JP2024068437A - 梁接合構造及び梁接合構造の性能向上方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】スカラップを有する梁接合構造において、梁に早期に亀裂が生じることを抑制する。【解決手段】鋼製の柱10に接合される鋼製の梁20の梁接合構造100において、梁20は、H形鋼材により形成され、強軸方向が鉛直方向に沿うように柱10に接合され、梁20のウェブ部23は、柱10に対向する端面から下側フランジ21に向かって切り欠かれた下側スカラップ25aと、下側スカラップ25aから梁20の長手方向に離間した位置に設けられ、ウェブ部23を貫通する開口部26と、を有する。【選択図】図2
Description
本発明は、鋼製の柱に接合される鋼製の梁の接合構造及び接合構造の性能向上方法に関する。
特許文献1には、鋼製の柱に接合されるH形鋼材製の梁のウェブ部にスカラップを設けた構成が開示されている。
特許文献1に記載の梁接合構造のように、鋼製の柱に対して梁のフランジ部を連続溶接するために、梁のウェブ部にはフランジ部に向かって切り欠かれた略四分円形状のスカラップが一般的に設けられる。このように梁のウェブ部にスカラップが設けられた構成では、地震等によって梁に鉛直方向荷重や捩じり荷重が作用すると、スカラップ周辺に応力が集中することによって梁のフランジ部に早期に亀裂が生じるおそれがある。
本発明は、スカラップを有する梁接合構造において、梁に早期に亀裂が生じることを抑制することを目的とする。
本発明は、鋼製の柱に接合される鋼製の梁の接合構造であって、梁は、一対のフランジ部と一対のフランジ部に挟まれたウェブ部とを有するH形鋼材により形成され、強軸方向が鉛直方向に沿うように柱に接合され、ウェブ部は、柱に対向する端面から一対のフランジ部のうち鉛直方向下方に配置される下側フランジに向かって切り欠かれたスカラップと、スカラップから梁の長手方向に離間した位置に設けられ、ウェブ部を貫通する開口部と、を有する。
本発明によれば、スカラップを有する梁接合構造において、梁に早期に亀裂が生じることを抑制することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る梁接合構造100及び梁接合構造100の性能向上方法について説明する。
図1及び2を参照して、本実施形態に係る梁接合構造100について説明する。梁接合構造100は、鉄骨造の建築物において、鋼製の柱10に溶接接合される鋼製の梁20の接合部の構造であり、以下では、図1に示すように、鉛直方向に沿って立設された柱10に対して溶接接合される水平方向に沿って配置された梁20の接合部の構造を例に説明する。
図1は、実施形態に係る梁接合構造100を示す側面図であり、図2は、図1の矢印Aで示される部分を拡大して示した拡大図である。なお、柱10は、厳密に鉛直方向に沿ったものに限定されず、梁20は、厳密に水平方向に沿って配置されたものに限定されない。また、柱10と梁20とは互いに直交して接合されるものに限定されない。
図1に示すように、柱10は、角形鋼管により形成された鋼管部11と、鉛直方向において鋼管部11の間に設けられ、突合せ溶接によって鋼管部11と一体化されるダイアフラム12と、により構成された鋼管柱である。
ダイアフラム12は、いわゆる通しダイアフラムであり、鋼管部11よりも一辺の長さが大きい略正方形の鋼板により形成される。ダイアフラム12は、後述の梁20の下側フランジ21及び上側フランジ22(一対のフランジ部)の間隔に合わせて、鉛直方向に所定の間隔をあけて一対配置される。ダイアフラム12の厚さは、下側フランジ21及び上側フランジ22の板厚よりも所定の大きさだけ厚く設定されている。
一対のダイアフラム12間に配置される鋼管部11には、図示しない高力ボルトを介して後述の梁20のウェブ部23と接合されるガセットプレート14が鉛直方向に沿って溶接接合されている。
なお、柱10の構成は、上述の構成に限定されず、梁20が溶接接合可能であればどのような構成であってもよく、例えば、H形鋼や円形鋼管で構成された鋼製柱や複数の等辺山形鋼を連結することにより構成されたトラス構造柱、鋼管内にコンクリートを流し込むことにより形成されたコンクリート充填鋼管柱であってもよい。また、ダイアフラム12は、通しダイアフラムに限定されず、鋼管部11の内側に溶接された内ダイアフラムであってもよいし、ダイアフラムが設けられない構成であってもよい。
図1に示すように、梁20は、下側フランジ21及び上側フランジ22と、下側フランジ21及び上側フランジ22に挟まれたウェブ部23と、を有するH形鋼材であって、下側フランジ21及び上側フランジ22となる一対の鋼板がウェブ部23となる鋼板に溶接接合されることによって形成された、いわゆるビルドH形鋼である。本実施形態の梁20は、ウェブ部23の幅厚比(=ウェブ部23の幅/板厚の比)が50~100程度に設定されている。
梁20は、ウェブ部23をガセットプレート14に図示しない高力ボルトを介して仮接合した状態で、下側フランジ21及び上側フランジ22をダイアフラム12にそれぞれ溶接接合することによって柱10に接合される。つまり、梁20は、強軸方向が鉛直方向に沿った状態、すなわち、鉛直方向下方に配置された下側フランジ21と鉛直方向上方に配置された上側フランジ22とに挟まれたウェブ部23が鉛直方向に沿って配置された状態で柱10に接合される。
なお、柱10に対するウェブ部23の接合は、高力ボルトによるボルト接合に限定されず、ウェブ部23の端面23aを柱10に直接溶接接合することにより行われてもよい。この場合、ガセットプレート14は柱10に設けられない。
柱10に対する梁20の溶接接合は、具体的には、下側フランジ21及び上側フランジ22の下面とダイアフラム12の側面とに対して部分的に溶接固定された裏当て金31をそれぞれの幅方向に沿って予め設けておき、裏当て金31に沿って下側フランジ21及び上側フランジ22とダイアフラム12との対向部分を連続的に溶接する完全溶け込み溶接によって行われる。
溶接が行われることによって、下側フランジ21とダイアフラム12と裏当て金31とにより囲まれた領域、及び上側フランジ22とダイアフラム12と裏当て金31とにより囲まれた領域には、それぞれ溶接部32が形成される。この溶接部32を下側フランジ21及び上側フランジ22の幅方向に沿って連続して形成するために、ウェブ部23には下側スカラップ25a及び上側スカラップ25bが予め形成されている。
下側スカラップ25aは、下側フランジ21とダイアフラム12とが溶接される部分の近傍において、柱10に対向するウェブ部23の端面23aから下側フランジ21に向かってウェブ部23を略四分円形状に切り欠くことにより形成された切り欠きである。下側スカラップ25aが設けられることで、下側フランジ21とダイアフラム12との間に溶接部32を裏当て金31に沿って連続的に形成することが可能となる。
一方、上側スカラップ25bは、上側フランジ22とダイアフラム12とが溶接される部分の近傍において、柱10に対向するウェブ部23の端面23aから上側フランジ22に向かってウェブ部23を略四分円形状に切り欠くことにより形成された切り欠きである。上側スカラップ25bが設けられることで、上側フランジ22の幅方向に沿って裏当て金31を予め通しておくことが可能となる。
このようにウェブ部23に下側スカラップ25a及び上側スカラップ25bを設けておくことによって、下側フランジ21及び上側フランジ22をダイアフラム12に対してそれぞれ連続溶接することが可能となり、柱10と梁20との接続強度を十分確保することができる。なお、溶接部32の始端及び終端において溶接不良が生じることを防止するために、下側フランジ21及び上側フランジ22の幅方向外側にエンドタブを設けてもよい。
一方で、下側スカラップ25aがウェブ部23に設けられた構成では、地震等によって梁20に鉛直方向荷重や捩じり荷重が作用すると、ウェブ部23を介して下側フランジ21に荷重が伝達される際に、下側スカラップ25aの下端(図2では端部25c)周辺に応力が集中し、応力集中部分を起点として下側フランジ21に早期に亀裂が生じ、結果として、梁20が早期に破断に至るおそれがある。
特に、図2に示すように、下側フランジ21とウェブ部23とが溶接接合されるビルドH形鋼においては、ウェブ部23の最も端面23a側の溶接部の周辺、すなわち、下側フランジ21に下側スカラップ25aの下端部が接合される部分(図2の端部25c)の周辺には、直線状の溶接よりも作業時間が長くなる回し溶接が行われることによって、溶接熱影響部が比較的広い範囲に形成される。溶接熱影響部は溶接時の熱により母材が変質し脆化していることから、溶接熱影響部が形成された下側スカラップ25aの下端周辺に応力が集中すると、この部分を起点として下側フランジ21に亀裂が生じやすくなる。
このような現象が生じることを避けるために、本実施形態では、下側スカラップ25aから梁20の長手方向L(材軸方向)に離間した位置に、ウェブ部23を貫通するように形成された開口部26を設けている。
開口部26は、ウェブ部23を貫通する貫通孔によって形成される。図1及び図2に示す実施形態では、開口部26は、真円の貫通孔によって形成されているが、図3に示すように、開口部26は、梁20の長手方向Lに長い長孔によって形成されていてもよいし、矩形の貫通孔であってもよい。
図2に示すように、開口部26は、下側フランジ21とウェブ部23との溶接接合された部分である結合部27から、下側スカラップ25aのスカラップ径R1に相当するスカラップ高さH1の範囲内に形成される。
また、図2に示すように、開口部26は、その中心O1が、下側スカラップ25aの梁20の長手方向Lにおける端部25cから、長手方向Lに下側スカラップ25aのスカラップ径R1に相当する距離D1以上離間した位置に設けられる。さらに、開口部26の中心O1は、端部25cから下側スカラップ25aのスカラップ径R1の2倍の距離に相当する距離D2程度までの範囲内に設けられることが好ましい。
次に、図4(A)及び図4(B)を参照して、開口部26に係る作用について説明する。図4(A)は、梁20に開口部26を設けていない比較例としての梁接合構造200であり、図4(B)は、本実施形態の梁接合構造100である。図4(A)及び図4(B)に示す太線の矢印は、荷重の作用する方向(応力)を示している。
図4(A)に示すように、梁20に開口部26を設けていない場合には、梁20に下側フランジ21が引張力を受ける方向の荷重が作用すると、端部25cに応力が集中する。これに対し、図4(B)に示すように、梁20に開口部26を設けている場合には、梁20に下側フランジ21が引張力を受ける方向の荷重が作用すると、開口部26によって端部25cに向かう応力が分散する。これにより、梁20に開口部26を設けていない場合に比べ、端部25cに作用する応力が小さくなる。したがって、下側スカラップ25aにおいて、早期に亀裂が生じることが抑制され、梁20が早期に破断に至ることを抑制することができる。
また、梁20に下側フランジ21が引張力を受ける方向の荷重が作用した際には、図4(A)及び図4(B)に点線で示すように、下側フランジ21が座屈する。梁接合構造100では、梁20に開口部26が設けられているので、開口部26周辺の剛性が低下する。このため、梁20に下側フランジ21が引張力を受ける方向の荷重が作用した場合に、比較例である梁接合構造200に比べて、開口部26周辺で座屈量が大きくなる。梁接合構造100では、開口部26周辺の座屈量を大きくすることで、開口部26周辺(座屈部分)においてエネルギーをより多く吸収させている。これにより、梁20に開口部26を設けていない梁接合構造200に比べ、端部25cに作用する応力を小さくできるので、下側スカラップ25aにおいて、早期に亀裂が生じることが抑制され、梁20が早期に破断に至ることを抑制することができる。
次に、図5及び図6を参照して、開口部26を設ける位置について説明する。
図5は、開口部26を設ける位置と累積塑性変形倍率ηとの関係を示すグラフである。エネルギー吸収能力の指標となる累積塑性変形倍率ηは、降伏後の変形の累積値である累積塑性変形を降伏時の変形量で割った値に相当する。図5は、図6に示す各解析モデルに対して、梁20を所定の塑性率(μ=2.0,4.0,6.0)で各2回ずつ繰り返し振幅させたシミュレーションの結果に基づく累積塑性変形倍率ηを示している。図6におけるモデルFD1は、梁20に開口部26を設けていない比較例(梁接合構造200)に相当するモデルである。図6におけるモデルS1は、開口部26の中心O1を、下側スカラップ25aの端部25cから長手方向Lに下側スカラップ25aのスカラップ径R1の半分に相当する距離D1×1/2離間した位置に設けたモデルである。図6におけるモデルS2は、開口部26の中心O1を、下側スカラップ25aの端部25cから長手方向Lに下側スカラップ25aのスカラップ径R1に相当する距離D1離間した位置に設けたモデルである。図6におけるモデルS3は、開口部26の中心O1を、下側スカラップ25aの端部25cから長手方向Lに下側スカラップ25aのスカラップ径R1の1.5倍に相当する距離D1×1.5離間した位置に設けたモデルである。図6におけるモデルS4は、開口部26の中心O1を、下側スカラップ25aの端部25cから長手方向Lに下側スカラップ25aのスカラップ径R1の2倍に相当する距離D1×2離間した位置に設けたモデルである。
図5から明らかなように、モデルS1は、開口部26を設けていない比較例FD1と、累積塑性変形倍率ηがともに40前後になり、ほとんど差が見られない。これに対し、モデルS2,S3,S4は、累積塑性変形倍率ηが60前後になり、比較例FD1やモデルS1に比べ、大きな値になっている。つまり、モデルS2,S3,S4に示す形状は、比較例FD1やモデルS1に比べ、エネルギー吸収能力が大きいといえる。したがって、モデルS2,S3,S4に示す形状、具体的には、開口部26は、その中心O1が、下側スカラップ25aの端部25cから長手方向Lに下側スカラップ25aのスカラップ径R1に相当する距離D1以上離間した位置に設けられることが好ましい。また、開口部26を下側スカラップ25aの端部25cから遠い箇所に設けてしまうと、端部25cに作用する応力を分散させる効果が低減するため、開口部26の中心O1は、端部25cから下側スカラップ25aのスカラップ径R1の2倍の距離に相当する距離D2程度までの範囲内に設けられることが好ましい。
このような位置に開口部26を設けることにより、下側フランジ21の塑性変形性能が向上し、地震力に対する梁20のエネルギー吸収性能が向上する。これにより、梁接合構造100が適用された建築物の耐震性を向上させることができる。
以上の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
上記構成の梁接合構造100では、鋼製の柱10に溶接接合されるH形鋼材により形成された梁20は、ウェブ部23と、下側スカラップ25aと、下側スカラップ25aから梁20の長手方向Lに離間した位置に設けられ、ウェブ部23を貫通する開口部26と、有する。
このように、下側スカラップ25aから長手方向Lに離間した位置に、ウェブ部23を貫通する開口部26を設けることによって、下側スカラップ25aの端部25c周辺において応力が集中することが抑制される。これにより、下側フランジ21に早期に亀裂が生じることが抑制され、梁20が早期に破断に至ることを抑制することができる。
また、開口部26が設けられた周辺では、剛性が低下することから、下側フランジ21の塑性変形性能が向上することとなる。これにより、地震力に対する梁20のエネルギー吸収性能が向上し、結果として、上記構成の梁接合構造100が適用された建築物の耐震性を向上させることができる。
なお、次のような変形例も本発明の範囲内であり、変形例に示す構成と上述の各実施形態で説明した構成を組み合わせたり、以下の異なる変形例で説明する構成同士を組み合わせたりすることも可能である。
また、上記各実施形態では、下側スカラップ25aの形状は、略四分円形状である場合を例に説明したが。下側スカラップ25aの形状はこれに限定されず、例えば、図7に示すように、異なる曲率の円弧が複数組み合わされた形状であってもよい。
また、上記各実施形態では、梁20は、ビルドH形鋼であるが、梁20は、ウェブ部23と、ウェブ部23と一体化された下側フランジ21と、を有する鋼材であればよく、例えば、圧延により形成されたH形鋼である、いわゆるロールH形鋼であってもよい。
開口部26は、梁20が柱10に溶接接合される前、または、梁20が柱10に溶接接合された後に、孔あけ加工機等の一般的な工具を用いて形成することが可能であり、例えば、既に建築されている建築物の梁20に開口部26を後から加工することも可能である。
また、開口部26近傍において、下側フランジ21とウェブ部23との溶接を行わないようにしてもよい。この場合には、溶接が行われない箇所は、剛性が低下するので、荷重が作用した際の座屈量が大きくなる。これにより、この部分において吸収できるエネルギー量をより多くすることができる。
さらに、開口部26を下側フランジ21とウェブ部23との溶接部分と重なるように形成してもよい。また、開口部26を複数の貫通孔としてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
100,200・・・梁接合構造
10・・・柱
11・・・鋼管部
12・・・ダイアフラム
20・・・梁
21・・・下側フランジ(フランジ部)
22・・・上側フランジ(フランジ部)
23・・・ウェブ部
25a・・・下側スカラップ
25c・・・端部
26・・・開口部
27・・・結合部
10・・・柱
11・・・鋼管部
12・・・ダイアフラム
20・・・梁
21・・・下側フランジ(フランジ部)
22・・・上側フランジ(フランジ部)
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25c・・・端部
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Claims (6)
- 鋼製の柱に接合される鋼製の梁の接合構造であって、
前記梁は、一対のフランジ部と前記一対のフランジ部に挟まれたウェブ部とを有するH形鋼材により形成され、強軸方向が鉛直方向に沿うように前記柱に接合され、
前記ウェブ部は、
前記柱に対向する端面から前記一対のフランジ部のうち鉛直方向下方に配置される下側フランジに向かって切り欠かれたスカラップと、
前記スカラップから前記梁の長手方向に離間した位置に設けられ、前記ウェブ部を貫通する開口部と、を有する、
梁接合構造。 - 前記開口部は、前記ウェブ部の前記下側フランジとの結合部から、前記スカラップのスカラップ径に相当する高さの範囲内に形成される、
請求項1に記載された梁接合構造。 - 前記開口部は、真円、あるいは、前記梁の長手方向に長い長孔によって形成される、
請求項1または2に記載された梁接合構造。 - 前記開口部は、前記スカラップの前記梁の長手方向における端部から前記スカラップのスカラップ径に相当する距離以上離間した位置に、中心が設けられる、
請求項3に記載された梁接合構造。 - 前記ウェブ部の幅厚比は、50~100である、
請求項1または2に記載された梁接合構造。 - 鋼製の柱に接合される鋼製の梁の接合構造の性能向上方法であって、
前記梁が、一対のフランジ部をウェブ部に溶接接合することにより形成され、その強軸方向が鉛直方向に沿うように前記柱に接合され、前記ウェブ部が、前記柱に対向する端面から前記一対のフランジ部のうち鉛直方向下方に配置される下側フランジに向かって切り欠かれたスカラップを有する、梁接合構造の性能を向上する方法において、
前記スカラップから前記梁の長手方向に離間した位置に形成された開口部を前記ウェブ部に形成する工程を有する、
梁接合構造の性能向上方法。
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