Ｒ２２は、第２反転路１０２ｃから第２調整路１０２ｄを経由して第２搬送路１０２の搬出口へ至る経路である。

第１反転路１０２ａ、第１調整路１０２ｂ、第２反転路１０２ｃおよび第２調整路１０２ｄは、第２搬送路１０２の一部である。

第１搬送経路Ｒ１が選択されているときに、複数組の搬送ローラー対２１は、シート９各々を第１順搬送経路Ｒ１１に沿って搬送した後、第１反転路１０２ａにおいてシート９各々の搬送方向を反転させる。さらに複数組の搬送ローラー対２１は、シート９各々を第１反転搬送経路Ｒ１２に沿って搬送する。

第２搬送経路Ｒ２が選択されているときに、複数組の搬送ローラー対２１は、シート９各々を第２順搬送経路Ｒ２１に沿って搬送した後、第２反転路１０２ｃにおいてシート９各々の搬送方向を反転させる。さらに複数組の搬送ローラー対２１は、シート９各々を第２反転搬送経路Ｒ２２に沿って搬送する。

シート９各々は、第１反転路１０２ａまたは第２反転路１０２ｃにおいて反転して搬送されることにより、シート９各々のプリント面が下方を向く状態で複数の排出トレイ３６のいずれかに排出される。

また、連続プリント処理が実行されるときに、複数のシート９が交互に第１搬送経路Ｒ１および第２搬送経路Ｒ２に沿って搬送される。これにより、１枚のシート９が反転して搬送されている間に、次の１枚のシート９が異なる経路へ搬送される。

従って、前記連続プリント処理における複数のシート９の間隔を広げることなく、シート９各々を反転して搬送する時間を確保することができる。その結果、シート９各々を反転して搬送することに起因する前記連続プリント処理の生産性の低下が回避される。

２つのシート位置補正装置４の一方は、第１調整路１０２ｂにおいてシート９各々の位置ズレを補正する。２つのシート位置補正装置４の他方は、第２調整路１０２ｄにおいてシート９各々の位置ズレを補正する。

複数組の搬送ローラー対２１のうちの１組は、シート９各々を第２搬送路１０２の搬出口から第３搬送路１０３へ送り出す。

後処理装置３において、複数組の搬送ローラー対３１は、それぞれ回転することによってシート９各々を第３搬送路１０３に沿って搬送する。経路切替機構３２は、第３搬送路１０３の分岐部においてシート９各々の搬送経路を選択的に切り替える。

孔開け装置３３、綴じ装置３４および折り装置３５は、それぞれ画像が形成された複数のシート９を加工する装置である。

孔開け装置３３は、シート９各々にパンチ孔を形成する。綴じ装置３４は、複数のシート９をステープル処理によって綴じる。

綴じ装置３４は、綴じられたシート束を排出トレイ３６の１つへ排出することができる。また、綴じ装置３４は、前記シート束を第３搬送路１０３における折り装置３５へ向かう経路へ送り出すことも可能である。

折り装置３５は、綴じられた前記シート束を２つ折りまたは３つ折りする。折り装置３５は、折られた前記シート束を排出トレイ３６の１つへ排出する。

画像形成装置１０は、制御装置８をさらに備える。制御装置８は、画像形成装置１０が備える機器を制御する。

図２に示されるように、制御装置８は、ＣＰＵ（Central Processing Unit）８０、ＲＡＭ（Random Access Memory）８１および二次記憶装置８２などを備える。

ＣＰＵ８０は、二次記憶装置８２に記憶されたコンピュータープログラムを実行することにより、前記プリント処理に関する各種のデータ処理、および、各種の電気機器の制御を実行する。

二次記憶装置８２は、コンピューター読み取り可能な不揮発性の記憶装置である。二次記憶装置８２は、ＣＰＵ８０により実行されるプログラムおよびＣＰＵ８０により参照される各種のデータを記憶する。例えば、二次記憶装置８２は、フラッシュメモリーまたはハードディスクドライブの一方または両方を含む。

ＲＡＭ８１は、コンピューター読み取り可能な揮発性の記憶装置である。ＲＡＭ８１は、ＣＰＵ８０が実行する前記コンピュータープログラムを一時記憶する。さらにＲＡＭ８１は、ＣＰＵ８０が前記コンピュータープログラムを実行する過程で出力および参照するデータを一時記憶する。

なお、ＣＰＵ８０の処理が、ＭＰＵ（Micro Processing Unit）またはＤＳＰ（Digital Signal Processor）などの他のプロセッサーによって実現されてもよい。また、制御装置８の一部または全部が、ＡＳＩＣ（Application Specific Integrated Circuit）などの回路によって実現されてもよい。

ＣＰＵ８０は、前記コンピュータープログラムを実行することにより、プリント制御部８ａ、中継制御部８ｂおよび後処理制御部８ｃとして動作する（図２参照）。

プリント制御部８ａは、プリント装置１におけるシート給送機構１２、複数組の搬送ローラー対１３、ベルト搬送装置１４およびインクジェット記録装置１５の動作を制御する。

中継制御部８ｂは、中継装置２における複数組の搬送ローラー対２１、複数の経路切替機構２２およびシート位置補正装置４の動作を制御する。なお、中継装置２および中継制御部８ｂは、シート搬送装置の一例である。

後処理制御部８ｃは、後処理装置３における複数組の搬送ローラー対３１、経路切替機構３２、孔開け装置３３、綴じ装置３４および折り装置３５の動作を制御する。

以下の説明において、第１調整路１０２ｂおよび第２調整路１０２ｄの各々においてシート９が搬送される方向のことをシート搬送方向Ｄ１と称する（図３～８参照）。

また、シート搬送方向Ｄ１に交差する方向のことを幅方向Ｄ２と称する（図３～８参照）。また、シート搬送方向Ｄ１および幅方向Ｄ２に交差する方向のことを厚み方向Ｄ３と称する。シート搬送方向Ｄ１および幅方向Ｄ２は、第１調整路１０２ｂおよび第２調整路１０２ｄの各々において搬送されるシート９の表面に沿う方向である。

本実施形態において、幅方向Ｄ２は、シート搬送方向Ｄ１に直交する方向である。また、厚み方向Ｄ３は、シート搬送方向Ｄ１および幅方向Ｄ２に直交する方向である。

シート位置補正装置４各々は、シート位置センサー４０を備える（図１，３参照）。シート位置センサー４０は、第１調整路１０２ｂまたは第２調整路１０２ｄにおいてシート傾きとシート横位置とを検出する。

前記シート傾きは、シート９各々のシート搬送方向Ｄ１に対する傾きである。前記シート横位置は、シート９各々の幅方向Ｄ２の位置である。シート位置センサー４０は、シート位置検出部の一例である。

［シート位置センサー４０の構成］
本実施形態において、シート位置センサー４０は、幅方向Ｄ２に沿って配置されたラインセンサーである。例えば、前記ラインセンサーはＣＩＳ（Contact Image Sensor）である。

シート位置センサー４０は、発光部４０ａ、複数の受光素子４０ｂおよびレンズ４０ｃなどを備える（図４参照）。

発光部４０ａは、幅方向Ｄ２に延びて形成され、シート９へ光を出射する。例えば、発光部４０ａが、ＬＥＤ（Light Emitting Diode）アレイまたは蛍光管であることが考えられる。

また、発光部４０ａが、幅方向Ｄ２に沿って配置された長尺の導光体と、その導光体の端部に光を出射するＬＥＤとを含むことも考えられる。この場合、前記導光体は、その端部に入射した光を幅方向Ｄ２に沿って導くとともにシート９へ向けて放射する。

複数の受光素子４０ｂは、幅方向Ｄ２に沿って配列され、シート９で反射した光を検出する。レンズ４０ｃは、シート９で反射した光を複数の受光素子４０ｂへ集光する。

複数の受光素子４０ｂは、第１調整路１０２ｂまたは第２調整路１０２ｄにおける対向する位置に到達したシート９各々を検出する。

複数の受光素子４０ｂによるシート検出の順序および時間差は、前記シート傾きおよび前記シート横位置を表す。また、シート位置センサー４０は、シート９各々がシート位置センサー４０に対向する位置に到達したことを検出するセンサーでもある。

従来装置は、シート位置センサー４０に対しシート搬送方向Ｄ１の下流側に配置された可動ローラー対を備える。前記可動ローラー対は、複数組の搬送ローラー対２１のうちの１組である。

前記従来装置は、シート位置センサー４０の検出結果に応じて前記可動ローラー対の向きおよび幅方向Ｄ２の位置を変更する。これにより、シート９各々の傾きおよび幅方向Ｄ２の位置のずれが補正される。

ところで、複数組の搬送ローラー対２１は、第１調整路１０２ｂおよび第２調整路１０２ｄの各々において、シート搬送方向Ｄ１の上流側から下流側へシート９の搬送を順次引き継ぐ。即ち、複数組の搬送ローラー対２１のうちシート搬送方向Ｄ１において並ぶ少なくとも２組の対象ローラー対が、同時にシート９各々を挟持する。

前記２組の対象ローラー対の一方が前記可動ローラー対である場合、前記可動ローラー対の向きおよび位置が変更されるときに、前記２組の対象ローラー対がシート９各々に過大なダメージを与えるおそれがある。

一方、前記従来装置が、前記可動ローラー対の回転を一時停止させた状態で、前記可動ローラー対の向きおよび位置を変更した場合、前記２組の対象ローラー対がシート９各々に与えるダメージが軽減される。

しかしながら、シート９各々が前記可動ローラー対を通過するごとに前記可動ローラー対の回転が一時停止する場合、前記連続プリント処理の生産性が低下する。

中継装置２は、前記連続プリント処理の生産性の低下を回避しつつシート９各々の傾きおよび位置ずれを補正するための構成を備える。以下、その構成について説明する。

［シート位置補正装置４の構成］
シート位置補正装置４は、中継搬送ユニット４ｘと位置調整機構４ｙとシート位置センサー４０とを備える（図３参照）。

複数組の搬送ローラー対２１は、第１調整路１０２ｂおよび第２調整路１０２ｄの各々に配置された前段搬送ローラー対２１ａおよび後段搬送ローラー対２１ｂを含む（図１，３参照）。

前段搬送ローラー対２１ａは、中継搬送ユニット４ｘに対しシート搬送方向Ｄ１の上流側に配置されている。換言すれば、中継搬送ユニット４ｘは、前段搬送ローラー対２１ａに対しシート搬送方向Ｄ１の下流側に配置されている。

後段搬送ローラー対２１ｂは、中継搬送ユニット４ｘに対しシート搬送方向Ｄ１の下流側に配置されている。前段搬送ローラー対２１ａおよび後段搬送ローラー対２１ｂは、それぞれ回転することによりシート９各々を搬送する。

シート位置センサー４０は、中継搬送ユニット４ｘに対しシート搬送方向Ｄ１の上流側に配置されている。本実施形態において、シート位置センサー４０は、前段搬送ローラー対２１ａと中継搬送ユニット４ｘとの間に配置されている。

中継搬送ユニット４ｘは、複数組の中継搬送ローラー対４１と一対の搬送ガイド板４２と複数の軸受部４３と複数の連結部４４と複数のローラー駆動機構４５とを含む。複数の軸受部４３および複数のローラー駆動機構４５は、複数組の中継搬送ローラー対４１に対応して設けられている。

複数の軸受部４３は、複数組の中継搬送ローラー対４１を回転可能に支持する。複数のローラー駆動機構４５は、複数組の中継搬送ローラー対４１を回転させる。

具体的には、ローラー駆動機構４５各々は、中継搬送ローラー対４１各々の一方である駆動ローラーを回転させる。これにより、中継搬送ローラー対４１各々の他方である従動ローラーも回転する。

例えば、ローラー駆動機構４５各々は、モーターと、ギヤ機構とを含む。前記ギヤ機構は、前記モーターの回転力を前記駆動ローラーの回転軸へ伝達する。中継制御部８ｂは、複数のローラー駆動機構４５を制御することにより、複数組の中継搬送ローラー対４１の回転を制御する。

なお、複数のローラー駆動機構４５は、第１駆動部の一例である。１つの駆動機構が、複数組の中継搬送ローラー対４１を回転させてもよい。

複数組の中継搬送ローラー対４１は、シート搬送方向Ｄ１に間隔を開けて配置されている。一対の搬送ガイド板４２は、対向して配置され、複数の連結部４４によって連結されている。

一対の搬送ガイド板４２は、それらの間に第１調整路１０２ｂまたは第２調整路１０２ｄを形成している。即ち、シート９各々は、一対の搬送ガイド板４２の間を通過する。

一対の搬送ガイド板４２は、複数組の中継搬送ローラー対４１によって搬送されるシート９各々をシート搬送方向Ｄ１に沿って案内する。一対の搬送ガイド板４２は、搬送ガイドの一例である。

複数組の中継搬送ローラー対４１が回転することにより、中継搬送ユニット４ｘはシート９各々を搬送する。具体的には、中継搬送ユニット４ｘは、前段搬送ローラー対２１ａからシート９各々の搬送を引き継ぐ。さらに中継搬送ユニット４ｘは、シート９各々を後段搬送ローラー対２１ｂへ送り出す。後段搬送ローラー対２１ｂは、中継搬送ユニット４ｘからシート９各々の搬送を引き継ぐ。

複数組の中継搬送ローラー対４１は、シート搬送方向Ｄ１の最上流側に配置された先頭ローラー対４１ａと、シート搬送方向Ｄ１の最下流側に配置された後尾ローラー対４１ｂとを含む。

先頭ローラー対４１ａは、前段搬送ローラー対２１ａからシート９各々の搬送を引き継ぐ。後段搬送ローラー対２１ｂは、後尾ローラー対４１ｂからシート９各々の搬送を引き継ぐ。

図３，５～８は、中継搬送ユニット４ｘが３組の中継搬送ローラー対４１を備える例を示す。なお、中継搬送ユニット４ｘが２組の中継搬送ローラー対４１を備える例も考えられる。また、中継搬送ユニット４ｘが４組以上の中継搬送ローラー対４１を備える例も考えられる。

中継搬送ユニット４ｘは、前共同搬送状態、単独搬送状態および後共同搬送状態のうちのいずれかでシート９を搬送可能である。

前記前共同搬送状態は、先頭ローラー対４１ａが前段搬送ローラー対２１ａと共にシート９各々を搬送する状態である（図６参照）。

前記単独搬送状態は、シート９各々が前段搬送ローラー対２１ａおよび後段搬送ローラー対２１ｂから離れている状況下で、中継搬送ユニット４ｘがシート９各々を搬送する状態である（図７または図８参照）。

前記後共同搬送状態は、後尾ローラー対４１ｂが後段搬送ローラー対２１ｂと共にシート９各々を搬送する状態である（不図示）。

位置調整機構４ｙは、中継搬送ユニット４ｘのシート搬送方向Ｄ１に対する向きと、幅方向Ｄ２における中継搬送ユニット４ｘの位置とを変更可能である。

位置調整機構４ｙは、向き変更機構６と横位置変更機構７とを含む。向き変更機構６は、中継搬送ユニット４ｘの向きを変更可能である。横位置変更機構７は、中継搬送ユニット４ｘの幅方向Ｄ２の位置を変更可能である。

向き変更機構６は、揺動支持機構６１と揺動駆動機構６２とを含む。揺動支持機構６１は、シート搬送方向Ｄ１に対する中継搬送ユニット４ｘの角度が変化するように、中継搬送ユニット４ｘを揺動可能に支持する。

例えば、揺動支持機構６１は、支軸部６１ａおよび複数のコロ６１ｂを含む。支軸部６１ａは、中継搬送ユニット４ｘを回転可能に支持する。複数のコロ６１ｂは、中継搬送ユニット４ｘを移動可能に支持する。これにより、揺動支持機構６１は、中継搬送ユニット４ｘを、支軸部６１ａを中心に揺動可能に支持する。

本実施形態において、支軸部６１ａは、先頭ローラー対４１ａに対しシート搬送方向Ｄ１の上流側において、幅方向Ｄ２におけるシート通過範囲Ａ１の中心の位置に配置されている（図３参照）。シート通過範囲Ａ１は、幅方向Ｄ２におけるシート９各々の通過可能範囲である。

揺動駆動機構６２は、中継搬送ユニット４ｘを支軸部６１ａを中心に揺動させる。例えば、揺動駆動機構６２は、円弧状のラックギヤと、そのラックギヤと噛み合うピニオンギヤと、そのピニオンギヤを回転させるモーターとを含む。揺動駆動機構６２は、第２駆動部の一例である。

横位置変更機構７は、基部材７０と、往復部材７１と、往復支持機構７２と、往復駆動機構７３とを含む。

基部材７０は、固定されている。往復部材７１は、往復支持機構７２によって幅方向Ｄ２に沿って往復移動可能に支持されている。往復部材７１は、揺動支持機構６１および揺動駆動機構６２を支持している。

往復支持機構７２は、往復部材７１を幅方向Ｄ２に沿って往復移動可能に支持する。例えば、往復支持機構７２は、往復部材７１を移動可能に支持する複数のコロと、往復部材７１を幅方向Ｄ２に沿って案内する複数のプーリーを含む。

往復部材７１が幅方向Ｄ２に沿って移動するときに、向き変更機構６および中継搬送ユニット４ｘも往復部材７１とともに幅方向Ｄ２に沿って移動する。

往復駆動機構７３は、往復部材７１を幅方向Ｄ２に沿って移動させる。例えば、往復駆動機構７３は、幅方向Ｄ２に沿って配置されたラックギヤと、そのラックギヤと噛み合うピニオンギヤと、そのピニオンギヤを回転させるモーターとを含む。往復駆動機構７３は、第３駆動部の一例である。

中継制御部８ｂは、揺動駆動機構６２および往復駆動機構７３を制御することにより、位置調整機構４ｙを制御する。中継制御部８ｂは、位置調整機構４ｙを制御することにより、中継搬送ユニット４ｘの動作を制御する。

以下の説明において、中継搬送ユニット４ｘのシート通過可能範囲における複数組の中継搬送ローラー対４１の回転軸に沿う方向の中心線のことをユニット中心線Ｌ１と称する（図３参照）。また、シート９各々がシート位置センサー４０の位置を通過するときのシート９各々の幅の中心線のことをシート中心線Ｌ２と称する（図３参照）。

中継制御部８ｂは、シート９各々の前記シート傾きおよび前記シート横位置がシート位置センサー４０によって検出された後の準備期間内に第１調整制御を実行する。

前記準備期間は、シート９各々の前記シート傾きおよび前記シート横位置がシート位置センサー４０によって検出された時点からシート９各々が先頭ローラー対４１ａに到達する前の時点までの期間である。

例えば、前記準備期間は、シート９各々がシート位置センサー４０によって検出された時点から予め定められた第１搬送時間が経過するまでの期間である。前記第１搬送時間は、シート９各々がシート位置センサー４０によって検出された時点からシート９各々の先端９ａが先頭ローラー対４１ａに到達するまでに要する時間よりも短い。

中継制御部８ｂは、前記第１調整制御において、中継搬送ユニット４ｘを前記シート傾きおよび前記シート横位置の検出結果に応じた向きおよび位置に動作させる（図５参照）。

具体的には、中継制御部８ｂは、前記第１調整制御において、ユニット中心線Ｌ１がシート中心線Ｌ２と重なるように中継搬送ユニット４ｘを動作させる（図５参照）。

中継制御部８ｂは、シート９各々が前段搬送ローラー対２１ａを通過するまで、中継搬送ユニット４ｘを前記シート傾きおよび前記シート横位置の検出結果に応じた向きおよび位置に保持する（図６，７参照）。

即ち、中継制御部８ｂは、中継搬送ユニット４ｘが前記前共同搬送状態であるときに、中継搬送ユニット４ｘを前記シート傾きおよび前記シート横位置の検出結果に応じた向きおよび位置に保持する（図６，７参照）。

さらに中継制御部８ｂは、前記準備期間の後の単独搬送期間内に第２調整制御を実行する。前記単独搬送期間は、シート９各々が前段搬送ローラー対２１ａを通過した後、シート９各々が後段搬送ローラー対２１ｂに到達するまでの期間である。

例えば、中継制御部８ｂは、シート位置センサー４０がシート９各々を検出する状態から検出しない状態へ変化した時点を、シート９各々が前段搬送ローラー対２１ａを通過した時点を前記単独搬送期間の開始時点と判定する。

また、中継制御部８ｂは、前記単独搬送期間の開始時点から予め定められた第２搬送時間が経過した時点を前記単独搬送期間の終了時点と判定する。前記第２搬送時間は、前記単独搬送期間の開始時点からシート９各々の先端９ａが後段搬送ローラー対２１ｂに到達するまでに要する時間よりも短い。

中継制御部８ｂは、前記第２調整制御において、中継搬送ユニット４ｘを基準向きおよび基準位置へ動作させる（図８参照）。前記基準向きおよび前記基準位置は、ユニット中心線Ｌ１がシート通過範囲Ａ１の中心の位置と重なるときの中継搬送ユニット４ｘの向きおよび位置である（図８参照）。

即ち、中継制御部８ｂは、中継搬送ユニット４ｘが前記単独搬送状態であるときに、中継搬送ユニット４ｘを前記基準向きおよび前記基準位置へ動作させる（図８参照）。

従って、中継搬送ユニット４ｘが動作するときに、前段搬送ローラー対２１ａと先頭ローラー対４１ａとがシート９各々にダメージを与えることが回避される。同様に、後尾ローラー対４１ｂと後段搬送ローラー対２１ｂとがシート９各々にダメージを与えることも回避される。

中継制御部８ｂは、シート９各々が後尾ローラー対４１ｂを通過するまで、中継搬送ユニット４ｘを前記基準向きおよび前記基準位置に保持する。これにより、シート９各々の傾きおよび幅方向Ｄ２の位置ずれが補正される。

中継制御部８ｂは、シート９各々が先頭ローラー対４１ａに到達する前から後尾ローラー対４１ｂを通過するまで、複数組の中継搬送ローラー対４１の回転を継続させる。これにより、前記連続プリント処理の生産性の低下を回避しつつシート９各々の傾きおよび位置ずれを補正することが可能である。

中継搬送ユニット４ｘが前記前共同搬送状態であるときに、中継搬送ユニット４ｘの搬送方向は、前段搬送ローラー対２１ａの搬送方向と僅かに異なり得る。そのため、中継搬送ユニット４ｘが前記前共同搬送状態であるときに、中継搬送ユニット４ｘおよび前段搬送ローラー対２１ａが同じ速度でシート９各々を搬送すると、シート９各々に張力が生じるおそれがある。

そこで、中継制御部８ｂは、シート９各々が先頭ローラー対４１ａに到達する前から、シート９各々が前段搬送ローラー対２１ａを通過するまでの第１期間において、第１速度制御を実行する。

中継制御部８ｂは、前記第１速度制御において、前段搬送ローラー対２１ａよりも遅い搬送速度で複数組の中継搬送ローラー対４１を動作させる。これにより、先頭ローラー対４１ａおよび前段搬送ローラー対２１ａがシート９各々に張力を付与することが回避される。

例えば、前記第１期間は、前記準備期間および中継搬送ユニット４ｘが前記前共同搬送状態である期間を含む。

さらに中継制御部８ｂは、シート９各々が前段搬送ローラー対２１ａを通過した後、シート９各々が後段搬送ローラー対２１ｂに到達する前の第２期間において、第２速度制御を実行する。前記第２期間は、前記単独搬送期間である。

中継制御部８ｂは、前記第２期間において、前段搬送ローラー対２１ａよりも速い搬送速度で複数組の中継搬送ローラー対４１を動作させる。これにより、前記連続プリント処理の生産性をより高めることが可能である。

さらに中継制御部８ｂは、シート９各々が後段搬送ローラー対２１ｂに到達してから後尾ローラー対４１ｂを通過するまでの第３期間において、第３速度制御を実行する。前記第３期間は、中継搬送ユニット４ｘが前記後共同搬送状態である期間である。

中継制御部８ｂは、前記第３速度制御において、後段搬送ローラー対２１ｂと同じ搬送速度で複数組の中継搬送ローラー対４１を動作させる。後段搬送ローラー対２１ｂの搬送速度は、前段搬送ローラー対２１ａの搬送速度と同じ速度、または、前段搬送ローラー対２１ａの搬送速度よりも速い速度である。

例えば、後段搬送ローラー対２１ｂの搬送速度が前段搬送ローラー対２１ａの搬送速度よりも速い速度である場合、前記連続プリント処理における前記準備期間の周期を短縮することが可能である。これにより、前記連続プリント処理の生産性をより高めることが可能である。

１ ：プリント装置
２ ：中継装置
３ ：後処理装置
４ ：シート位置補正装置
４ｘ ：中継搬送ユニット
４ｙ ：位置調整機構
６ ：向き変更機構
７ ：横位置変更機構
８ ：制御装置
１０ ：画像形成装置
１５ ：インクジェット記録装置
２１ ：搬送ローラー対
２１ａ ：前段搬送ローラー対
２１ｂ ：後段搬送ローラー対
４０ ：シート位置センサー
４１ ：中継搬送ローラー対
４１ａ ：先頭ローラー対
４１ｂ ：後尾ローラー対
４５ ：ローラー駆動機構
６１ ：揺動支持機構
６２ ：揺動駆動機構
７０ ：基部材
７１ ：往復部材
７２ ：往復支持機構
７３ ：往復駆動機構

Claims (5)

1. 回転することによりシートを搬送する前段搬送ローラー対と、
   前記前段搬送ローラー対に対しシート搬送方向の下流側に配置され、前記シート搬送方向に間隔を開けて配置された複数組の中継搬送ローラー対を有し、前記複数組の中継搬送ローラー対が回転することにより前記前段搬送ローラー対から前記シートの搬送を引き継ぐ中継搬送ユニットと、
   前記中継搬送ユニットの向きと前記シート搬送方向に交差する幅方向における前記中継搬送ユニットの位置とを変更可能な位置調整機構と、
   前記中継搬送ユニットに対し前記シート搬送方向の下流側に配置され、回転することにより前記複数組の中継搬送ローラー対から前記シートの搬送を引き継ぐ後段搬送ローラー対と、
   前記中継搬送ユニットに対し前記シート搬送方向の上流側に配置され、前記シート搬送方向に対する前記シートの傾きおよび前記幅方向における前記シートの位置を検出するシート位置検出部と、
   前記複数組の中継搬送ローラー対および前記位置調整機構の動作を制御する制御部と、を備え、
   前記制御部は、前記シートが前記複数組の中継搬送ローラー対のうちの前記シート搬送方向の最上流側に配置された先頭ローラー対に到達する前から、前記シートが前記複数組の中継搬送ローラー対のうちの前記シート搬送方向の最下流側に配置された後尾ローラー対を通過するまで、前記複数組の中継搬送ローラー対の回転を継続させ、
   さらに前記制御部は、前記シートが前記先頭ローラー対に到達する前に、前記中継搬送ユニットを前記シート位置検出部の検出結果に応じた向きおよび位置に動作させ、
   さらに前記制御部は、前記シートが前記前段搬送ローラー対を通過した後、前記シートが前記後段搬送ローラー対に到達するまでに、前記中継搬送ユニットを基準の向きおよび基準の位置へ動作させる、シート搬送装置。
2. 前記制御部は、前記シートが前記先頭ローラー対に到達する前から、前記シートが前記前段搬送ローラー対を通過するまでの第１期間において、前記前段搬送ローラー対よりも遅い搬送速度で前記複数組の中継搬送ローラー対を動作させ、前記シートが前記前段搬送ローラー対を通過した後、前記シートが前記後段搬送ローラー対に到達する前の第２期間において、前記前段搬送ローラー対よりも速い搬送速度で前記複数組の中継搬送ローラー対を動作させる、請求項１に記載のシート搬送装置。
3. 前記中継搬送ユニットは、
   前記複数組の中継搬送ローラー対と、
   前記複数組の中継搬送ローラー対によって搬送される前記シートを前記シート搬送方向に沿って案内する搬送ガイドと、
   前記複数組の中継搬送ローラー対を回転させる第１駆動部と、を含み、
   前記位置調整機構は、
   軸部を中心に前記中継搬送ユニットを揺動可能に支持する揺動支持機構と、
   前記中継搬送ユニットを揺動させる第２駆動部と、
   前記揺動支持機構および前記第２駆動部を支持し、前記幅方向に沿って往復移動可能に支持された往復部材と、
   前記往復部材を移動させる第３駆動部と、を備える、請求項１または請求項２に記載のシート搬送装置。
4. 前記軸部は、前記先頭ローラー対に対し前記シート搬送方向の上流側において、前記幅方向における前記シートの通過可能範囲の中心の位置に配置されている、請求項３に記載のシート搬送装置。
5. シートに画像を形成するプリント装置と、
   画像が形成された前記シートを搬送する請求項１または請求項２のいずれか１項に記載のシート搬送装置と、を備える画像形成装置。

Images