JP2023522239A - 車両の可動部の閉鎖位置を確実に検出する方法 - Google Patents

Abstract

本発明は、車両（１００）、特に自動的に操作可能な車両の可動部（１１０）の閉鎖位置を検出する方法に関し、前記方法は、制御ユニット（２０）が、可動部（１１０）に対する車両ロック（１１）の少なくとも１つのロック位置を含む第１の閉鎖判定基準として、第１の信号源から第１の位置信号を受信するステップと、制御ユニット（２０）が、条件付きテスト命令を、前記受信した前記第１の位置信号に追加するステップであって、条件付きテスト命令は、第１の位置信号を検出した後に、第２の閉鎖判定基準として少なくとも１つの第２の位置信号をチェックすることを含み、前記第１の閉鎖判定基準も満たされる、ステップと、制御ユニット（２０）は、第２の信号源から第２の位置信号を第２の閉鎖判定基準として受信し、第２の信号源は第１の信号源とは異なり、第２の位置信号を可動部に割り当てることが可能であり、制御ユニット（２０）は、両閉鎖判定基準が満たされた場合に確認信号を出力する、ステップと、を含む。

Description

本発明は、車両ロックシステムの分野に関し、独立した方法のクレームに係る車両の可動部の閉鎖位置を検出する方法、さらに別の独立したクレームに係るコンピュータプログラム製品、および独立したシステムのクレームに係る車両ロックシステムに関する。

車両ロックシステムは、一般に、車両の可動部を確実にロックし、それに応じてロック解除するために使用される。したがって、これらは、車両の乗員を確実に保護するように機能する車両安全システムである。従来技術によれば、車両の可動部が適切にロックおよび／または閉鎖されているか否かは、通常、ドア接点スイッチを介して照会される。ドア接点スイッチの信号は、たとえば、開いたドアおよび／またはロックされていないドアを識別できるように、視覚および／または音響情報に変換される。さらに、ドア接点スイッチの代替として、スイッチが可動部の対応する車両ロックに一体化されることが知られている。これらはロック機構の位置を照会し、次にドア接点スイッチに類似した信号を送出する。

ＤＥ １０ ２０１０ ０５２ ５８２ Ａ１は、ドア接点スイッチによってドアの開放位置を検出する方法を開示している。乗員が開放要求により電動車両ロックを作動させると、ドア接点スイッチが照会され、ドアが開放されたか否かが検出される。

ＤＥ １０２０１６２０２９７５ Ａ１は、閉鎖状態を検出する方法を開示するが、閉鎖状態は、車両のドアがロックされていない場合に、Ｂピラーまたはドアヒンジ上のドア接点スイッチが対応する信号を送出して視覚的警告を出力する。

従来技術の欠点は、既知のシステムが最も単純な手段を用いて操作できることである。たとえば、ドアがロックされていなくても、ドア接点スイッチを外側から意図的または非意図的に作動させることが可能である。また、ドアがロックホルダに係合していなくても、車両用ロックのロック機構を外側からロック状態に切り換えることができる。したがって、実際には全くロックされていないロックされたドアが、車両に対してシミュレートされる。

この問題は、自動的に操作可能な車両の場合、特に運転者なしで操作される車両の場合に特に重要である。

概要

本発明の目的は、技術水準から既知の欠点を少なくとも部分的に排除することである。特に、本発明の目的は、閉じられたドアの信頼できる検出を可能にし、それによって操作に対する改善された保護を提供することである。

上記目的は、独立した方法クレームの特徴を有する方法、対応する独立したクレームに係るコンピュータプログラム製品、及び独立したシステムクレームの特徴を有するシステムによって達成される。

さらなる有利な実施形態は、特に、従属クレームおよび明細書において特定される。特許請求の範囲に列挙される特徴は、任意の技術的に合理的な方法で互いに組み合わせることができ、本発明の更なる実施形態を示すことができることを指摘しておくべきである。本発明による方法に関連して説明された特徴および詳細は、もちろん、本発明による車両ロックシステムおよび／または本発明によるコンピュータプログラム製品に関連して、およびその逆にも適用されるので、本発明の個々の態様の開示は、いつでも交互に参照することができる。

本発明によると、車両の可動部、特に自動的に操作可能な車両の閉鎖位置を検出する方法が提案され、この方法は、
制御ユニットが、可動部に対する車両のロックの少なくとも１つのロック位置を含む第１の閉鎖判定基準として、第１の信号源から第１の位置信号を受信するステップと、
制御ユニットが、条件付きテスト命令を、受信した第１の位置信号に追加するステップであって、条件付きテスト命令は、第１の位置信号を検出した後に、第２の閉鎖判定基準として少なくとも１つの第２の位置信号をチェックすることを含み、第１の閉鎖判定基準も満たされる、ステップと、
制御ユニットが、第２の信号源から第２の位置信号を第２の閉鎖判定基準として受信するステップであって、第２の信号源は第１の信号源とは異なり、第２の位置信号を可動部に割り当てることができる、ステップと、
制御ユニットが、両方の閉鎖判定基準が満たされたときに確認信号を出力するステップと、
を含む。

本明細書に記載される方法ステップ、プロセスおよび操作は、それらが実施されるべき順序として示されない限り、説明または提示された特定の順序で必ずしも実施されることを意図しない。方法ステップは、少なくとも部分的に同時に、または時間的に順番に実行することができ、方法ステップの順序は、番号付けによって定義される順序に限定されないので、個々のステップを異なる順序で実行することができる。追加または代替のステップを使用することができることも理解されたい。

したがって、本発明は、互いに異なる信号源から発信される信号を用いて、互いに異なる位置信号の多要素、特に２要素の問合せ（ｑｕｅｒｙ）を本質的に利用する。

第１のステップにおいて、制御ユニットは、可動部に対する車両ロックの少なくとも１つのロック位置を含む第１の閉鎖判定基準として、第１の信号源から第１の位置信号を受信する。可動部の車両ロックのロック位置は、位置信号の形で第１の信号源によって検出され、可動部の第１の閉鎖判定基準として解釈される。本発明によれば、制御ユニットは、車両の（上位の）制御ユニットであってもよいし、ロック制御ユニットであってもよいし、サーバであってもよい。いずれの場合も、制御ユニットは、第１の信号源に信号（無線および／または有線）接続されている。

更なるステップにおいて、制御ユニットは、受信された第１の位置信号に条件付きテスト命令を追加し、条件付きテスト命令は、第１の位置信号を検出した後に、第２の閉鎖判定基準として少なくとも１つの第２の位置信号をチェックすることを含み、第１の閉鎖判定基準も満たされる。したがって、条件付きテスト命令は、第１の閉鎖判定基準が満たされたとき、即ち、車両ロックのロック位置が検出されたときにのみ、少なくとも１つの更なる閉鎖判定基準を要求する役割を果たし、第１の閉鎖判定基準は依然として満たされなければならない。したがって、これは２つの信号のＯＲ演算ではなくＡＮＤ演算である。しかしながら、第２の閉鎖判定基準が照会／チェックされるとき、第１の閉鎖判定基準は依然として満足される。これにより、信号源の代替的な問合せが防止され、たとえば、１つの位置信号だけでは確認信号を出力することができない。従って、ロックが可動部をロックするロック位置の検出は、常に、確認信号の出力に対する第１の必須条件である。

更なるステップにおいて、制御ユニットは、第２の閉鎖判定基準として第２の信号源から第２の位置信号を受信し、第２の信号源は第１の信号源とは異なり、第２の位置信号は、可動部の位置、特に閉鎖位置に関連付けることができる。従って、第２の信号源は、第１の信号源とは異なる信号源である。これは、少なくとも信号を操作することをより困難にする。第１の信号源が、ロックのロック位置を確認する位置信号を供給する場合であっても、第２の信号源は、他の信号源からの更なる信号が必要である第１の閉鎖判定基準を検証するために使用される。たとえば、第２の位置信号は、車両ロックのロック位置から独立していてもよい。本発明によれば、第２の位置信号を可動部、特に可動部の閉鎖位置に関連付けることもできることが重要である。従って、可動部の閉位置を推定することができるように、可動部の位置、特に閉鎖位置との関係を確立することができる。これは、たとえば、車両本体に対する可動部の位置とすることができる。

制御ユニットが第２の位置信号を受信して第２の閉鎖判定基準が満たされた場合にのみ、制御ユニットが発生・出力する確認信号であり、これによって、条件付きテスト命令が満たされたことを確認する。従って、両方の閉鎖判定基準を満たすことは、確認信号の出力に対して絶対的に必須である。本発明によれば、確認信号は、車両の可動部が閉鎖位置にあることを示す信号である。確認信号は、出力信号、特に音響信号、視覚信号および／または触覚信号（振動）とすることができる。出力信号は、他の車両機能を防止または制限するために使用することができる。たとえば、エンジンの始動、発進または加速は、車両の運転を防止または減速する他の制限に影響を与えたり、その他の制限を誘発したりすることができる。

このように、本発明によれば、車両の可動部の閉鎖状態を確実に検出することができるという利点がある。さらに、少なくとも１つの信号源における障害または故障を検出することができる。

本発明の範囲内で、可動部は、側部扉、スライドドア、ウイングドア、フラップ、タンクフラップ、充電プラグフラップ、後部扉、および／またはフードでもよい。

制御ユニットは、信号またはデータを処理するための少なくとも１つの演算ユニット、信号またはデータを記憶するための少なくとも１つのメモリユニット、信号源に対する少なくとも１つのインターフェース、および／または信号源からの位置信号を入力するため、または出力ユニットへのデータまたは制御信号を出力するための少なくとも１つのインターフェース、および／または通信プロトコルに組み込まれたデータを入力または出力するための少なくとも１つの通信インターフェースを有してもよい。計算ユニットは、たとえば、信号プロセッサ、マイクロコントローラなどであってもよく、メモリユニットは、フラッシュメモリ、ＥＥＰＲＯＭ、または磁気メモリユニットであってもよい。通信インターフェースは、無線および／または有線（電気用のものを除く。）によってデータを入力または出力するように設計されてもよく、ここで、有線（電気用のものを除く。）によってデータを入力または出力することができる通信インターフェースは、このデータを、たとえば、対応するデータ伝送線から電子的または光学的に入力することができ、または対応するデータ伝送線に出力することができる。特に、制御ユニットおよび／または演算ユニットを車外に配置することが考えられる。クラウドコンピューティングや網類（金属製又は石綿製のものを除く。）を拠点とする同様のコンピュータシステムの形でＩＴインフラストラクチャを使用することは理にかなっている。遠隔保守または遠隔制御および監視が可能であるので、このような解決策は、特に自動化された方法で操作可能な車両の場合に有利である。車両の操作の危険性を低減することができる。

制御ユニットは、診断ルーチンを実行するように設計することができる。これにより、信号源が操作状態にあるか、誤動作しているかを確認することができる。診断ルーチンによっては、必要に応じてシステムを再較正したり、システムパラメータをリセットしたり、エラーを表示して保守を可能にすることができる。このように、所定の位置、好ましくはメインラチェット位置の関連する測定値が保存され、互いに比較されて、偏差が検出され、起こり得る誤動作についての結論を引き出すことができることが考えられる。製品のライフサイクルの間に、特に損耗または外部環境の影響によって引き起こされる変化を検出し、位置決定に含めることができる。これにより、位置検出の信頼性が向上する。

第１および／または第２の閉鎖判定基準に違反した場合、制御ユニットがエラー信号を出力することは有益である。第１および／または第２の信号源が位置信号を送信しない場合、または制御ユニットがそのような信号を受信しない場合、エラー信号は、可動部の閉鎖位置が存在しない、すなわち、検証／保証できなかったことを示す。これにより、可動部が閉鎖位置にあると肯定的に判断できるだけでなく、可動部が閉鎖位置にないと肯定的に判断することもできる。また、誤差信号により、既存の誤差源、すなわち位置信号を供給していない信号源を判別することができると考えられる。従って、可能な操作を決定することができ、たとえば、意図しない破壊的影響を検出することができ、これにより信頼性をさらに高めることができる。

本発明の範囲内で、制御ユニットは、第１の時間判定基準として、第１の位置信号と第２の位置信号との間の時間間隔を決定し、それを好ましくは制御ユニットに保存されている固定された第２の時間判定基準と比較することができ、第２の時間判定基準が第１の時間判定基準に違反（逸脱）した場合、制御ユニットは対応するエラー信号を出力する。その結果、信頼性もさらに向上させることができる。時間チェックは、条件付きテスト命令の一部とすることができる。これは、時間判定基準が条件付きテスト命令内で満足するかについてチェックされることを意味する。２つの位置信号間の異なる、特に長すぎる時間間隔は、操作またはエラーを表示する可能性がある。

本発明によれば、第１の信号源は車両ロックのロック機構センサ、特に爪部センサであって、好ましくはロック位置が検出され、このロック位置で車両ロックのキャッチ部を爪部がブロックするものとすることができる。本発明によるロック機構センサは、たとえば、誘導的、容量的、磁気的、または光学的に動作するセンサとすることができる。さらに、マイクロスイッチまたはホールセンサを使用して、特に、ロック機構の位置、特にロック位置を検出することができる。ロック位置は、好ましくは、ロック機構のプレラチェット位置および／またはメインラチェット位置とすることができる。ロック位置、特にプレラチェット位置および／またはメインラチェット位置をとることにより、可動部のロックホルダが車両ロックのロック機構に係合しているかどうかを決定して、第１の閉鎖判定基準がプレラチェット位置またはメインラチェット位置によって表されるようにすることができる。

また、第２の信号源は、可動部の外側からはアクセスできない接点スイッチであることも考えられる。接点スイッチは好ましくはドア接点スイッチであり、ドア接点スイッチはドアの閉鎖位置を検出する。このタイプの接点スイッチは、可動部の装着部若しくはサスペンションの領域、又は通常車両ロックが置かれる側である装着部と反対側に規則的に配置される。本発明によれば、接点スイッチが人にアクセス可能でない場合に特に有利であり、その結果、その操作を少なくとも一層困難にするか又は防止することができる。この目的のために、本発明による接点スイッチは、たとえば、ドア装着部／ドアサスペンションの領域に配置され、少なくとも部分的に車両本体の部品によって覆われてもよい。特に好ましくは、複数の接点スイッチを可動部上の異なる位置に配置することができ、その結果、不正確な作動または意図的な操作的作動が少なくとも一層困難になる。

第１または第２の信号源が、車両ロックのための閉鎖補助装置および／または可動部のための駆動装置である場合に有利である。本発明による閉鎖補助装置は、車両ロックのロック機構をプレラチェットからメインラチェット位置に移動させることを可能にする。この目的のために、閉鎖補助装置は、特に、キャッチ部に操作的に連結されるか、またはそれと相互作用して、それがメインラチェットの方向に回転軸を中心に回転できるようにすることができる。可動部のための本発明による駆動装置は、たとえば、ドアおよび／または後部扉用駆動装置として設計することができ、また可動部、好ましくはドアを開放位置から閉鎖位置に、またはその逆に変換することができる。さらに、可動部のための駆動装置は、可動部のためのポジショナとしても理解することができ、ポジショナは、可動部を少なくとも閉鎖位置から部分的に開放位置へ、および／またはその逆に移動させることができる。本発明の駆動装置および／または本発明のポジショナは、可動部の位置を決定することを可能にする位置センサを本式に（ｒｅｇｕｌａｒｌｙ）有する。

本発明の範囲内では、第２の信号源はロックホルダセンサとすることができる。本発明のロックホルダセンサは、可動部が閉鎖位置、特にロック位置にあるか否かを検出することにより、信頼性の高い第２の位置信号を形成する。ロックホルダセンサは、人が外側からアクセスできないように、または環境の影響を受けないように、可動部または車両に配置されることが特に好ましい。その結果、意図的または非意図的な操作をさらに低減することができ、その結果、信頼性および安全性を更に向上させることができる。

本発明によれば、第２の信号源は、可動部の密封圧力を検出する力センサであると考えられる。この場合、力センサは、シールへの圧力、特にドア密封圧力の形で、可動部の閉鎖状態によって発生する圧力を検出する。シールは、可動部または車両上に配置されてもよい。力センサは、シール上および／または少なくとも部分的にシール内に配置される。力センサは、選択的にのみ、または全周にわたって、シール上／シール内に配置されてもよい。このようにして、力センサは、可動部の閉鎖位置を検出することができ、第２の閉鎖判定基準として確実に用いることができる第２の位置信号を供給することができる。この場合、力センサが破壊的な環境の影響から本質的に保護され、その結果、信頼性を増大させることができ、故障の可能性を低減させることができるという点が特に有利である。

第２の信号源は車両の画像取得ユニットであり、画像取得ユニットは可動部の位置を検出するものとすることができる。画像取得ユニットは、車両上および／または車両内、たとえば、後部扉または後写鏡（ｒｅａｒ－ｖｉｅｗ ｍｉｒｒｏｒ）上に配置することができる。特に、画像取得ユニットは、後写鏡の一部を形成することができる。画像取得ユニットは、たとえば、カメラとして設計され、可動部の少なくとも一部を撮像することにより、可動部の少なくとも１つの閉鎖位置を検出することができる。この場合、画像取得ユニットを外側から操作しても閉鎖位置にすることができない点が特に有利である。これに対応して信頼性のある第２の信号源が設けられ、これによって可動部の閉鎖位置を検出することができる。

第２の信号源が可動部のための変位センサであり、変位センサが可動部と車両との間の距離を測定する場合に有利である。変位センサは、例えば、可動部のヒンジ内または可動部自体の内部に配置することができる。センサは、可動部と車両との間の距離、特に、可動部が移動した後にカバーされる距離または位置を測定する。従って、可動部の位置、特に閉鎖位置を結論付けることができ、信頼性のある第２の閉鎖判定基準が提供される。

本発明の範囲内で、制御ユニットと少なくとも第１の信号源および／または第２の信号源との間に、エンドツーエンドの暗号化を伴う安全な伝送チャネルを確立／存在させることができる。エンドツーエンドの暗号化された安全な伝送チャネルは、操作を減らすことを可能にし、信頼性を高めることができる。

本発明の別の態様によれば、コンピュータプログラム製品がクレームされている。本発明によるコンピュータプログラム製品は、実行可能プログラムコードを含み、プログラムコードは、データ処理装置によって実行されたときに、本発明による方法を実行する。プログラムコードは、好ましくは、半導体メモリ、ハードディスクメモリ、または光メモリなどの機械可読媒体または保存媒体に保存され、本発明による方法のステップを実行、実施、および／または制御するために使用され、プログラム製品またはコンピュータプログラムは、特にコンピュータまたは装置、たとえば、制御ユニットに保存される。

本発明の別の態様によれば、クレームに記載されたものは、クレームに記載されたコンピュータプログラム製品を保存する機械可読媒体である。

本発明の別の態様は、車両の可動部の閉鎖位置を検出する車両ロックシステムであって、可動部を車両にロックするための車両ロックと、第２の信号源と、データ処理装置、特に、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な保存媒体を有する制御ユニットとを備え、車両ロックは、可動部または車両に装着することができ、車両ロックは、少なくとも１つの第１の位置信号を検出するための第１の信号源として、特にロック機構のロック位置の形態で、少なくとも１つのロック機構センサを有し、第２の信号源は、第１の信号源とは異なり、可動部に対応可能な第２の位置信号を検出し、上記保存媒体には本発明によるコンピュータプログラム製品が保存され、データ処理装置は、少なくともコンピュータプログラム製品のプログラムコードを実行するように設計されている、車両ロックシステムを請求する。

第２の信号源は、好ましくは、本発明による方法の従属クレームの少なくとも１つにおいてクレームされるように設計され、かつ／またはそれに関連して説明されるように設計される。

本発明を改良する更なる手段は、図に概略的に示す本発明の幾つかの例示的な実施形態の以下の説明から明らかである。構造的な詳細、空間的な配置、及び方法ステップを含む、クレーム、明細書又は図面から生じる特徴及び／又は利点の全ては、それ自体及び最も多様な組合せの両方において、発明に不可欠である。図は説明的な性質のものに過ぎず、いかなる方法でも本発明を制限することを意図するものではないことに留意されたい。

図１は、本発明による車両ロックシステムの例示的な実施形態を有する車両を概略的に示す。 図２は、本発明による車両ロックシステムの可能な例示的実施形態を示す。

詳細な説明

図１は、車両１００の可動部１１０に対して本発明による車両ロックシステムを有する車両を示す。車両１００の可動部１１０は、図１において、後部扉１１０、フード１１０および側部扉１１０として概略的に示されている。本発明による車両ロックシステム１０は、これらの可動部１１０のそれぞれに関連付けられてもよい。このために、可動部１１０は、可動部１１０を車両１００にロックするために使用される車両ロック１１を有してもよい。従って、本発明の範囲内では、車両ロック１１は、側部扉ロック、後部扉ロック及び／又はフードロックとして設計することができる。図１の側部扉はこのようにして車両ロック１１を有し、車両ロック１１は制御ユニット２０及び閉鎖補助装置３０に信号接続されている。本発明によれば、閉鎖補助装置３０は、特に、車両ロック１１のロック機構をプレラチェット位置からメインラチェット位置に移動させる役割を果たす。閉鎖補助装置３０は、第２の信号源として本発明に従って設けることができる。第２の位置信号は、閉鎖補助装置３０を介して検出することができ、閉鎖補助装置３０は、メインラチェット位置に到達したときに第２の位置信号を発生し、これは、可動部１１０、この場合は側部扉のロックされて閉鎖された位置を反映する。また、車両ロック１１のロック機構センサに加えて、閉鎖補助装置３０から供給される第２の位置信号を、車両ロック１１のロック機構センサの第１の位置信号と共に使用して、可動部（即ち、この場合は側部扉１１０）の閉鎖位置を確定することができる。一実施例として、制御ユニット２０は、この場合は側部扉１１０に配置されている。しかしながら、本発明によれば、制御ユニット２０は、車両内の任意の場所に配置することができる。これは、自動車用ロック１１の制御ユニットであってもよいし、車両に対して上位の（ｓｕｐｅｒｏｒｄｉｎａｔｅ）制御ユニットであってもよい。

また、図１は、可動部１１０を開閉するための駆動装置４０を示している。このタイプのドア駆動装置４０は、従来技術から既に十分に知られている。駆動装置４０は、可動部を少なくとも開位置又は閉鎖位置に移動させることができる。同時に、駆動装置４０を介して可動部の位置を決定することができる。この目的のために、位置センサを駆動装置４０内に設けることができる。可動部１１０を開閉するための駆動装置４０も制御ユニット２０に信号接続されている。

車両１００の２つの側部扉１１０上の接点スイッチ５０も、実施例として図１に示されている。本発明に係る接点スイッチ５０は、第２の位置信号源として使用することができ、接点スイッチ５０は、その閉鎖位置において可動部１１０によって接触されるので、可動部１１０（この場合は側部扉）の閉鎖位置を確保することができる。本発明によれば、接点スイッチ５０は、少なくとも外側からの操作がより困難になるように、車両１００の可動部１１０または車体に配置されることが好ましい。この目的のために、接点スイッチ５０は、使用者のアクセス可能領域の外側に配置されることが好ましい。同時に、接点スイッチ５０は、好ましくは可動部の閉鎖位置においてのみ作動がトリガされるように設計されている。これにより、第２の位置信号は、車両ドア１１０が閉じられたときにのみ接点スイッチ５０によって発生されることが保証される。本発明によれば、接点スイッチ５０も制御ユニット２０に信号接続されており、制御ユニット２０は破線で示されている。

また、図１には画像取得ユニット８０が示されており、これにより第２の位置信号を検出することができ、画像取得ユニット８０は可動部１１０の位置を検出することができる。特に、画像取得ユニット８０は、可動部１１０の少なくとも１つの閉鎖位置が画像取得ユニット８０によって決定されるように設計されている。これにより、画像取得ユニット８０により、可動部１１０の閉鎖位置を検証するための第２の位置信号として、可動部１１０の閉鎖位置を発生することができる。本発明によれば、画像取得ユニット８０も制御ユニット２０に信号接続されており、画像取得ユニット８０から制御ユニット２０に第２の位置信号を送信することができる。

図２は、本発明による車両ロックシステム１０の例示的な実施形態を示す。車両ロックシステムは、車両ロック１１と、ロック機構１３を有する車両ロック１１と、少なくとも１つのキャッチ部および少なくとも１つの爪部からなるロック機構１３とから成る。ロック機構センサ１２は、ロック機構１３に関連付けられており、特に、ロック機構１３のロック位置は、ロック機構センサ１２によって検出可能である。ロック機構１３は、車両の可動部、特に側部扉、後部扉、フードやスライドドアを車体にロックするためのものである。従って、ロック状態は可動部の閉鎖位置に相当し、ロック機構はさらに可動部の閉鎖位置を固定する。この目的のために、ロック機構、特にロック機構のキャッチ部はロックホルダと係合状態にあり、ロックホルダは好ましくは車両の本体上に配置される。しかしながら、車両または車両本体に車両ロック１１を配置し、それに応じてロックホルダを可動部に配置することも考えられる。これは、たとえば、フードロックによって実現される。

車両ロック１１は、制御ユニット２０に信号接続されており、ここではデータ接続を破線で示す。また、図２の車両ロック１１にはロックホルダセンサが関連付けられており、車両ロック１１におけるロックホルダの位置を検出できるように、本発明に係るロックホルダセンサが車両ロック１１上に配置されている。特に、ロックホルダセンサ６０は、ロックホルダの位置を検出することができ、これは、ロック機構１３を備えたロックホルダのロック位置に対応する。従って、ロックホルダセンサ６０及びロック機構センサ１２は、データ処理装置に送られる２つの位置信号を送出する。

さらに、図２は、車両ロック１１、特にロック機構１３と作動可能に接続された閉鎖補助装置３０を示す。従って、閉鎖補助装置３０を使用して、ロック機構をプレラチェット位置からメインラチェット位置に移動させることができる。また、閉鎖補助装置３０は、第３の位置信号を用いて可動部の閉鎖位置を検証することも考えられる。従って、制御ユニット２０は、少なくとも３つの位置信号を用いて、可動部の閉鎖位置を検証することができる。

符合の説明

１０…車両ロックシステム、
１１…車両ロック、
１２…ロック機構センサ、
１３…ロック機構、
２０…制御ユニット、
３０…閉鎖補助装置、
４０…駆動装置、
５０…接点スイッチ、
６０…ロックホルダセンサ、
７０…力センサ、
８０…画像取得ユニット、
９０…変位センサ、
１００…車両、
１１０…可動部。

Claims (21)

1. 車両（１００）の、特に自動操作可能な車両の可動部（１１０）の閉鎖位置を検出する方法であって、
   制御ユニット（２０）が、前記可動部（１１０）に対する車両ロック（１１）の少なくとも１つのロック位置を含む第１の閉鎖判定基準として、第１の信号源から第１の位置信号を受信するステップと、
   前記制御ユニット（２０）が、条件付きテスト命令を、前記受信した前記第１の位置信号に追加するステップであって、前記条件付きテスト命令は、前記第１の位置信号を検出した後に、第２の閉鎖判定基準として、少なくとも１つの第２の位置信号をチェックすることを含み、前記第１の閉鎖判定基準も満たされる、ステップと、
   前記制御ユニット（２０）が、第２の信号源から前記第２の位置信号を第２の閉鎖判定基準として受信し、前記第２の信号源が前記第１の信号源とは異なり、前記第２の位置信号を前記可動部に割り当てることができる、ステップと、
   前記制御ユニット（２０）が、両方の閉鎖判定基準が満たされたときに確認信号を出力するステップと、
   を含む、方法。
2. 前記制御ユニット（２０）は、前記第１の閉鎖判定基準及び／又は第２の閉鎖判定基準に違反した場合にエラー信号を出力することを特徴とする、請求項１に記載の方法。
3. 前記制御ユニット（２０）は、前記第１の位置信号と前記第２の位置信号との時間間隔を前記第１の時間判定基準として決定し、それを前記制御ユニット（２０）内の固定された第２の時間判定基準と比較し、前記第１の時間判定基準の前記第２の時間判定基準に違反した場合には、エラー信号を出力することを特徴とする、請求項１～２のいずれか一項に記載の方法。
4. 前記第１の信号源は、前記車両ロック（１１）のロック機構センサ（１２）、特に爪部センサであり、好ましくは、ロック位置が検出され、前記爪部が前記ロック位置にある前記車両ロック（１１）のキャッチ部をブロックすることを特徴とする、請求項１～３のいずれか一項に記載の方法。
5. 前記第２の信号源は、接点スイッチ（５０）、特に、前記可動部（１１０）の外側からはアクセスできない接点スイッチであることを特徴とする、請求項１～４のいずれか一項に記載の方法。
6. 前記第１の信号源又は第２の信号源は、前記車両ロック（１１）の閉鎖補助装置（３０）及び／又は前記可動部（１１０）の為の駆動装置（４０）であることを特徴とする、請求項１～５のいずれか一項に記載の方法。
7. 第２の信号源は、ロックホルダセンサ（６０）であることを特徴とする、請求項１～６のいずれか一項に記載の方法。
8. 前記第２の信号源は、前記可動部（１１０）の密封圧力を検出する力センサ（７０）であることを特徴とする、請求項１～７のいずれか一項に記載の方法。
9. 前記第２の信号源は、前記車両（１００）の画像取得ユニット（８０）であり、前記画像取得ユニット（８０）は、前記可動部（１１０）の位置を検出することを特徴とする、請求項１～８のいずれか一項に記載の方法。
10. 前記第１の信号源及び／又は前記第２の信号源は、前記可動部（１１０）の変位センサ（９０）であって、前記可動部（１１０）と前記車両（１００）との間の距離を測定する変位センサ（９０）であることを特徴とする、請求項１～９のいずれか一項に記載の方法。
11. 前記制御ユニット（２０）と少なくとも第１の信号源又は第２の信号源との間には、エンドツーエンドの暗号化による安全な伝送チャネルが確立されることを特徴とする、請求項１～１０のいずれか一項に記載の方法。
12. 実行可能なプログラムコードを含むコンピュータプログラム製品であって、
    前記プログラムコードは、データ処理装置、特に制御ユニット（２０）によって実行される場合、請求項１～１１のいずれか一項に記載の方法を実行する、コンピュータプログラム製品。
13. 車両（１００）の可動部（１１０）の閉鎖位置を検出する車両ロックシステム（１０）であって、
    前記車両（１００）の前記可動部（１１０）をロックする車両ロック（１３）と、
    第２信号源と、
    データ処理装置、特に、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な保存媒体を有する制御ユニットと、
    を備え、
    前記車両ロック（１１）は、前記可動部（１１０）または前記車両（１００）に装着可能であり、少なくとも１つの第１の位置信号、特にロック機構（１３）のロック位置の形式で検出する第１の信号源として、少なくとも１つのロック機構センサ（１２）を有し、
    前記第２の信号源は、前記第１の信号源とは異なり、前記可動部（１１０）に関連付けることができる第２の位置信号を検出し、請求項１２に記載のコンピュータプログラム製品が前記保存媒体に保存され、前記データ処理装置、特に前記制御ユニットは、少なくとも前記コンピュータプログラム製品の前記プログラムコードを実行するように設計されている、車両ロックシステム（１０）。
14. 前記ロック機構センサ（１２）は、爪部センサとして設計されていることを特徴とする、請求項１３に記載の車両ロックシステム（１０）。
15. 前記第２の信号源は前記車両ロック（１１）内または前記車両ロック（１１）上に配置されることを特徴とする、請求項１３又は１４に記載の車両ロックシステム（１０）。
16. 前記第２の信号源は、前記車両ロック（１１）の閉鎖補助装置（３０）及び／又は前記可動部（１１０）の駆動装置（４０）として設計されていることを特徴とする、請求項１３～１５のいずれか一項に記載の車両ロックシステム（１０）。
17. 前記第２の信号源は、前記可動部の接点スイッチ（５０）として設計されていることを特徴とする、請求項１３～１６のいずれか一項に記載の車両ロックシステム（１０）。
18. 前記第２の信号源は、ロックホルダセンサ（６０）として設計されていることを特徴とする、請求項１３～１７のいずれか一項に記載の車両ロックシステム（１０）。
19. 前記第２の信号源は、前記可動部（１１０）の密封圧力を検出する力センサ（７０）として設計されていることを特徴とする、請求項１３～１８のいずれか一項に記載の車両ロックシステム（１０）。
20. 前記第２の信号源は、前記車両（１００）の画像取得ユニット（８０）として設計され、前記可動部（１１０）の少なくとも１つの位置が前記画像取得ユニット（８０）によって検出可能であることを特徴とする、請求項１３～１９のいずれか一項に記載の車両ロックシステム（１０）。
21. 前記第２の信号源は、前記可動部（１１０）の変位センサ（９０）として設計され、前記可動部（１１０）と前記車両（１００）との間の距離を前記変位センサ（９０）によって測定することができることを特徴とする、請求項１３～２０のいずれか一項に記載の車両ロックシステム（１０）。

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