JP2024021937A - 画像読取装置及び画像形成装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 読取ユニットのメンテナンスやジャム処理の際に、シートを検知するための回動部材が破損する可能性を低減することが可能な画像読取装置及びこれを備えた画像形成装置を提供する。【解決手段】 画像形成装置１０１は、読取ユニット３０７と、上方から視て読取ユニット３０７を覆う閉位置と、上方から視て読取ユニット３０７を露出させる開位置と、の間で回動可能であるように筐体３１６に支持される回動ガイド部材５００と、回動可能に設けられたフラグ部材６０１を有するシート検知ユニット６００と、を備える。フラグ部材６０１は、回動ガイド部材５００が開位置に位置する状態で上方から視て当接部６０２が露出する位置に配置されている。当接部６０２は、回動軸部６０３の軸線方向に直交する直交方向について回動軸部６０３から離れるにつれて、軸線方向について互いに近づくように形成された第１傾斜面６０２ａ及び第２傾斜面６０２ｂを有する。【選択図】 図１０

Description

本発明は、シートの画像を読み取る画像読取装置及びこれを備えた画像形成装置に関する。

従来から、複写機等の画像形成装置に搭載される画像読取装置は、原稿トレイに載置された原稿としてのシートを１枚ずつ搬送する自動原稿搬送装置（Ａｕｔｏ Ｄｏｃｕｍｅｎｔ Ｆｅｅｄｅｒ、以下ＡＤＦと呼ぶ）を備えたものが知られている。このようなＡＤＦの内部にシートの画像を読み取る読取ユニットを配置する場合、シートに対向するガラス面の清掃やジャム処理のために、読取ユニットのガラス面が装置外部に露出するようにシート搬送路を開放可能に構成することがある。特許文献１には、読取ユニットのガラス面を装置外部に露出させるために、装置の上面を構成する開閉部材及びＡＤＦのシート搬送路を形成するガイド部材が回動可能である構成が記載されている。

また、ＡＤＦにおいては、搬送の制御やジャム検知のために、シート搬送路中にシートを検知する検知ユニットが配置されたものがある。このような検知ユニットとしては、搬送されるシートに押圧されて回動する回動部材と、回動部材の回動を検出することによってシートを検知するセンサと、を備えたものが知られている（特許文献２）。

特開２００５－１９４０１１号公報 特開２００７－２２７０６号公報

特許文献１のように搬送路を開放可能な構成においては、シート搬送路を開放した際にシートを検知するための回動部材が装置外部に露出する場合がある。このような場合、読取ユニットのメンテナンスやジャム処理の際に、作業者の手や清掃具が回動部材に接触して破損する虞があった。

そこで、本発明は、読取ユニットのメンテナンスやジャム処理の際に、シートを検知するための回動部材が破損する可能性を低減することが可能な画像読取装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。

本発明の一態様は、筐体と、シートが載置される載置部と、前記載置部に載置されたシートを給送する給送部材と、前記給送部材により給送されたシートを搬送路に沿って搬送する搬送部材と、前記搬送部材により搬送されるシートの画像を読み取る読取ユニットと、前記搬送部材により搬送されるシートの上面に対向してシートを案内する第１ガイド面を有し、前記筐体に回動可能に支持される開閉部材と、前記搬送部材により搬送されるシートの下面に対向し、前記第１ガイド面と共に前記搬送路を形成する第２ガイド面を有し、上方から視て前記読取ユニットを覆う第１位置と、上方から視て前記読取ユニットを露出させる第２位置と、の間で回動可能であるように前記筐体に支持されるガイド部材と、回動可能に設けられた回動部材を有し、前記回動部材が前記搬送部材により搬送されるシートに押圧されて回動することによってシートを検知する検知部と、を備え、前記回動部材は、回動軸部と、前記搬送部材により搬送されるシートに当接する当接部と、を有し、前記ガイド部材が前記第２位置に位置する状態で上方から視て前記当接部が露出する位置に配置され、前記当接部は、前記回動軸部の軸線方向に直交する直交方向について前記回動軸部から離れるにつれて、前記軸線方向について互いに近づくように形成された第１面及び第２面を有する、ことを特徴とする画像読取装置である。

また、本発明の別の一態様は、筐体と、シートが載置される載置部と、前記載置部に載置されたシートを給送する給送部材と、前記給送部材により給送されたシートを搬送路に沿って搬送する搬送部材と、前記搬送部材により搬送されるシートの画像を読み取る読取ユニットと、前記搬送部材により搬送されるシートの上面に対向してシートを案内する第１ガイド面を有し、前記筐体に回動可能に支持される開閉部材と、前記搬送部材により搬送されるシートの下面に対向し、前記第１ガイド面と共に前記搬送路を形成する第２ガイド面を有し、上方から視て前記読取ユニットを覆う第１位置と、上方から視て前記読取ユニットを露出させる第２位置と、の間で回動可能であるように前記筐体に支持されるガイド部材と、回動可能に設けられた回動部材を有し、前記回動部材が前記搬送部材により搬送されるシートに押圧されて回動することによってシートを検知する検知部と、を備え、前記回動部材は、回動軸部と、前記搬送部材により搬送されるシートに当接する当接部と、を有し、前記ガイド部材が前記第２位置に位置する状態で上方から視て前記当接部が露出する位置に配置され、前記当接部は、搬送方向における上流側に向かうにつれて、前記回動軸部の軸線方向について互いに近づくように形成された第１面及び第２面を有する、ことを特徴とする画像読取装置である。

本発明によれば、読取ユニットのメンテナンスやジャム処理の際に、シートを検知するための回動部材が破損する可能性を低減することが可能な画像読取装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することができる。

画像形成装置の概略断面図。 画像読取装置の斜視図。 画像読取装置の概略断面図。 開閉カバーが開いた状態のＡＤＦの斜視図。 開閉カバー及び回動ガイド部材が開いた状態のＡＤＦの斜視図。 回動ガイド部材が閉じた状態のＡＤＦの側面図。 回動ガイド部材が開いた状態のＡＤＦの側面図。 読取ユニット及び読取ガイド部材の断面図。 開閉カバー及び回動ガイド部材が開いた状態のＡＤＦの斜視図。 第１の実施形態に係るフラグ部材の当接部近傍の拡大図。 第１の実施形態に係るフラグ部材近傍におけるＡＤＦの断面図。 第１の実施形態に係るフラグ部材の斜視図。 第２の実施形態に係るフラグ部材の当接部近傍の拡大図。 第２の実施形態に係るフラグ部材の斜視図。

［第１の実施形態］
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。ただし、以下の実施形態は本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。

＜画像形成装置＞
まず、図１を用いて、本実施形態に係る画像形成装置１００について説明する。図１は画像形成装置１００を正面から見たときの概略断面図である。

図１に示すように、画像形成装置１００は、画像形成装置本体１０４と、画像形成装置本体１０４の上方に設けられた画像読取装置１０１と、を備えている。画像形成装置１００は、画像読取装置１０１が読み取った画像データ又は画像形成装置１００に通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ等のホスト機器からの画像信号に応じて、トナー像を用紙Ｐに形成する。記録媒体である用紙Ｐとしては、普通紙、プラスチックフィルム、布などのシート材が挙げられる。

画像形成装置本体１０４の内部には、電子写真方式を用いた画像形成部であるＹＭＣＫ各色に対応したレーザースキャナー１０７～１１０及び画像形成ユニット１１１～１１４、定着ユニット１１８を備えている。レーザースキャナー１０７～１１０は、入力された画像信号に応じて、それぞれ対応する画像形成ユニット１１１～１１４が有する感光体に向けてレーザーを照射する。これらの画像形成ユニット１１１～１１４は、中間転写ベルト１１５に沿って配置されている。

画像形成ユニット１１１では、イエローのトナー像が形成され、形成されたイエローのトナー像が中間転写ベルト１１５に一次転写される。画像形成ユニット１１２では、マゼンタのトナー像が形成され、形成されたマゼンタのトナー像が中間転写ベルト１１５に転写されているイエローのトナー像に重ねて一次転写される。画像形成ユニット１１３では、シアンのトナー像が形成され、形成されたシアンのトナー像が中間転写ベルト１１５に転写されているイエロー、マゼンタのトナー像に重ねて一次転写される。画像形成ユニット１１４では、ブラックのトナー像が形成され、形成されたブラックのトナー像が中間転写ベルト１１５に転写されているイエロー、マゼンタ、シアンのトナー像に重ねて一次転写される。

画像形成装置本体１０４の下部には、給紙カセット１０５が正面側へ引き出し可能に配置されている。画像形成装置１００は、給紙カセット１０５に収容されている用紙Ｐを、ピックアップローラ１０６によって、中間転写ベルト１１５と二次転写部１１６とが当接する二次転写ニップ部に向けて給送する。用紙Ｐの搬送時において、画像形成装置１００は、中間転写ベルト１１５上のトナー画像と同期をとって用紙Ｐを搬送する。そして、中間転写ベルト１１５上の多重トナー画像は、二次転写ニップ部において、二次転写部１１６に印加される二次転写バイアス電圧の作用により、用紙Ｐ上に転写される。

二次転写部１１６でトナー像を二次転写された用紙Ｐは、搬送ベルト１１７によって定着ユニット１１８に搬送される。そして、用紙Ｐは、定着ユニット１１８により加熱加圧されることでトナー像が定着し、表面にトナー像を定着された後に、排紙トレイ１１９へ排出される。

なお、本実施形態において、画像形成装置１００は電子写真方式の画像形成手段を備えているが、画像形成手段はこれに限らず、インクジェット方式等の他の画像形成手段であってもよい。

＜画像読取装置＞
次に、画像読取装置１０１について、図２及び図３を用いて説明する。図２は画像読取装置１０１の斜視図であり、図３は画像読取装置１０１の概略断面図である。画像読取装置１０１は、リーダー１０３と、リーダー１０３の上部に設けられたＡＤＦ１０２と、を有する。また、画像読取装置１０１は制御部１０１ａを有しており、制御部１０１ａは後述するシート検知ユニット６００の信号に基づいてＡＤＦ１０２のシートの搬送を制御する。ＡＤＦ１０２は、装置奥側に設けられた不図示のヒンジにより、リーダー１０３に対して回動可能に支持されている。画像読取装置１０１は、リーダー１０３の原稿台ガラス３１８に載置された静止原稿から画像情報を読み取る動作（固定読み動作）と、ＡＤＦ１０２によって原稿としてのシートを搬送しながら画像情報を読み取る動作（流し読み動作）と、を実行可能である。

図３に示すように、リーダー１０３は、原稿が載置される原稿台ガラス３１８と、原稿台ガラス３１８の下方で副走査方向（図中左右方向）に移動しながら原稿台ガラス３１８に載置された原稿の画像情報を読み取る読取ユニット３０６と、を備える。また、リーダー１０３は第１流し読みガラス３１２を有する。読取ユニット３０６は、第１流し読みガラス３１２の下方に停止した状態で、第１流し読みガラス３１２を介して、ＡＤＦ１０２によって搬送される原稿を光学的に走査して画像情報を読み取ることができる。

読取ユニット３０６は、受光素子としてのＣＣＤイメージセンサが実装されたセンサ基板３０９と、原稿に光を照射する光源３１０と、原稿からの反射光を受光素子の結像面に導く複数のミラー３０８と、を有する。

ＡＤＦ１０２は、原稿トレイ２００と、原稿トレイ２００の下方に配置された排出トレイ２０１と、読取ユニット３０７と、を有する。ＡＤＦ１０２には、シートが搬送されるシート搬送路Ｐ１に沿って、給送ローラ３００、分離ローラ対３０１、搬送ローラ対３０２，３０３，３０４及び排出ローラ対３０５が配置されている。原稿トレイ２００は原稿としてのシートが載置される載置部であり、排出トレイ２０１は画像情報が読み取られたシートが排出される排出積載部である。なお、搬送部材としての搬送ローラ対３０３，３０４及び排出ローラ対３０５は、ＡＤＦ１０２の外装及び板金を含む筐体３１６の内部に回転可能に支持されている。また、原稿トレイ２００は、筐体３１６に対して不図示の回動軸を中心に回動可能に構成されており、ユーザーが原稿トレイ２００を上方へ回動させることで、排出トレイ２０１上の原稿を容易に取り出すことが可能である。

読取ユニット３０７は、読取部としての密着型イメージセンサ（Ｃｏｎｔａｃｔ Ｉｍａｇｅ Ｓｅｎｓｏｒ。以下、ＣＩＳ３１１とする）と、第２流し読みガラス３１３と、を有する。第２流し読みガラス３１３は、原稿からの光を透過する第１透明部材であり、ＣＩＳ３１１は、第２流し読みガラス３１３を介してシート搬送路Ｐ１を搬送される原稿の画像情報を読み取る。また、読取ユニット３０７は、回動軸３１４を介してＡＤＦ１０２の筐体３１６に回動可能に支持されている。

ユーザーが原稿トレイ２００に原稿束をセットして不図示の操作部を介して読取動作の開始を指示すると、給送部材としての給送ローラ３００により最上位の原稿から順にシート搬送路Ｐ１へ繰り出される。繰出された原稿は、分離ローラ対３０１によって１枚ずつ分離され、搬送ローラ対３０２，３０３，３０４を順に受け渡されながらシート搬送路Ｐ１を搬送される。そして、第１流し読みガラス３１２を原稿が通過する際に、読取ユニット３０６によって原稿の第１面（表面）の画像情報が読み取られる。同様に、第２流し読みガラス３１３を通過する際に、読取ユニット３０７によって原稿の第１面とは反対の第２面（裏面）の画像情報が読み取られる。画像情報が読み取られた原稿は、排出部材としての排出ローラ対３０５によってＡＤＦ１０２の外部に排出され、排出トレイ２０１上に積載される。なお、原稿の第１面とは、原稿が原稿トレイ２００に載置された状態における上面であり、原稿の第２面とは、原稿が原稿トレイ２００に載置された状態における下面である。

ＡＤＦ１０２は、装置の上面を構成する開閉カバー３１５を備えている。開閉部材としての開閉カバー３１５は、回動軸３１９を介してＡＤＦ１０２の筐体３１６に回動可能（開閉可能）に支持されている。開閉カバー３１５には、後述する回動ガイド部材５００の下側ガイド５００ａと共にシート搬送路Ｐ１を形成する上側ガイド３１５ａが設けられている。ここで、上側ガイド３１５ａは、給送ローラ３００により給送されたシートの上面に対向してシートを案内する第１ガイド面である。また、下側ガイド５００ａは、給送ローラ３００により給送されたシートの下面に対向してシートを案内する第２ガイド面である。開閉カバー３１５は、閉位置（図２に示す位置）において、不図示のロック機構によって筐体３１６に対して固定される。ユーザーが開閉カバー３１５を開く際に、開閉レバー３１５ｂを上方へ引き上げると不図示のロック機構が解除されて開閉カバー３１５を開くことが可能となる。

開閉カバー３１５が閉じた状態において、回動ガイド部材５００は開閉カバー３１５によって上方を覆われている。また、開閉カバー３１５には、給送ローラ３００、分離ローラ対３０１及び搬送ローラ対３０２の一方（図中上側）のローラが設けられている。従って、開閉カバー３１５が閉位置から上方に回動して開位置に移動すると、シート搬送路Ｐ１の一部が開放されて回動ガイド部材５００がＡＤＦ１０２の外部に露出し、後述するように、回動ガイド部材５００を回動させることが可能な状態となる。

＜ガラスの清掃について＞
画像読取装置１０１が流し読み動作を繰り返す間に、第１流し読みガラス３１２及び第２流し読みガラス３１３に紙粉等の塵埃や原稿に付着していたのり・インク等の汚れからなる異物が付着する場合がある。第１流し読みガラス３１２及び第２流し読みガラス３１２における読取ユニット３０６，３０７の読取範囲内に異物が付着した状態で流し読み動作を行うと、異物に対応する位置に本来の原稿には存在しないスジ状の画像が読み取られてしまう。これは、第１流し読みガラス３１２及び第２流し読みガラス３１３に付着した異物によって読取ユニット３０６，３０７による読取時の光路が遮られて影となることによって生じる現象（以下、画像スジと呼ぶ）である。

画像スジの発生を解消するには、第１流し読みガラス３１２及び第２流し読みガラス３１３を適宜清掃して原因である異物を除去することが有効である。リーダー１０３の読取ユニット３０６については、ＡＤＦ１０２をリーダー１０３から上方に回動させることで第１流し読みガラス３１２が露出するため、ユーザーは上方から清掃を行うことができる。一方、ＡＤＦ１０２の読取ユニット３０７は筐体３１６の内部に配置されている。図３に示すように、本実施形態では、読取ユニット３０７は回動ガイド部材５００の下方であってＵ字状に湾曲したシート搬送路Ｐ１の内側の領域に配置されている。そのため、第２流し読みガラス３１３を装置外部へ露出させるための構成（第２流し読みガラス３１３へのアクセスを可能とする手段）が必要となる。そこで、本実施形態においては、回動ガイド部材５００及び読取ユニット３０７のそれぞれを筐体３１６に対して回動可能に構成し、読取ユニット３０７の第２流し読みガラス３１３をＡＤＦ１０２の外部へ露出することを可能にする。

図４は、開閉カバー３１５が開いた状態の画像読取装置１０１の斜視図である。図５は、開閉カバー３１５及び回動ガイド部材５００が開いた状態の画像読取装置１０１の斜視図である。上述したように、開閉カバー３１５が閉状態であるとき、開閉カバー３１５は回動ガイド部材５００の上方を覆っている。一方で、図４に示すように、開閉カバー３１５が開状態であるとき、シート搬送路Ｐ１の一部が開放され、回動ガイド部材５００が上方から視て装置外部に露出する。

本実施形態において、回動ガイド部材５００は、シート搬送方向に直交する幅方向に延びる回動軸５０２を介してＡＤＦ１０２の筐体３１６に回動可能に支持されている。ここで、幅方向は、読取ユニット３０６，３０７の主走査方向に沿った方向である。回動ガイド部材５００は、上方から視て読取ユニット３０７を覆う閉位置（図４に示す位置、第１位置）と、上方から視て読取ユニット３０７を装置外部へ露出させる開位置（図５に示す位置、第２位置）と、の間で回動可能である。一方で、回動ガイド部材５００の下側ガイド５００ａに連続してシートを案内する固定ガイド部材５０７は、ＡＤＦ１０２の筐体３１６に固定されている。図４に示すように、固定ガイド部材５０７は、下側ガイド５００ａの下流端に隣接し、上側ガイド３１５ａに対向してシート搬送路Ｐ１を形成するガイド面である。

また、読取ユニット３０７は、回動ガイド部材５００の回動に連動して回動するように構成される。図６は回動ガイド部材５００が閉状態であるときのＡＤＦ１０２の側面図であり、図７は回動ガイド部材５００が開状態であるときのＡＤＦ１０２の側面図である。なお、図６及び図７において、説明に不要な部分は省略している。ＡＤＦ１０２は、読取ユニット３０７を回動させるためのアーム部材５０１を有している。連動部材としてのアーム部材５０１は、回動ガイド部材５００の回動に伴って回動軸５０２を中心に回動可能に設けられている。ユーザーが回動ガイド部材５００を矢印Ａの方向に回動させると、アーム部材５０１も矢印Ａの方向へ回動する。アーム部材５０１が所定の角度だけ回動すると、アーム部材５０１は読取ユニット３０７に当接する。そして、読取ユニット３０７は、アーム部材５０１によって持ち上げられるようにして、回動軸３１４を中心に矢印Ｂの方向へ回動する。以上の操作により、読取ユニット３０７の第２流し読みガラス３１３がＡＤＦ１０２の外部に露出し、ユーザーは第２流し読みガラス３１３を不織布等の清掃具によって清掃することが可能となる。さらに、回動ガイド部材５００が開状態になり読取ユニット３０７が回動した状態において、ユーザーは後述する保護ガラス４０４を清掃することも可能である。

＜読取ユニットの構成＞
次に、図８を用いて、読取ユニット３０７の構成について詳細に説明する。図８は、読取ユニット３０７及び読取ガイド４０３の断面図である。読取ユニット３０７は第１のケース部材４００及び第２のケース部材４０１を有し、第１のケース部材４００と第２のケース部材４０１によってＣＩＳ３１１が格納されている。第１のケース部材４００のシート搬送路Ｐ１側の面には、搬送されたシートの画像情報を読み取るために開口部４０２が設けられており、開口部４０２を覆うように第２流し読みガラス３１３が第１のケース部材４００に取り付けられている。

一方、第２流し読みガラス３１３に対向する位置には、読取ガイド４０３が設けられている。読取ガイド４０３は、筐体３１６に固定されており、第２流し読みガラス３１３に対向してシートを案内するガイド面を有する。読取ガイド４０３には、白色シート４０５と保護ガラス４０４が設けられている。白色シート４０５は、読取ユニット３０７が原稿の画像情報を読取る前に、ＣＩＳ３１１のシェーディング補正を行うための白色基準部材である。保護ガラス４０４は、白色シート４０５の表面に傷が生じることを防止するための第２透明部材である。

＜シート検知ユニット＞
次に、シート検知ユニット６００について説明する。図９は、開閉カバー３１５及び回動ガイド部材５００が開状態であり、且つ、読取ユニット３０７が回動した状態のＡＤＦ１０２の斜視図であり、図５に示す状態のＡＤＦ１０２を別の角度から視た図面である。図１０は、フラグ部材６０１の当接部６０２近傍の拡大図である。図１１は、ＡＤＦ１０２のフラグ部材６０１近傍の断面図である。図１２は、シート検知ユニット６００の斜視図である。

ＡＤＦ１０２は、搬送されるシートを検知するための検知部としてのシート検知ユニット６００を有する。シート検知ユニット６００は、シート搬送路Ｐ１における読取ユニット３０７の読取位置と排出ローラ対３０５との間の検知位置において、シートを検知する排出センサである。図１２に示すように、シート検知ユニット６００は、搬送されるシートに押圧されて回動する回動部材であるフラグ部材６０１と、フラグ部材６０１の回動を検知するセンサであるフォトインタラプタ６１０と、を有している。フラグ部材６０１は、主走査方向に延びる回動軸部６０３と、回動軸部６０３から軸線方向Ｃ（主走査方向）に直交する直交方向Ｄに延びるように形成された当接部６０２と、遮光部６０４と、フランジ部６０５，６０６と、を有している。当接部６０２は、シート搬送路Ｐ１において搬送されるシートに当接する。遮光部６０４は、フォトインタラプタ６１０の発光部６１１と受光部６１２との間の光路を遮る。フランジ部６０５，６０６は、筐体３１６に設けられた不図示の規制部に当接することによって、フラグ部材６０１が主走査方向に移動することを規制する。フォトインタラプタ６１０は、フラグ部材６０１の遮光部６０４により光路を遮られた状態と、遮光部６０４により光路を遮られていない状態とによって、制御部１０１ａに送信する信号のＯＮ／ＯＦＦが切り替わる。

図１１に示すように、ＡＤＦ１０２は、読取ユニット３０７と排出ローラ対３０５との間においてシート搬送路Ｐ１を形成する搬送ガイド５０８，５０９を有している。搬送ガイド５０８は、搬送方向において保護ガラス４０４の下流側に隣接して設けられた第４ガイド面であり、読取ユニット３０７により読み取られたシートの第２面とは反対側の第１面に対向してシートを案内するガイド面である。一方で、搬送ガイド５０９は、回動ガイド部材５００の下側ガイド５００ａとは反対側に設けられた第３ガイド面であり、回動ガイド部材５００が閉状態のときに搬送ガイド５０８に対向するように位置する。

フラグ部材６０１は、当接部６０２が搬送ガイド５０８に形成された開口部５０８ａからシート搬送路Ｐ１に突出するように配置されている。また、フラグ部材６０１は、開閉カバー３１５及び回動ガイド部材５００が開状態のときに、上方から視て当接部６０２がＡＤＦ１０２の外部に露出する位置に配置されている。また、当接部６０２は、搬送方向において保護ガラス４０４の下流側に配置されている。搬送ローラ対３０４により搬送されるシートの先端は、読取ユニット３０７の読取位置を通過した後に、当接部６０２に当接する。図１１に示すように、当接部６０２はシートに押圧されることによって搬送方向の下流側に倒れるようにして回動軸部６０３を中心に回動する。このとき、回動軸部６０３が回転することにより、フラグ部材６０１の遮光部６０４はフォトインタラプタ６１０の光路を遮らない位置へ移動する。これにより、フォトインタラプタ６１０の出力信号が切り替わり、シート検知ユニット６００はシートを検知することが可能である。

次に、当接部６０２の形状について説明する。図１２に示すように、当接部６０２には、搬送方向に沿った方向に延びる第１傾斜面６０２ａ（第１面）及び第２傾斜面６０２ｂ（第２面）が形成されている。第１傾斜面６０２ａ及び第２傾斜面６０２ｂは、軸線方向Ｃ及び直交方向Ｄの両方に対して傾斜した平面であり、直交方向Ｄについて回動軸部６０３から離れるに従って、軸線方向Ｃについて互いに近づくように傾斜している。さらに、当接部６０２には、第１傾斜面６０２ａ及び第２傾斜面６０２ｂの搬送方向における上流側において、第１傾斜面６０２ａと第２傾斜面６０２ｂとを滑らかに接続する接続面６０２ｃが形成されている。接続面６０２ｃは、当接部６０２におけるシートが当接する面である。接続面６０２ｃは、第１傾斜面６０２ａの上流側から連続する曲面部と、第２傾斜面６０２ｂの上流側から連続する曲面部と、それら２つの曲面部から連続する平面部と、により構成される。第１傾斜面６０２ａ及び第２傾斜面６０２ｂは回動軸部６０３から離れるほど互いに近づくように傾斜しているため、接続面６０２ｃの軸線方向Ｃにおける幅は回動軸部６０３から離れるほど小さくなる。つまり、当接部６０２は先端に向かって細くなるような形状であり、当接部６０２の形状は搬送方向から視て略三角形である。

ところで、図９に示すように、フラグ部材６０１は、開閉カバー３１５及び回動ガイド部材５００が開状態のときに、上方から視て当接部６０２がＡＤＦ１０２の外部に露出する位置に配置されている。上述したように、開閉カバー３１５及び回動ガイド部材５００が開状態のときに、ユーザーは第２流し読みガラス３１３や保護ガラス４０４を清掃することが可能である。例えば、ユーザーは不織布を清掃したい箇所に押し付けて主走査方向に動かすことで、第２流し読みガラス３１３や保護ガラス４０４を清掃する。このとき、ユーザーの手がフラグ部材６０１の当接部６０２に接触する場合がある。しかしながら、本実施形態においては、第１傾斜面６０２ａや第２傾斜面６０２ｂに主走査方向の力が加わった場合に、フラグ部材６０１はシートを検知するときと同じ方向に回動する。つまり、フラグ部材６０１は、当接部６０２に軸線方向Ｃに沿った方向の力が加わった際に退避可能であるように構成されている。これにより、ユーザーが第２流し読みガラス３１３や保護ガラス４０４を清掃する際に、フラグ部材６０１が破損する可能性を低減することが可能である。

なお、本実施形態において、第１傾斜面６０２ａや第２傾斜面６０２ｂは平面であるが、第１傾斜面６０２ａや第２傾斜面６０２ｂは曲面のような平面以外の形状であってもよい。

［第２の実施形態］
次に、本発明に係る第２の実施形態について図１３及び図１４を参照して説明する。第２の実施形態は、第１の実施形態に対してフラグ部材６０１の当接部６０２の形状のみを変更した構成であるため、第１の実施の形態と同様の構成については、説明を省略する。

図１４は、第２の実施形態に係るシート検知ユニット６００の回動部材としてのフラグ部材７０１である。フラグ部材７０１は、主走査方向に延びる回動軸部７０３と、回動軸部７０３の軸線方向Ｃに直交する直交方向Ｄに延びる当接部７０２と、遮光部７０４と、フランジ部７０５，７０６と、を有している。当接部７０２は、シート搬送路Ｐ１において搬送されるシートに当接する。遮光部７０４は、フォトインタラプタ６１０の発光部６１１と受光部６１２との間の光路を遮る。フランジ部７０５，７０６は、筐体３１６に設けられた不図示の規制部に当接することによって、フラグ部材７０１が主走査方向に移動することを規制する。

当接部７０２には、直交方向Ｄに延びる第１傾斜面７０２ａ（第１面）及び第２傾斜面７０２ｂ（第２面）が形成されている。図１３に示すように、第１傾斜面７０２ａ及び第２傾斜面７０２ｂは、搬送方向に対して傾斜した平面であり、搬送方向において上流側に向かうほど互いに近づくように傾斜している。さらに、当接部７０２には、第１傾斜面７０２ａ及び第２傾斜面７０２ｂの搬送方向上流側において、第１傾斜面７０２ａと第２傾斜面７０２ｂとを滑らかに接続する接続面７０２ｃが形成されている。接続面７０２ｃは、当接部７０２におけるシートが当接する面である。接続面７０２ｃは、第１傾斜面７０２ａの上流側から連続する曲面部と、第２傾斜面７０２ｂの上流側から連続する曲面部と、それら２つの曲面部から連続する平面部と、により構成される。直交方向Ｄから視て、当接部７０２の形状は略三角形となっている。

図１３に示すように、フラグ部材７０１は、開閉カバー３１５及び回動ガイド部材５００が開状態のときに、上方から視て当接部７０２がＡＤＦ１０２の外部に露出する位置に配置されている。このような構成において、第１傾斜面７０２ａや第２傾斜面７０２ｂに主走査方向の力が加わった場合に、フラグ部材７０１はシートを検知するときと同じ方向に回動する。これにより、第１の実施形態と同様に、ユーザーが第２流し読みガラス３１３や保護ガラス４０４を清掃する際に、フラグ部材７０１が破損する可能性を低減することが可能である。

１００ 画像形成装置
１０１ 画像読取装置
１０２ ＡＤＦ
１０３ リーダー
３０６，３０７ 読取ユニット
３１２ 第１流し読みガラス
３１３ 第２流し読みガラス
３１５ 開閉カバー
５００ 回動ガイド部材
６００ シート検知ユニット
６０１，７０１ フラグ部材
６０２，７０２ 当接部
６０２ａ，７０２ａ 第１傾斜面
６０２ｂ，７０２ｂ 第２傾斜面

Claims (11)

1. 筐体と、
   シートが載置される載置部と、
   前記載置部に載置されたシートを給送する給送部材と、
   前記給送部材により給送されたシートを搬送路に沿って搬送する搬送部材と、
   前記搬送部材により搬送されるシートの画像を読み取る読取ユニットと、
   前記搬送部材により搬送されるシートの上面に対向してシートを案内する第１ガイド面を有し、前記筐体に回動可能に支持される開閉部材と、
   前記搬送部材により搬送されるシートの下面に対向し、前記第１ガイド面と共に前記搬送路を形成する第２ガイド面を有し、上方から視て前記読取ユニットを覆う第１位置と、上方から視て前記読取ユニットを露出させる第２位置と、の間で回動可能であるように前記筐体に支持されるガイド部材と、
   回動可能に設けられた回動部材を有し、前記回動部材が前記搬送部材により搬送されるシートに押圧されて回動することによってシートを検知する検知部と、
   を備え、
   前記回動部材は、回動軸部と、前記搬送部材により搬送されるシートに当接する当接部と、を有し、前記ガイド部材が前記第２位置に位置する状態で上方から視て前記当接部が露出する位置に配置され、
   前記当接部は、前記回動軸部の軸線方向に直交する直交方向について前記回動軸部から離れるにつれて、前記軸線方向について互いに近づくように形成された第１面及び第２面を有する、
   ことを特徴とする画像読取装置。
2. 前記第１面及び前記第２面は、前記直交方向及び前記軸線方向に対して傾斜した方向に延びる平面である、
   ことを特徴とする請求項１に記載の画像読取装置。
3. 前記当接部は、搬送方向における上流側において前記第１面と前記第２面とを接続し、前記搬送部材により搬送されるシートに当接する接続面を有し、
   前記接続面の前記軸線方向における幅は、前記直交方向について前記回動軸部から離れるほど小さくなる、
   ことを特徴とする請求項１に記載の画像読取装置。
4. 前記検知部は、発光部と受光部とを有するセンサを有し、
   前記回動部材は、前記発光部と前記受光部との間の光路を遮る遮光部を有する、
   ことを特徴とする請求項１に記載の画像読取装置。
5. 前記読取ユニットにより画像を読み取られたシートを排出する排出部材を備え、
   前記検知部は、前記搬送路における前記読取ユニットの読取位置と前記排出部材との間の検知位置においてシートを検知する、
   ことを特徴とする請求項１に記載の画像読取装置。
6. 前記読取ユニットは、シートからの光を透過する透明部材を有し、前記ガイド部材が前記第２位置に位置する状態で上方から視て前記透明部材が露出するように回動可能である、
   ことを特徴とする請求項１に記載の画像読取装置。
7. 前記透明部材は、第１透明部材であり、
   前記筐体は、前記読取ユニットがシェーディング補正を行うための白色基準部材と、前記搬送路に対して前記白色基準部材を覆う第２透明部材と、を有し、
   前記回動部材は、前記当接部がシート搬送方向において前記第２透明部材よりも下流側に位置するように配置されている、
   ことを特徴とする請求項６に記載の画像読取装置。
8. 前記ガイド部材は、前記第２ガイド面の反対側に、シートを案内する第３ガイド面を有し、
   前記筐体は、前記シート搬送方向において前記第２透明部材の下流側に隣接して設けられ、前記第３ガイド面と共に前記搬送路を形成する第４ガイド面を有し、
   前記当接部は、前記第４ガイド面に形成された開口部から前記搬送路に突出するように配置されている、
   ことを特徴とする請求項７に記載の画像読取装置。
9. 前記ガイド部材の回動に連動して前記読取ユニットを回動させる連動部材を備える、
   ことを特徴とする請求項６に記載の画像読取装置。
10. 筐体と、
    シートが載置される載置部と、
    前記載置部に載置されたシートを給送する給送部材と、
    前記給送部材により給送されたシートを搬送路に沿って搬送する搬送部材と、
    前記搬送部材により搬送されるシートの画像を読み取る読取ユニットと、
    前記搬送部材により搬送されるシートの上面に対向してシートを案内する第１ガイド面を有し、前記筐体に回動可能に支持される開閉部材と、
    前記搬送部材により搬送されるシートの下面に対向し、前記第１ガイド面と共に前記搬送路を形成する第２ガイド面を有し、上方から視て前記読取ユニットを覆う第１位置と、上方から視て前記読取ユニットを露出させる第２位置と、の間で回動可能であるように前記筐体に支持されるガイド部材と、
    回動可能に設けられた回動部材を有し、前記回動部材が前記搬送部材により搬送されるシートに押圧されて回動することによってシートを検知する検知部と、
    を備え、
    前記回動部材は、回動軸部と、前記搬送部材により搬送されるシートに当接する当接部と、を有し、前記ガイド部材が前記第２位置に位置する状態で上方から視て前記当接部が露出する位置に配置され、
    前記当接部は、搬送方向における上流側に向かうにつれて、前記回動軸部の軸線方向について互いに近づくように形成された第１面及び第２面を有する、
    ことを特徴とする画像読取装置。
11. 請求項１乃至１０のいずれか１項に記載の画像読取装置と、
    前記読取ユニットが読み取った画像に基づいて記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、を備える、
    ことを特徴とする画像形成装置。

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