JP2024001745A - 成膜方法及び成膜装置 - Google Patents

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【課題】金属含有アルミニウム酸化膜の、ウェットエッチングに関する特性をより改善することが可能な技術を提供する。【解決手段】成膜方法は、基板上に、アルミニウム以外の金属を含むアルミニウム酸化膜を成膜する成膜工程と、還元性ガスのプラズマを用いて、前記アルミニウム酸化膜を改質する改質工程と、改質された前記アルミニウム酸化膜の表面層を除去する除去工程とを含む。【選択図】図2

Description

本開示は、成膜方法及び成膜装置に関するものである。
エッチングストップ層として、様々な膜が使用されている。例えば、特許文献1には、アルミニウム酸化膜をエッチングストップ層として用いて、コンタクトホールを形成する技術を開示する。
特開2001-257262号公報
本開示においては、アルミニウム以外の金属を含むアルミニウム酸化膜の、ウェットエッチングに関する特性をより改善することが可能な技術を提供する。
本開示の一態様による成膜方法は、基板上に、アルミニウム以外の金属を含むアルミニウム酸化膜を成膜する成膜工程と、還元性ガスのプラズマを用いて、前記アルミニウム酸化膜を改質する改質工程と、改質された前記アルミニウム酸化膜の表面層を除去する除去工程とを含む。
本開示によれば、金属含有アルミニウム酸化膜の、ウェットエッチングに関する特性をより改善することが可能な技術を提供する。
図1は、本開示の実施形態を創作するに至る背景を説明するための説明図である。 図2は、本開示の実施形態に係る成膜方法の流れを説明するための説明図である。 図3は、本開示の実施形態に係る成膜方法の例を説明するための説明図である。 図4は、本開示の実施形態に係る成膜装置の概略構成の例を示す図である。 図5は、金属含有アルミニウム酸化膜の表面からの深さに対するエッチングレートの変化の結果を示す図である。 図6は、EKC265を用いたウェットエッチングにおけるエッチングレートの比較結果を示す図である。 図7は、本開示の実施形態に係る他の成膜方法の流れを説明するための説明図である。 図8は、本開示の実施形態に係る他の成膜方法の例を説明するための説明図である。 図9は、本開示の実施形態に係る成膜装置の他の一例を示す概略構成図である。
以下、図面を参照して、本願の開示する成膜方法の実施形態について詳細に説明する。なお、本実施形態により、開示する成膜方法が限定されるものではない。また、本明細書及び図面においては、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。さらに、本明細書及び図面においては、実質的に同一又は類似の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合がある。ただし、実質的に同一又は類似の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。
また、以下の説明で参照される図面は、本開示の一実施形態の説明とその理解を促すための図面であり、わかりやすくするために、図中に示される形状や寸法、比などは実際と異なる場合がある。さらに、図中に示される構成は、以下の説明と公知の技術を参酌して適宜、設計変更することができる。
<<背景>>
まずは、図1を参照して、本開示の実施形態を説明する前に、本発明者らが本開示の実施形態を創作するに至る背景について説明する。図1は、本開示の実施形態を創作するに至る背景を説明するための説明図であり、詳細には、本発明者らがこれまで検討を行っていた比較例の半導体の製造方法を説明するための図である。
半導体デバイスの製造(例えば、配線工程)においては、例えば、金属配線層上に形成された誘電体層(例えば、低誘電体層)にトレンチやホールを形成することにより、金属配線層へのコンタクトを設けることがある。このようなトレンチやホールを形成する際のエッチングから上記金属配線層を保護するために、金属配線層上にエッチングストップ層を形成することがある。さらに、当該エッチングストップ層としては、エッチング選択性があり、高密度、且つ、低誘電率な膜であるアルミニウム酸化膜(Al)が用いられることが多い。
ところで、金属配線層上にエッチングストップ層としてアルミニウム酸化膜を形成した場合、ドライエッチングを用いて誘電体層をエッチングする工程において、当該アルミニウム酸化膜はダメージを受けることとなる。そして、ドライエッチングによるダメージにより、アルミニウム酸化膜は、ウェットエッチングされ易くなる。そのため、エッチングダメージを受けたアルミニウム酸化膜と、エッチングダメージを受けていないアルミニウム酸化膜とは、ウェットエッチングにおけるエッチングレートが異なることとなる。その結果、誘電体層をドライエッチングする工程の後に、アルミニウム酸化膜をウェットエッチングして、ホール等を形成しようとする際には、エッチングレートの差異の程度によっては、ホール等を所望の形状に形成することが難しいことがある。
詳細には、本発明者らがこれまで検討を行っていた比較例の半導体の製造方法においては、例えば、図1に示すような流れで、表面の一部に配線層(金属層)102が設けられた半導体基板Wにコンタクトホールを形成する。具体的には、まずは、配線層102が設けられた半導体基板Wの上に、アルミニウム酸化膜104a、シリコン酸化膜(SiO)(又は、炭素含有シリコン酸化膜(SiOC))106、アルミニウム酸化膜108a及び低誘電体層110を順次積層する。次に、図1の左側に示すように、ドライエッチングにより、配線層102の上方に位置する低誘電体層110、アルミニウム酸化膜108a及びシリコン酸化膜106を貫通するようにホール120を形成する。さらに、図1の右側上段に示すように、ウェットエッチングにより、配線層102の上のアルミニウム酸化膜104aを除去する。このようにして、配線層102と電気的に接続するためのコンタクトホールを形成することができる。
ドライエッチングにより、ホール120から露出したアルミニウム酸化膜104aは、エッチングダメージを受けることとなる。そのため、ダメージを受けたアルミニウム酸化膜104aは、ウェットエッチングの際にはエッチングされ易くなる。一方、ドライエッチングによりエッチングダメージを受けていない、ホール120の側壁を構成するアルミニウム酸化膜104a、108aについては、ウェットエッチングがされ難い。すなわち、図1のアルミニウム酸化膜104aの露出部分と側壁を構成するアルミニウム酸化膜104a、108aとは、ウェットエッチングにおけるエッチングレートが異なることとなる。
本発明者らがこれまで検討していた比較例の製造方法においては、ダメージを受けたアルミニウム酸化膜104aの露出部分とダメージを受けていない側壁を構成するアルミニウム酸化膜104a、108aとのウェットエッチングレートの差異を利用する。このような差異を利用することにより、等方的にエッチングされるウェットエッチングにおいて、ホール120の側壁がえぐられる現象(サイドエッチング)の発生を抑えている。一方、ダメージを受けたアルミニウム酸化膜104aの露出部分とダメージを受けていない側壁を構成するアルミニウム酸化膜104a、108aとのエッチングレートの差異が小さい場合には、ウェットエッチング時に、ホール120の側壁のアルミニウム酸化膜104a、108aもエッチングされてしまう。このような場合、図1の右側下段に示すように、ホール120の側壁がえぐられることがあり、すなわち、ホール120を所望の形状に形成することが難しい。従って、半導体デバイスの製造においては、このようなホール120の側壁がえぐられる現象(過剰なサイドエッチング)の発生を抑えるために、ドライエッチングのダメージ有無によるウェットエッチングレートの差異が大きいことが好ましい。
また、本発明者らは、エッチングストップ層のドライエッチングに対するエッチング耐性をより向上させるために、アルミニウム酸化膜の代わりに、金属(X)を含有するアルミニウム酸化膜(AlXO)を用いることを検討していた。ここで、金属(X)を含有するアルミニウム酸化膜(AlXO)とは、金属(X)の酸化物を含有するアルミニウム酸化膜、または、金属(X)とアルミニウムとの酸化膜であり、金属(X)の酸化膜とアルミニウム酸化膜との積層膜も含む。なお、含有する金属(X)の詳細については、後述する。金属含有アルミニウム酸化膜(AlXO)は、金属(X)を含有しないアルミニウム酸化膜と比べて、ドライエッチング耐性が向上することから、ドライエッチングによってエッチングされ難いものの、ウェットエッチングされ易い。さらに、本発明者らの検討によると、金属含有アルミニウム酸化膜の、ドライエッチングによるエッチングダメージの有無に起因するウェットエッチングレートの差異(ウェットエッチングレートの比)は、金属を含有しないアルミニウム酸化膜と比べて小さくなることがわかった。従って、図1を用いて説明したようなコンタクトホールを形成する際に、エッチングストップ層として金属含有アルミニウム酸化膜を用いた場合には、上記ウェットエッチングレートの差異が小さい。そのため、図1の右側下段に示すようなホール120の側壁がえぐられる現象が発生する蓋然性が高い。その結果、エッチングストップ層として金属含有アルミニウム酸化膜を用いた場合には、ホール120を所望の形状に形成することが難しい。
そこで、本発明者らは、金属含有アルミニウム酸化膜のエッチングストップ層としての機能特性を改善するために鋭意検討を行った。鋭意検討を進める中、本発明者らは、ドライエッチングのダメージの有無によるウェットエッチングレートの比を増加させる効果をより大きくするため、ドライエッチング前に金属含有アルミニウム酸化膜の改質を行うことを着想した。そして、このような本発明者らの着想に基づいて、以下に説明する本開示の実施形態は創作された。詳細には、本発明者らは、本開示の実施形態として以下のような成膜方法を創作した。本開示の実施形態に係る成膜方法は、基板上に、アルミニウム以外の金属を含むアルミニウム酸化膜を成膜する成膜工程と、還元性ガスのプラズマを用いて、上記アルミニウム酸化膜を改質する改質工程とを含む。さらに、本開示の実施形態に係る成膜方法は、改質された上記アルミニウム酸化膜の表面層を除去する除去工程を含む。
このような本開示の実施形態によれば、金属含有アルミニウム酸化膜の、ドライエッチング時のエッチングダメージの有無に起因する、ウェットエッチングレートの差異(ウェットエッチングレートの比)を大きくすることができる。従って、本実施形態によれば、金属含有アルミニウム酸化膜のエッチングストップ層としての機能特性が改善され、例えば、半導体デバイスの製造においてホール120の側壁がえぐられる現象の発生を抑え、ホール120を所望の形状に形成することが容易となる。以下、本開示の実施形態の詳細を順次説明する。
<<実施形態>>
<成膜方法の概要>
まずは、図2及び図3を参照して、本開示の実施形態に係る成膜方法の流れについて説明する。図2は、本開示の実施形態に係る成膜方法の流れを説明するための説明図であり、図3は、本開示の実施形態に係る成膜方法の例を説明するための説明図である。
図2に示すように、本開示の実施形態に係る成膜方法は、金属含有アルミニウム酸化膜を成膜する成膜工程(ステップS1)と、還元性ガスのプラズマを用いて上記金属含有アルミニウム酸化膜を改質する改質工程(ステップS2)とを含む。さらに、本開示の実施形態に係る成膜方法は、改質された上記金属含有アルミニウム酸化膜の表面層を除去する除去工程(ステップS3)を含む。詳細には、成膜工程(ステップS1)は、図3の左側に示すように、基板W上に金属含有アルミニウム酸化膜104を成膜する。また、改質工程(ステップS2)は、図3の右側上段に示すように、還元性ガスのプラズマを用いて上記金属含有アルミニウム酸化膜104を改質する。さらに、除去工程(ステップS3)は、図3の右側下段に示すように、改質された上記金属含有アルミニウム酸化膜104の表面層114を除去する。以下、本開示の実施形態の成膜方法の各工程の詳細について順次説明する。
<成膜工程>
(金属含有アルミニウム酸化膜について)
まずは、本開示の実施形態に係る成膜方法における成膜工程について説明する。ここでは、最初に、本実施形態における金属含有アルミニウム酸化膜104に含まれる金属の詳細について説明する。本実施形態においては、金属含有アルミニウム酸化膜104に含まれる金属は、ドライエッチングの耐性が良好であり、ウェットエッチングが容易であることが好ましい。さらに、本実施形態においては、金属含有アルミニウム酸化膜104に含まれる金属は、CVD(chemical vapor deposition)法、ALD(Atomic Layer Deposition)法等で、アルミニウム酸化膜を形成することができる金属であることが好ましい。
詳細には、エッチング反応において発生する金属フッ化物の沸点が高い金属は、エッチングが進み難い傾向があると言われている。従って、金属フッ化物の沸点が高い金属は、ドライエッチングの耐性が良好であることが期待される。そこで、本実施形態においては、金属含有アルミニウム酸化膜(AlXO)104に含まれる金属(X)は、その金属フッ化物の沸点が、例えば950℃以上であることが好ましい。
また、酸に溶け易い、又は、水に微量に溶ける金属酸化物は、ウェットエッチングが容易であることが期待される。そこで、本実施形態においては、金属含有アルミニウム酸化膜104に含まれる金属は、その酸化物が、酸・アルカリに可溶であり、且つ、水に容易に溶け過ぎないことが好ましい。
さらに、本実施形態においては、金属含有アルミニウム酸化膜104に含まれる金属は、これまでアルミニウム以外の金属を含有しないアルミニウム酸化膜104の成膜で使用されていたCVD法でアルミニウム酸化膜を形成することができることが好ましい。もしくは、本実施形態においては、金属含有アルミニウム酸化膜104に含まれる金属は、これまでアルミニウム以外の金属を含有しないアルミニウム酸化膜104の成膜で使用されていたALD法でアルミニウム酸化膜を形成することができることが好ましい。
従って、本実施形態においては、金属含有アルミニウム酸化膜(AlXO)104は、ドライエッチングの耐性が良好であり、ウェットエッチングが容易であり、且つ、CVD法、ALD法でアルミニウム酸化膜を形成することができる金属(X)を少なくとも1つ含むことが好ましい。このような金属(X)としては、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、インジウム(In)、ランタン(La)、ハフニウム(Hf)を挙げることができる。なお、本実施形態における金属含有アルミニウム酸化膜(AlXO)104は、上述した金属(X)を複数種含んでいてもよい。また、これらの金属(X)は、金属含有アルミニウム酸化膜(AlXO)104に対して所望する特性に応じて、その含有量を調整することが好ましく、例えばX/(Al+X)=5%~20%程度とすることができる。
(成膜装置について)
本開示の実施形態に係る成膜工程においては、例えば、CVD法又はALD法により金属含有アルミニウム酸化膜104を成膜することができる。以下、本実施形態に係る成膜工程で使用される成膜装置の一例について説明する。
図4を参照して、本実施形態に係る成膜方法の実施に用いる成膜装置100について説明する。図4は、本開示の実施形態に係る成膜装置100の概略構成の例を示す図である。図4に示す成膜装置100は、容量結合型プラズマ(CCP)処理装置である。成膜装置100は、チャンバ1と、チャンバ1内で基板Wを水平に支持するサセプタ(載置台)2と、チャンバ1内に処理ガスをシャワー状に供給するためのシャワーヘッド3とを有する。また、成膜装置100は、チャンバ1の内部を排気する排気部4と、シャワーヘッド3に処理ガスを供給するガス供給部5と、プラズマ生成機構(プラズマ源)6と、制御部7とを有する。
チャンバ1は、アルミニウム等の金属により構成され、略円筒状に形成されている。チャンバ1の側壁には、基板Wを搬入出するための搬入出口1aが形成されている。搬入出口1aは、ゲートバルブGで開閉可能とされている。チャンバ1の側壁の上面内壁には、誘電体リング12が設けられている。誘電体リング12は、例えばアルミナ(Al)等のセラミックスで構成されている。誘電体リング12は、チャンバ1とシャワーヘッド3とを絶縁する部材である。チャンバ1の本体の下部には、排気ダクト13が設けられている。排気ダクト13には、排気口13aが形成されている。誘電体リング12の上面には、チャンバ1の上部開口を塞ぐように天壁14が設けられている。天壁14の外周には、絶縁リング16が嵌め込まれている。絶縁リング16と誘電体リング12の間は、シールリング15で気密に封止されている。
サセプタ2は、基板Wよりも大きい直径を有する円板状をなし、支持部材23に支持されている。サセプタ2は、窒化アルミニウム(AlN)等のセラミックス材料や、アルミニウムやニッケル合金等の金属材料で構成されている。サセプタ2は、内部に基板Wを加熱するためのヒータ21が埋め込まれている。ヒータ21は、ヒータ電源(図示省略)から給電されて発熱するようになっている。そして、サセプタ2の上面のウエハ載置面近傍に設けられた熱電対(図示省略)の温度信号により、ヒータ電源がヒータ21への出力を制御することにより、基板Wを所定の温度に制御するようになっている。また、サセプタ2は、内部に冷却媒体流路を設け、冷媒供給機構によりウエハ載置面を介して基板Wを所定の温度に冷却してもよい。
サセプタ2を支持する支持部材23は、サセプタ2の底面中央からチャンバ1の底壁に形成された孔部を貫通してチャンバ1の下方に延びている。支持部材23の下端は、昇降機構24に接続されている。サセプタ2は、支持部材23を介した昇降機構24により、図4に示す処理位置と、その下方のウエハの搬送が可能な搬送位置(図4に一点鎖線で示す)との間で昇降可能となっている。また、支持部材23のチャンバ1の下方位置には、鍔部材25が取り付けられている。チャンバ1の底面と鍔部材25との間には、チャンバ1内の雰囲気を外気と区画し、サセプタ2の昇降動作にともなって伸縮するベローズ26が設けられている。
チャンバ1の底面近傍には、昇降板27aから上方に突出するように3本(2本のみ図示)のウエハ支持ピン27が設けられている。ウエハ支持ピン27は、チャンバ1の下方に設けられた昇降機構28により昇降板27aを介して昇降可能になっている。ウエハ支持ピン27は、搬送位置にあるサセプタ2に設けられた貫通孔2aに挿通されてサセプタ2の上面に対して突没可能となっている。このようにウエハ支持ピン27を昇降させることにより、ウエハ搬送機構(図示省略)とサセプタ2との間で基板Wの受け渡しが行われる。
シャワーヘッド3は、金属製であり、サセプタ2に対向するように設けられている。シャワーヘッド3は、チャンバ1の天壁14に固定されている、シャワーヘッド3は、内部にガス拡散空間33を有する本体部31を有している。
本体部31の上壁中央には、ガス拡散空間33に繋がるガス導入孔36が形成されている。また、ガス導入孔36は、天壁14にも連続して形成されている。ガス導入孔36には、ガス供給部5のガス供給路50が接続されている。本体部31の下面は、複数のガス吐出孔34を有するシャワープレート32で構成されている。ガス拡散空間33に導入された処理ガスは、ガス吐出孔34から基板Wに向けて吐出されるようになっている。
排気部4は、排気ダクト13の排気口13aに接続された排気配管41と、排気配管41に接続された、真空ポンプや圧力制御バルブ等を有する排気機構42とを備えている。処理に際しては、チャンバ1内のガスは、排気ダクト13から排気部4の排気機構42により排気配管41を通って排気される。
ガス供給部5は、ガス供給路50に成膜に用いる各種のガスを供給する。例えば、ガス供給部5は、成膜の原料ガスをガス供給路50に供給する。また、ガス供給部5は、パージガスや原料ガスと反応する反応ガスをガス供給路50に供給する。ガス供給路50に供給されたガスは、ガス導入孔36を介してシャワーヘッド3のガス拡散空間33で拡散されて各ガス吐出孔34から吐出される。
プラズマ生成機構6は、反応ガスを供給して吸着された原料ガスと反応させる際に、反応ガスをプラズマ化するためのものである。プラズマ生成機構6は、シャワーヘッド3の本体部31に接続された給電線81と、給電線81に接続された整合器82および高周波電源83と、サセプタ2に埋設された電極84とを有している。電極84は、接地されている。この高周波電源83からシャワーヘッド3に高周波電力が供給されることにより、シャワーヘッド3と電極84との間に高周波電界が形成され、この高周波電界により、反応ガスのプラズマが生成される。整合器82は、高周波電源83の内部(または出力)インピーダンスにプラズマを含む負荷インピーダンスを整合させるものである。整合器82は、チャンバ1内にプラズマが生成されている時に高周波電源83の出力インピーダンスと負荷インピーダンスが見かけ上一致するように機能する。
制御部7は、主制御部、入力装置、出力装置、表示装置、及び、記憶装置を有する。主制御部は、成膜装置100の各構成部、例えば、ヒータ電源、排気部4、ガス供給部5、プラズマ生成機構6等を制御する。主制御部は、例えば、コンピュータ(CPU:Central Processing Unit)を用いて制御を行う。上記記憶装置には、成膜装置100で実行される各種処理のパラメータが記憶されている。また、記憶装置には、成膜装置100で実行される処理を制御するためのプログラム、すなわち処理レシピが格納された記憶媒体がセットされるようになっている。主制御部は、記憶媒体に記憶されている所定の処理レシピを呼び出し、その処理レシピに基づいて成膜装置100により所定の処理が行われるように制御する。制御部7は、成膜装置100の各構成部を制御することで、後述する、本実施形態に係る成膜方法の処理を実行する。
なお、本実施形態に係る成膜工程では、プラズマ源としては、容量結合型プラズマの他に、例えば、誘導結合プラズマ(ICP)、マイクロ波励起表面プラズマ(SWP)、電子サイクロトン共鳴プラズマ(ECP)等を用いてもよい。もしくは、本実施形態に係る成膜工程では、ヘリコン波励起プラズマ(HWP)等を用いてもよい。
(成膜方法)
次に、本実施形態に係る金属含有アルミニウム酸化膜(AlXO)104を成膜する流れについて説明する。本実施形態に係る成膜方法における成膜工程は、処理対象の基板Wを準備する準備工程を含む。例えば、準備工程では、基板Wが搬入出口1aを介してチャンバ1内に搬送され、サセプタ2に載置される。基板Wは、例えば、半導体ウエハなどのシリコン基板とする。基板Wは、例えば、表面の一部に配線層(金属層)を有していてもよい。
成膜装置100は、準備工程の後、例えば、アルミニウム含有前駆体と、アルミニウムとは別の金属を含む金属含有前駆体と、酸化剤とを供給して、本実施形態に係る金属含有アルミニウム酸化膜104を成膜する。
アルミニウム含有前駆体としては、トリメチルアルミニウム(TMA)、水素化アルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム等を挙げることができる。
アルミニウムとは別の金属を含む金属含有前駆体は、マグネシウム、マンガン、亜鉛、ガリウム、イットリウム、ジルコニウム、インジウム、ランタン、及び、ハフニウムの有機金属化合物等を挙げることができる。詳細には、このような金属含有前駆体は、マグネシウムについては、例えば、ビスシクロペンタジエニル誘導体マグネシウム、炭素数3以下のアルキル基を有するビスアミドマグネシウム、及び、以上の配位子を交換したもの、炭素数5以下のアルキル基を有するトリスアミジネイト誘導体マグネシウム、炭素数4以下のアルキル基を有するテトラβマグネシウム等を挙げることができる。また、金属含有前駆体は、マンガンについては、例えば、ビスシクロペンタジエニル誘導体マンガン、カルボニルマンガン、及び、以上の配位子を交換したもの、炭素数5以下のアルキル基を有するトリスアミジネイト誘導体マンガン、炭素数4以下のアルキル基を有するテトラキスβジケトナトマンガン等を挙げることができる。また、金属含有前駆体は、亜鉛については、例えば、ジエチル亜鉛等の、炭素数3以下のアルキル基を有するジアルキル亜鉛等を挙げることができる。また、金属含有前駆体は、ガリウムについては、例えば、トリエチルガリウム等を挙げることができる。また、金属含有前駆体は、イットリウムについては、例えば、トリス(イソプロポキシ)イットリウム、トリス(ジピバロイルメタナト)イットリウム等を挙げることができる。また、金属含有前駆体は、ジルコニウムについては、例えば、テトラキス(ターシャリーブトキシ)ジルコニウム、テトラキス(エチルメチルアミノ)ジルコニウム等を挙げることができる。また、金属含有前駆体は、インジウムについては、例えば、トリエチルインジウム等を挙げることができる。また、金属含有前駆体は、ランタンについては、例えば、トリス(イソプロピルペンタジエニル)ランタン等を挙げることができる。また、金属含有前駆体は、ハフニウムについては、例えば、炭素数4以下のアルキル基を有するテトラアルコキシハフニウム、炭素数3以下のアルキル基を有するテトラキスアミドハフニウム、トリスアミドペンタジエニル誘導体ハフニウム、テトラハロゲン化ハフニウム等を挙げることができる。なお、アルキル基が複数分子内に存在する場合は炭素数の範囲内で、同一炭素数、又は、一部もしくは全てで異なった炭素数を取りうる。
酸化剤は、水(HO)、過酸化水素(H)、酸素(O)、オゾン(O)、酸素プラズマ(プラズマO)、酸素ラジカル(ラジカルO)、アルコール(R-OH)(R=C2m+1,m=0~4)等であることができる。
なお、本実施形態においては、アルミニウム含有前駆体と酸化剤とにより基板W上にアルミニウム酸化膜を形成する工程と、金属含有前駆体と酸化剤とにより基板W上に金属酸化膜を形成する工程とを繰り返し実施してもよい。本実施形態においては、上述の2つの工程を実施する回数をそれぞれ変えることにより、成膜される金属含有アルミニウム酸化膜104におけるアルミニウム以外の金属のモル比を変え、金属含有アルミニウム酸化膜104の誘電率を調節することができる。
次に、金属含有アルミニウム酸化膜104を成膜する具体的な一例を説明する。
制御部7は、サセプタ2のヒータ21を制御し、基板Wを所定の温度に加熱する。基板Wの温度は、例えば、基板Wに設けられた配線層を保護するため、400℃以下とし、例えば200℃~350℃とする。また、制御部7は、排気機構42の真空ポンプや圧力制御バルブを制御し、チャンバ1内を所定の圧力に調整する。チャンバ1内の圧力は、例えば400~1200Paとする。さらに、制御部7は、ガス供給部5を制御して、ガス供給部5から、アルゴンガス、アルミニウム含有前駆体のガス、アルミニウム以外の金属を含む金属含有前駆体ガス、及び、酸化剤ガスを供給する。
<改質工程>
次に、本開示の実施形態に係る成膜方法における改質工程について説明する。本実施形態においては、プラズマ処理による改質工程を行うことにより、金属含有アルミニウム酸化膜(AlXO)104を改質する。すなわち、本実施形態においては、改質工程を行うことにより、金属含有アルミニウム酸化膜(AlXO)104における、ドライエッチング時のダメージの有無によるウェットエッチングレートの比の増加効果をより大きくすることができる。
詳細には、本実施形態に係る改質工程では、例えば、還元性ガスを供給しつつ、プラズマを用いて、基板W上の、金属含有アルミニウム酸化膜104を改質する。なお、プラズマ源としては、例えば、容量結合型プラズマ、誘導結合プラズマ、マイクロ波励起表面プラズマ、電子サイクロトン共鳴プラズマ、およびヘリコン波励起プラズマ等が挙げられる。さらに、マイクロ波励起表面プラズマには、SPA(Slot Plane Antenna)プラズマを含む。特に、SPAプラズマ生成技術においては、複数のスロットを有する平面アンテナ部材(SPA)、言い換えるとSPAアンテナを用いてマイクロ波を照射し、基板W上に、高密度、且つ、低電子温度のプラズマを直接供給して改質処理を行うことができる。なお、本実施形態に係る改質工程においては、容量結合プラズマやマイクロ波励起表面プラズマを用いることが好ましい。
本開示の実施形態に係る改質工程においては、例えば、プラズマ源として容量結合型プラズマ(CCP)を用いた、図4に示される成膜装置100を用いることができる。従って、ここでは、改質工程で用いる装置の構成例の詳細については、説明を省略する。なお、本開示の実施形態に係る改質工程は、他の装置で行われてもよい。
また、還元性ガスは、窒素(N)ガス、アンモニア(NH)ガス、水素(H)等であることができる。例えば、本実施形態に係る改質工程では、上述した還元性ガスのうちのいずれか1つ、又は、2つ以上のガスを供給しつつ、プラズマを用いて、基板W上の金属含有アルミニウム酸化膜104を改質する。
具体的には、成膜装置100の制御部7は、高周波電源83を制御して、高周波電源83からシャワーヘッド3に所定の周波数の高周波電力を供給して処理空間に還元性ガスのプラズマを生成して基板Wの表面を改質する表面処理を実施する。印加する高周波電力の周波数は、450KHz~60MHzの範囲とし、例えば、13.56MHzとし、印加する電力(パワー)は、例えば、200W~2000Wとする。また、制御部7は、サセプタ2のヒータ21を制御し、基板Wを所定の温度に加熱する。基板Wの温度は、例えば250℃~350℃とする。さらに、制御部7は、ガス供給部5を制御して、ガス供給部5から、還元性ガスとして、窒素ガス、アンモニアガス、水素ガスのうちの少なくとも1つを、例えば100sccm~200sccm導入する。また、制御部7は、ガス供給部5を制御して、ガス供給部5から、アルゴンガスを1000sccm~2000sccm導入する。また、制御部7は、排気機構42の真空ポンプや圧力制御バルブを制御し、チャンバ1内を所定の圧力に調整する。チャンバ1内の圧力は、例えば10Pa~27Paとする。加えて、改質処理時間を例えば30秒~180秒とする。
<除去工程>
次に、本開示の実施形態に係る成膜方法における除去工程について説明する。本実施形態においては、改質された金属含有アルミニウム酸化膜104の表面層114を除去する。このようにすることで、上記改質工程により特性がより改善された層が、金属含有アルミニウム酸化膜104の最表面となる。言い換えると、本実施形態においては、除去工程を行うことにより、ドライエッチング時のダメージの有無によるウェットエッチングレートの比の大きな増加が期待される層を、金属含有アルミニウム酸化膜104とすることができる。
詳細には、本実施形態に係る成膜方法における除去工程では、改質された金属含有アルミニウム酸化膜104の表面層114をドライエッチング又はウェットエッチングにより除去する。本実施形態においては、除去する表面層は、改質工程後の金属含有アルミニウム酸化膜104の表面112から、当該表面112に対して0.5nm~3nmの深さまでの範囲の層とする(図3 参照)。さらに、本実施形態においては、除去する表面層は、改質工程後の金属含有アルミニウム酸化膜104の表面112から、当該表面112に対して1.5nm~2.5nmの深さまでの範囲の層とすることがより好ましい。なお、除去工程後の金属含有アルミニウム酸化膜104の膜厚は、例えば2nm~3nm程度とすることが好ましい。また、上述の表面層114の範囲の詳細については、後述する。
本開示の実施形態に係る除去工程において、ドライエッチングを実施する場合には、例えば、プラズマ源として容量結合型プラズマ(CCP)を用いた、図4に示される成膜装置100を用いることができる。従って、ここでは、除去工程で用いる装置の構成例の詳細については、説明を省略する。なお、本実施形態に係る除去工程では、プラズマ源は、容量結合型プラズマに限定されるものではない。
また、本開示の実施形態に係る除去工程においては、ドライエッチングを実施する場合には、例えば、フッ素(F)等を含むガスをエッチングガスとして使用することができる。具体的には、エッチングガスとしては、オクタフルオロシクロブタン(C)ガス等を挙げることができる。
具体的には、成膜装置100の制御部7は、高周波電源83を制御して、高周波電源83からシャワーヘッド3に所定の周波数の高周波電力を供給して処理空間に、エッチングガスのプラズマを生成して基板Wの表面のエッチングを実施する。印加する電力(パワー)は、例えば、100W~300Wとする。また、制御部7は、サセプタ2のヒータ21を制御し、基板Wを所定の温度に加熱する。基板Wの温度は、例えば60℃~150℃とする。また、制御部7は、ガス供給部5を制御して、ガス供給部5から、エッチングガスを例えば15sccm~100sccm導入し、窒素ガスを例えば20sccm~200sccm導入する。さらに、制御部7は、ガス供給部5を制御して、ガス供給部5から、酸素ガスをそれぞれ例えば5sccm~20sccm導入し、アルゴンガスを150sccm~1000sccm導入する。また、制御部7は、排気機構42の真空ポンプや圧力制御バルブを制御し、チャンバ1内を所定の圧力に調整する。チャンバ1内の圧力は、例えば2Pa~10Paとする。加えて、エッチング処理時間を例えば30秒~90秒とする。
また、本開示の実施形態に係る除去工程において、ウェットエッチングを実施する場合には、エッチング剤として、濃度0.001~0.005質量%にフッ酸(HF)を水で希釈したフッ酸水溶液(DHF)、又は、アルカリ性水溶液を用いることができる。さらに、上記アルカリ性水溶液は、例えば、ヒドロキシルアミン及びモノエタノールアミンのうちの少なくとも1種を含むことが好ましい。例えば、このようなアルカリ性水溶液としては、EKC(登録商標)265(デュポン製(商品名)、以下、「EKC265」と称する。)やアンモニア水溶液を挙げることができる。EKC265は、ヒドロキシルアミン、モノエタノールアミン、カテコール及び水を含むエッチング剤である。なお、EKC265は、DHFと異なり、金属残渣を同時に除去することができるため、EKC265を用いることにより、半導体装置の製造工程の増加を抑えることができる。
また、本開示の実施形態に係る除去工程において、DHFを用いてウェットエッチングを実施する場合には、液温は、室温程度とすることが好ましく、EKC265を用いてウェットエッチングを実施する場合には、液温は、室温から65℃程度とすることが好ましく、処理時間については、2秒~30秒とすることが好ましい。
本発明者らの実験によると、上記改質工程後においては、金属含有アルミニウム酸化膜104の表面112から深さ1nm程度までの層においては、改質前の金属含有アルミニウム酸化膜104に比べて、DHFでエッチングされ易く、EKC265ではエッチングされ難い(エッチングレートが小さい)ことがわかった。また、当該実験によると、金属含有アルミニウム酸化膜104の表面112から深さ2nm~4nm程度までの層においては、改質前の金属含有アルミニウム酸化膜104に比べて、DHF又はEKC265でエッチングされ難い(エッチングレートが小さい)ことがわかった。さらに、当該実験によると、金属含有アルミニウム酸化膜104の表面112から深さ4nmよりも深い層は、改質前の金属含有アルミニウム酸化膜104に比べて、エッチングレートに大きな違いがないことがわかった。なお、当該実験の詳細については、後述する。
そこで、本実施形態においては、改質されたアルミニウム酸化膜104の表面112から0.5nm~3nmの深さまでの表面層114を除去することにより、上記改質工程により特性が改善された層を、金属含有アルミニウム酸化膜104とすることができる。言い換えると、本実施形態においては、除去工程を行うことにより、ドライエッチング時のダメージの有無によるウェットエッチングレートの比の大きな増加が期待される層を、金属含有アルミニウム酸化膜104とすることができる。
詳細には、図5を参照して、本実施形態に係る除去工程における表面層114について、説明する。図5は、金属含有アルミニウム酸化膜104の表面112からの深さに対するエッチングレートの変化の結果を示す図であり、詳細には、図5の上段が、DHFを用いた場合の結果であり、図5の下段が、EKC265を用いた場合の結果である。
ここでは、本実施形態の成膜方法における成膜工程として、TMA、ビスシクロペンタジエニル誘導体マグネシウム及びHOを用いて、基板Wの温度を250℃とし、チャンバ1内の圧力を400Paとし、ALD法により金属含有アルミニウム酸化膜104を形成した。さらに、本実施形態の成膜方法における改質工程として、金属含有アルミニウム酸化膜104を、SPAプラズマ生成技術を用いて改質した。条件としては、印加する電力(パワー)を、1700Wとし、基板Wの温度を、350℃とし、水素ガスを100sccm導入し、さらに、アルゴンガスを1000sccm導入し、チャンバ1内の圧力を、12Paとし、改質処理時間を90秒とした。
さらに、改質処理後の金属含有アルミニウム酸化膜104を、エッチング剤として濃度0.05質量%のDHFを用いて、室温で、ウェットエッチングを行った。また、同様に、改質処理後の金属含有アルミニウム酸化膜104を、エッチング剤としてEKC265を用いて、液温65℃で、ウェットエッチングを行った。
図5の上段に、DHFを用いた場合の、金属含有アルミニウム酸化膜104の、表面112からの深さに対するエッチングレートを示す。金属含有アルミニウム酸化膜104の、表面112からの深さ1nm前後は、エッチングレートが大きく(62.86nm/分)、エッチングされ易いことがわかった。また、金属含有アルミニウム酸化膜104の、表面112からの深さ2nmから3nmまでは、エッチングレートが小さく(0.45~0.74nm/分)、エッチングされ難いことがわかった。さらに、金属含有アルミニウム酸化膜104の、表面112からの深さ3nmからさらに深い層は、深さ2nmから3nmまでの層に比べてエッチングレートが大きく(9.76nm/分)、改質処理の効果が弱くなっているものと考えられる。
また、図5の下段に、EKC265を用いた場合の、金属含有アルミニウム酸化膜104の、表面112からの深さに対するエッチングレートを示す。金属含有アルミニウム酸化膜104の、表面112からの深さ1nm前後は、エッチングレートは小さく(2.17nm/分)、エッチングされ難いことがわかった。また、金属含有アルミニウム酸化膜104の、表面112からの深さ2nmから4nmまでは、エッチングレートがより小さく(1.44~1.52nm/分)、エッチングがよりされ難いことがわかった。さらに、金属含有アルミニウム酸化膜104の、表面112からの深さ4nmからさらに深い層は、深さ2nmから4nmまでの層に比べてエッチングレートが大きく(5.01~5.06nm/分)、改質処理の効果が弱くなっているものと考えられる。
従って、本実施形態においては、改質されたアルミニウム酸化膜104の表面112から0.5nm~3nmの深さまでの表面層114を除去することにより、上記改質工程により特性が改善された層を、金属含有アルミニウム酸化膜104とすることができる。言い換えると、本実施形態においては、除去工程を行うことにより、ドライエッチング時のダメージの有無によるウェットエッチングレートの比の大きな増加が期待される層を、金属含有アルミニウム酸化膜104とすることができる。
<<実施例>>
以上、本開示の実施形態について説明した。次に、具体的な実施例を示しながら、本実施形態の例をより具体的に説明する。なお、以下に示す実施例は、本開示の実施形態のあくまでも一例であって、本開示の実施形態が下記の実施例に限定されるものではない。
実施例としては、本実施形態の成膜方法における成膜工程として、TMA、ビスシクロペンタジエニル誘導体マグネシウム及びHOを用いて、チャンバ1内の圧力を400Paとし、ALD法により金属含有アルミニウム酸化膜104を形成した。当該成膜工程においては、基板Wの温度を250℃とした。また、本実施形態の成膜方法における改質工程として、金属含有アルミニウム酸化膜104を、SPAプラズマ生成技術を用いて改質した。条件としては、印加する電力(パワー)を、1700Wとし、基板Wの温度を、350℃とし、水素ガスを100sccm導入し、さらに、アルゴンガスを1000sccm導入し、チャンバ1内の圧力を、12Paとし、改質処理時間を90秒とした。さらに、本実施形態の成膜方法における除去工程として、改質処理後の金属含有アルミニウム酸化膜104を、エッチング剤として濃度0.002質量%のDHFを用いて、室温で、2秒間ウェットエッチングを行った。
他の実施例としては、上記の実施例における改質工程において、水素ガスの代わりに、窒素ガスを100sccm導入した。
また、ドライエッチングの有無によるダメージの影響を調べるために、上記の実施例における除去工程後の金属含有アルミニウム酸化膜104にドライエッチングを行った。処理条件としては、印加する電力(パワー)を300Wとし、基板Wの温度を100℃とした。さらに、オクタフルオロシクロブタン(C)ガスを15sccm、窒素ガスを180sccm、アルゴンガスを150sccm、酸素ガスを5sccm導入した。また、チャンバ1内の圧力を2.7Paとし、エッチング処理時間を80秒とした。
さらに、ウェットエッチングにおけるエッチングレートを調べるために、上記ドライエッチングが行われている、及び、行われていない実施例の金属含有アルミニウム酸化膜104にウェットエッチングを行った。処理条件としては、EKC265をエッチング剤として用いて、液温65℃とし、処理時間を30秒~180秒とした。
また、比較例としては、実施例において改質工程及び除去工程を実施しないで形成された金属含有アルミニウム酸化膜104と、実施例において除去工程を実施しないで形成された金属含有アルミニウム酸化膜104とを準備した。これら比較例についても、ドライエッチングの有無によるダメージの影響を調べるために、実施例と同じ条件でドライエッチングを行った。さらに、これら比較例についても、ウェットエッチングにおけるエッチングレートを調べるために、実施例と同じ条件でウェットエッチングを行った。
以下、図6を参照して、本実施形態に係る成膜方法による効果について説明する。図6は、EKC265を用いたウェットエッチングにおけるエッチングレートの比較結果を示す図である。なお、図6においては、各例の左側は、ドライエッチングが行われていない場合の結果を示し、各例の右側は、ドライエッチングが行われている場合の結果を示す。また、図6の各例に記載された数字は、ドライエッチングが行われていない場合のエッチングレートに対するドライエッチングが行われた場合のエッチングレートの比である。さらに、図6においては、左側から、改質工程及び除去工程を実施しない比較例、除去工程を実施しない比較例、及び、実施例を図示している。また、図6においては、除去工程を実施しない比較例、及び、実施例においては、左側が窒素ガスを用いた改質工程の場合、右側が水素ガスを用いた改質工程の場合である。
図6からわかるように、改質処理を行うことにより、金属含有アルミニウム酸化膜104の、ドライエッチングによるダメージの無い場合のウェットエッチングレートの低下、及び、ドライエッチングによるダメージの有る場合のウェットエッチングレートの若干の低下が確認された。さらに、図6からわかるように、改質処理及び除去処理を行うことにより、金属含有アルミニウム酸化膜104の、ドライエッチングによるダメージの無い場合のウェットエッチングレートの低下、及び、ドライエッチングによるダメージの有る場合のウェットエッチングレートの低下が確認された。
詳細には、改質工程及び除去工程を実施しない比較例においては、ドライエッチングによるダメージの無い場合のウェットエッチングレートに対するドライエッチングによるダメージの有る場合のウェットエッチングレートの比は、1.7であった。
また、除去工程を実施しない比較例においては、ドライエッチングによるダメージの無い場合のウェットエッチングレートに対する当該ダメージの有る場合のウェットエッチングレートの比は、1.6(窒素ガス)及び18.5(水素ガス)であった。水素ガスを使用した場合には、上記比が大きくなるものの、窒素ガスを使用した場合には、改質工程及び除去工程を実施しない比較例と差異がないといえる。
さらに、実施例においては、ドライエッチングによるダメージの無い場合のウェットエッチングレートに対するドライエッチングによるダメージの有る場合のウェットエッチングレートの比は、3.3(窒素ガス)及び37.4(水素ガス)であった。実施例においては、比較例と比べて、ドライエッチングによるダメージの無い場合のウェットエッチングレートに対するドライエッチングによるダメージの有る場合のウェットエッチングレートの比を大きくすることができた。
以上のように、本実施形態に係る成膜方法によれば、金属含有アルミニウム酸化膜104の、ドライエッチング時のエッチングダメージの有無に起因する、ウェットエッチングレートの差異を大きくすることができる。
<<適用例>>
本開示の実施形態に係る成膜方法による金属含有アルミニウム酸化膜104は、エッチングストップ層として用いられることができる。以下、このような適用例を、図7及び図8を参照して、説明する。図7は、本開示の実施形態に係る他の成膜方法の流れを説明するための説明図であり、図8は、本開示の実施形態に係る他の成膜方法の例を説明するための説明図である。
詳細には、図7に示すように、例えば、配線層(金属層)102が設けられた半導体基板Wの上に、本開示の実施形態に係る金属含有アルミニウム酸化膜104を、エッチングストップ層として成膜する(ステップS10)。ここで、金属含有アルミニウム酸化膜104は、図2に示されるステップS1からステップS3で構成される成膜方法により成膜されることとなる。なお、基板Wは、表面の一部に金属からなる配線層102を有していてもよく、当該金属は、例えば、銅(Cu)等を挙げることができる。
次に、図7に示すように、金属含有アルミニウム酸化膜104の上に、シリコン酸化膜や低誘電体層110等の膜(所定の膜)を積層する(ステップS20)。このようにして、図8の左側に示す形態を得ることができる。なお、この際、金属含有アルミニウム酸化膜104の上には、炭素含有シリコン酸化膜、金属膜等が成膜されてもよい。また、この際、金属含有アルミニウム酸化膜104の上には、低誘電体層110、シリコン酸化膜、炭素含有シリコン酸化膜、金属膜等が積層されていてもよく、さらに当該積層には、金属含有アルミニウム酸化膜104と同じ材料からなる層を含むようにしてもよい。
そして、ドライエッチングにより、配線層102の上方に位置する低誘電体層110等を貫通するようにホール(開口)120を形成する(ステップS30)。この時、本開示の実施形態に係る金属含有アルミニウム酸化膜104は、ドライエッチングから配線層102を保護するエッチングストップ層として機能する。このようにして、図8の右側上段に示す形態を得ることができる。
さらに、ウェットエッチングにより、配線層102の上の、ホール120に露出する金属含有アルミニウム酸化膜104の一部を除去して、配線層102の一部を露出させる(ステップS40)。このようにして、図8の右側下段に示す形態を得ることができる。本実施形態に係る成膜方法による金属含有アルミニウム酸化膜104は、先に説明したように、ドライエッチング時のエッチングダメージの有無に起因する、ウェットエッチングレートの差異(ウェットエッチングレートの比)が大きい。そのため、金属含有アルミニウム酸化膜104と同じ材料からなる層が基板Wに積層されている場合であっても、ウェットエッチング工程(ステップS40)においてホール120の側壁がえぐられる現象が発生することが抑えられる。その結果、例えば、ホール120を所望の形状に形成することが容易となる。
また、本開示の実施形態に係る成膜方法による金属含有アルミニウム酸化膜104は、エッチングストップ層として用いられるだけでなく、例えば、低誘電体層110に対する水分や金属の拡散を抑制する保護膜として用いてもよい。
<<マルチチャンバ>>
例えば、上述の説明においては、本開示の実施形態で使用する成膜装置を、チャンバを1つ有するシングルチャンバータイプの成膜装置100とした場合を例に説明した。しかしながら、本開示の実施形態は、これに限定されるものではない。本開示の実施形態で使用する成膜装置は、例えば、チャンバを複数有するマルチチャンバタイプの成膜装置であってもよい。
図9は、本開示の実施形態に係る成膜装置の他の一例を示す概略構成図である。図9に示すように、成膜装置200は、3つのチャンバ201~203を有するマルチチャンバタイプの成膜装置である。成膜装置200では、3つのチャンバ201~203を用いて本開示の実施形態に係る成膜方法の成膜を実施する。
チャンバ201~チャンバ203は、平面形状が多角形(例えば七角形)をなす真空搬送室301の3つの壁部にそれぞれゲートバルブGを介して接続されている。真空搬送室301内は、真空ポンプにより排気されて所定の真空度に保持される。真空搬送室301の他の3つの壁部には3つのロードロック室302がゲートバルブG1を介して接続されている。ロードロック室302を挟んで真空搬送室301の反対側には大気搬送室303が設けられている。3つのロードロック室302は、ゲートバルブG2を介して大気搬送室303に接続されている。ロードロック室302は、大気搬送室303と真空搬送室301との間で基板Wを搬送する際に、大気圧と真空との間で圧力を制御するものである。
大気搬送室303のロードロック室302が取り付けられた壁部とは反対側の壁部には基板Wを収容するキャリア(FOUP等)309を取り付ける3つのポート305が設けられている。また、大気搬送室303の側壁には、基板Wのアライメントを行うアライメントチャンバ304が設けられている。大気搬送室303内には清浄空気のダウンフローが形成されるようになっている。
真空搬送室301内には、搬送機構306が設けられている。搬送機構306は、チャンバ201~チャンバ203、ロードロック室302に対して基板Wを搬送する。搬送機構306は、独立に移動可能な2つの搬送アーム307a、307bを有している。
大気搬送室303内には、搬送機構308が設けられている。搬送機構308は、キャリア309、ロードロック室302、アライメントチャンバ304に対して基板Wを搬送するようになっている。
成膜装置200は、制御部310を有している。成膜装置200は、制御部310によって、その動作が統括的に制御される。
このように構成された成膜装置200は、本開示の実施形態に係る成膜工程、改質工程の一部又は全部を3つのチャンバ201~203で分散して実施することができる。例えば、成膜装置200は、図2に示したステップS1の成膜工程をチャンバ201で実施する。また、成膜装置200は、ステップS2の改質工程をチャンバ202で実施する。さらに、成膜装置200は、ステップS3の除去工程をチャンバ203で実施する。このように、本開示の実施形態に係る成膜方法は、マルチチャンバタイプの成膜装置で実施することもできる。
<<まとめ>>
以上のように、本開示の実施形態に係る成膜方法は、基板W上に、アルミニウム以外の金属(X)を含むアルミニウム酸化膜(AlXO)104を成膜する成膜工程(ステップS1)と、還元性ガスのプラズマを用いて前記アルミニウム酸化膜104を改質する改質工程(ステップS2)と、改質された前記アルミニウム酸化膜104の表面層114を除去する除去工程(ステップS3)とを含む。これにより、本開示の実施形態に係る成膜方法によれば、金属含有アルミニウム酸化膜104の、ウェットエッチングに関する特性をより改善することができる。
また、本開示の実施形態によれば、上記金属(X)は、マグネシウム、マンガン、亜鉛、ガリウム、イットリウム、ジルコニウム、インジウム、ランタン、及び、ハフニウムからなる群から選択される少なくとも1つの金属であることができる。
また、本開示の実施形態によれば、上記表面層114は、改質された上記アルミニウム酸化膜104の表面112から0.5nm~3nmの深さまでの層であることができる。
また、本開示の実施形態によれば、上記除去工程(ステップS3)においては、ウェットエッチング、又は、ドライエッチングにより上記表面層114を除去することができる。
また、本開示の実施形態によれば、上記ウェットエッチングにおいては、フッ酸水溶液、又は、アルカリ性水溶液をエッチング剤として用いて、上記表面層114を除去することができる。
また、本開示の実施形態によれば、上記アルカリ性水溶液は、ヒドロキシルアミン、及び、モノエタノールアミンのうちの少なくとも1種を含むことができる。
また、本開示の実施形態によれば、上記還元性ガスは、アンモニアガス、窒素ガス、及び、水素ガスからなる群から選択される少なくとも1つのガスを含むことができる。
また、本開示の実施形態によれば、上記改質工程(ステップS2)においては、容量結合プラズマ又はマイクロ波励起表面プラズマを用いて、上記アルミニウム酸化膜104を改質することができる。
また、本開示の実施形態によれば、上記成膜工程(ステップS1)においては、CVD又はALDにより上記アルミニウム酸化膜104を成膜することができる。
また、本開示の実施形態によれば、上記除去工程(ステップS3)後の上記アルミニウム酸化膜104は、エッチングストップ層として用いられることができる。
また、本開示の実施形態によれば、上記成膜方法は、上記除去工程後の上記アルミニウム酸化膜104上に、所定の膜110を成膜する工程(ステップS20)と、上記アルミニウム酸化膜104を上記エッチングストップ層として用いて、上記所定の膜110の一部をドライエッチングして開口120を形成する工程(ステップS30)と、上記所定の膜110のドライエッチング後に、上記開口120により露出する上記アルミニウム酸化膜104の一部をウェットエッチングで除去する工程(ステップS40)と、をさらに含むことができる。
また、本開示の実施形態によれば、上記所定の膜110は、低誘電率膜、シリコン酸化膜及び金属膜のうちの少なくとも1つの膜を含むことができる。
さらに、本開示の実施形態によれば、処理空間を持つチャンバ1と、上記チャンバ1内部に、基板Wが載置される載置台2と、上記チャンバ1内部に、処理ガスを供給するように構成されるガス供給部5と、上記処理ガスのプラズマを発生させるプラズマ源6と、上記ガス供給部5及び前記プラズマ源6を制御する制御部とを有する成膜装置100において、上記制御部は、上記基板W上に、アルミニウム以外の金属を含むアルミニウム酸化膜104を成膜する成膜工程(ステップS1)と、還元性ガスのプラズマを用いて、上記アルミニウム酸化膜104を改質する改質工程(ステップS2)と、改質された上記アルミニウム酸化膜104の表面層114を除去する除去工程(ステップS3)とを実施するように、上記ガス供給部5及び上記プラズマ源6を制御する。これにより、本開示の実施形態に係る成膜装置100によれば、金属含有アルミニウム酸化膜104の、ウェットエッチングに関する特性をより改善することができる。
<<補足>>
以上、本開示の実施形態について説明してきたが、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。すなわち、上述した実施形態は、多様な形態で具現され得る。また、上述した実施形態は、特許請求の範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更、組み合わせされてもよい。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の結果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、本開示は以下のような構成をとることができる。
(1)
基板上に、アルミニウム以外の金属を含むアルミニウム酸化膜を成膜する成膜工程と、
還元性ガスのプラズマを用いて、前記アルミニウム酸化膜を改質する改質工程と、
改質された前記アルミニウム酸化膜の表面層を除去する除去工程と、
を含む、成膜方法。
(2)
前記金属は、マグネシウム、マンガン、亜鉛、ガリウム、イットリウム、ジルコニウム、インジウム、ランタン、及び、ハフニウムからなる群から選択される少なくとも1つの金属である、
上記(1)に記載の成膜方法。
(3)
前記表面層は、改質された前記アルミニウム酸化膜の表面から0.5nm~3nmの深さまでの層である、上記(1)又は(2)に記載の成膜方法。
(4)
前記除去工程においては、ウェットエッチング、又は、ドライエッチングにより前記表面層を除去する、上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の成膜方法。
(5)
前記ウェットエッチングにおいては、フッ酸水溶液、又は、アルカリ性水溶液をエッチング剤として用いて、前記表面層を除去する、上記(4)に記載の成膜方法。
(6)
前記アルカリ性水溶液は、ヒドロキシルアミン、及び、モノエタノールアミンのうちの少なくとも1種を含む、上記(5)に記載の成膜方法。
(7)
前記還元性ガスは、アンモニアガス、窒素ガス、及び、水素ガスからなる群から選択される少なくとも1つのガスを含む、上記(1)~(6)のいずれか1つに記載の成膜方法。
(8)
前記改質工程においては、容量結合プラズマ又はマイクロ波励起表面プラズマを用いて、前記アルミニウム酸化膜を改質する、上記(1)~(7)のいずれか1つに記載の成膜方法。
(9)
前記成膜工程においては、CVD又はALDにより前記アルミニウム酸化膜を成膜する、上記(1)~(8)のいずれか1つに記載の成膜方法。
(10)
前記除去工程後の前記アルミニウム酸化膜は、エッチングストップ層として用いられる、上記(1)~(9)のいずれか1つに記載の成膜方法。
(11)
前記除去工程後の前記アルミニウム酸化膜上に、所定の膜を成膜する工程と、
前記アルミニウム酸化膜を前記エッチングストップ層として用いて、前記所定の膜の一部をドライエッチングして開口を形成する工程と、
前記所定の膜のドライエッチング後に、前記開口により露出する前記アルミニウム酸化膜の一部をウェットエッチングで除去する工程と、
をさらに含む、上記(10)に記載の成膜方法。
(12)
前記所定の膜は、低誘電率膜、シリコン酸化膜及び金属膜のうちの少なくとも1つの膜を含む、上記(11)に記載の成膜方法。
(13)
成膜装置であって、
処理空間を持つチャンバと、
前記チャンバ内部に、基板が載置される載置台と、
前記チャンバ内部に、処理ガスを供給するように構成されるガス供給部と、
前記処理ガスのプラズマを発生させるプラズマ源と、
前記ガス供給部及び前記プラズマ源を制御する制御部と、
を有し、
前記制御部は、
前記基板上に、アルミニウム以外の金属を含むアルミニウム酸化膜を成膜する成膜工程と、
還元性ガスのプラズマを用いて、前記アルミニウム酸化膜を改質する改質工程と、
改質された前記アルミニウム酸化膜の表面層を除去する除去工程と、
を実施するように、前記ガス供給部及び前記プラズマ源を制御する、
成膜装置。
1、201、202、203 チャンバ
1a 搬入出口
2 サセプタ
2a 貫通孔
3 シャワーヘッド
4 排気部
5 ガス供給部
6 プラズマ生成機構
7、310 制御部
100、200 成膜装置
12 誘電体リング
13 排気ダクト
13a 排気口
14 天壁
15 シールリング
16 絶縁リング
21 ヒータ
23 支持部材
24、28 昇降機構
25 鍔部材
26 ベローズ
27 ウエハ支持ピン
27a 昇降板
31 本体部
32 シャワープレート
33 ガス拡散空間
34 ガス吐出孔
36 ガス導入孔
41 排気配管
42 排気機構
50 ガス供給路
81 給電線
82 整合器
83 高周波電源
84 電極
102 配線層
104 金属含有アルミニウム酸化膜
104a、108a アルミニウム酸化膜
106 シリコン酸化膜
110 低誘電体層
112 表面
114 表面層
120 ホール
301 真空搬送室
302 ロードロック室
303 大気搬送室
304 アライメントチャンバ
305 ポート
306、308 搬送機構
307a、307b 搬送アーム
309 キャリア
G、G1、G2 ゲートバルブ
W 基板

Claims (13)

  1. 基板上に、アルミニウム以外の金属を含むアルミニウム酸化膜を成膜する成膜工程と、
    還元性ガスのプラズマを用いて、前記アルミニウム酸化膜を改質する改質工程と、
    改質された前記アルミニウム酸化膜の表面層を除去する除去工程と、
    を含む、成膜方法。
  2. 前記金属は、マグネシウム、マンガン、亜鉛、ガリウム、イットリウム、ジルコニウム、インジウム、ランタン、及び、ハフニウムからなる群から選択される少なくとも1つの金属である、
    請求項1に記載の成膜方法。
  3. 前記表面層は、改質された前記アルミニウム酸化膜の表面から0.5nm~3nmの深さまでの層である、請求項1に記載の成膜方法。
  4. 前記除去工程においては、ウェットエッチング、又は、ドライエッチングにより前記表面層を除去する、請求項1に記載の成膜方法。
  5. 前記ウェットエッチングにおいては、フッ酸水溶液、又は、アルカリ性水溶液をエッチング剤として用いて、前記表面層を除去する、請求項4に記載の成膜方法。
  6. 前記アルカリ性水溶液は、ヒドロキシルアミン、及び、モノエタノールアミンのうちの少なくとも1種を含む、請求項5に記載の成膜方法。
  7. 前記還元性ガスは、アンモニアガス、窒素ガス、及び、水素ガスからなる群から選択される少なくとも1つのガスを含む、請求項1に記載の成膜方法。
  8. 前記改質工程においては、容量結合プラズマ又はマイクロ波励起表面プラズマを用いて、前記アルミニウム酸化膜を改質する、請求項1に記載の成膜方法。
  9. 前記成膜工程においては、CVD又はALDにより前記アルミニウム酸化膜を成膜する、請求項1に記載の成膜方法。
  10. 前記除去工程後の前記アルミニウム酸化膜は、エッチングストップ層として用いられる、請求項1に記載の成膜方法。
  11. 前記除去工程後の前記アルミニウム酸化膜上に、所定の膜を成膜する工程と、
    前記アルミニウム酸化膜を前記エッチングストップ層として用いて、前記所定の膜の一部をドライエッチングして開口を形成する工程と、
    前記所定の膜のドライエッチング後に、前記開口により露出する前記アルミニウム酸化膜の一部をウェットエッチングで除去する工程と、
    をさらに含む、請求項10に記載の成膜方法。
  12. 前記所定の膜は、低誘電率膜、シリコン酸化膜及び金属膜のうちの少なくとも1つの膜を含む、請求項11に記載の成膜方法。
  13. 成膜装置であって、
    処理空間を持つチャンバと、
    前記チャンバ内部に、基板が載置される載置台と、
    前記チャンバ内部に、処理ガスを供給するように構成されるガス供給部と、
    前記処理ガスのプラズマを発生させるプラズマ源と、
    前記ガス供給部及び前記プラズマ源を制御する制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、
    前記基板上に、アルミニウム以外の金属を含むアルミニウム酸化膜を成膜する成膜工程と、
    還元性ガスのプラズマを用いて、前記アルミニウム酸化膜を改質する改質工程と、
    改質された前記アルミニウム酸化膜の表面層を除去する除去工程と、
    を実施するように、前記ガス供給部及び前記プラズマ源を制御する、
    成膜装置。
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