JP2024055574A - 遊技機の加飾構造 - Google Patents

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啓子 市原
Keiko Ichihara
美千代 服部
Michiyo Hattori
幸二 小林
Koji Kobayashi
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Abstract

【課題】成型部材やその金型の共通化を進めながらも、新たな装飾効果を遊技者等の看者に与えることができる遊技機の加飾構造を提供する。【解決手段】一部に透光性を有する被装飾部材12と、その後方側に配置された発光部10と、被装飾部材12の前面側又は後面側又は内部に配置された装飾用シート50とを備える。装飾用シート50は、シート基材51と、その上に積層された透光性を有する着色インキによる着色層52と、その上に印刷によって積層された透光性を有する光屈折部53とを備える。装飾用シート50は、接着剤層40によって被装飾部材12に貼り付けられており、発光部10からの光が光屈折部53による微細な凹凸によって屈折光となって被装飾部材12の前面側から視認される。【選択図】図4

Description

本発明は、遊技機とその製造方法に関するものである。
弾球遊技機やスロットマシーン遊技機などの遊技機の加飾性は年々高度なものが求められる傾向にあり、種々の提案がなされている。例えば、特許文献1は、遊技板と接着する接着剤からなる第1接着層と、前記第1接着層の上面に積層される第1樹脂フィルムと、前記第1樹脂フィルムの上面に設けられる印刷層及び第2接着層と、前記印刷層及び前記第2接着層の上面に積層される第2樹脂フィルムと、前記第2樹脂フィルムの上面に積層されるハードコート層とを備えていることを特徴とする遊技板用保護フィルムを開示する。
特許文献2は、少なくとも、オフセット印刷により所定の絵柄が形成されたオフセット印刷絵柄層及び前記オフセット印刷絵柄層を保護するためのハードコート層を、シート状に形成された透光性を有するフィルム部材上に積層した絵柄形成部材と、板状に形成された基材とを、耐熱性を有する接着剤を介して貼り付けたことを特徴とする遊技板を開示する。
特許文献3は、透明な表面材と、印刷塗膜などの意匠模様による厚さむらを有する裏打材とを加熱加圧により一体化する際の不具合が、主に接着部材の特性に起因することに鑑み、接着部材をエチレン酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物によるフィルム状接着部材とすることで、透明性と接着性に優れた任意で均一な厚さの接着部材が形成できるため、印刷塗膜の厚さむらに充填することを可能とした遊技盤用化粧板を開示する。
特許文献4は、遊技機の加飾構造の装飾層について、金属箔やホログラムなどの金属的反射層と、着色インキによる着色層とが厚み方向に重ねられた彩色反射部を備え、前記厚盛り部が前記彩色反射部の少なくとも一部の後面を含む位置に配置される構造を開示していた。
また特許文献5は、遊技機の遊技機用シートが加飾樹脂シートを備え、加飾樹脂シートはシート本体とその後面側に配置された着色層とその後面側に配置された装飾層を備えたもので、この装飾層は厚盛り部とその後面側に配置された金属的反射層を備え、厚盛り部は着色層の少なくとも一部の後面を含む位置に配置され、着色層の後面側から後方に突出し、金属的反射層は厚盛り部の少なくとも一部の後面に配置され、厚盛り部の後面に金属的反射層が配置され、この金属的反射層が金属的凹曲反射面を構成し、遊技者がシートを前方から見た際、金属的凹曲反射面からの反射光を視認できるようした構造を、開示していた。
ところが、これら特許文献4と5の発明は、上記のように遊技者がシートを前方から見た際、遊戯室内などの光を金属的凹曲反射面からの反射光として視認できるようにすることによって、加飾性を向上させることを目的としたものであったため、後面側の発光部との関係については特段の開示がなされていなかった。
さらに特許文献6は、金属箔やホログラムなどの金属的反射層とフレネルレンズの構造を有する曲面鏡シートをアミューズメント機材の加飾構造に用いることを開示していたが、この文献の発明もまた、金属的反射層を必須のものとして、曲面鏡シートによって前面側の室内照明などの光を反射して加飾性を高めることを目的としていた。そのために、フレネルレンズ構造の凹凸は前面側を向いたものであったし、後面側の発光部からの光を前面側から視認させる部分ではこの曲面鏡シートは切除されるなどして排除されていた。
他方、遊技機は、遊技者に注目され興味を持たれるように、モデルチェンジや図柄デザインの変更が頻繁に行われる機械器具である。その際上記の成型部材にあっては金型を一から製造したり部分的に変更したりすることが必要となる。特に最近は、遊技機の装飾として施される各種の図柄にはそれに応じて、光源からの光を屈曲させるように様々な形状の光の屈折部が設けられている。この光の屈折部を含めて成型部材の形状が決定され、それに応じた金型が作成されて成型がなされているため、たとえ外形がほぼ同一の成型部材にあっても光の屈折部が異なるだけで別個の金型が必要となっている。
ところが、この金型の製造や改造には多額の費用が必要となるため、できれば一つの金型を多種類の遊技機モデルに共用し、図柄の変更のみで対応したいところではあるが、それを実現する具体的な手段が提供されていない。
その結果、製造の合理化やコストダウンには、成型部材やその金型の共通化が好ましいことは技術的な常識であったとしても、成型部材やその金型の共通化は一向に進められて来なかった。
特開2014-3992号公報 特開2014-18411号公報 特許第4610166号公報 特開2014-79468号公報 特許第5951914号公報 特許第6945848号公報 特開2014-79468号公報
本発明は、成型部材やその金型の共通化を進めながらも、新たな装飾効果を遊技者等の看者に与えることができる遊技機の加飾構造の提供を課題とする。
また本発明は、光屈折効果の有る微細な凹凸を、成型部材に対して金型加工で設けなくても、印刷技術によって与えることができる遊技機の加飾構造の提供を課題とする。
本発明は、遊技機を構成する被装飾部材と、前記被装飾部材の後方側に配置された発光部と、前記被装飾部材の前面側又は後面側又は内部に配置された装飾用シートとを備えた遊技機の加飾構造を提供する。
前記被装飾部材は、少なくとも一部に透光性を有するものである。
前記装飾用シートは、シート基材と、前記シート基材上に積層された透光性を有する着色インキによる着色層と、少なくとも前記着色層の上に印刷によって積層された透光性を有する光屈折部とを備え、前記シート基材に前記光屈折部による微細な凹凸が形成されている。
前記装飾用シートは、前記被装飾部材に取り付けられており、前記発光部からの光が前記光屈折部による微細な凹凸によって屈折光となって前記被装飾部材の前面側から視認されるように構成されていることを特徴とする。
前記装飾用シートは、前記光屈折部の前記凹凸を前記発光部に向けた状態で、前記被装飾部材の前面に透光性を有する接着剤層によって貼り付けられているものとして実施することができる。
また前記装飾用シートは、接着剤や粘着剤によらずに、前後2つの前記被装飾部材に挟まれて支持されているものとして実施することができる。
さらに前記被装飾部材は、前記遊技機の遊技盤又は前記遊技盤と別体に構成されてこれに取り付けられた成形部品であり、前記成形部品における前記凹凸を備えていない面に、前記装飾用シートが配置されているものとして実施することができる。
本発明は、成型部材やその金型の共通化を進めながらも、新たな装飾効果を遊技者等の看者に与えることができる遊技機の加飾構造を提供することができたものである。
また本発明は、光屈折効果の有る微細な凹凸を、成型部材に対して金型加工で設けなくても、印刷技術によって与えることができる遊技機の加飾構造を提供することができたものである。
本発明の実施の形態に係る遊技機の加飾構造が適用される遊技機の一例を示す前面図である。 同遊技機の基板の前面図である。 同遊技機の全面シートの前面図である。 本発明の実施の形態に係る遊技機の加飾構造の断面構造の拡大説明図である。 a~sは、それぞれ遊技機の加飾構造における加飾樹脂シートの光屈折部の正面図である。 本発明の他の実施の形態に係る遊技機の加飾構造の断面構造の拡大説明図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る遊技機の加飾構造の断面構造の拡大説明図である。 本発明のまた別の実施の形態に係る遊技機の加飾構造の断面構造の拡大説明図である。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。なお図1などの各図は、説明のための図であるため各層の厚みなどの寸法を正確に示したものではない。
(遊技機11の概要)
この実施の形態に係る遊技機11は、図1に示すように、パチンコ台として実施されたもので、走行面17を有する遊技盤16を上部に備え、その下部に上部球受け13及び下部球受け14と、発射レバー15を備える。
遊技盤16には、遊技球(図示せず)が入賞可能な複数の入賞口18と、遊技球を案内すると共に走行方向を変化させる障害釘21が多数設けられている。遊技盤16の略中央には窓部19が形成され、窓部19に液晶画面等の可変表示部(図示せず)が配位されている。この可変表示部は、入賞口18への遊技球の入球等に応じて表示が変化するもので、液晶表示などの光学的表示の他、回転ドラムの回転等による機械的動きによって表示が変化するものであっても構わない。
この遊技盤16は、窓部19などを除いて、図2に示す基板31と、その前面(前方の遊技者から見える面)に配置された図3に示すような様々な図柄の前面シート20とを備える。
基板31は、遊技盤16に強度を与えるもので、ポリエチレンテレフタラート(PET)樹脂等のポリエステル樹脂、ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル樹脂やポリカーボネート等の樹脂材料で形成してもよく、ラワン材等の合板などの木材製であってもよい。これらの基板31は、使用に耐える強度を付与できる例えば10~20mm程度の厚さを有するもので、矩形の平板状体を切削等で窓部19を開口したり、更に、チューリップやポケットと称される入賞装置を設けるための開口を形成したりした加工基板であってもよく、これらの開口や障害釘21を固定するための固定孔32の下孔を予め形成した状態で成型される成型基板であってもよい。
(被装飾部材12について)
本発明の遊技機の加飾構造は種々の形態で実施することができるものであり、上部球受け13、下部球受け14、発射レバー15のような各種部品などの成型部材や、基板31(特に金型を用いて製造される成型基板)などを被装飾部材12として実施することができるが、モデルチェンジが頻繁に行われる機械器具としての遊技機の特殊性に鑑みると、成型部材や成型基板などの各種の成型品を被装飾部材12として実施することが、成型金型の共通化を促進することができる点で有利である。
被装飾部材12は、少なくとも一部に透光性を有するものとして実施される。透光性を有する部分の後方には前面シート20が配置されており、前方の遊技者が発光部10からの光を見ることができるのものとする。
(発光部10について)
被装飾部材12の後方には、発光部10が配置されている。発光部10の種類は、特に限定されるものではなく、LEDランプや蛍光灯など点状や線状の発光体など一般の遊技機に用いられる光源でよいが、ELライト等の面状発光体でもかなわないし、場合によってはブラックライト等の紫外線ランプなどの可視光以外の発光体を用いても構わない。
(装飾用シート50について)
被装飾部材12の前面側には、接着剤層40を介して装飾用シート50が固定されている。
装飾用シート50は、前面視において被装飾部材12と略同形状とするなど、主に装飾デザインの観点からその形状は適宜変更して実施することができる。
その断面においては、図4に示すように、装飾用シート50は、被装飾部材12の前面に配置され接着剤層40により接着されるもので、透光性を有する合成樹脂のシート基材51と、シート基材51の後面側に配置された透光性を有する着色インキによる着色層52と、着色層52の後面側に配置された光屈折部53とを備える。この光屈折部53は着色層52の後面側から後方に向けて突出している。ここで、本発明において、「透光性を有する」とは、光を透過する性質を有することをいい、透明や半透明の材質のものを用いることができる。
以下、「後面側に」とは「よりも後方に」との意味で用いられるものであり、例えば、「部材Xの後面側に部材Yを配置する」とは、部材Xの後面に部材Yを直接配置した場合と、部材Xの後面と部材Yの前面との間に第3の部材Zを介在させた場合の双方を含むものとして解すべきである。「前面側に」も同様に「よりも前方に」との意味で用いられる。なおこの実施の形態では、前後方向は、装飾用シート50の厚さ方向と同じ意味で用いられる。
(装飾用シート50とセパレートシートについて)
なお、図示は省略するが、装飾用シート50は、その前面側に前セパレートシートが配置され、接着剤層40の後面側に後セパレートシートが配置された状態で、移送保管され、被装飾部材12の前面に接着される段階で後セパレートシートが剥がされ、使用に供される段階で前セパレートシートが剥がされるのが一般的であるが、これに限るものではない。なお、接着剤層40が存在しない装飾用シート50の後面側に後セパレートシートを配置し、被装飾部材12との接着の段階で接着剤層40を塗布などするようにしても構わないし、接着剤の種類によっては、接着剤層40を装飾用シート50の後面側に塗布などした後にセパレートシートを配置し、被装飾部材12との接着の段階で接着剤層40を活性化させて硬化させるようにしても構わない。
(シート基材51について)
透光性を有する合成樹脂のシート基材51には、セルロースアセテートブチレート(CAB)樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、オレフィン樹脂、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂製のフィルムやシート(以下、樹脂フィルムという)を用いることができる。シート基材51の前面が遊技球の走行面17となる場合には、高い平滑性と強度と耐久性が要求されるため、セルロースアセテートブチレート(CAB)樹脂やポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂の樹脂フィルムを用いることも好ましく、熱による伸縮性を有するものの自己修復力を有し傷に強いことから、セルロースアセテートブチレート(CAB)樹脂の樹脂フィルムを用いることがより好ましい。その厚さは、特に限定されないが、一般に50~400μm、望ましくは100~200μm程度とされる。樹脂フィルムは単層であってもよく、2層以上の積層体であっても構わない。
(着色層52について)
透光性を有する着色インキによる着色層52は、被装飾部材12の後面に印刷によって形成される。また、着色層52は、平面状のシート基材51に沿って、平面状に配置される。透光性を有する着色インキには、色を有しかつ透光性を有する印刷用のインキを用い、無色透明のインキを含んでいてもよい。この印刷にはオフセット印刷やシルク印刷やインクジェット印刷を用いることができるが、グラビア印刷等の他の印刷方法を用いることもできる。
この着色層52の厚みは、オフセット印刷の場合には1μm前後、シルク印刷の場合には10μm前後が適当であり、1~20μm程度の範囲が好ましく4~20μm程度の範囲がより好ましいものであるが、適宜変更して実施し得る。
着色層52は、装飾用シート50に色彩を与えると共に文字、図形、模様などの視覚的表現をなす層である。様々な印刷技術の適用により1回または複数回の印刷が施されることによってモノクロームまたは多色の着色層52が形成される。
着色層52は、透光性を有する着色インキを用いて、透過した光が前方の遊技者に視認されるようにするものであるが、一部には透光性のないインキを用いることもできるものであり、例えば、遊技者に見せたくない装置等を隠蔽するために、一部に透光性のないインキを用いることもできる。さらにこの着色インキによる着色層52に代えて、或いは併用して、金属反射性を有する箔を用いることもできる。箔は、一般的に透光性を備えていないが、120~140Å等の極薄の厚みであって光の透過率35%という透光性を備えた箔も提供されており、この種の箔を用いることによって、金属反射性と透光性の両立を図った装飾を行うことができる。
(光屈折部53について)
光屈折部53は、着色層52の後面側に形成された透光性を有する凸部として実施される。光屈折部53は、透明や半透明などの透光性を有する樹脂を用いて、透過した光が前方の遊技者に視認されるようにするものであるが、装飾デザインの観点から一部には透光性のない樹脂を用いて実施しても構わない。
透光性を有する光屈折部53は、透光性を備えた着色層52の少なくとも一部の後面を含む位置に配置され、着色層52の後面側から後方に突出している。光屈折部53は、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂やこれらの混合物又は化合物などの合成樹脂製の厚盛インキによって印刷によって形成され、透光性を有するものであれば、半透明であってもよく、着色インキと同様に顔料などで着色されたものであってもかまわない。
後方に突出している光屈折部53の、少なくともその周縁は、印刷時の厚盛インキの表面張力により、シート基材51の厚さ方向の断面において、後方に向かって湾曲した凸曲面54を備える。この凸曲面54と接着剤層40との界面で屈折し、屈折光となって着色層52とシート基材51とを透過して、前方の遊技者の目に届く。これによって、着色層52にて描かれた様々な図柄や文字と協働して屈折光による視覚的効果を遊技者に与えることができる。
光屈折部53の表面形状は種々変更して実施することができるものであり、例えば図5のa~sに示すような模様や図形として実施することができる他、文字や図柄を表現するものとして実施することができる。
光屈折部53は、その厚み(t)や幅(w)が装飾用シート50の装飾効果を左右する大きな要因となるため、厚み(t)は75μm以上であることが好ましく、80μm以上がより好ましい。この光屈折部53の厚み(t)は、光屈折部53とその隣接部分とによる凹凸の高さとなるため、大きくすればするだけ凹凸が大きくなり立体的な装飾効果を高めることができる。他方、大きくするに従ってその精度維持や量産が困難になったり、使用できる素材に制限が生じたりするため150μm以下が適当であり100μm以下がより安定するが、150μmを超える厚みで実施することを妨げるものではない。幅(w)は、シャープな装飾効果を高めるには0.3mm~3mmが適当である。ただし、描かれる図形や文字によって決定されるものであるため、大きな面積に装飾効果を得る場合にはこれに限るものではない。なお、光屈折部53の幅は、着色層52の後面に接触している面の幅を指す。
この厚みを得るために、層厚みの大きなシルクスクリ-ン印刷を行うことが有利である。その際、1回から、5回程度の複数回の印刷を施してもよい。部分的に印刷回数を変えるなどして厚みの異なる複数種類の光屈折部53を形成してもよい。他方、光屈折部53の厚みを同じにすることによって、印刷を施す際の印刷の版を共通して用いることができ生産効率を高めることができる。
装飾用シート50は、成形部品12における光を屈折させるための凹凸を備えていない面(例えば平滑な面)に貼り付けることが適当である。これにより、光を屈折させるための凹凸を、成形部品12に成型によって形成しておく必要をなくすことができる。その結果、着色層52による絵柄が変わる度に、それに応じた屈折光による装飾効果を得るために成形部品12の金型を新たに作成して成型部品12を成型し直す必要がなくなる。光を屈折させるための凹凸の無い標準的な成形部品12用の金型を製造しておけば、着色層52による絵柄が変わっても、着色層52の印刷の段階でそれに応じた凹凸を光屈折部53によって形成するだけで足りる。
しかも、当該凹凸を成形部品12に成型によって形成する場合には、当該凹凸の形状を変更する度に金型を変更する必要があるため、たとえわずかな変更であっても手数と時間と費用がかかるのに対して、この実施の形態では光屈折部53の印刷型の変更で済むため、迅速に行うことができる。よって、例えば試し刷りの段階で、光屈折部53による光学的装飾効果や、これと着色層52の印刷図柄との総合的な装飾効果を確認することもでき、必要に応じて、光屈折部53と着色層52のいずれか一方を変更することにより、デザイナーや製作者の意図する装飾効果を確実かつ迅速に得ることができる。
さらに、着色層52と光屈折部53とを共通の成形部品12に形成するものであるため、両者の位置合わせの精度が向上するものである。
この実施の形態に係る装飾用シート50は、135℃の高温にも耐え得る耐熱性を有するものなど、素材の選択の自由度が高いものである。例えば、特許文献6に記載された遊技機に用いられた曲面鏡シートは、シートの前面に凸部を形成するために真空成形を行う必要があり、その成形性を良好にするために当該シートの耐熱性に制限が生じたが、この実施の形態に係る装飾用シート50は、成型ではなく印刷によって光屈折部53の凹凸が形成できるため、遊技機に用いられている一般的なシートを採用することができ、品質安定性の高い遊技機を提供することができる。なお、厚みや平滑性を得る目的などのために調整層や他の層を加えて実施しても構わない。
(接着剤層40について)
接着剤層40は、被装飾部材12との接着をなすためのもので、アクリル系の粘着剤や接着剤を用いることができるが、これに限らず、被装飾部材12と装飾用シート50との材質との関係、着色層52や光屈折部53との関係で良好な接着が実現するものであればよい。接着剤層40は、その種類にもよるが、その厚みは、光屈折部53(t)の厚みよりも大きく、0.2~0.3mm程度が適当である。
(装飾用シート50の配置)
この装飾用シート50は、上述のように被装飾部材12の前面側に配置して、発光部10からの光を光屈折部53で屈折させた直後に通過する着色層52の着色により表現された図案に視覚的効果を与えた上で、被装飾部材12に比べて十分に薄い50~400μm程度のシート基材51だけを透過させて前方の遊技者の目に入るようにしていることによって、視覚的な装飾効果を最も強く表現して感じさせることができる。なお、図4は、その層構造の位置関係を示すためのもので、前面シート20との距離や被装飾部材12と50の厚みの比率や装飾用シート50の各層などの厚みの比率は正確に示されていない。
但し、視覚的効果以外の理由等で、装飾用シート50の配置を変更して実施しても構わない。例えば図6は装飾用シート50を被装飾部材12の後面側に配置して実施した例である。図7は装飾用シート50を前後の被装飾部材12の間に挟むように内部に配置して実施した例であり、この場合は装飾用シート50を接着剤や粘着剤に用いても構わないが、用いずとも被装飾部材12に支持させることができる。用いない場合には、完成後に装飾用シート50を交換することも容易であり、図柄デザインを変更することも可能となる。なお、この図7以外の実施の形態にあっても、接着剤や粘着剤を用いずにビスや固定部材などによって、装飾用シート50を被装飾部材12に取り付けても構わない。
また、図8は装飾用シート50の光屈折部53が被装飾部材12に向けて突出するように配置して、接着剤層40を介して貼り付けた例である。
(装飾用シート50の被装飾部材12への適用)
装飾用シート50は平滑な平面状態を維持して遊技機に適用されるが、被装飾部材12の形状に応じて立体的に湾曲したり屈曲したりした状態で遊技機に適用することも可能である。また弾球遊技機以外のスロットマシーン遊技機にも適用可能であり、例えばスロットマシーン遊技機の回転するリールや、その周辺の遊技機のケーシングや、エンブレムシートとして用いることも可能である。
10 発光部
11 遊技機
12 被装飾部材
13 上部球受け
14 下部球受け
15 発射レバー
16 遊技盤
17 走行面
18 入賞口
19 窓部
20 前面シート
21 障害釘
31 基板
32 固定孔
40 接着剤層
50 装飾用シート
51 シート基材
52 着色層
53 光屈折部
54 凸曲面

Claims (4)

  1. 遊技機を構成する被装飾部材と、前記被装飾部材の後方側に配置された発光部と、前記被装飾部材の前面側又は後面側又は内部に配置された装飾用シートとを備え、
    前記被装飾部材は、少なくとも一部に透光性を有するものであり、
    前記装飾用シートは、シート基材と、前記シート基材上に積層された透光性を有する着色インキによる着色層と、少なくとも前記着色層の上に印刷によって積層された透光性を有する光屈折部とを備え、前記シート基材に前記光屈折部による微細な凹凸が形成されており、
    前記装飾用シートは、前記被装飾部材に取り付けられており、前記発光部からの光が前記光屈折部の前記凹凸によって屈折光となって前記被装飾部材の前面側から視認されるように構成されていることを特徴とする遊技機の加飾構造。
  2. 前記装飾用シートは、前記光屈折部の前記凹凸を前記発光部に向けた状態で、前記被装飾部材の前面に透光性を有する接着剤層によって貼り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機の加飾構造。
  3. 前記装飾用シートは、接着剤や粘着剤によらずに、前後2つの前記被装飾部材に挟まれて支持されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機の加飾構造。
  4. 前記被装飾部材は、前記遊技機の遊技盤又は前記遊技盤と別体に構成されてこれに取り付けられた成形部品であり、
    前記成形部品における前記凹凸を備えていない面に、前記装飾用シートが配置されていることを特徴とする請求項1~3の何れかに記載の遊技機の加飾構造。
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